JP4159168B2 - 包装袋の封止方法及び封止装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、包装袋を綺麗に封止できる包装袋の封止方法及び封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
前端が封止され後端が開放された四角筒形状の包装袋における被包装物が収容されていない部分をガセット折りすると共に、加熱シールにより開放された後端部を封止する包装袋の封止装置が知られている。
しかし、従来の封止装置においては、ガセット折りをする際に包装袋が不安定となり易く、封止部にずれやしわ等を生じる場合があった。
【0003】
従って、本発明の目的は、包装袋の開放された端部を、接着封止部にずれやしわ等を生じさせることなく、綺麗に封止することのできる包装袋の封止方法及び封止装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、包装袋における開口部寄りの相対向する両側面部をガセット折りした後、加熱シールにより該開口部を封止する包装袋の封止方法において、ガセット折りする前の上記両側面部それぞれの内面に、被挿入部を有する第1部材をそれぞれ配置して、該両側面部を支持した後、該被挿入部に挿入可能な第2部材を、それぞれ該被挿入部に押し込むことにより該両側面部をガセット折りする包装袋の封止方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0005】
本発明は、包装袋における開口部寄りの相対向する両側面部をガセット折りした後、加熱シールにより該開口部を封止する包装袋の封止装置において、被挿入部を有する第1部材を、ガセット折りする前の上記両側面部それぞれの内面にそれぞれ配置する第1部材配置機構と、上記両側面部それぞれの内面に配置された第1部材の上記被挿入部に、第2部材をそれぞれ上記両側面部の外面側から押し込むことにより該両側面部をガセット折りする折込機構とを備えている包装袋の封止装置を提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0006】
【実施例】
以下、本発明をその好ましい一実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の包装袋の封止装置は、前端1aが封止され後端1bが開放された四角筒形状の包装袋1内に後端1bの開口部から被包装物(図示せず)を収納した該包装袋1における該開口部寄りの相対向する両側面部1c,1cをガセット折りした後、加熱シールにより後端1bの開口部を封止する装置である。包装袋1は、その前方部に、生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の軟質物が複数個積層された状態で収納されており、後方部には、被包装物が収納されていない部分を有している。そして、被包装物が収納されていない後方部の両側面部がガセット折りされて加熱シールされるようになっている。被包装物を収納した包装袋1は、プッシャー2により押圧されて図2に示す如く本装置内に搬入される。前端1a及び後端1bは、それぞれ搬入方向の前方及び後方の端部を意味し、後端1bが封止されて形成される面は製品の頂面、底面及び側面の何れでも良い。
【0007】
而して、本封止装置は、被挿入部3a,3aを各々有する一対の第1部材3,3を、ガセット折りする前の両側面部1c,1cそれぞれの内面にそれぞれ配置する第1部材配置機構と、両側面部1c,1cそれぞれの内面に配置された第1部材3,3の被挿入部3a,3aに、第2部材4,4を、それぞれ両側面部1c,1cの外面側から押し込むことにより両側面部1c,1cをガセット折りする折込機構とを備えている。
【0008】
第1部材3,3は、それぞれ回転体32,32に固定されており、第1部材配置機構は、回転体32,32をそれぞれ図2中の矢印方向に回転させ、第1部材3,3のそれぞれを、両側面部1c,1cそれぞれの内面に配置するようになされている。第1部材配置機構は、第1部材3,3、両回転体32,32、及び両回転体32,32を回転させ得る公知の駆動手段から構成される。
【0009】
各第1部材3は、互いに平行な一対の円柱状のバー31,31からなる。両バー31,31は、所定の間隔を設けて回転体32に固定されており、両者間に被挿入部3aが水平に形成されている。被挿入部3aは、第2部材4を包装袋1の両側面部1c,1cと共に押し込み可能な幅を有する隙間である。
【0010】
第2部材4,4は、平面視矩形状の平板状体であり、その先端部は、上下面が最端において互いに結合された傾斜面とされている。折込機構は、第2部材4,4を、それぞれ水平に維持しながら、両第2部材4,4間の距離が拡縮されるように、包装袋1の前後方向に対して直交方向に進退させる。
【0011】
そして、第1部材3,3がそれぞれ両側面部1c,1cの内面に配置された状態において、折込機構により第2部材4,4を前進すると、第2部材4,4は、線状の先端部で両側面部1c,1cそれぞれの外面を押圧し、両側面部1c,1cを各側面部1cの包装体1の前後方向に沿う直線部を折曲基端として内方に折り曲げながら、それぞれ被挿入部3に挿入される。折込機構は、第2部材4,4、各第2部材を前後進可能に水平に維持する水平支持手段、及び第2部材を前後進させ得る公知の駆動手段(油圧シリンダー等)からなる。
【0012】
また、本封止装置は、包装袋1の後端部が上記の加熱シールにより切断されて形成される環状の耳部1gを、切断して除去する耳部除去手段5を有している。耳部1gは、包装袋1におけるシール手段7によるシール部よりも後端1b寄りの部分である。
耳部除去手段5は、環状の耳部1gを切断して非環状化する耳部切断手段51と、ブロアー等に接続され、非環状とされた耳部を、平面視横長矩形状の上端開口部52aから吸引して本装置外に排出する耳部排出手段52とからなる。
【0013】
耳部切断手段51は、下端部に電熱線により加熱される加熱部を有しており、上下動可能に設けられている。そして、図5に示す如く下降して耳部1gの上端を加熱して溶断する。耳部排出手段52は、排出管52bを介して図示しない真空ポンプやブロアー等に接続されており、切断された耳部を上端開口部52aから吸引して排出管52bを介して外部に排出するようになされている。尚、耳部除去手段5は、加熱シールによる切断により環状の耳部1gが包装袋1から分離される前に、耳部1gを切断するものであっても良い。
【0014】
本封止装置は、加熱シールによるシール位置よりも後端1bの開口部寄りの位置において、包装袋1の開口部寄りの相対向する上下面部1d,1eを吸引保持する第1の吸引手段6、包装袋1における一対の第2部材4,4に挟まれた部分と、前方の被包装物が収納されている収納部との間で該包装袋1を加熱シールするシール手段7、そのシール位置よりも前端1a寄りの位置において、相対向する上下面部1d,1eをそれぞれ吸引保持する第2の吸引手段8、吸引手段8と包装袋の前後方向の同位置において、両側面部1c,1cを吸引保持する第3の吸引手段9、及び、包装袋1の上記収納部の周囲に圧接されて該収納部を本装置上に安定に保持する上部及び左右両側の可動式押さえ板10を有している。
【0015】
第1及び第2の吸引手段6,8は、それぞれ、図1に示すように、上部吸引部61,81及び下部吸引部62,82からなり、各吸引部61,81,62,82は、被包装物が収納されていない開口部寄りの上下面部1d,1eと対向する面に複数の円形孔として形成された吸引口(6a等)を有する吸引ボックスをそれぞれ備えており、図示しない真空ポンプやブロアー等によって吸引口(6a等)から吸引を行い上下面部1d,1eをそれぞれ吸引して保持するように構成されている。
【0016】
第1の吸引手段6の上部吸引部61及び下部吸引部62は、上下動可能となされており、包装袋1の上面部1dが下降し下面部1eが上昇する際にも該上下面部1d,1eを安定に保持し得るようになっている。
【0017】
シール手段7は、シールバー71とシールバー受け板72とからなる。シールバー71は、両側面部1c,1cをガセット折りした後、包装袋1の開口部を加熱してシールするもので、上下方向に移動可能となされている。シールバー71の内部には、電熱線が設けられており、該電熱線に通電して包装袋1の被包装物の非収納部を加熱することで包装袋1の開口部をシールするようになっている。
【0018】
シールバー受け板72は、シールバー71と相対向する下方位置に設けられ、シールバー71と連動して上下動可能となされている。すなわち、シールバー受け板72は、加熱シールする際にはシールバー71の前端部と接触してシールバー71の受け部材となり、シール後にはシールバー71と離れて元の位置に戻るようになされている。本実施形態では、シール手段7により、シールと同時に本包装袋1から耳部1gを切り離している。
【0019】
以上の構成からなる本実施形態の包装袋1の封止装置によれば、ガセット折りする前に、両側面部1c,1cそれぞれの内面に、被挿入部3aを有する第1部材4,4をそれぞれ配置して、該両側面部1c,1cを安定に支持させた状態において、第2部材4,4により両側面部1c,1cをガセット折りできるので、両側面部1c,1cのガセット折りを、よりスムーズ且つ綺麗に行うことができると共にエンドシールもより確実となり、該エンドシールによる接着部にずれやしわ等が生じることがない。
【0020】
また、第1部材3,3を回転体32,32を回転させることにより両側面部1c,1cの内面に配置し、また包装袋1の搬入を阻害しないように待避させることができるので、第1部材3,3の内面への配置及び待避をスムーズに行うことができ、また、耳部除去手段5を備えているので、第1部材3,3に係合された耳部を除去するために回転体32,32を逆方向に回転させる必要がない。そのため、複数の包装袋を順次封止する際にも、回転体32,32を一方向にのみ回転させれば良く、装置の簡単化、製品の生産効率等が向上する。
【0021】
更に、第1の吸引手段6及び第2の吸引手段8により被包装物2が収納されていない開口部寄りの上下面部1d,1eを吸引保持できるので、両側面部1c,1cのガセット折りを、よりスムーズに行うことができると共にエンドシールもより確実となり、包装袋1の封止部をより確実に綺麗に仕上げることができる。
【0022】
次に、本実施形態の包装袋の封止装置を用いた本発明の包装袋の封止方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の封止方法においては、包装袋1を図2に示す如く本装置内に搬入した後、図3に示す如く、包装袋1の被包装物が収納された収納部の周囲に可動式押さえ板10を圧接させて該収納部を本装置上に安定に保持させ、また、第1〜第3の各吸引手段6,8,9により包装袋1における被包装物2が収納されていない開口部寄りを吸引保持させる。尚、包装袋1の本装置内への搬入時には、両第1部材3,3を図2に示す位置に待避させておく。
【0023】
次に、回転体32,32を回転させ、両第1部材3,3を包装袋1内に挿入して、それぞれ両側面部1c,1cの内面に図3に示す如く配置する。
そして、第2部材4,4をそれぞれ後方の待避位置から包装袋方向に前進させる。即ち、図4に示す如く第2部材4,4の線状の先端部により、両側面部1c,1cを各側面部1cの包装体1の前後方向に沿う直線部1fを折曲基端として内方に折り曲げさせながら、該第2部材4,4の先端部をそれぞれ被挿入部3aに挿入させる。これにより、両側面部1c,1cがそれぞれ内方に折り曲げられ上下面部1d,1e間に折り込まれてガセット折りされる。
【0024】
次いで、被包装物が収納されていない部分の上下面部1d,1eをシールバー71及びシールバー受け板72で挟み込み、包装袋1の後端を加熱シールによりエンドシールする。この加熱シールにより、包装袋1が封止されると共に、包装袋1のシール部分が弱められて切断される。
【0025】
次いで、一対の第1部材3,3間に掛け渡されるようにして残存する耳部を、図5に示す如く、耳部切断手段51により切断し、非環状とされた耳部を、耳部排出手段52により上端開口部52aから吸引して排出管52bを介して外部に排出させる。
【0026】
最後に、第1部材3,3及び第2部材4,4を、次の包装袋を本装置に搬入する際に障害とならないように、それぞれ図2に示す元の待避位置に待避させる。
本実施形態の封止方法によれば、包装袋1の被包装物が収納されていない開口部寄りの両側面部1c,1cを均一且つ確実にガセット折りすることができ、シール手段7による包装袋1の接着部(接着封止部)にずれやしわ等が発生しない。
【0027】
尚、本発明の方法及び装置において、第1部材は、縦長の孔が被挿入部として形成された長尺板状体であっても良い。また、第1部材3を回転体32の回転によらずに、包装袋1の内部に挿入するようにしても良い。また、第2部材4は平板状体であることが好ましいが他の形態であっても良い。また、シール手段とは別に切断手段を設け、シール手段によらずに耳部1gを包装袋1から切り離しても良い。また、本発明は、被包装物が収納されていない包装袋材における開放された前端を、先ず最初に封止する際にも適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明の包装袋の封止方法及び封止装置によれば、包装袋の開放された端部を、接着封止部にずれやしわ等を生じさせることなく、綺麗に封止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装袋の封止装置の概略を示す斜視図である。
【図2】図1に示す封止装置内に、前端が封止され後端が開放された包装袋を搬入した状態を示す斜視図である。
【図3】開口部寄りの相対向する両側面部それぞれの内面に、被挿入部を有する第1部材をそれぞれ配置した状態を示す斜視図である。
【図4】第2部材を第1部材の被挿入部に挿入し、上記両側面部をガセット折りした状態を示す斜視図である。
【図5】ガセット折りした後、加熱シールにより包装袋の後端を封止すると共に、該加熱シールのシール部より後端寄りの環状の耳部を切断する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 包装袋
1a 前端
1b 後端
1c,1c 被包装物が収納されていない開口部寄りの側面部
1d,1e 被包装物が収納されていない開口部寄りの上下面部
1g 耳部
2 プッシャー
3 第1部材
3a 被挿入部
31 バー
32 回転体
4 第2部材
5 耳部除去手段
51 耳部切断手段
52 耳部排出手段
6 第1の吸引手段
7 シール手段
8 第2の吸引手段
9 第3の吸引手段
Claims (4)
- 搬入された包装袋における開口部寄りの相対向する両側面部をガセット折りした後、加熱シールにより該開口部を封止する包装袋の封止方法において、
被挿入部を有する第1部材を、該第1部材が固定されている回転体を一方向に回転させることにより、ガセット折りする前の上記両側面部それぞれの内面に配置して、該両側面部を支持した後、該被挿入部に挿入可能な第2部材を、それぞれ該被挿入部に押し込むことにより該両側面部をガセット折りし、
次いで、上記加熱シールにより上記包装袋の開口部を封止し、該加熱シールにより上記包装袋の端部が切断されて形成される環状の耳部を切断により非環状化して除去した後、
上記第1部材を、上記回転体を上記一方向と同方向に更に回転させることにより、次の包装袋の搬入を阻害しない待避位置に待避させる、包装袋の封止方法。 - 搬入された包装袋における開口部寄りの相対向する両側面部をガセット折りした後、加熱シールにより該開口部を封止する包装袋の封止装置において、
被挿入部を有する第1部材を、ガセット折りする前の上記両側面部それぞれの内面にそれぞれ配置する第1部材配置機構と、
上記第1部材の上記被挿入部に、第2部材をそれぞれ上記両側面部の外面側から押し込むことにより該両側面部をガセット折りする折込機構と、
上記加熱シールを行うシール手段と、
上記包装袋の端部が切断されて形成される環状の耳部を、切断により非環状化して除去する耳部除去手段とを備え、
上記第1部材は、回転体に固定されており、上記第1部材配置機構は、該回転体を一方向に回転させて該第1部材を上記両側面部それぞれの内面に配置した後、該回転体を上記一方向と同方向に更に回転させて該第1部材を、次の包装袋の搬入を阻害しない待避位置に待避させるように構成されている包装袋の封止装置。 - 上記耳部除去手段は、切断により非環状化した上記耳部を、吸引により外部に排出する耳部排出手段を備えている請求項2記載の包装袋の封止装置。
- 上記開口部寄りの相対向する上下面部をそれぞれ吸引保持する第1の吸引手段を、上記加熱シールのシール位置よりも開口部寄りの位置に備えている請求項2又は3記載の包装袋の封止装置。
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