JP4158601B2 - コンセント - Google Patents
コンセント Download PDFInfo
- Publication number
- JP4158601B2 JP4158601B2 JP2003148223A JP2003148223A JP4158601B2 JP 4158601 B2 JP4158601 B2 JP 4158601B2 JP 2003148223 A JP2003148223 A JP 2003148223A JP 2003148223 A JP2003148223 A JP 2003148223A JP 4158601 B2 JP4158601 B2 JP 4158601B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- partition wall
- plug blade
- plug
- insertion port
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンセントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
壁面等に埋め込み配設するコンセントとして、平型栓刃と丸ピン型栓刃の両方を接続することができるコンセントが従来提供されている(特許文献1)
ところで、この種のコンセントには、図8に示すように器体1を構成するボディ1Aとカバー1Bにおいて、ボディ1A内に設けられた収納室2、2を仕切る仕切壁3Aの端面に凸部4を一体形成し、この凸部4により収納室2、2に収納される刃受け部材5、5間の絶縁距離を長く取るものがあった。
【0003】
この場合、更に絶縁性能を高めるためにボディ1Aに被着するカバー1B側の仕切壁3Bには上記凸部4が嵌め込まれる凹部6を形成していた。
【0004】
またボディ1Aの上記収納室2に刃受け部材5とともに収納される電線接続用の速結端子装置の端子板7は図9(a)(b)に示すように平板状に形成され、仕切壁3Aに沿って配置されていた。
また、上記の特許文献1に記載のコンセントは図10、図11に示すようにカバー1B内に、カバー1Bの天井部(前面壁)の両側に開口した栓刃挿入口7、7を両端部で塞ぐように配置された一対の扉体9、9と、両扉体9、9の各中央部90を両扉体9、9を対向する方向に弾性付勢するばね体(図示せず)と、両扉体9、9及び前記ばね体を支持する中枠(図示せず)とからなる栓刃挿入口閉鎖手段を備え、栓刃挿入時以外は充電部が栓刃挿入口7、7から露出しないようにしていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−8766号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように絶縁性能を良くするためにボディ1Aの仕切壁3Aに凸部4を、またカバー1Bの仕切壁3Bに凹部6を形成しているコンセントでは、部品寸法ばらつきの許容範囲を大きくすると、凹部6とこの凹部6に嵌る凸部4との間に隙間ができ、栓刃と刃受け部材5との接触時に発生する金属粉(切粉)が上記隙間に入り込む恐れがあった。
【0007】
そして壁面等に埋め込み配設されるコンセントの場合、凹部6が垂直方向に配置されるため、上記のような上記隙間に金属粉が入り込めば、凹部6の下端6aに溜まり、絶縁破壊の経路になる可能性があった。
【0008】
一方、上述のような端子板8の配置では、仕切壁3Aを挟んで背中合わせに配置される端子板8、8同士の距離が短いため、上述のように凹部6の下端6aに金属粉が溜まる場合、短絡経路が形成され易かった。
【0009】
更に丸ピン型栓刃と平型栓刃とに対応するコンセントでは、カバー1Bに設けられる栓刃挿入口7は平型栓刃挿入口7aと、仕切壁とは反対側位置において平型栓刃挿入口7aの一側縁に連通した丸ピン型栓刃挿入口7bとから形成されているが、カバー1B内に栓刃挿入口閉鎖手段を設けている場合、平型栓刃挿入口7aから挿入される栓刃の押入力を受けて各扉体9に反対向方向に移動させる力を与える栓刃受け斜面10aに臨む前記中央部90の垂立面90aが平型栓刃挿入口7aの内壁面付近に位置するため、部品寸法ばらつきによっては、両扉体9、9の中央部90、90の突き合わせ部位の隙間90bが図11に示すように平型栓刃挿入口7aを介して図10に示すように外部から見え、そのため比較的容易に隙間9bに鋭利な物を差し込むことができ、例えば隙間90bに鋭利な物を引っ掛けて扉体9を開く方向に力を加えた場合、開いてしまうことがあった。
【0010】
尚栓刃受け斜面10a及び丸ピン型栓刃の押入力を受ける栓刃受け斜面10bを設けている扉体9、9の端部での突き合わせ部位の隙間に物を差し込んだときには扉体9、9は中枠に支持されている支点部91を中心に当該端部を図において下方へ移動させるように回転し、中枠等に設けたロック片に下方移動側の端部が引っ掛かったり、或いは反対側の端部がカバー1Bに引っ掛かることで扉体9、9が開く方向に動かないようなっている。
【0011】
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは部材寸法のばらつきによって器体内へ異物が入り易くなった場合にも、電気的な安全面におけるトラブル発生を防ぐことができるコンセントを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、一面開口の箱型であって、内部が底部から立ち上がった第1の仕切壁により長手方向に2分され、該仕切壁の両側に刃受け部材を含む充電部位を収納する収納室が設けられたボディと、該ボディの開口側に被着される面側が開口された箱型であって、内部が天井部から垂下した第2の仕切壁により長手方向に2分されるとともに、被着時に前記ボディ側の前記各収納室内の刃受け部材に対向する天井部に栓刃挿入口を開口しているカバーとから器体が構成されたコンセントにおいて、前記刃受け部材が平型栓刃の刃受け部位と丸ピン型栓刃の刃受け部位を備えた刃受け部材であり、前記栓刃挿入口が前記第2の仕切壁に並行する方向に形成した平型栓刃挿入口と、前記第2の仕切壁とは反対側位置において前記平型栓刃挿入口の一側縁に連通した丸ピン型栓刃挿入口とから形成され、前記カバー内には、両側の前記栓刃挿入口を並行する両端部で塞ぐように配置された一対の扉体と、両扉体を対向する方向に弾性付勢するばね体と、両扉体及びばね体を支持する中枠とからなる栓刃挿入口閉鎖手段を備え、前記一対の扉体の両端部には、対応する前記栓刃挿入口の平型栓刃挿入口及び丸ピン型栓刃挿入口に夫々対向する部位に夫々の栓刃挿入口から挿入される栓刃の押入力を受けて各扉体に反対向方向に移動させる力を与える栓刃受け斜面を形成し、各扉体の中央部には上記中枠に両端方向に揺動自在に支持される支点部を形成し、前記平型栓刃挿入口に対応する前記栓刃受け斜面側に臨む前記中央部の垂立面の位置を、平型栓刃挿入口の内壁面より離れたカバーの天井部の下側位置として成り、前記第1の仕切壁の端面に凸部を、前記第2の仕切壁に前記凸部が嵌り込む凹部を夫々形成するとともに、前記凸部及び凹部の両端方向の長さを両端が前記器体の両側の外側面に至る長さに形成し、前記各収納室内で上記第1の仕切壁に壁面に沿うように配置される端子装置の端子板の両側端を第1の仕切壁の壁面から離れる方向に形成していることを特徴とする。
【0013】
請求項1の発明によれば、多少の部品寸法ばらつきがあっても、平型栓刃挿入口に対応する前記栓刃受け斜面側に臨む両扉体の中央部の突き合わせ部位の隙間が平型栓刃挿入口を介して外部から見えず、子供の悪戯などで隙間に物が差し込まれるのを防ぐことができる上に、凸部によりボディの両側の収納室内の充電部位間の絶縁距離を長くすることができるとともに、凸部を嵌め込む凹部により絶縁性能を更に向上でき、また壁面等に配設して凹部の一端部が下端側になり、しかも部品寸法のばらつきにより生じた凸部と凹部の間の隙間に、刃受け部材に対する栓刃の挿脱の際に生じる金属粉が入って上記下端側に落下してきても凹部の下端から金属粉を排出することができ、金属粉の溜まりによる短絡経路の形成を防止でき、更に端側に位置する両側の収納室内の端子板の端部間の距離が長く取れているため、金属粉による短絡経路が形成しにくく、電気的な安全面におけるトラブル発生をより確実に防げる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施形態により説明する。
【0015】
(実施形態)
本実施形態の構成を図1〜図5に示す。器体1は、耐トラッキング性に優れた熱硬化性合成樹脂(例えば、ユリア樹脂)を用いて前面が開口された箱体状のボディ1Aと、同じく耐トラッキング性に優れた熱硬化性合成樹脂(例えば、ユリア樹脂)を用いて後面が開口された箱体状のカバー1Bとを被着結合することにより形成されるもので、外形寸法は規定の単位寸法に基づいた寸法となっている。
【0016】
ボディ1Aは長手方向の中間部に設けた仕切壁3Aにより内部を2分し、仕切壁3Aの両側に刃受け部材5などの充電部材が収納される収納室2、2を設けている。またカバー1B内にも仕切壁3Bが図1に示されるように形成され、ボディ1Aとカバー1Bとを結合するとボディ1Aの仕切壁3Aとカバー1Bの仕切壁3Bとが突き合わされることによって器体1の内部空間を独立した2室に分割するようなっている。
【0017】
ここで仕切壁3Aの端面には凸部4を一体に突設し、仕切壁3Bには凸部4を嵌め込む凹部6を形成しており、これら凸部4及び凹部6の両端部はボディ1A、カバー1Aの外側側面に至るとともに凹部6の両端が外部に開口している。
【0018】
ボディ1A内において仕切壁3Aの両側の各収納室2には、それぞれ刃受け部材5が収納される。
【0019】
各刃受け部材5は、互いに対向する一対のばね片50と、両ばね片50の一方の側面に対向するばね片51と、ばね片50、51を連続一体に結合する連結片52とを備え、互いに対向する一対のばね片50で丸ピン型栓刃に弾接する刃受け部を、ばね片51とこのばね片51の板面に対向する一対のばね片51の端面で平型栓刃に弾接する刃受け部を構成する。
【0020】
また各連結片52は中央に穿設している孔52aを挿通させたかしめ鋲12を対応する端子金具11の平板片11aの中央に穿設している孔13に挿通してかしめることで端子金具11に一体的に固定される。
【0021】
各端子金具11は、平板片11aの一端側には立片11b、11bを板面に垂立するように延長形成し、この立片11b、11bの一側端から外側方へ直角に折り曲げ形成した位置片11c、11cを夫々形成してある。
【0022】
また平板片11の他端側縁に端子板8を板面に対して垂直に折り曲げ形成している。この端子板8の両側端には上記端子片11c、11cに並行するように端子片11d、11dを一体形成し、この端子片11d、11dと端子板8の両側端とを連結する部位を平板片11a側に夫々折曲し、また各端子片11dの上端には小片11e、11eを平板片11a方向に折り曲げ形成してある。
【0023】
而して端子金具11を刃受け部材5とともにボディ1Aの収納室2に収納するに当たっては、端子片11c、11cを収納室2内に形成している位置決めリブ14、14に当接するとともに、端子板8の板面を仕切壁3Aの壁面に図3(a)に示すように当接することで、端子金具11及び刃受け部材5が収納室2内の定位置に位置決めして配置する。またこの配置時に並行する端子片11c、11dの間に鎖錠ばね15を配置する。
【0024】
鎖錠ばね15は帯板の一端部をJ字状に曲成して接触片15aを形成するとともに、他端部をS字状に曲成して鎖錠片15bを形成したものであって、接触片15a及び鎖錠片15bを端子片11cに対向させる形でボディ1Aに収納され、端子板8を含む端子金具11とで速結端子装置を構成する。
【0025】
ところで、上記にように両収納室2、2内に配置された端子金具11の各端子板8、8の両端部は夫々仕切壁3Aから離れるため、仕切壁3Aを介して背中合わせの両端子板8の端部間距離は仕切壁3Aに沿っている部位間の距離よりも大きくなる。
【0026】
尚刃受け部材5の端子片11c及び鎖錠ばね15はカバー1B内に設けた押さえリブ(図示せず)によりボディ1Aから浮き上がらないように押さえられる。
【0027】
ボディ1Aの後壁には鎖錠ばね15と端子片11cとの間に電線を導入することができるように電線挿入孔(図示せず)が形成されている。この電線挿入孔を通して鎖錠ばね15と端子片11cとの間に、鎖錠片15a側から電線を挿入すると、接触片15a及び鎖錠片15aのばね力によって電線が端子片11cとの間に挟持され、かつ鎖錠片15bが電線に食い込むことによって電線を引き抜くことができなくなる。このように、電線挿入孔に電線を挿入するだけで結線することができるから、ねじ付きの端子などを用いる場合に比較して結線作業が容易になる。
【0028】
各収納室2には、各刃受け部材5に設けた一対の端子片11cにそれぞれ対向する一対の鎖錠ばね15に跨がるように熱硬化性合成樹脂(例えばユリア樹脂等)の成型品からなる解除釦17が配設される。解除釦17は両鎖錠ばね15の鎖錠片15bに当接し、ボディ1Aの後壁に沿ってスライド可能となるように配置されている。
【0029】
解除釦17が鎖錠片15bに当接する部位は鎖錠片15bが端子片11cとの間に電線を挟持する部位からずれている。また、解除釦17に対応する部位でボディ1Aの後壁には操作孔16が形成され、操作孔16にマイナスドライバの先端部などを挿入して解除釦17を押すことにより、電線に食い込んでいる鎖錠片15bを電線から離すように撓ませて電線の引き抜きが可能となるようにしてある。
【0030】
ところで、カバー1Bの天井部、つまり前壁には一つのプラグに設けた一対の栓刃を挿入することができる一対の栓刃挿入口7を形成しており、各栓刃挿入口7は各刃受け部材5のばね片50、51に対応する部位にそれぞれ開口し、平板状の平型栓刃が差し込まれる平型栓刃挿入口7aと、丸ピン型栓刃が差し込まれる丸ピン型栓刃挿入口7bとを連通させた形状に形成されている。つまり、平型栓刃挿入口7aは矩形状であって、長手方向の中間部の一側縁に円状の丸ピン型栓刃挿入口7bが連通した形状になっている。また、平型栓刃挿入口7aの中心間の距離よりも、丸ピン型栓刃挿入口7bの中心間の距離の方が広くなっている。平型栓刃挿入口7aに挿入される平型栓刃はばね片50の側面とばね片51との間で挟持され、丸ピン型栓刃挿入口7bに挿入される丸ピン型栓刃は一対のばね片50の間で挟持される。尚平型栓刃挿入口7aは電圧線側と接地線側とで長さ寸法を異ならせてある。
【0031】
また栓刃挿入口7、7を非栓刃挿入時において閉鎖する栓刃挿入口閉鎖手段を栓刃挿入口7、7の下方に配置してある。
【0032】
この、栓刃挿入口閉鎖手段は、扉体9、コイルばね18並びに中枠19とから構成され、コイルばね18により弾性付勢される扉体9で栓刃挿入口7を開閉自在に塞ぐものである。
【0033】
そしてカバー1Bの内部に一対の扉体9、9と一対のコイルばね18、18、そして中枠19が納められる。中枠19は一対の貫通孔191、191と、この貫通孔190、190の間に位置する溝191と、各貫通孔191の両側に位置する突部192、192とを備えたもので、カバー1B内壁に設けられた突起(図示せず)との係合でカバー1Bに仮止めすることができるものとなっている。そして、上記の一対の扉体9、9と一対のコイルばね18、18とは該中枠19とカバー1Bの内面との間に配設される。
【0034】
同形のものとして形成されている一対の扉体9、9は、両端部に張り出す翼片92、92と、中央部9に他方の扉体9側に突出する棒状の支点部91とを備えたもので、支点部91は中央よりも翼片91側に寄った位置に設けられており、両扉体9、9を相対させて組み合わせたとき、支点部91、91同士が並ぶとともに、相互にスライド自在となっている。また、各翼片91、91の上面は他方の扉体9側が低くなる傾斜面となっており、この傾斜面が栓刃押入時の押入力を受けて扉体9、9を反対向方向へ動かす力に変換する刃受け斜面10a、10bを構成する。刃受け斜面10aが平型栓刃挿入口7aに、刃受け斜面10bが丸ピン型栓刃挿入口7bに夫々対向する。
【0035】
これら扉体9、9は、上記支点部91、91が中枠19の溝191に納められるとともに、その外面側とカバー1Bの内壁との間にコイルばね18、18が配された状態でカバー1B内に納められ、コイルばね18、18による付勢で両扉体9、9は相互に接する状態となる。
【0036】
中枠19及び扉体9、9を納めたカバー1Bは、後述する組立枠20を用いてボディ1Aと結合されるのであるが、ボディ1Aとカバー1Bとを組立枠20で結合して器体1を組み立てたとき、中枠19の貫通孔191内に刃受け部材5のばね片50、51からなる刃受け部が位置するとともに、中枠19はボディ1Aにおける仕切壁3Aと係合して、両刃受け部間を分離し、プラグの抜き差しによって発生する切り粉の回り込みで短絡が生じてしまうことを防いでいる。また、貫通孔191の内部に刃受け部を位置させることで、ばね片50、51の異常開きを阻止している。そして扉体9、9は、カバー1Bの栓刃挿入口7と刃受け部材5との間に位置する。
【0037】
すなわち、一方の扉体9の翼片91は他方の扉体9の翼片91に少し被さることで隙間が両扉体9、9間に生ずることがない状態で両扉体9、9がコイルばね18、18による付勢で接触しているのであるが、このように閉じた扉体9、9が挿入口7と刃受け部材5との間に位置して、挿入口7の奥に位置する刃受け部材5を隠すことになる。
【0038】
ここにおいて、カバー1Bの内面には、図示しない位置決めリブが突出しており、コイルばね18で付勢されている扉体9は当接面166を位置決めリブに当接させることで、両扉体9、9は閉じた状態の位置が定められる。
【0039】
この状態で、プラグの栓刃を両挿入口7に差し込めば、各栓刃は扉体9、9の翼片91、91の傾斜面163を押すことで、扉体9をコイルばね18に抗して動かして、両扉体9、9の間を広げるものであり、このために栓刃は刃受け部材5にまで達して、栓刃が平型のものであればばね片50、51からなる刃受け部に、丸ピン型のものであれば一対のばね片50、50からなる刃受け部に差し込まれる。プラグを抜けば、両扉体9、9はコイルばね18、18による付勢で復帰して再度挿入口7を閉じる状態となる。
【0040】
そして、この扉付きコンセントにおいては、プラグにおける一対の栓刃が同時に差し込まれないとき、つまり片側の栓刃のみが差し込まれるときには、扉体9、9が開かず、片方の栓刃のみが刃受け部に差し込まれるという状態が生じないようになっている。すなわち、片方の栓刃のみを差し込んだときや異物を隙間に差し込むときには、両扉体9、9は中枠19の溝191によって受けられている支点部91、91を中心として栓刃で押されて片側に傾くものであり、この傾きによって、翼片91、91は中枠19の突部192、192間に入り込み、栓刃が栓刃受け斜面10a、又は10bを押すことで両扉体9、9を押し開こうとしても、ストッパーである突部192との干渉で開くことがないものである。尚栓刃を差し込んだとき、傾斜面163に栓刃が当たる関係で、上下方向にも扉体9が傾こうとするが、この傾きは支点部91で阻止される。
【0041】
ここで、一対のコイルばね18、18を扉体9、9の間に設けずに両サイドに設けているのは、扉体9、9の開閉によってコイルばね18、18が折れても異極間の短絡が生じることがないようにしている意味を有している。尚扉体9におけるコイルばね18を受ける部分は、内部にボス21が突出する穴22として形成されており、コイルばね18を穴22に嵌め込めば、根元が太くなっているボス21にコイルばね18が係合するようになっている。組み立てに際しては、扉体9にコイルばね18を組み付けた状態でカバー1B内に組み入れるわけであるが、コイルばね18が扉体9から抜け落ちることがなくて、組み立て作業性が良いものである。
【0042】
ところで、上記の内部部材を収納してボディ1Aとカバー1Bとを結合する際にはボディ1Aとカバー1Bとの双方に設けた嵌合部23、24に組立部材たる組立枠20を凹凸嵌合することでボディ1Aとカバー1Bとが結合され、所望のコンセントが完成することになる。
【0043】
さて実施形態のコンセントではボディ1Aとカバー1Bとを被着結合したときに側の仕切壁3Aの凸部4がカバー1B側の凹部6に嵌る込むことになり、そのためボディ1Aの両側の収納室2、2に収納された刃受け部材5等の充電部間の絶縁距離を長くすることができ、絶縁性能を高めることができるのである。また部品寸法のばらつきよってできる凹部6と凸部4の隙間に、栓刃等から出る金属粉が入っても凹部6の両端部6a、6aが外部に開口しているため、壁面に配設した際に下側となる凹部6の端部6aから金属粉が外部へ排出されるため、金属粉の繋がりによって絶縁破壊の経路が形成されることもなく、電気面で安全性の高いコンセントを提供できる。
【0044】
また仕切壁3Aに沿って配設される端子板8の両端が仕切壁3Aより離れるように形成されているため、部品の寸法ばらつきによって上述のような隙間が凹部6と凸部4の間にでき、壁面に配設した際に下側となる凹部6の端部6aに隙間から侵入してきた金属粉が落下してきても、両側の端子板8、8の下端間の絶縁距離が長く取れるため短絡発生を防止できる。この端子板8、8の構成を用いる場合、従来と同様に図6に示すように凹部6の端部が閉じられている場合にも短絡発生に対する防止策として有効である。
【0045】
また本実施形態のコンセントでは、上述した栓刃挿入口閉鎖手段の扉体9、9の中央部9の垂立面9aの位置(図10参照)が、部品寸法ばらつきが多少あっても、平型栓刃挿入口5aの内壁面よりも、例えば1mm程度奥方向、つまりカバー1Bの天井部方向側に必ず位置するよう、扉体9の寸法設定を行っており、そのため図7に示すように平型栓刃挿入口5aを介して外部から両扉体9の垂立面9aにおける突き合わせ部位の隙間が見えなくなる。結果、この隙間に物を差し込めなくなり、子供の悪戯などによる事故防止を図れる。
【0046】
【発明の効果】
請求項1の発明は、多少の部品寸法ばらつきがあっても、平型栓刃挿入口に対応する前記栓刃受け斜面側に臨む両扉体の中央部の突き合わせ部位の隙間が平型栓刃挿入口を介して外部から見えず、子供の悪戯などで隙間に物が差し込まれるのを防ぐことができる上に、凸部によりボディの両側の収納室内の充電部位間の絶縁距離を長くすることができるとともに、凸部を嵌め込む凹部により絶縁性能を更に向上でき、また壁面等に配設して凹部の一端部が下端側になり、しかも部品寸法のばらつきにより生じた凸部と凹部の間の隙間に、刃受け部材に対する栓刃の挿脱の際に生じる金属粉が入って上記下端側に落下してきても凹部の下端から金属粉を排出することができ、金属粉の溜まりによる短絡経路の形成を防止でき、更に端側に位置する両側の収納室内の端子板の端部間の距離が長く取れているため、金属粉による短絡経路が形成しにくく、電気的な安全面におけるトラブル発生をより確実に防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のカバーとボディとを分離した状態の説明用斜視図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の全体の斜視図である。
【図4】(a)は同上の正面図である。
(b)は(a)のX−X断面図である。
【図5】(a)は同上のボディ側の正面図である。
(b)は同上の端子金具の正面図である。
【図6】同上の別の例のボディ側の正面図である。
【図7】同上の要部の一部省略拡大斜視図である。
【図8】従来例のカバーとボディとを分離した状態の説明用斜視図である。
【図9】(a)は同上のボディ側の正面図である。
(b)は同上の端子金具の正面図である。
【図10】同上の扉体の拡大斜視図である。
【図11】同上の一部省略した課題説明用の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 器体
1A ボディ
1B カバー
2 収納室
3A 仕切壁
3B 仕切壁
4 凸部
5 刃受け部材
6 凹部
Claims (1)
- 一面開口の箱型であって、内部が底部から立ち上がった第1の仕切壁により長手方向に2分され、該仕切壁の両側に刃受け部材を含む充電部位を収納する収納室が設けられたボディと、該ボディの開口部側に被着する面が開口された箱型であって、内部が天井部から垂下した第2の仕切壁により長手方向に2分されるとともに、被着時に前記ボディ側の前記各収納室内の刃受け部材に対向する天井部に栓刃挿入口を開口しているカバーとから器体が構成されたコンセントにおいて、前記刃受け部材が平型栓刃の刃受け部位と丸ピン型栓刃の刃受け部位を備えた刃受け部材であり、前記栓刃挿入口が前記第2の仕切壁に並行する方向に形成した平型栓刃挿入口と、前記第2の仕切壁とは反対側位置において前記平型栓刃挿入口の一側縁に連通した丸ピン型栓刃挿入口とから形成され、前記カバー内には、両側の前記栓刃挿入口を並行する両端部で塞ぐように配置された一対の扉体と、両扉体を対向する方向に弾性付勢するばね体と、両扉体及びばね体を支持する中枠とからなる栓刃挿入口閉鎖手段を備え、前記一対の扉体の両端部には、対応する前記栓刃挿入口の平型栓刃挿入口及び丸ピン型栓刃挿入口に夫々対向する部位に夫々の栓刃挿入口から挿入される栓刃の押入力を受けて各扉体に反対向方向に移動させる力を与える栓刃受け斜面を形成し、各扉体の中央部には上記中枠に両端方向に揺動自在に支持される支点部を形成し、前記平型栓刃挿入口に対応する前記栓刃受け斜面側に臨む前記中央部の垂立面の位置を、平型栓刃挿入口の内壁面より離れたカバーの天井部の下側位置として成り、前記第1の仕切壁の端面に凸部を、前記第2の仕切壁に前記凸部が嵌り込む凹部を夫々形成するとともに、前記凸部及び凹部の両端方向の長さを両端が前記器体の両側の外側面に至る長さに形成し、前記各収納室内で上記第1の仕切壁に壁面に沿うように配置される端子装置の端子板の両側端を第1の仕切壁の壁面から離れる方向に形成していることを特徴とするコンセント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148223A JP4158601B2 (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | コンセント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148223A JP4158601B2 (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | コンセント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004349222A JP2004349222A (ja) | 2004-12-09 |
JP4158601B2 true JP4158601B2 (ja) | 2008-10-01 |
Family
ID=33534526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003148223A Expired - Fee Related JP4158601B2 (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | コンセント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4158601B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102412481A (zh) * | 2011-09-16 | 2012-04-11 | 厦门辉煌装修工程有限公司 | 一种一字型通用插座 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100878945B1 (ko) * | 2007-08-13 | 2009-01-19 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 브레이크 마찰재 및 그 제조 방법 |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003148223A patent/JP4158601B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102412481A (zh) * | 2011-09-16 | 2012-04-11 | 厦门辉煌装修工程有限公司 | 一种一字型通用插座 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004349222A (ja) | 2004-12-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6062901A (en) | Low profile battery holder assembly for printed circuit board | |
US4941851A (en) | Fuse holder for flat-type fuse block | |
US5865635A (en) | Safety socket | |
KR20040092486A (ko) | 커넥터 | |
CN112385095B (zh) | 屏蔽连接器及外导体端子 | |
JP3885746B2 (ja) | メモリカード用アダプタ | |
US5928019A (en) | Safety socket | |
JP4158601B2 (ja) | コンセント | |
US20020088695A1 (en) | Power supply switch of motor vechicle | |
US5975946A (en) | Connector coupling structure | |
JP6545046B2 (ja) | 雌コネクタ及び雌コネクタと雄コネクタとの接続構造 | |
EP0624494B1 (en) | Junction box | |
US6807067B2 (en) | Battery-Locking mechanism | |
JP3076979B2 (ja) | コネクタ | |
JP3711769B2 (ja) | 扉付きコンセント | |
US20050042938A1 (en) | Electrical connector | |
JP3015159B2 (ja) | コンセント | |
JP3721809B2 (ja) | 扉付きコンセント | |
JPH0747805Y2 (ja) | プリント配線基板用端子装置 | |
JP2020140764A (ja) | 電子モジュール | |
JP2919455B2 (ja) | コンセント | |
JP2919426B2 (ja) | コンセント | |
JP2008159488A (ja) | コンセント | |
JPS591348Y2 (ja) | コネクタ装置 | |
JP2834904B2 (ja) | コンセント |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050510 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080401 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080602 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080624 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080707 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130725 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |