JP4158476B2 - 画像信号の処理装置および処理方法、それに使用される係数データの生成装置および生成方法、並びに各方法を実行するためのプログラム - Google Patents

画像信号の処理装置および処理方法、それに使用される係数データの生成装置および生成方法、並びに各方法を実行するためのプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像信号の処理装置および処理方法、それに使用される係数データの生成装置および生成方法、並びに各方法を実行するためのプログラムに関する。
【0002】
詳しくは、この発明は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する際、第2の画像信号における注目位置に対応した第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みに関係した情報を取得し、少なくともこの情報を用いて第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出し、このクラスに対応して第2の画像信号における注目位置の画素データを生成することによって、ブロック段差歪みを考慮したクラス分類を行い、第2の画像信号の品質の向上を図るようにした画像信号処理装置等に係るものである。
【0003】
【従来の技術】
画像信号の圧縮符号化方式として、DCT(discrete cosine transform)を用いたMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)による符号化方式がある。この符号化方式では、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われる。
【0004】
DCTは、ブロック内の画素に対して離散コサイン変換を施し、その離散コサイン変換により得られた係数データを再量子化し、さらにこの再量子化された係数データを可変長符号化するものである。この可変長符号化には、ハフマン符号等のエントロピー符号化が用いられることが多い。画像信号は直交変換されることにより、低周波から高周波までの多数の周波数データに分割される。
【0005】
この分割された周波数データに再量子化を施す場合、人間の視覚特性を考慮し、重要度の高い低周波データに関しては、細かく量子化を施し、重要度の低い高周波のデータに関しては、粗く量子化を施すことで、高画質を保持し、しかも効率が良い圧縮が実現できるという特長を有している。
【0006】
従来のDCTを用いた復号は、各周波数成分毎の量子化データをそのコードの代表値に変換し、それらの成分に対して逆DCT(IDCT:Inverce DCT)を施すことにより、再生データを得る。この代表値へ変換する時には、符号化時の量子化ステップ幅が使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、DCTを用いたMPEGによる符号化方式では、人間の視覚特性を考慮した符号化を行うことにより、高画質を保持し、高効率の圧縮が実現できるという特長がある。
【0008】
しかし、DCTを行う符号化はブロックを単位とした処理であることから、圧縮率が高くなるに従い、ブロック状の雑音、いわゆるブロック雑音(ブロック歪み)が発生することがある。また、エッジ等の急激な輝度変化がある部分には、高周波成分を粗く量子化したことによるざわざわとした雑音、いわゆるモスキート雑音が発生する。
【0009】
これらブロック雑音、モスキート雑音等の符号化雑音を、クラス分類適応処理によって除去することが考えられる。すなわち、符号化雑音を含む画像信号を第1の画像信号とし、符号化雑音が除去された画像信号を第2の画像信号とし、第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出し、このクラスに対応して第2の画像信号における注目位置の画素データを生成するものである。
【0010】
ここで、差分データブロックとしてのDCTデータブロックは、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みを補正する成分を持っている。すなわち、リファレンスデータブロックは、DCTデータブロックに対して動き補償されて得られたものであって、一個または複数個の画素データブロックのデータを含むものとなる。そのため、このリファレンスデータブロックには、これら一個または複数個の画素データブロックによるブロック段差歪みが含まれる。
【0011】
そして、DCTデータブロックは、符号化時に、所定の画素データブロックからリファレンスデータブロックを差し引くことで得られたものである。したがって、DCTデータブロックは、上述したように、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みを補正する成分を持つことになる。
【0012】
このようにDCTデータブロックは、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みを補正する成分を持っていることから、このブロック段差歪みを考慮したクラス分類を行うことにより、第2の画像信号の品質の向上が期待される。
【0013】
そこで、この発明では、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する際に、適切なクラス分類を行うことによって、第2の画像信号の品質の向上を図ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る画像信号処理装置は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、当該符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する場合に、当該第2の画像信号における注目位置に対応した上記第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する情報取得手段と、少なくとも上記情報取得手段で取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段と、上記クラス検出手段で検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の画像信号に対応して符号化歪みを含む生徒信号と上記第2の画像信号に対応して符号化歪みを含まない教師信号との誤差を最小にする係数データを発生する係数データ発生手段と、上記第1の画像信号から、上記第2の画像信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択するデータ選択手段と、上記係数データ発生手段で発生された係数データおよび上記データ選択手段で選択された複数の画素データを演算して上記第2の画像信号における注目位置の画素データを得る演算手段とを備えるものである。
【0015】
また、この発明に係る画像信号処理方法は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、当該符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する場合に、上記第2の画像信号における注目位置に対応した上記第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する第1のステップと、少なくとも上記第1のステップで取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出する第2のステップと、検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の画像信号に対応して符号化歪みを含む生徒信号と上記第2の画像信号に対応して符号化歪みを含まない教師信号との誤差を最小にする係数データを発生する第3のステップと、上記第1の画像信号から、上記第2の画像信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択する第4のステップと、上記第3のステップで発生された係数データおよび上記第4のステップで選択された複数の画素データを演算して上記第2の画像信号における注目位置の画素データを得る第5のステップとを備えものである。
【0016】
また、この発明に係るプログラムは、上述の画像信号処理方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0017】
この発明において、複数の画素データからなる第1の画像信号は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成されたものである。例えば、デジタル画像信号は、MPEG方式の符号化が行われたものである。
【0018】
第2の画像信号における注目位置に対応した第1の画像信号の画素データは、所定の差分データブロック、およびこの差分データブロックに係るリファレンスデータブロックとを用いて得られる。所定の差分データブロックは、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みを補正する成分を有している。リファレンスデータブロックに含まれる段差歪みは、リファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックによって生じる。このブロック段差歪みに関係した情報が取得される。
【0019】
例えば、一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に対応する値を使用し、隣接するデータブロック間の、この平均値に対応する値の差分値を、ブロック段差歪みに関係した情報として取得する。また例えば、リファレンスデータブロックのブロック位置を基準とした、一個または複数個のデータブロックのブロック位置の情報を、ブロック段差歪みに関係した情報として取得する。
【0020】
少なくとも、このように取得されたブロック段差歪みに関係した情報を用いて、第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスが検出される。そして、このクラスに対応して、第2の画像信号における注目位置の画素データが生成される。
【0021】
例えば、検出されたクラスに対応した、推定式で用いられる係数データが発生される。また、第1の画像信号に基づいて、第2の画像信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データが選択される。そして、これら係数データおよび複数の画素データが用いられ、推定式に基づいて第2の画像信号における注目位置の画素データが算出される。
【0022】
このように、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みに関係した情報が取得され、少なくともこの情報を用いて第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスが検出される。そのため、クラス分類が適切に行われ、第2の画像信号の品質の向上を図られる。
【0023】
この発明に係る係数データ生成装置は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号の符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に対応する教師信号が符号化されて得られたデジタル画像信号を復号化して上記第1の画像信号に対応した生徒信号を得る復号化手段と、上記教師信号における注目位置に対応した上記生徒信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する情報取得手段と、少なくとも上記情報取得手段で取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記教師信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段と、上記生徒信号から、上記教師信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択するデータ選択手段と、上記クラス検出手段で検出されたクラス、上記データ選択手段で選択された複数の画素データおよび上記教師信号における注目位置の画素データから上記クラス毎に、上記生徒信号に係る複数の画素データと上記教師信号における注目位置の画素データとの誤差を最小にする係数データを求める演算手段とを備えものである。
【0024】
また、この発明に係る係数データ生成方法は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号の符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に対応する教師信号が符号化されて得られたデジタル画像信号を復号化して上記第1の画像信号に対応した生徒信号を得る第1のステップと、上記教師信号における注目位置に対応した上記生徒信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する第2のステップと、少なくとも上記第2のステップで取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記教師信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出する第3のステップと、上記生徒信号から、上記教師信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択する第4のステップと、上記第3のステップで検出されたクラス、上記第4のステップで選択された複数の画素データおよび上記教師信号における注目位置の画素データから上記クラス毎に、上記生徒信号に係る複数の画素データと上記教師信号における注目位置の画素データとの誤差を最小にする係数データを求める第5のステップとを備えものである。
【0025】
また、この発明に係るプログラムは、上述の係数データ生成方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0026】
この発明において、複数の画素データからなる第1の画像信号は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成されたものである。この発明は、この第1の画像信号を、複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する際に使用される推定式の係数データを生成するものである。
【0027】
教師信号における注目位置に対応した生徒信号の画素データは、所定の差分データブロック、およびこの差分データブロックに係るリファレンスデータブロックとを用いて得られる。所定の差分データブロックは、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みを補正する成分を有している。リファレンスデータブロックに含まれる段差歪みは、リファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックによって生じる。このブロック段差歪みに関係した情報が取得される。そして、少なくとも、このブロック段差歪みに関係した情報を用いて、教師信号における注目位置の画素データが属するクラスが検出される。
【0028】
また、生徒信号に基づいて、教師信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データが選択される。そして、教師信号における注目位置の画素データが属するクラス、選択された複数の画素データおよび教師信号における注目位置の画素データを用いて、クラス毎に、係数データが求められる。
【0029】
上述したようにして第1の画像信号を第2の画像信号に変換する際に使用される推定式の係数データが生成されるが、第1の画像信号から第2の画像信号に変換する際には、第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスに対応した係数データが選択的に使用されて、推定式により、第2の画像信号における注目位置の画素データが算出される。この場合に、係数データの生成時と同じようにクラス分類を行うことで、クラス分類が適切に行われこととなり、第2の画像信号の品質の向上が図られる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としてのデジタル放送受信機100の構成を示している。
このデジタル放送受信機100は、マイクロコンピュータを備え、システム全体の動作を制御するためのシステムコントローラ101と、リモートコントロール信号RMを受信するリモコン信号受信回路102とを有している。リモコン信号受信回路102は、システムコントローラ101に接続され、リモコン送信機200よりユーザの操作に応じて出力されるリモートコントロール信号RMを受信し、その信号RMに対応する操作信号をシステムコントローラ101に供給するように構成されている。
【0031】
また、デジタル放送受信機100は、受信アンテナ105と、この受信アンテナ105で捕らえられた放送信号(RF変調信号)が供給され、選局処理、復調処理および誤り訂正処理等を行って、所定番組に係る符号化された画像信号としてのMPEG2ストリームを得るチューナ部106とを有している。
【0032】
また、デジタル放送受信機100は、このチューナ部106より出力されるMPEG2ストリームを復号化して画像信号Vaを得るMPEG2復号化器107と、このMPEG2復号化器107より出力される画像信号Vaを一時的に格納するバッファメモリ108とを有している。
【0033】
なお、本実施の形態において、MPEG2復号化器107からは、画像信号Vaを構成する各画素データの他に、画素位置モード情報pi、ピクチャ情報PI,動き補償用ベクトル情報MIも出力される。画素位置モード情報piは、出力される画素データが例えばDCTブロックの8×8の画素位置のいずれにあったかを示す情報である。
【0034】
ピクチャ情報PIは、出力される画素データがIピクチャ(Intra-Picture)、Pピクチャ(Predictive-Picture)、Bピクチャ(Bidirectionally predictive-Picture)のいずれのピクチャに係るものであったかを示す情報である。動き補償用ベクトル情報MIは、出力される画素データがPピクチャ、Bピクチャに係るものである場合、その画素データを復号する際のリファレンスデータブロックがどのように動き補償されたかを示す情報である。
【0035】
バッファメモリ108には、各画素データと対にして情報pi,PI,MIも格納される。さらに、MPEG2復号化器107からは、後述する抽出回路75で抽出される各DCTブロックに対応した量子化特性指定情報QIおよび可変長復号化回路74で得られる各DCTブロックの量子化DCT係数も出力される。これら量子化特性指定情報QIおよびDCT係数は、後述する画像信号処理部110を構成するクラス生成部121に内蔵されたメモリに格納される。
【0036】
図2は、MPEG2復号化器107の構成を示している。
この復号化器107は、MPEG2ストリームが入力される入力端子71と、この入力端子71に入力されたMPEG2ストリームを一時的に格納するストリームバッファ72とを有している。
【0037】
また、この復号化器107は、ストリームバッファ72に格納されているMPEG2ストリームより周波数係数としてのDCT(Discrete Cosine Transform:離散コサイン変換)係数を抽出する抽出回路73と、この抽出回路73で抽出された可変長符号化、例えばハフマン符号化されているDCT係数に対して可変長復号化を行う可変長復号化回路74とを有している。
【0038】
また、この復号化器107は、ストリームバッファ72に格納されているMPEG2ストリームより量子化特性指定情報QIを抽出する抽出回路75と、この量子化特性指定情報QIに基づいて、可変長復号化回路74より出力される量子化DCT係数に対して逆量子化を行う逆量子化回路76と、この逆量子化回路76より出力されるDCT係数に対して逆DCTを行う逆DCT回路77とを有している。
【0039】
また、復号化器107は、IピクチャおよびPピクチャのデータブロックをメモリ(図示せず)に記憶すると共に、これらのデータブロックを用いて逆DCT回路77からPピクチャまたはBピクチャの差分データブロックが出力されるとき、対応するリファレンスデータブロックVrefを生成して出力する予測メモリ回路78を有している。
【0040】
また、復号化器107は、逆DCT回路77からPピクチャまたはBピクチャの差分データブロックが出力されるとき、その差分データブロックに予測メモリ回路78で生成されたリファレンスデータブロックVrefを加算する加算回路79を有している。なお、逆DCT回路77からIピクチャのデータブロックが出力されるとき、予測メモリ回路78から加算回路79にリファレンスデータブロックVrefは供給されず、従って加算回路79からは逆DCT回路77より出力されるIピクチャのデータブロックがそのまま出力される。
【0041】
また、復号化器107は、加算回路79より出力されるIピクチャおよびPピクチャのデータブロックを予測メモリ回路78に供給してメモリに記憶させると共に、この加算回路79より出力される各ピクチャのデータブロックを正しい順に並べ直して画像信号Vaとして出力するピクチャ選択回路80と、このピクチャ選択回路80より出力される画像信号Vaを出力する出力端子81とを有している。
【0042】
また、復号化器107は、ストリームバッファ72に格納されているMPEG2ストリームより符号化制御情報、すなわちピクチャ情報PI、動き補償用ベクトル情報MIを抽出する抽出回路82を有している。抽出回路82で抽出される動き補償用ベクトル情報MIは予測メモリ回路78に供給され、この予測メモリ回路78ではこの動き補償用ベクトル情報MIを用いてリファレンスデータブロックVrefを生成する際に動き補償が行われる。抽出回路82で抽出されるピクチャ情報PIは予測メモリ回路78、ピクチャ選択回路80に供給され、これら予測メモリ回路78、ピクチャ選択回路80ではこのピクチャ情報PIに基づいてピクチャの識別が行われる。
【0043】
なお、ピクチャ選択回路80から画像信号Vaを出力する際、この画像信号Vaを構成する各画素データの他に、それぞれの画素データと対となって、その画素データがDCTブロックの8×8の画素位置のいずれにあったかを示す画素位置モード情報pi、さらにはその画素データに対応した動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIも出力される。
【0044】
また、復号化器107は、抽出回路75で抽出される各DCTブロックに対応した量子化特性指定情報QIを出力する出力端子83と、可変長復号化回路74で得られる各DCTブロックの量子化DCT係数を出力する出力端子84とを有している。
【0045】
図2に示すMPEG2復号化器107の動作を説明する。
ストリームバッファ72に記憶されているMPEG2ストリームが抽出回路73に供給されて周波数係数としてのDCT係数が抽出される。このDCT係数は可変長符号化されており、このDCT係数は可変長復号化回路74に供給されて復号化される。そして、この可変長復号化回路74より出力される各DCTブロックの量子化DCT係数が逆量子化回路76に供給されて逆量子化が施される。
【0046】
逆量子化回路76より出力される各DCTブロックのDCT係数に対して逆DCT回路77で逆DCTが施されて各ピクチャのデータブロックが得られる。この各ピクチャのデータブロックは加算回路79を介してピクチャ選択回路80に供給される。この場合、逆DCT回路77からPピクチャまたはBピクチャの差分(残差)データブロックが出力されるとき、加算回路79で予測メモリ回路78より出力されるリファレンスデータブロックVrefが加算される。そして、加算回路79より出力される各ピクチャのデータブロック(画素データブロック)はピクチャ回路80で正しい順に並べ直されて出力端子81に出力される。
【0047】
なお、このようにピクチャ選択回路80から画像信号Vaが出力される場合、この画像信号Vaを構成する各画素データの他に、それぞれの画素データと対となって、画素位置モード情報pi、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIも出力される。
【0048】
また、抽出回路75で抽出される各DCTブロックに対応した量子化特性指定情報QIは出力端子83に出力される。さらに、可変長復号化回路74で得られる各DCTブロックの量子化DCT係数は出力端子84に出力される。
【0049】
図1に戻って、また、デジタル放送受信機100は、バッファメモリ108に記憶されている画像信号Vaを、ブロック雑音(ブロック歪み)やモスキート雑音などの符号化雑音が低減された画像信号Vbに変換する画像信号処理部110と、この画像信号処理部110より出力される画像信号Vbによる画像を表示するディスプレイ部111とを有している。ディスプレイ部111は、例えばCRT(cathode-ray tube)ディスプレイ、あるいはLCD(liquid crystal display)等の表示器で構成されている。
【0050】
図1に示すデジタル放送受信機100の動作を説明する。
チューナ部106より出力されるMPEG2ストリームはMPEG2復号化器107に供給されて復号化される。そして、この復号化器107より出力される画像信号Vaは、バッファメモリ108に供給されて一時的に格納される。
【0051】
この場合、復号器107からは、画像信号Vaの各画素データと対となって、画素位置モード情報pi、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIが出力される。これら画素位置モード情報pi、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIもバッファメモリ108に一時的に格納される。
【0052】
またこの場合、復号器107からは、各DCTブロックに対応した量子化特性指定情報QIおよび各DCTデータブロックの量子化DCT係数も出力される。これら量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数は、画像信号処理部110を構成するクラス生成部121に内蔵されたメモリに格納される。
【0053】
このようにバッファメモリ108に記憶されている画像信号Vaは画像信号処理部110に供給され、符号化雑音が低減された画像信号Vbに変換される。この画像信号処理部110では、画像信号Vaを構成する画素データから、画像信号Vbを構成する画素データが生成される。この画像信号処理部110では、バッファメモリ108に格納されている画素位置モード情報pi、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PI、さらにはクラス生成部121内のメモリに格納されている量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数が用いられて、変換処理が行われる。
【0054】
画像信号処理部110より出力される画像信号Vbはディスプレイ部111に供給され、このディスプレイ部111の画面上にはその画像信号Vbによる画像が表示される。
【0055】
次に、画像信号処理部110の詳細を説明する。
画像信号処理部110は、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLa〜CLcを生成するクラス生成部121を有している。このクラス生成部121では、画像信号Vbの注目位置に対応した画像信号Vaの画素データと対となってバッファメモリ108に記憶されている動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIと、内蔵のメモリに格納されている量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数が用いられてクラスコードCLa〜CLcが生成される。
【0056】
図3は、クラス生成部121の具体的な構成を示している。
このクラス生成部121は、上述したMPEG2復号化器107より出力される量子化特性指定情報QIが入力される入力端子31と、この入力端子31に入力される量子化特性指定情報QIを一時的に格納するためのメモリ32と、上述したMPEG2復号化器107より出力される量子化DCT係数が入力される入力端子33と、この入力端子33に入力される量子化DCT係数を一時的に格納するためのメモリ34とを有している。
【0057】
また、クラス生成部121は、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIが入力される入力端子35を有している。情報MI,PIは、メモリ32,34に読み出し制御情報として供給される。
【0058】
ここで、画像信号Vbにおける注目位置に対応した画像信号Vaの画素データを得る際に用いられたDCT係数からなるDCTデータブロックを注目DCTデータブロックとすると共に、この注目DCTデータブロックに逆DCTを施して得られた画素データブロックに加算されるリファレンスデータブロックを注目リファレンスデータブロックとする。
【0059】
また、注目リファレンスデータブロックのブロック位置にブロック位置の全部または一部が重なり、この注目リファレンスデータブロックを構成する際に用いられた一個または複数個の画素データブロックを使用画素データブロックとし、さらにこの使用画素データブロックを得る際に用いられたDCTデータブロックを使用DCTデータブロックとする。
【0060】
メモリ34からは、注目DCTデータブロックが読み出される。また、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示す場合、メモリ34からは、使用DCTデータブロックのDC係数も読み出される。ここで、Pピクチャの場合には前方向からの予測符号化であるので、使用画素データブロックは1個、2個または4個となり、Bピクチャの場合には両方向からの予測符号化であるので、使用画素データブロックはそれぞれの方向で1個、2個または4個である。
【0061】
図4は、例えば、Pピクチャの場合であって、使用画素データブロックが4個であり、その4個の使用画素データブロックを得る際に用いられる4個の使用DCTデータブロックDB1〜DB4を示している。この図4において、破線は、注目リファレンスデータブロックのブロック位置を示している。この場合、メモリ34からは、この4個のDCTデータブロックDB1〜DB4のDC係数DC1〜DC4が読み出される。
【0062】
同様に、メモリ32からは、注目DCTデータブロックに対応した量子化特性指定情報QIaが読み出される。また、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示す場合、メモリ32からは、使用DCTデータブロックに対応した量子化特性指定情報QIbも読み出される。
【0063】
また、クラス生成部121は、メモリ34より読み出される使用DCTデータブロックのDC係数を、メモリ32より読み出されるその使用DCTデータブロックに対応した量子化特性指定情報QIbに基づいて逆量子化する逆量子化回路36を有している。この逆量子化回路36で得られる、使用DCTデータブロックのそれぞれに対応したDC係数は、使用画素データブロックを構成する画素データの平均値に対応した値を持っている。
【0064】
また、クラス生成部121は、この逆量子化回路36で得られたDC係数に基づいて、クラスコードCLbを生成するクラス生成回路37と、このクラス生成回路37で生成されたクラスコードCLbを出力する出力端子38とを有している。クラス生成回路37には、ピクチャ情報PIが動作制御情報として供給される。
クラス生成回路37は、データブロック間のDC係数の差分値を求める。
【0065】
上述したようにDC係数は使用画素データブロックを構成する画素データの平均値に対応した値を持っていることから、このDC係数の差分値は、注目リファレンスデータブロックに含まれる、使用画素データブロックによるブロック段差歪みに関係した情報の一つである。
【0066】
例えば、図4に示すように4個の使用DCTデータブロックDB1〜DB4のDC係数DC1〜DC4がメモリから読み出され、逆量子化回路36からこのDC係数DC1〜DC4に対応したDC係数DC1′〜DC4′が得られる場合には、ブロックDB1,DB2の間の差分値S1-2=DC1′−DC2′、ブロックDB3,DB4の間の差分値S3-4=DC3′−DC4′、ブロックDB1,DB3の間の差分値S1-3=DC1′−DC3′、ブロックDB2,DB4の間の差分値S2-4=DC2′−DC4′を求める。
【0067】
なお、使用DCTデータブロックが2個である場合には、その2個のブロック間の差分値のみを求める。例えば、図4でブロックDB1,DB2あるいはDB1,DB3が使用DCTデータブロックとなるが、その場合には差分値S1-2または差分値S1-3を求める。また、使用DCTデータブロックが1個である場合、例えば図4でブロックDB1が使用データブロックとなる場合には、差分値を求めることはできず、差分値を求めない。
【0068】
ここで、Pピクチャの場合には、上述したようにして差分値を求める。これに対して、Bピクチャの場合には、両方向の使用DCTデータブロックに対応して、上述した逆量子化回路36、クラス生成回路37で並行して処理し、両方向の使用DCTデータブロックに係る差分値を求める。
【0069】
そして、クラス生成回路37は、ピクチャ情報PIがIピクチャを示す場合には、クラスコードCLbとして、特定のコードを生成する。一方、クラス生成回路37は、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示すときは、上述したように求められた差分値を用いてクラスコードCLbを生成する。この場合、例えば差分値の絶対値を閾値判定して、クラスコードCLbを生成する。
【0070】
また、クラス生成部121は、入力端子35に入力された動き補償用ベクトル情報MIに基づいて、クラスコードCLaを生成するクラス生成回路39と、このクラス生成回路39で生成されたクラスコードCLaを出力する出力端子40とを有している。クラス生成回路39には、ピクチャ情報PIが動作制御情報として供給される。
【0071】
クラス生成回路39は、動き補償用ベクトル情報MIに基づいて、使用画素データブロックのブロック位置の情報を取得する。この情報は、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みに関係した情報の一つである。この場合、ブロック位置の情報は、リファレンスデータブロックのブロック位置を基準としたものとされる。図5は、使用画素データブロックのブロック位置の取りうる範囲(0〜63)を示している。この図5において、破線は、リファレンスデータブロック(RDB)のブロック位置を示している。
【0072】
例えば、使用データブロックが1個である場合は、図6Aに示すように、リファレンスデータブロック(RDB)のブロック位置にその1個の使用データブロック(UDB)のブロック位置の全部が重なる。この場合、ブロック位置は「0」である。
【0073】
また例えば、使用データブロックが2個である場合は、図6B,Cに示すように、リファレンスデータブロック(RDB)のブロック位置にその2個の使用データブロック(UDB1,UDB2)のブロック位置の一部が重なる。この場合、ブロック位置は、「1」〜「7」,「8」,「16」,「24」,「32」,「40」,「48」,「56」のいずれかとなる。なお、図6B,Cは、それぞれブロック位置が「2」,「16」の場合を示している。
【0074】
また例えば、使用データブロックが4個である場合は、図6D〜Fに示すように、リファレンスデータブロック(RDB)のブロック位置にその4個の使用データブロック(UDB1〜UDB4)のブロック位置の一部が重なる。この場合、ブロック位置は、「9」〜「15」,「17」〜「23」,「25」〜「31」,「33」〜39」,「41」〜「47」,「49」〜「55」,「57」〜「63」のいずれかとなる。なお、図6D,E,Fは、それぞれブロック位置が「22」,「50」,「36」の場合を示している。
【0075】
ここで、Pピクチャの場合には、上述したようにして使用画素データブロックのブロック位置の情報を求める。これに対して、Bピクチャの場合には、両方向の使用DCTデータブロックに対応して、それぞれ上述したようにしてブロック位置の情報を求める。
【0076】
そして、クラス生成回路39は、ピクチャ情報PIがIピクチャを示す場合には、クラスコードCLaとして、特定のコードを生成する。一方、クラス生成回路39は、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示すときは、上述したように求められたブロック位置の情報を用いてクラスコードCLaを生成する。
【0077】
また、クラス生成部121は、メモリ34から読み出された注目DCTデータブロックのDCT係数を、メモリ32より読み出された注目DCTデータブロックに対応した量子化特性指定情報QIaに基づいて逆量子化する逆量子化回路41を有している。
【0078】
また、クラス生成部121は、逆量子化回路41で得られたDCTデータブロックの各AC係数に基づいて、クラスコードCLcを生成するクラス生成回路42と、このクラス生成回路42で生成されたクラスコードCLbを出力する出力端子43とを有している。クラス生成回路42には、ピクチャ情報PIが動作制御情報として供給される。
【0079】
クラス生成回路42は、DCTデータブロックの各AC係数のそれぞれに例えば1ビットのADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)等の処理を施し、レベル分布を示すクラスコードCLcを生成する。なおこの場合、クラス生成回路42は、Iピクチャ、PピクチャおよびBピクチャをそれぞれ区別した状態でクラスコードCLcを生成する。
【0080】
ADRCは、DCTデータブロックの全てのAC係数の最大値および最小値を求め、最大値と最小値の差であるダイナミックレンジを求め、ダイナミックレンジに適応して各AC係数を量子化するものである。1ビットのADRCの場合、各AC係数が、その平均値より大きいか、小さいかで1ビットデータに変換される。ADRC処理は、AC係数のレベル分布を表すクラスの数を比較的小さなものにするための処理である。したがって、ADRCに限らず、VQ(ベクトル量子化)等のデータビット数を圧縮する符号化を使用するようにしてもよい。
【0081】
図3に示すクラス生成部121において、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLa〜CLcを生成するための動作を説明する。
【0082】
ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示す場合、メモリ34から一個または複数個の使用DCTデータブロックのDC係数が読み出されて逆量子化回路36に供給され、またメモリ32からその使用DCTデータブロックに対応した量子化特性指定情報QIbが読み出されて逆量子化回路36に供給される(図4のDC1〜DC4参照)。逆量子化回路36は、使用DCTデータブロックのDC係数を情報QIbに基づいて逆量子化する。
【0083】
逆量子化回路36で逆量子化されたDC係数はクラス生成回路37に供給される。クラス生成回路37は、データブロック間のDC係数の差分値を求める。このDC係数の差分値は、注目リファレンスデータブロックに含まれる、使用画素データブロックによるブロック段差歪みに関係した情報の一つである。
【0084】
クラス生成回路37は、さらに、ピクチャ情報PIがIピクチャを示す場合には、クラスコードCLbとして、特定のコードを生成する。一方、クラス生成回路37は、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示すときは、上述したように求められた差分値を用いてクラスコードCLbを生成する。このようにクラス生成回路37で生成されたクラスコードCLbは出力端子38に出力される。
【0085】
また、入力端子35に入力される動き補償用ベクトル情報MIはクラス生成回路39に供給される。クラス生成回路39は、動き補償用ベクトル情報MIに基づいて、使用画素データブロックのブロック位置の情報を取得する。この情報は、リファレンスデータブロックに含まれる、使用画素データブロックによるブロック段差歪みに関係した情報の一つである。
【0086】
クラス生成回路39は、さらに、ピクチャ情報PIがIピクチャを示す場合には、クラスコードCLaとして、特定のコードを生成する。一方、クラス生成回路39は、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示すときは、上述したように求められたブロック位置の情報を用いてクラスコードCLaを生成する。このようにクラス生成回路39で生成されたクラスコードCLaは出力端子40に出力される。
【0087】
また、メモリ34から読み出された注目DCTデータブロックは逆量子化回路41に供給され、またメモリ32からその注目DCTデータブロックに対応した量子化特性指定情報QIaが読み出されて逆量子化回路41に供給される。逆量子化回路41は、注目DCTデータブロックの各DCT係数を情報QIaに基づいて逆量子化する。
【0088】
この逆量子化回路41で得られた注目DCTデータブロックの各DCT係数はクラス生成回路42に供給される。クラス生成回路42は、例えば、各AC係数のそれぞれに例えば1ビットのADRC等の処理を施し、レベル分布を示すクラスコードCLcを生成する。この場合、クラス生成回路42は、Iピクチャ、PピクチャおよびBピクチャをそれぞれ区別した状態でクラスコードCLcを生成する。このようにクラス生成回路42で生成されたクラスコードCLcは出力端子43に出力される。
【0089】
このように図3に示すクラス生成部121は、リファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みに関係した情報に基づいてクラスコードCLa,CLbを生成している。したがって、このクラスコードCLa,CLbを用いてクラス分類を行うことで、画像信号Vbの品質の向上を図ることができる。
【0090】
なお、図3に示すクラス生成部121では、使用画素データブロックを構成する画素データの平均値に対応する値として使用DCTデータブロックにおけるDC係数を用いるものを示したが、使用画素データブロックを構成する画素データの平均値を求め、その平均値自体を用いる構成としてもよい。
【0091】
図1に戻って、また、画像信号処理部110は、バッファメモリ108に記憶されている画像信号Vaより、画像信号Vbにおける注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択的に取り出して出力するデータ選択手段としての予測タップ選択回路122を有している。この予測タップ選択回路122は、予測に使用する予測タップの複数の画素データを選択的に取り出すものである。
【0092】
また、画像信号処理部110は、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段としてのクラス分類部123を有している。
【0093】
このクラス分類部123は、バッファメモリ108に記憶されている画像信号Vaを構成する複数の画素データ、バッファメモリ108に画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応した画像信号Vaの画素データと対となって格納されている画素位置モードの情報pi、およびクラス生成部121で生成されたクラスコードCLa〜CLcを用いて、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLを生成する。
【0094】
図7は、クラス分類部123の構成を示している。
このクラス分類部123は、画像信号Vaを入力する入力端子50Aと、この入力端子50Aに入力される画像信号Vaに基づいて、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するn種類のクラスを検出するために使用するクラスタップの複数の画素データをそれぞれ選択的に取り出すタップ選択回路50B1〜50Bnと、このタップ選択回路50B1〜50Bnで取り出された画素データをそれぞれ用いてn種類のクラスを示すクラスコードCL1〜CLnを生成するクラス生成回路50C1〜50Cnとを有している。
【0095】
本実施の形態においては、6種類のクラスを示すクラスコードCL1〜CL6を生成する。6種類のクラスは、空間波形クラス、時間変動クラス、AC変動クラス、フラットクラス、ライン相関クラス、ブロックエッジクラスである。各クラスについて簡単に説明する。
【0096】
▲1▼空間波形クラスを説明する。タップ選択回路50B1およびクラス生成回路50C1は、この空間波形クラスの検出系を構成しているものとする。
【0097】
タップ選択回路50B1は、画像信号VaのTフレーム(現在フレーム)およびT−1フレーム(1フレーム前のフレーム)より、画像信号Vbにおける注目位置に対して空間方向の周辺に位置する複数の画素データを選択的に取り出すものであり、上述した予測タップ選択回路122と同様のものである。クラス生成回路50C1は、タップ選択回路50B1で選択された複数の画素データのそれぞれに例えば1ビットのADRC等の処理を施し、空間波形クラスを示すクラスコードCL1を生成する。
【0098】
▲2▼時間変動クラスを説明する。タップ選択回路50B2およびクラス生成回路50C2は、この時間変動クラスの検出系を構成しているものとする。
【0099】
タップ選択回路50B2は、画像信号Vaの現在フレーム(Tフレーム)から、画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応したDCTブロック(図8に示す注目ブロック)の画素データを取り出すと共に、画像信号Vaの1フレーム前の過去フレーム(T−1フレーム)から、注目ブロックに対応したブロック(図8に示す過去ブロック)の画素データを取り出す。
【0100】
クラス生成回路50C2は、注目ブロックの8×8個の画素データと過去ブロックの8×8個の画素データとの間で対応する画素毎に減算を行って8×8個の差分値を求め、さらにこの8×8個の差分値の二乗和を求め、この二乗和を閾値判定して、時間変動クラスを示すクラスコードCL2を生成する。
【0101】
▲3▼AC変動クラスを説明する。タップ選択回路50B3およびクラス生成回路50C3は、このAC変動クラスの検出系を構成しているものとする。
【0102】
タップ選択回路50B3は、画像信号Vaの現在フレームから、画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応したDCTブロック(図8に示す注目ブロック)の画素データを取り出すと共に、画像信号Vaの1フレーム前の過去フレームから、注目ブロックに対応したブロック(図8に示す過去ブロック)の画素データを取り出す。
【0103】
クラス生成回路50C3は、注目ブロックの8×8個の画素データと、過去ブロックの8×8個の画素データとのそれぞれに対して、DCT処理を施してDCT係数(周波数係数)を求める。そして、クラス生成回路50C3は、AC部分の各基底位置において、どちらかに係数が存在する基底位置の数m1と、そのうち符号反転しているものおよび片方の係数が0であるものの基底位置の数m2を求め、m1/m2を閾値判定して、AC変動クラスを示すクラスコードCL3を生成する。時間変動の少ないブロックでは、このAC変動クラスにより、モスキート歪みに対応したクラス分類を行うことが可能である。
【0104】
▲4▼フラットクラスを説明する。タップ選択回路50B4およびクラス生成回路50C4は、このフラットクラスの検出系を構成しているものとする。
【0105】
タップ選択回路50B4は、画像信号Vaの現在フレームから、画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応したDCTブロック(図8に示す注目ブロック)の画素データを取り出す。クラス生成回路50C4は、注目ブロックの8×8個の画素データの最大値と最小値を検出し、その差分であるダイナミックレンジを閾値判定して、フラットクラスを示すクラスコードCL4を生成する。
【0106】
▲5▼ライン相関クラスについて説明する。タップ選択回路50B5およびクラス生成回路50C5は、このライン相関クラスの検出系を構成しているものとする。
【0107】
タップ選択回路50B5は、画像信号Vaの現在フレームから、画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応したDCTブロック(図8に示す注目ブロック)の画素データを取り出す。
【0108】
クラス生成回路50C5は、注目ブロックの8×8個の画素データの1ライン目と2ライン目、3ライン目と4ライン目、5ライン目と6ライン目、7ライン目と8ライン目の画素間で対応する画素毎に減算を行って8×4個の差分値を求め、さらにこの8×4個の差分値の二乗和を求め、この二乗和を閾値判定して、ライン相関クラスを示すクラスコードCL5を生成する。このライン相関クラスは、静止画像などフレーム内の相関が高いか、あるいは動きが速くフレーム内よりもフィールド内の相関が高いかを示すものとなる。
【0109】
▲6▼ブロックエッジクラスについて説明する。タップ選択回路50B6およびクラス生成回路50C6は、このブロックエッジクラスの検出系を構成しているものとする。
【0110】
タップ選択回路50B6は、画像信号Vaの現在フレームから、画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応したDCTブロック(図8に示す注目ブロック)の画素データを取り出すと共に、その現在フレームから、注目ブロックに対して上下左右に隣接したブロック(図8に示す隣接ブロック)の画素データを取り出す。
【0111】
クラス生成回路50C6は、注目ブロックの4辺の各8個の画素データとそれに隣接する隣接ブロックの画素データとの間で対応する画素毎に減算を行って4×8個の差分値を求め、さらにこの各8個の差分値の二乗和を求め、注目ブロックの4辺にそれぞれ対応した4個の二乗和をそれぞれ閾値判定して、ブロックエッジクラスを示すクラスコードCL6を生成する。
【0112】
また、クラス分類部123は、画素位置モードの情報piを入力する入力端子50Dと、クラス生成部121で生成されたクラスコードCLa〜CLcを入力する入力端子50Eを有している。画素位置モードの情報piは、そのまま画素位置モードクラスを示すクラスコードCLpとなる。例えば、DCTブロックが8×8の画素データからなるとき、このクラスコードCLpは64の画素位置モードのいずれかを表すコードとなる。
【0113】
また、クラス分類部123は、クラス生成回路50C1〜50Cnで生成されるクラスコードCL1〜CLn、入力端子50D,50Eに入力されるクラスコードCLp,CLa〜CLcを統合して1個のクラスコードCLとするクラス統合回路50Fと、このクラスコードCLを出力する出力端子50Gとを有している。
【0114】
本実施の形態において、クラス統合回路50Fは、クラス生成回路50C1〜50C6で生成されたクラスコードCL1〜CL6、さらにはクラスコードCLp,CLa〜CLcを統合して、1つのクラスコードCLとする。
【0115】
図1に戻って、また、画像信号処理部110は、係数メモリ124を有している。この係数メモリ124は、後述する推定予測演算回路125で使用される推定式で用いられる係数データWi(i=1〜n、nは予測タップの個数)を、クラス毎に、格納するものである。
【0116】
この係数データWiは、画像信号Vaを画像信号Vbに変換するための情報である。この係数メモリ124に格納される係数データWiは、予め画像信号Vaに対応した生徒信号と画像信号Vbに対応した教師信号との間の学習によって生成される。この係数メモリ124には上述したクラス分類部123より出力されるクラスコードCLが読み出しアドレス情報として供給され、この係数メモリ124からはクラスコードCLに対応した推定式の係数データWiが読み出されて、推定予測演算回路125に供給される。係数データWiの生成方法については後述する。
【0117】
また、画像信号処理部110は、予測タップ選択回路122で選択的に取り出される予測タップの画素データxiと、係数メモリ124より読み出される係数データWiとから、(1)式の推定式によって、作成すべき画像信号Vbにおける注目位置の画素データyを演算する推定予測演算回路125を有している。
【0118】
【数1】
Figure 0004158476
【0119】
この画像信号処理部110の動作を説明する。
クラス生成部121では、画像信号Vbの注目位置に対応した画像信号Vaの画素データと対となってバッファメモリ108に記憶されている動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIと、内蔵のメモリ32,34に格納されている量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数が用いられて、クラスコードCLa〜CLcが生成される。
【0120】
クラスコードCLa,CLbは、リファレンスデータブロックに含まれる、使用画素データブロックによるブロック段差歪みに関係した情報に基づいて生成される。すなわち、クラスコードCLbは、ピクチャ情報PIがIピクチャを示す場合には特定のコードとなり、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示すときは、使用DCTデータブロックのDC係数の隣接データブロック間の差分値に基づいて生成される。また、クラスコードCLaは、ピクチャ情報PIがIピクチャを示す場合には特定のコードとなり、ピクチャ情報PIがPピクチャまたはBピクチャを示すときは、使用画素データブロックのブロック位置の情報に基づいて生成される。
【0121】
また、クラス分類部123では、バッファメモリ108に記憶されている画像信号Vaを構成する複数の画素データ、バッファメモリ108に画像信号Vbにおける注目位置の画素データに対応した画像信号Vaの画素データと対となって格納されている画素位置モード情報pi、クラス生成部121で生成されるクラスコードCLa〜CLbを用いて、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLが生成される。
【0122】
このようにクラス分類部123で生成されるクラスコードCLは読み出しアドレス情報として係数メモリ124に供給される。これにより、係数メモリ124からクラスコードCLに対応した係数データWiが読み出されて、推定予測演算回路125に供給される。
【0123】
また、バッファメモリ108に記憶されている画像信号Vaより、予測タップ選択回路122で、画像信号Vbにおける注目位置の周辺に位置する予測タップの画素データが選択的に取り出される。
【0124】
推定予測演算回路125では、予測タップの画素データxiと、係数メモリ124より読み出される係数データWiとを用いて、上述の(1)式に示す推定式に基づいて、作成すべき画像信号Vbにおける注目位置の画素データyが求められる。
【0125】
このように画像信号処理部110では、画像信号Vaから係数データWiを用いて画像信号Vbが得られる。この場合、画像信号Vaに基づいて選択された、画像信号Vbにおける注目位置の周辺に位置する複数の画素データ(予測タップの画素データ)、およびこの画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスCLに対応した係数データWiを用いて、推定式に基づいて画像信号Vbにおける注目位置の画素データyを生成するものである。
【0126】
したがって、係数データWiとして、画像信号Vaに対応しこの画像信号Vaと同様の符号化雑音を含む生徒信号と画像信号Vbに対応した符号化雑音を含まない教師信号とを用いた学習によって得られた係数データWiを用いることで、画像信号Vbとして画像信号Vaに比べて符号化雑音が大幅に軽減されたものを良好に得ることができる。
【0127】
また、クラス生成部121では、リファレンスデータブロックに含まれる、使用画素データブロックによるブロック段差歪みに関係した情報に基づいて、クラスコードCLa,CLbが生成される。そして、クラス分類部123では、このクラスコードCLa,CLbが他のクラスコードと統合されて、クラスコードCLが生成される。そのため、画像信号処理部110では、ブロック段差歪みを考慮したクラス分類が行われることとなり、画像信号Vbの品質の向上を図ることができる。
【0128】
次に、係数メモリ124に記憶される係数データWiの生成方法について説明する。この係数データWiは、予め学習によって生成されたものである。
【0129】
まず、この学習方法について説明する。上述の、(1)式において、学習前は係数データW1 ,W2,‥‥,Wn は未定係数である。学習は、クラス毎に、複数の信号データに対して行う。学習データ数がmの場合、(1)式に従って、以下に示す(2)式が設定される。nは予測タップの数を示している。
k =W1 ×xk1+W2 ×xk2+‥‥+Wn ×xkn ・・・(2)
(k=1,2,‥‥,m)
【0130】
m>nの場合、係数データW1 ,W2,‥‥,Wnは、一意に決まらないので、誤差ベクトルeの要素ekを、以下の式(3)で定義して、(4)式のe2を最小にする係数データを求める。いわゆる最小2乗法によって係数データを一意に定める。
k=yk−{W1×xk1+W2×xk2+‥‥+Wn×xkn} ・・・(3)
(k=1,2,‥‥m)
【0131】
【数2】
Figure 0004158476
【0132】
(4)式のe2を最小とする係数データを求めるための実際的な計算方法としては、まず、(5)式に示すように、e2を係数データWi(i=1,2,・・・,n)で偏微分し、iの各値について偏微分値が0となるように係数データWiを求めればよい。
【0133】
【数3】
Figure 0004158476
【0134】
(5)式から係数データWiを求める具体的な手順について説明する。(6)式、(7)式のようにXji,Yi を定義すると、(5)式は、(8)式の行列式の形に書くことができる。
【0135】
【数4】
Figure 0004158476
【0136】
【数5】
Figure 0004158476
【0137】
(8)式は、一般に正規方程式と呼ばれるものである。この正規方程式を掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)等の一般解法で解くことにより、係数データWi(i=1,2,・・・,n)を求めることができる。
【0138】
図9は、図1の画像信号処理部110の係数メモリ124に格納すべき係数データWiを生成する係数データ生成装置150の構成を示している。
【0139】
この係数データ生成装置150は、画像信号Vbに対応した教師信号STが入力される入力端子151と、この教師信号STに対して符号化を行ってMPEG2ストリームを得るMPEG2符号化器152と、このMPEG2ストリームに対して復号化を行って画像信号Vaに対応した生徒信号SSを得るMPEG2復号化器153とを有している。ここで、MPEG2復号化器153は、図1に示すデジタル放送受信機100におけるMPEG2復号化器107およびバッファメモリ108に対応したものである。
【0140】
また、係数データ生成装置150は、クラス生成部154を有している。このクラス生成部154は、上述した画像信号処理部110のクラス生成部121と同様に構成され、教師信号STにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLa〜CLcを生成する。このクラス生成部154に内蔵されたメモリには、MPEG2復号化器153より出力される量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数が一時的に格納される。このクラス生成部154では、教師信号STの注目位置に対応した生徒信号SSの画素データと対となっている動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIと、内蔵のメモリに格納されている量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数が用いられて、クラスコードCLa〜CLcが生成される。
【0141】
また、係数データ生成装置150は、MPEG2復号化器153より出力される生徒信号SSより、教師信号STにおける注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択的に取り出して出力する予測タップ選択回路155を有している。この予測タップ選択回路155は、上述した画像信号処理部110の予測タップ選択回路122と同様に構成される。
【0142】
また、係数データ生成装置150は、教師信号STにおける注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段としてのクラス分類部156を有している。このクラス分類部156は、上述した画像信号処理部110のクラス分類部123と同様に構成される。
【0143】
このクラス分類部156は、MPEG2復号化器153より得られる生徒信号SSを構成する複数の画素データ、MPEG2復号化器153より得られる、教師信号STにおける注目位置の画素データに対応した生徒信号SSの画素データと対となっている画素位置モード情報pi、およびクラス生成部154で生成されるクラスコードCLa〜CLcを用いて、教師信号STにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLを生成する。
【0144】
また、係数データ生成装置150は、入力端子151に供給される教師信号STの時間調整を行うための遅延回路157と、この遅延回路157で時間調整された教師信号STより得られる各注目位置の画素データyと、この各注目位置の画素データyにそれぞれ対応して予測タップ選択回路155で選択的に取り出される予測タップの画素データxiと、各注目位置の画素データyにそれぞれ対応してクラス分類部156で生成されるクラスコードCLとから、クラス毎に、係数データWi(i=1〜n)を得るための正規方程式(上述の(8)式参照)を生成する正規方程式生成部158を有している。
【0145】
この場合、1個の画素データyとそれに対応するn個の予測タップの画素データxiとの組み合わせで1個の学習データが生成されるが、教師信号STと生徒信号SSとの間で、クラス毎に、多くの学習データが生成されていく。これにより、正規方程式生成部158では、クラス毎に、係数データWi(i=1〜n)を得るための正規方程式が生成される。
【0146】
また、係数データ生成装置150は、正規方程式生成部158で生成された正規方程式のデータが供給され、その正規方程式を解いて、各クラスの係数データWiを求める係数データ決定部159と、この求められた各クラスの係数データWiを格納する係数メモリ160とを有している。
【0147】
次に、図9に示す係数データ生成装置150の動作を説明する。
入力端子151には画像信号Vbに対応した教師信号STが供給され、そしてMPEG2符号化器152で、この教師信号STに対して符号化が施されて、MPEG2ストリームが生成される。このMPEG2ストリームは、MPEG2復号化器153に供給される。MPEG2復号化器153で、このMPEG2ストリームに対して復号化が施されて、画像信号Vaに対応した生徒信号SSが生成される。
【0148】
クラス生成部154では、教師信号STの注目位置に対応した生徒信号SSの画素データと対となっている動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIと、内蔵のメモリに格納されている量子化特性指定情報QIおよび量子化DCT係数が用いられて、教師信号STにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLa〜CLcが生成される。
【0149】
クラス分類部156では、MPEG2復号化器153より得られる生徒信号SSを構成する複数の画素データ、MPEG2復号化器153より得られる、教師信号STにおける注目位置の画素データに対応した生徒信号SSの画素データと対となっている画素位置モード情報pi、クラス生成部154で生成されたクラスコードCLa〜CLcを用いて、教師信号STにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLが生成される。
【0150】
また、MPEG2復号化器153より得られる生徒信号SSより、予測タップ選択回路155で、教師信号STにおける注目位置の周辺に位置する予測タップの画素データが選択的に取り出される。
【0151】
そして、遅延回路157で時間調整された教師信号STから得られる各注目位置の画素データyと、この各注目位置の画素データyにそれぞれ対応して予測タップ選択回路155で選択的に取り出される予測タップの画素データxiと、各注目位置の画素データyにそれぞれ対応してクラス分類部156で生成されるクラスコードCLとを用いて、正規方程式生成部158では、クラス毎に、係数データWi(i=1〜n)を得るための正規方程式((8)式参照)が生成される。この正規方程式は係数データ決定部159で解かれて各クラスの係数データWiが求められ、その係数データWiは係数メモリ160に格納される。
【0152】
このように、図9に示す係数データ生成装置150においては、図1の画像信号処理部110の係数メモリ124に格納される各クラスの係数データWiを生成することができる。
【0153】
生徒信号SSは、教師信号STに対して符号化を施してMPEG2ストリームを生成し、その後このMPEG2ストリームに対して復号化を施して得たものである。したがって、この生徒信号SSは、画像信号Vaと同様の符号化雑音を含んだものとなる。そのため、図1に示す画像信号処理部110において、画像信号Vaからこの係数データWiを用いて得られる画像信号Vbは、画像信号Vaに比べて符号化雑音が軽減されたものとなる。
【0154】
なお、図1の画像信号処理部110における処理を、例えば図10に示すような画像信号処理装置300によって、ソフトウェアで実現することも可能である。
【0155】
まず、図10に示す画像信号処理装置300について説明する。この画像信号処理装置300は、装置全体の動作を制御するCPU301と、このCPU301の制御プログラムや係数データ等が格納されたROM(read only memory)302と、CPU301の作業領域を構成するRAM(random access memory)303とを有している。これらCPU301、ROM302およびRAM303は、それぞれバス304に接続されている。
【0156】
また、画像信号処理装置300は、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)305と、フロッピー(登録商標)ディスク306をドライブするドライブ(FDD)307とを有している。これらドライブ305,307は、それぞれバス304に接続されている。
【0157】
また、画像信号処理装置300は、インターネット等の通信網400に有線または無線で接続する通信部308を有している。この通信部308は、インタフェース309を介してバス304に接続されている。
【0158】
また、画像信号処理装置300は、ユーザインタフェース部を備えている。このユーザインタフェース部は、リモコン送信機200からのリモコン信号RMを受信するリモコン信号受信回路310と、LCD(liquid crystal display)等からなるディスプレイ311とを有している。受信回路310はインタフェース312を介してバス304に接続され、同様にディスプレイ311はインタフェース313を介してバス304に接続されている。
【0159】
また、画像信号処理装置300は、画像信号Vaを入力するための入力端子314と、画像信号Vbを出力するための出力端子315とを有している。入力端子314はインタフェース316を介してバス304に接続され、同様に出力端子315はインタフェース317を介してバス304に接続される。
【0160】
ここで、上述したようにROM302に制御プログラムや係数データ等を予め格納しておく代わりに、例えばインターネットなどの通信網400より通信部308を介してダウンロードし、ハードディスクやRAM303に蓄積して使用することもできる。また、これら制御プログラムや係数データ等をフロッピー(登録商標)ディスク306で提供するようにしてもよい。
【0161】
また、処理すべき画像信号Vaを入力端子314より入力する代わりに、予めハードディスクに記録しておき、あるいはインターネットなどの通信網400より通信部308を介してダウンロードしてもよい。また、処理後の画像信号Vbを出力端子315に出力する代わり、あるいはそれと並行してディスプレイ311に供給して画像表示をしたり、さらにはハードディスクに格納したり、通信部308を介してインターネットなどの通信網400に送出するようにしてもよい。
【0162】
図11のフローチャートを参照して、図10に示す画像信号処理装置300における、画像信号Vaより画像信号Vbを得るため処理手順を説明する。
【0163】
まず、ステップST21で、処理を開始し、ステップS22で、例えば入力端子314より装置内に1フレーム分または1フィールド分の画像信号Vaを入力する。この場合、画像信号Vaの各DCTブロック部分に対応したDCT係数および量子化特性指定情報QI、さらには画像信号Vaの画素データと対となっている画素位置モード情報pi、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIも入力する。
【0164】
このように入力端子314より入力される画像信号Va等はRAM303に一時的に格納される。なお、この画像信号Va等が装置内のハードディスクドライブ305に予め記録されている場合には、このドライブ305からこの画像信号Va等を読み出し、この画像信号Va等をRAM303に一時的に格納する。
【0165】
そして、ステップST23で、画像信号Vaの全フレームまたは全フィールドの処理が終わっているか否かを判定する。処理が終わっているときは、ステップST24で、処理を終了する。一方、処理が終わっていないときは、ステップST25に進む。
【0166】
ステップST25では、画像信号Vbの注目位置に対応した画像信号Vaの画素データと対となっている動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIと、量子化特性指定情報QIおよびDCT係数を用いて、クラスコードCLa〜CLcを生成し、さらにこのクラスコードCLa〜CLc、画像信号Vaを構成する複数の画素データおよび画素位置モード情報piを用いて、画像信号Vbにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLを生成する。
【0167】
次に、ステップST26で、ステップST22で入力された画像信号Vaより、画像信号Vbにおける注目位置の周辺に位置する複数の画素データ(予測タップの画素データ)を取得する。そして、ステップST27で、ステップST25で生成されたクラスコードCLに対応した係数データWiとステップST26で取得された予測タップの画素データxiを使用して、(1)式の推定式に基づいて、画像信号Vbにおける注目位置の画素データyを生成する。
【0168】
次に、ステップST28で、ステップST22で入力された1フレーム分または1フィールド分の画像信号Vaの画素データの全領域において画像信号Vbの画素データを得る処理が終了したか否かを判定する。終了しているときは、ステップST22に戻り、次の1フレーム分または1フィールド分の画像信号Vaの入力処理に移る。一方、処理が終了していないときは、ステップST25に戻って、次の注目位置についての処理に移る。
【0169】
このように、図11に示すフローチャートに沿って処理をすることで、入力された画像信号Vaの画素データを処理して、画像信号Vbの画素データを得ることができる。上述したように、このように処理して得られた画像信号Vbは出力端子315に出力されたり、ディスプレイ311に供給されてそれによる画像が表示されたり、さらにはハードディスクドライブ305に供給されてハードディスクに記録されたりする。
【0170】
また、処理装置の図示は省略するが、図9の係数データ生成装置150における処理も、ソフトウェアで実現可能である。
【0171】
図12のフローチャートを参照して、係数データを生成するための処理手順を説明する。
まず、ステップST31で、処理を開始し、ステップST32で、教師信号STを1フレーム分または1フィールド分だけ入力する。そして、ステップST33で、教師信号STの全フレームまたは全フィールドの処理が終了したか否かを判定する。終了していないときは、ステップST34で、ステップST32で入力された教師信号STから生徒信号SSを生成する。この場合、生徒信号SSの各DCTブロック部分に対応したDCT係数および量子化特性指定情報QI、さらには生徒信号SSの画素データと対となっている画素位置モード情報pi、動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIも得る。
【0172】
そして、ステップST35で、教師信号STの注目位置に対応した生徒信号SSの画素データと対となっている動き補償用ベクトル情報MIおよびピクチャ情報PIと、量子化特性指定情報QIおよびDCT係数を用いて、クラスコードCLa〜CLcを生成し、さらにこのクラスコードCLa〜CLc、生徒信号SSを構成する複数の画素データおよび画素位置モード情報piを用いて、教師信号STにおける注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLを生成する。
【0173】
次に、ステップST36で、ステップST34で生成された生徒信号SSより、教師信号STにおける注目位置の周辺に位置する複数の画素データ(予測タップの画素データ)を取得する。
【0174】
そして、ステップST37で、ステップST35で生成されたクラスコードCL、ステップST36で取得された予測タップの画素データxiおよび教師信号STにおける注目位置の画素データyを用いて、クラス毎に、(8)式に示す正規方程式を得るための加算をする((6)式、(7)式参照)。
【0175】
次に、ステップST38で、ステップST32で入力された1フレーム分または1フィールド分の教師信号STの画素データの全領域において学習処理が終了したか否かを判定する。学習処理を終了しているときは、ステップST32に戻って、次の1フレーム分または1フィールド分の教師信号STの入力を行って、上述したと同様の処理を繰り返す。一方、学習処理を終了していないときは、ステップST35に戻って、次の注目位置についての処理に移る。
【0176】
上述したステップST33で、処理が終了したときは、ステップST39で、上述のステップST37の加算処理によって生成された、各クラスの正規方程式を掃き出し法などで解いて、各クラスの係数データWiを算出する。そして、ステップST40で、各クラスの係数データWiをメモリに保存し、その後にステップST41で、処理を終了する。
【0177】
このように、図12に示すフローチャートに沿って処理をすることで、図9に示す係数データ生成装置150と同様の手法によって、各クラスの係数データWiを得ることができる。
【0178】
なお、上述実施の形態においては、MPEG2復号化器107から可変長復号化回路74で得られる量子化DCT係数が出力され、この量子化DCT係数をクラス生成部121のメモリ34に格納して、クラスコードCLa〜CLcの生成に利用するものである。
【0179】
しかし、MPEG2復号化器107から逆量子化回路76で得られる逆量子化されたDCT係数が出力されるようにし、この逆量子化されたDCT係数をクラス生成部121のメモリ34に格納して、クラスコードCLa〜CLcの生成に利用するように構成することもできる。その場合には、クラス生成部121において、逆量子化の処理は不要となる。したがってその場合には、図3のクラス生成部121において、メモリ32、逆量子化回路36,41は不要となる。
【0180】
また、上述実施の形態においては、DCTを伴うMPEG2ストリームを取り扱うものを示したが、この発明は、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたその他の符号化されたデジタル画像信号を取り扱うものにも同様に適用することができる。また、DCTの代わりに、ウォーブレット変換、離散サイン変換などのその他の直交変換を伴う符号化であってもよい。
【0181】
【発明の効果】
この発明によれば、ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する際、第2の画像信号における注目位置に対応した第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックに含まれるブロック段差歪みに関係した情報を取得し、少なくともこの情報を用いて第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出し、このクラスに対応して第2の画像信号における注目位置の画素データを生成するものであり、ブロック段差歪みを考慮したクラス分類が行われることとなり、第2の画像信号の品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのデジタル放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】MPEG2復号化器の構成を示すブロック図である。
【図3】クラス生成部の構成を示すブロック図である。
【図4】使用DCTデータブロックの一例を示す図である。
【図5】ブロック位置の取りうる範囲を示す図である。
【図6】ブロック位置の例を示す図である。
【図7】クラス分類部の構成を示すブロック図である。
【図8】タップ選択用ブロックを示す図である。
【図9】係数データ生成装置の構成を示すブロック図である。
【図10】ソフトウェアで実現するための画像信号処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】画像信号処理を示すフローチャートである。
【図12】係数データ生成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100・・・デジタル放送受信機、101・・・システムコントローラ、102・・・リモコン信号受信回路、105・・・受信アンテナ、106・・・チューナ部、107・・・MPEG2復号化器、108・・・バッファメモリ、110・・・画像信号処理部、111・・・ディスプレイ部、121,121A・・・クラス生成部、122・・・予測タップ選択回路、123・・・クラス分類部、124・・・係数メモリ、125・・・推定予測演算回路、150・・・係数データ生成装置、300・・・画像信号処理装置

Claims (8)

  1. ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、当該符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する場合に、当該第2の画像信号における注目位置に対応した上記第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する情報取得手段と、
    少なくとも上記情報取得手段で取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段と、
    上記クラス検出手段で検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の画像信号に対応して符号化歪みを含む生徒信号と上記第2の画像信号に対応して符号化歪みを含まない教師信号との誤差を最小にする係数データを発生する係数データ発生手段と、
    上記第1の画像信号から、上記第2の画像信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択するデータ選択手段と、
    上記係数データ発生手段で発生された係数データおよび上記データ選択手段で選択された複数の画素データを演算して上記第2の画像信号における注目位置の画素データを得る演算手段とを備える画像信号処理装置。
  2. 上記デジタル画像信号はMPEG方式の符号化が行われたものであって、上記差分データブロックはDCT係数からなるDCTデータブロックであり、
    上記情報取得手段は、
    上記差分データブロックに係るリファレンスデータブロックのブロック位置にブロック位置の全部または一部が重なる一個または複数個の、DCT係数からなるDCTデータブロックのDC係数を使用し、隣接するデータブロック間の上記DC係数の差分値を上記ブロック段差歪みに関係した情報として取得する請求項に記載の画像信号処理装置。
  3. 上記情報取得手段は、
    上記リファレンスデータブロックのブロック位置を基準位置としたとき、当該基準位置に対して、上記一個または複数個のデータブロックのブロック位置の情報を上記ブロック段差歪みに関係した情報として取得する請求項1に記載の画像信号処理装置。
  4. ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、当該符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に変換する場合に、上記第2の画像信号における注目位置に対応した上記第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する第1のステップと、
    少なくとも上記第1のステップで取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出する第2のステップと、
    検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の画像信号に対応して符号化歪みを含む生徒信号と上記第2の画像信号に対応して符号化歪みを含まない教師信号との誤差を最小にする係数データを発生する第3のステップと、
    上記第1の画像信号から、上記第2の画像信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択する第4のステップと、
    上記第3のステップで発生された係数データおよび上記第4のステップで選択された複数の画素データを演算して上記第2の画像信号における注目位置の画素データを得る第5のステップとを備える画像信号処理方法。
  5. ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号を、当該符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に変換するために、
    上記第2の画像信号における注目位置に対応した上記第1の画像信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する第1のステップと、
    少なくとも上記第1のステップで取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記第2の画像信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出する第2のステップと、
    検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の画像信号に対応して符号化歪みを含む生徒信号と上記第2の画像信号に対応して符号化歪みを含まない教師信号との誤差を最小にする係数データを発生する第3のステップと、
    上記第1の画像信号から、上記第2の画像信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択する第4のステップと、
    上記第3のステップで発生された係数データおよび上記第4のステップで選択された複数の画素データを演算して上記第2の画像信号における注目位置の画素データを得る第5のステップとを備える画像信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号の符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に対応する教師信号が符号化されて得られたデジタル画像信号を復号化して上記第1の画像信号に対応した生徒信号を得る復号化手段と、
    上記教師信号における注目位置に対応した上記生徒信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する情報取得手段と、
    少なくとも上記情報取得手段で取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記教師信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段と、
    上記生徒信号から、上記教師信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択するデータ選択手段と、
    上記クラス検出手段で検出されたクラス、上記データ選択手段で選択された複数の画素データおよび上記教師信号における注目位置の画素データから上記クラス毎に、上記生徒信号に係る複数の画素データと上記教師信号における注目位置の画素データとの誤差を最小にする係数データを求める演算手段とを備える係数データ生成装置。
  7. ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号の符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に対応する教師信号が符号化されて得られたデジタル画像信号を復号化して上記第1の画像信号に対応した生徒信号を得る第1のステップと、
    上記教師信号における注目位置に対応した上記生徒信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する第2のステップと、
    少なくとも上記第2のステップで取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記教師信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出する第3のステップと、
    上記生徒信号から、上記教師信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択する第4のステップと、
    上記第3のステップで検出されたクラス、上記第4のステップで選択された複数の画素データおよび上記教師信号における注目位置の画素データから上記クラス毎に、上記生徒信号に係る複数の画素データと上記教師信号における注目位置の画素データとの誤差を最小にする係数データを求める第5のステップとを備える係数データ生成方法。
  8. ブロック毎に動き補償予測符号化が行われたデジタル画像信号を復号化することによって生成される、複数の画素データからなる第1の画像信号の符号化に伴う歪みを低減した複数の画素データからなる第2の画像信号に対応する教師信号が符号化されて得られたデジタル画像信号を復号化して上記第1の画像信号に対応した生徒信号を得る第1のステップと、
    上記教師信号における注目位置に対応した上記生徒信号の画素データを得る際に用いられた差分データブロックに係るリファレンスデータブロックを得る際に使用された一個または複数個のデータブロックを構成する画素データの平均値に相当する値を使用し、隣接するデータブロック間の上記平均値に相当する値の差分値をブロック段差歪みに関係した情報として取得する第2のステップと、
    少なくとも上記第2のステップで取得された上記差分値の絶対値を閾値判定して、上記教師信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出する第3のステップと、
    上記生徒信号から、上記教師信号における注目位置の周辺に位置する複数の画素データを選択する第4のステップと、
    上記第3のステップで検出されたクラス、上記第4のステップで選択された複数の画素データおよび上記教師信号における注目位置の画素データから上記クラス毎に、上記生徒信号に係る複数の画素データと上記教師信号における注目位置の画素データとの誤差を最小にする係数データを求める第5のステップとを備える係数データ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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