JP4158130B2 - トイレ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はトイレに関するものであり、身体障害者用または身体障害者用と一般用トイレとを兼ねた公衆用、施設用、住宅用トイレとして使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるこの種のトイレは、便器における便受口の上方にステージ板を水平に配置し、このステージ板に便座配置孔を形成するとともにこの便座配置孔に便座を開閉可能に設置されていたため、トイレを使用する者は、前記便座に腰をおろした状態で前記ステージ板に手をついて用を足したり、前記ステージ板に足を伸ばしたまま、又は、横向きやうつ伏せ状態で用を足したりしていた(実公平8−4520号)。
そして、前記便座を上方に持ち上げた状態で、前記ステージ板の便座配置孔からブラシ等によって便器およびその周辺を清掃していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ステージ板の便座配置孔はその用途上便器と略同じ大きさに形成されていたため、ブラシ,モップ等の清掃具を侵入させにくいとともに動かしにくく、この結果、便器およびその周辺を清掃しにくいという不都合を有した。
【0004】
この発明の課題は前記不都合を解消することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、この発明に係るトイレにおいては、便器における便受口の上方にフレームを介してステージ板を略水平に配置し、このステージ板における前記便受口の上方に便座配置孔を形成し、この便座配置孔に便座を開閉可能に設置し、前記ステージ板をその後端部を中心として水平状態と前端部斜め上方状態との間において揺動可能とするとともにこの揺動の適宜位置で固定可能としたトイレにおいて、前記フレームの前端柱部の上部に前部支持レバーを揺動可能に設置するとともにこの前部支持レバーを略水平状態に後方に延ばしてその先端部を前記ステージ板における裏面の前部に揺動可能に設置し、且つ、前記フレームの後横桟に後部支持レバーを揺動可能に設置するとともにこの後部支持レバーを斜め後上がりでステージ板の後方に延ばしてその先端部を前記ステージ板の裏面における後部に揺動可能に設置したため、
【0006】
前記ステージ板の前端部を持ち上げると、ステージ板は時計方向(図2において)に揺動する。すると、前部支持レバーが反時計方向に揺動するとともに後部支持レバーが反時計方向に揺動する。このため、ステージ板は前方に移動しながら上方に開放する(図2の矢印方向)。
【0007】
なお、前記便座を前記便座配置孔から前記ステージ板の前端部方向に突出させれば、便器を前記フレーム20およびステージ板30から突出した状態で配置することができるため、便座を上げて立ち小便をする際に前記ステージ板を汚すことなく用を足すことができるものである。
【0008】
【実施例】
図1はこの発明におけるトイレの斜視図、図2は図1におけるII−II線断面の要部を示した図、図3は図1におけるステージ板の駆動機構を示したIII 矢視斜視図、図4は図1に相当するステージ板が開放した状態の図である。
【0009】
図1及び図4において、W,Wは壁部である。また、Mはこの発明に係るトイレであり、前記壁部W,Wによって形成されるコーナー部に配置されている。10は前記トイレMの便器、11はその便受口である。また、20は前記トイレMのフレームであり、前記便器10の周囲に設置されている。
【0010】
次に、30はステージ板であり、前記フレーム20に載置されている。このステージ板30は、当該トイレMを使用する者が手をついたり、伸ばした足を載置したり、横向き又はうつ伏せに寝たりするためのものである。31は便座配置孔であり、前記ステージ板30における前記便受口11の上方に形成されている。この便座配置孔31は前記ステージ板30の前端縁に開放している。このため、後記便座50を持ち上げて立ち小便をする際に、前記ステージ板30の前端縁に前記便器10が直接露出するため、前記ステージ板30を汚すことなく用を足すことができる。
【0011】
50は便座であり、前記便座配置孔31(ステージ板30の)の奥端縁に蝶番51を介して揺動可能に設置されている(図2を参照のこと)。この便座50はその上面において前記ステージ板30と略面一の状態に設置されているため、身障者がトイレMを使用するとき便座50の外周囲に邪魔になる段差はなく使用しやすいものである。また、この便座50は前記蝶番51の機能によって水平状態(ステージ板30と面一の状態)と上方に持ち上がった状態(図1の仮想線の状態)を弾性的に選択できる。また、この便座50の前端部は前記便座配置孔31から(ステージ板30の前端部方向に)突出している。これは、前記便器10が前記フレーム20およびステージ板30から突出しているためである。このように、便器10が前記フレーム20およびステージ板30から突出していると、立ち小便をする際に前記ステージ板30を汚すことなく用を足すことができる。
【0012】
図2,図3及び図4において、32,32 は前部支持レバーであり、前記フレーム20の前端柱部21,21 にピン211,211 を介して揺動可能に設置されている。また、この前部支持レバー32,32 は略水平状態で後方(ステージ板30の)に延びその先端部は前記フレーム板30の裏面の前部にピン212,212 を介して揺動可能に設置されている。
【0013】
次に、33は後部支持レバーであり、前記フレーム20の後横桟22にピン221 を介して揺動可能に設置されている。また、この後部支持レバー33は斜め後上がりで後方(ステージ板30の)に延びその先端部は前記フレーム板30の裏面の後部にピン222 を介して揺動可能に設置されている。
【0014】
このため、ステージ板30の前端部を持ち上げると、ステージ板30はピン222 を中心として時計方向(図2において)に揺動する。すると、前部支持レバー32,312がピン211,211 を中心として反時計方向に揺動するとともに後部支持レバー33がピン221 を中心として反時計方向に揺動する。このため、ステージ板30は前方に移動しながら上方に開放する(図2の矢印方向)。なお、60,60 はダンパー(油圧,空気圧)であり、フレーム20の縦桟23,23 と前記前部支持レバー32,32 との間に設置されている。このダンパー60,60 は、前部支持レバー32,32 の揺動を減衰し、前記ステージ板30の急激な揺動を防止するととともに適宜位置で停止させることができる。
【0015】
次に、図1および図4において、70,70 は前板であり、前記フレーム20の前側の両端部に垂直状態に固定されている。71,71 はカバー板であり、前記前板70,70 に蝶番711,711 を介して開閉可能に設置されている。このカバー板71,71 を開放すれば、前記便器10の周囲にモップ, ブラシ等の清掃用具を侵入させやすいものである。なお、このカバー板71,71 を前記ステージ板30の前端縁に連設すれば、ステージ板30の開閉と同時にこのカバー板71,71 を開閉することができ、さらに、清掃の作業能率が向上する。
【0016】
なお、この実施例では、手摺り,水洗タンク,トイレットペーパー等の設置場所については説明していないが、従来技術として考えられているすべての場合を含むものとする。
【0017】
また、ステージ板は三角形状のものに限られるものではなく如何なる形状のものでもかまわない。また、ステージ板を揺動させる機構は、この実施例に記載されているものにかぎらず、従来考えられるすべの機構を含むものとする。
【0018】
【発明の効果】
この発明に係るトイレは、便器における便受口の上方にフレームを介してステージ板を略水平に配置し、このステージ板における前記便受口の上方に便座配置孔を形成し、この便座配置孔に便座を開閉可能に設置し、前記ステージ板をその後端部を中心として水平状態と前端部斜め上方状態との間において揺動可能とするとともにこの揺動の適宜位置で固定可能としたトイレにおいて、前記フレームの前端柱部の上部に前部支持レバーを揺動可能に設置するとともにこの前部支持レバーを略水平状態に後方に延ばしてその先端部を前記ステージ板における裏面の前部に揺動可能に設置し、且つ、前記フレームの後横桟に後部支持レバーを揺動可能に設置するとともにこの後部支持レバーを斜め後上がりでステージ板の後方に延ばしてその先端部を前記ステージ板の裏面における後部に揺動可能に設置したため、
前記ステージ板の前端部を持ち上げると、ステージ板は時計方向(図2において)に揺動する。すると、前部支持レバーが反時計方向に揺動するとともに後部支持レバーが反時計方向に揺動する。このため、ステージ板は前方に移動しながら上方に開放する(図2の矢印方向)。
【0019】
このため、ステージ板は、その後方に壁等があっても、この壁等との間に隙間を発生させながら開放するため、ステージ板の後端縁の形状に関係なく滑らかに開放させることができるものである。
【0020】
また、前記ステージ板をその後端部を中心として斜め上方に持ち上げた状態で固定すれば、前記便器およびその周辺は広範囲にわたって開放される結果、清掃の際にブラシ,モップ等の清掃具を侵入させやすいとともに動かしやすく、よって、便器およびその周辺を清掃しやすいものである。
【0021】
なお、前記便座を前記便座配置孔から前記ステージ板の前端部方向に突出させれば、便器を前記フレーム20およびステージ板30から突出した状態で配置することができるため、便座を上げて立ち小便をする際に前記ステージ板を汚すことなく用を足すことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】【実施例】 この発明の実施例におけるトイレの斜視図である。
【図2】 図1におけるII−II線断面の要部を示した図である。
【図3】 図1におけるステージ板の駆動機構を示したIII 矢視斜視図である。
【図4】 図1に相当するステージ板が開放した状態の図である。
【符号の説明】
M … トイレ
10 … 便器
11 … 便受口
21 … 前端柱部
22 … 後横桟
30 … ステージ板
31 … 便座配置孔
32 … 前部支持レバー
33 … 後部支持レバー
50 … 便座
71 … カバー板
Claims (2)
- 便器における便受口の上方にフレームを介してステージ板を略水平に
配置し、このステージ板における前記便受口の上方に便座配置孔を形成し、この便座配置孔に便座を開閉可能に設置し、前記ステージ板をその後端部を中心として水平状態と前端部斜め上方状態との間において揺動可能とするとともにこの揺動の適宜位置で固定可能としたトイレにおいて、前記フレームの前端柱部の上部に前部支持レバーを揺動可能に設置するとともにこの前部支持レバーを略水平状態に後方に延ばしてその先端部を前記ステージ板における裏面の前部に揺動可能に設置し、且つ、前記前記フレームの後横桟に後部支持レバーを揺動可能に設置するとともにこの後部支持レバーを斜め後上がりでステージ板の後方に延ばしてその先端部を前記ステージ板の裏面における後部に揺動可能に設置したことを特徴とするトイレ。 - 請求項1のトイレにおいて、前記便座は前記便座配置孔から前記ステージ板の前端部方向に突出していることを特徴とするトイレ。
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- 1999-01-12 JP JP00586199A patent/JP4158130B2/ja not_active Expired - Fee Related
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