JP4157350B2 - 管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、管が接続される管継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、ハンドホールに固定される管継手は、内周部に螺旋溝を有する中間筒部と、その中間筒部の一端側に一体に形成された、管が接続される接続筒部と、中間筒部の他端側に一体に形成された、ベルマウス部を有する小筒部と、を備えていた(例えば、特許文献1参照)。そして、小筒部の外周面には、その小筒部を中間筒部から分離した後に、中間筒部の螺旋溝にねじ込み可能な螺旋突条を有していた。
【0003】
そして、小筒部を中間筒部から切断分離するとともに、中間筒部を所要の長さとなるよう切断して、分離した小筒部を所要の長さとなった中間筒部にねじ込むことにより、この継手は、全長が調整可能となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−161564号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の継手にあっては、この継手をハンドホールに埋設する場合のように、ハンドホールの外側となる一端に管が接続され、ハンドホールの内側となる他端から管内のケーブルが引き出される場合には使用できたものの、この継手を梁を貫通するように埋設する場合のように、両端に管が接続される場合には使用できなかった。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、種々の使用状態に対応することができる管継手を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る管継手は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る管継手は、管が接続される管継手であって、筒体と、その筒体の一端から一体となって延設された接続体とを備えてなる。ここで、前記接続体は、前記管が接続される接続口を有する。前記筒体は、被係合部を備え、また、前記接続体は、係合部を備える。さらに、前記筒体は、任意の位置で切断可能に形成され、かつ、その筒体と前記接続体との間には、切断可能な切断部が設けられる。そして、前記切断部が切断されて、前記筒体側とは別体となった前記接続体が、切断されて所要の長さとなった前記筒体の切断端部と互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、前記係合部が前記被係合部に係合可能となっている。
【0008】
これにより、筒体と接続体との間の切断部を切断することで、接続体は、筒体側とは別体となる。そして、接続体が分離された筒体の、接続体側であった一方側を切断して取り除くことで、筒体は所要の長さとなる。そこで、接続体と、筒体の切断端部とを互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手は、所望する長さとなる。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体の係合部が筒体の被係合部に係合する。また、筒体側とは別体となった接続体と、他の管継手における、筒体の、接続体側とは反対側を切断して取り除くことで所要の長さとなった筒体の切断端部とを、互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手は、両端に接続体が形成される。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体の係合部が筒体の被係合部に係合する。このようにして、組み付けられた管継手は、所望する長さとなるとともに、両端に接続体、つまりは接続口を有することとなり、それら接続口に管を接続することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る管継手は、管が接続される管継手であって、筒体と、その筒体とは別体の接続体とを備えてなる。ここで、前記接続体は、前記管が接続される接続口を有する。前記筒体は、被係合部を備え、また、前記接続体は、係合部を備える。さらに、前記筒体は、任意の位置で切断可能に形成されている。そして、前記接続体は、前記筒体の端部と、さらには、切断されて所要の長さとなった前記筒体の切断端部と、互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、前記係合部が前記被係合部に係合可能となっている。
【0010】
これにより、筒体を切断することなくそのままの状態としたり、筒体を切断したりすることで、筒体は所要の長さとなる。そこで、接続体と、筒体の端部あるいは筒体の切断端部とを互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手は、所望する長さとなる。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体の係合部が筒体の被係合部に係合する。また、接続体を二つ用意し、それら接続体と、切断することで所要の長さとなった筒体の各端部とを、互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手は、両端に接続体が形成される。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体の係合部が筒体の被係合部に係合する。このようにして、組み付けられた管継手は、所望する長さとなるとともに、両端に接続体、つまりは接続口を有することとなり、それら接続口に管を接続することができる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明に係る管継手は、請求項1または2に記載の管継手において、前記被係合部は、凹状となって、前記筒体の軸方向に同一間隔で並ぶようにして複数形成されている。一方、前記係合部は、凸状となって、前記接続体の軸方向に、前記被係合部の間隔と異なる間隔でずれるとともに、前記接続体の周方向にずれて形成された、第1係合部と第2係合部とを有する。そして、前記第1係合部と第2係合部とのいずれか一方の係合部が、前記被係合部に係合すると、いずれか他方の係合部は、前記被係合部に係合することなく、前記筒体の周面を押圧する。こうして、接続体の、第1係合部と第2係合部とのいずれか一方の係合部が、筒体の被係合部に係合したとき、いずれか他方の係合部が筒体の周面を押圧することで、接続体と筒体側との嵌合のがたつきが抑えられる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明に係る管継手は、請求項3に記載の管継手において、前記第1係合部と前記第2係合部とは、前記接続体の周方向において、その全周に均等に配分されるようにして交互に配置される。こうして、第1係合部と第2係合部とが、接続体の周方向において、その全周に均等に配分されるようにして交互に配置されることから、第1係合部と第2係合部のうちの前記他方の係合部が筒体の周面を押圧することで、筒体あるいは接続体が変形すると、第1係合部と第2係合部のうちの前記一方の係合部が、筒体の被係合部に深く係合することとなる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明に係る管継手は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の管継手において、前記筒体の端から一体となって延設されたベルマウス部を備える。これにより、管継手に接続された管内に挿通されたケーブル等が、管継手を通って引き出される際に、そのケーブル等がベルマウス部によって保護される。
【0014】
また、請求項6に記載の発明に係る管継手は、請求項5に記載の管継手において、前記ベルマウス部は、その先端側の、ベルマウス本体と、基端側の、蛇腹状に形成されて前記ベルマウス本体を傾倒可能に支持する支持部とを有する。これにより、この管継手が、コンクリート等に埋設される場合に、管継手に対して、コンクリート面が傾斜する場合であっても、ベルマウス本体を傾倒させることで、コンクリート面に、ベルマウス本体の端面を一致させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る管継手の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1ないし図11は、本発明に係る管継手の第一の実施の形態を示す。図中符号1は、被連結部としての、例えばハンドホールの側壁である。2は、例えば電線(図示せず)が挿通される管としての波付管である。3は、前記波付管2が接続される管継手であり、この管継手3を介して、波付管2が例えばハンドホールの側壁1に連結される。
【0017】
ここで、管継手3は、例えばポリエチレン樹脂等の合成樹脂からなり、筒体4と、その筒体4の一端から一体となって延設された延設部である接続体5と、筒体4の他端から一体となって延設されたベルマウス部6とを備え、全体が筒状に形成されている。
【0018】
筒体4は、任意の位置で切断可能に形成され、かつ、筒体4と接続体5との間には、切断可能な切断部4bが設けられている。また、筒体4は、被係合部4aを備え、その被係合部4aは、凹状となって、筒体4の軸方向に同一間隔で並ぶようにして複数形成されている。詳細には、被係合部4aは、筒体4の内周に、凹条が一周するように形成されている。そして、筒体4の外周には、凹条となった被係合部4a、4aと対応するように、凸条が一周するように形成された突出部4c、4cが設けられている。
【0019】
接続体5は、先端側に、波付管2が接続される接続口5aを有し、また、基端側(すなわち、筒体4側)に、筒状の繋ぎ部5bを有している。そして、接続口5aの内周には、後述する爪部材7が収容される収容空間5cが形成されている。詳細には、この収容空間5cは、接続口5aの前面5dから内周側を若干奥に入った位置に、ほぼ全周が窪むようにして形成されている。また、接続口5aには、その接続口5aの前面5dに臨んで、工具挿入部5eが形成されている。そして、この工具挿入部5eに、波付管2(詳細には、この波付管2の凹条2aからなる被係止部K)と、後述する爪部材7の係止爪7bとの係合を解除するための工具8が、接続口5aの前面5dから挿入可能となっている。詳細には、工具挿入部5eは、接続口5aの先端部分であって、後述する爪部材7の押圧操作部7d、7dと対向する二つの位置に、接続口5aの前面5dから収容空間5cに通ずるようにして、接続口5aの内周に窪んで形成されている。
【0020】
繋ぎ部5bは、その外径が、筒体4の内径とほぼ同一となっている。そして、接続体5は、この繋ぎ部5bに、係合部5fを備えている。このようにして、切断部4bが切断されて、筒体4側とは別体となった接続体5が、切断されて所要の長さとなった筒体4の切断端部と互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、係合部5fが被係合部4aに係合可能となっている。ここにおいて、係合部5fは、凸状となって、接続体5の軸方向に、被係合部4a、4aの間隔と異なる間隔でずれるとともに、接続体5の周方向にずれて形成された、第1係合部X1と第2係合部X2とを有する。詳細には、第1および第2の係合部X1、X2は、繋ぎ部5bの外周に、凸条が周方向に若干延びるように形成されている。そして、第1係合部X1は、周方向に180°ずれて二つ、同様に、第2係合部X2は、周方向に180°ずれて二つ形成されており、これら第1係合部X1と第2係合部X2とは、繋ぎ部5bの軸方向(接続体5の軸方向)に、被係合部4a、4aの間隔の半分の間隔でずれるとともに、繋ぎ部5bの周方向(接続体5の周方向)に90゜ずれて位置している。すなわち、第1係合部X1と第2係合部X2とは、繋ぎ部5bの周方向(接続体5の周方向)においては、その全周に均等に配分されるようにして交互に配置されている。言い換えれば、第2係合部X2は、繋ぎ部5bの周方向(接続体5の周方向)において、第1係合部X1、X1間のちょうど真中に位置している。そして、第1係合部X1と第2係合部X2とのいずれか一方の係合部5fが、被係合部4aに係合すると、いずれか他方の係合部5fは、被係合部4aに係合することなく、筒体4の周面(図示実施の形態においては内周面)を押圧するようになっている。
【0021】
ベルマウス部6は、その先端側の、ベルマウス本体6aと、基端側(すなわち、筒体4側)の、蛇腹状に形成されてベルマウス本体6aを傾倒可能に支持する支持部6bとを有する。そして、このベルマウス部6によって、波付管2を通って管継手3から引き出される電線等が保護される。
【0022】
また、管継手3は、爪部材7を備えている。この爪部材7は、例えば、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂からなり、図3に示すように、環状の一部が分断された形状であって、弾性的に拡径可能であるとともに縮径可能となっている。そして、爪部材7は、収容空間5c内に周方向の回動が防止されて配置される。すなわち、爪部材7は、収容空間5c内に収容されたとき、爪部材7における環状の一部が分断されたその分断部7aが、収容空間5c内に突出して形成された回り止め部5gと嵌合することで、周方向の回動が防止される。ここで、爪部材7には、係止爪7bと、被押圧面7cと、押圧操作部7dとが形成されている。
【0023】
係止爪7bは、接続口5aに挿入された波付管2(詳細には、この波付管2の被係止部K)と係合することで、波付管2を抜け止めするものである(図5等参照)。この係止爪7bは、爪部材7の内周側に、互いに向かい合うようにして二つ形成されている。
【0024】
被押圧面7cは、爪部材7が、拡径すべく、接続口5aに挿入される波付管2に押圧される。この被押圧面7cは、各係止爪7bにおける周方向両側に、凸状に湾曲して形成されている(図4参照)。そして、波付管2が接続口5aに挿入される過程で、爪部材7の拡径した径が戻るようにして、この爪部材7の係止爪7bが波付管2(詳細には、被係止部K)に係合するようになっている。
【0025】
押圧操作部7dは、その押圧操作部7dが工具8に押圧されることで、係止爪7bが、波付管2(詳細には、被係止部K)から後退して、その波付管2(被係止部K)との係合が解除されるものである(図10、図11参照)。そして、この押圧操作部7dは、各係止爪7bにおける周方向中央に、被押圧面7c、7cよりも窪むようにして傾斜して形成されている(図3、図4参照)。
【0026】
図5は、管継手3が、例えばハンドホールの側壁1に埋設される例を示している。この管継手3は、側壁1を貫通しており、例えば、ハンドホールをコンクリートによって成形する際に、この管継手3が予め型内に配置されることで、側壁1(コンクリート)に埋設されるようにして繋がる。このとき、接続口5aは、ハンドホールの外側L1となる一端側に位置している。そして、管継手3は、接続口5aの前面5dが、ハンドホールの側壁1の表面1a(ハンドホールの外側L1の表面)と面一となり、そして、ベルマウス本体6aの端面6cが、側壁1の表面1b(ハンドホールの内側L2の表面)と面一となっている。なお、9は、波付管2の凹条2aに嵌められたパッキングであり、この波付管2が、接続口5aに挿入されると、その接続口5aの内周と密接するようになっている。
【0027】
図6は、ハンドホールの成形後に、そのハンドホールの側壁1に貫通孔1cを穿設し、その貫通孔1cに管継手3を挿入固定した例を示している。すなわち、管継手3は、両端が側壁1の表面1a、1bから突出するようにして、貫通孔1cに挿入されており、その突出した部分と側壁1の表面1a、1bとに跨るようにして、モルタル等の充填材Jが載せられている。
【0028】
図7は、管継手3が、長さ調節されて、例えばハンドホールの側壁1に埋設される例を示している。すなわち、切断部4bを切断することで、管継手3は、接続体5が、筒体4側とは別体となっている。そして、接続体5が分離された筒体4の、接続体5側であった一方側を切断して取り除くことで、筒体4は所要の長さとなっている。そこで、接続体5と、筒体4の切断端部とを互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手3aは、所望する長さとなる。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体5の係合部5fが筒体4の被係合部4aに係合している。また、この図7においては、ハンドホールの内側L2にある、側壁1の表面1bには、型枠の抜きテーパーが付けられており、ベルマウス本体6aの端面6cが、前記表面1bと面一となるように、ベルマウス本体6aは傾倒している。
【0029】
図8は、管継手3が、長さ調節されて、例えば建物の梁10に埋設される例を示している。すなわち、一の管継手3における、切断部4bを切断することで、筒体4側とは別体となった接続体5と、他の管継手3における、筒体4の、接続体5側とは反対側(すなわち、ベルマウス部6側)を切断して取り除くことで所要の長さとなった筒体4の切断端部とを、互いに連通するように嵌合させる。こうして、この嵌合後の管継手3bは、両端に接続体5が形成される。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体5の係合部5fが筒体4の被係合部4aに係合する。このようにして、組み付けられた管継手3bは、所望する長さとなるとともに、両端に接続体5、つまりは接続口5aを有することとなり、それら接続口5a、5aに波付管2、2を接続することができる。なお、管継手3が、ベルマウス部6を備えない場合には、筒体4側とは別体となった接続体5と、他の管継手3における、筒体4の切断されていない端部とを嵌合させることで、両端に接続体5、つまりは接続口5aを有する管継手を形成することができる。
【0030】
図9は、図8の場合と同様に、管継手3が、長さ調節されて、例えば建物の梁10に埋設される例を示しているが、特に梁10が厚い場合に適用される。すなわち、ベルマウス部6を切断して取り除いた管継手3を二つ、その切断端部が向かい合うように並べる。そして両切断端部に、接続管11を挿入するようにして渡す。こうして、ベルマウス部6が取り除かれた二つの管継手3、3が、適宜長さの接続管11によって連結され、所望の長さの、一つの管継手3cとして機能する。
【0031】
以上、図7ないし図9に示すように、この管継手3によると、管継手3を、所望の長さにすることができ、しかも、図8および図9においては、管継手3の両端に波付管2の接続口5aを形成することもできる。このようにして、この管継手3は、種々の使用状態に対応することができる。なお、接続体5と筒体4側とを分離して、それら接続体5と筒体4側とを嵌合させたとき、接続体5の、第1係合部X1と第2係合部X2とのいずれか一方の係合部5fが、筒体4の被係合部4aに係合する。このとき、いずれか他方の係合部5fが筒体4の周面(図示実施の形態においては内周面)を押圧することで、接続体5と筒体4側との嵌合のがたつきが抑えられる。特に、図示実施の形態のように、第1係合部X1と第2係合部X2とが、繋ぎ部5bの周方向(接続体5の周方向)において、その全周に均等に配分されるようにして交互に配置されることから、前記他方の係合部5fが筒体4の周面を押圧することで、筒体4あるいは接続体5が変形すると、前記一方の係合部5fが、筒体4の被係合部4aに深く係合する。こうして、係合部5fが被係合部4aに深く係合することから、その係合が確実となり、接続体5と筒体4側との嵌合が強固なものとなる。
【0032】
また、管継手3、3aは、ベルマウス部6を備えており、管継手3、3aに接続された波付管2内に挿通されたケーブル等が、管継手3、3aを通って引き出される際に、そのケーブル等は、ベルマウス部6によって保護される。そして、この管継手3、3aが、側壁1(例えば、コンクリート)に埋設される場合に、管継手3、3aに対して、側壁1の表面1b(コンクリート面)が傾斜する場合であっても、ベルマウス本体6aを傾倒させることで、表面1b(コンクリート面)に、ベルマウス本体6aの端面6cを一致させることができる(図7参照)。
【0033】
また、波付管2を、接続口5aに挿入すると、波付管2が、爪部材7に備わる被押圧面7c、7cを押圧し、爪部材7は、拡径する。そして、さらに、波付管2を接続口5aに挿入していくと、爪部材7の拡径した径が戻るようにして、係止爪7b、7bが波付管2(詳細には、被係止部K)に係合し、波付管2は抜け止めされる。こうして、波付管2は、管継手3、3a、3b、3cに接続されるとともに、この管継手3、3a、3b、3cを介して側壁1に連結される。ここで、爪部材7は、収容空間5c内に周方向の回動が防止されて配置されており、工具挿入部5e、5eが、接続口5aの周方向の一部に備わるにも拘わらず、その工具挿入部5e、5eに対する押圧操作部7d、7dの周方向の位置を、同位置に保つことができる。
【0034】
そして、工具挿入部5eは、接続口5aの前面5dに臨んで形成されており、この工具挿入部5eに、工具8を、接続口5aの前面5d側から挿入して、その工具8によって押圧操作部7dを押圧することで、係止爪7bが波付管2(詳細には、被係止部K)から後退する。こうして、波付管2(被係止部K)と係止爪7bとの係合が解除され、波付管2を管継手3、3a、3b、3cから取り外すことができる。そして、このように、工具挿入部5eは、接続口5aの前面5dに臨んで形成されており、管継手3が、図5、図7、図8、図9に示すように、側壁1(具体的には、側壁1を形成するコンクリート)に埋設されて、接続口5aの前面5dが、側壁1の表面1aあるいは梁10の表面10aと面一となっている場合であっても、工具8を、工具挿入部5eに挿入することができ、波付管2(詳細には、被係止部K)と係止爪7bとの係合を解除して、波付管2を管継手3、3a、3b、3cから取り外すことができる(図10、図11参照)。こうして、この管継手3、3a、3b、3cによれば、係止爪7b、そして接続口5aの前面5dに臨む工具挿入部5eという簡単な構造で、波付管2の取外しを可能にすることができる。
【0035】
また、押圧操作部7dは、係止爪7bに備わっているので、工具8によるこの押圧操作部7dの押圧が、係止爪7bに直接作用し、係止爪7bが、波付管2(詳細には、被係止部K)から容易に後退し、その係合が解除される。したがって、波付管2を管継手3、3a、3b、3cから簡単に取り外すことができる。
【0036】
図12ないし図15は、本発明に係る管継手の第二の実施の形態を示す。この実施の形態に示す管継手21は、第一の実施の形態に示す管継手3と比較すると、筒体4と接続体5とが一体ではなく、別体となっているが、他は同様であり、以下に、同様の部位には同一の符号を付して異なる部分を主に説明する。
【0037】
すなわち、この管継手21は、筒体4と接続体5とが、始めから分離されていたり、あるいは、別々に製造されていたりして、別体となっている。そして、接続体5は、筒体4の端部と、互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、接続体5に備わる係合部5fが筒体4に備わる被係合部4aに係合可能となっている(図13参照)。さらには、第一の実施の形態に示す管継手3と同様にして、接続体5は、切断されて所要の長さとなった筒体4の切断端部と、互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、係合部5fが被係合部4aに係合可能となっている(図14参照)。
【0038】
そして、この第二の実施の形態においても、管継手21は、筒体4における、接続体5と嵌合する側と反対側の端において、その筒体4の端から一体となって延設されたベルマウス部6を備える。
【0039】
この管継手21によると、筒体4を切断することなくそのままの状態としたり、筒体4を切断したりすることで、筒体4は所要の長さとなる。そこで、接続体5と、筒体4の端部あるいは筒体4の切断端部とを互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手は、所望する長さとなる。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体5の係合部5fが筒体4の被係合部4aに係合する(図13、図14参照)。
【0040】
また、図15に示すように、接続体5を二つ用意し、それら接続体5、5と、切断することで所要の長さとなった筒体4の各端部とを、互いに連通するように嵌合させることで、この嵌合後の管継手21aは、両端に接続体5が形成される。そして、その嵌合状態を保持するように、接続体5の係合部5fが筒体4の被係合部4aに係合する。このようにして、組み付けられた管継手21aは、所望する長さとなるとともに、両端に接続体5、つまりは接続口5aを有することとなり、それら接続口5a、5aに波付管等の管を接続することができる。なお、管継手3が、ベルマウス部6を備えない場合には、接続体5と、筒体4の切断していない各端部とを嵌合させることで、両端に接続体5、つまりは接続口5aを有する管継手を形成することができる。
【0041】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、被連結部は、ハンドホールの側壁1や梁10でなくとも、ハンドホールやマンホール等の地中埋設箱等の、側壁、底壁等であってもよい。さらに、図8、図9、あるいは図15に示すように、管継手3b、3c、あるいは21aの両端に接続口5aが設けられる場合には、管継手3b、3c、あるいは21aが、梁10等を貫通するように配備されてもよいが、梁10等を貫通することなく、そのままの状態で床下等の空間部に配備されてもよい。
【0042】
また、筒体4における被係合部4aは、筒体4の内周を一周する凹条が、筒体4の軸方向に同一間隔で並ぶようにして複数形成されているが、この被係合部4aは、例えば、螺旋状に形成されていても構わない。
【0043】
また、接続体5は、先端側に、接続口5aを有し、基端側に、繋ぎ部5bを有しているが、接続口5aに、繋ぎ部5bの機能を兼用させて、接続口5aの外周に、係合部5fを形成してもよい。
【0044】
また、ベルマウス部6において、ベルマウス本体6aが、支持部6bによって傾倒可能に支持されるが、この支持部6bはなくともよい。さらに、管継手3、21には、ベルマウス部6自身も必ずしも必要なく、このベルマウス部6を設けなくともよい。
【0045】
また、管としての波付管2は、リング状の凸条とか凹条が長手方向に並んで形成される波付管であってもよく、また、凸条とか凹条が螺旋状に延びて形成される波付管であってもよい。さらには、管は、波付管2でなくとも、凹条2a、2aを有しない、円筒状の管であってもよい。そして、この場合、爪部材7の係止爪7bは、管の外周面に食い付くようにして係合することとなる。
【0046】
また、爪部材7における押圧操作部7dは、被押圧面7cよりも窪むようにして形成されているが、被押圧面7cと同一面となるようにして形成されてもよい。さらに、押圧操作部7dは、係止爪7bに備わらなくとも、係止爪7bとは離れた位置に備わっていてもよい。
【0047】
また、第1係合部X1と第2係合部X2とは、それぞれ、周方向に180°ずれて二つ設けられているが、例えば、120°ずれて三つ設けられてもよく、90°ずれて四つ設けられてもよく、あるいは、一つであってもよい。このように、第1係合部X1と第2係合部X2とは、その数は限定されず、また、同じ数である必要もなく、さらには、周方向の配置位置も特に限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】
以上、詳述したところから明らかなように、この発明に係る管継手によれば、次の効果がある。
【0049】
請求項1または2に記載された管継手によれば、この管継手を、所望の長さにすることができるだけでなく、管継手の両端に管の接続口を形成することもでき、種々の使用状態に対応することができる。
【0050】
また、請求項3に記載された管継手によれば、請求項1または2の効果に加えて、接続体の、第1係合部と第2係合部とのいずれか一方の係合部が、筒体の被係合部に係合したとき、いずれか他方の係合部が筒体の周面を押圧するので、接続体と筒体側との嵌合のがたつきを抑えることができる。
【0051】
また、請求項4に記載された管継手によれば、請求項3の効果に加えて、接続体の係合部が、筒体の被係合部に深く係合することから、その係合が確実となり、接続体と筒体側との嵌合が強固なものとなる。
【0052】
また、請求項5に記載された管継手によれば、請求項1ないし4のいずれか1項の効果に加えて、この管継手から引き出されるケーブル等をベルマウス部によって保護することができる。
【0053】
また、請求項6に記載された管継手によれば、請求項5の効果に加えて、この管継手が、コンクリート等に埋設される場合に、管継手に対して、コンクリート面が傾斜する場合であっても、ベルマウス本体を傾倒させることで、コンクリート面に、ベルマウス本体の端面を一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る管継手の第一の実施の形態の、断面図である。
【図2】同じく、図1におけるA矢視図である。
【図3】同じく、爪部材の平面図である。
【図4】同じく、図3におけるB−B線による拡大断面図である。
【図5】同じく、使用状態の第1の例を示す断面図である。
【図6】同じく、使用状態の第2の例を示す断面図である。
【図7】同じく、使用状態の第3の例を示す断面図である。
【図8】同じく、使用状態の第4の例を示す断面図である。
【図9】同じく、使用状態の第5の例を示す断面図である。
【図10】同じく、図5を例に、工具を工具挿入口に挿入した状態を示す断面図である。
【図11】同じく、図10におけるC−C線による拡大断面図である。
【図12】この発明に係る管継手の第二の実施の形態の、断面図である。
【図13】同じく、接続体が筒体の端部と嵌合した状態を示す断面図である。
【図14】同じく、接続体が筒体の切断端部と嵌合した状態を示す断面図である。
【図15】同じく、両端に接続体が形成された管継手を示す断面図である。
【符号の説明】
2 波付管(管) 3 管継手
4 筒体 4a 被係合部
4b 切断部 5 接続体
5a 接続口 5f 係合部
6 ベルマウス部 6a ベルマウス本体
6b 支持部
21 管継手
X1 第1係合部 X2 第2係合部
Claims (6)
- 管が接続される管継手であって、
筒体と、その筒体の一端から一体となって延設された接続体とを備えてなり、
前記接続体は、前記管が接続される接続口を有し、
前記筒体は、被係合部を備え、また、前記接続体は、係合部を備えて、
前記筒体は、任意の位置で切断可能に形成され、かつ、その筒体と前記接続体との間には、切断可能な切断部が設けられ、
前記切断部が切断されて、前記筒体側とは別体となった前記接続体が、切断されて所要の長さとなった前記筒体の切断端部と互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、前記係合部が前記被係合部に係合可能となっていることを特徴とする管継手。 - 管が接続される管継手であって、
筒体と、その筒体とは別体の接続体とを備えてなり、
前記接続体は、前記管が接続される接続口を有し、
前記筒体は、被係合部を備え、また、前記接続体は、係合部を備えて、
前記筒体は、任意の位置で切断可能に形成され、
前記接続体は、前記筒体の端部と、さらには、切断されて所要の長さとなった前記筒体の切断端部と、互いに連通するように嵌合可能であるとともに、その嵌合状態を保持するように、前記係合部が前記被係合部に係合可能となっていることを特徴とする管継手。 - 請求項1または2に記載の管継手において、
前記被係合部は、凹状となって、前記筒体の軸方向に同一間隔で並ぶようにして複数形成されており、
前記係合部は、凸状となって、前記接続体の軸方向に、前記被係合部の間隔と異なる間隔でずれるとともに、前記接続体の周方向にずれて形成された、第1係合部と第2係合部とを有し、
前記第1係合部と第2係合部とのいずれか一方の係合部が、前記被係合部に係合すると、いずれか他方の係合部は、前記被係合部に係合することなく、前記筒体の周面を押圧することを特徴とする管継手。 - 請求項3に記載の管継手において、
前記第1係合部と前記第2係合部とは、前記接続体の周方向において、その全周に均等に配分されるようにして交互に配置されていることを特徴とする管継手。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の管継手において、
前記筒体の端から一体となって延設されたベルマウス部を備えることを特徴とする管継手。 - 請求項5に記載の管継手において、
前記ベルマウス部は、その先端側の、ベルマウス本体と、基端側の、蛇腹状に形成されて前記ベルマウス本体を傾倒可能に支持する支持部とを有することを特徴とする管継手。
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