JP4156818B2 - 車両用巻き取り式荷崩れ防止装置 - Google Patents

車両用巻き取り式荷崩れ防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用巻き取り式荷崩れ防止装置に関するものであって、特に分割構造とされたリヤシート等の各シートバックに取り付けられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バンタイプやワゴンタイプ等の自動車における車両の荷室と乗員席側とを仕切るべく、必要に応じて荷崩れ防止シートが展開可能とされた車両用巻き取り式荷崩れ防止装置があり、例えば、米国特許第5,288,122号に示されるように、分割構造とされたリヤシートの各シートバックに、荷崩れ防止シートが巻き取り可能とされた対の荷崩れ防止装置がそれぞれ配置される構造とされている。
【0003】
そして、この荷崩れ防止装置を使用する場合には、一方の荷崩れ防止装置の荷崩れ防止シートにおける引き出し側先端部に備えられた伸縮自在なステーを伸ばした状態で、その両端部にそれぞれ備えられたジョイント部を、車体の天井近くの両側部に備えられた各係止部に係止し、他方の荷崩れ防止装置の荷崩れ防止シートにおける引き出し側先端部に備えられたフック部材を、前記ステーの伸ばされた部分に係止することによって、それぞれの荷崩れ防止シートを展開していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこのような伸縮自在なステーの構造によれば、互いに入れ子構造とされた円筒形状のアウタパイプとインナパイプとにより伸縮自在な構造とされているため、アウタパイプとインナパイプとはその軸心回りに互いに相対回転可能であった。
【0005】
従って、ステーの両端部に対応するアウタパイプおよびインナパイプのそれぞれの端部に、車体両側部の傾斜位置に取り付けられた係止部の傾斜に対応させるべく、屈曲状態にジョイント部を形成した場合、ステーを伸ばして両端部の各ジョイント部を車体側の各係止部にそれぞれ係止させるに際して、両側のジョイント部の向きが揃わず、一旦、両ジョイント部の向きを揃わした状態で係止部に係止させる必要があり、手間がかかり、作業性に劣るという問題があった。
【0006】
また、ステーの収納時においては、通常、両ジョイント部の向きが揃った状態で、荷崩れ防止シートが巻き取り収納されるケーシングの入り口開口部に備えられたステー受け部に、荷崩れ防止シートが巻き取り収納された際にピッタリ収まった嵌合状態に収容保持される構造とされているが、ステーの伸ばした状態から縮めて収納する際、両ジョイント部の向きが揃わないと、ジョイント部がケーシング外側部に引っかかって荷崩れ防止シートが最後まで巻き取られず、ステーもステー受け部にピッタリと収納できない状態となり、見た目が悪く、運転時の振動によって異音の発生原因ともなるおそれがあり、荷崩れ防止シートの収納時においても、一旦、両ジョイント部の向きを揃わす必要があり、手間がかかり、作業性に劣るという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ステーを伸ばして係止部に係止させる取付時やステーを縮めて収納する収納時の作業性向上を図った車両用巻き取り式荷崩れ防止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための技術的手段は、車両の幅方向に隣接する一対の分割シートの各シートバックに、それぞれ荷崩れ防止シートを巻き取り収納するケーシングを備えた荷崩れ防止装置が配置され、一方の荷崩れ防止装置の荷崩れ防止シートの引き出し側先端部に、筒状のアウタパイプと該アウタパイプ内に出退自在に支持されたインナ杆を備えた伸縮自在なステーが縮められた状態で収納され、該ステーを伸ばした状態でその両端部に位置するアウタパイプおよびインナ杆のそれぞれの端部に備えられたジョイント部が、車両の両側部にそれぞれ備えられた係止部に係止可能とされ、ステーの前記各係止部に対する係止状態で、他方の荷崩れ防止装置の荷崩れ防止シートがインナ杆に係止可能に形成された車両用巻き取り式荷崩れ防止装置において、前記アウタパイプに備えられた前記ジョイント部の端部および前記インナ杆に備えられた前記ジョイント部の端部が、アウタパイプの外径よりも径外方に一部はみ出して設けられ、前記ステーの伸ばした状態および縮めた状態で、前記インナ杆に備えられた前記ジョイント部が、前記アウタパイプに備えられた前記ジョイント部に対して、アウタパイプの軸心回りに所定の位置となる位置決め機構が設けられ、前記ステーが縮められた状態で、前記荷崩れ防止シートが前記ケーシングに巻き取り収納されると共にケーシングの入り口開口部に備えられたステー受け部にステーが嵌合状態で収納される点にある。
【0009】
また、前記位置決め機構は、前記ステーの伸縮動作の全行程にわたって、前記インナ杆を前記アウタパイプに対してその軸心回りの回転を規制する構造としてもよい。
【0010】
さらに、前記位置決め機構は、前記アウタパイプの内周面もしくは前記インナ杆の外周面のいずれか一方に形成された前記ステーの伸縮方向に延びるスライド溝部と、他方に備えられると共に前記スライド溝部内にスライド自在に嵌合された突起部とからなる構造としてもよい。
【0011】
また、前記位置決め機構は、前記アウタパイプ内にその軸心回りに相対回転不能に装着されると共に軸心方向に沿った割溝部が形成された樹脂製パイプと、前記インナ杆の外周面に突設されると共に前記樹脂製パイプの前記割溝部にスライド自在に嵌合された突起部とからなる構造としてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1ないし図5に示される如く、バンタイプやワゴンタイプ等の自動車における車両の幅方向に隣接する一対の分割シート1の各シートバック1aにそれぞれ装着される対の荷崩れ防止装置2a、2bから構成されている。
【0013】
各荷崩れ防止装置2a、2bは、従来同様、それぞれ対とされた荷崩れ防止シート4、5を備えると共に、荷崩れ防止シート4、5を巻き取り収納する筒状のケーシング6、7とをそれぞれ備え、一方の荷崩れ防止装置2aにおける荷崩れ防止シート4の引き出し側先端部には、伸縮自在とされたステー8が装着され、他方の荷崩れ防止装置2bにおける荷崩れ防止シート5の引き出し側先端部には、ステー8に係脱自在に係止されるフック部材9が装着されている。
【0014】
そして、荷崩れ防止シート4、5が巻き取られた収納状態にあっては、ケーシング6、7の長手方向に沿って形成された入り口開口部に備えられた図示省略のステー受け部やフック受け部に、ステー8やフック部材9が嵌合状態にピッタリ収まるように構成されている。
【0015】
また、各シートバック1aは、それぞれ座部となるシートクッション1bに対してリクライニング可能に構成されており、各荷崩れ防止装置2a、2bは、各シートバック1aのリクライニングに対応すべく、各荷崩れ防止シート4、5は通常状態でケーシング6、7に巻き取り方向に常時付勢された状態で支持されており、その付勢力に抗して引き出すことにより、引き出し可能に支持された構造とされている。
【0016】
そして、荷崩れ防止シート4、5の急激な引き出しを検知した場合には、その引き出しを停止させるロック機構が備えられた構造とされている。
【0017】
この種のリクライニング対応機構やロック機構としては、特開平11−321463号公報等に開示の従来構造を適宜採用すればよい。
【0018】
前記ステー8は、円筒状の金属製アウタパイプ11と、該アウタパイプ11内にその軸心方向に出退自在に支持されたインナ杆としての円筒状の金属製インナパイプ12を備え、ステー8の両端部に対応するアウタパイプ11およびインナパイプ12のそれぞれの端部には、ステー8の軸心方向に対して屈曲状に配置されたジョイント部13、14が備えられている。
そして、図5に示されるように、各ジョイント部13、14の端部が、アウタパイプ11の外径よりも径外方に一部はみ出した構造となっている。
【0019】
アウタパイプ11の両端部には、インナパイプ12をスライド案内するガイド筒部15aとガイド筒部15aの一端部に径外方向張り出し状に備えられたフランジ部15bとからなるガイドキャップ体15がそれぞれ装着されている。
【0020】
即ち、一方のガイドキャップ体15のフランジ部15b位置内にジョイント部13の一端部13aが嵌入されてカシメ止め等により相対回転不能に固定され、この状態で、アウタパイプ11の一端部にガイド筒部15aが嵌入されて、アウタパイプ11にカシメ止め等により相対回転不能に固定されている。
【0021】
また、他方のガイドキャップ体15は、インナパイプ12をスライド自在に嵌通させた状態で、アウタパイプ11の他端部にガイド筒部15aが嵌入されて、アウタパイプ11にカシメ止め等により相対回転不能に固定されている。
【0022】
そして、アウタパイプ11内に位置するインナパイプ12の一端部近傍の外周面には、位置決めボス部17が突設されており、アウタパイプ11外に位置するインナパイプ12の他端部にジョイント部14の一端部14aが嵌入されてカシメ止め等により相対回転不能に固定されている。なお、ジョイント部14の中間位置には、フランジ部15bに当接してアウタパイプ11内への侵入を規制するストッパフランジ14bが備えられている。
【0023】
また、各ジョイント部13、14の他端部には、車両の天井部近くの両側部にそれぞれ備えられた係止部19の係止溝19aに係脱自在に係止可能とされた円板状のフランジジョイント13b、14cがそれぞれ備えられている。この際、係止部19の係止溝19aは、図3に示される如く、車両の後部側が開放状とされ、ジョイント部13、14のフランジジョイント13b、14cを後方側から前方側に向けて係止溝19aに挿入して係止させる構造とされている。
【0024】
アウタパイプ11に取付固定された両ガイドキャップ体15のガイド筒部15aには、ステー8の軸心方向に互いに対向して、適宜長さを有する位置決め溝15cが形成されており、アウタパイプ11に対するインナパイプ12の軸心方向の移動操作によるステー8の伸ばした状態と縮めた状態とで、前記位置決めボス部17が両位置決め溝15cにそれぞれスライド嵌合される構造とされている。
【0025】
この際、両ガイド筒部15aの互いに対向する他の縁部は、インナパイプ12を軸心方向に移動操作する際、位置決めボス部17が摺動自在に当接されて位置決め溝15c位置に位置決めボス部17を摺動案内すべく、軸心方向に対して漸次傾斜する案内カム面15dを構成している。
【0026】
そして、ステー8のインナパイプ12側が他方の荷崩れ防止装置2b側として、アウタパイプ11が荷崩れ防止シート4の引き出し側先端部に従来同様、所定の取付状態で装着されている。
【0027】
また、前記フック部材9は、インナパイプ12に係脱自在に係止される側面視フック状に形成され、その幅方向中間部に、荷崩れ防止シート5引き出し用の引き出しベルト21が適宜装着されている。
【0028】
なお、ステー8が装着された荷崩れ防止装置2aの引き出し側先端部にも、同様に、その幅方向中間部に、荷崩れ防止シート4引き出し用の引き出しベルトが適宜装着されている。
【0029】
本実施形態は以上のように構成されており、荷崩れ防止シート4、5の展開に際しては、先ず、荷崩れ防止装置2aの荷崩れ防止シート4をケーシング6から引き出すと共に、ステー8のインナパイプ12をアウタパイプ11から引き出してステー8を引き伸ばす。
【0030】
この際、ステー8が縮められた荷崩れ防止シート4の収納状態においては、インナパイプ12に備えられた位置決めボス部17がジョイント部13側の位置決め溝15c内に位置しており、アウタパイプ11とインナパイプ12とは軸心回りに相対回動不能な状態とされ、両ジョイント部13、14の屈曲方向は互いに同じ側に揃えられた状態となっている。
【0031】
そして、アウタパイプ11からインナパイプ12が順次引き出されていくと、位置決め溝15cから位置決めボス部17が離脱した状態となる。この離脱した状態においては、アウタパイプ11とインナパイプ12とは互いに軸心回りに対して相対回転自在な状態となっている。
【0032】
その後、さらにインナパイプ12が引き出されて、ステー8の伸ばした状態に近づくと、両ジョイント部13、14の屈曲方向にズレが生じている場合には、位置決めボス部17が案内カム面15dによる相対摺動による案内下、位置決め溝15c位置に導かれ、その後、位置決め溝15cにスライド嵌合され、両ジョイント部13、14の屈曲方向が互いに同じ側に揃えられた状態で、ステー8の伸ばした状態が得られる。
【0033】
そして、この伸ばした状態においては、アウタパイプ11とインナパイプ12との軸心回りの相対回動が規制されおり、車両の両側部に備えられた各係止部19の係止溝19aに、ステー8両端部の各フランジジョイント13b、14cを後側から係止させれば、両係止部19にまたがってステー8を架け渡した状態が得られる。この際、荷崩れ防止シート4はその巻き取り方向の付勢力によって張られた状態が得られる。
【0034】
その後、他方の荷崩れ防止装置2bの荷崩れ防止シート5をケーシング7から引き出して、引き出し側先端部のフック部材9を引き出されたインナパイプ12に係止させれば、荷崩れ防止シート5はその巻き取り方向の付勢力によって張られた状態が得られ、ここに両荷崩れ防止シート4、5が展開された使用状態が得られる。
【0035】
また、この荷崩れ防止装置2a、2bを各ケーシング6、7に収納させる場合には、先ず、フック部材9側の荷崩れ防止シート5を僅かに引き出して、フック部材9のインナパイプ12に対する係止状態を解除すれば、その後は荷崩れ防止シート5の巻き取り方向の付勢力により自動的にケーシング7内に巻き取られていき、最終的にフック部材9がケーシング7の入り口開口部に備えられたフック受け部に嵌合状態に収納される。
【0036】
次に、ステー8の両端部におけるジョイント部13、14を係止部19から離脱させた後、アウタパイプ11内にインナパイプ12を押し込んでステー8を縮める。
【0037】
このインナパイプ12の押し込み操作に際して、ジョイント部14側の位置決め溝15c内に位置する位置決めボス部17は、位置決め溝15cから離脱し、その後、ステー8の縮めた状態に近づくと、両ジョイント部13、14の屈曲方向にズレが生じている場合には、位置決めボス部17が案内カム面15dによる相対摺動による案内下、位置決め溝15c位置に導かれ、その後、位置決め溝15cにスライド嵌合され、両ジョイント部13、14の屈曲方向が互いに同じ側に揃えられた状態で、ステー8の縮めた状態が得られる。
【0038】
その後は荷崩れ防止シート4の巻き取り方向の付勢力により自動的にケーシング6内に巻き取られていき、最終的にステー8がケーシング6の入り口開口部に備えられたステー受け部に嵌合状態に収納される。
【0039】
そして、上記位置決めボス部17と各位置決め溝15cとによって、ステー8の伸ばした状態および縮めた状態で各ジョイント部13、14の軸心回りの向きを揃える位置決め機構が構成される。
【0040】
以上のように、アウタパイプ11の両端部内に備えられたガイドキャップ体15の各位置決め溝15cと、インナパイプ12に備えられた位置決めボス部17との協働作用により、ステー8を引き伸ばし操作したり、押し込み操作した場合に、ステー8の伸ばした状態と縮めた状態との双方で、自動的に両ジョイント部13、14の向きが揃う構造であり、荷崩れ防止シート4、5の展開時の取付作業性に優れると共に、収納時においても作業性に優れ、ステー受け部にピッタリ収まる安定した収納状態が容易に得られ、荷崩れ防止シート4の巻き残しが発生せず、外観美麗に収納でき、振動等による異音の発生も有効に防止できる。
【0041】
図6は第2の実施形態におけるステー8を示しており、第1の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0042】
即ち、本実施形態におけるステー8においては、アウタパイプ11に装着されるジョイント部13に、前記ガイドキャップ体15のフランジ部15bに対応するフランジ部13cが一体に形成され、アウタパイプ11内に嵌合されたジョイント部13の一端部13aがアウタパイプ11にカシメ止め等により相対回転不能に固定された構造とされている。
【0043】
また、このジョイント部13と他方のガイドキャップ体15間にわたって、ポリ塩化ビニル等からなる樹脂製パイプ23がアウタパイプ11とインナパイプ12との相互間に嵌合状に装着されており、この樹脂製パイプ23には、軸心方向に沿って所定幅の割溝部23aが形成され、断面いわゆるC字状に構成されている。
【0044】
そして、この割溝部23aが、ジョイント部13おける前記一端部13aの挿入端部とガイドキャップ体15のガイド筒部15aの挿入端部に、それぞれステー8の軸心方向に対向して延設配置された位置決め突部13d、15eに、嵌合状態とされており、ここに、樹脂製パイプ23はアウタパイプ11内にその軸心回りに相対回転不能に装着された構造とされている。
【0045】
また、インナパイプ12に突設された突起部としての位置決めボス部17は、割溝部23aにスライド自在に嵌合された構造とされ、ここに、アウタパイプ11からのインナパイプ12の引き出し操作および押し込み操作において、常に位置決めボス部17が割溝部23a内をスライドし、インナパイプ12の軸心回りの回転が規制されているため、ステー8の伸縮動作の全行程にわたって、インナパイプ12をアウタパイプ11に対してその軸心回りの回転を規制する構造とされている。
【0046】
従って、ステー8のインナパイプ12とアウタパイプ11とが常に相対回転不能であり、両端部のジョイント部13、14がステー8の軸心回りに対して常に同じ側に屈曲方向が揃えられた状態となっているため、ステー8の伸縮動作が安定し、スムーズに伸縮できる。
【0047】
また、アウタパイプ11とインナパイプ12との相互間に、樹脂製パイプ23を介在した構造であり、樹脂製パイプ23は金属と比較して、ステー8の伸縮動作がスムーズに行えると共に、アウタパイプ11とインナパイプ12との隙間を樹脂製パイプ23が埋めることになり、ガタツキを有効に防止できると共に、振動等によるガタツキが発生した場合であっても樹脂による消音効果も発揮でき、異音の発生が有効に防止できる。
【0048】
さらに、アウタパイプ11と樹脂製パイプ23とインナパイプ12との相互の部材間の隙間を少なく設定できる上、樹脂製パイプ23がインナパイプ12の変形に沿って若干変形可能であるため、ステー8を折り曲げる方向に力が作用した場合に、樹脂製パイプ23の変形作用によってインナパイプ12を幅広い面で支持することができ、力の集中を有効に分散できる利点がある。従って、ステー8の曲げ強度が向上し、より確実な荷崩れ防止効果を発揮することができる。
【0049】
図7は第3の実施形態におけるステー8を示しており、第1の実施形態や第2の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0050】
即ち、本実施形態におけるステー8においては、アウタパイプ11の内周面に、その軸心方向に延びるスライド溝部11aが形成され、インナパイプ12に突設された突起部としての位置決めボス部17がスライド溝部11aに嵌合された構造とされている。
【0051】
従って、本実施形態によっても、ステー8のインナパイプ12とアウタパイプ11とが常に相対回転不能であり、両端部のジョイント部13、14がステー8の軸心回りに対して常に同じ側に屈曲方向が揃えられた状態となっているため、ステー8の伸縮動作が安定し、スムーズに伸縮できる。
【0052】
また、アウタパイプ11の内周面に直接、スライド溝部11aを形成するだけでよく、構造の簡素化が図れ、安価に提供できる利点もある。
【0053】
なお、インナパイプ12を中実のインナ軸とし、インナ軸の外周面に軸心方向に沿ったスライド溝部を形成し、アウタパイプ11の内周面に、そのスライド溝にスライド自在に嵌合される突起部を形成する構造としても同様の効果が得られる。
【0054】
また、上記第1および第2の実施形態においても、インナパイプ12を中実構造としてもよい。その際、ジョイント部14は一体に備えた構造とすればよい。
【0055】
さらに、上記実施形態において、車両の幅方向に隣接する一対の分割シート1における分割比率が、5:5の構造のものを開示しているが、分割比率が6:4の分割シート1であってもよく、実施形態の分割比率に何ら限定されない。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両用巻き取り式荷崩れ防止装置によれば、アウタパイプに備えられたジョイント部の端部およびインナ杆に備えられたジョイント部の端部が、アウタパイプの外径よりも径外方に一部はみ出して設けられ、ステーの伸ばした状態および縮めた状態で、インナ杆に備えられたジョイント部が、アウタパイプに備えられたジョイント部に対して、アウタパイプの軸心回りに所定の位置となる位置決め機構が設けられ、ステーが縮められた状態で、荷崩れ防止シートがケーシングに巻き取り収納されると共にケーシングの入り口開口部に備えられたステー受け部にステーが嵌合状態で収納される構造とされたものであり、位置決め機構によってステーの伸ばした状態と縮めた状態との双方で、自動的に両ジョイント部の向きが揃う構造であり、ステーを伸ばして係止部に係止させる取付時やステーを縮めて収納する収納時の作業性向上を図ることができ、その収納状態も安定し、荷崩れ防止シートの巻き残しが発生せず、外観美麗に収納でき、振動等による異音の発生も有効に防止できるという利点がある。
【0057】
また、位置決め機構は、ステーの伸縮動作の全行程にわたって、インナ杆をアウタパイプに対してその軸心回りの回転を規制する構造とすれば、両ジョイント部がステーの軸心回りに対して常に同じ向きに揃えられた状態となっているため、ステーの伸縮動作が安定し、スムーズに伸縮できるという利点がある。
【0058】
さらに、位置決め機構は、アウタパイプの内周面もしくはインナ杆の外周面のいずれか一方に形成されたステーの伸縮方向に延びるスライド溝部と、他方に備えられると共にスライド溝部内にスライド自在に嵌合された突起部とからなる構造とすれば、構造の簡素化が図れ、安価に提供できる利点がある。
【0059】
また、位置決め機構は、アウタパイプ内にその軸心回りに相対回転不能に装着されると共に軸心方向に沿った割溝部が形成された樹脂製パイプと、インナ杆の外周面に突設されると共に樹脂製パイプの割溝部にスライド自在に嵌合された突起部とからなる構造とすれば、ガタツキを少なくできてスムーズな伸縮動作が行えると共に、異音の発生も有効に抑えることができ、さらには、ステー全体としての強度向上が図れ、より確実な荷崩れ防止効果を発揮することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】ステーの取付状態を示す説明図である。
【図3】図2のIII−III線断面矢視図である。
【図4】フック部材を示す側面図である。
【図5】ステーの部分断面斜視図である。
【図6】第2の実施形態におけるステーの部分断面斜視図である。
【図7】第3の実施形態におけるステーの部分断面図である。
【符号の説明】
1 分割シート
1a シートバック
2a、2b 荷崩れ防止装置
4、5 荷崩れ防止シート
6、7 ケーシング
8 ステー
9 フック部材
11 アウタパイプ
11a スライド溝部
12 インナパイプ
13、14 ジョイント部
13b、14c フランジジョイント
15 ガイドキャップ体
15c 位置決め溝
15d 案内カム面
17 位置決めボス部
19 係止部
23 樹脂製パイプ
23a 割溝部

Claims (4)

  1. 車両の幅方向に隣接する一対の分割シートの各シートバックに、それぞれ荷崩れ防止シートを巻き取り収納するケーシングを備えた荷崩れ防止装置が配置され、一方の荷崩れ防止装置の荷崩れ防止シートの引き出し側先端部に、筒状のアウタパイプと該アウタパイプ内に出退自在に支持されたインナ杆を備えた伸縮自在なステーが縮められた状態で収納され、該ステーを伸ばした状態でその両端部に位置するアウタパイプおよびインナ杆のそれぞれの端部に備えられたジョイント部が、車両の両側部にそれぞれ備えられた係止部に係止可能とされ、ステーの前記各係止部に対する係止状態で、他方の荷崩れ防止装置の荷崩れ防止シートがインナ杆に係止可能に形成された車両用巻き取り式荷崩れ防止装置において、
    前記アウタパイプに備えられた前記ジョイント部の端部および前記インナ杆に備えられた前記ジョイント部の端部が、アウタパイプの外径よりも径外方に一部はみ出して設けられ、
    前記ステーの伸ばした状態および縮めた状態で、前記インナ杆に備えられた前記ジョイント部が、前記アウタパイプに備えられた前記ジョイント部に対して、アウタパイプの軸心回りに所定の位置となる位置決め機構が設けられ
    前記ステーが縮められた状態で、前記荷崩れ防止シートが前記ケーシングに巻き取り収納されると共にケーシングの入り口開口部に備えられたステー受け部にステーが嵌合状態で収納されることを特徴とする車両用巻き取り式荷崩れ防止装置。
  2. 前記位置決め機構は、前記ステーの伸縮動作の全行程にわたって、前記インナ杆を前記アウタパイプに対してその軸心回りの回転を規制することを特徴とする請求項1記載の車両用巻き取り式荷崩れ防止装置。
  3. 前記位置決め機構は、前記アウタパイプの内周面もしくは前記インナ杆の外周面のいずれか一方に形成された前記ステーの伸縮方向に延びるスライド溝部と、他方に備えられると共に前記スライド溝部内にスライド自在に嵌合された突起部とからなることを特徴とする請求項2記載の車両用巻き取り式荷崩れ防止装置。
  4. 前記位置決め機構は、前記アウタパイプ内にその軸心回りに相対回転不能に装着されると共に軸心方向に沿った割溝部が形成された樹脂製パイプと、前記インナ杆の外周面に突設されると共に前記樹脂製パイプの前記割溝部にスライド自在に嵌合された突起部とからなることを特徴とする請求項2記載の車両用巻き取り式荷崩れ防止装置。
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