JP4156732B2 - 乾式水道メータ - Google Patents

乾式水道メータ Download PDF

Info

Publication number
JP4156732B2
JP4156732B2 JP34548298A JP34548298A JP4156732B2 JP 4156732 B2 JP4156732 B2 JP 4156732B2 JP 34548298 A JP34548298 A JP 34548298A JP 34548298 A JP34548298 A JP 34548298A JP 4156732 B2 JP4156732 B2 JP 4156732B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner case
cover
flow rate
pressure receiving
receiving plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34548298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000171272A (ja
Inventor
章夫 信長
順 加藤
一生 大嶽
武身 長田
雅人 西浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Tokei Denki Co Ltd
Original Assignee
Aichi Tokei Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Tokei Denki Co Ltd filed Critical Aichi Tokei Denki Co Ltd
Priority to JP34548298A priority Critical patent/JP4156732B2/ja
Publication of JP2000171272A publication Critical patent/JP2000171272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4156732B2 publication Critical patent/JP4156732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乾式水道メータに関する。
【0002】
【従来の技術と問題点】
従来、乾式水道メータにおいて、図45に示すように、砲金製の下部ケース201内に計量ユニット202と指示ユニット203を挿入設置し、砲金製の上部ケース204をガスケット205を介して下部ケース201の上部外周にねじ込んで組み立てるようにしたものがある。
【0003】
しかし、このように指示ユニット203を下部ケース201内に収納するものにおいては、下部ケース201の内径の制限によって指示ユニット203の直径方向の大きさの制限がきつく、検針に使用する数字を読みやすいように大きくすることができない問題がある。
【0004】
また、前記従来の指示ユニット203の設置構造では、現地において、その指示ユニット203を現場の状況に合わせて見やすい方向に向きを調整することはできなかった。
【0005】
また、前記従来のものにおいては、蓋206と上部ケース204のヒンジ部を仮組みし、ヒンジピン用の孔をキリで同時に加工した後、ヒンジピン207を通してかしめていた。
【0006】
そのため、このヒンジ部の組付け作業が繁雑で専用の機械も必要なため、コストがかかっていた。
また、検査にすべて通って基準に適合したことを証するため、従来においては、撚った銅線を、証印玉と呼ばれる2本に分割したプラスチックの部品の狭い孔に通し、銅線が抜けないようにその2部品を強固にパッチン留めしている。
【0007】
しかし、このような、銅線を孔の中に通す作業とかパッチン留め作業は、その機械化が困難であることから非常にコストがかかっている。
また、指示ユニット203の外周部への水の付着により指示ユニット203の凍結破損のおそれもある。
【0008】
また、流入口側には水に混入したゴミなどを捕獲するためにストレーナを設けるが、前記従来のものにおいては、ストレーナ212を単独部品で成形しているため、計量ユニット202とは別個に制し、かつ取り付ける必要があり、コストが嵩む上に取り付け工数が増す問題がある。
【0009】
更に、前記従来構造においては、羽根車軸208におけるピボット209を挿入する軸受穴210の上端、すなわち、ピボット軸受部が閉塞されている。そのため、該ピボットの軸受穴210に空気が溜り、表面張力によってその羽根車軸とそのピボット間に引き合う力が生じ、図43の特性Yに示すように器差を低下させる要因となっていた。
【0010】
そこで本発明は前記の各問題を解決するとともに、組み立ての容易化、更には計量精度の向上等を図る乾式水道メータを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、請求項記載の第の発明は、流量計測部を内蔵した下ケースの上部内側に受圧板をシール部材を介して載置した後、下ケースの上部内側に刻設した雌ねじ部に受圧板固定リングを螺着して該受圧板固定リングにより受圧板を押圧固定し、受圧板上には積算流量表示部を載置し、該積算流量表示部を保持するカバーを下ケースの外周に嵌着し、該カバーが下ケースから外れないように該カバーの外周にカバー固定リングを嵌着したことを特徴とするものである。
【0013】
請求項記載の第の発明は、流量計測部を内蔵した下ケースの上部内側に受圧板をシール部材を介して載置した後、下ケースの上部内側に刻設した雌ねじ部に受圧板固定リングを螺着して該受圧板固定リングにより受圧板を押圧固定し、受圧板上には積算流量表示部を回転可能に載置し、該積算流量表示部を保持するカバーを下ケースの外周に回転可能に嵌着し、該カバーが下ケースから外れないように該カバーの外周にカバー固定リングを嵌着したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項記載の第の発明は、前記第1又は第2のいずれかに記載の発明において、前記流量計測部を、羽根車と、該羽根車の外周に流路とノズルを形成するインナーケースで構成し、該インナーケースを、下インナーケースと、下側中インナーケースと、上側中インナーケースと上インナーケースでこの順序に積み重ねて構成し、これらを相互に連結ピンとこれが圧入するピン穴で連結し、更に下インナーケースに位置決め用の連結柱を立設し、少なくとも前記下側中インナーケースと上側中インナーケースの側部に前記連結柱が嵌合するガイド凹部を形成したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項記載の第の発明は、前記第1乃至第のいずれかに記載の発明において、前記流量計測部における羽根車室の下部と上部に水の流れを制御する抵抗器を設け、かつ、該その上部の抵抗器の高さを下部の抵抗器の高さより低くしたことを特徴とするものである。
請求項5記載の第5の発明は、前記第4記載の発明において、上部の抵抗器の高さを下部の抵抗器の高さより5〜20%低くしたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項6記載の第6の発明は、前記第1乃至第5のいずれかに記載の発明において、前記流量計測部を構成する下インナーケースにピボットを圧入するピボット立設用穴を形成し、該ピボット立設用穴に、該穴径より小径の抜け止め凸部を形成し、ピボットには前記抜け止め凸部が嵌合する抜け止め溝を形成したことを特徴とするものである。
【0017】
請求項7記載の第7の発明は、前記第3乃至第6のいずれかに記載の発明において、前記流量計測部を構成する下インナーケースの下面に先尖状の突起を形成したことを特徴とするものである。
【0018】
請求項8記載の第8の発明は、前記第乃至7のいずれかに記載の発明において、前記積算流量表示部を開閉可能な積算表示部カバーで被覆したことを特徴とするものである。
請求項9記載の第9の発明は、前記第8の発明において、前記受圧板、受圧板固定リング、カバー、カバー固定リング及び積算表示部カバーを合成樹脂で形成したことを特徴とするものである。
【0019】
請求項10記載の第10の発明は、前記第8又は第9のいずれかの発明において、前記カバーにヒンジピン穴を形成し、前記積算表示部カバーに形成したヒンジピンを前記ヒンジピン穴に回転可能に嵌合し、前記ヒンジピン穴にヒンジピンの外れを阻止する栓を圧入したことを特徴とするものである。
【0020】
請求項11記載の第11の発明は、前記第1乃至第10のいずれかの発明において、前記受圧板の上面を凹面に形成し、前記積算流量表示部の下面に筒状の凍結防止壁を前記凹面に突入するように垂設するとともにその凍結防止壁の下端を前記凹面より離間させたことを特徴とするものである。
前記請求項12記載の第12の発明は、前記第1乃至第11のいずれかの発明において、受圧板の中央部にドーム状の隆起壁が一体成形され、更に前記隆起壁の外側には環状壁が一体成形され、該環状壁にマグネットシールドリングが係合保持されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項13記載の第13の発明は、前記第1乃至第12のいずれかの発明において、前記流量計測部における羽根車をピボットで回転可能に支承するものであって、その羽根車軸に、そのピボット挿通穴内の空気を穴外へ抜く空気抜き穴を形成したことを特徴とするものである。
【0022】
請求項14記載の第14の発明は、前記第1乃至第13のいずれかの発明において、前記流量計測部を、羽根車の周囲に流路を形成するインナーケースで形成し、該インナーケースの流入口部にストレーナを、該インナーケースと一体的に形成したことを特徴とするものである。
【0023】
請求項15記載の第15の発明は、前記第乃至第14のいずれかの発明において、前記カバーに、レーザーマーカで証印を彫り込んだことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
図に示す実施例に基いて本発明の実施の形態について説明する。
図1において、乾式水道メータの一部を構成する下ケース1は、流量計測部2を収納するケース部3と、流量計測部2に連通する流入路4を形成する入口管5と、流量計測部2に連通する流出路6を形成する出口管7を、砲金で一体成形して構成されている。
【0025】
前記ケース部3は図2及び図3に示すように、上部が開口する筒状に形成され、その上部周壁8の内周面には、Oリング嵌合段部9と、その上部に位置して受圧板支承段部10と、その上部に位置して雌ねじ11が形成されている。更に、上部周壁8の外周には係合鍔12が全周にわたって一体形成され、その係合鍔12の上面は、外側が下方へ傾斜するテーパ面12aに形成され、下面は水平の係止面12bに形成されている。また、前記ケース部3の内底面には係合穴13が形成されている。
【0026】
前記ケース部3内には、合成樹脂、例えばプラスチック製の下インナーケース14が、その底面に形成したピン15を前記ケース部3の係合穴13に嵌合して設置されている。
【0027】
該下インナーケース14は図1及び図5及び図8に示すように、その底板16の中央内面部にピボット立設用穴17が形成され、これにピボット25が圧入により立設されている。また、底板16の下面に小突起18が一体形成されている。該小突起18は先端角度が約60°の先尖状の断面三角形のリブ状に形成されている。更に、該下インナーケース14の上面には周壁19が一体成形され、該周壁19には入口ノズル20が形成されている。更に、周壁19における前記流入路4側には連結柱21が、流出路6側には連結柱22が夫々一体成形により起立している。更に、前記周壁19の上面には連結ピン23が突設されている。更に、周壁19の外側に位置する底板16にはガスケット嵌合段部24が形成されている。
【0028】
更に、底板16の内面(上面)には、中央から放射状に配置した下抵抗器16aが一体形成されており、該下抵抗器16aは、図4に示すように線状で、かつ図5に示すように所定の高さH1をもって突条に形成されている。また、その本数は所望数に、図の例では6本形成されている。
【0029】
更に、前記ピボット立設用穴17は図8に示すように、その深さが、その穴径の概ね2倍に設定され、更に、該穴17の底部より若干上方位置の内周面には、穴17の内径より概ね10%小径の抜け止め凸部17aが鉢巻き状に形成され、その下側には穴17と同径の穴17bが形成されている。また、ピボット25の下部には、図9に示すように前記ピボット立設用穴17に圧入する径の圧入嵌合部25aと、前記抜け止め凸部17aが嵌合する抜け止め凹部25bが全周に形成され、その下部に圧入嵌合部25aと同径の係合部25cが形成されている。
【0030】
前記下インナーケース14内に立設したピボット25には羽根車26が回転可能に支持されている。
【0031】
羽根車26は、図11に示すように、その下部側羽根車軸27の軸芯部にピボット挿通穴28を形成し、外周部に羽根29を放射状に備えている。更に、前記下部側羽根車軸27の上端に平断面が十字状の上部側羽根車軸30が一体成形されている。更に、前記ピボット挿通穴28は、上部側羽根車軸30の基端から若干上位置まで形成され、このピボット挿通穴28によって上部側羽根車軸30の下部の一部を切欠し、この切欠部により、ピボット挿通穴28と外部とを連通する空気抜き穴31が形成されている。また、前記のようにピボット挿通穴28を上部側羽根車軸30まで形成することにより、前記ピボット25の軸受部32は、上部側羽根車軸30における十字中央部に形成されている。したがって、前記空気抜き穴31はピボット25の軸受部32に形成される。更に、前記上下の羽根車軸27,30はポリアセタール樹脂等の合成樹脂で一体成形され、軸受部32の円滑性、耐久性を確保している。前記羽根29は合成樹脂、例えばABS樹脂で成形され、前記下部側羽根車軸27に圧入嵌合により固着されている。
【0032】
前記上部側羽根車軸30の上端には磁気による回転伝達を行う磁気継手であるマグネット33が嵌着され、樹脂製のマグネット押さえ34を超音波溶着してマグネット33を固着保持している。
【0033】
前記下インナーケース14におけるガスケット嵌合段部24には、合成樹脂、例えばプラスチック製のガスケット35,36が嵌合設置されており、該ガスケット35,36は図12に示すように、流入口37(流出口38)が形成されている。
【0034】
また、前記下インナーケース14内には流量調節器139が設置されている。前記下インナーケース14上には下側中インナーケース39が配置され、その上部には上側中インナーケース40が配置され、更にその上部には後述する上インナーケース51が配置されている。これらの配置状態の斜視図を図13で示す。この図13では後述する上インナーケース51の上面形状は省略してある。
【0035】
前記下側中インナーケース39及び上側中インナーケース40は合成樹脂、例えばプラスチックで成形されている。
下側中インナーケース39は、前記羽根車26の外周部に下側流入路41を形成し、上側中インナーケース40は羽根車26の外周部に上側流入路42を形成する。また、下側中インナーケース39と上側中インナーケース40とで図13に示すように流入口43と流出口44を形成している。更に、下側中インナーケース39の流入口43部には多孔板からなるストレーナ部45が形成され、更に上側中インナーケース40の流入口43部には多孔板からなるストレーナ部46が形成されている。そして、水が前記両ストレーナ部45,46を通過し、各流入路41,42を通って羽根車室に入り、羽根車26を回転して、側中インナーケース39と上側中インナーケース40で中間部に形成された流出路42aを通って流出口44から流出するようになっている。
【0036】
前記下側中インナーケース39について説明する。図14は平面図、図15は底面図、図16は入口43側から見た側面図、図17は図14におけるA−A線断面図である。
これらの図において、43は流入口、44は流出口、45は下側中インナーケース39と一体成形されたストレーナ部を示す。また、該下側中インナーケース39の流入口43側には、前記下インナーケース14に突設した連結柱21が下方から上方へ挿入することができる組立用のガイド凹部39aが形成されている。
【0037】
更に、該下側中インナーケース39の内周部には、図17に示すように中間壁39が一体形成され、前記下流入路41と流出42aを形成できるようになっている。更に、前記流出路42a部の内側には内壁39cが形成され、流出路42a部内の水が流出ノズル39dから羽根車側へ流出するようになっている(図14)。更に該下側中インナーケース39の内壁39cの下面には図15に示すようにピン穴39eが形成されており、該ピン穴39eに前記下インナーケース14に突設した連結ピン23が圧入するようになっている。更に、内壁39cの上面には連結ピン47が突設されている。
【0038】
前記上側中インナーケース40について説明する。図18は底面図、図19は平面図、図20は入口側から見た側面図、図21は図18のB−B線断面図である。
これらの図において、43は流入口、44は流出口、46は上側中インナーケース40と一体成形されたストレーナ部を示す。また、該上側中インナーケース40の流入口43側には、前記下インナーケース14に突設した連結柱21が下方から上方へ挿入することができる組立用のガイド凹部40aが形成されている。更に、流出口44側には前記下インナーケース14に突設した連結柱22が下方から上方へ嵌合できる組立用のガイド凹部40bが形成されている。
【0039】
更に、該上側中インナーケース40の内周部には、図21に示すように中間壁40cが一体形成され、前記流出路42aと上流入路42を形成できるようになっている。更に、該上側中インナーケース40の中間壁40cには、図18及び図19に示すようにピン穴40dが形成されており、該ピン穴40dに前記下側中インナーケース39に突設したピン47が圧入するようになっている。
【0040】
前記ガスケット35,36及び上側中インナーケース40上には合成樹脂、例えばプラスチック製の上インナーケース51が載置されている。
該上インナーケース51について説明する。
図22は底面図、図23は図22におけるC−C線断面図、図24は平面図である。
【0041】
該上インナーケース51は図22及び図23に示すように、下面に、前記ガスケット35,36が嵌合する段部52,53と、入口ノズル54を形成した周壁55を形成しており、該周壁55が前記上側中インナーケース40の上側部に嵌入して上側流入路42を形成するようになっている。更に、該上インナーケース51の前記周壁55の下面にはピン穴51aが形成されており、これに前記下側中インナーケース39の上面に突設したピン47が圧入するようになっている。すなわち、ピン47は前記上側中インナーケース40のピン穴40dを貫通して、更に上インナーケース51のピン穴51aに圧入する長さに形成されている。
【0042】
更に、上インナーケース51の上部には天板部51bが形成され、その中央部には前記上部側羽根車軸30が貫通する穴57が形成されている。更に、天板51bの上面には補強リブ58が一体成形され、その上面が球面の一部をなす凹面59に形成されている。
【0043】
更に上インナーケース51の天板部51bの下面には放射状に配置した上抵抗器51cが一体形成されており、該抵抗器51cは、図22に示すように線状でかつ図23に示すように所定の高2をもって突条に形成されている。この上抵抗器51cの本数は前記下インナーケース14に形成した下抵抗器16aと同数設けられている。更に該上抵抗器51cの高さH2は前記下抵抗器16aの高さH1と差をもたせてあり、例えば前者が後者よりも低く設定され、更により具体的には前者が後者よりも5〜20%低く形成されている。
【0044】
前記下ケース1のOリング嵌合段部9にはゴム等の弾性材からなるOリング60が嵌合されている。
前記上インナーケース51の上部には合成樹脂、例えばプラスチック製の受圧板61が、上インナーケース51とシール部材であるOリング60を押圧して設置され、Oリング60によって下ケース1と受圧板61間が水密的にシールされている。
【0045】
受圧板61は、図1、図25、図26に示すように、その外周端が前記下ケース1の受圧板支承段部10に嵌合する径の円形に形成されている。更に、その外周部を鍔状の押圧部62とし、該押圧部62により前記の上インナーケース51とOリング60を押圧している。該押圧部62の上面、すなわち受圧板61の外周上面には係止面63が全周に亙って形成され、該係止面63の内側には突堤64が形成され、該突堤64は全周に亙って環状に一体成形されている。該突堤64の内側には球面の一部で形成された皿状の凹部65が一体成形され、その上面が球面の一部からなる凹面66に形成され、下面が前記上インナーケース51の上面に沿った球面の一部からなる下向き凸面67に形成されている。
【0046】
更に前記受圧板61の中央部にはドーム状の隆起壁68が一体成形され、該隆起壁68により形成された下面の中央凹部内に前記上部側羽根車軸30の上端に設けたマグネット33部が回転可能に入り込んでいる。
【0047】
更に前記隆起壁68の外側には環状壁69が一体成形され、該環状壁69にマグネットシールドリング70が係合保持されている。更に、前記隆起壁68の中央上面には凹面71が形成されている。
【0048】
前記下ケース1における上部周壁8の雌ねじ11には、受圧板固定用の受圧板固定リング72が螺着されている。該受圧板固定リング72は合成樹脂、例えばポリアセタール樹脂製で環状に成形され、その径方向の厚みを前記上部周壁8と受圧板61の突堤64間に嵌合する厚みに形成し、その外周に前記雌ねじ11に螺合する雄ねじ73が刻設されている。更に、該受圧板固定リング72は図27に示すように、その底面が前記受圧板61における押圧部62の上面に係止する面に形成され、また、内周面には回動用の係止溝74が形成されている。
【0049】
前記受圧板固定リング72を下ケース1の雌ねじ11に螺着することにより、該受圧板固定リング72により受圧板61を押さえ保持するようになっている。前記受圧板61の上部には、積算流量表示部(指示ユニット)75を構成する表示部ケース76が載置されている。該表示部ケース76の底板77の中央部は凹状に形成され、該凹部78が前記受圧板61の凹面71に嵌合している。更に該底板77の下面には、前記受圧板61における凹面66により形成される水溜室79に入る凍結防止壁80が一体に垂設されている。該凍結防止壁80は円筒状に形成され、かつその下端は、これと前記凹面66との間にわずかな隙間81が形成されるように設定されている。
【0050】
前記凹部78内には従動歯車82が回転可能に備えられ、かつ該従動歯車82に磁気による回転伝達を行う磁気継手であるマグネット83が固着されており、前記羽根車軸に固着したマグネット33との磁気結合により、マグネット33の回転に追従して従動歯車82が回転するようになっている。
【0051】
前記表示部ケース76内には、前記従動歯車82の回転を伝達して積算流量を表示する表示車等が収納されている。
前記表示部ケース76の上面と周壁外面には、これらを被覆する透明な樹脂材料からなるレンズ状のキャップ84が嵌合されている。該キャップ84の外周には連結片85が形成され、該連結片85に形成した穴に表示部ケース76に形成した突堤76aを嵌合して表示部ケース76とキャップ84が平面的に一体回動するようになっている。
【0052】
前記下ケース1における上部周壁8には、その上部と外周部に亙って被覆する形状のカバー86が嵌着されている。該カバー86は合成樹脂、例えばABS樹脂で成形され、図1及び図28乃至図32に示すように形成されている。
【0053】
該カバー86は、前記下ケース1における上部周壁8及び受圧板固定リング72の上部に位置する上壁部87と、該上壁部87の上部内側において前記キャップ84における押さえ板85の上面に係合する段部88と、前記下ケース1における係合鍔12の外周面に嵌合する周壁89とを一体成形してなり、前記段部88の内側に前記キャップ84が挿通する穴90形成して、全体が図28に示すように環状に形成されている。
【0054】
更に前記周壁89の周方向の一部には、図29に示すように、両側に縦方向のスリット91を形成して下端側を自由端とした係合舌片92が形成され、かつ、該係合舌片92の下端内側には係合爪93が一体形成されている。該係合舌片92は周壁89の周方向に90°間隔で4個形成されている。該係合爪93は、図3(a)に示すように、その下端から内側上方へ傾斜するテーパ面93aと、内側上面に水平な係止面93bを有して形成されている。
【0055】
更に、係合舌片92は、その係合爪93を有する下端側がそのカバー86の径方向に弾性を有し、図1において、該カバー86を上方より圧入嵌合した場合、その係合爪93のテーパ面93aが下ケース1における係合鍔12のテーパ面12aを滑って係合舌片92が外側方へ開き、係合爪93が前記係合鍔12を乗り越えると弾性復帰力により係合舌片92が内方へ戻り、その係止爪93の係止面93bが係鍔12の係止面12bに係止するようになっている。
【0056】
更に、前記周壁89の周方向の一部には、図29に示すように、両側に縦方向のスリット94を形成して下端側を自由端とした舌片状のストッパ95が形成されている。該ストッパ95は、図29、図31及び図32(b)に示すように、その下部が外方へ傾斜して周壁89の外周面より外方へ突出して形成され、かつそのカバー86の径方向に弾性を有する。更に、該ストッパ95は周壁89の周方向に90°間隔で4個形成されている。
【0057】
更に、前記係合舌片92の上部外面には、周方向に短い、すなわち該係合舌片92の周方向の幅と同一長さの係合突条96が形成されている。
更に、前記周壁89の外面下部には嵌入位置決め突条97が周方向に短い長さで形成されている。該位置決め突条97も周方向に90°間隔で4個形成されている。
【0058】
前記カバー86における上壁部87の一部にはヒンジ部98が一体成形され、該ヒンジ部98は外板99と、天板100と、内側及び両側を開口したヒンジピン穴101とで構成されている。
【0059】
前記ヒンジ部98における天板100の上面には図33に示すように検定証印102がレーザマーカーで彫り込まれている。該検定証印102としては、例えば図34に示すように「正」の文字103と、有効期間を示す年月の数字104と、指定番号105とからなる。
【0060】
前記ヒンジ部98には、合成樹脂、例えばABS樹脂からなる積算表示部カバー106が、これに一体成形したヒンジピン107を前記ヒンジピン穴101に回転可能に嵌合して備えられており、該積算表示部カバー106を閉じることにより、前記キャップ84を被覆したり、開くことにより前記積算流量表示部75の積算値を目視できるようになっている。前記ヒンジ構造は図38に示すように、カバー86側に内側及び両側を開口したヒンジピン穴101を形成し、積算表示部カバー106に形成したヒンジピン107をカバー86の内側(図38の矢印P方向)からヒンジピン穴101に嵌入し、次で、合成樹脂、例えばプラスチック製の栓107aをカバー86の裏側(図38の矢印Q方向)からヒンジピン穴101へ圧入してヒンジピン107が回転可能でかつ外脱しないように組み付けられている。
【0061】
前記積算表示部カバー106の詳細を図35乃至図37に示す。
前記カバー86の外周部には合成樹脂、例えばABS樹脂からなるカバー固定リング108が嵌合されている。該カバー固定リング108の詳細を図1及び図39乃至図42に示す。
【0062】
該カバー固定リング108は外周面に手掛け用の突部109を形成した環状の側壁110と、該側壁110の上部において内方へ傾斜したテーパ壁部111と、該テーパ壁部111の上端から内側へ折曲してなる係止部112とを一体成形してなり、その係止部112が図1に示すようにカバー86の上壁部87上に係止する寸法でかつ前記積算表示部カバー106が挿通できる穴112aを形成している。
【0063】
更に、前記カバー固定リング108における側壁110の内面には、前記カバー86の係合突条96の周方向長より若干周方向長を長くして係合突条96を嵌入できるようにした嵌合凹部113と、これに隣接して周方向に形成した係合凸部114と、該係合凸部114の下部に位置して前記嵌合凹部113と連通し、前記カバー86に形成した嵌入位置決め突条97が下方より嵌入して上部に形成した係合凸部114の下面に当接することによりカバー固定リング108の軸方向への嵌入量を位置決めする溝115と、前記係合凸部114の周方向の中間に形成されているとともに前記カバー86に形成した舌片状のストッパ95が嵌入するストッパ凹部116が形成されている。これらは、カバー固定リング108の軸芯を中心として対称位置に形成され、各4個形成されている。
【0064】
このカバー固定リング108とカバー86との関係を動作的に説明すると、先ずカバー固定リング108の嵌合凹部113をカバー86の係合突条96に位置させて圧入することにより、係合突条96が嵌合凹部113を通過してカバー86はカバー固定リング108内に図1の如く嵌入する。この嵌合により嵌入位置決め突状97が溝115に嵌合して係合凸部114の下面に当たり、カバー86に対するカバー固定リング108の嵌入量が図1のような所定位置に定まる。また、この嵌入によりカバー86における舌片状ストッパ95は、カバー固定リング108の側壁110により押圧され、その弾性力に抗して内側へ変形する。次で、カバー固定リング108を、その舌片状ストッパ95がカバー86のストッパ凹部116方向へ移動するように回転させる。この回転により舌片状ストッパ95がストッパ凹部116に合致すると舌片状ストッパ95は、その弾性復元力によってストッパ凹部116内で外側へ開き、カバー86とカバー固定リング108の相対回転を阻止しロックされる。
【0065】
また、前記のカバー固定リング108の回転により、カバー86に形成した係合突条96がカバー固定リング108における係合凸部114の上段114aに係合して、カバー固定リング108がカバー86より上方へ抜け外れることが阻止される。
【0066】
以上のような構造であるから、この乾式水道メータの組み立てに際しては、先ず、下インナーケース14のピボット立設用穴17にピボット25の下端部を圧入すると、その係合部25cが穴17の抜け止め凸部17aを弾性的縮径して通過し、その後、穴17bに嵌合する。これにより、穴17の抜け止め凸部17aがピボット25の抜け止め凹部25bに嵌合し、ピボット25が穴17に圧嵌保持されるとともに抜け止めされる。
【0067】
次で、前記立設したピボット25に羽根車26を回転可能に嵌合する。
次で、下インナーケース14上に下側中インナーケース39を嵌合する。この嵌合は、先ず、下インナーケース14に突設した連結柱21,22を下側中インナーケース39に形成した組立用のガイド凹部39aとガイド凹部39bに嵌合する。これにより両ケース14と39の周方向の位置決めがされる。そして更に嵌合すると、下インナーケース14に突設した連結ピン23が下側中インナーケース39のピン穴39eに圧入嵌合し、両ケース14,39は嵌合する。
【0068】
次で、前記下側中インナーケース39上に上側中インナーケース40を、前記下インナーケース14の連結柱21,22が組立用のガイド凹部40aと組立用のガイド凹部40bに嵌合するように重ねる。これにより、前記両ケース14,39に対して周方向の位置決めがされる。そして更に嵌合すると、下側中インナーケース39に突設した連結ピン47が上側中インナーケース40のピン穴40dに貫通する。
【0069】
次で、前記上側中インナーケース40上に上インナーケース51を、その下面に形成したピン穴51aに前記上側中インナーケース40より上方へ貫通した連結ピン47を圧入させて嵌合する。
以上により、インナーケースを構成する4部品が周方向に位置決めされ、かつピンの圧入によって相互に保持され、組立途中でバラバラになることが防止されて、組み立てが容易になる。
このようにして図13に示すような流量計測部2を構成するインナーケースAが組み立てられる。
【0070】
そして、ガスケット35,36を嵌着して前記流量計測部2を下ケース1のケース部3内に嵌入設置する。この設置により、下側中インナーケース39と上側中インナーケース40にストレーナ45,46が形成されているため、ストレーナ部も同時に設置される。
【0071】
次で、ケース部3のOリング嵌合段部9にOリング60を嵌着し、該Oリング60上に受圧板61を載置する。
次で、受圧板固定リングである受圧板固定リング72を下ケース1の雌ねじ11にねじ込み、受圧板61を押圧してOリング60を下ケース1と受圧板61に圧接してこれらの間の水密製を確保する。また、この押圧により下インナーケース14が押圧され、その下面に形成した小突起18が下ケース1の内面に押し潰され下インナーケース14、すなわち流量計測部2が回動することなく固着される。
【0072】
このように小突起18を潰すことにより、次のような作用を有する。
インナーケース2は前記のように4部品で構成されており、それらを完全に隙間のない様に重ね合わせてやらないとその隙間から水が漏れ、本来ノズルからの噴流になって羽根車を回すべきエネルギーロスが発生し、結果的に器差のマイナス側への変化となり精度を悪化させる。ところが、全く隙間のない様にしようとすれば各部品の寸法精度を上げざるを得ず、コストアップ要因となる。そこで、許容される隙間、すなわち、インナーケースの厚みの寸法誤差があってもこれを小突起18を潰して吸収するようにしたものである。
【0073】
次で、受圧板61上に表示部ケース76及びキャップ84からなる積算流量表示部75(指示ユニット)を平面回転可能に載置する。このとき、積算流量表示部75の向き、すなわち表示方向は、これを受圧板61上で平面回転することにより所望方向に設定できる。また、この向きが組み立て時に所定方向に設定されていても、本乾式水道メータを設置する現地において、キャップ84を介して積算流量表示部75を平面回転し、所望の向きに調整できる。このとき、カバー86も回転する。
【0074】
次で、カバー86を下ケース1における上部周壁8の外周部へ上方から押圧嵌着する。この押圧嵌着時において、カバー86における係合舌片92の係合爪93は、ケース1側の係合鍔12を乗り越え、その後その係合舌片92の弾性復元力により復帰して係止面93bがケース1における係止面12bに係止する。この係止状態のままであると、いたずら等により、その係合舌片92を外方へ引き外してそのカバー86を外し、積算流量表示部75が外されるおそれがあるため、次のようにカバー固定リング108を嵌着する。
【0075】
前記のように嵌着されたカバー86の外周にカバー固定リング108を、そのカバー固定リング108の嵌合凹部113がカバー8の係合突条96に位置するように位置合わせした後、カバー定リング108を押圧嵌合する。その後、そのカバー固定リング108を平面回動し、そのストッパ凹部116にストッパ95を嵌入させる。これにより前述したように、カバー86とカバー固定リング108との相対的な平面回転が防止され、上方への抜け外れが阻止(ロック)され、該カバー固定リング108の側壁110によりカバー86における係合舌片92の係合爪93が下ケース1における係合鍔12から外脱することが確実に阻止される。
【0076】
そのため、カバー86及びこれに付設した積算表示部カバー106、カバー固定リング108がいたずら等によって容易に下ケース1から外れないように具備される。
【0077】
なお、前記カバー86に対する積算表示部カバー106の組み付けは、この積算表示部カバー106のヒンジピン107をカバー86に形成したヒンジピン穴101に嵌合し、その後栓107aを圧入してヒンジピン107の外脱を阻止する。このようにヒンジピン107の嵌合と栓107aの圧入によりヒンジ構造の組み付けができるので、その組み付けが簡単に行える。
【0078】
次に、前記のように組み立てられた乾式水道メータにおいて、水道水は流入路4、ストレーナ45,46、流路41,42を通って羽根車室に入って羽根車26を回転し、流出口44から流出路6へ流れる。このとき、水道水中に混入したゴミ等はストレーナ45,46に捕獲される。
【0079】
また、水中の空気が羽根車軸の軸穴28に入った場合には、その空気は上昇して空気抜き穴31から軸穴28の外へ抜けるため、軸穴28内には空気は溜まらない。
【0080】
このように空気抜き穴31を形成した本実施例の乾式水道メータとこの空気抜き穴31を形成しない従来の乾式水道メータの器差を測定した結果、図43に示すように、本実施例では実線Xの特性を示し、従来のものは破線Yの特性を示した。したがって、本発明の実施例によれば、従来のものに比べて器差が向上した。
また、前記のように抵抗器51aの高さを抵抗器16aの高さよりも低く形成したので次のような作用を有する。
【0081】
従来の水道メータの羽根車は、インナーケース内で羽根車の回転によって生じる渦流によって、計量中は常にピボットの上に押さえつけられて回転している。ところが、この方式では、羽根車の回転数に比例した荷重がピボットの上に常にかかっており、ここが摩耗すると感度が悪くなるため人造サファイヤなどの高価な耐摩耗性の良い軸受け材料を使わざるを得なかった。
【0082】
この対策として、すでに開示されている入口ノズルを上下2段に分けて羽根車に対する上下のスラスト荷重を軽減させる方式では、実際の羽根車の回転中の挙動を観察すると軸の上下のあがきの範囲で羽根車が踊っていることがわかる。これではピボット軸受け部の摩耗対策としては不十分であり、依然ピボット部に高価な軸受け材料を使わざるを得なかった。
【0083】
そのため、本発明のような抵抗器16aと51cを設けることにより、大流量では下の抵抗器で生じる渦が上に勝って羽根車が浮きピボット部の摩耗を防ぎ、また、抵抗器による渦がほとんど発生しない小流量では羽根車の自重で沈んでピボットの上で安定して回り、感度の良いメータを実現できた。図44に、両抵抗器16aと51cの高さの差に対するピボットにかかる荷重の特性を示す。
【0084】
また、本実施例の乾式水道メータを設置した状態で、雨水が積算流量表示部75と受圧板61間に浸入すると、その雨水は受圧板61の凹面66で形成された水溜室79に溜る。そして、その溜った水の水面が凍結防止壁80の下端面に達すると、その凍結防止壁80の内側に逃げ場のない空気溜りが発生し、その後に更に雨水が浸入した場合、その空気溜り部の水面は上昇することなく凍結防止壁80の外側のみに雨水が溜る。したがって、このような水溜りにおいて冬期にその雨水が凍結しても、前記の空気溜りの空気の存在により積算流量表示部75の凍結破損が防止される。
【0085】
また、前記のように検定証印102をカバー86におけるヒンジ部98の天板100の上面に刻設されているので、この検定証印102が見やすい。しかもこの検定証印102をレーザーマーカーで彫り込むようにしたので、基準に適合したという証印の役目と簡単に消えないという目的を達成でき、かつ、レーザーマーカーで機械的に彫り込むので、従来のようないわゆるパッチン留めに比べて部品点数や作業工数を低減し、コストの削減が行える。
【0086】
【発明の効果】
以上のようであるから、請求項1又は2の発明によれば、下ケースの上端より上部に積算流量表示部を設置できるので、下ケースの内径による積算流量表示部の径方向の大きさの制限が従来構造よりも緩和され、積算流量表示部内の検針に使用する数字を読みやすいように大きくすることができる。
更に、請求項の発明のように、積算流量表示部を回転可能に設置することにより、現地で積算流量表示部を、現場の状況に合わせて見やすい向きに回動して調整することができる。
【0087】
請求項記載の発明によれば、インナーケースを構成する各部品を単に積み重ねるだけでは、組み立て時に正規の組み立て位置が分かりにくい上に組み立て途中で各部品がバラバラになり組み立てに支障が出る。しかし、本発明のように、連結柱とガイド凹部との嵌合により周方向の位置決めをし、連結ピンをピン穴に圧入することにより、その部品を正規の位置で相互に組み立てでき、かつ組み立て途中でバラバラにならず組み立てが極めて容易になる。
【0088】
請求項4又は5記載の発明によれば、両抵抗器の高さの相違により、大流量では下の抵抗器で生じる渦が上に勝って羽根車が浮きピボット部の摩耗を防ぎ、また,抵抗器による渦がほとんど発生しない小流量では羽根車の自重で沈んでピボットの上で安定して回り、感度の良いメータを実現できる。
【0089】
請求項6記載の発明によれば、ピボット立設用の穴にピボットを圧入するのみでピボットを確実に組み付けでき、従来のようにプッシュナットを使用するものに比べてプッシュナットが不要となり、組み付け工数の削減とコスト低減を図ることができる。
【0090】
請求項7記載の発明によれば、インナーケースの厚み寸法誤差があっても、小突起が潰れることによりその寸法誤差を吸収して確実にインナーケースを組み付けることができ、部品の精度を高めることにより生じるコストアップを解消できる。
【0091】
請求項9記載の発明によれば、前記受圧板、受圧板固定リング、カバー、カバー固定リング及び積算表示部カバーを合成樹脂で形成したので、従来の上下ケースを砲金で形成したものに比べて乾式水道メータが容易かつ安価に製造できる。
【0092】
請求項10記載の発明によれば、カバーと積算表示部カバーと栓との3部品を手操作で嵌合するのみでヒンジ部の組み付けができるので、前記従来のヒンジ構造に比べて組み付けが簡単で専用機械も必要とせず、その組み立て費が安価になる。
【0093】
請求項11記載の発明によれば、積算流量表示部の下部へ雨水が浸入した場合、凍結防止壁により積算流量表示部の下部に空気溜りが生じ、浸入した雨水の凍結によって積算流量表示部が破損することを防止できる。
【0094】
請求項13記載の発明によれば、ピボットを挿入する軸穴内に空気が溜まらないため、従来構造のように軸穴内に空気が溜るものに比べて器差の向上を図ることができる。
【0095】
請求項14記載の発明によれば、ストレーナをインナーケースに一体的に形成したことにより、従来のように計量ユニットとは別にストレーナを設置するものに比べ、部品が少なくなり、かつ取り付け工数も少なくなる。
【0096】
そして、請求項15記載の発明によれば、レーザーマーカーにより証印を彫り込むことにより、基準に適合したという証印の役目と簡単に消えないという目的を達成することができる上に、機械化による工数の削減と特別に専用の部品が要らず、従来と比べて適合証印に要するコストの削減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾式水道メータの側断面図。
【図2】図1における下ケースの平面図。
【図3】図2の側断面図。
【図4】図1の下インナーケースの平面図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【図6】図4の下インナーケースの左側面図。
【図7】図4の下インナーケースの底面図。
【図8】下インナーケースに形成したピボット立設用の穴部を示す拡大断面図。
【図9】ピボットを示す側面図。
【図10】ピボットの圧入立設状態を示す断面図。。
【図11】図1の羽根車を示すもので、(a)は平面図、(b)は側断面図。
【図12】図1のガスケットを示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図。
【図13】図1の流量計測部の斜視図。
【図14】図1の下側中インナーケースを示す平面図。
【図15】下側中インナーケースを示す底面図。
【図16】図14の左側面図。
【図17】図14におけるA−A線断面図。
【図18】図1の上側中インナーケースを示す底面図。
【図19】上側中インナーケースを示す平面図。
【図20】図18の左側面図。
【図21】図18におけるB−B線断面図。
【図22】図1の上インナーケースを示す底面図。
【図23】図22のC−C線断面図。
【図24】上インナーケースの平面図。
【図25】図1の受圧板の平面図。
【図26】図25のD−D線断面図。
【図27】図1の受圧板固定リングを示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E線断面図。
【図28】図1のカバーを示す平面図。
【図29】図28の右側面図。
【図30】図28の底面図。
【図31】図28のF−F線断面図。
【図32】(a)はカバーにおける係合舌片部の縦断面図、(b)はストッパ部の縦断面図。
【図33】カバーに彫り込んだ証印部を示す平面図。
【図34】証印の1例を示す図。
【図35】図1の積算表示部カバーの平面図。
【図36】図35の左側面図。
【図37】図35のG−G線断面図。
【図38】ヒンジ部の部品分離状態の斜視図。
【図39】図1のカバー固定リングを示す平面図。
【図40】図39の底面図。
【図41】図39のH−H線断面図。
【図42】図41のI−I線断面図。
【図43】本発明における空気抜き穴を有する実施例と、空気抜き穴がない従来のものとの器差を示す特性図。
【図44】抵抗器によるピボットにかかる荷重特性を示す図。
【図45】従来構造の乾式水道メータを示す縦断面図。
【符号の説明】
1…下ケース 2…流量計測部
14…下インナーケース 18…突起
16a,51c…抵抗器 17…ピボット立設用穴
17a…抜け止め凸部 23,47…連結ピン
25…ピボット 25b…抜け止め溝
26…羽根車 27,30…羽根車軸
28…ピボット挿通穴 31…空気抜き穴
39…下側中インナーケース 40…上側中インナーケース
39e,40d…ピン穴 45,46…ストレーナ
60…シール部材 61…受圧板
66…凹面 72…受圧板固定リング
75…積算流量表示部 80…凍結防止壁
86…カバー 101…ヒンジピン穴
102…証印 107…ヒンジピン
A…インナーケース

Claims (15)

  1. 流量計測部を内蔵した下ケースの上部内側に受圧板をシール部材を介して載置した後、下ケースの上部内側に刻設した雌ねじ部に受圧板固定リングを螺着して該受圧板固定リングにより受圧板を押圧固定し、受圧板上には積算流量表示部を載置し、該積算流量表示部を保持するカバーを下ケースの外周に嵌着し、該カバーが下ケースから外れないように該カバーの外周にカバー固定リングを嵌着したことを特徴とする乾式水道メータ。
  2. 流量計測部を内蔵した下ケースの上部内側に受圧板をシール部材を介して載置した後、下ケースの上部内側に刻設した雌ねじ部に受圧板固定リングを螺着して該受圧板固定リングにより受圧板を押圧固定し、受圧板上には積算流量表示部を回転可能に載置し、該積算流量表示部を保持するカバーを下ケースの外周に回転可能に嵌着し、該カバーが下ケースから外れないように該カバーの外周にカバー固定リングを嵌着したことを特徴とする乾式水道メータ。
  3. 前記流量計測部を、羽根車と、該羽根車の外周に流路とノズルを形成するインナーケースで構成し、該インナーケースを、下インナーケースと、下側中インナーケースと、上側中インナーケースと上インナーケースでこの順序に積み重ねて構成し、これらを相互に連結ピンとこれが圧入するピン穴で連結し、更に下インナーケースに位置決め用の連結柱を立設し、少なくとも前記下側中インナーケースと上側中インナーケースの側部に前記連結柱が嵌合するガイド凹部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の乾式水道メータ。
  4. 前記流量計測部における羽根車室の下部と上部に水の流れを制御する抵抗器を設け、かつ、該その上部の抵抗器の高さを下部の抵抗器の高さより低くしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  5. 上部の抵抗器の高さを下部の抵抗器の高さより5〜20%低くしたことを特徴とする請求項4記載の乾式水道メータ。
  6. 前記流量計測部を構成する下インナーケースにピボットを圧入するピボット立設用穴を形成し、該ピボット立設用穴に、該穴径より小径の抜け止め凸部を形成し、ピボットには前記抜け止め凸部が嵌合する抜け止め溝を形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  7. 前記流量計測部を構成する下インナーケースの下面に先尖状の突起を形成したことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  8. 前記積算流量表示部を開閉可能な積算表示部カバーで被覆したことを特徴とする請求項乃至7のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  9. 前記受圧板、受圧板固定リング、カバー、カバー固定リング及び積算表示部カバーを合成樹脂で形成したことを特徴とする請求項8記載の乾式水道メータ。
  10. 前記カバーにヒンジピン穴を形成し、前記積算表示部カバーに形成したヒンジピンを前記ヒンジピン穴に回転可能に嵌合し、前記ヒンジピン穴にヒンジピンの外れを阻止する栓を圧入したことを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  11. 前記受圧板の上面を凹面に形成し、前記積算流量表示部の下面に筒状の凍結防止壁を前記凹面に突入するように垂設するとともにその凍結防止壁の下端を前記凹面より離間させたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  12. 受圧板の中央部にドーム状の隆起壁が一体成形され、更に前記隆起壁の外側には環状壁が一体成形され、該環状壁にマグネットシールドリングが係合保持されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  13. 前記流量計測部における羽根車をピボットで回転可能に支承するものであって、その羽根車軸に、そのピボット挿通穴内の空気を穴外へ抜く空気抜き穴を形成したことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  14. 前記流量計測部を、羽根車の周囲に流路を形成するインナーケースで形成し、該インナーケースの流入口部にストレーナを、該インナーケースと一体的に形成したことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の乾式水道メータ。
  15. 前記カバーに、レーザーマーカで証印を彫り込んだことを特徴とする請求項乃至14のいずれかに記載の乾式水道メータ。
JP34548298A 1998-12-04 1998-12-04 乾式水道メータ Expired - Fee Related JP4156732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34548298A JP4156732B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 乾式水道メータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34548298A JP4156732B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 乾式水道メータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000171272A JP2000171272A (ja) 2000-06-23
JP4156732B2 true JP4156732B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=18376894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34548298A Expired - Fee Related JP4156732B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 乾式水道メータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4156732B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5500748B1 (ja) * 2014-01-20 2014-05-21 タカハタプレシジョンジャパン株式会社 羽根車支持部材、これを用いた羽根車支持構造及び水道メータ
JP5843998B1 (ja) * 2015-08-31 2016-01-13 株式会社西部水道機器製作所 水道メータ
JP2016099297A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社 Toshin 複箱式水道メータ、及びそのインナーケースの組付け方法

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3465142B2 (ja) * 2000-01-27 2003-11-10 和彦 俵 計量器を備えたケースユニット
JP2002081971A (ja) * 2000-09-07 2002-03-22 Aichi Tokei Denki Co Ltd 無線検針用電子式水道メータ
JP2002081972A (ja) * 2000-09-07 2002-03-22 Aichi Tokei Denki Co Ltd 無線検針用電子式水道メータ
JP2002310743A (ja) * 2001-04-06 2002-10-23 Ricoh Elemex Corp 単箱式接線流羽根車式水道メータ
JP2002310745A (ja) * 2001-04-06 2002-10-23 Ricoh Elemex Corp 複箱式接線流羽根車式水道メータ
JP2002310741A (ja) * 2001-04-06 2002-10-23 Ricoh Elemex Corp 単箱式接線流羽根車式水道メータ
JP2002340633A (ja) * 2001-05-22 2002-11-27 Aichi Tokei Denki Co Ltd 積算メータ
JP4845095B2 (ja) * 2005-10-14 2011-12-28 東光東芝メーターシステムズ株式会社 計量器および計量器の印字方法
JP4878246B2 (ja) * 2006-09-06 2012-02-15 リコーエレメックス株式会社 水道メータ
JP5539303B2 (ja) * 2011-12-22 2014-07-02 株式会社 Toshin 複箱式水道メータ
JP6009289B2 (ja) * 2012-09-12 2016-10-19 株式会社 Toshin 乾式水道メータ
JP6009324B2 (ja) * 2012-11-09 2016-10-19 株式会社 Toshin 複箱式水道メータ、及びその組付け方法
JP6218769B2 (ja) * 2015-03-23 2017-10-25 アズビル金門株式会社 水道メータ並びにその組立方法及び分解方法
JP6890787B2 (ja) * 2017-04-29 2021-06-18 タカハタプレシジョン株式会社 水道メータ
JP7090282B2 (ja) * 2018-05-28 2022-06-24 タカハタプレシジョン株式会社 水道メータの再生産方法及び水道メータ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5500748B1 (ja) * 2014-01-20 2014-05-21 タカハタプレシジョンジャパン株式会社 羽根車支持部材、これを用いた羽根車支持構造及び水道メータ
JP2016099297A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社 Toshin 複箱式水道メータ、及びそのインナーケースの組付け方法
JP5843998B1 (ja) * 2015-08-31 2016-01-13 株式会社西部水道機器製作所 水道メータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000171272A (ja) 2000-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4156732B2 (ja) 乾式水道メータ
MX2008004395A (es) Modulo de punto final de montaje directo de lectura de medidor automatizada.
US4663970A (en) Tamperproof water meter
EP1774266B1 (en) Tangential meter for liquids
EP0045588B1 (en) Flow meter
KR102446434B1 (ko) 스테인레스 스틸 재질의 전자식 수도계량기
CN1145785C (zh) 组合水表
KR101814932B1 (ko) 조립분해가 용이한 수도미터기
EP0932031A1 (en) Fuel gauge unit for a fuel tank
CA1203129A (en) Seal for post indicator valve assembly
US4598583A (en) Metering cell
KR101991817B1 (ko) 수도계량기
US4331178A (en) Curb box for plastic valve
JP6210470B1 (ja) 水道メータ
US7043980B2 (en) Measurement chamber for the measurement insert of a water meter
KR101146688B1 (ko) 역류방지구조를 갖는 스텐레스스틸 소재의 각도 회전식 수도계량기
KR890001594B1 (ko) 옥내 수량계용 액체부피 측정유닛
JPH0330828Y2 (ja)
KR100863124B1 (ko) 수도미터기 내부의 에어 배출 장치
KR102574435B1 (ko) 하수구 다중 악취 방지 디바이스
KR200364971Y1 (ko) 전자식 유량계
JP4408479B2 (ja) 水道メータ
JPS6014169Y2 (ja) 単箱式水道メ−タ
KR200205772Y1 (ko) 점검구를 구비한 맨홀뚜껑
KR200166513Y1 (ko) 유량검출장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080710

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees