JP4156506B2 - 電動機及び密閉型圧縮機及び冷凍空調装置及びウェッジ - Google Patents

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Description

この発明は、主に空気調和機、冷蔵庫、冷凍機、除湿機等の冷凍空調装置に搭載される密閉型圧縮機に用いられる電動機に関するものである。詳しくは、電動機の鉄心と巻線、スロット内の相の異なる巻線同士を絶縁するためのウェッジに係わり、電動機組立時に破れを抑制できるウェッジに関するものである。
従来の電動機における、電動機の鉄心と巻線、スロット内の相の異なる巻線同士を絶縁するためのウェッジの材料には、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、アラミド紙、ポリイミドフィルム及びポリエチレンナフタレート(以下、PEN)等を用い、その形状は長手方向において端部までU字状に成形している(例えば、特許文献1参照)。
特許第2886033号
従来のウェッジは、長手方向全体をU字状に成形しており、コイルエンドの成形時等電動機組み立て時の、ウェッジに応力が加わる工程でウェッジ端部がU字状に成形された折り目より破れ電動機の歩留まりを悪化させるという問題点があった。
また、ウェッジにPENフィルムを用いた電動機では、PENの材料特性上割れや剥離が発生し易く、コイルエンドの成形時等電動機組み立て時の、ウェッジに応力が加わる工程でウェッジ端部がU字状に成形された折り目より破れ、剥離が発生し電動機の歩留まりを著しく悪化させるという問題点があった。
また、従来の密閉型圧縮機では、密閉容器内に内蔵される電動機のウェッジなど絶縁紙類にPETを用いると、圧縮機の使用条件によっては、冷媒及び冷凍機油にPETより抽出したオリゴマが長期間の使用により圧縮機内で析出し、冷媒の吸入抵抗や圧縮時の機械抵抗を増大させ性能や信頼性を低下させる恐れがあり、ウェッジの材料にオリゴマ抽出の低いアラミド紙、ポリイミドフィルムを用いると、材料の剛性が低いためウェッジを挿入する際に曲がってしまい自動挿入できずに製造コストが増大してしまうという問題があった。
また、ウェッジの材料にオリゴマ抽出の低いPENを用いると、破れ、割れがPETに比べて増大するので、歩留まりを改善させるため温度制御等の大掛かりな装置が必要で、コストが増大してしまうという問題があった。
また、従来の密閉型圧縮機を用いた冷凍システムでは、密閉型圧縮機に内蔵される電動機のウェッジなど絶縁紙類にPETを用いると、圧縮機の使用条件によっては、冷媒及び冷凍機油にPETより抽出したオリゴマが長期間の使用により、冷凍システム内の四方弁や電動膨張弁、キャピラリーチューブ等に析出し、性能や動作を悪化させるという恐れがあった。
この発明は、上記のよう問題点を解決するためになされたもので、第1の目的は電動機の組み立て工程においてウェッジ破れ発生を防止することである。
また、第2の目的は歩留まりを下げることなくウェッジの材料にPENフィルムを使用することができるようにすることである。
また、第3の目的はウェッジの材料にPENフィルムを使用した電動機を使用することによりオリゴマの抽出を低減することができる密閉型圧縮機を得ることである。
また、第4の目的は内蔵される電動機のウェッジの材料に、PENフィルムを使用した密閉型圧縮機を使用することによりオリゴマの抽出を低減することができる空気調和機、冷蔵庫、冷凍機、除湿機等の冷凍空調装置を得ることである。
また、第5の目的はウェッジの折り目が、ウェッジの両端部付近を除く中間部に形成されるようなウェッジの製造方法を提供することである。
この発明に係る電動機は、薄肉鋼板を積層してなる鉄心に巻線を巻回するスロットを有し、スロットは鉄心の内径側もしくは外形側に開口部を有し、開口部を塞ぐように挿入されるか、または同一スロット内に挿入された相の異なる巻線の間に挿入されるウェッジを有する固定子もしくは回転子を備えた電動機において、ウェッジを所定形状に成形するための折り目を、ウェッジの両端部付近を除く中間部に形成したことを特徴とする。
この発明の電動機は、ウェッジを所定形状に成形するための折り目をウェッジの両端部付近を除く中間部に形成したので、電動機組み立て時ウェッジに応力がかかった時に、ウェッジの折り目から発生する破れを防止するという効果を有する。
実施の形態1.
図1〜8は実施の形態1を示す図で、図1は電動機の平面断面図、図2は電動機の一部を断面で示す側面図、図3はスロット部の拡大図、図4はウェッジの形状示す斜視図、図5はウェッジの製造方法を示す図、図6は固定子の製造方法を示すフローチャート、図7はウェッジ成形用のポンチの変形例を示す図、図8はウェッジ成形用のポンチの他の変形例を示す図である。
図1、2に示す電動機は固定子1と回転子2から構成されるビルトインモータであり、固定子1は板厚が0.5mm以下の薄板電磁鋼板を積層した固定子コア3と、固定子コア3に巻線4を収納する為のスロット5と、固定子コア3と巻線4を電気的に絶縁する為にスロット内に挿入されるスロットセル6と、固定子1内径側に設けた巻線4をスロット5内に挿入する為のスロット開口部7から、挿入された巻線4が漏れないようにスロット開口部7と巻線4の間に挿入されるか、または同一スロット5内に収納された相の異なる巻線同士を絶縁する為のウェッジ8とを有し、機器に組み込まれる場合、固定子1の内側に固定子1の中心と回転子2の中心が略同軸となるように配置される。
回転子2は、固定子1と同様に板厚が0.5mm以下の薄板電磁鋼板を積層した回転子コア9と、回転子コアに設けられた回転子スロット10に、両端がエンドリングで短絡された2次導体であるアルミが鋳造されて構成される。
また、図2に示すように、固定子1の軸方向両端に延出するコイルエンド部40を結束糸41で縛る。
ウェッジ8は、図4に示すとおりU字状に形成されているが、折り目11はウェッジの両端には達していない。
このようなU字状のウェッジは、材料となるフィルムを図5に示すポンチ12とダイ13の間に挿入し、ポンチ12によりダイ13に沿って押し込まれ、その先にあるマガジン14に挿着される。これにより、ポンチ12と接触している折り目11部は塑性変形してU字状に成形される。本実施の形態はウェッジ8の折り目11を端部まで達しないようにする為、ポンチ12の長手方向角部を曲面とし、ウェッジ8の端部はポンチ12とダイ13との摩擦力を受けない為、塑性変形しないようになっている。
次に動作について説明する。
このように構成された電動機の固定子1を製造する手順を、図6のフローチャートで説明する。ここで説明する電動機は単相の誘導電動機である。先ず、固定子コア3にスロットセル6が挿入され(ステップS1)、次に1相目の巻線4がスロット5に挿入され、ウェッジ8が挿入される(ステップS2)。次に第2相目が挿入しやすいように巻線4の固定子コア3から外に出たコイルエンド部40を成形するが、この時巻線4の動きによりウェッジ8は応力を受ける(ステップS3)。次に第2相目を挿入し、1相目と同様にウェッジ8が挿入されるが(ステップS4)、1相目と同様に巻線4のコイルエンド部40を所定形状に成形する際、巻線4の動きによってウェッジ8は応力を受ける(ステップS5)。
図示はしないが、3相目がある場合は同様に3相目の成型時にウェッジ8が応力を受ける。また、コイルエンド部40を結束糸41にて縛る時(ステップS6)、最後にコイルエンド形状を整える最終成形の時においても同様に巻線4の動きによりウェッジ8が応力を受ける(ステップS7)。
以上のように、ウェッジ8をU字状に成型する時の折り目11を、ウェッジ端部に達しないようにしているので、ウェッジ8が応力を受けても折り目11をきっかけとして破れが発生することを抑えることができる。これにより、材料特性上割れや剥離が発生し易いPENをウェッジ8の材料に用いても、ウェッジ8の折り目を起点として発生する割れを抑え歩留まりを劇的に向上することが出来る。
本実施の形態は、単相の誘導電動機で説明したが、三相の誘導電動機、ブラシレスDC電動機やシンクロナスリラクタンス電動機等、フィルムを成形したウェッジを持ち、製造工程でウェッジに応力がかかる電動機全てが対象になることは言うまでもない。
上述の実施の形態では、ウェッジ8をU字状に成形する際に、図5に示すように、ポンチ12の長手方向角部を曲面としたが、図7に示すように、ポンチ12の長手方向角部を三角形状にしてもよい。さらに、図8に示すように、ポンチ12の長手方向角部を四角形状にしてもよい。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、電動機のウェッジの破れを防止することにより歩留まりを向上し、PEN等の破れが発生しやすい材料を使用することを可能としたものであるが、次に密閉型圧縮機に実施の形態1で説明したビルトイン式の電動機を用いた実施の形態2を説明する。
図9は実施の形態2を示す図で、スクロール圧縮機の縦断面図である。図において、密閉容器21内に、下部に電動要素60を、上部に圧縮要素70を収納している。固定スクロール15は、外周部がガイドフレーム25にボルト(図示せず)によって締結されており、また台板部15aの一方の面(図において下側)には板状渦巻歯15bが形成されていると同時に、外周部には2個1対のオルダム案内溝15cがほぼ一直線上に形成され、このオルダム案内溝15cにはオルダム機構部20の2個1対の固定側キー20cが往復摺動自在に係合されている。
揺動スクロール16は、台板部16aの一方の面(図において上側)に固定スクロール15の板状渦巻歯15bと実質的に同一形状の板状渦巻歯16bが形成されており、また台板部16aの板状渦巻歯16bと反対側の面(図において下側)の中心部には中空円筒状のボス部16fが形成されている。そのボス部16fの内側面には揺動軸受16cが形成されている。
また、ボス部16fと同じ側の面の外周部には、コンプライアントフレーム17のスラスト軸受17aと圧接摺動可能なスラスト面16dが形成されている。また揺動スクロール16の台板部16aの外周部には、固定スクロール15のオルダム案内溝15cとほぼ90度の位相差を持つ2個1対のオルダム案内溝16eがほぼ一直線上に形成されており、このオルダム案内溝16eにはオルダム機構部20の2個1対の揺動側キー20aが往復摺動自在に係合されている。
さらに、台板部16aには、固定スクロール15側の面(図9において上側の面)と、コンプライアントフレーム17側の面(図9において下側の面)とを連通する細い穴である抽気孔16jが形成されている。そしてこの抽気孔16jのコンプライアントフレーム側の面の開口部、すなわち下開口部16kは、通常運転時にはその円軌跡がコンプライアントフレーム17のスラスト軸受17aの内部に常時収まるように位置している。
コンプライアントフレーム17のスラスト軸受17aの外側には、オルダム機構環状部20bが往復摺動運動する面が形成されている。さらに、図9に示すようにコンプライアントフレーム17の中心部には、電動機によって回転駆動される主軸18を半径方向に支持する主軸受17cおよび補助主軸受17hが形成されている。
また、コンプライアントフレーム17には、揺動スクロール16の下開口部16kと対峙する位置にスラスト軸受17aからフレーム空間25fに連通する連通穴17sが形成されている。さらに、コンプライアントフレーム17には、ボス部外径空間16hの圧力を調整する弁17t、弁オサエ17l、バネ17mを収納するための中間圧調整弁空間17pが設けられている。そしてバネ17mは、自然長より縮められて収納されている。
図9に示すように、ガイドフレーム25の内側面の固定スクロール側(図9において上側)には、上嵌合円筒面25aが形成されており、コンプライアントフレーム17の外周面に形成された上嵌合面17dと係合されている。他方ガイドフレーム25の内側面の電動機側(図1において下側)には、下嵌合円筒面25bが形成されており、コンプライアントフレーム17の外周面に形成された下嵌合円筒面17eと係合している。
ガイドフレーム25の内側面とコンプライアントフレーム17外側面とによって形成されるフレーム空間25fは、その上下をリング状のシール材26a、26bで仕切られている。ここでは、ガイドフレーム25内周面にシール材を収納するリング状のシール溝が2ヶ所に形成されているが、このシール溝はコンプライアントフレーム17外周面に形成されていてもよい。また、上下を揺動スクロール16の台板部2aとコンプライアントフレーム17で囲われたスラスト軸受17aの外周側の空間、すなわち台板外周部空間16iは吸入ガス雰囲気(吸入圧)の低圧空間となっている。
主軸18の揺動スクロール側(図9において上側)端部には、揺動スクロール16の揺動軸受16cと回転自在に係合する揺動軸部18bが形成されており、その下側にはコンプライアントフレーム17の主軸受17cおよび補助主軸受17hと回転自在に係合する主軸部18cが形成されている。
また、主軸18の他端部には、サブフレーム19の副軸受19aと回転自在に係合する副軸部18dが形成されており、この副軸部18dと主軸部18cとの間に電動機(電動要素60)の回転子2が焼嵌られている。
さらに、主軸18の下端面にはオイルパイプ18fが圧入されており、密閉容器21の底部に溜まった冷凍機油21eを吸い上げる。また、電動機固定子1は密閉容器21に焼嵌られており、上記実施の形態1で記載した電動機を使用しており、ウェッジ8の材料にはPENを用い、ウェッジ8をU字状に成型する時の折り目11を、ウェッジ端部に達しないようにしている。
次に、このスクロール圧縮機の動作について説明する。固定子1に電圧が供給されると、固定子巻線に電流が流れ回転磁界が発生し、回転子2が回転する。回転子2は主軸18に焼嵌されているので、回転子2の回転に合わせて回転し揺動スクロール16を揺動させる。これにより吸入管21aから吸入された冷媒はスクロール内で圧縮され、固定スクロール15の上部に設けられた吐出口15fより密閉容器21内部に吐出される。
吸入管21aには、圧縮機の逆転を防ぐ為に設けられた逆止弁23が逆止弁スプリング23aの力により吸入管21aを塞いでおり、順方向に回転した時のみ差圧にて逆止弁23が動作し冷媒の循環が可能となる。
ウェッジ8は冷媒通路となる固定子1と回転子2の空間に面しており、電動機の絶縁材料の中でも最も冷媒に曝される部材である。つまりウェッジ8を低オリゴマの材料にすることが冷媒内に析出するオリゴマを低減させるのに効果が大きい。特に、塩化フッ化炭化水素(以下、HCFC)冷媒ではオリゴマ抽出が大きく、注意が必要であった。
この電動機では、ウェッジ8にPENを用いているので、電動機の絶縁材料としてPETを用いた場合に比べ冷媒に抽出するオリゴマが低い。これにより、長期間の使用で冷媒により抽出されたオリゴマが、固定スクロール15と揺動スクロール16の摺動部に析出することにより回転抵抗を増大させ性能を悪化させる、吸入管付近に析出し吸入抵抗を増大させ性能を悪化させる、または逆止弁23の動作を阻害する等の問題点を解消することができる。
以上のように、実施の形態1の電動機をスクロール圧縮機に用いることにより、大掛かりな設備を使わずに加工の難しいPENをウェッジに用いた電動機をスクロール圧縮機に使用することが出来、歩留まりも低下しない為、コストを抑えてスクロール圧縮機の信頼性を向上することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、実施の形態1の電動機をスクロール圧縮機に適用した例を示したが、ロータリ圧縮機にも使用してもよい。
図10は実施の形態3を示す図で、ロータリ圧縮機の縦断面図である。固定子1と回転子2を有する電動要素60は、密閉容器21の上部に配置され、冷媒を圧縮する圧縮要素70は、密閉容器21の下部に配置される。密閉容器21内は、圧縮要素で圧縮された高圧の冷媒雰囲気である。
ロータリ圧縮機においても、電動機のウェッジの材料にPENを用いることにより、PETを使用する場合に比し冷媒により抽出されるオリゴマは少ない。これにより、長期間の使用で冷媒により抽出されたオリゴマが摺動部等に析出し性能を悪化させる影響を緩和することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態3では、実施の形態1の電動機をロータリ圧縮機に適用した例を示したが、レシプロ圧縮機にも使用してもよい。
図11は実施の形態4を示す図で、レシプロ圧縮機の側面図である。固定子1と回転子2を有する電動要素60は、密閉容器21の上部に配置され、冷媒を圧縮する圧縮要素70は、密閉容器21の下部に配置される。密閉容器21内は、冷凍サイクルの低圧側から吸入された低圧の冷媒雰囲気である。
レシプロ圧縮機においても、電動機のウェッジの材料にPENを用いることにより、PETを使用する場合に比し冷媒により抽出されるオリゴマは少ない。これにより、長期間の使用で冷媒により抽出されたオリゴマが摺動部等に析出し性能を悪化させる影響を緩和することができる。
実施の形態5.
上記実施の形態1〜4では、電動機、その電動機を用いた圧縮機それぞれで得られる効果を説明したが、次に実施の形態2〜4の密閉型圧縮機が冷凍システムに組み込まれた場合に冷凍システムとしての信頼性が向上する実施の形態5を説明する。
図12は、例えば空気調和機の冷凍サイクルを示す概略構成図である。図において、密閉型圧縮機30は上記実施の形態2〜4で説明したウェッジ材料にPENを用い、ウェッジをU字状に成型する時の折り目を、ウェッジ端部に達しないようにしているものを用いたスクロール圧縮機、ロータリ圧縮機、及びレシプロ圧縮機の何れかである。
図12に示す冷凍サイクルは、密閉型圧縮機30、この密閉型圧縮機30からの冷媒の流れを切換える四方弁31、室外側熱交換器32、電動膨張等の減圧装置33、室内側熱交換器34、密閉型圧縮機30の吸入側配管に接続され、冷媒を貯留するアキュムレータ35が配管を介して順次接続され、冷凍サイクルが形成されている。図で、実線は暖房運転時の冷媒の流れの方向を示し、破線は冷房運転時の冷媒の流れの方向を示している。
次に、以上のように構成された冷凍サイクルの動作について暖房動作、冷房動作の順で説明する。暖房運転が開始されると、四方弁31は図12の実線側に接続されるので、密閉型圧縮機30で圧縮された高温高圧の冷媒は室内側熱交換器34に流れ、凝縮し、液化した後、減圧装置33で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室外側熱交換器32へ流れ、蒸発し、ガス化して四方弁31、アキュムレータ35を通って再び密閉型圧縮機30に戻る。即ち、図12の実線矢印に示すように冷媒は循環する。
次に、冷房運転について説明する。冷房運転が開始されると、四方弁31は図12の破線側に接続されるので、密閉型圧縮機30で圧縮された高温高圧の冷媒は室外側熱交換器32に流れ、凝縮し、液化した後、減圧装置33で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室内側熱交換器34へ流れ、蒸発し、ガス化して四方弁31、アキュムレータ35を通って再び密閉型圧縮機30に戻る。即ち、暖房運転から冷房運転に変わると、室内側熱交換器34が凝縮器から蒸発器に変わり、室外側熱交換器32が蒸発器から凝縮器に変わる。
上記実施の形態2〜4で説明した通り、PETのようにオリゴマ抽出の多い材料を圧縮機用電動機の絶縁紙、特にウェッジに用いると、運転状態によっては冷媒中に析出したオリゴマが長期間の使用で四方弁、電動膨張弁等に析出し動作の妨げになる恐れがある。本実施の形態では密閉型圧縮機30に実施の形態2〜4で説明したものを使用することでこれらの問題点を解消することが出来る。
以上のように、空気調和機の冷凍サイクルに実施の形態2〜4の密閉型圧縮機を用いることにより、大掛かりな設備を使わずに低オリゴマ抽出の密閉型圧縮機を供給することが出来、コストを抑えて空気調和機の冷凍サイクルの信頼性を向上することができる。
実施の形態6.
上記実施の形態5では、実施の形態2〜4の密閉型圧縮機が冷凍空調装置の、例えば空気調和機に組み込まれた場合に空気調和機としての信頼性が向上する例を説明したが、冷凍空調装置として冷蔵庫の例を説明する。
図13は、例えば冷蔵庫の冷凍サイクルを示す概略構成図である。図に示すように、冷凍サイクルは、密閉型圧縮機50、凝縮器51、キャピラリーチューブ52、蒸発器53、逆止弁54が配管を介して順次接続されている。
上記実施の形態2〜4で説明した通り、PETのようにオリゴマ抽出の多い材料を圧縮機用電動機の絶縁紙、特にウェッジに用いると、運転状態によっては冷媒中に析出したオリゴマが長期間の使用で、キャピラリーチューブ52の詰まりの原因になったりすることが考えられる。
本実施の形態では、密閉型圧縮機50に実施の形態2〜4で説明したものを使用することでこれらの問題点を解消することが出来る。
以上のように、冷蔵庫の冷凍サイクルに実施の形態2〜4の密閉型圧縮機を用いることにより、大掛かりな設備を使わずに低オリゴマ抽出の密閉型圧縮機を供給することが出来、コストを抑えて冷蔵庫の冷凍サイクルの信頼性を向上することができる。
冷凍空調装置の例として、空気調和機、冷蔵庫を挙げて説明したが、他の、例えば除湿機等の冷凍空調装置に実施の形態2〜4の密閉型圧縮機を用いることにより、信頼性を向上することができる。
上述の実施の形態では、固定子の内径側にスロット開口部を有する電動機について説明したが、固定子の外径側にスロット開口部を有する電動機にも、実施の形態1のウェッジを使用してもよく、同様の効果を奏する。
また、回転子に巻線を施す電動機では、回転子に実施の形態1のウェッジを使用してもよく、同様の効果を奏する。
実施の形態1を示す図で、電動機の平面断面図である。 実施の形態1を示す図で、電動機の一部を断面で示す側面図である。 実施の形態1を示す図で、スロット部の拡大図である。 実施の形態1を示す図で、ウェッジの形状示す斜視図である。 実施の形態1を示す図で、ウェッジの製造方法を示す図である。 実施の形態1を示す図で、固定子の製造方法を示すフローチャート図である。 実施の形態1を示す図で、ウェッジ成形用のポンチの変形例を示す図である。 実施の形態1を示す図で、ウェッジ成形用のポンチの他の変形例を示す図である。 実施の形態2を示す図で、スクロール圧縮機の縦断面図である。 実施の形態3を示す図で、ロータリ圧縮機の縦断面図である。 実施の形態4を示す図で、レシプロ圧縮機の側面図である。 実施の形態5を示す図で、空気調和機の冷凍サイクルを示す概略構成図である。 実施の形態6を示す図で、冷蔵庫の冷凍サイクルを示す概略構成図である。
符号の説明
1 固定子、2 回転子、3 固定子コア、4 巻線、5 スロット、6 スロットセル、7 スロット開口部、8 ウェッジ、9 回転子コア、10 回転子スロット、11 折り目、12 ポンチ、13 ダイ、14 マガジン、15 固定スクロール、15a 台板部、15b 板状渦巻歯、15c オルダム案内溝、15f 吐出口、16 揺動スクロール、16a 台板部、16b 板状渦巻歯、16c 揺動軸受、16d スラスト面、16e オルダム案内溝、16f ボス部、16h ボス部外径空間、16i 台板外周部空間、16j 抽気孔、16k 下開口部、17 コンプライアントフレーム、17a スラスト軸受、17c 主軸受、17d 上嵌合面、17e 下嵌合円筒面、17h 補助主軸受、17l 弁オサエ、17m バネ、17p 中間圧調整弁空間、17s 連通穴、17t 弁、18 主軸、18b 揺動軸部、18c 主軸部、18d 副軸部、18f オイルパイプ、19 サブフレーム、19a 副軸受、20 オルダム機構部、20a 揺動側キー、20b オルダム機構環状部、20c 固定側キー、21 密閉容器、21a 吸入管、23 逆止弁、23a 逆止弁スプリング、25 ガイドフレーム、25a 上嵌合円筒面、25b 下嵌合円筒面、25f フレーム空間、26a、26b シール材、30 密閉型圧縮機、31 四方弁、32 室外側熱交換器、33 減圧装置、34 室内側熱交換器、35 アキュムレータ、コイルエンド部、41 結束糸、50 密閉型圧縮機、51 凝縮器、52 キャピラリーチューブ、53 蒸発器、54 逆止弁、60 電動要素、70 圧縮要素。

Claims (8)

  1. 材料となるフィルムを、長手方向角部を所定形状に落としたポンチとダイの間に挿入し、前記ポンチにより前記ダイに沿って押し込み、マガジンに挿着されることにより、前記ポンチと接触している折り目が塑性変形して所定形状に成形されるウェッジにおいて、
    前記ポンチと前記ダイとの摩擦力を該ウェッジの長手方向両端付近を除く中間部分に与え、かつ前記ポンチと前記ダイとの摩擦力を該ウェッジの長手方向両端付近に与えないことにより、当該ウェッジの長手方向両端付近を除く中間部分に前記塑性変形した折り目を形成し、かつ当該ウェッジの長手方向両端付近に前記塑性変形した折り目を形成することなく当該ウェッジの長手方向両端付近を塑性変形させないことを特徴とするウェッジ。
  2. 前記ポンチの長手方向角部を曲面に落としたことを特徴とする請求項1記載のウェッジ。
  3. 前記ポンチの長手方向角部を三角形状に落としたことを特徴とする請求項1記載のウェッジ。
  4. 前記ポンチの長手方向角部を四角形状に落としたことを特徴とする請求項1記載のウェッジ。
  5. 前記ウェッジの材料に、ポリエチレンナフタレートを使用したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のウェッジ。
  6. 薄肉鋼板を積層してなる鉄心に巻線を巻回するスロットを有し、前記スロットは鉄心の内径側もしくは外形側に開口部を有し、前記開口部を塞ぐように挿入されるか、または同一スロット内に挿入された相の異なる前記巻線の間に挿入されるウェッジを有する固定子もしくは回転子を備えた電動機において、
    前記ウェッジに、請求項1乃至5のいずれかに記載のウェッジを用いたことを特徴とする電動機。
  7. 密閉容器内に固定子と回転子を有する電動要素と、これによって駆動される圧縮要素を収納した密閉型圧縮機において、前記電動要素に、請求項6記載の電動機を用いたことを特徴とする密閉型圧縮機。
  8. 請求項7記載の密閉型圧縮機を冷凍サイクルに使用することを特徴とする冷凍空調装置。
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