JP4155170B2 - 体脂肪測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、体脂肪測定装置に関する。
従来から、人体腹部などの被測定部のインピーダンスを測定して、体脂肪と他の体組成分との電気特性の違いに基づいて体脂肪量を求める技術が知られている。インピーダンスの測定は、測定対象である人体に1対の電極を用いて微小電流を流し、電流により誘起した電圧を他の1対の電極を用いて測定して行われる。体脂肪の絶対量又は体脂肪率は、水中体重法やCT法(コンピューティッド・トモグラフィ法)により求めた体脂肪量とインピーダンスとの既知の相関式を用いて、決定される。この技術は、生体中の血液、肺、脂肪等の分布の測定に応用される技術である(例えば、非特許文献1参照)。
上述のインピーダンス測定による体脂肪測定装置は、例えば、被験者の被測定部である腹部の周囲に巻き付けて用いられる巻帯の内側に、電流路形成電極対及び電圧計測用電極対をそれぞれ略等間隔で設けて構成される。選択した電流路形成電極対を用いて交流電流を流して電流路が形成され、形成された電流路におけるインピーダンスが、選択した電圧計測用電極対を用いて計測される。電流用及び電圧用の2つの電極対を適宜選択することで、隣接する電極対間では主として測定部位の皮下脂肪が計測され、対向する電極間では主として測定部位の内臓脂肪が計測される。
また、被測定部の断面における体脂肪分布を求めて分布を表示する装置が知られている。この装置は、体表面に装着した複数の電極を用いて計測した電極間のインピーダンスから電極装着部位断面のインピーダンス行列を生成し、入力手段から入力された被測定体及び装着部位の情報に応じて形成された係数行列との行列積演算を行い、演算結果により対象断面の体脂肪分布を求めている(例えば、特許文献1参照)。
日本ME学会BME、Vol.8、No.8(1994)p.49 特開平11−113870号公報
しかしながら、上述したような従来の体脂肪測定装置では、微小電流を人体に流してインピーダンス測定が行われるので、電極を人体に電気的に接触させる必要がある。そのため、電極装着のために時間がかかるという不便さがある。また、個体のバラツキや、測定環境・測定時刻などによる身体コンディションの変化によって、皮膚表面の保湿性が変化し、電流測定値に誤差が発生するという問題がある。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、容易に装着可能で人体に直接電流を流すことなく皮下脂肪及び内臓脂肪を測定できる体脂肪測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、複数の絶縁電極と、前記絶縁電極の1つの絶縁電極と他の絶縁電極間に電圧を印加して、各電極間の静電容量を計測する静電容量計測手段と、計測された静電容量に基づいて体脂肪量を算出する演算部と、算出された結果を表示する表示部と、を備え、前記絶縁電極は、被測定体である人体の皮膚面から絶縁された状態で配置使用され、前記静電容量計測手段は、前記絶縁電極間の体組成分で定まる静電容量を回路に含む発振回路の発振周波数をもとにして静電容量を計測する体脂肪測定装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の体脂肪測定装置において、前記複数個の絶縁電極は、被測定部周囲に一列又は複数列に配置され、該絶縁電極は、正負の極性が切り替えられるものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の体脂肪測定装置において、静電容量計測手段は、各電極間の静電容量を計測するため前記絶縁電極を選択的にスキャンするものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の体脂肪測定装置において、前記被測定体の被測定部の外周長及び、該被測定体の体重・身長・年齢・性別のいずれか又は全てを入力する入力手段をさらに備え、前記演算部は、前記計測された静電容量値と前記入力された被測定部の外周長とに基づいて脂肪量を算出するものである。
請求項5の発明は、請求項2に記載の体脂肪測定装置において、被測定部の皮下脂肪測定時は、被測定部周囲に互いに隣接して配置された正の絶縁電極と負の絶縁電極とを用いるものである。
請求項6の発明は、請求項3に記載の体脂肪測定装置において、前記表示部は、前記演算部で算出された体脂肪の分布を平面的又は立体的に表示するものである。
請求項7の発明は、請求項1に記載の体脂肪測定装置において、前記静電容量計測手段は、静電容量を補正するための温度補正回路を有するものである。
請求項8の発明は、請求項7に記載の体脂肪測定装置において、前記温度補正回路は、環境温度及び/又は被測定部表面温度に基づいて補正を行うものである。
請求項9の発明は、請求項2に記載の体脂肪測定装置において、前記絶縁電極は、シート上に形成されるものである。
請求項10の発明は、請求項9に記載の体脂肪測定装置において、前記シート上に形成された絶縁電極は、前記シートを被測定部に巻き付けることによって被測定部に配置され、前記シートの被測定部巻き付け時に被測定部周囲長を計測する周囲長計測手段をさらに備えているものである。
請求項1の発明によれば、絶縁電極間の体組成分で定まる静電容量を発振回路の発振周波数から求め、計測した静電容量に基づいて体脂肪量を算出するので、人体に直接電流を流すことなく皮下脂肪及び内臓脂肪を測定でき、従って、被測定部位に容易に装着可能であり、また、従来の電流測定時の接触抵抗よる誤差が解消される。
請求項2及び請求項3の発明によれば、複数の絶縁電極の極性を切り替えながら任意の電極間の静電容量を測定でき、被測定部の断面における体脂肪分布を効率的に求めることができる。
請求項4の発明によれば、入力された被測定部に関する情報に基づき、より精度良い測定結果が得られる。
請求項5の発明によれば、表皮近傍における静電容量を測定でき、皮下脂肪を選択的に測定でき、また、請求項6の発明によれば、体脂肪の分布を視覚的に把握して、体脂肪減量エクササイズなどに測定結果を有効活用できる。
請求項7及び請求項8の発明によれば、測定条件に左右されることなく温度補正により精度良い体脂肪測定ができる。
請求項9及び請求項10の発明によれば、測定時に測定装置装着が容易であり、また、被測定部周囲長が自動的に計測できるので、測定の操作も簡単容易である。
以下、本発明の一実施形態に係る体脂肪測定装置について、図面を参照して説明する。図1は、体脂肪測定装置1のブロック構成を示す。体脂肪測定装置1は、被測定部の静電容量を測定するための発振回路2と、測定された静電容量に基づいて体脂肪量を算出する演算と装置の制御を行う制御部3と、得られた結果を表示する表示部4と、計測及び演算条件を入力する入力手段5を備えている。
上述の発振回路2は、被測定体である人体の被測定部Mの周囲皮膚面に絶縁された状態で一列又は複数列に配置使用される複数の絶縁電極21と、これらの絶縁電極21やその正負の極性を切り替える電極切替回路22と、電極切替回路22により切り替えて選択された各対毎の絶縁電極21間の静電容量を測定する静電容量測定手段23とを備えている。静電容量計測手段23は、それぞれの選択された1対の絶縁電極21とその間の体組成分とで定まる静電容量を発振回路の回路構成素子と見做して、発振回路の周波数特性から体組成分の静電容量を計測する。具体的な発振回路について、後述される。
また、上述の制御部2は、例えば、マイクロプロセッサなどで構成されてデータの入出力管理や電極切替回路22による切り替え計測制御を行う中央制御部CPUと、静電容量測定手段23によって計測され中央制御部CPUを経由して入力される各絶縁電極間の静電容量及び記憶されている基礎データや計測・演算条件データ等に基づいて体脂肪量を算出する演算部32と、体脂肪算出に用いられる基礎データや制御パラメータなどを記憶しているメモリ33とを備えている。体脂肪算出に用いられる基礎データは、例えば、水中体重法やCT法(コンピューティッド・トモグラフィ法)により求めた体脂肪量と静電容量(インピーダンス)との相関式である。
また、中央制御部CPUは、表示部4と入力手段5を制御している。入力手段5を介して、外周長入力手段51による被測定体の被測定部Mの外周長や、条件入力手段52による被測定体の体重・身長・年齢・性別のいずれか又は全ての計測・演算条件が中央制御部CPUに入力される。これらの条件データは演算部32で用いられる。中央制御部CPUは、表示部4を介して、数値の他、演算部32で算出された体脂肪の分布を平面的又は立体的に表示する。また、静電容量計測手段23は、各電極間の静電容量を計測するため、中央制御部CPUの制御のもとで電極切替回路22による切り替えられた絶縁電極を選択的にスキャンする。
次に、体脂肪測定装置1の具体的構造を説明する。図2(a)〜(d)は、体脂肪測定装置1の外観及び断面を示す。体脂肪測定装置1は、図2(a)(b)(c)に示すように、入力用ボタンや表示部を備えた操作器11と、操作器11を略中央部に備えた計測ベルト12とからなり、図2(d)に示すように、被測定部M、例えば腹部に計測ベルト12を巻き付けて用いられる。操作器11には、上述の発振回路や制御部などの回路が内蔵されている。操作器11の押しボタンからなる条件入力手段52によって身長・体重・年齢・性別が入力される。また、ボタン53によって、測定制御や条件クリヤなどが行われる。表示部4の画面を見ながらボタン操作や、表示部4に表示された測定結果の確認を行うことができる。表示部4には、演算部で算出された体脂肪の分布が平面的又は立体的に表示され、使用者は、体脂肪の分布を視覚的に把握して、体脂肪減量エクササイズなどに有効活用できる。
計測ベルト12は、ベースとなるシート6と、シート6の上に形成された複数の絶縁電極21と、各絶縁電極21を操作器11内部の測定回路部分に接続する導線(不図示)と、以下に説明する被測定部の外周長自動計測機能の構造とを備えて構成されている。絶縁電極21は、シート6の長さ方向に沿って、一列又は複数列に配置される。絶縁電極21が、シート6上に形成されることにより、複数個でも簡単に形成可能であり、計測ベルト12にも薄く収納できるので、装着感が良くなる。
上述の計測ベルト12による、被測定部の外周長自動計測機能について説明する。シート6のおもて面の一部には、接点検出導体62が、また裏面には、長さ計測用抵抗体63が、それぞれ電気的接触可能な状態で形成されている。この体脂肪測定装置1を、図2(d)に示すように装着すると、長さ計測用抵抗体63上の点Pと、接点検出導体62上の点P1が接触する。そして、図2(c)に示すように、長さ計測用抵抗体63上の点Qと点P間の距離L、すなわち被測定部Mの外周長が、外周長に比例する抵抗値として前述の制御部に読み込まれる。制御部に入力された抵抗値が外周長に換算され、絶縁電極を用いて計測された静電容量から求めた体脂肪量と共に表示部4に表示される。
上述のように、体脂肪測定装置1において、被測定部Mの脂肪量を算出する際に、被測定部周囲長(外周長)及び/又は性別及び/又は年齢を考慮して算出精度を高めるようにされている。人体の静電容量測定に関する文献として、生体を電気等価回路で表現したときの情報である誘電率に着目した「木本晃、信太克規“静電容量測定による脳ファントムの温度変化分布推定”電気学会論文誌C、Vol.119−C、No.8/9、PP.998−1003(1999.8/9)」がある。
そして、生体の電気的性質のうち導電率σに注目すると、電極間に印加される電圧の周波数、及び体組成分に対して導電率σは、表1に示すような値を持つ。脂肪の導電率が他の体組成分の導電率より略一桁以上小さい(抵抗が大きい)値を有している。電流を流して体組成分を調べる方法は、電流が流れやすい部分を流れるので、抵抗の大きい脂肪の分布を調べるには不利と考えられる。人体を形成する細胞の形質膜は脂質の二重膜及び様々なタンパク質、糖質からできていて、電気的にはコンデンサとして働くと考えられる。コンデンサは、その静電容量が一定の場合、周波数に比例して電気を通しやすくなる。生体の電気特性は、単純化した場合、静電容量(比誘電率εに関係)と抵抗(導電率σに関係)の並列回路で等価的に表される。そこで、絶縁した電極間の体組成分で定まる静電容量を回路に含む発振回路の発振周波数をもとにして静電容量を計測することで精度良く体脂肪の分布を求めることが可能となる。
Figure 0004155170
次に、体脂肪測定装置1を用いた体脂肪測定のフローを、図3により説明する。なお、前出の図1及び図2も参照する。体脂肪測定は、例えば、腹部、大腿部などの被測定部Mに体脂肪測定装置1の計測ベルト12を巻き付けて装着することから始まる(S1)。その後、条件入力手段52によって、体重・身長・年齢・性別等を入力する(S2)。続いて、中央制御部31において、メモリ33から測定制御パラメータや脂肪量計算のための規準値や基礎データが読み込まれ、測定の初期値設定が行われる(S3)。続いて、絶縁電極の各対について、発振周波数測定(S4)、絶縁電極切替(S5)、測定済み判断(S6)が行われる。
全電極の対について測定が済むと(S6でY)、温度センサで測定された環境温度/人体温度が読み込まれ(S7)、発振周波数から静電容量への変換、測定温度に基づく静電容量の温度補正、基礎データや計測・演算条件データ等に基づいた体脂肪量の算出が行われる(S8)。発振周波数計測だけでは、体脂肪量の相対的変化はわかるが、体脂肪量の絶対値として算出できないため、基礎データや計測・演算条件データが参照される。これらのデータは、例えば、CTスキャンにより測定した体脂肪算出値を測定基準としてメモリに記憶させたデータである。これらは個人のCTスキャンによる体脂肪値であってもよく、また、複数人数に対する発振周波数の測定結果とCTスキャンデータから得られた体脂肪相関による相関式をプリセットしておいたデータでよい。算出された体脂肪量の結果は、表示部4に表示されて体脂肪量測定は終了する(S9)。
次に、絶縁電極間の体組成分で定まる静電容量を求める具体的な発振回路について説明する。図4乃至図6は、(a)体脂肪測定装置における静電容量計測用の発振回路2、及び(b)同回路における動作状態毎の電圧変化、を示す。体脂肪測定装置における測定の基本原理は、一対の絶縁電極間の静電容量が体組成分によって定まることを応用している。図4(a)の発信回路2中のコンデンサC1の部分に一対の絶縁電極を対応させる。すなわち、コンデンサC1は、人体の体組成分を誘電体として絶縁電極間に挿入して形成したコンデンサである。人体の体組成分が変化すると静電容量が変化する。このコンデンサC1を発振回路中の素子として組み込むことにより、体組成分の違いが出力発振周波数の違いとして捉えられ、出力発振周波数値を静電容量の違いに対応させることができる。体脂肪量の変化に対する、発振周波数の変化の大きい周波数帯域の選択が重要となる。
図4(a)に示す発振回路2は、電圧比較器(コンパレータ)CP1,CP2、フリップフロップFF、及び放電用のトランジスタTRをアクティブ素子として備えて構成されている。図4(a)(b)は、電源投入直後の状態を示している。電源電圧Vccが、直列に接続された3つの抵抗器R1,R2,R3によって3分割されている。電圧比較器CP1のプラス入力端子には、電源電圧Vccの1/3の電圧V1、電圧比較器CP2のマイナス端子には、電源電圧Vccの2/3の電圧V2が印加されている。また、コンデンサC1には、抵抗器Ra,スレッショルド端子Y、抵抗器Rb、トリガ端子Xを介して電源電圧Vccが接続されている。トリガ端子Xにおける電圧が、電源電圧Vccの1/3以下(V1以下)ではフリップフロップFFのS端子がHレベルになり、フリップフロップFFがセット状態になる。スレッショルド端子Yが電源電圧Vccの2/3以上(V2以上)になるとフリップフロップFFのR端子がHレベルになり、FFがリセット状態になる。
電源投入直後、フリップフロップFFは、Q端子がHレベル、Qバー端子がLレベルであり、トランジスタTRは、OFF状態である。そして、コンデンサC1には、抵抗Ra、Rbを通して電流が流れ、充電される。トリガ端子Xの電圧は、図4(b)に示すように、0Vからスタートして、コンデンサC1の充電と共に上昇する。トリガ端子Xが、電圧比較器CP1のプラス入力端子電圧がV1より低い間は、フリップフロップFFのS端子はHレベル状態である。一方、電圧比較器CP2のプラス入力端子電圧は、V2より低いので、電圧比較器CP2の出力はLになり、フリップフロップFFは、この状態で安定している。
続いて、図5(a)(b)に示すように、トリガ端子Xの電圧が電圧比較器CM1のプラス入力端子電圧V1を越えると、電圧比較器CP1の出力はLレベルとなる。トリガ端子Xの電圧がさらに上昇し、電圧比較器CP2のプラス入力端子電圧V2に達すると電圧比較器CP2の出力がHレベル状態になる。これにより、フリップフロップFFのR端子がHレベルとなり、フリップフロップFFの出力状態が反転する。Q端子がLレベル状態、Qバー端子がHレベル状態になる。この時、発振回路2の出力端子OUTの電圧は、HレベルからLレベルへと変化する。Qバー端子がHレベル状態となったことにより、トランジスタTRはON状態となる。すると、今まで抵抗器Ra、Rbを通してコンデンサC1に流れていた電流は、抵抗器Raと抵抗器Rbの接合点であるスレッショルド端子Yが接地された状態となるため、コンデンサC1には流れなくなる。逆に、コンデンサC1に溜まっていた電荷が、抵抗器Rb、トランジスタTRを通して放電される。この放電によりトリガ端子Xの電圧が降下し、電圧比較器CP2のプラス入力端子電圧がV2以下になり、フリップフロップFFのR端子がHレベルからLレベル状態に変化するが、フリップフロップFFの状態は変らない。すなわち、フリップフロップFFのR端子がHレベル状態になっているのは少しの時間だけである。
続いて、図6(a)(b)に示すように、トランジスタTRがONになっていることによりコンデンサC1の電荷は放電を続け、トリガ端子Xの電圧は降下する。トリガ端子Xの電圧が電圧比較器CP1のプラス入力端子電圧V1以下になると、電圧比較器CP1の出力はHレベル状態となり、フリップフロップFFのS端子もHレベル状態になる。これによりフリップフロップFFのQ端子はHレベル、Qバー端子はLレベル状態に変化する。Qバー端子がLレベル状態となったことにより、トランジスタTRはOFF状態となり、今まで行われていたコンデンサC1の放電は停止し、コンデンサC1には再び、抵抗器Ra、Rbを通して電流が流れ、電荷が溜まり始める。コンデンサC1に電荷が溜まり始めるとトリガ端子Xの電圧が上がり始め、電圧比較器CP1の出力はすぐにLレベル状態となる。
上述の充電と放電の動作が繰り返えされ、発振回路2の出力端子OUTの電圧は、矩形波の信号となって出力されることになる。繰り返し周期は、コンデンサC1の充電時(電荷を溜める)には抵抗器Ra、Rbを通して電流が流れ、放電時(電荷を逃がす)には抵抗器Rbのみを流れるため、充電時間T2と放電時間T1の長さは異なる。この充電時間T2と放電時間T1は、コンデンサC1の静電容量を直接反映するものであり、従って、充電時間T1と放電時間T1を測定すること、すなわち、発振回路2の発信周波数を測定することにより、被測定部Mの静電容量を求めることができる。
次に、体脂肪測定装置1を用いた人体の内部に存在する部分的脂肪量の測定について、図7により説明する。人体の、例えば、腹部を被測定部Mとすると、図7に示すように、その断面外周部には、皮下脂肪81が存在し、内部には、背骨83や内臓とともに、内臓周辺に蓄積された内臓脂肪82が存在する。被測定部Mの皮膚表面に、正の絶縁電極21aを基準にして、1つの対向する負の絶縁電極21bを配置し、電極間の静電容量を静電容量計測手段23を用いて測定する。2つの絶縁電極21a,21bで形成されるコンデンサとこれに接続された静電容量計測手段23によって、前述の発振回路2が形成されている。発振回路(静電容量計測手段23)から出力される高周波出力電流(変位又は電束電流)は、被測定部M内を、曲線Eで示すように、被測定部M全体を横断して通過する。従って、図7に示す絶縁電極21a,21bの配置による測定では、皮下脂肪81と内臓脂肪82を合計した体脂肪量が測定される。
上述の測定において、絶縁電極21a,21bと人体皮膚面とは密着させる必要があるが、電気的には絶縁されており、従って伝導電流は流れない。静電容量計測手段23は、正の絶縁電極21aと負の絶縁電極21bとの間に交流電流を流し、この間の静電容量に応じた周波数を発生させる。制御部3は、この周波数を測定する測定手段と、測定された周波数に基づいて被測定部Mの脂肪量を算出する演算部とを備えている。制御部3には、測定者の被測定部外周長(ウエスト長)や性別及び必要に応じて年齢などの身体情報を入力するための入力手段を接続して備えてもよい。制御部3に接続された表示部4は、入力された身体情報及び算出した脂肪量が表示される。このときの演算部は、測定された周波数と入力された測定者の被測定部外周長や性別(及び必要に応じて年齢)を用いて、人体被測定部の脂肪量を算出する。
また、体組成分に対応した静電容量は、一般に周囲温度にも影響を受けるため、図7に示すように、環境温度及び/又は人体温度を、サーミスタ等で形成された環境温度センサ71、人体温度センサ72で計測して、温度補正回路7によって、制御部3に補正値を提示して、測定精度をより高めることができる。
次に、人体の内部に存在する皮下脂肪や内臓脂肪などの部分的脂肪量に対し、体脂肪測定装置1を用いて行う選択的な測定について、図8により説明する。この測定において、人体の被測定部M表面上に第1の絶縁電極Z1を配置し、対向する第2の絶縁電極Z2との間の静電容量を測定する。これは上述した測定と同様である。次に、第1の絶縁電極Z1と第4の絶縁電極間Z4との間の静電容量を測定する。この場合、高周波電流は最短距離を通るため、皮膚直下の皮下脂肪81の値を反映した測定結果が得られる。すなわち、被測定部の皮下脂肪測定は、被測定部周囲に互いに隣接して配置された正の絶縁電極と負の絶縁電極とを用いることで可能となる。
そこで、第1絶縁電極Z1と第2絶縁電極Z2間の静電容量から、第1絶縁電極Z1と第4絶縁電極Z4間の静電容量を引けば、内臓脂肪量の測定結果が得られる。さらに測定精度を上げるためには、第1の絶縁電極Z1と第3絶縁電極間Z3の静電容量を測定し、次に絶縁電極を変えて第2の絶縁電極Z2から他の絶縁電極を見ることにより、次々にスキャンして静電容量を測定し、皮下脂肪や内臓脂肪などの部分的脂肪量に対し、選択的な測定が可能となる。
次に、人体の内部に存在する皮下脂肪や内臓脂肪などの部分的脂肪量を位置情報として捉え、かつ精度を向上させた測定について、図9により説明する。この測定方法は、前述の測定方法の発展型とも言えるものである。まず、第1の絶縁電極Z1を中心に考えると、すぐ隣の第4の絶縁電極Z4の間に生ずる静電容量を測定し、次に第1と第6、第1と第8、・・、第1と第16という順で各絶縁電極間の静電容量を発振周波数として測定する。
さらに続けて、第4の絶縁電極Z4を基準にして、第4と第6、・・、第4と第1のように反時計周りで次々とスキャンを行う。この例では、全スキャンを実施すると16×16=256の静電容量データが収集できる。これらのデータを、隣同士の絶縁電極の測定値のみの情報として処理すれば、皮下脂肪81を反映したデータとなる。また、内蔵脂肪82を横断する方向における測定データの結果から、皮下脂肪81を減算すれば、内臓脂肪82を反映した測定データとなる。
また、絶縁電極間の測定は交差する部分があるので、測定データを被測定部Mの断面における2次元のマップとして捉えることも可能であり、部分的な脂肪量を計測することも可能である。本実施例では16電極としたが、もっと電極数を増やして被測定部Mの表面に隙間なく絶縁電極を配置することにより、さらに測定精度を向上させることができる。また、本実施例では、絶縁電極の配置を一列としているが、列数を複数化することにより、体脂肪の立体的な測定と、分布表示が可能である。
また、図10に示すように、体脂肪測定装置における絶縁電極21A,21Bをアンテナとして捉えて、発振回路2A、受信回路2Bと制御部31による測定システムと考えることができる。すなわち発信回路2Aで形成された電波EMを、第1の絶縁電極(アンテナ)21Aから放射し、第2の絶縁電極(アンテナ)2Bで受信するシステムである。体内の組成物により電波の伝わり方が変わるため、送信電波と受信電波の位相差や電波強度の減衰等をパラメータとして、体脂肪量、及びその空間分布を測定・算出することができる。なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る体脂肪測定装置についての、ブロック構成図。 (a)は同体脂肪測定装置の正面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(b)におけるB−B断面図、(d)は同体脂肪測定装置の使用状態を示す断面図。 同上体脂肪測定装置を用いた体脂肪測定のフローチャート図。 (a)は同上体脂肪測定装置における静電容量計測用発振回路の回路図、(b)は同回路における動作状態を示す電圧変化図。 (a)は同上体脂肪測定装置における静電容量計測用発振回路の回路図、(b)は同回路における動作状態を示す電圧変化図。 (a)は同上体脂肪測定装置における静電容量計測用発振回路の回路図、(b)は同回路における動作状態を示す電圧変化図。 同上体脂肪測定装置を用いた体脂肪測定を説明するブロック図。 同上体脂肪測定装置を用いた体脂肪測定を説明するブロック図。 同上体脂肪測定装置を用いた体脂肪測定を説明するブロック図。 同上体脂肪測定装置を用いた体脂肪測定を説明するブロック図。
符号の説明
1 体脂肪測定装置
2 発振回路
3 制御部
4 表示部
5 入力手段
6 シート
7 温度補正回路
21、21a、21b、Z1〜Z19 絶縁電極
23 静電容量計測手段
32 演算部
81 皮下脂肪
82 内臓脂肪
M 被測定体

Claims (10)

  1. 複数の絶縁電極と、
    前記絶縁電極の1つの絶縁電極と他の絶縁電極間に電圧を印加して、各電極間の静電容量を計測する静電容量計測手段と、
    計測された静電容量に基づいて体脂肪量を算出する演算部と、
    算出された結果を表示する表示部と、を備え、
    前記絶縁電極は、被測定体である人体の皮膚面から絶縁された状態で配置使用され、
    前記静電容量計測手段は、前記絶縁電極間の体組成分で定まる静電容量を回路に含む発振回路の発振周波数をもとにして静電容量を計測することを特徴とする体脂肪測定装置。
  2. 前記複数個の絶縁電極は、被測定部周囲に一列又は複数列に配置され、
    該絶縁電極は、正負の極性が切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  3. 前記静電容量計測手段は、各電極間の静電容量を計測するため前記絶縁電極を選択的にスキャンすることを特徴とする請求項2に記載の体脂肪測定装置。
  4. 前記被測定体の被測定部の外周長及び、該被測定体の体重・身長・年齢・性別のいずれか又は全てを入力する入力手段をさらに備え、
    前記演算部は、前記計測された静電容量値と前記入力された被測定部の外周長とに基づいて脂肪量を算出することを特徴とする請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  5. 被測定部の皮下脂肪測定時は、被測定部周囲に互いに隣接して配置された正の絶縁電極と負の絶縁電極とを用いることを特徴とする請求項2に記載の体脂肪測定装置。
  6. 前記表示部は、前記演算部で算出された体脂肪の分布を平面的又は立体的に表示することを特徴とする請求項3に記載の体脂肪測定装置。
  7. 前記静電容量計測手段は、静電容量を補正するための温度補正回路を有することを特徴とする請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  8. 前記温度補正回路は、環境温度及び/又は被測定部表面温度に基づいて補正を行うことを特徴とする請求項7に記載の体脂肪測定装置。
  9. 前記絶縁電極は、シート上に形成されることを特徴とする請求項2に記載の体脂肪測定装置。
  10. 前記シート上に形成された絶縁電極は、前記シートを被測定部に巻き付けることによって被測定部に配置され、
    前記シートの被測定部巻き付け時に被測定部周囲長を計測する周囲長計測手段をさらに備えていることを特徴とする請求項9に記載の体脂肪測定装置。
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