JP2005125059A - 体脂肪計および体脂肪率推定プログラム - Google Patents

体脂肪計および体脂肪率推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 被検者の身体容積データを考慮して測定精度の向上を図った体脂肪計および体脂肪率推定プログラムを提供する。
【解決手段】 被検者の標準データを入力する入力操作部7、被検者の身体容積データを測定する光学測定手段9、第一、第二の測定電極対4a、4b、5a、5bに被検者の身体部位を接触させて生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段21、標準データおよび身体容積データ・生体インピーダンスデータとともに体脂肪率算出用の体脂肪率演算式を記憶する記憶装置15、記憶装置から標準データおよび身体容積データ・生体インピーダンスデータ・体脂肪率演算式を読み出した上で標準データおよび身体容積データ・生体インピーダンスデータに基づいて体脂肪率演算式から体脂肪率の推定値を算出する処理装置14を体脂肪計10は備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、体脂肪率の推定精度を高めた体脂肪計および体脂肪率推定プログラムに関する。
体内脂肪量の増加は成人病の原因となる得るため、体内脂肪量を日常的にチェックしておき、成人病の予防を図りたいという要望が増している。このような健康自己管理の意識高揚に応える点から体内脂肪量の指標として体脂肪率を簡易的に測定する体脂肪計が注目を集めている。
体脂肪計による体脂肪率の測定は、概ね以下のようにして行われる。まず、被検者自ら、身長および体重・性別・年齢等の個人データを体脂肪計に入力して、これらの個人データを体脂肪計に内蔵される記憶装置に保存する。次に、体脂肪計の表面に配置された測定電極に被検者の身体部位を接触させて生体インピーダンスデータを測定して、この生体インピーダンスデータも体脂肪計の記憶装置に記憶する。
その後、体脂肪計の処理装置に記憶装置から所定の体脂肪率算出用の演算式と共に個人データおよび生体インピーダンスデータが読み込まれて、体脂肪率が演算されて表示部にて表示される(例えば特許文献1参照)。こうして、比較的手軽に体脂肪率が測定できるようになってきている。
ところで、体脂肪計において体脂肪率を算出するにあたり、以下の式(1)に基づき体密度データを計算して、この体密度データから所定の演算式によって体脂肪率を推定する手法が知られている(例えばブロゼック等の報告書の非特許文献1参照)。
BD1=a1−b1×(W×Z/T2)+e1×age+f1・・・(1)
ここで、(1)式において、BD1は被検者の体密度データ、Wは被検者の体重データ、Zは被検者の生体インピーダンスデータ、Tは被検者の身長データ、ageは被検者の年齢データ、f1は被検者の男女の性別に基づく性別データである。
また、(1)式の係数a1、b1、e1は、標本として所定の母集団中の各人について、例えば水中重量法によって実測された体密度データ群と、母集団中の各人の体重データ群、生体インピーダンスデータ群、身長データ群および年齢データ群との相関関係を、後に述べる統計的に処理することで求められ、それらの数値は予め体脂肪計の記憶装置に記憶されている。
特開平11−70091号公報 ブロゼック等の報告書、J.Brozek, F.Grande, J.T.Anderson and A.Key;"Ann. NY. Aca d.Sci., 110(1963)113-40
ブロゼック等の報告書に記載された手法を採用した体脂肪率の測定精度は、上記(1)式の体密度推定計算値と被検者本来の体密度データとの間に差異があれば、その影響を受けることになる。ところで、(1)式においては、被検者身体に関する固有の体型的な特徴を必ずしも完全には反映することができず、条件によっては(1)式の体密度推定値の精度が劣化する場合もある。
とりわけ、(1)式中の体密度データと体重データ等の相関関係は、不特定多数の母集団中のサンプル抽出値を標本として平均的に求められたものであるため、この相関関係を一律に適用することで、ある特定人の肥満度や、ある特定人の肥満部位等によってもたらされる体型特異性によっては、それに起因して(1)式の体密度推定値の精度に影響を与えて、体脂肪率測定の正確さを欠くという場合もある。
そこで、本発明の目的は、体脂肪率の測定精度を高め得る体脂肪計および体脂肪率推定プログラムを提供することにある。
このような状況に鑑みて、ブロゼック等報告書に記載された手法を精査した結果、この報告書による体密度演算に内在する精度上の問題の解消の一方法として、体密度推定演算式に個人の身体容積データを含ませることが有効であるという知見を本願発明者は見出した。
また、上記課題解決の別の方法として、体密度推定演算式に被検者の身体部位毎(腕部、脚部および胴体部等)の形状データ(長さや周囲長)を含ませることが有効であるという知見も得られた。
更に、被検者の体密度データを演算することなく、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータと被検者の身体部位毎の形状データとを用いて直接、所定の体脂肪率演算式から被検者の体脂肪率を求めて、上記問題に対処できることも分かった。
なお、身体容積データおよび身体部位毎の形状データ並びに身体部位毎の生体インピーダンスデータを適宜組み合わせて、これによって、より精度の高い体脂肪率の推定値を得ることも可能であると考えられる。
よって上記課題を解決するため、本発明に係る体脂肪計は、被検者の身体容積データと前記身体容積データ以外の標準データとからなる個人データを取得して、前記個人データに基づき前記被検者の体脂肪率の推定値を算出するものであり、本発明に係る体脂肪率推定プログラムは、被検者の身体容積データと前記身体容積データ以外の標準データとからなる前記個人データに基づき体脂肪率演算式から前記被検者の体脂肪率の推定値の算出を処理装置で遂行させるものである(請求項1、12)。こうすることで、被検者固有の体型的な特徴を反映し得る身体容積データを考慮した上で体脂肪率の推定演算ができて、体脂肪計の体脂肪率推定値の精度を高めることができる。
なおここで、上記の体脂肪計は、前記標準データを入力する入力操作部、測定電極に前記被検者の身体部位を接触させて前記生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段、前記個人データおよび前記生体インピーダンスデータとともに体脂肪率算出用の体脂肪率演算式を記憶する記憶装置、前記記憶装置から前記個人データ、前記生体インピーダンスデータおよび前記体脂肪率演算式を読み出した上で前記個人データおよび前記生体インピーダンスデータに基づいて前記体脂肪率演算式から体脂肪率の推定値を算出する処理装置を備えている(請求項2)。こうして、被検者固有の体型的な特徴を反映し得る身体容積データを含んだ個人データと生体インピーダンスデータに基づいて体脂肪率の推定演算を精密に実施できる。
この体脂肪率演算式の変数には、前記身体容積データに基づき体密度演算式によって算出した体密度データが含まれている(請求項3、13)。これによって、身体容積データを考慮した体密度データの演算を行うことができ、体脂肪率の高精度化を図られる。
また、所定の母集団中の各個人について実測した体密度データ群と、前記母集団中の各個人について得られた個人データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記体密度演算式の係数を用いて、前記処理装置は前記体密度データを算出できる(請求項4、14)。このような回帰分析で体密度演算式の係数を算出しているため、その分、体密度データの精度が高められている。
更に、前記身体容積データは、前記被検者の全身の容積データまたは身体部位容積データであっても良い(請求項5、15)。全身の容積データまたは身体部位容積データを体脂肪率推定演算に反映させて、体脂肪率の推定精度を向上させることができる。
なおここで、前記身体部位容積データは胴体部位容積データあっても良い(請求項6、16)。これによって、胴体部位の容積データを体脂肪率推定演算に反映させて、より精密な体脂肪率の推定演算を行い得る。
ここで、携帯可能な体脂肪計の筐体表面に第一、第二の測定電極対を配置して、前記被検者の左右の指を前記第一、第二の測定電極対に接触させて生体インピーダンスデータを測定しても良い(請求項7)。この構成によれば、携帯可能で手軽に体脂肪率を測定できる体脂肪計が得られる。
また一方、体重データを測定する体重測定手段を内蔵した体脂肪計の筐体の体重測定面に、第一、第二の測定電極対を配置して、前記被検者の左右の足を前記第一、第二の測定電極対上に載せて接触させることで、前記被検者の体重データと共に生体インピーダンスデータを測定しても良い(請求項8)。この構成によれば、生体インピーダンス測定と共に、体重データも測定できる体脂肪計が得られる。
なお、以上に述べた身体容積データは、例えば、光学測定手段等の身体容積データ測定手段によって測定された前記被検者の3次元形状データに基づき算出することができる(請求項9、17)。こうすることで、比較的容易に全身の身体容積データの他、その一部の身体部位容積データも得ることができる。
前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の3次元形状データを作成する画像処理部を光学測定手段は備えても良く(請求項10、18)、または、鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の3次元形状データを作成する画像処理部を光学測定手段は備えても良い(請求項11、19)。こうして、例えば光学的測定手段等によって人体の3次元形状データを作成し、これに基づき精密な全身の身体容積データや身体部位容積データを得ることができる。
本発明に係る体脂肪計は、被検者の身体部位に関連付けられた形状データを光学的に取得する光学測定手段と、前記被検者の全身の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と、処理装置とを備えており、前記処理装置は、前記形状データと前記生体インピーダンスデータとを用いて所定の演算式により前記被検者の体脂肪率の推定値を算出するものである(請求項20)。
こうすることで、被検者固有の体型的な特徴を反映し得る被検者の身体部位毎の形状データを考慮した上で体脂肪率の推定演算ができて、体脂肪計の体脂肪率推定値の精度を高めることができる。
ここで、前記身体部位は軸方向に延びる略棒状をなしており、前記形状データは、前記軸方向の長さ及び前記軸方向に交差する断面の周囲長であっても良い(請求項21)。
そして、前記身体部位は、例えば、前記被検者の腕部、胴体部および脚部を含むようなものである(請求項22)。
このような身体部位毎の形状データの使用によって被検者固有の体型的な特徴を正確に反映して体脂肪率の推定演算の精度を高めることができる。
なお、前記胴体部の前記形状データとして、前記被検者のウエストにおける断面の周囲長または、ウエストにおける断面の周囲長とバストにおける断面の周囲長の両方が含まれるものである(請求項23)。被検者が女性であれば、被検者のバスト周囲長を考慮して体脂肪率の推定演算の精度を向上することが可能になる。
前記所定の演算式は、前記形状データと前記生体インピーダンスデータとを用いて前記被検者の体密度データの推定値を算出する体密度演算式と、前記体密度データを用いて前記被検者の体脂肪の推定値を算出する第一の体脂肪率演算式とを含むものである(請求項24)。
これによって、被検者の身体部位毎の形状データを考慮した体密度データの演算を行うことができ、体脂肪率の高精度化を図られる。
なおここで、所定の母集団中の各個人について実測した体密度データ群と、前記母集団中の各個人について得られた形状データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記体密度演算式の係数を用いて、前記処理装置は前記体密度データを算出できる(請求項25)。
このような回帰分析で体密度演算式の係数を算出しているため、その分、体密度データの精度が高められている。
また、前記光学測定手段の一例は、前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えるものである(請求項26)。
前記光学測定手段の他の例は、鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えるものである(請求項27)。
こうすることで、正確に被検者の身体部位毎の形状データが光学測定手段により得られる。
本発明に係る体脂肪計は、被検者の身体部位に関連付けられた形状データを光学的に取得する光学測定手段と、前記身体部位毎の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と、処理装置とを備えており、前記処理装置は、前記形状データと前記生体インピーダンスデータとを用いて第二の体脂肪率演算式により前記被検者の体脂肪率の推定値を算出するものである(請求項28)。
こうすることで、被検者固有の体型的な特徴を反映し得る身体部位毎の形状データおよび身体部位毎の生体インピーダンスデータを考慮した上で体脂肪率の推定演算ができて、体脂肪計の体脂肪率推定値の精度を高めることができる。
また本発明に係る体脂肪計は、被検者の身体部位毎の身体容積データを光学的に取得する光学測定手段と、前記身体部位毎の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と、処理装置とを備えており、前記処理装置は、前記身体容積データと前記生体インピーダンスデータとを用いて第三の体脂肪率演算式により前記被検者の体脂肪率の推定値を算出するものである(請求項29)。
こうすることで、被検者固有の体型的な特徴を反映し得る身体部位毎の身体容積データおよび身体部位毎の生体インピーダンスデータを考慮した上で体脂肪率の推定演算ができて、体脂肪計の体脂肪率推定値の精度を高めることができる。
ここで、前記身体部位は、軸方向に延びる略棒状をなしており、前記形状データは、前記軸方向の長さ及び前記軸方向に交差する断面の周囲長であっても良い(請求項30)。
前記身体部位は、例えば、前記被検者の腕部、胴体部および脚部を含むものである(請求項31)。
このような身体部位毎の形状データおよび身体部位毎の生体インピーダンスデータの使用によって被検者固有の体型を正確に反映して体脂肪率の推定演算の精度を高めることができる。
前記胴体部の前記形状データとして、前記被検者のウエストにおける断面の周囲長または、ウエストにおける断面の周囲長とバストにおける断面の周囲長の両方が含まれるものである(請求項32)。被検者が女性であれば、被検者のバスト周囲長を考慮して体脂肪率の推定演算の精度を向上することが可能になる。
所定の母集団中の各個人について実測した体脂肪率群と、前記母集団中の各個人について得られた形状データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記第二の体脂肪率演算式の係数を用いて、前記処理装置は前記体脂肪率を算出できる(請求項33)。
このような回帰分析で体脂肪率演算式の係数を算出しているため、その分、体脂肪データの精度が高められている。
前記光学測定手段の一例は、前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えるものである(請求項34)。
また、前記光学測定手段の他の例は、鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えるものである(請求項35)。
こうすることで、被検者の身体部位毎の形状データが簡易かつ正確に光学測定手段により得られる。
本発明によれば、個人データに身体容積データを含めて体脂肪率の推定値を測定したため、体脂肪率推定値の測定精度を高めることができる。また、本発明によれば、個人データに身体部位毎の形状データ及び/又は身体部位毎の生体インピーダンスデータを含めて体脂肪率の推定値を測定したため、体脂肪率推定値の測定精度を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る体脂肪計の外観斜視図であって、図2は、図1の体脂肪計内部の制御処理を身体容積データ測定手段(光学測定手段)の制御を含めて説明するブロック図である。なお、身体容積データを後で述べる光学測定手段等の身体容積データ測定手段によって測定する場合には、体脂肪計はこの身体容積データ測定手段も備えることになる。
図1に示すように、本実施の形態に係る体脂肪計10は、いわゆる携帯可能なカード型の筐体1を有している。この筐体1の正面略中央部には表示部8が配設され、表示部8の下方に入力操作部7が配設されている。この入力操作部7には、電源スイッチ、モード切り替えスイッチ等が配置されている。そして、表示部8の上方両端には、筐体1の上面2及び下面3に生体インピーダンスデータ測定用の第一、第二の測定電極対(4a、5a)、(4b、5b)がそれぞれ配設されている。即ち、電極4aは上面2に、電極4bは下面3にそれぞれ配置され、これらは互いに筐体1の厚さ方向から見て対向する箇所に設けられている。また、電極5aは上面2に、電極5bは下面3にそれぞれ配置され、これらは互いに筐体1の厚さ方向から見て対向する箇所に設けられている。
表示部3には、中央処理装置14から入出力装置18(図2参照)を介して体脂肪率測定に関連する被検者への各種メッセージの他、入力操作部7にて被検者が入力した身長および体重・性別・年齢・身体容積等の個人データ、後で述べる方法で測定された生体インピーダンスデータや体脂肪率等が出力されて表示される。
体脂肪計10における演算処理および表示部の表示制御は、図2に示す中央処理装置(CPU)14と記憶装置15で構成される制御部12で実行される。
図2によれば、中央処理装置14は、バスを介してROMやRAM等の記憶メモリからなる記憶装置15に接続されている。記憶装置15には、体脂肪計10の動作を遂行する体脂肪率推定プログラムが予め記憶されている。
生体インピーダンスデータ測定用の第一、第二の測定電極対(4a、5a)、(4b、5b)はインピーダンス測定回路20に接続され、インピーダンス測定回路20の出力が入出力装置18を介して中央処部14に入力される。ここで、これらの電極対(4a、5a)、(4b、5b)とインピーダンス測定回路20でもってインピーダンス測定手段21を構成している。生体インピーダンスデータ測定手法をより詳細に説明すると、電極4bおよび電極5bは被検者の人体に電流路を形成する一対の電流路形成電極であり、電極4aおよび電極5aは、この電流経路内における2点間の電位差を測定する一対の電圧測定用電極である。そして、これらの電極は、体脂肪計10の内部のインピーダンス測定回路20に接続されている。即ち、電極4bおよび電極5bは一定電流を出力する定電流源を構成する回路部分に接続され、電極4aおよび電極5aはこれら2点間の電圧を測定する電圧計を構成する回路部分に接続されている。そして、これらの電極4a、4b、5a、5bを介して生体インピーダンスデータを測定するにあたって、例えば、被検者の左手の親指を電極4aに接触させその人指し指を電極4bに接触させる一方、被検者の右手の親指を電極5aに接触させその人指し指を電極5bに接触させると、被検者の両手を人体の末端とする生体インピーダンスデータの測定が可能になる。
この体脂肪計10のように、電極4bを電極4aの略真裏に配置して、電極5bを電極5aの略真裏に配置したため、両手の各手の2本の指を電極に接触させつつ筐体1を容易に摘み得る。これによって、体脂肪計10を安定して保持できると共に、生体インピーダンスデータの測定も行い易い。また、電極4aと電極4bとを被検者の左手の指でもって略等しく押圧でき、電極5aと電極5bとを被検者の右手の指で略等しく押圧できて、生体インピーダンスデータを安定に測定可能である。よって体密度データの精度向上、ひいては体脂肪率の測定精度の向上を図れる。
被検者は、入力操作部7の機能キーを適宜操作して、各個人の身長データおよび体重データ・年齢データ・性別データ等の個人データを入力することができ、この操作によって個人データが入出力装置18を介して中央処理装置10に入力され、記憶装置15にて記憶される。ここで、個人データは、身体容積データであって後で述べる測定法にて測定したものと、この身体容積データ以外の標準データに分類される。もっとも身体容積データも個人データの一種であるが、本実施の形態では、体脂肪率算出にあたり標準データおよび生体インピーダンスデータのみに基づく体脂肪率の標準測定モードとこれらに身体容積データを加味して体脂肪率の推定精度を高めた体容積補正測定モードのいずれか一方を選択できる処理を採用しているため(図4参照)、身体容積データをその他の個人データと区別して扱う。即ち、標準データとは、被検者の身体容積データに関するデータを除いた体脂肪率測定に有益なデータの総称であって、本実施の形態の場合には、標準データは、身長データおよび体重データ・年齢データ・性別データを含んでいる。また、上記の生体インピーダンスデータについても、本実施の形態では、インピーダンス測定手段21にて測定され、被検者の入力するデータ項目ではないため、これも個人データとは区別して扱う。但し、被検者が別途生体インピーダンスを何らかの方法で測定しておき、これを入力操作部7で入力しても何ら構わない。
また、身体容積データの測定に関連する身体容積データ測定手段としての光学測定手段9は、入出力装置18を介して処理装置14に接続されており、処理装置14は、光学測定手段9を操作して被検者の身体容積データを取得できる。勿論、被検者は別途、身体容積データを何らかの方法で測定して、これを入力操作部7の機能キーを使って入力しても構わない。
次に、この身体容積データの測定法につき図3を参照しながら説明する。
例えば、図3に示す光学測定手段9を制御部12の処理装置14と接続させて、被検者の身体容積データを処理装置14は取得できる。即ち、光学測定手段9は、その鉛直な中心軸周りに回転する回転台41と、この回転台41に載った被検者を撮影するひとつ或いは複数のカメラ等の撮像装置42と、カメラ42から出力される画像信号に基づき被検者の3次元形状データを作成する画像処理部43を備えている。こうすることで、被検者を回転させながら周囲からカメラ等の撮像装置42で撮影を行い、これによって得た画像信号に基づき被検者の3次元形状データを作成でき、この3次元形状データに基づいて被検者の身体容積データを得ることができる。なお、被検者を回転させず、被検者の周囲に複数のカメラ等の撮像装置を配置して、この撮像装置から出力される画像信号に基づき3次元形状データを作成しても良い。
このような光学測定手段によれば、人体の特定部位の身体部位容積データ、例えば、胴体部位のデータのみを抽出して胴体部位容積データも容易に得ることができる。
次に、身体容積データを含んだ個人データを使った体容積補正測定モードの体脂肪率の算出法を従来の身体容積データを含まない標準測定モードのそれと比較しながら説明する。下記(1)式は、標準測定モードで使用される体密度推定演算式であり、(2)式はその体脂肪率の推定演算式である。また、下記(3)式は、体容積補正測定モードで使用される体密度推定演算式であり、(4)式はその体脂肪率の推定演算式である。
体容積補正モードでは、個人データに被検者の身体容積データを含んでいるため、これを含まない標準測定モードに比べて体密度推定演算で身体容積データを反映させてこの推定値の精度向上が図られている。身体容積データは、被検者の全身の体容積であっても良く、身体部位容積データであっても良い。身体部位容積データとは、例えば身体部位のひとつである胴体部位の容積データであり、これによって肥満とともに増加する腹部脂肪量を正確に反映させて体密度データを推定できる。
BD1=a1−b1×(W×Z/T2)+e1×age+f1・・・(1)
FAT1(%)=((K/BD1)−1)×100・・・(2)
(1)式においてBD1は被検者の体密度データ、Wは被検者の体重データ、Zは被検者の生体インピーダンスデータ、Tは被検者の身長データ、ageは被検者の年齢データ、f1は被検者の男女の性別に基づく性別データである。(2)式においてFAT1(%)は被検者の体脂肪率、Kは体密度データから体脂肪率を換算する場合に用いられる特定の定数、BD1は(1)式で算出された体密度データである。
BD2=a2−b2×(W×Z/T2)−c1×BV+e2×age+f2・・(3)
FAT2(%)=((K/BD2)−1)×100・・・(4)
(3)式において、BD2は被検者の体密度データ、Wは被検者の体重データ、Zは被検者の生体インピーダンスデータ、Tは被検者の身長データ、BVは被検者の身体容積データ、ageは被検者の年齢データ、f2は被検者の男女の性別に基づく性別データである。(4)式において、FAT2(%)は被検者の体脂肪率、Kは体密度データから体脂肪率を換算する場合に用いられる特定の定数である。
なおここで、例えば、(3)式における係数a2およびb2・c1・e2は、別途に以下のような統計処理によって求めて記憶装置15に記憶しておく。なお、(1)式の係数a1およびb1・e1も勿論、同様の方法で求め得る。
まず、標本として所定の母集団を抽出して、この母集団中の各個人の体密度データ群を物理的測定法、例えば水中体重法によって実測する。水中体重法によれば、人体を水中に浸けて得られた水中での体重と空気中での体重の比率から体密度データ群を実測できる。また、(3)式の右辺の各個人の体重データ群および身長データ群、身体容積データ群、年齢データ群等の個人データ群も何らかの方法で求めておく。なお体密度データ群や身体容積データ群は、この水中体重法の他に、例えば光学測定手段またはDEXA法等の種々の方法を用いて測定できて、これらの測定法で求めた数値は補正を施して、互いに異なった手法で測定したもの同士でも使用できる。そして、(3)式左辺の体密度データ群と右辺の個人データ群との相関関係を仮定し、この相関関係を統計処理することで各係数が求まる。例えば、標本として抽出した各個人について実測された体密度データ群と、各個人についての(3)式右辺の変数のW×Z/T2およびageとは何らかの相関関係があるとすれば、この相関を統計処理することによって各係数a2およびb2・c1・e2が算出できる。なお、各係数a2およびb2・c1・e2の算出にあたって、2種類以上の個人データ群と体密度データ群との相関の統計処理は、重回帰分析で導き得る。体密度データ群と個人データ群との相関を統計処理する観点から、それの精度確保のため母集団のトータル人数を100人以上にすることが望ましい。
また、(3)式においてこの身体容積データ(BV)の変数に代えて体重データを身体容積データで除したW/BVを変数として用いても良い。
以下、この体脂肪計10の動作例について図4を参照して説明する。
図4は、体脂肪率測定モードのフローチャートを示す図である。体脂肪計10の入力操作部7の電源スイッチを押すと電源がオンして、表示部8には複数の測定メニューが表示され、入力操作部7の操作で体脂肪率測定モードを開始することができる。なお、本測定モードを以下のように実行するにあたり、被検者の行う各種入力手順の指示は、表示部8にメッセージ表示される。ここで、被検者が体脂肪率測定モードを選択すると、記憶装置15から体脂肪率推定プログラムが読み込まれて、このプログラムが以下の処理を処理装置や記憶装置等を制御しながら実行することになる。
まず、体脂肪計10の処理装置14から入出力装置18を介して被検者の個人データのデータ入力要求が表示部8において行われ、被検者はこの要求に従って個人データを、入力操作部7を用いて入力する一方、処理装置14は個人データを取得して記憶装置15に記憶する。(ステップS1;S1)。
被検者の入力データ項目として、少なくとも体重データおよび身長データ・年齢データ・性別データが含まれ、後に述べる体容積補正測定モードを選択する場合には、これらのデータに被検者の身体容積データが加味される。なお、個人データのうち、身体容積データについては、光学測定手段9を処理装置14が制御し操作することで自動的にこれを取得できるため、被検者は別途身体容積データを入力する必要はない。
次に、被検者が個人データの入力を終えると、体脂肪計10の処理装置14は、被検者に対して標準測定モードまたは体容積補正測定モードのうち、何れの測定モードを選択するかを表示部8に表示して問い合わせる(ステップS2;S2)。
標準測定モードとは、個人データのうち身体容積データを除いた標準データと、生体インピーダンスデータとにのみ基づいて体密度推定演算を行い、この体密度推定値から体脂肪率を測定するものである。一方、体容積補正測定モードとは、身体容積データおよび標準データ・生体インピーダンスデータに基づいて体密度推定演算を行い、この体密度推定値から体脂肪計を測定するものであって、このモードの体脂肪率の測定精度は、上記の標準測定モードのそれに比べて高められている。
続いて、仮に被検者が体容積補正測定モードを選択すると(S2においてYES)、体脂肪計10の処理装置14は、記憶装置15に予め記憶された体容積補正測定モード用の体密度推定演算式(3)および記憶装置15に予め記憶された体容積補正測定モード用の体脂肪率推定演算式(4)を記憶装置15から読み出す(ステップ3;S3)。
こうして、体脂肪計10の処理装置14は記憶装置15から体密度推定演算式(3)および体脂肪率推定演算式(4)の読み出しを完了すると、処理装置14は、入出力装置18を介して被検者の生体インピーダンスデータの測定を促す要求を表示部8において表示する(ステップ4;S4)。表示部18にて測定指示があった場合、被検者は、体脂肪計10の筐体1の上下面2、3に配置された生体インピーダンスデータ測定用の第一、第二の測定電極対(4a、5a)、(4b、5b)を指で摘まむことによって生体インピーダンスデータを測定する。測定終了の後、処理装置14は、この生体インピーダンスデータの測定値を取得してこのデータを記憶装置15に記憶する。
更に続いて、体脂肪計10の処理装置14による生体インピーダンスデータの取得および記憶装置15への記憶の後、処理装置14は、既に入手した個人データや既に測定した生体インピーダンスデータを使って体密度推定演算式(3)を実行して、体密度推定値BD2を算出した後、この推定値BD2を取得して記憶装置15への記憶を行う(ステップ5;S5)。
そして体密度推定演算の後、処理装置14は、既に算出した体密度データBD2を使って体脂肪率の推定演算式(4)を実行して、体脂肪率の推定値FAT2を算出した後、この推定値FAT2を取得して記憶装置15への記憶を行う(ステップ6;S6)。
最終的には、処理装置14は、記憶装置15から体脂肪率推定値FAT2を読み出して、この数値を、入出力装置18を介して表示部8に表示して(ステップ11;S11)、一連の体容積補正モードによる体脂肪率測定を終える。
また一方、ステップS2において、仮に被検者が標準測定モードを選択すれば(S2においてNO)、体脂肪計10の処理装置14は、記憶装置15に予め記憶された標準測定モード用の体密度推定演算式(1)および記憶装置15に予め記憶された標準測定モード用の体脂肪率推定演算式(2)を記憶装置15から読み出す(ステップ7;S7)。
その後、体容積補正測定モードと同様の手順で、処理装置14は、標準測定モードにおける体脂肪率測定を実行する。
即ち、処理装置14は、入出力装置18を介して被検者の生体インピーダンスデータの測定を促す指示を表示部8において表示する(ステップ8;S8)。次に、処理装置14は、既に入手した標準データや既に測定した生体インピーダンスデータを使って体密度推定演算式(1)を実行して、体密度推定値BD1の算出およびこの推定値の記憶装置15への記憶を行う(ステップ9;S9)。更には、処理装置14は、既に算出した体密度データBD1を使って体脂肪率の推定演算式(2)を実行して、体脂肪率の推定値FAT1の算出およびこの推定値の記憶装置15への記憶を行う(ステップ10;S10)。最終的に、処理装置14は、記憶装置15から体脂肪率推定値FAT1を読み出して、この数値を、入出力装置18を介して表示部8に表示して(ステップ11;S11)、一連の標準測定モードによる体脂肪率測定を終える。
これによって、被検者固有の体型を反映し得る身体容積データを含めた個人データに基づいて精度の高い体脂肪率を得ることができる。
(実施の形態2)
携帯可能なガード型の体脂肪計10を例にして実施の形態1を説明したが、実施の形態2ではこれに代えて体重計としても兼用させ得る体脂肪計例を説明する。なお、 体重データ測定および生体インピーダンスの測定法を除いて体脂肪計の基本構成およびデータ入力から体脂肪率表示までの一連の体脂肪率測定モードは実施の形態1と同様なため、これらの説明は省略する。
図5は、実施の形態2の係る体重計として機能する体脂肪計の外観斜視図である。
体脂肪計30の筐体31の上面は体重測定面32であり、筐体31内部に内蔵されたロードセル(図示せず)によって体重測定面32上に足を載せた被検者の体重データが測定されて表示部8にて表示される。
また、体重測定面32には、被検者の生体インピーダンス測定用の第一、第二の測定電極対(33a、33b)、(34a、34b)が設けられており、被検者が体重測定時にこれらの電極に足の裏を接触させることで生体インピーダンスデータも体重データと共に併せて測定できる。即ち、この体脂肪計30によると、被検者の左足の裏面を電極33a、34aに接触させるようにして、その右足の裏面を電極33b、34bに接触させるようにして体重測定面32の上に載せることで、被検者の体重を測定できると共に、両足を人体の末端とする生体インピーダンスを測定することもできる。なお、電極33aおよび電極33bは被検者体内に電流路を形成する一対の電流路形成電極であり、電極34aおよび電極34bは、この電流経路内における2点間の電位差を測定する一対の電圧測定用電極である。
こうすることで、本実施の形態2による体脂肪計30によれば、被検者は体重データを、別途入力操作部7を介して入力する必要がなくなり、入力すべき個人データを減らして操作の負担軽減を図ることができる。
(実施の形態3)
ここまで、図1および図3に示すように、光学測定手段9によって測定した身体容積データと、インピーダンス測定手段21によって測定した被検者の全身の生体インピーダンスデータとを用いて所定の演算式から体脂肪率推定値の測定精度を高める体脂肪計10、30を例示したが、本実施の形態3では、被検者の身体部位毎(腕部、脚部及び胴体部等)の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と被検者の身体部位毎の形状データ(長さや周囲長)を測定する光学測定手段を備える体脂肪計を説明する。
これにより、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータ及び/又は被検者の身体部位毎の形状データを用いて所定の演算式により被検者の体脂肪率を精度良く演算することを可能にする。
なお、被検者の身体部位毎の形状データの測定は、既に説明した光学測定手段9(実施の形態1、図3参照)により行い得るため、この測定装置の構成の説明は省略する。
図6は、実施の形態3に係る体脂肪計50の外観斜視図であり、未使用時にその本体部51を体重測定部53にコンパクトに収納した状態のものである。
体脂肪計50は主として、本体部51と体重測定部53とにより構成され、体重測定部53には本体部51を収納するための本体収納部53a(図7参照)が形成されて、ここに本体部51の脱着部51aを嵌め込むことができるようになっている。
体重測定部53の本体収納部53aに、本体部51の脱着部51aを嵌め込むと、体脂肪計50は図6に示すような状態となる。このように、本体部51は、体重測定部53から適宜に脱着できる。
図7は、体重測定部53から本体部51を離脱させたときの形態を示した体脂肪計50の外観斜視図である。体脂肪計50を使用するときは、このように体重測定部53から本体部51を離脱させ、後で述べるように本体部51を両手で保持する。
図8は、体脂肪計50の信号処理に関するハードウェア構成を示したブロック図である。
図8に示されるように、体脂肪計50の制御系のハードウェア構成は、生体インピーダンス測定用の電極E1〜E8およびインピーダンス測定回路61を含むインピーダンス測定手段62と、入力操作部55と、表示部54と、体重測定用のロードセル60と、身体部位毎の形状データ測定用の光学測定手段9と、入出力装置63と、記憶装置65と中央処理装置66を含む制御部64と、によって構成されている。制御部64は、主に、CPUによって構成される中央処理装置66と、ROMやRAM等の半導体メモリによって構成される記憶装置65とを有している。
四つの足用電極(E5、E6、E7、E8)およびロードセル60は、体重測定部53に設けられた部材または部品である。四つの手用電極(E1、E2、E3、E4)、インピーダンス測定回路61、入力操作部55、表示部54、入出力装置63および制御部64は、本体部51に設けられた部材または部品である。
また、身体部位毎の形状データを測定するための光学測定手段9(図3参照)は、体脂肪計50の入出力装置63に適宜の信号ケーブルを介して電気的に接続される測定システムである。
図7に示すように本体部51と体重測定部53とは信号ケーブル52によって接続されている。信号ケーブル52は多芯のケーブルである。本体部51に内蔵する部材と体重測定部53に内蔵する部材との間の電気信号の送受信は、すべて信号ケーブル52を介してなされる。
具体的には、足用電極(E5、E6、E7、E8)とインピーダンス測定回路61との間、および、ロードセル60と入出力装置63との間は、信号ケーブル52によって接続されている。
また、図8に示すように、インピーダンス測定回路61、入力操作部55、表示部54、ロードセル60および光学測定手段9と、制御部64との間の信号やデータの伝送は、すべて入出力装置63を介して行われる。また、図示してはいないが、各種信号やデ−タは、必要に応じてA/D変換器(図示せず)でディジタル化されて伝送される。
図6および図7を参照して体脂肪計50の構成を詳しく説明すると、本体部51は、携帯可能な比較的薄型の形状をなしている。
本体部51には、その左右端に左突出部56aと右突出部56bとが形成されている。両突出部56a、56bは、図7に示すように、左右方向に突出した板状の部分である。こうして、被検者は左手で左突出部56aを、右手で右突出部56bを把持することによって、本体部51を保持することができる。
ロードセル60は、被検者の体重を測定するための体重値測定手段を構成しており、被検者は自らの体重を測定するために、体重測定部53の測定面57に載る。被検者が測定面57に載ると、被検者の体重データがロードセル60によって検出可能な状態になる。
ロードセル60によって検出された被検者の体重デ−タは、検出精度を保持するべく特に図示されないアンプによって増幅された後にA/D変換され、ディジタル信号として入出力装置63を介して制御部64に伝送されて、記憶装置65に記憶される。
次に、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定手段62に関連する構成を説明する。
左突出部56aの上端面には電極E1が配設され、左突出部56aの下端面には電極E2が配設されている。また、右突出部56bの上端面には電極E4が配設され、右突出部56bの下端面には電極E3が配設されている。
ここで、被検者は、左手の人指し指が電極E1に接触するように、かつ、左手の親指が電極E2に接触するようにして、左手で左突出部56aを把持する。また、被検者は、右手の人指し指が電極E4に接触するように、かつ、右手の親指が電極E3に接触するようにして、右手で右突出部56bを把持する。
測定面57には足用電極(E5、E6、E7、E8)が配設されている。測定面57に被検者が載ると、被検者の足の裏が各足用電極(E5、E6、E7、E8)に接触する。より詳細に説明すると、体重測定部53に被検者が載ると、被検者の左足の裏の土踏まずより前方部分(この部分を以下、「左足母指丘部分」とも呼ぶ)が電極E5に接触する。また、左足の裏の踵部分が電極E6に接触する。また、右足の裏の土踏まずより前方部分(この部分を以下、「右足母指丘部分」とも呼ぶ)が電極E8に接触する。また、右足の裏の踵部分が電極E7に接触する。
次に、インピーダンス測定手段62のインピーダンス測定動作を詳しく説明する。
電極E1〜E8のうち、電極(E1、E4、E5、E8)は、被検者の身体に電流路を形成するための電流路形成用電極である一方、電極(E2、E3、E6、E7)は、被検者の身体に生ずる電圧分布に応じて2極間の電圧を測定するための電圧測定用電極である。
より詳しくは、インピーダンス測定回路61には、電極切換スイッチ部、電流源および電圧測定部等(図示せず)が配置されている。インピーダンス測定回路61の電流源は、電極切換スイッチ部を介して四つの電流路形成用電極(E1、E4、E5、E8)のうちの任意の二の電極に接続される。
例えば、電極E1及びE5または電極E4及びE8を介して各々、人体の左手と左足または右手と右足を末端とする電流路を形成することができる。
この電流源は交流周波数の電流を発生させるものである。電流源は、複数の所定の周波数のうちの選択された一の周波数の交流電流を発生させることができる。
また、インピーダンス測定回路61の電圧測定部は、電極切換スイッチ部を介して四つの電圧測定用電極(E2、E3、E6、E7)のうちの任意の二の電極に接続される。電流源が接続される電極および電圧測定部が接続される電極を、電極切換スイッチ部によって順次切替えてゆくことにより、身体の種々の身体部位の間の電位差(電圧)を検出することができる。電圧測定部が検出した電圧のデータは、入出力装置63を介して制御部64に伝送される。
電流源によって発生する電流値は予め決められた一定値であるため、電圧測定部からの電圧データを得ることによりインピーダンスを算出することができる。
なお、インピーダンス算出のための演算は、制御部64の中央処理装置66によってなされる。
すなわち、四つの電流路形成用電極(E1、E4、E5、E8)の内の二の電極間で所定周波数の微弱な交流電流を流すと、この電流によって被検者の身体に電圧分布が生ずる。このような状態において、四つの電圧測定用電極(E2、E3、E6、E7)の内の二の電極間の電圧を測定する。そして、被検者の身体を流れる電流の電流値と、測定された電圧値とから、生体インピーダンスデータを算出することができる。この生体インピーダンスデータの算出は、制御部64が実行する。
図9は、被検者の身体部位毎(腕部、胴体部および脚部)における生体インピーダンスデータの配置を模式的に示す図であり、この図を参照しつつ、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータの測定例を、以下に説明する。
図中に記載のインピーダンス(Z1)は被検者の左腕の生体インピーダンスデータであり、インピーダンス(Z2)は右腕の生体インピーダンスであり、インピーダンス(Z3)は胴体部の生体インピーダンスデータであり、インピーダンス(Z4)は左脚の生体インピーダンスであり、インピーダンス(Z5)は右脚の生体インピーダンスである。
この図を参酌して被検者のある身体部位の生体インピーダンスデータがどのようにして測定されるかを例示する。例えば、電極E1と電極E5との間に電流が流されると、左手の指と左足の裏を末端とした電流路が人体に形成される。このときの電流路は、図中のインピーダンス(Z1、Z3、Z4)によって形成される。
このような電流路が形成されているときに、電極E3と電極E7との間の電圧を測定すると、インピーダンス(Z2)とインピーダンス(Z5)に電流源からの電流が流れずこれらのインピーダンス(Z2、Z5)に起因する電圧降下は発生しないため、インピーダンス(Z3)、すなわち胴体部の生体インピーダンスデータは、この測定電圧を既知の電流値で除することにより求めることができる。
また例えば、電極E1と電極E5との間に電流を流し、電極E2と電極E3との間の電圧を測定すると、インピーダンス(Z2)に電流源からの電流が流れずこのインピーダンス(Z2)に起因する電圧降下は発生しないため、インピーダンス(Z1)、すなわち左腕の生体インピーダンスデータは、この測定電圧を既知の電流値で除することにより求めることができる。
これらの例から理解されるように、電流路形成用電極(E1、E4、E5、E8)と、電圧測定用電極(E2、E3、E6、E7)とを選択することにより、被検者の身体部位毎のインピーダンスを測定できる。
すなわち、これにより、その左腕の生体インピーダンスデータ(Z1)、右腕の生体インピーダンスデータ(Z2)、胴体部の生体インピーダンスデータ(Z3)、左脚の生体インピーダンスデータ(Z4)、右脚の生体インピーダンスデータ(Z5)を各々測定することができる。
次に、被検者の身体部位毎の形状データを測定する光学測定手段の測定動作を詳しく説明する。なお既述したように光学測定手段の構成は、実施の形態1で説明したものと同じため、これの構成の説明は省略する。
被検者の身体部位毎の形状データの測定仕様(定義)を述べたうえで、光学測定手段9に基づくこれらの形状データの測定法を順次説明する。
(腕の長さ:La)
「腕の長さLa」とは、腕を軸方向に伸ばして略棒状をなした形態においてその腕の軸方向の長さ、すなわち、被検者の脇の付け根の位置から手首の位置までの距離のことをいう。
なお、被検者の通常の姿勢において、光学測定手段9のカメラ42により撮影し出力した被検者の画像信号から被検者の手首の位置を特定することが困難であれば、被検者に手首を曲げるような形態(手を地面に着けたような形態)をとるように促すメッセージを制御部64は表示部54に表示する。
また、被検者の体型によっては、腕の付け根の位置が胸部側面に密着して隠れ、脇の付け根の位置の特定が難しい場合もある。このような場合には、制御部64は、被検者に腕を外側に開くことを促すメッセージを表示部54に表示する。
こうして、画像処理部43は、被検者の腕部に関連付けられた形状データ(ここでは、一次元の長さ)としての被検者の腕の長さLaを取得して、画像処理部43は、腕の長さLaに関するデータを制御部64に送信し、制御部64は、このデータを記憶装置65に記憶する。
(腕の周囲長:Ca)
「腕の周囲長Ca」とは、腕を軸方向に伸ばして略棒状をなした形態において被検者の上腕部の周囲の長さのことをいう。
ここで、一方向の画像のみでは腕の周囲長Caは計測困難なため、カメラ42により被検者を正面から撮影し出力した画像信号に基づき画像処理部43は、被検者の上腕部の幅寸法を読み取り、かつカメラ42により被検者を側面から撮影し出力した画像信号に基づき画像処理部43は、被検者の上腕部の厚さ寸法を読み取る。
そして、画像処理部43は、被検者の腕部に関連付けられた形状データ(ここでは、周囲長)として、上腕部の幅寸法および厚さ寸法を標準体型として予め記憶装置65に記憶した上腕部の断面形状に合わせてその周囲長Caを推定して取得し、画像処理部43は、腕の周囲長Caに関するデータを制御部64に送信し、制御部64は、このデータを記憶装置65に記憶する。
(脚の長さ:Ll)
「脚の長さLl」とは、脚を軸方向に伸ばして略棒状をなした形態において被検者の股の付け根の位置から床面(図3に示す回転台41に被検者を載せて測定する場合には、その回転台41の上面)までの距離のことをいう。
被検者の通常の姿勢において、その体型によっては股の付け根が両足を密着することにより隠れ、股の付け根の位置の特定が難しい場合もある。このような場合に、制御部64は、被検者に脚を両側に若干開くことを促すメッセージを表示部54に表示する。なおこの場合、股の付け根から床面の距離は、被検者の脚の長さと相違するが、脚を開いた角度とこの距離とを用いて、被検者の脚部に関連付けられた形状データとしての脚の長さLlが求まる。
こうして、画像処理部43は、カメラ42により被検者を撮影し出力した画像信号に基づき被検者の脚の長さLlを取得して、画像処理部43は、脚の長さLlに関するデータを制御部64に送信し、制御部64は、このデータを記憶装置65に記憶する。
(脚の周囲長:Cl)
「脚の周囲長Cl」とは、脚を軸方向に伸ばして略棒状をなした形態において被検者の大腿部の周囲の長さのことをいう。
ここで、一方向の画像のみでは脚の周囲長Clは計測困難なため、カメラ42により被検者を正面から撮影し出力した画像信号に基づき画像処理部43は、被検者の大腿部の幅寸法を読み取り、かつカメラ42により被検者を側面から撮影し出力した画像信号に基づき画像処理部43は、被検者の大腿部の厚さ寸法を読み取る。
そして、画像処理部43は、被検者の脚部に関連付けられた形状データとして、これらの大腿部の幅寸法および厚さ寸法を標準体型として予め記憶装置65に記憶した大腿部の断面形状に合わせてその周囲長Clを推定して取得し、画像処理部43は、脚の周囲長Clに関するデータを制御部64に送信し、制御部64は、このデータを記憶装置65に記憶する。
(胴体部のウエスト周囲長:Ct)
「ウエスト周囲長Ct」とは、略棒状をなした胴体部においてへその位置(ウエスト位置)に対応する周囲の長さのことをいうが、ウエスト位置をカメラ42により撮影によりその位置を特定することが困難であれば、被検者の肩の位置と股の付け根の位置をカメラ42の撮影により特定して両位置の間を所定の比例配分にてウエスト位置を決定して、この位置における胴体の周囲の長さを、簡易的に「ウエスト周囲長Ct」としても良い。
ここで、一方向の画像のみではウエスト周囲長Ctは計測困難なため、カメラ42により被検者を正面から撮影し出力した画像信号に基づき画像処理部43は、被検者のウエスト位置における胴体部の幅寸法を読み取り、かつカメラ42により被検者を側面から撮影し出力した画像信号に基づき画像処理部43は、被検者のウエスト位置における胴体部の厚さ寸法を読み取る。
そして、画像処理部43は、被検者の胴体部に関連付けられた形状データとして、これらのウエスト位置における胴体部の幅寸法および厚さ寸法、標準体型として予め記憶装置65に記憶したウエスト位置における胴体部の断面形状に合わせてその周囲長Ctを推定して取得し、画像処理部43は、ウエスト周囲長Ctに関するデータを制御部64に送信し、制御部64は、このデータを記憶装置65に記憶する。
(胴体部長さ:Lt)
「胴体部長さLt」とは、略棒状をなした胴体部の肩の位置から股の付け根の位置までの距離のことをいう。
もっとも、被検者の身長からその脚の長さLlおよびその頭部の長さ並びにその首部の長さを減じることにより、被検者の胴体部長さLtを算出しても良い。この際、身長データとして被検者が予め入力操作部55を介して入力したものを使っても構わないが、被検者の身長を、被検者の髪の毛の量、その形状またはその色等の影響による測定誤差を補正しながら、光学測定手段9により被検者の身長を測定することも可能である(測定上限値:2m)。
こうして、画像処理部43は、カメラ42により被検者を撮影し出力した画像信号に基づき被検者の胴体部に関連付けられた形状データとしての胴体部長さLtを取得して、画像処理部43は、胴体部長さLtに関するデータを制御部64に送信し、制御部64は、このデータを記憶装置65に記憶する。
(胴体部のバスト周囲長:Cb)
「バスト周囲長Cb」とは、略棒状をなした胴体部において、被検者を側面から見て、被検者の脇の付け根を基準に上下方向所定範囲内で最も厚い位置における胴体部(胸部)の周囲の長さのことをいう。なお、バスト周囲長Cbは、女性にのみ関係するデータであり、被検者によって入力操作部55を介して入力された性別データを基に、制御部64は、光学測定手段9によってバスト周囲長Cbを取得するか否かを判定する。
こうして、画像処理部43は、カメラ42により被検者を撮影し出力した画像信号に基づき被検者の胴体部に関連付けられた形状データとしての被検者のバスト周囲長Cbを取得して、画像処理部43は、バスト周囲長Cbに関するデータを制御部64に送信し、制御部64はこのデータ記憶装置65に記憶する。
勿論、「腕の長さLa」と、「腕の周囲長Ca」と、「脚の長さLl」と、「脚の周囲長Cl」と、「胴体部のウエスト周囲長Ct」と、「胴体部長さLt」と、「胴体部のバスト周囲長Cb」とを画像処理装置42が取得することなく、カメラ42から出力される画像信号を直接、制御部64(中央処理装置66)が受け取って、この画像信号を基に中央処理装置66が、「腕の長さLa」と、「腕の周囲長Ca」と、「脚の長さLl」と、「脚の周囲長Cl」と、「胴体部のウエスト周囲長Ct」と、「胴体部長さLt」と、「胴体部のバスト周囲長Cb」と、を取得して、これらの形状データを記憶装置65に記憶させても構わない。
ここで、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータ及び/又は被検者の身体部位毎の形状データを用いて所定の演算式により被検者の体脂肪率を演算する動作を説明する。
まず、被検者の身体部位毎の形状データを含む個人データを使った体脂肪率の演算動作を述べる。
被検者の体脂肪率を演算する基礎データとして、被検者の身体部位毎の形状データを含む個人データを用いて下記(5)式から被検者の体密度が中央処理装置66によって演算され、演算された体密度が記憶装置65に記憶される。
下記(5)式は、被検者の身体部位毎の形状データを含ませた体密度データの演算式である。また、下記(6)式は、(5)式により演算した体密度データを用いて体脂肪率を演算する推定演算式である。これらの演算式は予め記憶装置65に記憶されている。
下記(5)式では、個人データに被検者の身体部位毎の形状データを含んでいるため、形状データを含まない従来の体密度演算に比べ、これらのデータを体密度演算に反映してその推定値の精度向上が図られ、ひいては下記(6)式で求まる体脂肪率の推定演算値の精度が高められる。なお、女性の場合には下記(5)式にバスト周囲長Cbのデータを付加して、体密度データを演算する方が望ましい。
BD3=a3−b3×(W×Z/T2)−g1×(Ct2/Lt)
+h1×(Ca2/La)−i1×(Cl2/Ll)+e3×age+f3・・・(5)
FAT3(%)=((K/BD3)−1)×100・・・(6)
ここで、(5)式においてBD3は被検者の体密度データである。Wは被検者の体重データであって、ロードセル60により測定されて記憶装置65に記憶されている。Zは、被検者の全身の生体インピーダンスデータであって、体脂肪計50のインピーダンス測定手段62により測定されて記憶装置65に記憶されている。
また、Tは被検者の身長データであり、Ctはウエスト周囲長であり、Ltは胴体部長さであり、Caは腕の周囲長であり、Laは腕の長さであり、Clは脚の周囲長であり、Llは脚の長さであって、これらの形状データは体脂肪計50の光学測定手段9により測定されて記憶装置65に記憶されている。なお、ageは被検者の年齢データであり、f3は被検者の男女の性別に基づく性別データであって、これらのデータは、被検者により入力操作部55を介して入力されて記憶装置65に記憶されている。
また、(6)式においてFAT3(%)は被検者の体脂肪率である。Kは体密度データから体脂肪率を換算する場合に用いられる特定の定数であり、予め記憶装置65に記憶されている。
なおここで、(5)式における係数a3、b3、g1、h1、i1およびe3は、別途に以下のような統計処理によって求めて記憶装置65に記憶されている。
標本として所定の母集団を抽出して、この母集団中の各個人の体密度データ群を物理的測定法、例えば水中体重法によって実測する。水中体重法によれば、人体を水中に浸けて得られた水中での体重と空気中での体重の比率から体密度データ群を実測できる。また、(5)式の右辺の各個人の体重データ群および身長データ群並びに被検者の身体部位に関連付けられた各形状データ群並びに年齢データ群(以下、形状データ群等という。)も適宜の方法により求める。
なお、体密度データ群は、この水中体重法の他に、例えば光学測定手段9またはDEXA法等の種々の方法を用いて測定できて、これらの測定法で求めた数値は補正を施して、これにより互いに異なった手法で測定したもの同士でも使用できる。
そして、(5)式の左辺の体密度データ群と右辺の形状データ群等との相関関係を仮定し、この相関関係を統計処理することで各係数が求まる。例えば、標本として抽出した各個人について実測された体密度データ群と、各個人についての(5)式の右辺の変数の(W×Z/T2、(Ct2/Lt)・・・)とは何らかの相関関係があるとすれば、この相関を統計処理することによって各係数a3、b3、g1、h1、i1およびe3が算出できる。
なお、各係数a3、b3、g1、h1、i1およびe3の算出にあたって、2種類以上の形状データ群等と体密度データ群との相関の統計処理は、重回帰分析で導き得る。
体密度データ群と形状データ群等との相関を統計処理する観点から、それの精度確保のため母集団のトータル人数を100人以上にすることが望ましい。
次に、被検者の身体部位毎の形状データおよび身体部位毎の生体インピーダンスデータを含む個人データを使った体脂肪率の演算動作を述べる。
被検者の体脂肪率を演算する式(下記(7)式)は、予め記憶装置65に記憶されている。なお、下記(7)式の従属変数が被検者の体脂肪率であり、その独立変数が被検者の身体部位毎の形状データおよび被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータであって、被検者の体密度を演算することなく、直接、被検者の形状データおよび生体インピーダンスデータ等を用いて体脂肪率を演算することが可能である。
下記(7)式では、個人データに被検者の身体部位毎の形状データおよびその身体部位毎の生体インピーダンスデータを含んでいるため、従来の体脂肪率演算に比べ、これらのデータを体脂肪率演算に反映して体脂肪率推定値の精度向上が図られる。なお、女性の場合には下記(7)式にバスト周囲長Cbのデータを付加して、体脂肪率を演算する方が望ましい。
FAT4(%)=o1−p1×Lt/(Zt×Ct2)+q1×La/(Za×Ca2)−r1×Ll/(Zl×Cl2)+u1×age+v1・・・(7)
ここで、(7)式においてFAT4(%)は被検者の体脂肪率である。Ztは、被検者の胴体部の生体インピーダンスデータであり、Zaは、その右腕または左腕の何れかの生体インピーダンスデータであり、Zlはその右脚または左脚の何れかの生体インピーダンスデータであって、これらのデータは体脂肪計50のインピーダンス測定手段62により測定されて記憶装置65に記憶されている。
また、Ctはウエスト周囲長であり、Ltは胴体部長さであり、Caは腕の周囲長であり、Laは腕の長さであり、Clは脚の周囲長であり、Llは脚の長さであって、これらの形状データは体脂肪計50の光学測定手段9により測定されて記憶装置65に記憶されている。
なお、ageは被検者の年齢データであり、v1は被検者の男女の性別に基づく性別データであって、これらのデータは、被検者により入力操作部55を介して入力されて記憶装置65に記憶されている。
なおここで、(7)式における係数o1、p1、q1、r1およびu1は別途、上記と同様の統計処理によって求めて記憶装置65に記憶されている。すなわち、(7)式の左辺の体脂肪率データ群と、右辺の生体インピーダンスデータ群および形状データ群等との相関関係を仮定し、この相関関係を統計処理することで各係数が求まる。 例えば、標本として抽出した各個人について実測された体脂肪率データ群と、各個人についての(7)式の右辺の変数の(Lt/(Zt×Ct2)、La/(Za×Ca2)・・・)とは何らかの相関関係があるとすれば、この相関を統計処理することによって各係数o1、p1、q1、r1およびu1が算出できる。
なお、(7)式では、被検者の身体部位毎の形状データおよびその身体部位毎の生体インピーダンスデータを個人データに含ませて、被検者の体脂肪率推定値を演算しているが、これの変形例として、被検者の身体部位毎の身体容積データとその身体部位毎の生体インピーダンスデータとを個人データに含ませて被検者の体脂肪率推定値を演算することも可能である。これにより、従来の体脂肪率演算に比べ、被検者の身体部位毎の身体容積データおよび生体インピーダンスデータを体脂肪率演算に反映して体脂肪率推定値の精度向上が図られる。なお、被検者の身体部位毎の身体容積データは、既に説明した光学測定手段9により測定可能である。
例えば、被検者の胴体部の身体容積データBVtと被検者の胴体部の生体インピーダンスデータZtとを用いて下記(8)式のような演算式により被検者の体脂肪率推定値を演算することができる。
FAT5(%)=o2−p2×(BVtとZtとを変数として含む式)
+u2×age+v2・・・(8)
なおここで、ageは被検者の年齢データであり、v2は被検者の男女の性別に基づく性別データである。また、係数o2、p2およびu2は、上記と同様の統計処理によって求まる。
以下、体脂肪計50の体脂肪率測定モードの動作例について、図10を参照して説明する。
図10は、この体脂肪計50の体脂肪率測定モードの主要な測定動作の一例として、被検者の身体部位毎の形状データを含む個人データを用いて体密度推定演算式((5)式)と体脂肪率推定演算式((6)式)とによって体脂肪率を測定する処理動作を示したフローチャート図である。
なお、被検者の身体部位毎の形状データおよび身体部位毎の生体インピーダンスデータを用いて体脂肪率演算式((7)式)によって体脂肪率を測定する処理動作は、図10に示したフローチャート図およびこれに関連する記載を参酌すれば明確かつ充分に理解可能なため、ここでは、これに関するフローチャート図およびその説明は省略する。
被検者が体脂肪計50の入力操作部55の電源スイッチを押すと電源がオンして、表示部54には複数の測定メニューが表示され、入力操作部55の操作で体脂肪率測定モードを開始することができる。
なお、本測定モードを以下のように実行するにあたり、被検者の行う各種入力手順の指示は、表示部54にメッセージ表示される。ここで、被検者が体脂肪率測定モードを選択すると、記憶装置65から予め記憶装置65に記憶された体脂肪率推定プログラムが読み込まれて、このプログラムが以下の処理を処理装置や記憶装置等を制御しながら実行することになる。
まず、体脂肪計50の中央処理装置66から入出力装置63を介して被検者の個人データのデータ入力要求が表示部54において行われ、被検者はこの要求に従って個人データを、入力操作部55を用いて入力する一方、中央処理装置66は個人データを取得して記憶装置65に記憶する。(ステップS101;S101)。
被検者の入力データ項目として、少なくとも年齢データと性別データが含まれる。
なお、後で述べるように、個人データのうち、被検者の身長データT、腕の長さLa、腕の周囲長Ca、胴体部長さLt、ウエスト周囲長Ct、脚の長さLl、脚の周囲長Clおよびバスト周囲長Cb(女性のみ)については、光学測定手段9を中央処理装置66が制御し操作することによりにこれを取得できるため、被検者はこれらのデータを入力する必要はない。また、被検者の生体インピーダンスデータについても、インピーダンス測定手段62を中央処理装置66が制御し操作することによりこれを取得できるため、被検者はこの生体インピーダンスデータを入力する必要はない。同様に、被検者の体重データについても、ロードセル60を中央処理装置66が制御し操作することによりこれを取得できるため、被検者はこの体重データを入力する必要はない。
次に、被検者により個人データの入力が完了すると、中央処理装置66は、入出力装置63を介して被検者の生体インピーダンスデータの測定を促す要求を表示部54において表示する。そして、表示部54にて測定開始指示があれば、被検者は、体脂肪計50の本体部51に配置した生体インピーダンスデータ測定用の手用電極E1〜E4を指で摘まみ、体脂肪計50の測定面57に配置した生体インピーダンスデータ測定用の足用電極E5〜E8に足を載せることによって被検者の全身の生体インピーダンスデータが測定される。測定終了の後、中央処理装置66は、この生体インピーダンスデータの測定値を取得してこのデータを記憶装置65に記憶する(ステップS102;S102)。
続いて、中央処理装置66は、入出力装置63を介して被検者の体重データの測定を促す要求を表示部54において表示する。そして、入出力装置63の体重測定開始スイッチが押されれば、中央処理装置66は、体重データの測定値を取得しこのデータを記憶装置65に記憶する(ステップS103;S103)。
勿論、このステップS103の処理ステップを省いて、中央処理装置66が、ステップS102において被検者の生体インピーダンスデータの測定と同時に自動的にその体重データを測定するように動作しても良い。
その後、中央処理装置66は、入出力装置63を介して被検者の身体部位毎の形状データの測定を促す要求を表示部54において表示する。そして、光学測定手段9による被検者の身体部位毎の形状データを測定する準備が整えられれば、中央処理装置66は必要に応じて正確な形状データを取得できるように、被検者に対して適宜の姿勢(例えば、被検者の手首の位置を正確に特定するための手首を曲げた形態)をとるように指示すると共に、各種の形状データの測定値を取得してこのデータを記憶装置65に記憶する(ステップS104;S104)。
そして、中央処理装置66は、ステップS101で述べた入力データおよびステップS102で述べた生体インピーダンスデータ並びにステップS103で述べた体重データ並びにステップS104で述べた形状データを、体密度推定演算式((5)式)と共に記憶装置65から読み出し、これらのデータを用いて体密度推定演算式から体密度推定値を算出した後、この推定値の記憶装置65への記憶を行う(ステップ105;S105)。
続いて、中央処理装置66は、体脂肪率推定演算式((6)式)と定数Kとを記憶装置65から読み出し、ステップS105で算出した体密度データを用いて体脂肪率推定演算式から体脂肪率の推定値を算出した後、この推定値の記憶装置65への記憶を行う(ステップ106;S106)。
こうして、中央処理装置66は、記憶装置65から体脂肪率推定値を読み出して、この数値を、入出力装置63を介して表示部54に表示して(ステップ107;S107)、一連の体脂肪率測定モードを終える。
これによって、被検者固有の体型を反映し得る被検者の身体部位毎の形状データを含んだ個人データに基づいて精度の高い体脂肪率を得ることができる。
なおここまで、被検者固有の体型をより正確に反映してその体脂肪率の推定演算の精度を高める手法として、身体容積データを所定の演算式に含ませるもの(実施の形態1の(3)式および(4)式に基づく演算)と、被検者の全身の生体インピーダンスデータおよび被検者の身体部位毎の形状データを所定の演算式に含ませるもの(実施の形態3の(5)式および(6)式に基づく演算)と、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータおよび被検者の身体部位毎の形状データを所定の演算式に含ませるもの(実施の形態3の(7)式に基づく演算)と、被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータおよび被検者の身体部位毎の身体容積データを所定の演算式に含ませるもの(実施の形態3の(8)式に基づく演算)と、を説明したが、これらのデータまたはこれらの演算式を適宜組み合わせて、より精度の高い体脂肪率の推定値を得ることも可能である。
例えば、身体容積データおよび被検者の身体部位毎の生体インピーダンスデータ並びに被検者の身体部位毎の形状データをすべて演算式に含めて、これにより、被検者固有の体型を充分に反映した体脂肪率の高精度推定演算を行うことが可能である。
更に、体脂肪率推定プログラムを予め体脂肪計の記憶装置に記憶させた上で、体脂肪体において生体インピーダンスデータや形状データ等を測定し体脂肪率を算出するという実施の形態を例に説明したが、この実施の形態の変形例として、例えば、パーソナルコンピュータの記憶装置に体脂肪率推定プログラムおよび推定演算式(1)〜(8)を記憶させておき、別途、生体インピーダンスデータや形状データ等を公知の適宜な測定手段で測定して、これらのデータをコンピュータに入力して、コンピュータに体脂肪率を算出させるという形態を採用することもできる。
本発明に係る体脂肪計および体脂肪率推定プログラムによれば、体脂肪率の推定精度の向上を図れて健康関連機器として有用である。
本発明の実施の形態1に係る体脂肪計の外観斜視図である。 体脂肪計内部の制御処理を光学測定手段の制御を含めて説明するブロック図である。 身体容積データを測定する光学測定手段例の斜視図である 体脂肪率測定モードを説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態2に係る体脂肪計の外観斜視図である。 実施の形態3に係る体脂肪計における未使用時の外観斜視図である。 体重測定部から本体部を離脱させたときの形態を示した実施の形態3に係る体脂肪計の外観斜視図である。 実施の形態3に係る体脂肪計の信号処理に関するハードウェア構成を示したブロック図である。 被検者の身体部位毎における生体インピーダンスデータの配置を模式的に示す図である。 実施の形態3に係る体脂肪計の体脂肪率測定モードの主要な測定動作の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1、31 筐体
2 上面
3 下面
4a、5a 電圧測定用電極
4b、5b 電流路形成電極
7、55 入力操作部
8、54 表示部
9 光学測定手段
20、61 インピーダンス測定回路
21、62 インピーダンス測定手段
10、30、50 体脂肪計
12、64 制御部
14、66 中央処理装置
15、64 記憶装置
32 体重測定面
33a、33b 電流路形成電極
34a、34b 電圧測定用電極
51 本体部
51a 脱着部
53 体重測定部
56a 左突出部
56b 右突出部
57 測定面
60 ロードセル
E1〜E4 手用電極
E5〜E8 足用電極

Claims (35)

  1. 被検者の身体容積データと前記身体容積データ以外の標準データとからなる個人データを取得して、前記個人データに基づき前記被検者の体脂肪率の推定値を算出する体脂肪計。
  2. 前記標準データを入力する入力操作部、測定電極に前記被検者の身体部位を接触させて前記生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段、前記個人データおよび前記生体インピーダンスデータとともに体脂肪率算出用の体脂肪率演算式を記憶する記憶装置、前記記憶装置から前記個人データ、前記生体インピーダンスデータおよび前記体脂肪率演算式を読み出した上で前記個人データおよび前記生体インピーダンスデータに基づいて前記体脂肪率演算式から体脂肪率の推定値を算出する処理装置を備えた請求項1記載の体脂肪計。
  3. 前記体脂肪率演算式の変数には、前記身体容積データに基づき体密度演算式によって算出した体密度データが含まれている請求項2記載の体脂肪計。
  4. 所定の母集団中の各個人について実測した体密度データ群と、前記母集団中の各個人について得られた個人データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記体密度演算式の係数を用いて、前記処理装置は前記体密度データを算出する請求項3の何れかに記載の体脂肪計。
  5. 前記身体容積データは、前記被検者の全身の容積データまたは身体部位容積データである請求項1乃至4の何れかに記載の体脂肪計。
  6. 前記身体部位容積データは、胴体部位容積データである請求項5記載の体脂肪計。
  7. 携帯可能な筐体の表面に第一、第二の測定電極対を配置して、前記被検者の左右の指を前記第一、第二の測定電極対に接触させて生体インピーダンスデータを測定する請求項2乃至6の何れかに記載の体脂肪計。
  8. 体重データを測定する体重測定手段を内蔵した筐体の体重測定面に、第一、第二の測定電極対を配置して、前記被検者の左右の足を前記第一、第二の測定電極対上に載せて接触させることで、前記被検者の体重データと共に生体インピーダンスデータを測定する請求項2乃至6の何れかに記載の体脂肪計。
  9. 身体容積データ測定手段として光学測定手段を備え、前記身体容積データは、この光学測定手段によって測定された前記被検者の3次元形状データに基づき算出される請求項1乃至8の何れかに記載の体脂肪計。
  10. 前記光学測定手段は、前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の3次元形状データを作成する画像処理部とを備えた請求項9記載の体脂肪計。
  11. 前記光学測定手段は、鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の3次元形状データを作成する画像処理部とを備えた請求項9記載の体脂肪計。
  12. 被検者の身体容積データと前記身体容積データ以外の標準データとからなる前記個人データに基づき体脂肪率演算式から前記被検者の体脂肪率の推定値の算出を処理装置で遂行させる体脂肪率推定プログラム。
  13. 前記体脂肪率演算式の変数には、前記身体容積データに基づき体密度演算式によって算出した体密度データが含まれている請求項12記載の体脂肪率推定プログラム。
  14. 所定の母集団中の各個人について実測した体密度データ群と、前記母集団中の各個人について得られた個人データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記体密度演算式の係数を用いて、前記体密度データの算出を前記処理装置で遂行させる請求項13記載の体脂肪率推定プログラム。
  15. 前記身体容積データは、前記被検者の全身の容積データまたは身体部位容積データである請求項12乃至14の何れかに記載の体脂肪率推定プログラム。
  16. 前記身体部位容積データは、胴体部位容積データである請求項15記載の体脂肪率推定プログラム。
  17. 前記身体容積データを、前記被検者の3次元形状データに基づき取得するよう処理装置を制御する請求項12乃至16の何れかに記載の体脂肪率推定プログラム。
  18. 前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と共に前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記3次元形状データを作成する画像処理部を制御して、前記身体容積データを取得する請求項17記載の体脂肪率推定プログラム。
  19. 鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の3次元形状データを作成する画像処理部を制御して、前記身体容積データを取得する請求項17記載の体脂肪率推定プログラム。
  20. 被検者の身体部位に関連付けられた形状データを光学的に取得する光学測定手段と、前記被検者の全身の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と、処理装置とを備え、
    前記処理装置は、前記形状データと前記生体インピーダンスデータとを用いて所定の演算式により前記被検者の体脂肪率の推定値を算出する体脂肪計。
  21. 前記身体部位は、軸方向に延びる略棒状をなしており、前記形状データは、前記軸方向の長さ及び前記軸方向に交差する断面の周囲長である請求項20記載の体脂肪計。
  22. 前記身体部位は、前記被検者の腕部、胴体部および脚部を含む請求項21記載の体脂肪計。
  23. 前記胴体部の前記形状データとして、前記被検者のウエストにおける断面の周囲長または、ウエストにおける断面の周囲長とバストにおける断面の周囲長の両方が含まれている請求項22記載の体脂肪計。
  24. 前記所定の演算式は、前記形状データと前記生体インピーダンスデータとを用いて前記被検者の体密度データの推定値を算出する体密度演算式と、前記体密度データを用いて前記被検者の体脂肪率の推定値を算出する第一の体脂肪率演算式とを含む請求項20乃至23の何れかに記載の体脂肪計。
  25. 所定の母集団中の各個人について実測した体密度データ群と、前記母集団中の各個人について得られた形状データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記体密度演算式の係数を用いて、前記処理装置は前記体密度データを算出する請求項24記載の体脂肪計。
  26. 前記光学測定手段は、前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えた請求項20記載の体脂肪計。
  27. 前記光学測定手段は、鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えた請求項20記載の体脂肪計。
  28. 被検者の身体部位に関連付けられた形状データを光学的に取得する光学測定手段と、前記身体部位毎の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と、処理装置とを備え、
    前記処理装置は、前記形状データと前記生体インピーダンスデータとを用いて第二の体脂肪率演算式により前記被検者の体脂肪率の推定値を算出する体脂肪計。
  29. 被検者の身体部位毎の身体容積データを光学的に取得する光学測定手段と、前記身体部位毎の生体インピーダンスデータを測定するインピーダンス測定手段と、処理装置とを備え、
    前記処理装置は、前記身体容積データと前記生体インピーダンスデータとを用いて第三の体脂肪率演算式により前記被検者の体脂肪率の推定値を算出する体脂肪計。
  30. 前記身体部位は、軸方向に延びる略棒状をなしており、前記形状データは、前記軸方向の長さ及び前記軸方向に交差する断面の周囲長である請求項28記載の体脂肪計。
  31. 前記身体部位は、前記被検者の腕部、胴体部および脚部を含む請求項30記載の体脂肪計。
  32. 前記胴体部の前記形状データとして、前記被検者のウエストにおける断面の周囲長または、ウエストにおける断面の周囲長とバストにおける断面の周囲長の両方が含まれる請求項31記載の体脂肪計。
  33. 所定の母集団中の各個人について実測した体脂肪率群と、前記母集団中の各個人について得られた形状データ群および生体インピーダンスデータ群とに基づいて重回帰分析によって導いた前記第二の体脂肪率演算式の係数を用いて、前記処理装置は前記体脂肪率を算出する請求項28記載の体脂肪計。
  34. 前記光学測定手段は、前記被検者の周囲に配置して撮影する複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えた請求項28記載の体脂肪計。
  35. 前記光学測定手段は、鉛直軸周りに回転する回転台と、前記回転台に載った前記被検者を撮影するひとつ或いは複数の撮像装置と、前記撮像装置から出力される画像信号に基づき前記被検者の形状データを取得する画像処理部とを備えた請求項28記載の体脂肪計。


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