JP2015093133A - 生体測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易に口腔嚥下機能や脂肪等の生体の状態を測定することができる生体測定装置を提供する。【解決手段】嚥下筋測定装置1は、一対の電極11a,11bに電流供給部23からの交流電流を供給し、電圧測定部24が一対の電極12a,12b間の電圧を測定し、測定された電圧と電流の関係からインピーダンスを算出する。制御部35は、測定されたインピーダンスから舌圧等の嚥下筋の状態を示す指標,脂肪の状態等の生体の状態を算出する。【選択図】図1
Description
本発明は、生体の状態を測定するための生体測定装置に関する。
近年、加齢に伴って筋量の減少や筋力の低下を生じるサルコペニアが、口腔・嚥下に関わる運動機能の低下を招くと言われている。特に、食塊をまとめる力・送り込む力・飲み込む力は、舌や舌骨上筋群の機能低下の影響を大きく受ける。このため、嚥下に関わる筋の機能(口腔嚥下機能)を測定し、評価することが重要である。
このような嚥下に関わる筋の機能を評価する方法として、例えば、CTスキャナ・MRI等を用いた測定や、バルーンを口腔に含ませ、バルーン内に空気を送った際の圧力で、舌圧を測定する装置が知られている(例えば特許文献1及び2)。
しかしながら、CTスキャナ・MRI・嚥下造影検査(VF)等を用いた測定では、装置が高価で且つ大掛かりであり、測定に専門性を有するため容易に計測できるものではない。また、測定には多くの験者が必要となるため、人件費が多くかかってしまう。特に、CTスキャナやVFでは、被験者が被ばくするため、頻繁に測定できるものではない。
また、特許文献1に開示された装置では、被験者が舌に最大限の力を加える必要があり、特に高齢者では負担が大きい。また、被験者のモチベーション等の心理状態によって加える力が変化し、値が左右されてしまうことがある。さらに、口腔内に測定部位(バルーンを有するプローブ)を挿入する必要があるため、衛生面等の問題もある。また、測定部位が使い捨てのため、コストがかかってしまう。
以上の事情に鑑みて、本発明は、簡易に口腔嚥下機能や脂肪等の生体の状態を測定するという課題の解決を目的としている。また、本発明は、精確な測定を行うことを目的としている。
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
本発明に係る生体測定装置は、所定間隔(d1)で設けられた第1の電極対(12a,12b)と、該第1の電極対の内側に所定間隔(d2)で設けられた第2の電極対(11a,11b)と、前記第1の電極対又は第2の電極対のいずれか一方に交流電流を供給する電流供給部(23)と、他方の電極対の電圧を測定する電圧測定部(24)と、前記交流電流と前記電圧測定部で測定された電圧とに基づいてインピーダンスを算出するインピーダンス算出部(35)と、算出したインピーダンスと生体の状態を示す指標との関係を記憶した記憶部(33)と、該記憶部に記憶された前記関係を用いて、前記インピーダンス算出部で算出された前記インピーダンスに対応する前記生体の状態を示す指標を生成する指標生成部(35)とを備える。
[1.第1の実施形態]
<A:構成>
以下、添付図面を参照して、本発明に係る生体測定装置の第1の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、生体の状態の一例である嚥下筋の機能を示す指標として舌圧(あるいは筋量)等を例に説明するものとする。図1は、本実施形態に係る嚥下筋測定装置1の構成を示す図であり、図2は、嚥下筋測定装置1の外観を示す図である。
<A:構成>
以下、添付図面を参照して、本発明に係る生体測定装置の第1の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、生体の状態の一例である嚥下筋の機能を示す指標として舌圧(あるいは筋量)等を例に説明するものとする。図1は、本実施形態に係る嚥下筋測定装置1の構成を示す図であり、図2は、嚥下筋測定装置1の外観を示す図である。
この嚥下筋測定装置1は、間隔d1を隔てて設けられ、下顎下部に接触させて使用する一対の電極11a,11bと、これらの電極11a,11b間に、間隔d2を隔てて設けられた一対の電極12a,12b等が取り付けられた電極部10と、各電極11a,11b,12a,12bを介してインピーダンスの測定等を行う測定部20と、嚥下筋測定装置1全体の動作を制御する制御系30とを備えている。電極11aと電極11bの間の間隔d1は、例えば5〜30mm程度が好ましく、電極11aと電極12aの間隔及び電極11bと電極12bの間の間隔もこれと同程度が好ましい。
測定部20は、電極対11a,11b又は電極対12a,12bのいずれかに電流を供給する電流供給部23と、電極対11a,11b又は電極対12a,12bのいずれかの電圧を測定する電圧測定部24と、電流供給部23と各電極11a,11b,12a,12bの接続を切り替えるスイッチ21a,22aと、電圧測定部24と各電極11a,11b,12a,12bの接続を切り替えるスイッチ21b,22bと、スイッチ21a,21bを介して接続される電極11a,12aの間をショートさせるスイッチ21dと、圧力センサ16の出力から圧力を検出する圧力検出部29とを備えている。
スイッチ21a〜22bが図1中の実線で示された状態では、電極11aと電極11bが電流供給部23に接続され、電極12aと電極12bが電圧測定部24に接続される。また、スイッチ21a〜22bが図1中の破線で示された状態では、電極12aと電極12bが電流供給部23に接続され、電極11aと電極11bが電圧測定部24に接続される。これらのスイッチ21a〜22bの切り替えは、制御系30からの指示に応じて行われるようになっている。
電流供給部23は、電極11aと電極11bの間(又は電極12aと電極12bの間)に交流電流を供給し、下顎部内部の組織に流す。この電流供給部23から供給される交流電流の周波数は、例えば50kHzに設定される。この交流電流の周波数は下顎部の内部の組織に交流電流を流すことが可能な5kHz〜500kHzであれば良い。特に、40kHzを超える周波数は、効率的に下顎部の内部の組織に交流電流を供給する観点から好ましい。電圧測定部24は、電極12aと電極12bの間(又は電極11aと電極11bの間)の電圧を測定する。
圧力検出部29は、各々の電極11a〜12b毎に対応する圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜12bの押し圧を求める。求めた押し圧は、制御系30が、インピーダンスの補正を行う際に用いる。
制御系30は、使用者からの指示等を入力する入力部31と、使用者に対する情報表示を行う表示部32と、制御プログラム、補正等のデータを保持する記憶部33と、嚥下筋測定装置1全体に電源を供給する電源部34と、嚥下筋測定装置1全体の動作を制御する制御部35とを備えている。
電源部34は、嚥下筋測定装置1の電気系統各部に電力を供給する。記憶部33は、制御部35の作業領域として機能すると共に、使用者の舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を演算するための各種の演算式、計測結果の履歴等を記憶する。
制御部35は、例えばマイクロプロセッサ等の情報処理装置からなり、各種の制御処理を実行する手段である。この制御部35は、所定のプログラムを実行することにより、(嚥下筋を含む)下顎下部のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部、求めたインピーダンスから舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を生成する指標生成部等として機能する。インピーダンス算出部は、電流供給部23から供給された交流電流と電圧測定部24で測定された電圧とに基づいて下顎下部のインピーダンスを算出する。
指標生成部は、インピーダンス算出部で算出された下顎下部のインピーダンスに基づいて、舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を生成する。
このように構成された嚥下筋測定装置1は、例えば図2に示すように、使用者が把持する把持部Cを有する筐体を有している。制御系30の入力部31は、把持部Cの上に設けられた測定キー31a,31b,31cと、電源キー31dとを備えている。測定キー31a〜31cは、使用者が測定開始や過去の測定結果の履歴の表示を指示するために用いられ、電源キー31dは、一連の測定のために嚥下筋測定装置1に対して電力供給を開始させるために用いられる。また、表示部32には、今回の測定結果や過去の測定結果が表示される。
また、電極部10は、例えば図3に示すように、各電極11a〜12b等を保持する保持部18等を備えている。各電極11a〜12bは、擦動部14に対して回動自在に保持されており、擦動部14は固定部材15に取り付けられている。この固定部材15は、圧力センサ16と弾性部材17を介して保持部18に設けられた孔に取り付けられており、弾性部材17の弾性の範囲で、保持部18の表面に対して突出収納自在に構成されている。
この嚥下筋測定装置1の使用時には、使用者が把持部Cを持ち、下顎下部を保持部18に押し付ける。これにより、各電極11a〜12bが下顎下部に接触した状態になる。このような状態では、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、各電極11a〜12bが傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、押し圧の測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
<B:動作概要>
次に、嚥下筋測定装置1の動作の概要について説明する。
本実施形態の嚥下筋測定装置は、舌圧(筋量)等の嚥下筋の機能を示す指標を求めることが可能となっている。以下、本実施形態における嚥下筋の機能を示す指標の算出手法について説明する。
次に、嚥下筋測定装置1の動作の概要について説明する。
本実施形態の嚥下筋測定装置は、舌圧(筋量)等の嚥下筋の機能を示す指標を求めることが可能となっている。以下、本実施形態における嚥下筋の機能を示す指標の算出手法について説明する。
この嚥下筋測定装置1では、使用者が電源キー31dを押下すると、図4に示す処理が開始される。まず、制御部35は、電源部34に指示して電源を投入させ、動作状態の初期化を行い(S1)、使用者の個人ID(識別情報)が登録されているか否かを確認する(S2)。登録されていれなければ、表示部32に入力を促す画像を表示させ、性別(S3)と身長・体重(S4)を入力させる。
次に、制御部35は、上述の図1中のスイッチ21dを同図中に破線で示すように閉じ、スイッチ21a,22a,22bを同図中の実線の位置とし、スイッチ21bをどちらの接点にも接触しない状態として、電極11aの接触インピーダンスZtを測定させる(S5)。接触インピーダンスZtが所定の閾値Zoより小さいか否かを判定する(S6)。接触インピーダンスがZoより小さくなると、制御部35は、測定部20に指示してインピーダンスを測定させる(S7)。具体的には、制御部35は測定部20に指示して、スイッチ21a〜スイッチ22bを上述の図1中の実線の状態とさせ、電流供給部23からの電流を電極11aと電極11bの間に供給させる。さらに、制御部35は、電圧測定部24により、電極12aと電極12bの間の電圧を測定させ、電流と電圧の関係からインピーダンスを算出する。
制御部35は、インピーダンスの測定が終了した際に、例えば図示しないブザー等による音声表示等の報知手段で使用者にその旨を知らせる。この音声表示等により、使用者は、測定が終了したことを知ることができる。接触インピーダンスZtがZo以下にならない場合には、インピーダンスの測定(S7)に進まないため、制御部35は表示部32に「Error」を表示させる。「Error」が表示された場合、使用者が、肌を水で濡らす処理、電極部10の当て方等を調整することにより、適切な接地インピーダンスの条件下でインピーダンスの測定を行うことができる。
インピーダンスの測定が終了すると、制御部35は、舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を算出する(S8)。なお、嚥下筋の能力を示す指標は、舌圧(筋量)の他に、例えば舌断面積,舌量,舌厚,舌骨上筋群断面積,舌骨上筋群量,舌骨上筋群厚,オトガイ舌骨筋断面積,オトガイ舌骨筋量,オトガイ舌骨筋厚等としてもよい。これらの値は、予め、CTスキャナ・MRI等の他の手段によって測定した値と、前記測定したインピーダンスの値との相関を回帰分析等の統計的手法によってに求め、変換式あるいは変換テーブル等として記憶部33に保持しておき、上述のように測定したインピーダンスの値に対応する値を算出する。さらに、制御部35は、嚥下筋指数,嚥下筋年齢等の嚥下筋の能力を示す指標を算出する(S9)。なお、各指標の算出方法等の詳細については後述する。
指標の算出が終了すると、制御部35は、表示部32に舌圧(筋量)を表示させ(S10)、さらに、嚥下筋指数,嚥下筋年齢等を表示させる(S11)。これにより、表示部32には、例えば図5(A)〜(C)に示す画像が表示される。
上述のように、本実施形態では、電極11a〜12bを下顎下部に接触させるだけで、簡易に嚥下筋の評価を行って口腔嚥下機能の測定を行うことができる。
<C:動作詳細>
・インピーダンスの測定原理
インピーダンスの測定原理について説明する。図6は、人体の組織の等価回路を示す図であり、図7は、交流電流と測定電圧との波形変化を示す図であり、図8は、インピーダンスの抵抗成分及びリアクタンス成分の関係を座標に表す図である。
・インピーダンスの測定原理
インピーダンスの測定原理について説明する。図6は、人体の組織の等価回路を示す図であり、図7は、交流電流と測定電圧との波形変化を示す図であり、図8は、インピーダンスの抵抗成分及びリアクタンス成分の関係を座標に表す図である。
通常、人体の一部のインピーダンスは、図6に示すような、細胞外液抵抗Re、細胞内液抵抗Ri、細胞膜容量Cmからなる集中定数による等価回路で表される。したがって、人体の一部(嚥下筋等を含む下顎部等)に交流電流が流れると、測定される測定電圧は、図7に示すように、交流電流i(t)に対して位相がずれる。
制御部35は、電圧測定部24からの測定電圧に係るアナログ信号についてサンプリング処理を実行し、これをデジタル信号に変換する。そして、インピーダンス、あるいはこれに基づく絶対値、位相差、抵抗成分値及び容量成分値等のパラメータ等は、このデジタル信号に対するDFT(Discrete Fourier Transformation)処理を通じて取得される。本実施形態では、入力電流i(t)と、出力電圧VHUMとを用い、DFT処理を行うことで、インピーダンスの容量成分(以下、リアクタンスXと言う)とインピーダンスの抵抗成分(以下、レジスタンスRと言う。)とを算出する。
また、測定されたインピーダンスベクトルは、横軸をレジスタンスR、縦軸をリアクタンスXにとる平面にプロットしていくと、そのベクトル軌跡は図8に示す円弧状の軌跡となる。この図8において、Zはインピーダンスを示し、座標交点は零地点を示し、偏角φは位相差を示している。
したがって、インピーダンスZ、及び位相差φは、リアクタンスX及びレジスタンスRを用いて各々次式(1)、(2)で求められる。
制御部35は、式(1)及び式(2)を演算することによって、交流電流及び測定電圧から(嚥下筋を含む)下顎下部のインピーダンスZ、位相差φ、リアクタンスX及びレジスタンスRを算出することができる。
制御部35は、式(1)及び式(2)を演算することによって、交流電流及び測定電圧から(嚥下筋を含む)下顎下部のインピーダンスZ、位相差φ、リアクタンスX及びレジスタンスRを算出することができる。
・舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標の算出
以下、一例として、インピーダンスZから筋量を求める場合について示す。
人体を構成する筋肉は、水分や電解質を多く含むため、電気を通し易く、容量成分が大きい。これに対して、脂肪は、水分をあまり含まないため、電気を通し難く、容量成分が小さい。このため、次式に従って、上述のように求めたインピーダンスZから、筋量(もしくは筋断面積)を推定することができる。
ここで、Wは筋量、Zはインピーダンス、a,bは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。
以下、一例として、インピーダンスZから筋量を求める場合について示す。
人体を構成する筋肉は、水分や電解質を多く含むため、電気を通し易く、容量成分が大きい。これに対して、脂肪は、水分をあまり含まないため、電気を通し難く、容量成分が小さい。このため、次式に従って、上述のように求めたインピーダンスZから、筋量(もしくは筋断面積)を推定することができる。
ここで、Wは筋量、Zはインピーダンス、a,bは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。
また、一般に筋量と筋力は比例関係にあるため、次式に従って、筋量Wから筋力(舌圧)Pを推定することができる。
ここで、Pは舌力、Wは筋量、c,dは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。この(4)式は、以下のように変形できる。
ここで、a’ =ac、b’ = b +dである。
ここで、Pは舌力、Wは筋量、c,dは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。この(4)式は、以下のように変形できる。
ここで、a’ =ac、b’ = b +dである。
このようにインピーダンスZから推定した舌圧と、実際に測定した舌圧の関係を示すと、例えば図9に示すようになる。
また、他の指標についても、筋量、舌圧あるいはBMI等の他のパラメータと相関がある。このため、回帰分析等の統計的な手法を用いることにより、次に示す一般式で推定することができる。
ここで、Yは指標の値、Zは上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数(Body Mass Index)であり、e,f,gは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。BMIは、上述の図4中のステップS4で入力した身長と体重により求めることができる。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Yを算出する。
ここで、Yは指標の値、Zは上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数(Body Mass Index)であり、e,f,gは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。BMIは、上述の図4中のステップS4で入力した身長と体重により求めることができる。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Yを算出する。
また、嚥下筋指数は、使用者の年代における偏差値によって算出する。
このために、年代毎の筋量(嚥下筋量)の平均値と標準偏差を記憶部33に格納しておき、使用者の年齢を入力しておく。制御部35は、上述のように筋量(嚥下筋量)を求めた後、次式によって嚥下筋指数を求める(S9)。
ここで、Gは嚥下筋指数であり、Ziは測定者の嚥下筋量(筋断面積,筋厚,舌圧)であり、Zバーは測定者の年代の嚥下筋量の平均値、σは測定者の年代の嚥下筋量の標準偏差である。
このために、年代毎の筋量(嚥下筋量)の平均値と標準偏差を記憶部33に格納しておき、使用者の年齢を入力しておく。制御部35は、上述のように筋量(嚥下筋量)を求めた後、次式によって嚥下筋指数を求める(S9)。
ここで、Gは嚥下筋指数であり、Ziは測定者の嚥下筋量(筋断面積,筋厚,舌圧)であり、Zバーは測定者の年代の嚥下筋量の平均値、σは測定者の年代の嚥下筋量の標準偏差である。
また、嚥下筋年齢は、以下のように求める。
上述の舌圧は、性別、年齢に応じて、例えば図10に示すように変化する。このため、このグラフに相当する変換式(多項式)を記憶部33に格納しておく。制御部35は、この変換式に応じて、上述のように求めた舌圧と性別に対応する値(年齢)を求め、嚥下筋年齢とする(S9)。
上述の舌圧は、性別、年齢に応じて、例えば図10に示すように変化する。このため、このグラフに相当する変換式(多項式)を記憶部33に格納しておく。制御部35は、この変換式に応じて、上述のように求めた舌圧と性別に対応する値(年齢)を求め、嚥下筋年齢とする(S9)。
・電極の切り替えによる精度向上
嚥下筋測定装置1の各電極11a〜電極12bを顎Dに接触させると、各電極11a〜12bは、下顎下部の嚥下筋の直下の位置に接触した状態になる。このような状態で、電極11a,11bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図11に示すようになる。また、電極12a,12bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図12に示すようになる。これらの図11及び図12中では、皮膚層を符号51で示し、脂肪層を符号52で示し、筋肉層を符号53で示している。また、これらの図中の破線は、等電位面を示している。
嚥下筋測定装置1の各電極11a〜電極12bを顎Dに接触させると、各電極11a〜12bは、下顎下部の嚥下筋の直下の位置に接触した状態になる。このような状態で、電極11a,11bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図11に示すようになる。また、電極12a,12bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図12に示すようになる。これらの図11及び図12中では、皮膚層を符号51で示し、脂肪層を符号52で示し、筋肉層を符号53で示している。また、これらの図中の破線は、等電位面を示している。
図12に示す状態では、図11に示す状態より電流が流れる電極間の距離が長くなるため、脂肪層52や筋肉層53に流れる電流で生じた電圧が電極11a,11b間で測定されると考えられる。一方、図11に示す状態では、脂肪層52のみに流れる電流で生じた電圧が電極12a,12b間で測定されると考えられる。このため、図11に示す状態で求めたインピーダンスZ1と図12に示す状態で求めたインピーダンスZ2の差(あるいは統計的に求めた所定の変換式により、これらのインピーダンスZ1,Z2から求めた値)に基づいて、舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を算出するようにしてもよい。
このような評価を行う場合、制御部35は、上述の図4中のステップS7においてインピーダンスの測定を行う際に、まず、スイッチ21a〜22bを図1中の実線で示す状態にさせる。この状態では、電極11aと電極11bが電流供給部23に接続され、電極12aと電極12bが電圧測定部24に接続される。このような状態において、制御部35は、上述のインピーダンスZの場合と同様に、インピーダンスZ1を算出する。次に、制御部35は、スイッチ21a〜22bを図1中の破線で示す状態にさせる。この状態では、電極12aと電極12bが電流供給部23に接続され、電極11aと電極11bが電圧測定部24に接続される。このような状態において、制御部35は、同様に、インピーダンスZ2を算出する。さらに、制御部35は、次式に従って、嚥下筋の能力を示す指標を算出する。
ここで、Y’は指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数であり、e’,f’,g’,h’は、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Y’を算出する。このように、インピーダンスZ1,Z2を用いて嚥下筋の能力を示す指標を算出することにより、より正確な嚥下筋の評価を行うことができる。
ここで、Y’は指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数であり、e’,f’,g’,h’は、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Y’を算出する。このように、インピーダンスZ1,Z2を用いて嚥下筋の能力を示す指標を算出することにより、より正確な嚥下筋の評価を行うことができる。
・接触インピーダンスの測定
上述の図4中のステップS5における接触インピーダンスの測定は、スイッチ21a,22a,22bを図1中の実線で示す状態にさせ、スイッチ21bをどちらの接点にも接触しない状態とし、スイッチ21dを図1中の破線で示す状態にして行う。このような状態では、例えば図13に示すように、電流供給部23からの電流が電極11aと電極11bに供給され、電圧測定部24は電極11aと電極12bの間の電圧を測定する状態となる。このような状態では、いわゆる三点法による接地抵抗の測定方法と同様に、電流と電圧の関係から電極11aの接触インピーダンスZtを求めることができる。
上述の図4中のステップS5における接触インピーダンスの測定は、スイッチ21a,22a,22bを図1中の実線で示す状態にさせ、スイッチ21bをどちらの接点にも接触しない状態とし、スイッチ21dを図1中の破線で示す状態にして行う。このような状態では、例えば図13に示すように、電流供給部23からの電流が電極11aと電極11bに供給され、電圧測定部24は電極11aと電極12bの間の電圧を測定する状態となる。このような状態では、いわゆる三点法による接地抵抗の測定方法と同様に、電流と電圧の関係から電極11aの接触インピーダンスZtを求めることができる。
・押し圧に応じた補正
上述のインピーダンスの測定(S7)では、各電極11a〜12bと下顎下部の接触圧(押し圧)によって測定されるインピーダンスが変動する。このため、圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜12bの押し圧を求め、求めた押し圧に応じて上述のように測定したインピーダンスZ(若しくはZ1、Z2)を補正するようにしてもよい。
上述のインピーダンスの測定(S7)では、各電極11a〜12bと下顎下部の接触圧(押し圧)によって測定されるインピーダンスが変動する。このため、圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜12bの押し圧を求め、求めた押し圧に応じて上述のように測定したインピーダンスZ(若しくはZ1、Z2)を補正するようにしてもよい。
この場合、制御部35は、上述のインピーダンスの測定を行う際に、圧力検出部29によって各電極11a〜12bに対応する圧力センサ16の検出出力から押し圧を検出させ、これらの押し圧の平均値を求める。さらに、制御部35は、例えば図14に示す特性中の押し圧に対応する正規化インピーダンスY’に変換するための補正値Yを取得し、測定したインピーダンスZの値に除算を行い、補正を行う。この補正値は、押し圧を変化させたときのインピーダンスの変化を実験によって求め、所定の押し圧(例えば100g)のときと同様の条件のインピーダンス(正規化インピーダンス)となるように、測定したインピーダンスを補正するための値となっている。具体的には、押し圧をX[g]とし、正規化インピーダンスにするための補正値をYとすると、Y=a×X3+b×X2+c×X+d となる。ここで、a,b,c,dは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。例えば100gの押し圧の正規化インピーダンスY’は、Y’=100/Y×Zで求めることが可能となる。このように、各電極11a〜12bの押し圧に応じて測定したインピーダンスの値を補正することにより、押し圧の違いによるインピーダンスの測定値のばらつきを抑えることができ、嚥下筋の評価の精度をさらに向上させることができる。なお、測定した押し圧が所定の範囲(例えば50〜300g)内にある場合に、補正を行い、押し圧がこの範囲外である場合には、エラーとし、直ちに報知手段により報知するか、または、測定後に再度の測定を促すようにしてもよい。これにより、精度の高い押し圧の範囲で測定を行うことができる。
また、上述の説明では、インピーダンスZを用いた例について説明したが、インピーダンスZの代わりに、インピーダンスZのリアクタンス成分X,抵抗成分Rを用いても、上述と同様に、回帰分析等の統計的手法を使って、嚥下筋の能力を示す指標を求めることができる。また、上述の説明では、生体の状態の一例として嚥下筋の機能を示す指標を例に説明したが、下顎下面のインピーダンスにより、喉部分の脂肪の状態等の生体の状態も測定することができる。この場合は、予め、生体の状態(喉部分の脂肪の状態等)との関係を回帰分析等の統計的手法によって求めておき、変換式等を求めておけば、上述のように測定したインピーダンスから生体の方法を測定することができる。
[2.第2の実施形態]
本発明に係る嚥下筋測定装置の第2の実施形態では、例えば図15に構成を示すように、3対の電極11a,11b、電極12a,12b、電極13a,電極13bを備えている。各電極11a〜13bは、例えば上述の図3等と同様に構成されている。また、この嚥下筋測定装置1は、2つの電圧測定部25,26を備えている。さらに、この嚥下筋測定装置1は、各電極11a〜13bと電流供給部23,電圧測定部25,26との接続を切り替えるスイッチ21a〜22cを備えている。
本発明に係る嚥下筋測定装置の第2の実施形態では、例えば図15に構成を示すように、3対の電極11a,11b、電極12a,12b、電極13a,電極13bを備えている。各電極11a〜13bは、例えば上述の図3等と同様に構成されている。また、この嚥下筋測定装置1は、2つの電圧測定部25,26を備えている。さらに、この嚥下筋測定装置1は、各電極11a〜13bと電流供給部23,電圧測定部25,26との接続を切り替えるスイッチ21a〜22cを備えている。
このように構成された嚥下筋測定装置1では、図16〜図18に示すように、電流供給部23が電流を供給する電極を、電極11a,11b(a接点、図16)、電極12a,12b(b接点、図17)、電極13a,13b(c接点、図18)とで切り替えられるようになっている。
この嚥下筋測定装置1は、上述の第1の実施形態の嚥下筋測定装置1と同様に動作するが、インピーダンスの測定(上述の図4中のS7)における動作が異なる。
インピーダンスの測定を行う際に、制御部35は、各スイッチ21a〜22cをb接点を選択した状態とさせる。これにより、例えば図17に示すように、電流供給部23からの電流が電極12a,12b間に供給され、第1電圧測定部25が電極11a,11b間に接続され、第2電圧測定部26が電極13a,13b間に接続された状態となる。このような状態で、制御部35は、第1電圧測定部25に電極11a,11b間の電圧を測定させ、第2電圧測定部26に電極13a,13b間の電圧を測定させる。
インピーダンスの測定を行う際に、制御部35は、各スイッチ21a〜22cをb接点を選択した状態とさせる。これにより、例えば図17に示すように、電流供給部23からの電流が電極12a,12b間に供給され、第1電圧測定部25が電極11a,11b間に接続され、第2電圧測定部26が電極13a,13b間に接続された状態となる。このような状態で、制御部35は、第1電圧測定部25に電極11a,11b間の電圧を測定させ、第2電圧測定部26に電極13a,13b間の電圧を測定させる。
電圧が測定されると、制御部35は、電流と電極11a,11b間の電圧の関係からインピーダンスZ1を求め、電流と電極11a,11b間の電圧の関係からインピーダンスZ2を求める。さらに、制御部35は、このように求めたインピーダンスZ1,Z2から、嚥下筋の機能を示す指標を算出する。
図17に示す状態では、電流分布の関係から、電極11a,11b間の電圧から求めたインピーダンスZ1は、主に脂肪層52のインピーダンスが反映されており、電極13a,13b間の電圧から求めたインピーダンスZ2は、脂肪層52と筋肉層53のインピーダンスが反映されているものと考えられる。このため、インピーダンスZ1とインピーダンスZ2の差(あるいは統計的に求めた所定の変換式により、これらのインピーダンスZ1,Z2から求めた値)により、筋肉層53のみのインピーダンスを推定することができる。
このため、制御部35は、このようなインピーダンスにより、例えば次式に応じて嚥下筋の機能を示す指標を算出する。
ここで、Yは指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、a,b,cは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Yを算出する。
ここで、Yは指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、a,b,cは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Yを算出する。
このように、インピーダンスZ1,Z2を用い、筋肉層53のインピーダンスを推定して嚥下筋の能力を示す指標を算出することにより、より精度の高い嚥下筋の評価を行うことができる。
なお、上述の第1の実施形態と同様に、接触インピーダンスを測定する際に使用するスイッチ21dを設け、接触インピーダンスを検出して動作の制御を行うようにしてもよい。また、各電極11a〜13bに対応する圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜13bの押し圧を検出する圧力検出部29を設け、検出した押し圧に応じて、測定したインピーダンスの補正を行うようにしてもよい。
また、上述のように、インピーダンスの測定は、各スイッチ21a〜22cをb接点に接続した状態で可能であるため、スイッチ21a〜22cを設けない構成とすることもできる。
[3.第3の実施形態]
本発明に係る嚥下筋測定装置の第3の実施形態では、例えば図19に構成を示すように、3対の電極11a,11b、電極12a,12b、電極13a,電極13bを備えている。各電極11a〜13bは、例えば上述の図3等と同様に構成されている。また、この嚥下筋測定装置1は、2つの電流供給部27,28を備えている。さらに、この嚥下筋測定装置1は、各電極11a〜13bと電流供給部27,28,電圧測定部24との接続を切り替えるスイッチ21a〜22cを備えている。
本発明に係る嚥下筋測定装置の第3の実施形態では、例えば図19に構成を示すように、3対の電極11a,11b、電極12a,12b、電極13a,電極13bを備えている。各電極11a〜13bは、例えば上述の図3等と同様に構成されている。また、この嚥下筋測定装置1は、2つの電流供給部27,28を備えている。さらに、この嚥下筋測定装置1は、各電極11a〜13bと電流供給部27,28,電圧測定部24との接続を切り替えるスイッチ21a〜22cを備えている。
このように構成された嚥下筋測定装置1では、電圧測定部24が電圧を測定する電極を電極11a,11b(a接点)、電極12a,12b(b接点)、電極13a,13b(c接点)とで切り替えられるようになっている。
この嚥下筋測定装置1は、上述の第1の実施形態の嚥下筋測定装置1と同様に動作するが、インピーダンスの測定(上述の図4中のS7)における動作が異なる。
インピーダンスの測定を行う際に、制御部35は、各スイッチ21a〜22cをb接点を選択した状態とさせる。これにより、電圧測定部24は、電極12a,12bに接続された状態となる。
インピーダンスの測定を行う際に、制御部35は、各スイッチ21a〜22cをb接点を選択した状態とさせる。これにより、電圧測定部24は、電極12a,12bに接続された状態となる。
このような状態において、制御部35は、まず、第1電流供給部27からのみ電極11a,11b間に電流を供給させる。これにより、電気的な状態は、例えば図20に示すようになり、脂肪層52に流れる電流が多い状態となる。この状態で、制御部35は、電圧測定部24に電極12a,12b間の電圧を測定させ、この電圧と電流の関係からインピーダンスZ1を求める。
次に、制御部35は、第2電流供給部28からのみ電極13a,13b間に電流を供給させる。これにより、電気的な状態は、例えば図21に示すようになり、筋肉層53に流れる電流も多い状態となる。この状態で、制御部35は、電圧測定部24に電極12a,12b間の電圧を測定させ、この電圧と電流の関係からインピーダンスZ2を求める。
図20に示す状態では、電流分布の関係から、インピーダンスZ1は、主に脂肪層52のインピーダンスが反映されており、図21に示す状態では、インピーダンスZ2は、脂肪層52と筋肉層53のインピーダンスが反映されているものと考えられる。このため、これらのインピーダンスZ1,Z2から次式によって筋肉層53のインピーダンスを推定し、嚥下筋の機能を示す指標を算出することができる。
ここで、Y’は指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、a’,b’,c’は、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Y’を算出する。
ここで、Y’は指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、a’,b’,c’は、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Y’を算出する。
このように、インピーダンスZ1,Z2を用い、筋肉層53のみを推定して嚥下筋の能力を示す指標を算出することにより、より精度の高い嚥下筋の評価を行うことができる。
なお、上述の第1の実施形態と同様に、接触インピーダンスを測定する際に使用するスイッチ21dを設け、接触インピーダンスを検出して動作の制御を行うようにしてもよい。また、各電極11a〜13bに対応する圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜13bの押し圧を検出する圧力検出部29を設け、検出した押し圧に応じて、測定したインピーダンスの補正を行うようにしてもよい。
また、上述のように、インピーダンスの測定は、各スイッチ21a〜22cをb接点に接続した状態で可能であるため、スイッチ21a〜22cを設けない構成とすることもできる。
<D:変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、各実施形態を組み合わせた構成とすることもできる。また、上述の各実施形態では、生体の状態の一例として嚥下筋の機能を示す指標を例に説明したが、下顎下面のインピーダンスにより、喉部分の脂肪の状態等の生体の状態も測定することができる。この場合は、予め、生体の状態(喉部分の脂肪の状態等)との関係を回帰分析等の統計的手法によって求めておき、変換式等を求めておけば、上述のように測定したインピーダンスから生体の方法を測定することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、各実施形態を組み合わせた構成とすることもできる。また、上述の各実施形態では、生体の状態の一例として嚥下筋の機能を示す指標を例に説明したが、下顎下面のインピーダンスにより、喉部分の脂肪の状態等の生体の状態も測定することができる。この場合は、予め、生体の状態(喉部分の脂肪の状態等)との関係を回帰分析等の統計的手法によって求めておき、変換式等を求めておけば、上述のように測定したインピーダンスから生体の方法を測定することができる。
1……嚥下筋測定装置、10……電極部、11a,11b,12a,12b,13a,13b……電極、16……圧力センサ、20……測定部、21a,21b,21c,21a,21b,21c,21d……スイッチ、23……電流供給部、24……電圧測定部、30……制御系、31……入力部、32……表示部、33……記憶部、34……電源部、35……制御部。
Claims (8)
- 所定間隔で設けられた第1の電極対と、
該第1の電極対の内側に所定間隔で設けられた第2の電極対と、
前記第1の電極対又は第2の電極対のいずれか一方に交流電流を供給する電流供給部と、
他方の電極対の電圧を測定する電圧測定部と、
前記交流電流と前記電圧測定部で測定された電圧とに基づいてインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
算出したインピーダンスと生体の状態を示す指標との関係を記憶した記憶部と、
該記憶部に記憶された前記関係を用いて、前記インピーダンス算出部で算出された前記インピーダンスに対応する前記生体の状態を示す指標を生成する指標生成部と、
前記各電極対と被測定物の間の圧力を検出する圧力センサと、
前記インピーダンス算出部は、圧力センサの検出出力に応じてインピーダンスの補正を行う
ことを特徴とする請求項1記載の生体測定装置。 - 前記インピーダンス算出部は、
所定の圧力のときと同様の条件のインピーダンス(正規化インピーダンス)となるように、前記インピーダンスの補正を行う
ことを特徴とする請求項1又は2記載の生体測定装置。 - 前記インピーダンス算出部は、
前記圧力センサの検出出力が、所定の圧力の範囲であるときに、前記インピーダンスの補正を行う
ことを特徴とする請求項1乃至3記載の生体測定装置。 - 前記各電極対の傾きを変更する傾き変更手段
を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生体測定装置。 - 前記第1の電極対及び第2の電極対が取り付けられた電極部と、
該電極部が取り付けられ、使用時に使用者が把持する把持部と
を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の生体測定装置。 - 前記インピーダンス測定手段は、前記電流供給手段が第1の電極対に交流電流を供給した際の第1のインピーダンスと、前記電流供給手段が第2の電極対に交流電流を供給した際の第2のインピーダンスを測定し、
前記インピーダンス算出手段は、前記第1のインピーダンスと前記第2のインピーダンスを用いて前記生体の状態を示す指標を生成する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の生体測定装置。 - 第1の電極対の外側,第1の電極対の内側で第2の電極対の外側又は第2の電極対の内側のいずれかに所定間隔で設けられた第3の電極対を有し、
前記電流供給手段は、第1の電極対,第2の電極対又は第3の電極対のいずれか一に前記交流電流を供給し、
前記電圧測定手段は、前記電流供給手段が交流電流を供給していない電極対の電圧を測定する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の生体測定装置。 - 第1の電極対の外側,第1の電極対の内側で第2の電極対の外側又は第2の電極対の内側のいずれかに所定間隔で設けられた第3の電極対を有し、
前記電圧測定手段は、第1の電極対,第2の電極対又は第3の電極対のいずれか一の電圧を測定し、
前記電流供給手段は、前記交流電流が電圧を測定していない電極対に前記交流電流を供給する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の生体測定装置。
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- 2013-11-13 JP JP2013235452A patent/JP2015093133A/ja active Pending
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