JP5210796B2 - 動物用体脂肪測定具 - Google Patents

動物用体脂肪測定具 Download PDF

Info

Publication number
JP5210796B2
JP5210796B2 JP2008272028A JP2008272028A JP5210796B2 JP 5210796 B2 JP5210796 B2 JP 5210796B2 JP 2008272028 A JP2008272028 A JP 2008272028A JP 2008272028 A JP2008272028 A JP 2008272028A JP 5210796 B2 JP5210796 B2 JP 5210796B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
body fat
animal
capacitance
measuring
electrode bodies
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008272028A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010099182A (ja
Inventor
雅之 大川
祥知代 水内
一也 大辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2008272028A priority Critical patent/JP5210796B2/ja
Publication of JP2010099182A publication Critical patent/JP2010099182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5210796B2 publication Critical patent/JP5210796B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

本発明は、犬や猫を始めとする各種の動物の体脂肪を測定する測定具に関する。
本出願人は先に、ペット用の小動物である犬や猫等の体脂肪を測定する装置として、生体インピーダンスを利用した体脂肪計を提案した(特許文献1参照)。この体脂肪計は、犬や猫等のペット用の小動物の体脂肪を、多くの手間を要することなく、容易にかつ精度良く測定することができるという利点を有する。
ところで、生体の体脂肪の測定方法には、上述の生体インピーダンスを利用した方法の他に、静電容量を利用した方法も知られている。例えば特許文献2には、複数の絶縁電極21と、絶縁電極21の1つの絶縁電極21と他の絶縁電極21間に電圧を印加して、各電極間の静電容量を計測する静電容量計測手段23と、計測された静電容量に基づいて体脂肪量を算出する演算部32と、算出された結果を表示する表示部4とを備えた体脂肪測定装置1が記載されている。絶縁電極21は、被測定部Mである人体の皮膚面から絶縁された状態で配置・使用される。静電容量計測手段23は、絶縁電極間21の体組成分で定まる静電容量を回路に含む発振回路2の発振周波数を基にして静電容量を計測する。
静電容量を利用した測定に関しては、皮下脂肪中の含水率の測定方法も提案されている(特許文献3参照)。この方法では、内側電極30と、これを被覆する絶縁体31と、その外側に配置された外側電極30とからなる同心円状のプローブが用いられる。このプローブを皮膚に当接させ、50〜500MHzの高周波を印加する。これによって測定される電気容量は、皮膚及び皮下脂肪の誘電率に比例する。この誘電率は、皮膚及び皮下脂肪中の含水率に比例する。しかしこの特許文献では、脂肪中の水分量を測定する方法について述べられているのみで、皮下脂肪の量や体脂肪率の測定、特に犬や猫当の被毛で覆われた動物の体脂肪率の測定については何ら言及されていない。
特開2007−195931号公報 特開2005−152061号公報 国際公開第2004/105602号パンフレット
特許文献2のように静電容量の計測を行う場合、互いの電極の位置関係が変わらないことが重要である。これは、呼吸等にともなう互いの電極間のわずかな距離や角度の変化が静電容量の測定に影響を与えるからである。ヒトの場合には測定中のみ呼吸を止めることができるが、動物では不可能である。特に動物の場合、密集した不安定な被毛の上から電極を押し当てることになるため、電極の位置関係は容易に変化しやすい。このため静電容量の計測を動物に応用する場合、互いの電極の位置関係が固定されていることが必須である。よって特許文献2の体脂肪計は、ヒトの皮膚のように、皮膚が体毛で覆われていない場合には体脂肪の測定が可能であるが、ほぼ全身が被毛で覆われた犬や猫などを測定対象とした場合には、体脂肪の測定が非常に困難である。
本発明の目的は、皮膚が被毛で覆われた動物の体脂肪率を簡便かつ正確に測定し得る装置及び方法を提供することにある。
本発明は、静電容量を計測することで動物の体脂肪を測定する動物用体脂肪測定具であって、一つの平面上に並設され、動物の体の一部に押し付けて用いられる一対の絶縁電極体と、前記電極体と電気的に接続し、かつ該電極体間に電圧を印加することで該電極体間の静電容量の算定が可能な算定部と、前記算定部で算定された静電容量から体脂肪を演算する演算部と、前記演算部で演算された結果を表示する表示部とを具備し、前記一対の電極体間に間隙が設けられており、かつ該間隙が固定されている動物用体脂肪測定具を提供するものである。
また本発明は、前記の動物用体脂肪測定具を用い、動物の体の静電容量を計測して動物の体脂肪を測定する動物の体脂肪測定方法を提供するものである。
本発明によれば、皮膚が被毛で覆われた動物の体脂肪率を簡便かつ正確に測定することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明の動物用体脂肪測定具における「体脂肪」という語は、特別明記しない限り、「体脂肪率」と「体脂肪量(重量、体積)」の両方を含む概念である。
本発明においては、静電容量を利用して動物の体脂肪を測定する。ここで言う動物とは、家庭で飼育されている犬や猫等の動物(非ヒト哺乳類)を包含するのみならず、家庭外(例えば動物園等)で飼育されている動物(非ヒト哺乳類)も包含する広い概念である。これらの動物は一般に皮膚が被毛で覆われている。
静電容量を利用したセンサは、上述した特許文献3にも記載されているように、水分量の測定に多く用いられている。例えば、木材中の含水率の測定に用いられている。また、ヒトを対象とする場合には、美容、化粧品分野での皮膚の水分量の測定に用いられている。更に、魚や食肉類を対象とする場合には、含水率と脂肪率との間に高い相関があることを利用して、脂肪率の測定にも用いられている。前記のセンサは、測定対象物の誘電率の違いによる静電容量の変化を検出するものである。測定には一対の電極が用いられ、電極間に電界を形成することで静電容量を測定している。本発明においても一対の電極が用いられ、電極間に電界を形成することで静電容量を測定する。動物の身体を構成する物質である脂肪及び水の静電容量は、脂肪の方が水よりも約一桁小さい値である。したがって体脂肪が多いほど、測定される静電容量は小さくなる。
図1には、本発明の動物用体脂肪測定具(以下、単に「体脂肪測定具」とも言う。)の一実施形態のブロック構成図が示されている。同図に示す体脂肪測定具10は、一対の絶縁電極体20,20と、静電容量の算定部30と、演算部40と、表示部50とを具備する。これら各部は、一つの筐体(図示せず)内に収容されており、一体化している。以下、各部の詳細について説明する。
絶縁電極体20は、第1の面とこれに並設された第2の面を有する平板状のものであり、一対で用いられる。2つの絶縁電極体20は、動物の体の一部に押し付けて用いられるものである。2つの絶縁電極体20は、その大きさや形状が同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。一般に2つの絶縁電極体は同形でかつ同寸であり、同材質である。2つの絶縁電極体20は、各種金属を始めとする導電性材料で構成されている。
図2には、本実施形態の体脂肪測定具10における絶縁電極体20付近の構成が模式的に示されている。2つの絶縁電極体20は一つの平面上に並設されている。詳細には、2つの絶縁電極体20はいずれも矩形をしており、その長手方向を一致させ、所定の間隙Dをおいて離間した状態で、これらを支持する平板21の一面上に並設されている。絶縁電極体20と平板21とは、電気的に絶縁状態にある。平板21は、適度な弾性を持つ材料から構成されている。
ところで、生体に一対の電極を接触させて静電容量を測定する場合、形成される電界は微弱であるので、その電界が及ぶ範囲は電極の近傍に限られてしまう。特に本発明のように体脂肪の測定対象が動物の皮膚下層組織である場合、該動物は被毛で覆われていることに起因して、これが体脂肪の測定に大きな障害となる。これらの不都合を克服するために本発明者らが鋭意検討したところ、本実施形態においては、絶縁電極体20の寸法、すなわち電極面積を電極体1個当たり好ましくは630〜2500mm2、更に好ましくは1250〜2500mm2とすることで、静電容量が微弱であっても首尾よく体脂肪の測定を行うことができることが判明した。
また本実施形態においては、2つの絶縁電極体20の間に設けられている間隙を適切に調整することでも、静電容量が微弱であるにもかかわらず首尾よく体脂肪の測定を行うことができることが判明した。特に本実施形態においては、2つの絶縁電極体20間の距離が固定されていることが必要である。この距離が変化してしまうと、同じ個体(動物)でも静電容量の測定値に変動が生じる可能性があるからである。具体的には、2つの絶縁電極体20の間の間隙Dを、隣り合う2つの絶縁電極体20の全長にわたって一定の値に固定し、かつ間隙Dを好ましくは0.1〜10mm、更に好ましくは0.1〜1mmに設定することで、静電容量が微弱であっても首尾よく体脂肪の測定を行うことができることが判明した。
図1に示すように、2つの絶縁電極体20は、プリント配線パターンや導線等によって算定部30と電気的に接続している。算定部30は、2つの絶縁電極体20間に電圧を印加することで該絶縁電極体20間の静電容量の算定が可能な構造になっている。算定部30は、体脂肪測定具10に備えられた中央制御部12と電気的に接続されており、中央制御部12からの指示によって動作するようになっている。算定部30は、好適には2つの絶縁電極体20間に交流電圧を印加することが可能な電子回路から構成されている。この目的のために、算定部30は、体脂肪測定具10に備えられた電源部13とも電気的に接続されている。なお、電源部13は中央制御部12を駆動させるために、該中央制御部12とも電気的に接続されている。電源部13は電池であり得る。あるいは電源部13はACアダプタに接続され得る。本実施形態においては、2つの絶縁電極体20間の測定部位をコンデンサに見立てて静電容量を測定するところ、絶縁電極体20と測定部位との間に被毛が介在すると、絶縁電極体20が物理的に皮膚から遠ざけられ、電界が皮下まで及ばない場合があり、静電容量を測定するうえで障害となりやすい。被毛の影響は特に周波数が高くなると顕著になることが本発明者らの検討の結果判明した。この不都合を解消するべく本発明者らが鋭意検討を行ったところ、2つの絶縁電極体20間に印加する交流電圧の周波数を、好ましくは1kHz〜1MHz、更に好ましくは10kHz〜1MHzの範囲のいずれかとすることで、被毛の影響をクリアできることが判明した。
上述した周波数と異なり、2つの絶縁電極体20間に印加する交流の電圧は、体脂肪の測定に臨界的なものではないことが本発明者らの検討の結果判明した。交流の電圧は一般に1〜10V、特に5〜10Vとすることが、体脂肪測定具のコンパクト化や可搬性を高める観点から好ましい。
静電容量の測定に、例えば回路構成が簡単な積分法を用いることができる。詳細には、絶縁電極体20間に電圧をステップ状に印可し、絶縁電極体20間の電圧が所定の一定値に到達するまでの充電時間から静電容量を求める。なお、静電容量の測定には、積分法に代えてインピーダンスブリッジやディップメータ等、他の方法を用いても良い。
このようにして算定部30において算定された静電容量の値に基づき、演算部40において体脂肪の値が演算される。具体的には、算定部30において算定された静電容量の値の情報は、中央制御部12を介して、該中央制御部12に電気的に接続されている演算部40へ送られる。演算部40においては、静電容量の値の情報と、メモリ部14に予め記憶されている基礎情報とを用いて、体脂肪を算出する。メモリ部14は、体脂肪測定具10の筐体内に他の部分とともに一体的に収容されており、中央制御部12と電気的に接続されている。メモリ部14は例えば不揮発性の記憶素子であり得る。
メモリ部14には、体脂肪の算出に用いられる基礎データ、例えば重水希釈法や水中体重法、二重エネルギーX線吸収法、コンピューティッド・トモグラフィ法を用いて別途求められた体脂肪量と静電容量との相関関係が記憶されている。またメモリ部14には、体脂肪の算出に必要な制御用データ等も記憶されている。本実施形態の体脂肪測定具は、動物の種類、大きさ等を問わず体脂肪の正確な測定が可能であるが、場合により、メモリ部14に体脂肪を測定する動物の種類、性別、体重等が初期データとして記憶されていることにより、より精度良く体脂肪を算定することができるようになっている。
中央制御部12からの指令によってメモリ部14から読み出された各種データは演算部40へ送られ、同じ中央制御部12からの指令によって演算部40において体脂肪の値が演算される。演算部40は、そのような演算が可能な電子回路から構成されている。
演算部40には以下に示す式(1)が予めプログラムされており、測定された静電容量から体脂肪率が即座に演算される。
体脂肪率(%)=SC2+TC+U (1)
式中、Cは静電容量(ピコファラッド(pF))を表し、S、T及びUは絶縁電極体の面積、絶縁電極体間の間隙、周波数、電圧、押し当て圧力に関連した係数を表す。
なお、体脂肪率を計算する式は前記多項式に限らず、例えば対数、指数等で近似してもよい。
このようにして体脂肪の値が演算される。得られた体脂肪の値は、中央制御部12を介して、該中央制御部12に電気的に接続されている表示部50へ送られる。表示部50は、中央制御部12からの指令によって体脂肪の値を表示する。表示部50は、例えば発光ダイオード表示素子や液晶表示素子等からなる。表示部50を駆動するために、該表示部50は電源部13に電気的に接続されている。
本実施形態の体脂肪測定具10は、上述した各部に加え、歪みゲージ60を備えている。歪みゲージは、絶縁電極体20を動物の体の一部に押し当てるときに、その押し当ての圧力を測定して、圧力を一定にしたり、又は所定の圧力下の静電容量を検出したりする目的で用いられる。
図2に示すように、歪みゲージ60は、2つの絶縁電極体20を支持している平板21に取り付けられている。したがって歪みゲージ60も、体脂肪測定具10の筐体内に、他の部材とともに一体的に収容されている。歪みゲージ60は、平板21の二つの面のうち、絶縁電極体20が取り付けられている面21a及び絶縁電極体20が取り付けられていない面21bのどちらに設けても良く、両面に設けても良い。また、歪みゲージ60は1つでも良いが、図1又は図2のように4つ用いることにより、その4倍の出力が得られるため、感度が4倍になる。本実施形態では歪みゲージ60が4つ(表裏2つずつ)の場合について説明する。平板21の各面に設けられている各歪みゲージ60は、平板21を平面視した場合に同位置に設けられている。平板21の一方の面21aにおいて歪みゲージ60は、絶縁電極体20に近接して位置している。歪みゲージ60と絶縁電極体20との間の距離は好ましくは10〜100mm、更に好ましくは20〜50mmに設定されている。
絶縁電極体20を動物の体の一部に押し当てることで、該絶縁電極体20が撓む量と平板21の弾性係数から絶縁電極体20の押し当ての圧力を知ることができる。歪みゲージ60は、絶縁電極体20を支持する平板21の両面に取り付けられているので、絶縁電極体20の押し当ての圧力を極めて正確に測定することができる。このことは、絶縁電極体20の押し当ての圧力を容易に一定にできたり、所定の押し当て圧力下の静電容量を容易に得ることができることを意味している。絶縁電極体20の押し当ての圧力を一定にできたり、所定の押し当て圧力下の静電容量を容易に得られることは、体脂肪の測定の精度を高めることに大きく寄与する。
各歪みゲージ60は、体脂肪測定具10の筐体内に備えられた歪み算出部15に電気的に接続されている。歪み算出部15は、電源部13から電気の供給を受け、中央制御部12からの指令によって、各歪みゲージ60で測定された絶縁電極体20の撓み量に基づき絶縁電極体20の押し当ての圧力を算出する。歪み算出部15は、そのような算出が可能な電子回路から構成されている。歪み算出部15は、例えば増幅器、ホイートストーンブリッジ回路及び検出器を備えたブリッジボックスからなる。このブリッジボックスにおいては、上述した4つの歪みゲージ60を備えたホイートストーンブリッジ回路によって検出された出力と、歪みゲージ60のゲージ率から歪みを算出することができる。また、その歪みと、平板21の弾性率とに基づき、押し付け圧を算出することができる。先に述べたとおり、歪みゲージ60は平板21の各面に取り付けられているので、歪み算出部15で算出される圧力は、該平板21が面21b側へ撓む場合の圧力、又は面21a側に撓む場合の圧力である。算出された圧力は、例えば表示部50に表示されるようになっている。
本実施形態では4つの歪みゲージ60を用いているが、歪みゲージ60の使用数はそれに限られず、例えば1〜3個又は5個以上の歪みゲージ60を用いてもよい。要するに歪みゲージ60は少なくとも1つ用いればよい。なお、歪みゲージ60を4つ(又は4の倍数の個数)用いない場合であっても、ホイートストーンブリッジ回路を構成することができる。この場合には、ホイートストーンブリッジ回路における歪みゲージ60以外の抵抗素子として、例えば値が既知の固定抵抗を用いればよい。
以上の構成を有する本実施形態の体脂肪測定具10を用いた動物の体脂肪の測定方法について説明すると、体脂肪測定具10における2つの絶縁電極体20を、動物の体の一部に押し当てる。絶縁電極体20を押し当てる部位は、動物の胴体部の肩甲骨から腸骨までの間で体側側から見た胴体の背部側半分の範囲(特に犬の場合に好ましい)、あるいは左右肩胛骨の間(特に猫の場合に好ましい)であることが、動きのある動物においても測定がし易い点、静電容量値と体脂肪率の相関性が高い点等から好ましい。
犬の体脂肪を測定する場合を例にとると、図3(a)に示すように、体脂肪測定具10の絶縁電極体20を、犬の胴体部で肩甲骨か腸骨までの間で体側側から見た胴体の背部側半分の範囲で、犬の最後肋骨周囲部に押し付けるように使用することが好ましい。また、例えば図3(b)に示すように、背骨の正中線と好ましくは30mm程度平行にずらした位置において、正中線と平行に2つの絶縁電極体20が並ぶように該絶縁電極体20を押し付けて使用することもできる。あるいは、図3(c)に示すように、背骨の正中線と直交する方向と平行に2つの絶縁電極体20が並ぶように該絶縁電極体20を押し付けて使用することもできる。
上述のいずれの測定態様の場合においても、測定の精度を高める観点から、歪みゲージ60によって測定された絶縁電極体20の押し付け圧が所定の範囲内となる状態下に測定を行うことが好ましい。特に、押し付け圧が20〜200g/cm2、とりわけ100〜200g/cm2の状態下に測定を行うと、個体差、例えば被毛の量の程度にかかわらず、体脂肪の測定を精度良く行い得るので好ましい。
本実施形態の体脂肪測定具10によれば、インピーダンス法を利用していた従来の体脂肪測定具による体脂肪の測定時に必要とされていた皮脂の取り除き、被毛のかきわけ、又は体表と電極との間への電解液の充填等の煩雑な作業が必要なく、絶縁電極20を押し当てるだけで体脂肪の測定が可能という有利な効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に限られない。例えば前記の実施形態の体脂肪測定具10は、各部が筐体内に収容された一体のものであったが、これに代えて、絶縁電極体20歪みゲージ60を平板21に支持してなるプローブを構成し、このプローブを、その他の部位が筐体内に収容されてなる本体部と電気的に接続した別体の構造となしてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
(1)重水希釈法による体脂肪率測定
家庭においてペットとして飼われている9頭のビーグル犬を対象とし、重水希釈法を用い、以下の手順で体脂肪を測定した。
まず、Burkholderらの方法(William J. Burkholder, Craig D. Thatcher AJVR 59(8) 1998 927-937)に準じ、各ビーグル犬(個体No.a〜i)の体脂肪率を正確に測定した。ただし無麻酔にて行った。頚静脈より6ml採血し、血清分離を行い、重水注入前の血清サンプルとした。次に前足静脈に翼状針を留置し、重水をシリンジに0.2g/(kg体重)計り取り注入し、更にヘパリン加生理食塩水10mlを注入した。注入前後のシリンジの重量を測定し差分を重水の注入量(WD2O)gとした。重水の拡散時間として90分間とった。その後再び反対の頚静脈より6ml採血し、血清分離を行い注入後の血清サンプルとした。安定同位体質量分析器(IRMS)にて重水濃度を分析した。注入前の血清サンプル中の濃度を(C1)ppm、注入後の濃度を(C2)ppm、体重を(BW)kgとして下の計算式により体脂肪率を算出した。その結果を以下の表1に示す。
体脂肪率(%)=100−{WD2O×105/(C2−C1)}/0.732BW
Figure 0005210796
(2)本発明の体脂肪測定具を用いた体脂肪率測定
図1及び図2に示す体脂肪測定具10を組み立てた。体脂肪測定具10における各部は、プラスチック製の筐体内にすべて収容し、一体化させた。絶縁電極体20は銅製であり、長さ100mm、幅25mmの長方形をしていた。2つの絶縁電極体20を、その長手方向が一致するように並設した。絶縁電極体20間の間隙は10mmに固定した。絶縁電極体を、図3(c)に示すように、ビーグル犬の左腰背部に押し当てた。押し当て圧は100g/cm2とした。この状態下に、電圧5Vの交流を印加して静電容量を測定した。周波数は以下の表2に示すとおりとした。このようにして測定された静電容量と、前記の(1)で測定された重水希釈法による体脂肪率との相関係数(n=9)を求めた。その結果を以下の表2に示す。なお、体脂肪率が高いほど静電容量は小さくなるので、体脂肪率と静電容量とは一次の負の相関関係となる。したがって相関係数が−1の場合が、相関が最も高くなる。
Figure 0005210796
〔実施例2〕
本発明の体脂肪測定具を用いた体脂肪率測定において、絶縁電極体20として、長さ50mm、幅25mmの長方形のものを用いた。2つの絶縁電極体20を、その長手方向が一致するように並設した。絶縁電極体20間の間隙は0.1mmに固定した。以下の表3に示す交流電圧を印加して静電容量を測定した。これ以外は実施例1と同様にして、重水希釈法による体脂肪率との相関係数を求めた。その結果を以下の表3に示す。
Figure 0005210796
〔実施例3〕
実施例2において、絶縁電極体20の間隙を10mmに固定した。また、以下の表4に示す交流電圧を印加して静電容量を測定した。これ以外は実施例2と同様にして、重水希釈法による体脂肪率との相関係数を求めた。その結果を以下の表4に示す。
Figure 0005210796
表2ないし表4に示す結果から明らかなように、本発明の体脂肪測定具を用いた静電容量の測定結果は、重水希釈法を用いた測定結果とよく相関していることが判る。以上の結果から、静電容量を利用した本発明の体脂肪測定具によれば、体脂肪を簡便に、かつ精度よく測定できることが判る。
図1は、本発明の動物用体脂肪測定具の一実施形態を示すブロック構成図である。 図1に示す体脂肪測定具における絶縁電極体付近の構成を示す模式図である。 図3(a)ないし図3(c)は、本発明の動物用体脂肪測定具を犬に対して使用するときの説明図である。
符号の説明
10 動物用体脂肪測定具
20 絶縁電極体
21 平板
30 算定部
40 演算部
50 表示部
60 歪みゲージ

Claims (9)

  1. 静電容量を計測することで動物の体脂肪を測定する動物用体脂肪測定具であって、
    前記動物は非ヒト哺乳類であり、
    一つの平面上に並設され、動物の体の一部に押し付けて用いられる一対の絶縁電極体と、
    前記電極体と電気的に接続し、かつ該電極体間に電圧を印加することで該電極体間の静電容量の算定が可能な算定部と、
    前記算定部で算定された静電容量から体脂肪を演算する演算部と、
    前記演算部で演算された結果を表示する表示部と
    前記電極体を動物の体の一部に押し付けるときの圧力を測定する手段とを具備し、
    前記一対の電極体間に間隙が設けられており、かつ該間隙が固定されている動物用体脂肪測定具。
  2. 前記算定部が、前記一対の電極体間に、周波数が1kHz〜1MHzの範囲のうちのいずれかの交流電圧を印加し得る構造になっている請求項1記載の動物用体脂肪測定具。
  3. 前記一対の電極体間の間隙が0.1〜10mmに設定されている請求項1又は2記載の動物用体脂肪測定具。
  4. 圧力を測定する前記手段によって測定された押し付け圧が20〜200g/cm2の範囲で体脂肪の測定を行う請求項1ないし3のいずれかに記載の動物用体脂肪測定具。
  5. 圧力を測定する前記手段を少なくとも1つ有し、これらの手段がホイートストーンブリッジ回路の一部、又は全部を構成している請求項4記載の動物用体脂肪測定具。
  6. 前記一対の電極体のうち、少なくとも一方の電極体の面積が630〜2500mm2である請求項1ないし5のいずれかに記載の動物用体脂肪測定具。
  7. 前記電極体と、前記算定部と、前記演算部と、前記表示部とが一体化している請求項1ないし6のいずれかに記載の動物用体脂肪測定具。
  8. 前記電極体が平板に支持されており、該平板に、圧力を測定する前記手段が取り付けられている請求項1ないし7のいずれかに記載の動物用体脂肪測定具。
  9. 請求項1ないしのいずれかに記載の動物用体脂肪測定具を用い、動物の体の静電容量を計測して動物の体脂肪を測定する動物の体脂肪測定方法。
JP2008272028A 2008-10-22 2008-10-22 動物用体脂肪測定具 Active JP5210796B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008272028A JP5210796B2 (ja) 2008-10-22 2008-10-22 動物用体脂肪測定具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008272028A JP5210796B2 (ja) 2008-10-22 2008-10-22 動物用体脂肪測定具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010099182A JP2010099182A (ja) 2010-05-06
JP5210796B2 true JP5210796B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=42290357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008272028A Active JP5210796B2 (ja) 2008-10-22 2008-10-22 動物用体脂肪測定具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5210796B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4155170B2 (ja) * 2003-11-21 2008-09-24 松下電工株式会社 体脂肪測定装置
JP2007175200A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Kao Corp ペット用体脂肪測定具
JP4854308B2 (ja) * 2006-01-20 2012-01-18 花王株式会社 体脂肪測定用電極組合せ体
JP2008149016A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Kao Corp ペット用体脂肪測定具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010099182A (ja) 2010-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200113478A1 (en) Monitoring system and probe
JP4024774B2 (ja) 体脂肪測定装置
US6850798B2 (en) Method and apparatus for measuring body fat in animals
KR100963863B1 (ko) 내장 지방량을 간편하게 또한 정밀도 좋게 측정할 수 있는체 지방 측정 장치
KR101345640B1 (ko) 다중 건식전극을 포함하는 생체 임피던스 측정 센서 및 이를 포함하는 센서 모듈, 생체 임피던스 측정 시스템, 및 생체 임피던스 측정 방법
US6847841B1 (en) Detector of living tissue strength and electrical resistance and activity
CN103930021A (zh) 用于测量、处理和远程监测电生物阻抗的单元、模块化系统和方法
JPH073444B2 (ja) 導電性測定装置
JP2010172543A (ja) 経皮水分蒸散量を推定する方法及び皮膚バリア機能評価装置
CN108055823A (zh) 流体水平确定
Li et al. Tissue coefficient of bioimpedance spectrometry as an index to discriminate different tissues in vivo
JP5210796B2 (ja) 動物用体脂肪測定具
CN209770372U (zh) 一种细胞外液电阻抗和总体水分电阻抗的测量装置
JP5514074B2 (ja) 動物用体脂肪測定具及び測定方法
CN207306668U (zh) 一种头戴电极、检测设备和治疗设备
Baidillah et al. Electrical impedance spectroscopy for skin layer assessment: A scoping review of electrode design, measurement methods, and post-processing techniques
CN114041775A (zh) 一种基于生物阻抗的人体腹部脂肪含量评估装置及方法
CN209048128U (zh) 一种腿部电极设备、检测设备和治疗设备
JP4647639B2 (ja) 体脂肪測定装置
JP2009261435A (ja) 体脂肪測定装置
JP2005131434A (ja) 身体組成推計装置
RU2785249C2 (ru) Устройство для измерения электропроводности биологически активных точек человека
US20100231244A1 (en) Method and apparatus for measuring the percentage of fat trim and the percentage of saleable yield on cattle and the like and on their carcasses
Dapsance et al. Adipose tissue characterization with electrical impedance spectroscopy and machine learning
AlDisi et al. Modelingof the Effect of Skin Temperature on Hydration Assessment

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5210796

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250