JP2009261435A - 体脂肪測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な装置で簡便且つ高精度に、腹部を主とした人体の脂肪率や皮下脂肪量を測定することができる体脂肪測定装置を提供する。
【解決手段】本発明の体脂肪測定装置は、被測定者の腹部1の外周上に腹部1を挟んで略対向して配置された二つの電流用電極2,3と、電流源4と、腹部1の外周上で二つの電流用電極2−3間の略中間の位置に、外周長に比べ十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極5,6と、測定用電極5,6間の電圧を測定する電圧計7と、腹部1の大きさを反映する特性量のデータを入力するデータ入力装置20と、電圧計7で測定された電圧値と入力された腹部1の大きさを反映する特性量とに基づいて皮下脂肪8の量(皮下脂肪量)あるいは脂肪率を算出する体脂肪算出部21とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の体脂肪測定装置は、被測定者の腹部1の外周上に腹部1を挟んで略対向して配置された二つの電流用電極2,3と、電流源4と、腹部1の外周上で二つの電流用電極2−3間の略中間の位置に、外周長に比べ十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極5,6と、測定用電極5,6間の電圧を測定する電圧計7と、腹部1の大きさを反映する特性量のデータを入力するデータ入力装置20と、電圧計7で測定された電圧値と入力された腹部1の大きさを反映する特性量とに基づいて皮下脂肪8の量(皮下脂肪量)あるいは脂肪率を算出する体脂肪算出部21とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、人体の脂肪率又は皮下脂肪量を測定する体脂肪測定装置に関する。
現在、人体の体脂肪率や体脂肪量を測定する体脂肪計が広く市販されている。これらは主に両脚間や両掌間に電流を流して測定した電気インピーダンスの値から体全体の体脂肪率や体脂肪量を算出するものである。近年、メタボリックシンドロームをはじめとする健康管理の観点から、内臓脂肪などの腹部の脂肪の蓄積量に注目が集まっている。しかしながら、上記体脂肪計は腹部からの信号を選択的に検出するものではないため、腹部の脂肪量の正確な測定には不向きである。腹部の脂肪量を測定する装置としては、例えば特許文献1に記載された体脂肪測定装置や特許文献2に記載された体内脂肪計等がある。特許文献1に記載の体脂肪測定装置は、複数の電極を腹部表面に装着し、電極間のインピーダンスを計測し電極装着部位断面のインピーダンス行列を生成し、演算手段が入力手段からの装着部位情報に応じた係数行列との積を求めて対象断面の体脂肪分布を算出している。また、特許文献2に記載の体内脂肪計は、被験者の腹部の周囲に巻き付けた巻帯の内側に略等間隔でそれぞれ電流路形成電極及び計測用電極を有する電極対を設け、選択した2つの電極対の電流路形成電極間に交流を流して電流路を形成し、計測用電極は、形成された電流路におけるインピーダンスを計測する。2つの電極対を適宜選択することで、隣接する電極対間では主として測定部位の皮下脂肪を計測し、対向する電極間では主として測定部位の内臓脂肪を計測している。また、同様な構造の体脂肪測定装置に関して特許文献3〜5に開示している。
特開平11−113870号公報
特開平11−123182号公報
特開2001−178697号公報
特開2001−252257号公報
特開2002−369806号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2の体脂肪測定装置は、腹部外周に数多くの電極を配置する構造となっているため、測定時に電極を腹部に配置し、肌に密着させる作業が煩雑となる。しかも、電極間のインピーダンスを測定するための電気制御系が複雑になって装置が高コストとなる。
本発明は、簡単な装置で簡便且つ高精度に、腹部を主とした人体の脂肪率や皮下脂肪量を測定することができる体脂肪測定装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の体脂肪測定装置は、被測定者の腹部の外周上に腹部を挟んで略対向して配置した二つの電流用電極と、腹部の外周上で二つの電流用電極間の略中間の位置に、腹部の外周長に比べて十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極と、二つの電流用電極間に電流を流し、二つの測定用電極間に発生した電圧を測定する測定手段と、測定手段で測定された電圧と腹部の大きさを反映する特性量に基づき脂肪率を算出する体脂肪算出手段とを備える。
また、体脂肪測定装置は、被測定者の腹部の外周上に腹部を挟んで略対向して配置した二つの電流用電極と、腹部の外周上で二つの電流用電極間の略中間の位置に、腹部の外周長に比べて十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極と、二つの電流用電極間に電流を流し、二つの測定用電極間に発生した電圧を測定する測定手段と、測定手段で測定された電圧と腹部の大きさを反映する特性量に基づき皮下脂肪量を算出する体脂肪算出手段とを備える。
本発明の体脂肪測定装置に使う電極の数は電流用電極と測定用電極を合わせて計4個であり、必要最小限の数で構成されている。このため装置を腹部に装着する作業が簡便であり、また装置構造が単純なため低コストで装置を製造することができる。
本発明の体脂肪測定装置で測定する脂肪率は、直接的には腹部の脂肪率である。具体的には脂肪率は、たとえば二枚の腹部横断面によって囲まれる領域を腹部から切り出したとき、その領域に含まれる脂肪の、領域全体に対する重量比あるいは体積比として定義される。あるいは腹部横断面の全断面積に対する脂肪断面積の比として定義することもできる。なお、このときの脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪から構成される。また、腹部の脂肪率は手足を含む体全体の体脂肪率と高い相関があるため、本発明の体脂肪測定装置によって体全体の体脂肪率を算出することもできる。
本発明の体脂肪測定装置で測定する皮下脂肪量とは、直接的には腹部の皮下脂肪量である。具体的には皮下脂肪量は、たとえば二枚の腹部横断面によって囲まれる領域中に含まれる皮下脂肪の重量あるいは体積として定義される。あるいは腹部横断面での皮下脂肪の面積や特定箇所の厚みとして定義することもできる。また、腹部の皮下脂肪量は手足を含む体全体の皮下脂肪量と高い相関があるため、本発明の体脂肪測定装置によって体全体の皮下脂肪量を算出することもできる。
本発明における、腹部の大きさを反映する特性量とは、腹部の全断面積Sや腹部断面の外周長U、あるいは図2に示すような腹部断面の縦幅W1と横幅W2などがあげられる。全断面積Sを正確に測定するのは繁雑であり、Sと相関の高いW1・W2やU2を用いるのがより簡便である。また上記以外にも、W12,W22,W1・U,W2・Uなどの二乗、U3、W1・W2・Uなどの三乗、U4などの四乗などの整数乗を用いることもできる。あるいはまた、U1.8やU2.2などの大きさを反映する特性量の非整数乗を用いても良いし、これらの量のうちのいくつかの重み付き線形和又は差でもよい。
本発明によれば、簡単な装置で簡便且つ高精度に、腹部を主とした人体の脂肪率や皮下脂肪量を測定することができる。
図1に示す第1実施例の体脂肪測定装置は、被測定者の腹部1の外周上に腹部1を挟んで略対向して配置された二つの電流用電極2,3と、電流源4と、腹部1の外周上で二つの電流用電極2−3間の略中間の位置に、外周長に比べ十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極5,6と、測定用電極5,6間の電圧を測定する電圧計7と、腹部1の大きさを反映する特性量のデータを入力するデータ入力装置20と、電圧計7で測定された電圧値と入力された腹部1の大きさを反映する特性量とに基づいて皮下脂肪8の量(皮下脂肪量)あるいは脂肪率を算出する体脂肪算出部21とを備える。電流用電極2,3の腹部上の位置は、例えばそれぞれ腹部周辺と背中周辺、あるいは両側腹部などに配置できるが、測定精度の観点からは、腹部周辺と背中周辺に配置するのが好ましい。このとき、腹部周辺に配置する電極の位置を被測定者のへそ位置を基準にして決めるようにすれば、再現性よく電極の位置が決められるので測定精度が高まる。また背中周辺に配置する電極の位置も同様に被測定者の背骨位置を基準にして決定すれば、測定精度が高まる。
さらに、データ入力装置20は、被測定者の性別、身長、体重、年齢のデータを入力する機能を有してもよい。このとき、体脂肪算出部21は、電圧計7で測定された電圧値とデータ入力装置20から入力された、腹部1の大きさを反映する特性量、被測定者の性別、身長、体重、年齢に基づいて皮下脂肪量や脂肪率を算出する。
次に、体脂肪測定方法を説明する。まず、電流源4は、腹部1の外周上に腹部1を挟んで略対向して配置した電流用電極2−3間に電流を流し、電圧計7は、測定用電極5−6間の電圧Vを測定し、体脂肪算出部21は、電圧計7で測定された電圧値Vとデータ入力装置20から入力された、腹部1の大きさを反映する特性量λとに基づいて皮下脂肪量や脂肪率を算出する。あるいは、データ入力装置20から被測定者の性別、身長、体重、年齢のデータを入力し、体脂肪算出部21は、電圧計7で測定された電圧値とデータ入力装置20から入力された、腹部1の大きさを反映する特性量、被測定者の性別、身長、体重、年齢に基づいて皮下脂肪量や脂肪率を算出する。
なお、図1において、電流源4は直流電源、交流電源の何れでも良い。電流源4が交流電源である場合、電圧計7での電圧値(電圧の振幅又は実効値)の測定の際に位相遅れを同時に測定してもよく、その場合、測定した位相遅れをデータ解析に利用できる。腹部の測定では、扱いやすさの観点から交流であることが好ましく、交流の周波数は、通常10kHz〜500kHzを用いることができ、特に50kHz〜200kHzを用いるのが好ましい。また、この時の電流値は通常0.3mA〜3mAを用いることができる。
本発明者は以前、同様な構造の測定装置において電圧Vが内臓脂肪10の量と相関することを見出し、内臓脂肪量を測定する体脂肪測定装置を発明して、先に特許出願を行なった(特開2001−178697号公報、特開2001−252257号公報、特開2002−369806号公報)。その後、検討を続けた結果、同様な測定装置で測定した電圧Vと腹部1の大きさを反映する特性量λを組み合わせることによって、皮下脂肪量や脂肪率をも精度よく算出できることを見出し、本発明に至った。また、被測定者の性別、身長、体重、年齢をも算出に使用することで皮下脂肪量や脂肪率の算出の精度が向上することもわかった。腹部断面の外周長Uなどに例示される、腹部1の大きさを反映する特性量λあるいはそのべき乗は、腹部1の皮下脂肪量と内臓脂肪量の和である総脂肪量を反映すると考えられる。さらに、電圧Vを用いてこの量を補正することによってさらに精度よく総脂肪量を求めることができる。一方で、電圧Vと特性量λのべき乗との積からは内臓脂肪量を求めることができるので、両者の差から、腹部1の皮下脂肪量を求められる。また、腹部1の大きさを反映する特性量λあるいはそのべき乗は腹部の全断面積をよく反映すると考えられるので、総脂肪量を腹部の全断面積で割った量として定義される、腹部1の脂肪率も電圧Vと特性量λで表すことができる。さらに、腹部の脂肪率が体全体の脂肪率(体脂肪率)と高い相関を持つことを利用して、本測定装置によって体脂肪率を表示することもできる。
皮下脂肪量mの算出のため、電圧V及び腹部1の大きさを反映する特性量λと、皮下脂肪量mとを関係付ける相関式を予め作成しておく。特性量λを腹部断面の外周長Uとした場合、典型的に相関式はm=a0+a1・U2−a2・V・U3と表せる。ここでa0、a1、a2は定数である。相関式の右辺第二項が総脂肪量を表し、右辺第三項が内臓脂肪量を表していて、その差から皮下脂肪量mを算出する構成になっている。また特性量λが腹部断面の縦幅W1と横幅W2の積W1・W2である場合、典型的に相関式はm=a0+a1・W1・W2−a2・V・(W1・W2)3/2などとなる。a0、a1、a2は定数であり、やはり、相関式の右辺第二項が総脂肪量を表し、右辺第三項が内臓脂肪量を表していて、その差から皮下脂肪量mを算出する構成になっている。
定数a0、a1、a2の大きさは次のようにして定めることができる。まず、体格の異なる複数の被験者を用意し、各被験者に対して、皮下脂肪量m、電圧V及び腹部1の大きさを反映する特性量λを測定する。そして、上記相関式を仮定して、皮下脂肪量mと電圧V、特定量λとの相関を多変量解析によって求め、回帰係数a0、a1、a2を決定する。電圧値Vの測定では、全ての被験者に対して流す電流を同一にするか、あるいは、被験者毎に異なる電流を流し、得られた電圧値を同一の電流量を流したときに発生する電圧値に換算する。大きさを反映する特性量W1,W2及びUの測定には、例えば、巻き尺やものさし等の測長器を使うことができる。皮下脂肪量mを測定する方法として、X線CT法やMRI法から得られた断層像から断面積や体積を求める方法がある。なお、断層像から断面積を算出する場合、電流の拡がりを考慮して、該断面だけでなく、その近傍の断層像をも撮影し、それらの複数枚の断層像の平均から皮下脂肪の断面積を算出すると精度が向上する。
相関式が設定されれば、皮下脂肪量の未知の被測定者に対して、測定された電圧値Vと腹部1の大きさを反映する特性量λとから相関式に従って皮下脂肪量mを算出できる。
このとき相関式を男女別に作成しておき、データ入力装置20から入力された被測定者の性別情報に基づき、算出に使用する相関式を選択して、皮下脂肪量の算出に用いると精度が向上して好ましい。
また、相関式を構成する変数に被測定者の身長Hや体重Wを加えて、精度の向上をはかることができる。具体的にはたとえば、a3を定数(回帰定数)として、a3・W/Hやa3・W/H2等の項を上記相関式の右辺に付加すればよい。
脂肪率ξの算出のため、電圧V及び腹部1の大きさを反映する特性量λと、脂肪率ξとを関係付ける相関式を予め作成しておく。特性量λを腹部断面の外周長Uとした場合、典型的に相関式はξ=(a0+a1・U2+a2・V・U3)/(a3+a4・U2)と表せる。ここでa0〜a4は定数である。相関式の右辺を構成する分子が総脂肪量を表し、分母が腹部全断面積を表していて、その商から脂肪率ξを算出する構成になっている。また特性量λが腹部断面の縦幅W1と横幅W2の積W1・W2である場合、典型的に相関式はξ=(a0+a1・W1・W2+a2・V・(W1・W2)3/2)/(a3+a4・W1・W2)などとなる。a0〜a4は定数であり、やはり、相関式の右辺を構成する分子が総脂肪量を表し、分母が腹部全断面積を表していて、その商から脂肪率ξを算出する構成になっている。
定数a0〜a4の大きさは皮下脂肪量mに対して行なったのと同様な方法で定めることができる。相関式が設定されれば、脂肪率の未知の被測定者に対して、測定された電圧値Vと腹部1の大きさを反映する特性量λとから相関式に従って脂肪率ξを算出できる。このとき相関式を男女別に作成しておき、データ入力装置20から入力された被測定者の性別情報に基づき、算出に使用する相関式を選択して、脂肪率の算出に用いると精度が向上して好ましい。また、相関式を構成する変数に被測定者の身長Hや体重Wを加えて、精度の向上をはかることができる。具体的にはたとえば、a5を定数(回帰定数)として、a5・W/Hやa5・W/H2等の項を上記相関式の右辺に付加すればよい。
図1において、測定用電極5−6間の距離は最適な範囲に設定することが好ましい。電極5と電極6との距離が小さすぎると、電極5−6間に十分な電位差が発生せず、測定感度上好ましくない。この観点から、電極5−6間の距離は通常3cm以上であることが好ましい。一方、電極5と電極6との距離が大きすぎると、測定電圧に皮下脂肪量の影響と内臓脂肪量の影響が混在するため、電極間距離は外周長の1/6以下であることが好ましい。また、この時に用いる電極の形状としてはたとえば円盤状や矩形状のものを用いることができる。このうち、電極のエッジ間距離がエッジに沿って一定に保たれる矩形電極が好ましい。また、電極の大きさとしては、電極形状が円盤状の場合、たとえば直径0.6cm〜3.5cmの電極を用いることができ、特に直径1.5cm〜2.5cmの電極を用いることが好ましい。電極形状が矩形状の場合、たとえば、横幅0.6〜3cm、縦幅1.5〜7cmの電極を用いることができる。
電流用電極2、3および測定用電極5、6と腹部(肌)の間の接触抵抗を低減するために、すべてあるいは一部の電極と腹部(肌)の間に導電性ゲルを塗布したり、シート状の導電性ゲルを挟んだりすることができる。あるいは測定時に電極と肌の間に水や化粧水を付けてもよい。
図3に示す第2実施例の体脂肪測定装置は、第1実施例の電流用電極2、3及び測定用電極5、6を略非伸縮性のベルト31上に配置したベルト型の測定装置である。本体脂肪測定装置は、電流用電極2、3及び測定用電極5、6をその内面上に配置した略非伸縮性のベルト31と、測定用電極5、6間の距離を固定するための固定板32と、腹部表面に電流用電極2を配置する際の基準位置を示すへそ位置マーカー33と、背中表面に電流用電極3を配置する際の基準位置を示す背骨位置マーカー34と、電流用電極3と背骨位置マーカー34の距離を一定に保つための支持板35と、ベルト31を人体腹部に巻いて固定するためのバックル36、37と、制御部38とを備える。測定用電極5、6はそれらの間の距離が一定に保たれるように固定板32上に固定されており、これら全体がベルト31の長手方向にスライドして位置を変えられるようになっている。電流用電極3と背骨位置マーカー34はそれらの間の距離が一定に保たれるように支持板35上に固定されており、これら全体がベルト31の長手方向にスライドして位置を変えられるようになっている。電流用電極2とへそ位置マーカー33はベルト31上に固定されている。制御部38には第1実施例の電流源4、電圧計7、データ入力装置20および体脂肪算出部21が内蔵されている。
次に体脂肪測定方法を説明する。まず、測定者はへそ位置マーカー33が被測定者のへそ位置に来るようにベルト31を被測定者の腹部(ウエスト)に巻き、バックル36でベルト31の長さを調節しながらベルト31を絞り、バックル36をバックル37に挿入して固定し、ベルト31を腹部外周上に装着する。次に、支持板35をベルト31の長手方向にスライドさせ、背骨位置マーカー34が被測定者の背骨位置に来るように電流用電極3を背中表面に配置する。さらに、固定板32をベルト31の長手方向にスライドさせ、測定用電極5、6が電流用電極2、3の中間の位置に来るように、測定用電極5、6を側腹部上に配置する。
次に、制御部38を操作して被測定者の性別、腹部1の大きさを反映する特性量λおよび必要に応じて身長、体重、年齢などの身体情報を入力し、その後、制御部38に設けられた測定開始ボタンなどの入力を合図に、電流源4が電流用電極2−3間に電流を流し、電圧計7が電圧測定用電極5−6間の電圧Vを測定し、体脂肪算出部21が電圧計7で測定された電圧値Vと入力された身体情報とに基づいて皮下脂肪量や脂肪率を算出する。算出された皮下脂肪量や脂肪率は制御部38に設けられた表示装置に出力される。
第2実施例の体脂肪測定装置についても、皮下脂肪量や脂肪率の算出方法、測定用電極5−6間の距離及び電極の特徴等に関する第1実施例の記述がそのまま適用される。電流用電極2の端面とへそ位置マーカー33との距離ならびに電流用電極3の端面と背骨位置マーカー34との距離は特に限定されないが、使いやすさの点から1cm〜5cmが好ましい。
図4に示す第3実施例の体脂肪測定装置は、第1実施例の電流用電極2、3及び測定用電極5、6を略非伸縮性のベルト31上に固定したベルト型の測定装置である。本体脂肪測定装置は、電流用電極2、3及び測定用電極5、6をその内面上に配置した略非伸縮性のベルト31と、測定用電極5、6間の距離を固定するための固定板32と、腹部表面に電流用電極2を配置する際の基準位置を示すへそ位置マーカー33と、ベルト31を人体腹部に巻いて固定するためのバックル36、37と、制御部38とを備える。電流用電極2及び3はベルト31上に固定されている。また、測定用電極5、6はそれらの間の距離が一定に保たれるように固定板32上に固定されており、これら全体がベルト31上で電流用電極2と3の中間の位置に固定されている。すなわち、電流用電極2と測定用電極5の間の距離と、電流用電極3と測定用電極6の間の距離とが略等しくなるように、各電極がベルト31上に配置されている。制御部38には第1実施例の電流源4、電圧計7、データ入力装置20および体脂肪算出部21が内蔵されている。
次に体脂肪測定方法を説明する。まず、測定者はへそ位置マーカー33が被測定者のへそ位置に来るようにベルト31を被測定者の腹部(ウエスト)に巻き、バックル36でベルト31の長さを調節しながらベルト31を絞り、バックル36をバックル37に挿入して固定し、ベルト31を腹部外周上に装着する。これによって電流用電極2は腹部表面のへそ位置近傍に配置され、電流用電極3は背中表面に、測定用電極5,6は側腹部におおよそ配置される。
次に、制御部38を操作して、被測定者の性別、腹部1の大きさを反映する特性量λおよび必要に応じて身長、体重、年齢などの身体情報を入力し、その後、制御部38に設けられた測定開始ボタンなどの入力を合図に、電流源4が電流用電極2−3間に電流を流し、電圧計7が電圧測定用電極5−6間の電圧Vを測定し、体脂肪算出部21が電圧計7で測定された電圧値Vと入力された身体情報とに基づいて皮下脂肪量や脂肪率を算出する。算出された皮下脂肪量や脂肪率は制御部38に設けられた表示装置に出力される。
第3実施例の体脂肪測定装置についても、皮下脂肪量や脂肪率の算出方法、測定用電極5−6間の距離及び電極の特徴等に関する第1実施例の記述がそのまま適用される。また、ベルト31に沿って測定した電流用電極2−3間の距離については、被測定者の腹部外周長の平均値の約1/2に定めるのが好ましい。たとえば腹部外周長が60〜100cmの被測定者を測定対象とする場合、電流用電極2−3間の距離を35〜50cmに設定することが好ましく、特に40〜45cmに設定することが好ましい。これによって、ベルト31を腹部に装着したとき、多くの被測定者において電流用電極3が背骨の周辺に配置される。
1 腹部
2,3 電流用電極
4 電流源
5,6 測定用電極
7 電圧計
8 皮下脂肪
9 非脂肪
10 内臓脂肪
20 データ入力装置
21 体脂肪算出部
31 ベルト
33 へそ位置マーカー
34 背骨位置マーカー
36,37 バックル
38 制御部
2,3 電流用電極
4 電流源
5,6 測定用電極
7 電圧計
8 皮下脂肪
9 非脂肪
10 内臓脂肪
20 データ入力装置
21 体脂肪算出部
31 ベルト
33 へそ位置マーカー
34 背骨位置マーカー
36,37 バックル
38 制御部
Claims (14)
- 被測定者の腹部の外周上に腹部を挟んで略対向して配置した二つの電流用電極と、前記腹部の外周上で前記二つの電流用電極間の略中間の位置に、前記腹部の外周長に比べて十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極と、前記二つの電流用電極間に電流を流し、前記二つの測定用電極間に発生した電圧を測定する測定手段と、前記測定手段で測定された前記電圧と前記腹部の大きさを反映する特性量に基づき脂肪率を算出する体脂肪算出手段と、を備える体脂肪測定装置。
- 前記二つの電流用電極のうちの一方の電極が、前記被測定者のへそ位置を基準にして前記被測定者の腹部外周上への位置が決定される請求項1に記載の体脂肪測定装置。
- 前記二つの電流用電極のうちの他方の電極が、前記被測定者の背骨位置を基準にして前記被測定者の腹部外周上への位置が決定される請求項1又は請求項2に記載の体脂肪測定装置。
- 前記体脂肪算出手段が、前記電圧と前記特性量ならびに前記被測定者の性別に基づき脂肪率を算出する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 前記体脂肪算出手段が、さらに前記被測定者の身長ならびに体重に基づき脂肪率を算出する請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 前記腹部の大きさを反映する特性量が、前記腹部の幅あるいは外周長である請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 前記電極のそれぞれと腹部との接触面に導電性ゲル部を有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 被測定者の腹部の外周上に腹部を挟んで略対向して配置した二つの電流用電極と、前記腹部の外周上で前記二つの電流用電極間の略中間の位置に、前記腹部の外周長に比べて十分に距離を短くして配置された二つの測定用電極と、前記二つの電流用電極間に電流を流し、前記二つの測定用電極間に発生した電圧を測定する測定手段と、前記測定手段で測定された前記電圧と前記腹部の大きさを反映する特性量に基づき皮下脂肪量を算出する体脂肪算出手段と、を備える体脂肪測定装置。
- 前記二つの電流用電極のうちの一方の電極が、前記被測定者のへそ位置を基準にして前記被測定者の腹部外周上への位置が決定される請求項8に記載の体脂肪測定装置。
- 前記二つの電流用電極のうちの他方の電極が、前記被測定者の背骨位置を基準にして前記被測定者の腹部外周上への位置が決定される請求項8又は請求項9に記載の体脂肪測定装置。
- 前記体脂肪算出手段が、前記電圧と前記特性量ならびに前記被測定者の性別に基づき皮下脂肪量を算出する請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 前記体脂肪算出手段が、さらに前記被測定者の身長ならびに体重に基づき皮下脂肪量を算出する請求項8乃至請求項11のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 前記腹部の大きさを反映する特性量が、前記腹部の幅あるいは外周長である請求項8乃至請求項12のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
- 前記電極のそれぞれと腹部との接触面に導電性ゲル部を有する請求項8乃至請求項13のいずれか1項記載の体脂肪測定装置。
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