JP2008228995A - 体脂肪測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被験者の呼吸状態を高精度に検出することが可能で、そのため高精度に体脂肪量、特に内臓脂肪量や皮下脂肪量等を測定することができる体脂肪測定装置を提供する。
【解決手段】体脂肪測定装置1Aは、被験者の腹部に接触配置される複数の電極A11,A12,A21,A22と、被験者の腹部に押し付けられる空気袋130と、上記複数の電極A11,A12,A21,A22を用いて被験者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定部12と、空気袋130の内圧を検出することにより被験者の呼吸状態を検出する呼吸状態検出部18と、算出された生体インピーダンスおよび検出された呼吸状態の情報に基づいて被験者の体脂肪量を算出する体脂肪量算出部13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被験者の胴部に接触配置された複数の電極を用いて生体インピーダンスを測定することにより被験者の体脂肪量を算出する体脂肪測定装置に関し、特に、内臓脂肪量や皮下脂肪量等を個別に算出可能な体肪測定装置に関する。
近年、被験者の健康状態を知る一つの指標として、体脂肪量が注目されている。特に、内臓脂肪量は、内臓脂肪型肥満であるか否かの判断を行なうための指標として注目されている。この内臓脂肪型肥満は、糖尿病、高血圧症、高脂血症といった動脈硬化を引き起こし易い生活習慣病を誘発すると言われており、これら疾病の予防の観点から上記指標の活用が期待されている。ここで、内臓脂肪とは、腹筋の内側において内臓の周囲に蓄積した脂肪のことであり、腹部の表層に蓄積する皮下脂肪と区別されるものである。なお、内臓脂肪量を示す指標としては、臍位置に対応する部分の腹部断面において内臓脂肪が占める面積(以下、内臓脂肪面積と称する)を採用することが一般的である。
通常、内臓脂肪量を測定するためには、X線CT(computed tomography)あるいはMRI(magnetic resonance imaging)を用いて撮影された腹部の断層画像を用いた画像解析法が採用されている。この画像解析法においては、取得した腹部の断層画像から内臓脂肪面積が算出される。しかしながら、このような手法を用いるためには、上記X線CTやMRI等、医療施設に設置される如くの大型の設備が必要であり、日常的に内臓脂肪量を測定することは非常に困難である。また、X線CTを利用した場合には被爆の問題もあり、好ましい測定方法とは必ずしも言えない。
これに代わる測定方法として、生体インピーダンス法を応用することが検討されている。生体インピーダンス法は、家庭用の体脂肪測定装置において広く利用されている体脂肪量の測定方法であり、四肢に電極を接触させ、これら電極を用いて生体インピーダンスを測定することにより、測定された生体インピーダンスから体脂肪量を算出するものである。上述の体脂肪測定装置は、全身または四肢、胴部といった身体の部位別の体脂肪の蓄積度合いを正確に測定できるものであり、広く普及している。
しかしながら、従来の体脂肪測定装置は、全身または四肢、胴部といった身体の部位別の体脂肪の蓄積度合いを測定するためのものであり、内臓脂肪の蓄積度合いのみを抽出して正確に測定できるものではない。これは、上述したように、胴部には内臓脂肪のみならず皮下脂肪も含まれるためであり、そのため内臓脂肪量や皮下脂肪量を個別に精度よく測定することは、上述の体脂肪測定装置においては困難であった。
そこで、このような問題を解決するために、直接胴部に電極を接触させ、当該電極を用いて生体インピーダンスを測定し、これに基づいて内臓脂肪量や皮下脂肪量を個別に精度よく測定することが検討されている。たとえば、特開2002−369806号公報(特許文献1)には、ベルト部材の内周面上に電極を設け、当該ベルト部材を胴部に巻き回して固定することにより、電極が胴部に対して接触配置されるように構成された体脂肪測定装置が開示されている。この特許文献1に開示の体脂肪測定装置においては、被験者の胴部に装着ユニットを用いて直接電極を接触させ、この胴部に接触させた電極を利用して生体インピーダンスを測定することにより、従来においては困難であった高精度の内臓脂肪量や皮下脂肪量の測定を可能にしようとしている。
しかしながら、被験者の胴部に電極を接触させて生体インピーダンスを測定する場合には、測定される生体インピーダンスの値が被験者の呼吸動作に伴って変動することが知られている。その主たる要因としては、呼吸動作に伴って胴部(特に腹部)の形状が変化し、これに伴って胴部に接触配置した電極間における体組成に変動が生じることや、上記胴部の形状の変化に伴って電極間距離が変動したり、電極と体表面との間の接触状態が変動して接触抵抗が変化したりすること等が挙げられる。このような呼吸動作に伴う生体インピーダンスの値の変動は、高精度の内臓脂肪量や皮下脂肪量の測定の妨げとなり、何らかの対策を行なうことが必要である。
上記問題を解決する一つの方策として、被験者の呼吸状態を検出し、検出した呼吸状態と測定された生体インピーダンスとを関連付けて高精度の体脂肪量測定を可能にすることが検討されている。このような方策を具体的に実現しようとしたものに、たとえば特開2005−118148号公報(特許文献2)に開示の技術がある。上記特許文献2に開示の体脂肪測定装置においては、電極が設けられたベルト部材の所定位置に被験者の呼吸状態を検出するセンサとして加速度センサを設け、当該加速度センサによって検出された呼吸状態の情報をもとに生体インピーダンスの測定を種々制御することが行なわれている。
特開2002−369806号公報 特開2005−118148号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示の如く被験者の呼吸状態を検出するセンサとして加速度センサを利用した場合には、以下のような問題が生じ得る。第1に、呼吸動作に伴う腹部の形状変化は緩やかでかつ微小であり、そのため加速度センサで検出される腹部表面における加速度の変化も非常に微小となり、この微小な加速度の変化をもとに呼吸動作を判別した場合には、測定結果に大きな誤差が含まれてしまうおそれがある。また、被験者が測定中において何らかの理由で体を動かした場合に、その体動が直ちに加速度センサによって検出されてしまうことになり、測定結果に大きな誤差が含まれてしまうおそれもある。第2に、加速度センサは比較的高価なセンサであり、これを体脂肪測定装置に具備させることは体脂肪測定装置の製作コストを増大させることにつながってしまう。
したがって、本発明は、上述の問題を解決すべくなされたものであり、被験者の呼吸状態を高精度に検出することが可能で、そのため高精度に体脂肪量、特に内臓脂肪量や皮下脂肪量等を測定することができる体脂肪測定装置を安価に提供することを目的とする。
本発明に基づく体脂肪測定装置は、被験者の胴部に接触配置される複数の電極と、被験者の胴部に押し付けられる流体袋と、前記複数の電極を用いて被験者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、前記流体袋の内圧を検出することにより被験者の呼吸状態を検出する呼吸状態検出部と、前記インピーダンス測定部によって測定された生体インピーダンスおよび前記呼吸状態検出部によって検出された呼吸状態の情報に基づいて被験者の体脂肪量を算出する体脂肪量算出部とを備えている。
このように構成することにより、測定時において被験者の胴部に押し付けた流体袋の内圧を検出するという簡便な構成にて被験者の呼吸状態を高精度に検出することが可能になる。このような検出方法を用いれば、呼吸動作に伴う被験者の腹部周長の変化のみを高精度に捉えることができるため、被験者の体動の影響も受け難い。したがって、高精度に体脂肪量を測定することが可能な体脂肪測定装置を安価に提供することができる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置にあっては、上記体脂肪量算出部が、上記インピーダンス測定部によって測定された生体インピーダンスの時系列データから、上記呼吸状態検出部によって検出された呼気動作から吸気動作への移行のタイミングにおいて測定された生体インピーダンスを抽出し、抽出した生体インピーダンスから被験者の体脂肪量を算出するものであることが好ましい。
このように構成することにより、呼吸動作に伴って生じる生体インピーダンスの変動の影響を除外して生体インピーダンスを測定することができるため、高精度に体脂肪量を測定することが可能になる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置にあっては、上記体脂肪量算出部が被験者の内臓脂肪量を算出する内臓脂肪量算出部を含んでいることが好ましい。
内臓脂肪量を高精度に測定するためには、被験者の胴部に電極を接触配置して生体インピーダンスの測定を行なうことが必須になるため、このような構成の体脂肪測定装置とすることにより、特に高精度に内臓脂肪量を算出することが可能になる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置にあっては、上記体脂肪量算出部が被験者の腹部における皮下脂肪量を算出する皮下脂肪量算出部を含んでいることが好ましい。
腹部における皮下脂肪量を高精度に測定するためには、被験者の胴部に電極を接触配置して生体インピーダンスの測定を行なうことが必須になるため、このような構成の体脂肪測定装置とすることにより、特に高精度に腹部における皮下脂肪量を算出することが可能になる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置にあっては、上記複数の電極が上記流体袋の被験者の胴部へと押し付けられる面上に設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、流体袋を呼吸動作の検出のための手段として用いるのみならず、複数の電極を胴部の表面に対して付勢する付勢手段としても利用することができるため、他の付勢手段を用いる場合に比べて装置構成を簡素化することができる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置にあっては、上記流体袋が上記複数の電極のそれぞれに対応して分割して設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、流体袋を上述の付勢手段として利用する場合に流体袋が大型化することが防止できる。また、分割された複数の流体袋の内圧を調整することにより、単一の流体袋で複数の電極を胴部に押し付ける構成に比べて、個々の電極を均等に胴部に対して付勢することも可能になる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置においては、上記流体袋を膨縮させる膨縮機構をさらに備えていることが好ましい。
このように構成することにより、膨縮機構を用いて流体袋の内圧を調整することが可能になるため、流体袋による呼吸動作の検出がより精緻に行なえる状態に流体袋の内圧を調整することができる。また、装着作業時に流体袋を収縮させておき、装着後において流体袋を膨張させることも可能になるため、装着の際の作業性を大幅に向上させることもできる。さらには、流体袋を上述の付勢手段として利用する場合に、膨縮機構によって流体袋の内圧を調整することにより、最適な付勢力にて電極を胴部に対して押し付けることも可能になり、高精度の体脂肪量測定が可能になる。
上記本発明に基づく体脂肪測定装置においては、被験者の胴部に巻き回されて装着される胴部装着ユニットをさらに備えていることが好ましく、その場合に、上記複数の電極および上記流体袋が上記胴部装着ユニットに設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、胴部装着ユニットを被験者の胴部に巻き回して装着するという非常に簡便な作業にて電極の装着と流体袋の装着とが同時に行なえるようになり、使い勝手のよい体脂肪測定装置とすることができる。
本発明によれば、被験者の呼吸状態を高精度に検出することが可能で、そのため高精度に体脂肪量、特に内臓脂肪量や皮下脂肪量等を測定することができる体脂肪測定装置を安価に製作することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す各実施の形態における体脂肪測定装置は、内臓脂肪量および皮下脂肪量を個別に測定することが可能に構成されたものであるが、これら内臓脂肪量および皮下脂肪量の測定のみならず、全身の脂肪量(総脂肪量)や身体の特定の部位別の脂肪量(上肢、下肢それぞれの脂肪量や胴部(体幹部)の脂肪量等)の測定をも可能に構成された体脂肪測定装置である。
まず、本発明の各実施の形態における体脂肪測定装置について説明するに先立ち、身体の部位を表す各種用語の定義を行なう。「胴部」とは、身体の頭部、頸部および四肢を除く部分であり、胸部と腹部とを含むいわゆる体幹部に相当する部分である。「腹部」とは、胴部を頸部側に位置する部分(すなわち胸部)と下肢側に位置する部分とに分けたうちの下肢側に位置する部分であり、腹部前面と腹部背面とを含む。「腹部前面」とは、被験者の腹部の表面のうち、被験者を正面側から観察した場合に視認可能な部分の体表面を言う。「腹部背面」とは、被験者の腹部の表面のうち、被験者を背面側から観察した場合に視認可能な部分の体表面を言う。「腹部より離れた部位」とは、上腕、前腕、手首および手指からなる上肢と、横隔膜が位置する部分より所定の距離(たとえば略10cm)以上離れた胸部と、頸部および頭部と、大腿、下腿、足首および足指からなる下肢とを含む。また、「体軸」とは、被験者の腹部の横断面に対し略垂直方向に延びる軸を言う。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置の機能ブロックを示す図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態における体脂肪測定装置の機能ブロックの構成について説明する。
図1に示すように、体脂肪測定装置1Aは、制御部10と、定電流生成部21と、端子切替部22と、電位差検出部23と、体格情報計測部24と、被験者情報入力部25と、表示部26と、操作部27と、電源部28と、メモリ部29と、圧力検出部30と、身体に装着される複数の電極A11,A12,A21,A22,H11,H12,H21,H22,F11,F12,F21,F22と、同じく身体に装着される流体袋としての空気袋130とを主として備えている。制御部10は、演算処理部11を含んでいる。演算処理部11は、インピーダンス測定部12と、体脂肪量算出部13と、呼吸状態検出部18とを有しており、体脂肪量算出部13は、たとえば総脂肪量算出部14、部位別脂肪量算出部15、内臓脂肪量算出部16および皮下脂肪量算出部17を含んでいる。
制御部10は、たとえばCPU(central processor unit)によって構成され、体脂肪測定装置1Aの全体的な制御を行なう。具体的には、制御部10は、上述した各種機能ブロックに対して指令を送出したり、得られた情報に基づいて各種の演算処理を行なったりする。このうち各種の演算処理については、上述の制御部10に設けられた演算処理部11によって行なわれる。
上記複数の電極は、被験者の腹部に装着される腹部電極A11,A12,A21,A22と、被験者の上肢に装着される上肢電極H11,H12,H21,H22と、被験者の下肢に装着される下肢電極F11,F12,F21,F22とを含んでいる。
腹部電極A11,A12,A21,A22は、被験者の腹部を含む部分の胴部に巻き回される帯状部材を含む腹部装着ユニット110Aに設けられ、当該腹部装着ユニット110Aを被験者の腹部に装着することにより、それぞれの電極が体軸方向に沿って整列した状態で被験者の腹部の表面に装着される。腹部電極A11,A12,A21,A22は、被験者の腹部前面に装着されてもよいし、被験者の腹部背面に装着されてもよい。また、上記4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群が互いに平行に複数組、腹部に装着される構成としてもよい。その場合には、すべての組の腹部電極群が腹部前面あるいは腹部背面のいずれか一方にのみ装着されるように構成してもよいし、一部の組の腹部電極群が腹部前面に、残りの組の腹部電極群が腹部背面に装着されるように構成してもよい。
上肢電極H11,H12,H21,H22は、被験者の腹部から離れた部位に相当する上肢のいずれかの部位に装着されるものであり、好適には右手の手首の表面と左手の手首の表面とにそれぞれ一対ずつ装着される。下肢電極F11,F12,F21,F22は、被験者の腹部から離れた部位に相当する下肢のいずれかの部位に装着されるものであり、好適には右足の足首の表面と左足の足首の表面とにそれぞれ一対ずつ装着される。上記した腹部電極A11,A12,A21,A22、上肢電極H11,H12,H21,H22、および下肢電極F11,F12,F21,F22は、それぞれ端子切替部22に電気的に接続されている。
空気袋130は、被験者の腹部に装着される腹部装着ユニット110Aに設けられ、当該腹部装着ユニット110Aを被験者の腹部に装着することにより、被験者の腹部の表面に押し付けられる。この空気袋130には、その内部に所定の体積の空気が封入されている。
端子切替部22は、たとえばリレー回路によって構成され、制御部10から入力される指令に基づき、上述した複数の電極のうちから選択した特定の電極と定電流生成部21とを電気的に接続するとともに、上述した複数の電極のうちから選択した特定の電極と電位差検出部23とを電気的に接続する。これにより、端子切替部22によって定電流生成部21に電気的に接続された電極が定電流印加電極として機能するようになり、また端子切替部22によって電位差検出部23に電気的に接続された電極が電位差検出電極として機能するようになる。上記端子切替部22による電気的な接続は、測定動作中において種々切替えられる。なお、通常、定電流印加電極と電位差検出電極とは、それぞれ一対の電極によって構成されるが、ここで言う一対の電極のそれぞれには、単数の電極または複数の電極の両者が含まれる。すなわち、別個独立して設けられた電極であっても電気的に等価に扱うことにより、一対の電極のそれぞれを構成する場合がある。
定電流生成部21は、制御部10から入力される指令に基づいて定電流を生成し、生成した定電流を端子切替部22を介して上述の定電流印加電極に供給する。定電流生成部21において生成される定電流としては、体組成情報を測定するために好適に使用される高周波電流(たとえば、50kHz,500μA)が選択される。これにより、定電流印加電極を介して定電流が被験者に印加されることになる。
電位差検出部23は、端子切替部22によって電位差検出部23に電気的に接続された電極(すなわち電位差検出電極)間における電位差を検出し、検出した電位差を制御部10に対して出力する。これにより、上述した定電流が被験者に印加された状態における電位差検出電極間の電位差が検出されることになる。
体格情報計測部24および被験者情報入力部25は、演算処理部11に含まれる体肪量算出部13において行なわれる演算処理に利用される被験者情報を得るための部位である。ここで、「被験者情報」とは、被験者に関する情報を意味し、たとえば年齢や性別あるいは体格情報等の情報のうちの少なくとも1つを含む。また、「体格情報」とは、被験者の身体の特定の部位におけるサイズに関する情報(たとえば、ウエスト長(腹部周長)や腹部横幅、腹部厚み、身長等のうちの少なくとも1つを含む情報)や体重等の情報を含む。体格情報計測部24は、被験者の体格情報を自動計測する部位であり、検出された体格情報を制御部10に対して出力する。一方、被験者情報入力部25は、被験者情報を入力するための部位であり、入力された被験者情報を制御部10に対して出力する。
なお、図1に示される機能ブロック図においては、体格情報計測部24および被験者情報入力部25の両方が体脂肪測定装置1Aに設けられた場合を例示しているが、これら体格情報計測部24および被験者情報入力部25は、いずれも必須の構成となるものではない。体格情報計測部24および/または被験者情報入力部25を設けるか否かについては、制御部10の演算処理部11において行なわれる演算処理に利用される被験者情報の種類に基づいて適宜選択される。また、上述の被験者情報のうち、体格情報については、体格情報計測部24を用いて自動計測し、その計測データを利用するように構成してもよいし、体格情報計測部24を設けずに被験者情報入力部25において被験者自らが情報を入力し、当該入力データを利用する構成としてもよい。
圧力検出部30は、たとえば圧力センサによって構成され、上述の空気袋130の内圧を検出し、検出した内圧の値を制御部10に対して出力する。なお、圧力検出部30は、体脂肪測定装置1Aの測定動作中において連続的に空気袋130内の圧力を検出する。
演算処理部11は、上述したようにインピーダンス測定部12、体脂肪量算出部13および呼吸状態検出部18とを含んでいる。インピーダンス測定部12は、上述した定電流生成部21によって生成された定電流の電流値と、上述した電位差検出部23において検出されて制御部10に入力された電位差情報とに基づいて各種の生体インピーダンスを算出する。呼吸状態検出部18は、上述した圧力検出部30によって検出されて制御部10に入力された空気袋130の内部の圧力に基づいて測定動作中における被験者の呼吸状態を検出する。体肪量算出部13は、上記インピーダンス測定部12において得られた生体インピーダンスと、上記呼吸状態検出部18において得られた呼吸状態の情報と、体格情報計測部24および/または被験者情報入力部25から入力された被験者情報とに基づいて体脂肪量を算出する。体肪量算出部13は、たとえば被験者の全身の体脂肪量を算出する総脂肪量算出部14、被験者の身体の特定部位別の脂肪量を算出する部位別脂肪量算出部15、被験者の内臓脂肪量を算出する内臓脂肪量算出部16および被験者の腹部における皮下脂肪量を算出する皮下脂肪量算出部17の少なくとも1つを含む。
表示部26は、上述の体肪量算出部13において算出された各種の体脂肪量の情報を表示する。表示部26としては、たとえばLCD(liquid crystal display)が利用可能である。なお、表示部26において表示される脂肪量としては、たとえば被験者の全身の脂肪量である総脂肪量や被験者の身体の特定の部位別の脂肪量である部位別脂肪量、内臓脂肪量、腹部における皮下脂肪量等が挙げられる。ここで、「脂肪量」とは、たとえば脂肪重量、脂肪面積、脂肪体積、脂肪レベル等に代表される脂肪の量を指し示す指標を意味する。特に「内臓脂肪量」は、内臓脂肪重量、内臓脂肪面積、内臓脂肪体積および内臓脂肪レベルの少なくともいずれかで表現される指標を意味し、「皮下脂肪量」は皮下脂肪重量、皮下脂肪面積、皮下脂肪体積および皮下脂肪レベルの少なくともいずれかで表現される指標を意味する。
操作部27は、体脂肪測定装置1Aに対して被験者が命令を入力するための部位であり、たとえば被験者が押下可能なキー等によって構成される。
電源部28は、制御部10に電力を供給するための部位であり、バッテリ等の内部電源や商用電源等の外部電源等が含まれる。
メモリ部29は、体脂肪測定装置1Aに関する各種のデータやプログラムを記憶するための部位であり、たとえば上述した被験者情報や算出された各種の体脂肪量、後述する体脂肪測定処理を実行するための体脂肪測定プログラム等を記憶している。
図2は、本実施の形態における体脂肪測定装置の構成を示す図であり、体脂肪測定装置に含まれる各種装着ユニットを被験者に装着した状態を示す斜視図である。次に、この図2を参照して、本実施の形態における体脂肪測定装置の具体的な構成について説明する。なお、以下に示す体脂肪測定装置1Aは、図1に示す体脂肪測定装置において、図示される4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群が互いに平行に4組配置されてなるものである。
図2に示すように、体脂肪測定装置1Aは、被験者300の腹部301に装着される腹部装着ユニット110Aと、被験者300の上肢に装着される一対の上肢装着ユニット172A,172Bと、被験者300の下肢に装着される一対の下肢装着ユニット173A,173Bと、これら各種装着ユニット110A,172A,172B,173A,173Bに接続ケーブル180を介して接続された装置本体160とを備えている。
腹部装着ユニット110Aは、腹部301に巻き回し可能な帯状部材120を含んでいる。上肢装着ユニット172A,172Bおよび下肢装着ユニット173A,173Bのそれぞれは、被験者300の上肢または下肢を挟持可能なクリップ状の形状を有している。腹部装着ユニット110A、上肢装着ユニット172A,172Bおよび下肢装着ユニット173A,173Bは、それぞれ被験者の体表面に接触配置可能な電極を有している。なお、腹部装着ユニット110Aの具体的な構成については、後述することとする。
装置本体160は、上述した制御部10、定電流生成部21、端子切替部22、電位差検出部23、被験者情報入力部25、表示部26、操作部27、メモリ部29および圧力検出部30等を含んでいる。なお、装置本体160に設けられた定電流生成部21、端子切替部22、電位差検出部23および圧力検出部30等は、必要に応じて腹部装着ユニット110Aに設けることも可能である。
図2に示すように、各種の体脂肪量の測定を行なうに際しては、被験者300はベッド面400上において仰臥位(すなわち仰向けに寝転んだ姿勢)をとる。そして、被験者300の腹部301に腹部装着ユニット110Aを装着し、上肢装着ユニット172A,172Bを被験者300の上肢(好適には手首302A,302B)に装着し、下肢装着ユニット173A,173Bを被験者300の下肢(好適には足首303A,303B)に装着する。この各種装着ユニット110A,172A,172B,173A,173Bの装着により、これら各種装着ユニット110A,172A,172B,173A,173Bに設けられた電極が、被験者300の体表面に接触させられる。なお、各種の体脂肪量の測定中においては、被験者300は上述の仰臥位を維持する。
図3は、本実施の形態における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットの構成を示す図であり、(A)は展開状態における下面図、(B)は(A)中に示すIIIB−IIIB線に沿った展開状態における断面図である。また、図4は、本実施の形態における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットを被験者の腹部に装着した状態を示す模式断面図である。次に、これら図3(A)、図3(B)および図4を参照して、本実施の形態における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットの構成および当該腹部装着ユニットを被験者の腹部に装着した状態について詳説する。
図3(A)および図3(B)に示すように、本実施の形態における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニット110Aは、帯状部材120によって主として構成されている。帯状部材120は、長尺シート状の形状を有しており、その長尺方向に実質的に伸縮性を有さない部材にて構成されている。帯状部材120は、装着状態において被験者の腹部に巻き回されるものであり、装着状態において被験者の腹部の表面にフィットするように柔軟な材料にて構成されている。
帯状部材120の内周面(下面)側には、行列状に複数の電極122が配設されている。これら複数の電極122のそれぞれは、シート状の帯状部材120の内周面から僅かに突出した状態で設けられている。行列状に配置された複数の電極122のそれぞれは、4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする4組の腹部電極群に含まれる各々の腹部電極に相当している。電極の材質としては、生体適合性に優れた金属材料が選択される。なお、帯状部材120の外周面(上面)側の所定位置には、これら複数の電極122に電気的に接続される接続ケーブル180を取付けるためのコネクタ128が設けられている。
帯状部材120の内周面側の所定位置には、空気袋130が取付けられている。空気袋130は、帯状部材120の内周面側において複数の電極122が設けられた位置を避けた位置に取付けられている。空気袋130の内部の空間には、予め所定の体積の空気が封入されており、当該内部の空間の圧力は、図1において示した圧力検出部30によって検出可能となっている。なお、空気袋130の材質としては、たとえば樹脂やゴム等が好適に選択される。
帯状部材120の長尺方向における一端部121の外周面側には、面ファスナ125が設けられており、帯状部材120の長尺方向における他端部122寄りの部分の内周面側には、上述の面ファスナ125に係合可能な面ファスナ126が設けられている。面ファスナ125,126は、腹部装着ユニット110Aが被験者の腹部に巻き回された状態において当該装着ユニット110Aを被験者の腹部に固定するための固定部材である。
また、帯状部材120の上面の略中央部には、装着の際に腹部に対して電極122を位置決めするために被験者の臍位置に位置合わせされる位置決め用貫通穴123が設けられている。
図4に示すように、本実施の形態における腹部装着ユニット110Aを被験者300の腹部301に装着した状態においては、帯状部材120が被験者300の腹部301に巻き回されて固定される。ここで、帯状部材120は、その所定位置に設けられた位置決め用貫通穴123が被験者300の臍位置に合致するように位置決めされて巻き回され、これにより帯状部材120の内周面側に設けられた複数の電極122が被験者300の腹部前面に接触配置されることになり、同時に帯状部材120の内周面側に取付けられた空気袋130が被験者300の腹部前面に押し付け固定されることになる。なお、被験者300の腹部301への腹部装着ユニット110Aの固定は、帯状部材120の一端部121に設けられた面ファスナ125と帯状部材120の他端部122に設けられた面ファスナ126とが重ね合わされて係止されることによって行なわれる。
上述の装着状態において、空気袋130は、被験者300の呼吸動作に応じて収縮および膨張を繰り返す。すなわち、被験者300の呼吸動作に応じて被験者300の腹部周長(ウエスト長)は時々刻々と変化するが、上述のように被験者300の腹部301に巻き回された帯状部材120は非伸縮性であるため、装着状態において帯状部材120と腹部301とによって挟み込まれた空気袋130は、上記被験者300の呼吸動作に応じて収縮および膨張を交互に繰り返すことになる。具体的には、被験者300が吸気動作(すなわち息を吸い込む動作)を行なった場合には、腹部周長が増加し、これによって空気袋130は圧迫されて収縮し、被験者300が呼気動作(すなわち息を吐き出す動作)を行なった場合には、腹部周長が減少し、上記吸気動作によって空気袋130に加わっていた圧力が解放されて空気袋130が膨張する。
次に、本実施の形態における体脂肪測定装置において行なわれる演算処理の一例について説明する。上述したように、本実施の形態における体脂肪測定装置1Aにおいては、体肪量算出部13において各種の体脂肪量が測定可能であるが、以下においては、内臓脂肪量を示す指標としての内臓脂肪面積、皮下脂肪量を示す指標としての皮下脂肪面積および体脂肪量と体重との関係を示す指標としての体脂肪率のそれぞれの算出の際に実施される演算処理を特に例示して説明を行なう。
インピーダンス測定部12は、定電流生成部21において生成される定電流の電流値と、電位差検出部23において検出される電位差とに基づいて、2種類の生体インピーダンスを算出する。上記2種類の生体インピーダンスの一方は、被験者の腹部における除脂肪量を反映する生体インピーダンスZtであり、他方は、被験者の腹部における皮下脂肪量を反映する生体インピーダンスZsである。ここで、被験者の腹部における除脂肪量を反映する生体インピーダンスZtおよび被験者の腹部における皮下脂肪量を反映する生体インピーダンスZsは、いずれも被験者の呼吸動作に応じて時々刻々と変化する。
図5は、腹部装着ユニットに設けられた空気袋の内圧と、時々刻々と変化する生体インピーダンスとの関係を示すグラフである。なお、図5においては、横軸が時間を示しており、(A)の縦軸が空気袋の内圧を、(B)の縦軸が生体インピーダンスをそれぞれ示している。
図5(A)に示すように、空気袋130の内部の圧力Pは、被験者の呼吸動作に応じて変動し、被験者が吸気動作を行なった場合に圧力Pは上昇し、被験者が呼気動作を行なった場合に圧力Pは減少する。これに対し、図5(B)に示すように、生体インピーダンスZも被験者の呼吸動作に応じて変動し、被験者が吸気動作を行なった場合に一般的にその値が減少し、被験者が呼気動作を行なった場合に一般的にその値が増加する。
本実施の形態における体組成測定装置1Aにおいては、このような生体インピーダンスZの呼吸動作に伴う変動を誤差成分として除外するため、たとえば取得データに対して以下のような処理を行なう。まず、予め定められた所定の期間、所定のインターバルで複数回にわたって電位差検出電極間の電位差を電位差検出部23によって測定し、得られた電位差のデータを時系列データとして取得する。次に、インピーダンス測定部12によって得られた電位差の時系列データから生体インピーダンスZの時系列データを得る。また、これと並行して、当該電位差の検出を行なった期間と同じ期間の空気袋130の内部の圧力Pを圧力検出部30によって時系列データとして取得する。
次に、取得した生体インピーダンスZの時系列データと空気袋130の内部の圧力Pの時系列データとを同期させる。つづいて、呼吸状態検出部18において、空気袋130の内部の圧力Pの時系列データに基づいて、各時間におけるdP/dtを算出する。算出したdP/dtが正の値をとる場合(すなわちdP/dt>0の場合)には、被験者は呼気動作にあると判断し(たとえば図5(A)に示すt2〜t3の期間)、算出したdP/dtが負の値をとる場合(すなわちdP/dt<0の場合)には、被験者は吸気動作にあると判断する(たとえば図5(A)に示すt1〜t2,t3〜t4の期間)。そして、呼気動作から吸気動作に移行した時間(すなわちdP/dt=0である時間、あるいはdP/dtが負の値から正の値に転じた時間)を特定する(たとえば図5(A)に示す時間t2,t4)。
次に、この呼気動作から吸気動作に移行した時間に最も近い時間あるいは同じ時間に取得された生体インピーダンス(たとえば図5(B)中において白抜きの丸印で示す生体インピーダンス)を上述の生体インピーダンスZの時系列データから抽出し、抽出したデータの平均値を生体インピーダンスZの代表値として決定する。
なお、上記において示した生体インピーダンスZの代表値の決定方法は、あくまでもその一例を示したものに過ぎない。上記においては、呼気動作から吸気動作に移行したタイミングに取得された生体インピーダンスを代表値として採用する場合を例示したが、たとえば吸気動作から呼気動作に移行したタイミングに取得された生体インピーダンスを代表値として採用することも可能である。また、上記のように単に生体インピーダンスZの時系列データから特定のデータを抽出してその平均値を求めて代表値を決定するのではなく、他の演算等を加えてその代表値を決定することとしてもよい。いずれにしても空気袋の内圧から検出された被験者の呼吸動作に関連付けられて生体インピーダンスZの代表値が決定されればよい。
内臓脂肪量算出部16は、上述の如くの処理を経て算出された2種類の生体インピーダンスZt,Zsのそれぞれの代表値と、被験者の体格情報の1つであるウエスト長Wとに基づいて、被験者の内臓脂肪面積Sv(単位:cm2)を算出する。具体的には、たとえば、2種類の生体インピーダンスZt,Zsおよび被験者のウエスト長Wと内臓脂肪面積Svとの関係を表わす以下のような式(1)によって、内臓脂肪面積Svが算出される。
Sv=a×W2−b×(1/Zt)−c×W×Zs−d …(1)
(ただし、a,b,c,d:係数)。
また、皮下脂肪量算出部17は、上述の如くの処理を経て算出された生体インピーダンスZsの代表値と、被験者の体格情報の1つであるウエスト長Wとに基づいて、被験者の皮下脂肪面積Ss(単位:cm2)を算出する。具体的には、たとえば、生体インピーダンスZsおよび被験者のウエスト長Wと皮下脂肪面積Ssとの関係を表わす以下のような式(2)によって、皮下脂肪面積Ssが算出される。
Ss=e×W×Zs+f …(2)
(ただし、e,f:係数)。
また、総脂肪量算出部14は、上述の如くの処理を経て算出された生体インピーダンスZtの代表値と、被験者の体格情報の1つである身長Hとに基づいて、除脂肪量FFM(単位:kg)を算出する。具体的には、たとえば、生体インピーダンスZtおよび被験者の身長Hと除脂肪量FFMとの関係を表わす以下のような式(3)によって、除脂肪量FFMが算出される。
FFM=i×H2/Zt+j …(3)
(ただし、i,j:係数)。
また、総脂肪量算出部14は、算出された除脂肪量FFMと、体格情報である体重Wtとに基づいて、被験者の体脂肪量、たとえば体脂肪率(%)を算出する。具体的には、たとえば、体脂肪率は、除脂肪量FFMと被験者の体重Wtとに基づいて、以下のような式(4)により算出される。
体脂肪率=(Wt−FFM)/Wt×100 …(4)
また、具体的な説明は省略するが、身体の部位別の体脂肪量についても、定電流印加電極および電位差検出電極を種々切替えて得られた電位差をもとに上述の如くの処理を経て決定された生体インピーダンスZの代表値と、被験者の体格情報とに基づいて、その算出が可能である。
なお、上記のような式(1),(2),(3)の各々における係数は、たとえばMRIによる測定結果に基づく回帰式により定められる。また、式(1),(2),(3)の各々における係数は、年齢および/または性別ごとに定められてもよい。
図6は、体脂肪測定装置を用いて内臓脂肪面積、皮下脂肪面積および体脂肪率を測定する際の体脂肪測定装置の動作手順を定めたフローチャートである。次に、この図6を参照して、体脂肪測定装置を用いて内臓脂肪面積、皮下脂肪面積および体脂肪率を測定する際の体脂肪測定装置の動作について説明する。図6のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとしてメモリ部29に格納されており、演算処理部11を含む制御部10がこのプログラムを読み出して実行することにより、内臓脂肪面積測定処理、皮下脂肪面積測定処理および体脂肪率測定処理の機能が実現される。なお、以下に示す動作手順は、図3に示す如く4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群を互いに平行に4組配置した構成の電極配置が採用された体脂肪測定装置の動作手順である。
図6を参照して、制御部10は、体格情報としてのウエスト長Wや身長H、体重Wt等を含む被験者情報の入力を受け付ける(ステップS1)。ここで受け付けた被験者情報は、たとえばメモリ部29に一時的に保存される。なお、体格情報計測部24を用いて被験者情報のうちの特定の体格情報を自動計測する構成を採用した場合には、体格情報計測部24にて計測された体格情報が制御部10に対して入力される。
次に、制御部10は、測定開始の指示があったか否かを判断する(ステップS2)。制御部10は、測定開始の指示があるまで待機する(ステップS2においてNO)。制御部10は、測定開始の指示を検知した場合に(ステップS2においてYES)、圧力検出部30に対して空気袋130内の圧力の検出開始の指令を行なう(ステップS3)。なお、圧力検出部30は、上記指令を受け付けた後は制御部10による検出終了の指令を受け付けるまでの間、連続的に空気袋130内の圧力の検出を行なう。
次に、制御部10は、電極の設定を行なう(ステップS4)。ここで、ステップS4において、制御部10は、たとえば一対の上肢電極H11,下肢電極F11および一対の上肢電極H21,下肢電極F21をそれぞれ定電流印加電極対として選択し、4組ある腹部電極群のうちの1の腹部電極群に含まれる一対の腹部電極A11,A21を電位差検出電極対として選択する。端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、一対の上肢電極H11,下肢電極F11および一対の上肢電極H21,下肢電極F21を定電流生成部21と電気的に接続し、かつ一対の腹部電極A11,A21を電位差検出部23と電気的に接続する。ここで、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、選択されていない電極と定電流生成部21および電位差検出部23との電気的な接続を切断する。
定電流生成部21は、制御部10の制御に基づいて、上肢と下肢との間に定電流を流す。たとえば、定電流生成部21は、上肢電極H11および上肢電極H21から下肢電極F11および下肢電極F21へ定電流を流す(ステップS5)。この場合、端子切替部22は、上肢電極H11と上肢電極H21とを短絡し、かつ下肢電極F11と下肢電極F21とを短絡させる構成であることが好ましい。なお、定電流生成部21および端子切替部22は、上肢電極H11,H21のいずれか1つから下肢電極F11,F21のいずれか1つへ定電流を流す構成であってもよい。
この状態において、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、予め定められた所定の期間、所定のインターバルで複数回にわたって腹部電極A11,A21間の電位差を検出する(ステップS6)。
次に、制御部10は、予め定めたすべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了したか否かを判断する(ステップS7)。制御部10は、予め定めたすべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了していないと判断した場合に(ステップS7においてNO)、上述のステップS4の処理へと移行し、未選択の電極対の選択を行なう。制御部10は、予め定めたすべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了したと判断した場合に(ステップS7においてYES)、圧力検出部30に対して空気袋130内の圧力の検出終了の指令を行なう(ステップS8)。
このようにして、制御部10は、他の腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21を順番に電位差検出電極対として選択していく。すなわち、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、他の腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21を順番に電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS4)。そして、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、他の腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21間の電位差を各々順番に検出する(ステップS6)。
インピーダンス測定部12は、すべての腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21の組み合わせに対する電位差の検出が終了した後に(ステップS7においてYES)、定電流生成部21が生成し身体に流した定電流の電流値と、電位差検出部23が検出した各電位差の時系列データとに基づいて、生体インピーダンスZt1〜Zt4の時系列データを算出する(ステップS9)。インピーダンス測定部12が算出した生体インピーダンスZt1〜Zt4の時系列データは、圧力検出部30によって検出された空気袋130の内圧の時系列データと関連付けられてたとえばメモリ部29に一時的に保存される。
次に、制御部10は、改めて圧力検出部30に対して空気袋130内の圧力の検出開始の指令を行なう(ステップS10)。なお、圧力検出部30は、上記指令を受け付けた後は制御部10による検出終了の指令を受け付けるまでの間、連続的に空気袋130内の圧力の検出を行なう。
次に、制御部10は、改めて電極の設定を行なう(ステップS11)。より具体的には、制御部10は、4組ある腹部電極群のうちの1つの腹部電極群に含まれる一対の腹部電極A11,A21を定電流印加電極対として選択し、当該腹部電極群に含まれる一対の腹部電極A12,A22を電位差検出電極対として選択する。端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、一対の腹部電極A11,A21を定電流生成部21と電気的に接続し、かつ一対の腹部電極A12,A22を電位差検出部23と電気的に接続する。ここで、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、選択されていない腹部電極、上肢電極および下肢電極と定電流生成部21および電位差検出部23との電気的な接続を切断する。
定電流生成部21は、制御部10の制御に基づいて、腹部電極A11,A21間に定電流を流す(ステップS12)。
この状態において、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、予め定められた所定の期間、所定のインターバルで複数回にわたって腹部電極A12,A22間の電位差を検出する(ステップS13)。
次に、制御部10は、予め定めたすべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了したか否かを判断する(ステップS14)。制御部10は、予め定めたすべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了していないと判断した場合に(ステップS14においてNO)、上述のステップS11の処理へと移行する。制御部10は、予め定めたすべての電極対の組み合わせに対して電位差の検出が終了したと判断した場合に(ステップS14においてYES)、圧力検出部30に対して空気袋130内の圧力の検出終了の指令を行なう(ステップS15)。
このようにして、制御部10は、他の腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21を定電流印加電極として選択するとともに、当該腹部電極群に含まれる腹部電極A12,A22を順番に電位差検出電極対として選択していく。すなわち、端子切替部22は、制御部10の制御に基づいて、他の腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21を順番に定電流生成部21と電気的に接続するとともに、当該腹部電極群に含まれる腹部電極A12,A22を順番に電位差検出部23と電気的に接続する(ステップS11)。そして、電位差検出部23は、制御部10の制御に基づいて、他の腹部電極群に含まれる腹部電極A11,A21間に定電流を流し(ステップS12)、当該腹部電極群に含まれる腹部電極A12,A22間の電位差を各々順番に検出する(ステップS13)。
インピーダンス測定部12は、すべての腹部電極群に含まれる電極対の組み合わせに対する電流の印加および電位差の検出が終了した後に(ステップS14においてYES)、定電流生成部21が生成し身体に流した定電流の電流値と、電位差検出部23が検出した各電位差の時系列データとに基づいて、生体インピーダンスZs1〜Zs4の時系列データを算出する(ステップS16)。インピーダンス測定部12が算出した生体インピーダンスZs1〜Zs4の時系列データは、圧力検出部30によって検出された空気袋130の内圧の時系列データと関連付けられてたとえばメモリ部29に一時的に保存される。
次に、体脂肪量算出部14は、メモリ部29に一時的に保存された、空気袋130の内圧の時系列データと関連付けられた生体インピーダンスZt1〜Zt4の時系列データおよび生体インピーダンスZs1〜Zs4の時系列データに基づき、生体インピーダンスZt1〜Zt4および生体インピーダンスZs1〜Zs4の代表値を決定する(ステップS17)。なお、その代表値の決定方法については前述のとおりである。
次に、内臓脂肪量算出部16は、ステップS1で制御部10が受け付けた体格情報のうちのウエスト長Wと、算出された生体インピーダンスZt1〜Zt4の代表値および生体インピーダンスZs1〜Zs4の代表値とに基づいて、内臓脂肪面積Svを算出する(ステップS18)。内臓脂肪面積Svは、上述の式(1)により算出される。なお、上述のように4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群を互いに平行に4組配置した構成とした場合には、たとえば、4つの生体インピーダンスZt1〜Zt4の代表値の平均値および4つの生体インピーダンスZs1〜Zs4の代表値の平均値が、それぞれ式(1)に代入される。
次に、皮下脂肪量算出部17は、ステップS1で制御部10が受け付けた体格情報のうちのウエスト長Wと、算出された生体インピーダンスZs1〜Zs4の代表値とに基づいて、皮下脂肪面積Ssを算出する(ステップS19)。皮下脂肪面積Ssは、上述の式(2)にウエスト長Wおよび算出された生体インピーダンスZsを代入することによって算出される。なお、上述のように4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群を互いに平行に4組配置した構成とした場合には、たとえば、4個の生体インピーダンスZs1〜Zs4の代表値の平均値が、式(2)における生体インピーダンスZsに代入される。
次に、総脂肪量算出部14は、ステップS1において制御部10が受け付けた体格情報のうちの身長Hと、算出された生体インピーダンスZtの代表値とに基づいて、除脂肪量FFMを算出する(ステップS20)。除脂肪量FFMは、上述の式(3)により算出される。なお、上述のように4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群を互いに平行に4組配置した構成とした場合には、たとえば、4個の生体インピーダンスZt1〜Zt4の代表値の平均値が、式(3)における生体インピーダンスZtに代入される。
また、総脂肪量算出部14は、ステップS1で制御部10が受け付けた体格情報のうちの体重Wtと、ステップS20で総脂肪量算出部14が算出した除脂肪量FFMとに基づいて、体脂肪率を算出する(ステップS21)。体脂肪率は、上述の式(4)により算出される。
そして、表示部26は、制御部10の制御に基づいて、各測定結果を表示する(ステップS22)。
以上で体脂肪測定装置1Aは、内臓脂肪面積測定処理、皮下脂肪面積測定処理および体脂肪率測定処理を含む体脂肪量測定処理を終了する。なお、生体インピーダンスZt1〜Zt4の典型的な値は、それぞれ約5Ω程度である。また、生体インピーダンスZs1〜Zs4の典型的な値は、それぞれ約80Ω程度である。
以上において説明した本実施の形態における体脂肪測定装置1Aの如くの構成を採用することにより、測定時において被験者300の腹部301に押し付けた空気袋130の内圧を検出するという簡便な構成にて被験者300の呼吸状態を高精度に検出することが可能になる。また、このような検出方法を用いれば、呼吸動作に伴う被験者300の腹部周長の変化のみを高精度に捉えることができるため、被験者300の体動の影響も受け難くなる。したがって、上述の検出方法を採用して生体インピーダンスの値を時系列データとして取得し、これを被験者300の呼吸動作と関連付けて生体インピーダンスの代表値を決定することにより、呼吸動作に伴って生じる生体インピーダンスの変動の影響を除外して生体インピーダンスを正確に測定することができる。その結果、高精度に体脂肪量を測定することが可能な体脂肪測定装置を安価に製作することが可能になる。特に、内臓脂肪量や腹部における皮下脂肪量を高精度に測定するためには、被験者300の腹部301に電極122を接触配置して生体インピーダンスの測定を行なうことが必須になるため、このような構成の体脂肪測定装置1Aとすることにより、特に高精度に内臓脂肪量や腹部における皮下脂肪量を算出することができる。
また、上記の如くの構成の体脂肪測定装置1Aとすることにより、腹部装着ユニット110Aを被験者300の腹部301に巻き回して装着するという非常に簡便な作業にて電極122の装着と空気袋130の装着とが同時に行なえるようになり、使い勝手のよい体脂肪測定装置とすることもできる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における体脂肪測定装置の機能ブロックを示す図である。まず、この図7を参照して、本実施の形態における体脂肪測定装置の機能ブロックの構成について説明する。なお、上述の実施の形態1における体脂肪測定装置1Aと同一または相当の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
図7に示すように、本実施の形態における体脂肪測定装置1Bは、上述の実施の形態1における体脂肪測定装置1Aにさらに膨縮機構31を加えた構成を有している。ここで、膨縮機構31とは、被験者の腹部に押し付けて配置される空気袋130を膨張および収縮させることが可能な機構であり、たとえば空気袋130にエアチューブ等によって接続された加圧ポンプ、減圧ポンプおよび弁等によって構成される。膨縮機構31は、その動作が制御部10によって制御される。
また、上述の実施の形態1における体脂肪測定装置1Aに具備される腹部装着ユニット110Aにおいては、複数の電極122が設けられた位置を避けて空気袋130が設けられていたが、本実施の形態における体脂肪測定装置1Bに具備される腹部装着ユニット110Bにおいては、空気袋130の被験者300の腹部301へと押し付けられる主面(すなわち、空気袋130が帯状部材120に取付けられる側の主面とは反対側に位置する露出面)に電極122が設けられている。なお、図7に示す腹部装着ユニット110Bにおいては、装着状態において体軸方向に整列して接触配置される腹部電極群に含まれる4つの腹部電極A11,A12,A21,A22のすべてが単一の空気袋130の上記主面に設けられた場合を示している。
図8は、本実施の形態における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットを被験者の腹部に装着した状態を示す模式断面図である。次に、この図4を参照して、本実施の形態における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットを被験者の腹部に装着した状態について詳説する。なお、以下に示す体脂肪測定装置1Bは、図7に示す体脂肪測定装置において、図示される4つの腹部電極A11,A12,A21,A22を1組とする腹部電極群が互いに平行に4組配置されてなるものであり、上記空気袋130は、この4組の腹部電極群のそれぞれに1つずつ設けられている。
図8に示すように、本実施の形態における腹部装着ユニット110Bを被験者300の腹部301に装着した状態においては、帯状部材120が被験者300の腹部301に巻き回されて取付けられる。ここで、帯状部材120は、その所定位置に設けられた位置決め用貫通穴123が被験者300の臍位置に合致するように位置決めされて巻き回され、これにより空気袋130の主面に設けられた複数の電極122が被験者300の腹部前面に接触配置されることになり、同時に上記空気袋130が被験者300の腹部前面に複数の電極122を介して押し付け固定されることになる。
この本実施の形態における腹部装着ユニット110Bにあっては、空気袋130のそれぞれが、上述した膨縮機構31に接続されている。したがって、装着作業時に空気袋130を収縮させておき、装着後において空気袋130を膨縮機構31を用いて膨張させるようにすれば、装着の際の作業性を大幅に向上させることができる。また、空気袋130を膨張させた後においては、この空気袋130が複数の電極122のそれぞれを被験者300の腹部301に対して付勢する付勢手段として機能する。したがって、空気袋130の内圧を膨縮機構31を用いて調整することにより、複数の電極122のそれぞれを最適な押し付け力によって被験者300の腹部301に接触させることができる。さらには、空気袋130の内圧を膨縮機構31を用いて調整することにより、空気袋130による呼吸動作の検出がより精緻に行なえる状態に空気袋130の内圧を調整することもできる。
以上において説明した本実施の形態における体脂肪測定装置1Bの如くの構成を採用することにより、測定時において被験者300の腹部301に押し付けた空気袋130の内圧を検出するという簡便な構成にて被験者300の呼吸状態を高精度に検出することが可能になる。そのため、上述の実施の形態1において説明した方法と同様の方法を採用して、呼吸動作に伴って生じる生体インピーダンスの変動の影響を除外して生体インピーダンスを正確に測定することが可能になる。したがって、高精度に体脂肪量(特に内臓脂肪量や腹部における皮下脂肪量等)を測定することが可能な体脂肪測定装置を安価に製作することができる。また、複数の電極122を空気袋130の被験者の300の腹部301に押し付けられる主面に設ける構成を採用したり、空気袋130を膨縮させることが可能な膨縮機構31を設ける構成を採用したりすることにより、上述したようなさらなる効果を得ることもできる。
なお、上述した本実施の形態における体脂肪測定装置1Bに具備される腹部装着ユニット110Bにおいては、腹部電極群に含まれる4つの電極122が単一の空気袋130に取付けられた場合を例示して説明を行なったが、さらに空気袋130を分割して、個々の電極122毎に空気袋130が設けられるように構成してもよい。このように空気袋130を細分化していけば、その分だけ空気袋130を小型化することが可能になり、結果として腹部装着ユニット110Bの大型化を防止することができる。また、分割した個々の空気袋130毎に内圧を検出しつつその内圧を調整することにより、被験者300の腹部301に接触配置される複数の電極122の腹部301に対する付勢力を個別に調整することも可能になる。
以上において説明した本発明の実施の形態1および2においては、被験者の胴部に押し付けられる流体袋として空気袋を採用した場合を例示して説明を行なったが、流体袋はこれに限られるものではなく、他の気体が封入されたものや液体が封入されたもの等も当然に利用可能である。
また、上述の本発明の実施の形態1および2においては、電極が被験者の腹部前面に接触配置される場合を例示して説明を行なったが、電極が被験者の腹部背面や脇腹(側腹)に接触配置されるように構成された体脂肪測定装置にも本発明を適用することは可能である。
さらには、上述の本発明の実施の形態1および2においては、測定時において被験者が仰臥位をとることが企図された体脂肪測定装置に本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、被験者が伏臥位や横臥位、立位、座位など、仰臥位以外の姿勢をとることが企図された体脂肪測定装置に本発明を適用することも当然に可能である。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置の構成を示す図であり、体脂肪測定装置に含まれる各種装着ユニットを被験者に装着した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットの構成を示す下面図および断面図である。 本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットを被験者の腹部に装着した状態を示す模式断面図である。 腹部装着ユニットに設けられた空気袋の内圧と、時々刻々と変化する生体インピーダンスとの関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置において、内臓脂肪面積、皮下脂肪面積および体脂肪率を測定する際の動作手順を定めたフローチャートである。 本発明の実施の形態2における体脂肪測定装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態2における体脂肪測定装置に具備される腹部装着ユニットを被験者の腹部に装着した状態を示す模式断面図である。
符号の説明
1A,1B 体脂肪測定装置、10 制御部、11 演算処理部、12 インピーダンス測定部、13 体脂肪量算出部、14 総脂肪量算出部、15 部位別脂肪量算出部、16 内臓脂肪量算出部、17 皮下脂肪量算出部、18 呼吸状態検出部、21 定電流生成部、22 端子切替部、23 電位差検出部、24 体格情報計測部、25 被験者情報入力部、26 表示部、27 操作部、28 電源部、29 メモリ部、30 圧力検出部、31 膨縮機構、110A,110B 腹部装着ユニット、120 ベルト部材、121 一端部、122 他端部、123 位置決め用開口部、124 電極、125,126 面ファスナ、130 空気袋、160 装置本体、172A,172B 上肢装着ユニット、173A,173B 下肢装着ユニット、180 接続ケーブル、300 被験者、301 腹部、302A,302B 手首、303A,303B 足首、400 ベッド面、A11,A12,A21,A22 腹部電極、F11,F12,F21,F22 下肢電極、H11,H12,H21,H22 上肢電極。

Claims (8)

  1. 被験者の胴部に接触配置される複数の電極と、
    被験者の胴部に押し付けられる流体袋と、
    前記複数の電極を用いて被験者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
    前記流体袋の内圧を検出することにより被験者の呼吸状態を検出する呼吸状態検出部と、
    前記インピーダンス測定部によって測定された生体インピーダンスおよび前記呼吸状態検出部によって検出された呼吸状態の情報に基づいて被験者の体脂肪量を算出する体脂肪量算出部とを備えた、体脂肪測定装置。
  2. 前記体脂肪量算出部は、前記インピーダンス測定部によって測定された生体インピーダンスの時系列データから、前記呼吸状態検出部によって検出された呼気動作から吸気動作への移行のタイミングにおいて測定された生体インピーダンスを抽出し、抽出した生体インピーダンスから被験者の体脂肪量を算出する、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  3. 前記体脂肪量算出部は、被験者の内臓脂肪量を算出する内臓脂肪量算出部を含む、請求項1または2に記載の体脂肪測定装置。
  4. 前記体脂肪量算出部は、被験者の腹部における皮下脂肪量を算出する皮下脂肪量算出部を含む、請求項1から3のいずれかに記載の体脂肪測定装置。
  5. 前記複数の電極は、前記流体袋の被験者の胴部へと押し付けられる面上に設けられている、請求項1から4のいずれかに記載の体脂肪測定装置。
  6. 前記流体袋は、前記複数の電極のそれぞれに対応して分割して設けられている、請求項5に記載の体脂肪測定装置。
  7. 前記流体袋を膨縮させる膨縮機構をさらに備えた、請求項1から6のいずれかに記載の体脂肪測定装置。
  8. 被験者の胴部に巻き回されて装着される胴部装着ユニットをさらに備え、
    前記胴部装着ユニットに、前記複数の電極および前記流体袋が設けられている、請求項1から7のいずれかに記載の体脂肪測定装置。
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