JP4154805B2 - X線断層撮像装置 - Google Patents

X線断層撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被検査体の断層像を撮像する産業用や医療用などのX線断層撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、産業用のX線断層撮像装置は、ターンテーブル上に載置された被検査体(検査対象物)を、対向配置されたX線管とX線検出器との間に位置させ、ターンテーブルを回転させて、被検査体の周回方向からのX線透過データを収集し、それらX線透過データを用いて周知の演算方法により断層像を再構成するように構成している。
【0003】
しかしながら、単に被検査体の断層像を撮像するだけでは、被検査体のどの部位の断層像を撮像したのかが操作者に判り難くかった。そのため、従来装置には、予め得られた被検査体の2次元透視像をモニタに表示し、操作者が指定して、断層像の中心位置(断層像の断層幅の中心位置)をその2次元透視像に重畳表示させて、断層像の位置を確認できるように構成されたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来装置は、2次元透視像と断層像とを別々の装置で撮像しており、断層像の断層幅方向の領域が2次元透視像上においてどの領域になるのかを正確に特定することができず、断層像の中心位置を2次元透視像に重畳表示させているだけであった。そのため、被検査体のどの領域(断層幅方向の領域)の断層像を撮像するのかを操作者が把握することができず、適正な撮像条件で断層像を撮像する上で弊害になっていた。また、断層像を撮像しても、それが被検査体のどの領域を撮像したものであるのかを操作者は把握できず、断層像を観察して検査などを行う上で弊害にもなっていた。
【0005】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、適正な撮像条件で断層像を撮像したり、断層像を検査などに有効に利用したりすることができるX線断層撮像装置を提供することを目的とする。
【0006】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、この発明は、(a)被検査体にX線を照射するX線照射手段と、(b)前記X線照射手段と対向配置され、前記被検査体のX線透過データを2次元的に検出する2次元X線検出手段と、(c)前記被検査体の周回方向からのX線透過データを収集するために、前記X線照射手段及び前記2次元X線検出手段と前記被検査体とを相対的に回転させる回転手段と、(d)前記X線照射手段及び前記2次元X線検出手段と前記被検査体とを相対的に回転させて収集された前記被検査体の周回方向からの各X線透過データを用いて、指定された断層幅の断層像を再構成する断層像再構成手段と、(e)画像を表示する画像表示手段と、(f)前記被検査体の2次元X線透過データから得られた2次元透視像上において、前記断層像の断層幅方向の領域が複数個あり、各々どこになるかを前記X線照射手段と前記2次元X線検出手段と前記被検査体との位置関係と前記断層幅との幾何学的な比例関係により求める透視像上断層領域算出手段と、(g)前記透視像上断層領域算出手段により求めた2次元透視像上における前記断層像の複数の断層領域を、前記得られた2次元透視像上に重ねて前記画像表示手段に表示する画像重畳表示手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
〔作用〕
この発明の作用は次のとおりである。
X線照射手段及び2次元X線検出手段と被検査体との位置関係を所望の位置関係にして、その位置関係で2次元透視像と断層像とを撮像する。
【0008】
2次元透視像は、上記位置関係において、被検査体にX線を照射し、X線を照射した方向からの被検査体の2次元X線透過データを2次元X線検出手段で検出して得る。
【0009】
断層像は、上記位置関係において、X線照射手段から被検査体にX線を照射しながら、回転手段により、X線照射手段及び2次元X線検出手段と被検査体とを相対的に回転させ、2次元X線検出手段で、被検査体の周回方向からのX線透過データを収集し、断層像再構成手段により、収集された被検査体の周回方向からの各X線透過データを用いて、指定された断層幅の断層像を再構成して得る。
【0010】
X線照射手段及び2次元X線検出手段と被検査体との位置関係と、撮像する断層像の断層幅(被検査体内における断層幅)が決まれば、幾何学的に、2次元透視像(2次元X線検出手段の検出面)上で被検査体内の断層幅がどこになるかを計算で求めることができる。透視像上断層領域算出手段は、上記2次元透視像上において、上記断層像の断層幅方向の領域を複数個算出でき、各々の領域がどこになるかを求め、画像重畳表示手段は、透視像上断層領域算出手段により求めた2次元透視像上における断層像の複数の断層領域を、上記2次元透視像上に重ねて画像表示手段に表示する。
【0011】
なお、2次元透視像は、静止画で撮像してもよいし、動画で撮像してもよい。動画で撮像する場合には、動画を構成する各フレームの2次元透視像上にそれぞれ、断層像の断層領域を重ねて表示してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1はこの発明の一実施例に係るX線断層撮像装置の概略構成を示す図であり、図2はX線管と2次元X線検出部及びターンテーブルの平面図である。なお、各図には、各構成機器などの位置関係を示すためのXYZ直交座標を付している。
【0013】
この実施例は、被検査体(検査対象物)Mの断層像を撮像するための産業用のX線断層撮像装置であり、X線照射手段に相当するX線管1と2次元X線検出手段に相当する2次元X線検出部2とが対向配置され、これらX線管1と2次元X線検出部2との間にターンテーブル3に載置された被検査体Mを配置できるように構成されている。
【0014】
X線管1は、図示を省略したX線高電圧発生装置から所要の電力が供給されて、2次元X線検出部2に向けて放射状のX線を照射するように構成されている。このX線管1は固定されている。
【0015】
2次元X線検出部2は、X線管1から照射され、被検査体Mを透過したX線透過データを2次元的に検出して可視光の2次元透視像に変換するイメージインテンシファイア(I.I)4や、I.I4で変換された可視光の2次元透視像を、図示を省略した光学系を介して撮像するCCDカメラなどの撮像器5などを備えて構成され、被検査体Mの2次元透視データを検出(2次元透視像を撮像)して電気信号(NTSC信号などのビデオ信号)で出力するように構成されている。2次元X線検出部2から出力された電気信号は、A/D(アナログtoデジタル)変換器6によりデジタルデータに変換された後、メモリ7に記憶される。
【0016】
また、2次元X線検出部2は、スライド移動機構8によって図のX方向へのスライド移動だけが行えるように構成され、X線管1に対して接離可能になっている。スライド移動機構8は移動回転制御部9によって制御される。移動回転制御部9は、操作器10から設定された移動情報に基づき、スライド移動機構8を動作させ、設定された位置に2次元X線検出部2を位置させる。
【0017】
ターンテーブル3は、3次元移動機構11によって、互いに直交する3次元方向(図のXYZ方向)に移動可能に構成され、ターンテーブル3に載置された被検査体Mを、X線管1と2次元X線検出部2との間の任意の位置に配置できるように構成されている。また、ターンテーブル3は、回転手段に相当するモーター12によってZ方向に平行な軸芯J周りで回転可能に構成されている。3次元移動機構11とモーター12も移動回転制御部9によって制御される。移動回転制御部9は、操作器10から設定された移動情報に基づき、3次元移動機構11を動作させ、設定された位置にターンテーブル3を移動させてターンテーブル3に載置された被検査体Mを任意の撮像位置に配置させる。また、移動回転制御部9は、操作器10からの指示により、モーター12を駆動して、ターンテーブル3とともに被検査体Mを軸芯J周りで回転させる。
【0018】
操作器10からは断層像を撮像する際の断層幅も設定できるようになっている。操作器10から設定された断層幅や、上述したスライド移動機構8や3次元移動機構11に対する移動情報は、透視像上断層領域算出手段に相当する透視像上断層領域算出部13と断層像再構成手段に相当する断層像再構成部14とに与えられる。
【0019】
また、操作器10からは2次元透視像の撮像指示や、断層像の撮像指示なども行える。
【0020】
操作器10から2次元透視像の撮像指示が与えられると、2次元透視像が撮像される一方、透視像上断層領域算出部13は、与えられた移動情報や断層幅に基づき、後述するような算出方法により、上記撮像した2次元透視像上において、断層像の断層幅方向の領域がどこになるかを求めて画像処理部15に与える。画像処理部15は、2次元X線検出部2で検出され、メモリ7に記憶された2次元透過データ(2次元透視像)を読み出し、その透視像に透視像上断層領域算出部13から与えられた断層像の断層領域を重ね合わせた画像を作成する。この画像は、D/A(デジタルtoアナログ)変換器16でアナログ信号に変換された後、表示制御部17に制御されて画像表示手段に相当する画像モニタ18に表示される。なお、画像処理部15と表示制御部17とがこの発明における画像重畳表示手段を構成する。
【0021】
また、操作器10から断層像の撮像指示が与えられると、モーター12が駆動され、ターンテーブル3が回転されて被検査体Mの周回方向からの2次元透過データが収集され、その収集を終えると、断層像再構成部14は、2次元X線検出部2で検出され、メモリ7に記憶された被検査体Mの周回方向からの各(2次元)X線透過データを読み出し、これらデータや与えられた移動情報や断層幅などに基づき、後述するような算出方法により、断層像を再構成する。再構成された断層像は、D/A変換器16、表示制御部17を経て画像モニタ18に表示される。
【0022】
なお、メモリ7や移動回転制御部9、操作器10、透視像上断層領域算出部13、断層像再構成部14、画像処理部15などは、例えば、パーソナルコンピューターで構成され、各部が実行する処理制御は、ソフトウエアで実現されている。
【0023】
次に、上記実施例装置の動作を説明する。
まず、操作者は、ターンテーブル3に被検査体Mを載置し、操作器10からスライド移動機構8や3次元移動機構11に対する移動情報を設定し、X線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの位置関係を所望の位置関係に調節する。また、操作者は、断層像を撮像する際の断層幅(この断層幅は、被検査体M内での断層幅の大きさである)を操作器10から設定する。この実施例では、図3に示すように、X線管1から水平方向に照射されるX線XCが断層像の中心位置CLになるように決めている。なお、X線管1から水平方向に照射されるX線XCは、I.I4の検出面4aにおけるZ方向の中心位置ICLになるようにX線管1と2次元X線検出部2の高さ位置が調節されている。
【0024】
次に、操作者は、操作器10から2次元透視像の撮像指示を与える。これにより、上記調節した位置関係において、ターンテーブル3を回転させずに、X線管1から被検査体MにX線を照射し、2次元X線検出部2で1方向からの2次元X線透過データを検出して2次元透視像を得て、デジタルデータに変換してからメモリ7に記憶される。
【0025】
一方で、透視像上断層領域算出部13は、与えられた移動情報や断層幅に基づき、上記撮像した2次元透視上における設定された(被検査体M内の)断層幅の領域を求める。この算出方法を図3を参照して説明する。図3に示すように、X線管1のX線焦点XPを頂点とし、設定された被検査体M内での断層幅DHを底辺とする3角形と、X線管1のX線焦点XPを頂点とし、設定された被検査体M内での断層幅DHがI.I4の検出面4aに投影される領域IHを底辺とする3角形とは相似形である。従って、X線管1のX線焦点XPとI.I4の検出面4aとの間の距離をLA、X線管1のX線焦点XPと設定された被検査体M内での断層幅DHまでの距離をLDとすると、(IH:DH=LA:LD)となり、IHは、以下の式(1)で求められる。
【0026】
IH=(DH×LA)/LD … (1)
【0027】
上記式(1)においてDHは設定された値(断層幅の設定値)であり、LA、LDは、操作器10から設定されたスライド移動機構8や3次元移動機構11に対する移動情報により一義的に決まる。従って、上記調節された位置関係において、設定された断層幅DHがI.I4の検出面4aに投影される領域IHを求めることができる。そして、この領域IHが、上記調節された位置関係で撮像された2次元透視像上における設定された断層幅DH方向の断層領域に相当する。
【0028】
また、上記調節された位置関係で撮像され、メモリ7に記憶されたデジタルの2次元透視像において、その画像の縦方向に並ぶ画素間の1ピッチ当たりのI.I4の検出面4a上での実長さは予め判っているので、上記式(1)で求めた断層領域IHが、メモリ7に記憶されたデジタルの2次元透視像において、I.I4の検出面4aにおけるZ方向の中心位置ICLに対応する画素列を中心に上下に何画素が含まれる領域であるかを換算することができる。透視像上断層領域算出部13は、メモリ7に記憶されたデジタルの2次元透視像において、上記式(1)で求めた断層領域IHに対応する画素領域を求めて画像処理部15に与える。
【0029】
画像処理部15では、上記調節された位置関係で検出され、メモリ7に記憶されたデジタルの2次元透視像を読み出し、図4に示すように、透視像上断層領域算出部13から与えられた、被検査体M内における断層幅DHに対応する画素領域の両端の位置を示す線DU、DDや、それに加えてその中心位置CLを示す線DCを2次元透視像に重ね合わせた画像XGを作成し、画像モニタ18に表示させる。なお、2次元透視像に断層像の断層領域を重ねた画像としては、例えば、被検査体M内における断層幅DHに対応する画素領域の両端の位置を示す線DU、DDの間の領域を網かけなどして強調表示するような画像であってもよい。
【0030】
これにより、上記調節した位置関係及び設定した断層幅DHの撮像条件で、これから撮像しようとする断層像が被検査体Mのどの領域を撮像するのかを操作者が把握することができる。
【0031】
このとき、表示された2次元透視像上の断層像の断層領域を観察するなどして断層像の撮像条件が適切でないと判断すると、操作器10からスライド移動機構8や3次元移動機構11に対する移動情報を設定し、X線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの位置関係を変更調節したり、新たな断層幅DHを設定して断層幅DHを変更したりする。これに伴い、上述したように動作して、上記変更調節した位置関係及び新たに設定した断層幅DHの撮像条件で、2次元透視像上に断層領域を重ねた画像を画像モニタ18に再表示する。この動作を断層像の撮像条件が適切になるまで繰り返し、断層像の撮像条件が適切になると、操作者は、操作器10から断層像の撮像指示を与える。これにより、現在の撮像条件(X線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの現在の位置関係及び現在設定している断層幅DH)で断層像が撮像される。
【0032】
断層像の撮像は、まず、X線管1から被検査体MにX線を照射しながら、モーター12を駆動してターンテーブル3を回転させ、2次元X線検出部2で被検査体Mの周回方向からの2次元X線透過データを収集しメモリ7に記憶する。この収集を終えると、断層像再構成部14は、2次元X線検出部2で撮像され、メモリ7に記憶された被検査体Mの周回方向からの各2次元透過データ(デジタルデータ)を読み出し、そのX線透過データを用いて、周知の算出方法で上記断層幅DHの断層像を再構成する。
【0033】
ここで、断層像を再構成するのに必要なX線透過データは、メモリ7に記憶された被検査体Mの周回方向からの各2次元透過データごとに、それぞれ一部のデータである。この2次元X線透過データのうちの断層幅DHの断層像を再構成するのに必要なX線透過データは、各2次元X線透過データごとに、図4に示す画像上の断層幅DHに対応する領域(DUとDDとの間の領域)内のデータである。すなわち、現在のX線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの位置関係(設定されたスライド移動機構8や3次元移動機構11の各移動情報により一義的に決まる)と、現在設定されている断層幅DHとに基づき、図3で説明したのと同様の算出方法により、断層像の再構成に必要なX線透過データを特定することができる。なお、像に歪みなどがある場合には、図4に示す画像上の断層幅DHに対応する領域よりも若干広い領域(付加する領域は、例えば、予め決めておく)内のX線透過データを用いて断層像を再構成してもよい。
【0034】
再構成された断層像は、断層幅DHを重ねた2次元透視像と並べて、あるいは、その2次元透視像に代えて画像モニタ18に表示して操作者に提示される。
【0035】
以上により、被検査体Mのどの領域の断層像を撮像するのかを操作者に正確に提示することができ、適切な撮像条件で断層像を撮像することができる。
【0036】
また、X線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの位置関係を所望の位置関係として、まず、断層像を撮像し、その後、同じ位置関係で2次元透視像を撮像してその2次元透視像上における断層像の断層領域を2次元透視像に重ねた画像を画像モニタ18に表示されるように動作させることもできる。
【0037】
このように動作させれば、断層像を撮像した後で、それが被検査体Mのどの領域を撮像したものであるのかを操作者は把握でき、断層像を観察して行う検査などを好適に行うことができ、断層像を検査などに有効に利用することができる。
【0038】
次に、複数の断層像を撮像する場合を説明する。
ここでは、図5に示すように、上述した中心位置CLの断層像と、その断層像の中心位置CLから指定されたピッチDPだけ上下にそれぞれ離れた位置CL2、CL3をそれぞれ中心位置とした断層像の3つの断層像を撮像する場合を例に採り説明する。
【0039】
図5に示すように、被検査体M内での上記各断層像間のピッチDPに対応するI.I4の検出面4a上のピッチIPは、比例関係により、以下の式(2)により求められる。
【0040】
IP=(DP×LA)/LD … (2)
【0041】
また、上下の各断層像の断層幅DH2、DH3に対応するI.I4の検出面4a上の断層領域IH2、IH3は、比例関係により、以下の式(3)、(4)により求められる。
【0042】
IH2=(DH2×LA)/LD … (3)
IH3=(DH3×LA)/LD … (4)
【0043】
従って、上述した中央の断層像と同様の処理により、複数の断層像を撮像する場合でも、透視像上断層領域算出部13は、2次元透視像上における各断層像の断層領域を求めることができる。そして、図6に示すように、被検査体M内における断層幅DHとDH2及びDH3に対応する画素領域の両端の位置を示す線DU、DDとDU2、DD2及びDU3、DD3や、それに加えて各中心位置CLとCL2及びCL3を示す線DCとDC2及びDC3を2次元透視像に重ね合わせた画像XGを画像モニタ18に表示させることができる。
【0044】
これにより、複数の断層像を撮像する場合でも、各断層像の位置関係などを操作者に正確に提示することができ、適切な撮像条件で断層像を撮像したり、断層像を検査などに有効に利用したりすることができる。
【0045】
なお、以上の説明から明らかなように、上記と同様の算出方法(比例計算など)により、任意の位置を中心位置とした1または複数の断層像に対して、2次元透視像上における断層像の断層領域を算出することができる。
【0046】
このように、この実施例によれば、断層像が被検査体Mのどの領域に対応するのかを操作者に正確に提示することができる。また、複数の断層像を撮像する場合でも、各断層像の位置関係などを操作者に正確に提示することができる。従って、適切な撮像条件で断層像を撮像したり、断層像を検査などに有効に利用したりすることができる。
【0047】
ところで、上記実施例では、2次元透視像を静止画で1枚だけ撮像する場合について説明したが、例えば、ターンテーブル3を適宜に回転させて、任意の方向から見た2次元透視像を順次撮像しつつ、各2次元透視像上に断層像の断層領域を重ねて表示してもよい。このように構成すれば、任意の方向から見た2次元透視像上での断層像の断層領域を作業者が確認することができる。
【0048】
さらに、1秒間に多数枚(例えば、30フレーム/秒)の2次元透視像を順次撮像し、撮像した2次元透視像を動画として画像モニタ18に表示し、動画を構成する各フレームの2次元透視像上にそれぞれ断層像の断層領域を重ねて表示したり、あるいは、動画を構成する各フレームのうちの代表的な1または複数のフレームの2次元透視像上に断層像の断層領域を重ねて表示したりしてもよい。このように構成すれば、動画の2次元透視像上での断層像の断層領域を次々に作業者が確認することができる。また、例えば、ターンテーブル3を回転させながら上記のように2次元透視像を動画で撮像すれば、被検査体Mの周回方向からの2次元透視像を動画で見ながら、各フレームの2次元透視像上で断層像の断層領域がどのようになるかなどを作業者が確認することができる。
【0049】
なお、上記実施例では、被検査体M側を回転させて断層像を撮像したが、被検査体MとX線管1との間の距離及び、被検査体Mと2次元X線検出部2(I.I4の検出面4a)との間の距離を一定に保ちながら、被検査体Mを中心にX線管1及び2次元X線検出部2側を回転させて断層像を撮像するような装置にもこの発明は適用することができる。
【0050】
また、上記実施例では、I.I4と撮像器5などで2次元X線検出手段を構成したが、この発明はこれに限定されず、例えば、X線透過データを2次元的に検出して、各画素ごとに検出データを電気信号に直接変換するフラットパネル型のX線センサなどで2次元X線検出手段を構成してもよい。
【0051】
さらに、X線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの位置関係を変更調節する構成は上記実施例のものに限定されないし、X線管1及び2次元X線検出部2と被検査体Mとの位置関係が固定されたものでもこの発明は適用することができる。
【0052】
さらに、上記実施例では、検査対象物を被検査体Mとし、検査対象物内部を検査するための断層像を撮像する産業用のX線断層撮像装置を例に採り説明したが、患者を被検査体Mとして、医療診断用の断層像を撮像する場合にも適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、2次元透視像と断層像を1台の装置で撮像し、断層像の断層幅が同じ位置関係で撮像した2次元透視像上でどこになるかを求め、求めた断層領域を2次元透視像上に重ねて表示するように構成したので、断層像が被検査体のどの領域に対応するのかを操作者に正確に提示することができる。また、複数の断層像を撮像する場合でも、各断層像の位置関係などを操作者に正確に提示することができる。従って、適切な撮像条件で断層像を撮像したり、断層像を検査などに有効に利用したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るX線断層撮像装置の概略構成を示す図である。
【図2】X線管と2次元X線検出部及びターンテーブルの平面図である。
【図3】2次元透視像上における断層像の断層領域の算出方法を説明するための図である。
【図4】2次元透視像に断層像の断層領域を重ねた画像を示す図である。
【図5】2次元透視像上における複数の断層像の断層領域の算出方法を説明するための図である。
【図6】2次元透視像に複数の断層像の断層領域を重ねた画像を示す図である。
【符号の説明】
1:X線管
2:2次元X線検出部
3:ターンテーブル
4:イメージインテンシファイア(I.I)
5:撮像器
12:モーター
13:透視像上断層領域算出部
14:断層像再構成部
15:画像処理部
17:表示制御部
18:画像モニタ
M:被検査体
DH、DH2、DH3:指定された断層幅
IH、IH2、IH3:2次元透視像上における断層像の断層領域

Claims (1)

  1. (a)被検査体にX線を照射するX線照射手段と、(b)前記X線照射手段と対向配置され、前記被検査体のX線透過データを2次元的に検出する2次元X線検出手段と、(c)前記被検査体の周回方向からのX線透過データを収集するために、前記X線照射手段及び前記2次元X線検出手段と前記被検査体とを相対的に回転させる回転手段と、(d)前記X線照射手段及び前記2次元X線検出手段と前記被検査体とを相対的に回転させて収集された前記被検査体の周回方向からの各X線透過データを用いて、指定された断層幅の断層像を再構成する断層像再構成手段と、(e)画像を表示する画像表示手段と、(f)前記被検査体の2次元X線透過データから得られた2次元透視像上において、前記断層像の断層幅方向の領域が複数個あり、各々どこになるかを前記X線照射手段と前記2次元X線検出手段と前記被検査体との位置関係と前記断層幅との幾何学的な比例関係により求める透視像上断層領域算出手段と、(g)前記透視像上断層領域算出手段により求めた2次元透視像上における前記断層像の複数の断層領域を、前記得られた2次元透視像上に重ねて前記画像表示手段に表示する画像重畳表示手段とを備えたことを特徴とするX線断層撮像装置。
JP18170299A 1999-06-28 1999-06-28 X線断層撮像装置 Expired - Lifetime JP4154805B2 (ja)

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