JP4154499B2 - 原子吸光光度計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子吸光光度計に係り、特に、グラファイト炉分析部、フレーム分析部のいずれか一方または両方を備える小型の原子吸光光度計に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、原子吸光光度計は、重金属を含む金属の定量分析に使用されるものであり、アセチレン等の燃焼炎の中に分析したい金属を含む試料を噴霧して原子化させ、炎の中を分析したい金属が吸収する波長を持った光を通過させて、その光の減衰量を検出することにより試料に含まれる金属の量を検出するフレーム分析法と、加熱したグラファイト管の中に試料を滴下して気化、原子化させ、前述の場合と同様に、グラファイト管の中を分析したい金属が吸収する波長を持った光を通過させて、その光の減衰量を検出することにより試料に含まれる金属の量を検出するするグラファイト炉分析法とが知られている。
【0003】
そして、フレーム分析法とグラファイト炉分析法とは、分析可能な金属の種類に相違する部分があり、また、分析に必要な時間に差がある等のため、原子吸光光度計は、両者の方法による分析が可能に構成されるのが一般的である。
【0004】
図13は従来技術による原子吸光光度計の構成を示す斜視図、図14はランプ室内の状況を説明する図である。図13、図14において、1は本体部筐体、2はランプ室、3はグラファイト炉分析部、4はフレーム分析部、5は電気制御部、6はオートサンプラ、7はグラファイト炉電源部、8は冷却用ドレインポッド、21は扉、22はスイッチ、23は表示ランプ、76はランプ、77はランプホルダである。
【0005】
従来技術による原子吸光光度計は、図13に示すように、本体部筐体1の右側に透明窓を有する扉21を備えたランプ室2を配置し、ランプ室2から左側方向に順に、オートサンプラ6が連結されたグラファイト炉分析部3、フレーム分析部4、電気制御部5を配置し、グラファイト炉電源部7をこれらの後側に配置して構成される。オートサンプラ6は、分析しようとする試料であるサンプルをマイクロピペットによりグラファイト炉分析部3のキュベットと呼ばれるグラファイト製の円筒型加熱部内に自動的に滴下するものであり、これにより、多数の試料の分析を順次自動的に進めることができる。
【0006】
なお、図13に示す例において、フレーム分析部4の下部に下方に開いている扉の位置には、フレーム分析部4内に試料を吹き込む器具が設置されるが、フレーム分析部4に対しても、図示していない前述と同様な機能を有するオートサンプラを備えることができる。また、従来技術による原子吸光光度計は、原子吸光光度計全体を制御し操作するためのパソコンが、本体部筐体1と並べて設置されて使用される。
【0007】
ランプ室2の前面には、内部に設置されているホローカソードランプ76の作動状態等を確認可能にする透明窓を有する扉21が設けられ、また、スイッチ22、表示ランプ23等が配置されている。
【0008】
ランプ室2には、図14に示すように、ターレット式のランプホルダ77に取り付けられた複数本のホローカソードランプ76が設置されている。ホローカソードランプ76は、それぞれが検出しようとしている金属原子に対応するもので、付け替え可能にランプホルダ77に縦向き、すなわち、垂直方向に、光束の射出面が上側となるように取り付けられている。そして、ランプホルダ77を回転させることにより、必要なホローカソードランプ76の1つが所定の位置に位置決めされる。このホローカソードランプ76からの光束は、図示しない各種の光学系を介してグラファイト炉分析部3、フレーム分析部4を経て光電子増倍管に導かれ電気信号に変換され、本体部筐体1と共に並置されている図示しないパソコンにより、目的の金属の定量分析が実行される。ホローカソードランプ76の交換は、ランプ室2の扉21を開けて行われる。
【0009】
また、本体部筐体1の左側面部には、装置内の各部分を冷却する水等の冷却材に対する冷却用ドレインポッド8が設けられている。
【0010】
前述したような従来技術による原子吸光光度計は、複数本、図14に示す例の場合8本のホローカソードランプ76を回転可能なランプホルダ77に取り付け、その1本を所定の位置に位置決めしてそのランプに対応する金属の分析を行うことができるので、ランプを取り替えることなく順次連続的に8種類の金属についての分析を行うことができ、また、ホローカソードランプ76を交換することによりさらに多数の金属の分析を行うことができる。
【0011】
なお、前述したような原子吸光光度計に関する従来技術として、例えば、特許文献1等に記載された技術が知られている。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−73536号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術による原子吸光光度計は、フレーム分析部とグラファイト炉分析部とを備えてタンデム機として構成され、また、電源部等が分析部の背面に備えられるため、横幅寸法、奥行き寸法が大きく、設置面積を多く必要とするという問題点を有している。
【0014】
また、前述の従来技術は、フレーム分析部、グラファイト炉分析部の一方だけを備えた専用機が要求される場合、共通な本体部筐体を使用して、不要な分析部が配置される部分を蓋等により覆って構成していたので、フレーム分析、グラファイト炉分析の専用機とした場合にも、その大きさを小さくできないため、研究室等の実験テーブルに載置した場合に、テーブルからはみ出してしまうという問題点を有している。
【0015】
また、グラファイト炉分析部を備えて構成される場合に、試料を正確に原子化炉に投入する必要があるため、試料の投入をオートサンプラにより行うように自動化されるのが普通であるが、前述の従来技術は、使用されているオートサンプラが調整の難しいロータリー方式のものであり、装置前面に張り出しているため、卓上に載置した場合にオートサンプラがテーブルから通路にはみ出すことがあり、高い精度が要求されるオートサンプラに人や物をぶつけてしまい、また、グラファイト炉の前面にオートサンプラが配置されることが多かったため、グラファイト炉のメンテナンスをする際に、オートサンプラが邪魔になってメンテナンスの作業が困難であるという問題点を有している。
【0016】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、設置面積を少なくすると共に、精度が高く調整の容易なオートサンプラを備え、メンテナンスを容易に行うことを可能にした原子吸光光度計を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、 複数のホローカソードランプを収納するランプ室と、フレームガス制御部と、前記ランプ室と前記フレームガス制御部との間に配置される分析室と、前記ランプ室から前記分析室に至る直進する光路とを同一の本体部筐体内に備えた原子吸光光度計において、前記ランプ室及び前記分析室の上部または前記フレームガス制御部及び前記分析室の上部にサンプルトレイ及び吸引用ニードルを保持するアームを有するオートサンプラが配置され、前記サンプルトレイは、前記ランプ室の上部または前記フレームガス制御部の上部に配置され、かつ、幅方向及び奥行き方向に複数の試料容器が順次配置されると共に、複数の試薬容器が幅方向に並んで配置され、前記サンプルトレイを前記ランプ室または前記フレームガス制御部の上部の奥行き方向に駆動させる手段と、前記アームを幅方向及び高さ方向に駆動させる手段とを備えることにより達成される。
【0018】
また、前述目的は、前記本体部筐体内の背面側に、装置全体に必要な電力を供給する電源部を下方に収納し、装置全体の制御のための制御基板を上方に収納した電源部及び制御基板収納部が配置されたことにより、また、前記グラファイト炉分析部の前面に扉を設け、装置前面からグラファイト炉分析部内部のメンテナンスを可能にしたことにより達成される。
【0019】
前述において、前記サンプルトレイ上に、多数の前記試料容器が奥行き方向及び幅方向に整列配置されると共に、奥側となる位置に複数の前記試薬容器が幅方向に並べて配置され、前記オートサンプラは、前記アームを幅方向に駆動し、サンプルトレイを奥行き方向に駆動して、試料の選択を行うように構成される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による原子吸光光度計の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計の形状を説明する正面及び側面図、図2は本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計の外観を示す斜視図、図3は図2に示す原子吸光光度計の扉を開いた状態を示す斜視図、図4は本体部筐体の前面部に設けられる扉及び側面を構成する側壁を除いて装置内部の状態を示した図である。図1〜図4において、11は支持脚、12はテーブル、31、41は扉、32、42、62は透明窓、51はフレームガス制御部収納部、52はフレームガス制御部、61は防塵カバー、63はオートサンプラ制御部、71は電源部及び制御基板収納部、72はディスプレイ、73はキーボード、74はパソコン、75は電源部、78は基板用スペース、79はエアフィルタであり、他の符号は図13、図14の場合と同一である。
【0022】
図1〜図4に示す本発明の第1の実施形態は、グラファイト炉分析部3及びフレーム分析部4の両者を備えてタンデム型に構成した例であり、図1(a)の正面図に示すように、本体部筐体1の内部に、右側から順に、ランプ室2、グラファイト炉分析部3、フレーム分析部4、フレームガス制御部51が配置されて構成される。また、ランプ室2の上部には、オートサンプラ6が配置されると共に、ランプ室2、グラファイト炉分析部3、フレーム分析部4及びフレームガス制御部51の背面側に、グラファイト炉分析部3及び装置全体で必要な電力を供給する電源部75及び装置全体の制御のための制御基板を収納する基板用スペース78等の装置収納部としての電源部及び制御基板収納部71が配置されている。
【0023】
本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計全体は、本体部筐体1の底面に設けられる振動吸収用の支持脚11を介してテーブル12等の上面に載置されて使用される。また、光度計全体を制御し操作するためのディスプレイ72、キーボード73を有するパソコン74が配置される。そして、図4に示すように、グラファイト炉に電力を供給するグラファイト炉加熱用トランスを含む電源部75は、電源部及び制御基板収納部71の下方に、また、制御基板は、電源部及び制御基板収納部71の上方に配置された基板用スペース78内に配置される。
【0024】
図1(b)に示す側面図及び図2に示す斜視図から判るように、本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計全体は、ランプ室2、グラファイト炉分析部3、フレーム分析部4及びフレームガス制御部51の背面側に設けられる電源部及び制御基板収納部71の高さが他の部分より高く構成され、側面から見たときの形状が略L字状となるように構成され、電源部及び制御基板収納部71の高さを利用して、その内部に制御基板と電源部等を上下に収納することができるので、電源部及び制御基板収納部71の厚さを小さくすることができ、これにより、装置全体の奥行き寸法を小さなものとすることができる。
【0025】
また、説明している本発明の実施形態は、側面形状を略L字状の形状とすることによって形成される本体上面前部の段差形状を利用して、オートサンプラを配置している。すなわち、この実施形態は、グラファイト炉分析部3に隣接するランプ室2の上面に形成される平坦面にサンプルトレイ65を設置し、このランプ室2とグラファイト炉分析部3の後方に配置される電源部及び制御基板収納部71の前部立面に、前記サンプルトレイに試料を注入するためのアーム66のX軸駆動機構69を配置している。これにより、前記サンプルトレイ65の下部にY軸駆動機構651、上部に突出した電源部及び制御基板収納部71の内部にX軸駆動機構69を効率よく収納することができると共に、アーム66の動作空間を確保することができる。
【0026】
前述したように構成される本発明の実施形態において、ランプ室2内には、従来技術の場合と同様に、ターレット式のランプホルダ77に取り付けられた複数本のホローカソードランプ76が設置され、付け替え可能にランプホルダ77に縦向き、すなわち、垂直方向に、光束の射出面が上側となるように取り付けられている。そして、ランプホルダ77を回転させることにより、必要なホローカソードランプ76の1つが所定の位置に位置決めされる。このホローカソードランプ76からの光束は、後述するように各種の光学系を介してグラファイト炉分析部3、フレーム分析部4を経て光電子増倍管に導かれ電気信号に変換され、本体部筐体1と共に並置されているパソコン74により、目的の金属の定量分析が実行される。ホローカソードランプ76の交換は、ランプ室2の扉21を開けて行われる。
【0027】
そして、前記ランプ室2の扉21は、このランプ室2の前面と側面とに跨るように形成した屈曲形状の蓋形状に形成され、側面側の後方に設けた図示しないヒンジ機構によりランプ室2の前面から側面にわたって大きく開放することができるので、ランプ室2に配置される円形状のランプホルダ77に配列される複数のランプ76の交換を容易に行うことができる。
【0028】
グラファイト炉分析部3及びフレーム分析部4の前面には、図3から判るように、開閉可能な扉31、41が設けられ、これらの扉31、41は、清掃等の保守を行う場合に開くことができる。また、扉31、41には、透明窓32、42が設けられており、装置作動中の様子を確認することができる。また、図示していないが、ランプ室2の扉21にも同様な窓が設けられてよい。これらの窓は、作業者の目を保護するため、スモークガラス等を含む紫外線、赤外線を透過しない材料により、あるいは、パンチングメタル等により構成されるのがよい。
【0029】
ランプ室2及びグラファイト炉分析部3の上部に配置されるオートサンプラ6の詳細な構成については後述するが、本発明の実施形態で使用するオートサンプラ6は、調整の難しいロータリー方式のものに代えて、正確で調整の容易なX、Y、Z方向の制御により試料をグラファイト炉分析部3に供給することができるように構成されている。前述のX、Y、Z方向の制御を行うオートサンプラ制御部63は、図4に示すように、電源部及び制御基板収納部71内に収納される。そして、図2、図3に示すように、オートサンプラ6の上部には、内部の状況を容易に確認できるような透明窓62を有する開閉可能な防塵カバー61が設けられている。この防塵カバー61は、略L字型の枠体63の中央部分に透明窓62が取り付けられて構成される。
【0030】
すなわち、本発明の実施形態は、本体部筐体1の側面形状を略L字形とすることにより、本体部筐体1の前部上方に段差(凹部)が形成されるので、この段差(凹部)を利用して、この本体部筐体1の投影面積からはみ出さないように、オートサンプラ6のアーム66の動作空間を構成することができる。そして、この動作空間を利用して、この本体部筐体1の投影面積からはみ出さないように防塵カバー61を配置することができるので、装置全体をコンパクトに構成することができる。また、この防塵カバー61を配置することにより、前記オートサンプラ6全体を覆うことができるので、試料抽出時の塵埃混入を軽減することができるので、計測精度を大幅に向上させることができる。
【0031】
さらに、フレーム分析部4は、上部を煙突状に形成して、その高さが他のグラファイト炉分析部3とランプ室2とより高く形成している。そして、この高さの差を利用して、前記防塵カバー61を配置しているので、フレーム分析部4と防塵カバー61の上端の高さを略一致させることができ、意匠性を向上させることができる。
【0032】
さらに、図3に示すように、この実施形態は、前記オートサンプラ6全体を開閉可能な前記防塵カバー61で覆うのではなく、前記防塵カバー61の後方に固定された庇部を備え、この庇部の前縁部から開閉可能な防塵カバー61を備えている。これにより、作業性を損なうことなく、防塵カバー61を小さくすることができるので、開閉動作を容易に行うことができる。
【0033】
図4に示すように、グラファイト炉分析部3は、グラファイト炉33が備えられて構成され、また、フレーム分析部4はバーナー43が設けられて構成されている。これらの構成は、従来からよく知られているものであり、ここでの詳細な説明を省略する。また、グラファイト炉分析部3のグラファイト炉33に隣接して、オートサンプラ6の試料吸引用のニードルを洗浄するための洗浄液を収納する洗浄液用ボトル34が配置されているが、図3には、洗浄液用ボトル34を外部に取り出した状態で示している。
【0034】
本発明の実施形態は、前記清浄液用ボトル34を前記扉31の内側に取り付けることができる。これにより、清浄液用ボトル34の配置スペースを確保するとともに、この扉31の窓32を利用して清浄液用ボトル34の液量を確認することができる。電気炉であるグラフアイト炉33は、ガス炉であるバーナー43に比べて明るいため、通常、グラフアイト炉分析部33には、窓32を設けないのが一般的であるが、この実施の形態では、窓32を設けてグラフアイト炉33と扉31の間に設けた清浄液用ボトル34の液量を確認するようにしている。
【0035】
そして、本発明の実施形態は、ランプ室2のランプ77からの光束が、図4に太線で示すように、グラファイト炉分析部3及びフレーム分析部4の分析中心部を直線で通るようにされている。この光束は、フレームガス制御部収納部51内のフレームガス制御部52の上部に設けられる図示しない分光ユニット内のミラーにより反射され、背面側の電源部及び制御基板収納部71内に設けられる分光器に入力される。
【0036】
前述した本発明の実施形態は、分光器や光電子倍増管PMTを含む光学部分を1つの分光ユニットで構成している。この分光ユニットは、薄い箱状で、その一部が前方に突出した上面形状が略L字形状の箱体で形成される。そして、この実施形態は、前記突出した部分をフレームガス制御部52の上部に位置させ、本体部分を電源部及び制御基板収納部71に位置させている。図4に太線で示した光束は、ランプ76やグラフアイト炉33やバーナ43との位置関係から、ランプ室2、グラフアイト炉分析部3、フレーム分析部4、電気制御部5それぞれの上方位置を直線上に貫くように配置される。これに伴って、前記光束を受ける分光ユニットの前記突出した部分が前記フレームガス制御部52の上部に位置される。この位置関係を利用して、前記フレームガス制御部収納部51の内部下部にフレームガス制御部52を配置して実装効率を向上している。
【0037】
また、前記分光ユニットの後方は、電源部及び制御基板収納部71の中段に配置される。この分光ユニットは、精度が要求されることから、図5に示す底面板13または側板14に図示しない保持手段により保持される。
【0038】
また、図4において、分光ユニットを中段に配置することにより、前記電源部及び制御基板収納部71の内部が、上下に分断されることになり、この上下に分割された収納空間を利用して、上段を制御基板を収納する基板用スペース78とオートサンプラ制御部63との収納スペースとし、下段を各種内部実装品の配置スペースとしている。また、電源部75のような重量のある内部装置は、これを安定設置可能な底面板13に配置することが有利である。従って、電源部75は、前述した下段部分に配置すると有利となる。また、大きな電源部75を使用する場合、制御している実施形態のように、ランプ室2の後方に配置するとよい。そして、本発明の実施形態は、前記分光ユニットの横方向の長さが本体部筐体1の横幅より短いことを利用して、ランプ室2の後方に前記分光ユニットによって分断されない空間を確保して、この空間に高さのある電源部75を配置している。
【0039】
また、この実施の形態は、前記分析ユニットの上方に確保した収納スペースの片側にX軸駆動機構69等のオートサンプラ6の駆動機構などを配置し、他の片側に板状の制御基板を前後に並設するように配置している。これによって、電源部及び制御基板収納部71の外装部品を取り外すことにより、内部のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0040】
また、図4に示すように、電源部及び制御基板収納部71内のフレームガス制御部収納部51の背面の位置には、ガス燃焼用の空気を取り込む際の粉塵等を取り除くためのエアフィルタ79が設けられている。
【0041】
前述したように構成される本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計は、図1内にその寸法を記しているように、横方向寸法1050mm、奥行き方向寸法640mm、高さ寸法673mm程度の大きさであり、支持脚11を介して机等の上に安定な状態で載置して使用することができる。
【0042】
また、前述した本発明の実施形態は、本体部筐体1を高さの低い前部筐体と、高さのある後部筐体とから構成し、前部筐体の両側にランプ室2とフレームガス制御部52とを配置し、このランプ室2とフレームガス制御部52との間に分析部を配置し、後部筐体には電源部及び制御基板収納部71が形成されて、オートサンプラ6の駆動機構と電源部と制御基板等を配置している。この実施形態は、前述の分析部としてグラフアイト炉分析部3とフレーム分析部4とを配置し、ランプ室2からフレームガス制御部52に至る光束が形成されている。フレーム制御部52の上部と電源部及び制御基板収納部71の中段とを含む部分には、分光ユニットが配置されており、前述の光束は、分光ユニットに導かれる。この分光ユニットの上部には、制御基板を格納する基板用スペース78とその側方にオートサンプラ制御部63とが配置され、下段には重量のある装置である電源部75等が配置される。そして、この実施形態は、前記前部筐体の上面と、この上面の後方の位置に立設する後部筐体の上部前面部で形成される段差部にオートサンプラ6のサンプルトレイ65とアーム66とを配置することで、コンパクトな形態を実現している。
【0043】
図5は本発明の実施形態における本体部筐体1の構成を説明する背面から見た斜視図であり、次に、これについて説明する。ここに示す図は、内部構造を説明するため、装置の背面を覆う背面板を取り除いた状態を示している。図5において、13は底面板、14は側面板、15はグラファイト炉分析部用隔壁、16はオートサンプラ制御部載置用部材、64はZ軸駆動機構である。
【0044】
本体部筐体1は、図5(a)に示すように、底面板13、底面板13の左右に結合されている側面板14及び図示しない背面板により構成されている。本体部筐体1の内部のグラファイト炉分析部3が配置される部分には、グラファイト炉分析部3を囲むようにコ字状の形状を持ち開いた側が装置の前面側となるように設置されたグラファイト炉分析部用隔壁15が設けられている。このグラファイト炉分析部用隔壁15の背面部と、装置を背面から見たときに左側となる一方の側面板14との間に、オートサンプラ制御部63を載置する図5(c)に示すような形状を持つオートサンプラ制御部載置用部材16が取り付けられている。
【0045】
前述において、グラファイト炉分析部用隔壁15は、グラファイト炉分析部3を構成するグラファイト炉33からの熱を遮断し、装置の他の部分へ熱による影響を与えないようにするために設けられるものである。
【0046】
原子吸光光度計は、分光器、検出器を含んで構成され、これらを高い精度で固定する必要がある。このため、本発明の実施形態における本体部筐体1を構成する前述した底面板13、側面板14、グラファイト炉分析部用隔壁15及びオートサンプラ制御部載置用部材16は、剛性の高い部材、例えば、金属の波板等を両面から金属板で挟んで形成した板材等により構成される。また、グラファイト炉分析部用隔壁15は、さらに、断熱性を持たせるため内部に断熱材を入れて構成されるとよい。そして、オートサンプラ制御部載置用部材16は、グラファイト炉分析部用隔壁15の背面と側面板14とにボルト、ナットを用い、あるいは、溶接等により強固に結合される。
【0047】
図5に示す例では、オートサンプラ制御部載置用部材16の側面板14との結合部が下向きの短い鍔状に形成されているが、この結合部を構成する鍔状の部材を、図5(a)に点線で示すように、底面板13まで届くように形成しておくこともできる。このようすると、オートサンプラ制御部載置用部材16をより強固に本体部筐体1に結合することが可能となる。オートサンプラ制御部載置用部材16上に載置されるオートサンプラ制御部63は、図5(b)に示すように、制御部63に取り付けられたZ軸駆動機構64を駆動制御し、オートサンプラ6上に多数配置される試料から指定された試料を選択してグラファイト炉分析部3に滴下する制御を行うものであるが、これについては、その詳細を後述する。
【0048】
図6はホローカソードランプからの光の光路の例を説明する図であり、次に、これについて説明する。
【0049】
図6に示すように、ホローカソードランプ76から上方に出力された光束は、ミラーM1により、グラファイト炉分析部3の中心(GA中心)に収束するように水平方向に反射され、さらに、グラファイト炉分析部3とフレーム分析部4との間に設けられるレンズL1によりフレーム分析部4の中心(FL中心)に集光される。その後、光束は、ミラーM2〜M7、偏光子等を介して光電子増倍管PMTに導かれる。光電子増倍管PMTからの電気信号は、パソコンに入力されて分析される。
【0050】
前述において、ミラーM2以降の光電子増倍管PMTに到る光路は、本体部筐体1内の他の機器に邪魔されることがないように任意に設定されてよく、ミラーM1とミラーM2との間を直進する光路の中に、グラファイト炉分析部3の中心及びフレーム分析部4の中心が配置されればよい。
【0051】
前述した例の場合、ミラーM1がランプ室2の天井面に配置され、ミラーM2が分光ユニットのフレームガス制御部52の上部に張り出した分光ユニットの部分に配置されている。そして、ミラーM2から光電子倍増管PMT至る部分が分光ユニット内に配置されている。
【0052】
図7はオートサンプラの構成を説明する図、図8はサンプルトレイの構成を説明する分解斜視図、図9はマイクロプレート対応アダプタを含むサンプルトレイの平面図である。図7〜図9において、65はサンプルトレイ、66はアーム、67は吸引用ニードル、68は試料廃棄及び洗浄用穴、69はX軸駆動機構、651はY軸駆動機構、652はサンプルトレイホルダ、653試薬容器用穴、654は試料容器用穴、655は試薬容器、656は試料容器、657はマイクロプレート、658はマイクロプレート対応アダプタである。
【0053】
オートサンプラ6は、図7(a)の平面図に示すように、多数の試料容器656と試薬容器655とを載置したサンプルトレイ65と、Z軸駆動機構64をX軸方向(装置の正面から見たときの左右方向)に駆動制御するオートサンプラ制御部63内に設けられたX軸駆動機構69と、Z軸駆動機構64に取り付けられ、Z軸駆動機構64により上下方向に駆動されるアーム66と、アーム66の先端に取り付けられ、試料及び試薬を吸引してグラファイト炉分析部3内部の図示しないキュベットに滴下する吸引用ニードル67とにより構成される。X軸駆動機構69及びZ軸駆動機構64は、それぞれ、図7(a)に示す平面図、図7(b)に示す正面図から判るように、駆動用モータ及びベルト等を備えて、従来から知られる技術により構成されればよい。また、本発明の実施形態は、図7(a)の平面図に示すように、サンプルトレイ65をY軸方向、すなわち、装置の奥行き方向に駆動可能としており、このために、図7(c)の側面図に示すように、サンプルトレイ65の下部に、前述の駆動機構と同様に構成されるY軸駆動機構651が設けられている。
【0054】
前述において、X軸駆動機構69、Z軸駆動機構64によるアーム66の移動範囲は、およそ320mm、90mmであり、また、Y軸駆動機構651によるサンプルトレイ65の移動範囲は、およそ90mmである。そして、サンプルトレイ65のグラファイト炉分析部3側の近傍に試料廃棄及び洗浄用穴68が設けられている。
【0055】
オートサンプラ6を前述したように構成することにより、吸引用ニードル67有するアーム66は、X軸駆動機構69及びZ軸駆動機構64により横方向及び縦方向にのみ駆動制御され、奥行き方向の駆動をサンプルトレイ65をY軸駆動機構651により駆動制御して、吸引用ニードル67を所定の試料容器656に位置決めすることができるので、従来の3軸駆動による吸引用ニードル67の駆動制御に比較して高精度な位置決めを行うことができる。
【0056】
サンプルトレイ65は、図8(a)に示すように、四角形の厚板状の部材に円筒状に形成された多数の試料容器用穴654を縦横に整列配置すると共に、装置の奥側となる位置に複数の試薬容器用穴653を横に並べて配置して構成されている。試料容器用穴654及び試薬容器用穴653には、図8(c)に示すような形状に形成された試料容器656及び試薬容器655が入れられ、試料容器656には、検体としての試料が収納され、また、試薬容器655には、試料の性質を整える等のために必要な試薬が収納される。前述したように形成されるサンプルトレイ65は、図8(b)に示すようなサンプルトレイホルダ652上に保持される。そして、このサンプルトレイホルダ652は、前述で説明したY軸駆動機構651により、サンプルトレイ65と共に奥行き方向に駆動制御される。
【0057】
前述した例において、試料容器656は、吸引用ニードル67の動作範囲に整列して配置される。例えば、図示例の場合、Y軸方向に6個、X方向に10個の試料容器656が格子状に配置されている。試料容器656の配置は、図示例に限られるものではなく、規則的に配列してあれば、パンチング状に配列してもよい。そして、この例では、大きな容量がを必要とする試薬容器655を矩形状の容器の一方に突出部があるように形成し、この突出部が、前記試料容器656と同列の配置となるように配置し、試薬容器655の矩形状部分を吸引用ニードル67の動作範囲外に置くようにする。また、この例によれば、試薬容器655の突出部を試料容器656と交互に配置して、試薬容器655の矩形部を片側に集中配置することができるので、吸引用ニードル67の動作範囲を広くすることなく、大容量の試薬を提供することができる。
【0058】
前述した例は、サンプルトレイホルダ652の上部にサンプルトレイ65を設けているので、例えば、このサンプルトレイホルダ652の上面に突起部、サンプルトレイ65の下部に前記突起部と嵌合する凹部を設けるなどして、サンプルトレイホルダ652とサンプルトレイ65との取付けを規格化すれば多様な形態を持つサンプルトレイ65にも対応することができる。
【0059】
図9に示すマイクロプレート対応アダプタを含むサンプルトレイの平面図において、図9(a)、図9(b)は、近年、遺伝子研究用等として使用されているマイクロプレート657を使用可能としたマイクロプレート対応アダプタの例を示すものであり、図8により説明した四角形の厚板状の部材によるサンプルトレイ65に、試料容器用穴654に代わって、マイクロプレート657を入れることが可能な穴を設けて構成したものである。
【0060】
図9(a)に示す例は、試薬を必要としない場合の例であり、試薬容器用穴653を設けずに、トレイのほぼ中央にマイクロプレート657を入れることが可能な穴を設けている。マイクロプレート657は、浅い円筒状に形成された多数の試料用の窪みを縦横に整列配置して全体を一体として四角形に形成したもので、樹脂等により構成されている。このマイクロプレート657は、遺伝子研究用等としての汎用品である。また、図9(b)に示す例は、試薬を必要とする場合の例であり、図8により説明したサンプルトレイの試薬容器用穴653をそのまま残して、試料容器用穴654の代わりに、マイクロプレート657を入れることが可能な穴を設けて構成した例である。図9(c)に示す例は、図8により説明したサンプルトレイ65の平面図であり、図9(a)、図9(b)との比較のために示したものである。なお、図で2重線で示した部分は、試料容器及び試薬容器が納められていることを示している。
【0061】
図10は本発明の第2の実施形態による原子吸光光度計の外観を示す斜視図、図11は本発明の第3の実施形態による原子吸光光度計の外観を示す斜視図である。図10、図11における符号は図2の場合と同一である。
【0062】
前述までに説明した本発明の第1の実施形態は、グラファイト炉分析部3及びフレーム分析部4の両者を備えてタンデム型に構成した例であったが、図10に示す本発明の第2の実施形態は、グラファイト炉分析部3だけを備えたグラファイト炉分析専用機の例であり、図11に示す本発明の第3の実施形態は、フレーム分析部4だけを備えたフレーム分析専用機の例である。
【0063】
図10から判るように、本発明の第2の実施形態は、グラファイト炉分析専用機として構成されるため、第1の実施形態によるタンデム機からフレーム分析部4を除いて構成することができ、フレーム分析部4が占める部分の横幅寸法分を、タンデム型の構成のものより小さくして構成することができる。そして、この本発明の第2の実施形態は、ランプ室2の上部にオートサンプラ6を配置している図10(a)に示すような構成例と、図10(b)にしめすような、フレームガス制御部収納部51の上部にオートサンプラ6を配置する構成例とがある。本発明の第2の実施形態は、いずれの構成例であってもよい。また、同様に、図11から判るように、本発明の第3の実施形態は、フレーム分析専用機として構成されるため、第1の実施形態によるタンデム機からグラファイト炉分析部3を除いて構成することができ、グラファイト炉分析部3が占める部分の横幅寸法分を、タンデム型の構成のものより小さくして構成することができる。
【0064】
前述した本発明の第2、第3の実施形態は、専用機として必要な内部機器だけが筐体の内部に備えられればよく、筐体の横幅寸法を前述した分だけタンデム機より小さくした場合にも、充分に前述した内部機器を筐体内に収納することができる。また、前述した本発明の第2、第3の実施形態は、本体部筐体1の奥行き寸法を、タンデム機と同一に構成しているため、本体部筐体1を構成する構造部材の多くを、タンデム機の筐体を構成する構造部材と共通化することができ、コストダウンを図ることができる。
【0065】
なお、本発明の第2の実施の形態では、ランプ室2の上部にオートサンプラ6を設けた例と、フレームガス制御部52の上部にオートサンプラ6を設けた例とを制御したが、いずれの場合にも、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0066】
図12はメンテナンス時の状況を説明する図であり、次に、図12を参照して、前述した本発明の各実施形態がメンテナンスを容易に行うことができるものであることを説明する。
【0067】
図12(a)は、従来技術によるものの場合であり、従来技術の場合、従来の技術の欄で説明したように、グラファイト炉分析部3の前面にロータリー方式のオートサンプラが配置されて、オートサンプラが本体部筐体1から前面側に突出しているため、グラファイト炉分析部3を構成するグラファイト炉の保守、例えば、グラファイト炉内に備えられるキュベットの清掃、交換等の作業が、オートサンプラに邪魔されて困難なものとなっている。
【0068】
これに対して、前述した本発明の実施形態の場合、オートサンプラが四角形に形成されてランプ室の上に配置されているので、本体部筐体1から前面側に突出することがなく、グラファイト炉分析部3の扉を開くだけで、グラファイト炉の保守等を前面側から容易に行うことができる。
【0069】
前述した本発明の各実施形態によれば、ランプ室の上部に四角形に形成されたサンプルトレイを備えるオートサンプラを配置しているため、装置前面の張り出しをなくすことができ、高い精度が求められるオートサンプラに、人や物が衝突するようなことを少なくすると共に、設置面積を小さくですることがきる。
【0070】
また、本発明の第1、第2の実施形態によれば、ランプ室上部にオートサンプラを配置したことにより、従来、グラファイト炉分析部の前面に配置されていたオートサンプラがなくなり、グラファイト炉分析部のメンテナンスを容易に行うことが可能となる。
【0071】
さらに、前述した本発明の第1、第2の実施形態は、オートサンプラのアームを駆動する機構が、アームを左右方向駆動する駆動機構とアームを上下に駆動する駆動機構とにより構成され、かつ、それらが相互に独立に構成されており、奥行き方向の駆動の必要がないため、アームをX、Y、Z方向に駆動するオートサンプラや、アームの長さと角度とにより制御するロータリー式のオートサンプラと比較して、サンプラの調整および制御を簡単に行うことができる。
【0072】
また、前述した本発明の第1、第2の実施形態に使用するオートサンプラは、試料をサンプルトレイ上に方形に並べているので、遺伝子研究分野等で汎用的に使用されているマイクロプレートを試薬トレイとして使用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、設置面積を少なくすることができ、オートサンプラを高精度に調整が容易なものとすることができ、かつ、メンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計の形状を説明する正面及び側面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による原子吸光光度計の外観を示す斜視図である。
【図3】図2に示す原子吸光光度計の扉を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】本体部筐体の前面部に設けられる扉及び側面を構成する側壁を除いて装置内部の状態を示した図である。
【図5】本発明の実施形態における本体部筐体の構成を説明する背面から見た斜視図である。
【図6】ホローカソードランプからの光の光路の例を説明する図である。
【図7】オートサンプラの構成を説明する図である。
【図8】サンプルトレイの構成を説明する分解斜視図である。
【図9】マイクロプレート対応アダプタを含むサンプルトレイの平面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による原子吸光光度計の外観を示す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による原子吸光光度計の外観を示す斜視図である。
【図12】メンテナンス時の状況を説明する図である。
【図13】従来技術による原子吸光光度計の構成を示す斜視図である。
【図14】ランプ室内の状況を説明する図である。
【符号の説明】
1 本体部筐体
2 ランプ室
3 グラファイト炉分析部
4 フレーム分析部
5 電気制御部
6 オートサンプラ
7 グラファイト炉電源部
8 冷却用ドレインポッド
11 支持脚
12 テーブル
13 底面板
14 側面板
15 グラファイト炉分析部用隔壁
16 オートサンプラ制御部載置用部材
21、31、41 扉
22 スイッチ
23 表示ランプ
32、42、62 透明窓
51 フレームガス制御部収納部
52 フレームガス制御部
61 防塵カバー
63 オートサンプラ制御部
64 Z軸駆動機構
65 サンプルトレイ
66 アーム
67 吸引用ニードル
68 試料廃棄及び洗浄用穴
69 X軸駆動機構
71 電源部及び制御基板収納部
72 ディスプレイ
73 キーボード
74 パソコン
75 電源部
76 ランプ
77 ランプホルダ
78 基板用スペース
79 エアフィルタ
651 Y軸駆動機構
652 サンプルトレイホルダ
653試薬容器用穴
654 試料容器用穴
655 試薬容器
656 試料容器
657 マイクロプレート
658 マイクロプレート対応アダプタ

Claims (12)

  1. 複数のホローカソードランプを収納するランプ室と、フレームガス制御部と、前記ランプ室と前記フレームガス制御部との間に配置される分析室と、前記ランプ室から前記分析室に至る直進する光路とを同一の本体部筐体内に備えた原子吸光光度計において、
    前記ランプ室及び前記分析室の上部または前記フレームガス制御部及び前記分析室の上部にサンプルトレイ及び吸引用ニードルを保持するアームを有するオートサンプラが配置され
    前記サンプルトレイは、前記ランプ室の上部または前記フレームガス制御部の上部に配置され、かつ、幅方向及び奥行き方向に複数の試料容器が順次配置されると共に、複数の試薬容器が幅方向に並んで配置され、
    前記サンプルトレイを前記ランプ室または前記フレームガス制御部の上部の奥行き方向に駆動させる手段と、
    前記アームを幅方向及び高さ方向に駆動させる手段とを備えることを特徴とする原子吸光光度計。
  2. グラファイト炉分析部、ホローカソードランプを収納するランプ室を同一の本体部筐体内に備えて構成される原子吸光光度計において、
    前記グラファイト炉分析部と前記ランプ室とは、互いに隣接して配置され、
    前記グラファイト炉分析部及び前記ランプ室の上部にサンプルトレイ及び吸引用ニードルを保持するアームを有するオートサンプラが配置され
    前記サンプルトレイは、前記ランプ室の上部に配置され、かつ、幅方向及び奥行き方向に複数の試料容器が順次配置されると共に、複数の試薬容器が幅方向に並んで配置され、
    前記サンプルトレイを前記ランプ室または前記グラファイト炉分析部の上部の奥行き方向に駆動させる手段と、
    前記アームを幅方向及び高さ方向に駆動させる手段とを備えることを特徴とする原子吸光光度計。
  3. グラファイト炉分析部、フレーム分析部、ホローカソードランプを収納するランプ室を同一の本体部筐体内に備えて構成される原子吸光光度計において、
    前記グラファイト炉分析部と前記ランプ室とは、前記フレーム分析部の両側に互いに隣接して配置され、
    前記グラファイト炉分析部及び前記ランプ室の上部にサンプルトレイ及び吸引用ニードルを保持するアームを有するオートサンプラが配置され
    前記サンプルトレイは、前記ランプ室の上部に配置され、かつ、幅方向及び奥行き方向に複数の試料容器が順次配置されると共に、複数の試薬容器が幅方向に並んで配置され、
    前記サンプルトレイを前記ランプ室または前記グラファイト炉分析部の上部の奥行き方向に駆動させる手段と、
    前記アームを幅方向及び高さ方向に駆動させる手段とを備えることを特徴とする原子吸光光度計。
  4. 前記本体部筐体内の背面側に、装置全体に必要な電力を供給する電源部を下方に収納し、装置全体の制御のための制御基板を上方に収納した電源部及び制御基板収納部が配置されたことを特徴とする請求項1、2または3記載の原子吸光光度計。
  5. 前記本体部筐体内の背面側に装置収納部を配置し、該装置収納部は、下段に電源部が配置され、中段に光電子倍増管PMTを有する光学ユニットが配置され、上段にオートサンプラの駆動機構部と装置全体の制御のための制御基板が配置されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の原子吸光光度計。
  6. 前記グラファイト炉分析部の前面に扉を設け、装置前面からグラファイト炉分析部内部のメンテナンスを可能にしたこと請求項2または3記載の原子吸光光度計。
  7. 前記サンプルトレイ上に、多数の前記試料容器が奥行き方向及び幅方向に整列配置されると共に、奥側となる位置に複数の前記試薬容器が幅方向に並べて配置され、前記オートサンプラは、前記アームを幅方向に駆動し、前記サンプルトレイを奥行き方向に駆動して、試料の選択を行うように構成されることを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1記載の原子吸光光度計。
  8. 前記サンプルトレイ上に、前記試料容器に代わってマイクロプレートが保持されることを特徴とする請求項7記載の原子吸光光度計。
  9. 前記オートサンプラの全体を覆う防塵カバーを備えることを特徴とする請求項1、2または3記載の原子吸光光度計。
  10. 前記試薬容器は突出部を有し、該突出部と前記試料容器とが前記幅方向に同列に配置されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の原子吸光光度計。
  11. 前記突出部以外の前記試薬容器は、前記サンプルトレイにおける前記アームの動作範囲外に配置されていることを特徴とする請求項10記載の原子吸光光度計。
  12. 前記複数の試薬容器は、前記試料容器とは、幅方向に対して異なる列に配置されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の原子吸光光度計。
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