JP4154230B2 - 操作つまみ用連結軸の成形用金型 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、例えば洗濯機や電子レンジのタイマ等のように、装置外方に突設された回動シャフトを、その先端に取り付けられた操作つまみで回動操作することにより作動調節するようにした作動装置において、かかる操作つまみの回動シャフトに対する取り付け構造の関連技術に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、洗濯機や電子レンジ等におけるタイマ、音響機器や検出器における調節装置などのように、所定の作動装置に突設された回動シャフトの先端に操作つまみを取り付けて回動シャフトを回動操作することにより、かかる作動装置における作動時間やボリューム等の作動を手動操作で調節できるようにした構造が知られている。そこにおいて、回動シャフトの先端に対する操作つまみの取り付けは、一般に、図21〜22に示されているように、作動装置156に突設された回動シャフト158の先端に対して、操作つまみ160の裏面に設けた取付用筒部162を外嵌すると共に、回動シャフト158の先端近くに設けた貫通孔164に圧入固定したつまみピン166を、操作つまみ160の取付用筒部162に設けた係合溝168に係合させて中心軸回りの相対回転を不能とした構造とされている。
【0003】
また、回動シャフト158の中間部分には、貫通孔170が形成されてストッパピン172が圧入固定されており、このストッパピン172が作動装置156に固設されたストッパ部174に当接して回動シャフト158の回動端が規定されることにより、操作つまみ160の回動操作の基準位置が与えられるようになっている。そして、一般にこの種の装置においては、回動シャフト158の回動端によって与えられる操作つまみ160の回動操作の基準位置において、操作つまみ160に印された指示記号が作動装置156のパネル等に表示された目盛の原点表示に合致するように設定されることとなり、それによって、操作つまみ160の指示記号と作動装置156の目盛との相対位置関係を指標として操作つまみ160の回動操作量を視覚的に確認できるようになっている。
【0004】
ところで、このような操作つまみ160の回動シャフト158に対する取付構造においては、作動装置156が装着される洗濯機や電子レンジ等の機種が異なったり、同一機種でもモデル変更等があったりして、操作つまみ160の形状や指示記号の位置、或いは作動装置156のパネル等に表示される目盛の位置などが設計変更されてしまうと、回動シャフト158におけるつまみピン166やストッパピン172の突設方向を、改めて変更設定する必要がある。
【0005】
しかしながら、従来構造の操作つまみ160の回動シャフト158に対する取付構造では、回動シャフト158が金属ロッドで形成されており、回動シャフト158の回動端や操作つまみ160の取付方向を規定するためのつまみピン166やストッパピン172の突設方向を変更するには、つまみピン166やストッパピン172を圧入固定するために金属ロッドに貫設する貫通孔164,170の位置を変更設定しなければならず、その対応が面倒であるという問題があった。蓋し、回動シャフト158を形成する金属ロッドに対して、二つの貫通孔164,170を、相対的な位置関係を高精度に確保しつつ穿つためには、加工機械装置の設定が難しく、時間もかかるのである。
【0006】
しかも、金属ロッドで形成された回動シャフト158に対して、貫通孔164,170を穿つこと自体、加工に時間がかかることから生産効率が悪いのであり、それに加えて、二つの貫通孔164,170を互いに異なる方向に貫設しなければならず、一方の貫通孔164を貫設してそこにつまみピン166を圧入固定した後、該つまみピン166を利用して回動シャフト158を中心軸回りに位置決めしつつ、他方の貫通孔170を貫設してからストッパピン172を圧入するという面倒な作業が必要となって、二つの貫通孔164,170を同時に穿孔加工することが極めて困難であることから、回動シャフト158の製造そのものが面倒だったのである。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、部品の製造加工の工程数が削減されて優れた生産効率が実現されると共に、作動装置が装着される洗濯機や電子レンジ等の機種やモデル変更等に際しての操作つまみと作動装置のパネル等との間における目盛の相対位置合わせなどにも容易に対応することが出来る、新規な構造の操作つまみの取付構造を実現し得る操作つまみ用連結軸の成形用金型等を提供することにある。
【0008】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
(操作つまみ用連結軸の成形用金型に関する本発明)
本発明の第一の態様は、所定の作動装置に突設された回動シャフトの先端に操作つまみを取り付けて該回動シャフトを回動操作することにより、予め定められた基準位置からの該回動シャフトの回動操作量に応じて該作動装置の作動を調節するようにした該操作つまみの該回動シャフトに対する取付部位に介装せしめられる合成樹脂製の操作つまみ用連結軸の成形用金型であって、前記操作つまみ用連結軸の軸方向中間部分で軸方向両側に型分割された第一の成形型および第二の成形型を含んで構成されており、該第一の成形型におけるキャビティ形成部分によって、該操作つまみ用連結軸の一端部に設けられて前記回動シャフトの先端に外嵌固定される筒状のシャフト嵌着部が成形されるようにすると共に、該シャフト嵌着部において外周面上に突出して前記作動装置への当接により前記基準位置となる回動端を該回動シャフトに与える係合突部が一体形成されるようにする一方、該第二の成形型におけるキャビティ形成部分によって、該操作つまみ用連結軸の他端部に設けられて前記操作つまみが嵌着固定されるつまみ嵌着部が成形されるようにすると共に、該つまみ嵌着部において該操作つまみを所定の周方向位置で相対回動不能に係止する係止部が形成されるようにした操作つまみ用連結軸の成形用金型を、特徴とする。
【0015】
このような本態様に従う構造とされた操作つまみ用連結軸(以下、単に「連結軸」なる記載は、原則として「操作つまみ用連結軸」をいうものとする。)の成形用金型においては、連結軸におけるシャフト嵌着部の係合突部とつまみ嵌着部の係止部が、第一の成形型と第二の成形型の型合わせ面を挟んだ軸方向で互いに異なる側に形成されることとなり、例えば両型の型合わせ位置を相対的に周方向で異ならせることにより、係合突部と係止部の形成位置が相対的に周方向で異ならせられた複数種類の連結軸を、少ない種類の金型を用いて効率的に成形することが可能となる。
【0016】
そして、このような連結軸を採用することにより、操作つまみの取付構造が一層有利に実現可能となる。
【0017】
(操作つまみ用連結軸の成形用型締装置に関する本発明)
また、本発明の第二の態様は、固定盤と該固定盤に対して接近・離隔方向に駆動される可動盤を備え、それら固定盤と可動盤の対向面に対して、本発明の前記第一の態様に係る成形用金型における前記第一の成形型と前記第二の成形型を装着することにより、それら第一の成形型と第二の成形型を型開閉および型締めせしめて、かかる第一及び第二の成形型の型締状態下で型合わせ面間に形成された成形キャビティに所定の樹脂材料を充填することにより前記第一の態様に係る操作つまみ用連結軸を成形するようにした型締装置において、前記第一の成形型と前記第二の成形型の少なくとも一方における前記固定盤または前記可動盤に対する固定位置を、成形キャビティの中心軸周りの周方向において変更可能とした操作つまみ用連結軸の成形用型締装置を、特徴とする。
【0018】
このような本態様に従う構造とされた成形用型締装置においては、第一の成形型と第二の成形型を何れも交換することなく、単に成形型の固定盤又は可動盤に対する固定位置を変更するだけで、シャフト嵌着部の係合突部とつまみ嵌着部の係止部との各形成位置が中心軸回りで互いに相対的に異ならせられた複数種類の連結軸を、効率的に成形することが出来るのである。それ故、このような成形用型締装置を用いることにより、前述の如く、例えば作動装置が装着される洗濯機や電子レンジ等の機種やモデル変更等に際して、操作つまみと作動装置のパネル等との間における目盛の相対位置が変更された場合に、操作つまみと作動装置のパネル等との間の目盛を相対的に位置合わせするために連結軸を変更することが、一層容易に実現可能となるのである。
【0019】
(操作つまみ用連結軸の成形方法に関する本発明)
また、本発明の第三の態様は、本発明の前記第二の態様に係る成形用型締装置を用いて前記操作つまみ用連結軸を成形するに際して、前記第一の成形型と前記第二の成形型の少なくとも一方における前記固定盤または前記可動盤に対する固定位置を、成形キャビティの中心軸周りの周方向において変更設定することにより、前記シャフト嵌着部における前記係合突部と前記つまみ嵌着部における前記係止部の位置が相対的に周方向で異ならせられた複数種類の前記操作つまみ用連結軸を、該第一の成形型および該第二の成形型の何れの型交換も行うことなく成形する操作つまみ用連結軸の成形方法を、特徴とする。
(操作つまみの回動シャフトに対する取付構造に関する参考技術)
なお、上記本発明の第一乃至第三の何れかの態様に従い成形される操作つまみ用連結軸を用いた操作つまみの回動シャフトに対する取付構造としては、次のような態様が採用されることが望ましい。即ち、操作つまみの取り付け構造においては、所定の作動装置に突設された回動シャフトの先端に操作つまみを取り付けて該回動シャフトを回動操作することにより、予め定められた基準位置からの該回動シャフトの回動操作量に応じて該作動装置の作動を調節するようにした該操作つまみの該回動シャフトに対する取付構造であって、前記回動シャフトと前記操作つまみの間に型成形された合成樹脂製の操作つまみ用連結軸を配設し、該操作つまみ用連結軸の一端部に筒状のシャフト嵌着部を設けて該シャフト嵌着部を該回動シャフトの先端に外嵌固定せしめるようにすると共に、該シャフト嵌着部において外周面上に突出して前記作動装置への当接により前記基準位置となる回動端を該回動シャフトに与える係合突部を一体形成する一方、該操作つまみ用連結軸の他端部につまみ嵌着部を設けて該つまみ嵌着部に前記操作つまみを嵌着固定せしめるようにすると共に、該つまみ嵌着部において該操作つまみを所定の周方向位置で相対回動不能に係止する係止部を設け、更に該操作つまみ用連結軸の軸方向中間部分に成形型のパーティングラインを設定して、該パーティングラインを挟んだ軸方向で互いに異なる側に前記シャフト嵌着部と前記つまみ嵌着部を形成した態様が、好適に採用され得る。
このような本態様に従う構造とされた操作つまみの取付構造においては、回動シャフトに対して操作つまみ用連結軸を外嵌固定し、該連結軸を介して、操作つまみを回動シャフトに取り付けたことを一つの特徴とし、この連結軸において、操作つまみの回動シャフトに対する相対的な回動方向を中心軸回りで規定する係止部と、回動シャフトの作動装置に対する相対的な回動端を規定する係合突部の両方を、それぞれ一体的に形成したことも一つの特徴とする。
それ故、本態様においては、例えば回動シャフトや操作つまみを変更しなくても、連結軸を変更するだけで、回動シャフトの作動装置に対する回動端や、操作つまみの回動シャフトに対する回動中心軸回りの相対位置を変更することが可能となる。従って、例えば作動装置が装着される洗濯機や電子レンジ等の機種やモデル変更等に際して、操作つまみと作動装置のパネル等との間における目盛の相対位置が変更された場合でも、回動シャフトや操作つまみを含む作動装置の基本構造をそのままにして、連結軸だけを変更することによって、操作つまみと作動装置のパネル等との間の目盛を相対的に位置合わせすることで、容易に対応することが可能となるのである。
そこにおいて、特に本態様では、連結軸が合成樹脂材で型成形されているだけでなく、その軸方向中間部分に設定された成形型のパーティングラインを挟んで互いに異なる成形型によって係止部と係合突部が形成されていることから、パーティングラインを挟んで組 み合わされる一方の成形型だけを交換したり、型合わせの相対位置を変更すること等によって、連結軸における係止部と係合突部の相対位置を中心軸回りで比較的容易に変更設定することが出来るのである。それ故、上述の如く、例えば作動装置が装着される洗濯機や電子レンジ等の機種やモデル変更等に際して、操作つまみと作動装置のパネル等との間における目盛の相対位置が変更された場合に、操作つまみと作動装置のパネル等との間の目盛を相対的に位置合わせするために連結軸を変更することが、一層容易に実現可能となるのである。
なお、本態様において、連結軸は、回動シャフトや操作つまみに対して取り外し不能に固定しても良く、或いは取り外し交換可能に固定しても良い。特に、後者の固定構造の場合には、回動シャフトの作動装置に対する基準位置が何等かの理由で変更されたり変化する場合に、必要に応じて、連結軸を交換することにより、操作つまみと作動装置のパネル等との間における目盛の相対位置を、変更設定することが可能となる。また、連結軸の成形方法は、連結軸の材料に用いられる合成樹脂材の特性等に応じて適宜に設定され得るものであり、スクリュ式やプランジャ式の射出成形方法の他、圧縮成形法やトランスファ成形法等も採用可能である。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0021】
先ず、図1〜2には、後述する本発明の一実施形態としての成形用金型を用いて製造された操作つまみ6を回動シャフト8に対して取り付けた一参考例としての取付構造体10が示されている。この取付構造体10は、作動装置としてのタイマ12においてハウジング14から外部に突設された回動シャフト8に対して、操作つまみ用連結軸としての連結軸16を介して、操作つまみ6を取り付けた構造とされており、操作つまみ6の回動操作に伴い、予め定められた基準位置からの回動シャフト8の回動操作量に応じてタイマ12のON/OFF作動を調節するようになっている。特に、本参考例のタイマ12の本体は、例えば電子レンジや洗濯機等に取り付けられて用いられている公知のものであり、操作つまみ6で回動シャフト8の回動操作量を調整することにより、電子レンジの調理時間や洗濯機の洗い時間等を設定することが出来るようになっている。
【0022】
なお、図面上に明示はされていないが、周知の如く、このようなタイマ12においては、タイマ12の作動時間を視覚的に認識可能とするために目盛手段が付されている。かかる目盛手段においては、例えば、タイマ12のハウジング14が固定される電子レンジや洗濯機等に設けられた表示パネル18を内外に貫通して回動シャフト8を配設すると共に、表示パネル18から突設された回動シャフト8の先端に操作つまみ6を取り付けて、表示パネル18の表面において操作つまみ6の回動中心軸回りの周方向に目盛を記す一方、操作つまみ6の適当な箇所に指示記号を付しておき、表示パネル18の表面に記した目盛に対する操作つまみ6の指示記号の相対位置に基づいて、操作つまみ6の基準位置(原点)からの操作量を読み取ることが出来るようになっている。
【0023】
より詳細には、回動シャフト8は、タイマ12を構成する一つの部材であって、図2〜3に示されているように、中実のロッド状を呈しており、鉄やステンレス等の適当な剛性の金属材により形成されている。また、回動シャフト8の両端部には、ローレット加工が施されている。更に、回動シャフト8の下端部は、タイマ12のハウジング14を貫通してタイマ12の内外に突出して組み付けられている。
【0024】
ここにおいて、タイマ12は、公知のものであって、それ自体の構造は本発明の要旨でないことから詳細は割愛するが、タイマ12のハウジング14内には、継断式の電気スイッチ機構と、該電気スイッチ機構を時間的にON/OFF制御するための計時機構を構成する多数の歯車や付勢手段、或いはモータ等が組み込まれており、相互に伝動機構を介して連係作動せしめられるようになっている。そして、例えば、操作つまみ6を通じて外部から回転操作力が及ぼされると、回動シャフト8が元の基準位置に返戻作動せしめられるだけの回動量に対応した時間の間、タイマ12における電気スイッチ機構の出力スイッチ(図示せず)がON状態となり、所定時間の経過後には回動シャフト8が操作つまみ6と共に原点位置に戻ってOFF状態に復帰ようになっている。
【0025】
また、図3に示される如き作動歯車20は、外部からの回転操作力をタイマ12内部に伝達すると共に、タイマ12内部の作動を電気スイッチ機構に伝達せしめるために設けられた最終段階の歯車であり、この作動歯車20の中心軸上に回動シャフト8が相対回動可能に挿通され、スナップリング22で抜出不能に係止されている。そして、図示されていないが、回動シャフト8の下端部がハウジング14で回動可能に支持されていると共に、回動シャフト8の軸方向中間部分がハウジング14の通孔24に挿通されて回転可能に支持されており、かかる回動シャフト8が中心軸となって、作動歯車20が回動可能に支持されている。
【0026】
更にまた、回動シャフト8には、タイマ12のハウジング14内に挿入されてローレット加工が施された下側嵌着部26に対して嵌着歯車28が外嵌固定されている。この嵌着歯車28は、回動シャフト8と一体的に回動作動されるようになっていると共に、摩擦式の摺動リング30を介して、作動歯車20に組み付けられている。要するに、回動シャフト8と作動歯車20は、摺動リング30で構成された摩擦クラッチ機構を介して相互に連結されており、大きな回動操作力が及ぼされた場合だけ、回動シャフト8の作動歯車20に対する相対回動が許容されるようになっている。
【0027】
一方、回動シャフト8の外方突出先端部に取り付けられる操作つまみ6は、略円盤形状を呈しており、かかる操作つまみ6の表面には、径方向に延びるノブ32が一体的に突出形成されている。なお、かかる操作つまみ6の径方向一方の端縁部には、表示パネル18に表示された目盛を容易に読み取ることが出来るようにライン状の指示記号34が記されている。
【0028】
また、操作つまみ6の裏側には、大径円環形状のスカート部36と、小径円筒形状の嵌着筒部38が、中心軸上に一体的に突設されている。更に、嵌着筒部38には、その突出先端面において、径方向で互いに直交する方向に延びる第一の係合溝40と第二の係合溝42が、互いに異なる溝幅寸法をもって形成されている。そして、かかる操作つまみ6は、連結軸16を介して、ハウジング14上に突設されたタイマ12の回動シャフト8の先端に取り付けられるようになっている。また、このようなタイマ12は、一般に、洗濯機や電子レンジ等の装置の内部に組み付けられ、図1に示されているように、タイマ12の表示パネル18に形成された透孔44を通じて外部に臨まされた回動シャフト8の先端に対して、表示パネル18の外側から操作つまみ6が取り付けられることにより、操作つまみ6のスカート部36が表示パネル18の透孔44に入り込んで、該透孔44を操作つまみ6で覆うようにされる。
【0029】
連結軸16は、全体として円形ロッド形状を有しており、軸方向中間部分に段差部が形成されて、該段差部を挟んで軸方向下側が大径部46とされていると共に、軸方向上側がつまみ嵌着部としての小径部48とされている。また、連結軸16の中心軸上には、大径部46に開口して小径部48にまで至る嵌着穴50が形成されており、この嵌着穴50に対して、回動シャフト8においてローレット加工が施された上側嵌着部52が圧入固定されることにより、連結軸16の軸方向下端側が回動シャフト8に固着されるようになっている。なお、このことから明らかなように、本参考例では、嵌着穴50を有する大径部46の特に先端部分によってシャフト嵌着部が構成されている。
【0030】
また、連結軸16の小径部48は、操作つまみ6の嵌着筒部38の内径寸法と同じか僅かに小さい外径寸法を有しており、嵌着筒部38に嵌め込まれて取り付けられるようになっている。なお、小径部48の外周面には係止爪53が突設されており、図面上に明示はされていないが、嵌着筒部38に形成された突起に対して係止爪が係止されることによって、操作つまみ6が連結軸16から簡単には抜けださないようにされている。
【0031】
さらに、連結軸16には、小径部48の外周面上において、係止部としての第一乃至第四の係止突起54,56,58,60が一体形成されていると共に、大径部46の外周面上において、係合突部としての当接突起62が一体形成されている。
【0032】
小径部48における第一及び第二の係止突起54,56と、第三及び第四の係止突起58,60は、互いに直交する径方向線上に突設されており、それぞれ、連結軸16の段差面から軸方向に所定長さで延びている。また、第一及び第二の係止突起54,56は、第三及び第四の係止突起58,60よりも周方向の幅寸法が大きくされている。
【0033】
そして、小径部48に対して操作つまみ6が外嵌装着された際、第一及び第二の係止突起54,56が、操作つまみ6の嵌着筒部38に設けられた第一の係合溝40に対してそれぞれ嵌め込まれるようになっていると共に、第三及び第四の係止突起58,60が、操作つまみ6の嵌着筒部38に設けられた第二の係合溝42に対してそれぞれ嵌め込まれるようになっている。そして、これら第一乃至第四の係止突起54,56,58,60が第一及び第二の係合溝40,42に嵌め込まれることにより、操作つまみ6が連結軸16に対して中心軸回りで相対的に位置決め固定されるようになっている。特に、本参考例では、図1に示されているように、操作つまみ6に記された指示記号34が、連結軸16に対して、第四の係止突起60の突出方向に一致せしめられる周方向で位置決めされるようになっている。
【0034】
また、大径部46における当接突起62は、大径部46の周上の一カ所で突設されており、大径部46の下端部から軸方向上方に向かって所定長さで延びている。更にまた、当接突起62の上端部には大径部46の周方向に広がる補強部64が一体形成されている。
【0035】
一方、上述のタイマ12には、図4にも示されているように、回動シャフト8が挿通される通孔24の傍らに位置して、ストッパ突部66が、ハウジング14の外面上に突出して固設されている。そして、連結軸16が、その大径部46において回動シャフト8の上側嵌着部52に外嵌固定されてタイマ12に取り付けられた際、かかる当接突起62が、ストッパ突部66に対して周方向で当接せしられるようになっている。即ち、連結軸16を装着した回動シャフト8が中心軸回りに回動せしめられた際には、その回動範囲が、当接突起62のストッパ突部66への当接によって制限されるようになっており、回動シャフト8に対して、基準位置となる回動端が与えられるようになっているのである。
【0036】
而して、上述の如く、回動シャフト8に対して連結軸16を介して操作つまみ6を取り付けることによって構成された取付構造体10においては、外力が及ぼされていない状態下、タイマ12の内部機構によって常時及ぼされる返戻付勢力に基づいて、回動シャフト8が反操作方向(操作つまみ6の反時計回転方向)に回転付勢されることにより、連結軸16の当接突起62がストッパ突部66に当接されて回転規制された原点位置に保持されるようになっている。また、このように連結軸16が原点位置に保持された状態下では、操作つまみ6に印された指示記号34が、表示パネル18に記された原点、例えば時間設定表示の「0」を指示するように設定されている。そして、かかる原点位置から操作つまみ6を、そのノブ32を手指でつまんで時計方向に操作することにより、操作つまみ6と連結軸16および回動シャフト8が一体的に回動作動せしめられて、タイマ12の内部機構に対して作動時間設定が行われるようになっている。
【0037】
従って、このような取付構造体10においては、ストッパ突部66が固設されたタイマ12と時間設定表示が記された表示パネル18の相対位置関係を考慮して、初期状態下で操作つまみ6の指示記号34が表示パネル18の表示原点を指すように、操作つまみ6の回動シャフト8に対する取付方向を中心軸回りで設定することが必要となる。そして、かかる設定が、連結軸16における当接突起62と係止突起54,56,58,60の相対位置関係を中心軸回りで適当に決定することによって行われているのである。
【0038】
ここにおいて、かかる連結軸16は、ポリスチレンやポリエチレン等の適当な合成樹脂材により、本発明の一実施形態としての成形用金型を用いて型成形されている。また、連結軸16は、その軸方向に型開閉される二つ割りタイプの成形型を用いて成形されており、かかる成形型におけるパーティングライン68が、連結軸16における大径部46の略軸方向中間部分の外周面を周方向に延びるようにし、補強部64よりも小径部48側に設定されている。
【0039】
すなわち、連結軸16の成形に際しては、例えば図5に示される如き成形用金型70を装着せしめた型締装置72が用いられ得る。かかる成形用金型70は、第一の成形型としての可動金型74と第二の成形型としての固定金型76を含んで構成されており、連結軸16の射出成形に際して、型締装置72の可動盤78と固定盤80の対向面にそれぞれ装着されて、相互に型合わせされることにより、それらの型合わせ面間に成形キャビティ82を形成するようになっている。
【0040】
より詳細には、型締装置72は、型開閉方向(図5中、左右)に平行に配設された四本のロッド状のタイバー84に対して、その長手方向一端側に固定盤80が固定されていると共に、長手方向他端側に図示しない受圧盤が固定されており、これら固定盤80と受圧盤が所定距離を隔てて互いに対向する状態で、ベース86に固設されている。また、固定盤80と受圧盤の対向面間には、可動盤78が配設されており、四隅にタイバー84が挿通されることにより、可動盤78がそれらのタイバー84によって案内されて、固定盤80と受圧盤の対向面間で移動可能に支持されている。更に、受圧盤には、油圧式乃至は電動式の型締駆動機構が設けられており、この型締駆動機構の主ラム88が受圧盤から固定盤80に向かって突出せしめられて可動盤78に固定されている。これにより、型締駆動機構の駆動力が可動盤78に及ぼされて、可動盤78が固定盤80に対して接近・離隔方向に駆動されることにより、型開閉作動および型締作動が行われるようになっている。
【0041】
また、成形用金型70を構成する固定金型76は、第一の固定用金型90と第二の固定用金型92を含んで構成されていると共に、複数の分割ブロックを介して固定盤80に固定的に支持されている。第一の固定用金型90は、図6〜8にも拡大して示されているように、略円柱形状を呈しており、軸方向一方の端部に軸直角方向に拡がる鍔状部94が一体形成されていると共に、軸方向他方の端部に第一の固定用金型90よりも径寸法が小さな略円盤形状の嵌合突部96が突設されている。この嵌合突部96には、周上の一箇所で径方向外方に向かって開口する略平面視コ字状の切欠き溝98が形成されている。また、第一の固定用金型90の中心軸上には、嵌合突部96側に連結軸16の小径部48や第一乃至第四の係止突起54,56,58,60を成形するキャビティ形成部分100が形成されている一方、鍔状部94側に溶融樹脂材料をキャビティ形成部分100、ひいては成形キャビティ82に導くランナ102が形成されており、該ランナ102が、複数の分割ブロックを貫通して固定盤80に近接する分割ブロックに装着されたスプルブッシュ104のスプル孔に接続されている。更に、固定盤80には、中央部分にノズル挿通孔106が貫設されており、公知の如く、別体構造の射出装置のノズル108がノズル挿通孔106に挿通されて、分割ブロックに設けられたスプルブッシュ104に対してノズルタッチされることにより、溶融樹脂材料が射出装置からランナ102に供給されるようになっている。また、第一の固定用金型90には、中心軸周りの外周部分の二箇所にボルト挿通孔110が貫設されている。
【0042】
また、第二の固定用金型92は、図9〜11にも拡大して示されているように、略円盤形状を呈しており、軸方向一方の端部に嵌合凹窩112が設けられている。更に、嵌合凹窩112の周上の一箇所には、径方向外方に向かって開口する切欠き溝114が形成されている。更にまた、第二の固定用金型92の中心軸上には、連結軸16における大径部46のパーティングライン68から軸方向上方の部分を成形するキャビティ形成部分116が形成されている。また、第二の固定用金型92には、中心軸回りの外周部分の二箇所にボルト固定穴118が設けられている。
【0043】
そうして、これら第一の固定用金型90と第二の固定用金型92は、嵌合凹窩112に嵌合突部96が嵌め合わされると共に、各ボルト挿通孔110から図示しない固定用ボルトを挿通してボルト固定穴118に螺着固定させることにより、固定金型76を構成している。なお、かかる組付け状態において、両金型90,92の切欠き溝98,114は、相互に位置合わせされて同一の径方向外方に向かって開口しており、以て、協働して一つの凹溝を固定金型76の軸直角方向に開口、形成している。また、固定金型76の固定盤80への装着にあって、後述する可動金型74と固定金型76が型閉じ状態では、かかる固定金型76の凹溝に公知のスライダコア120が挿し込まれており、固定金型76と可動金型74の型開き作動に伴い凹溝から引き抜かれるようになっている。また、本実施形態では、凹溝の底部に位置せしめられるスライダコア120の先端部によって、小径部48における第二の係止突起56の段差部が成形されることとなる。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、第一の固定用金型90のキャビティ形成部分100と第二の固定用金型92のキャビティ形成部分116によって、固定金型76のキャビティ形成部分が構成されている。
【0044】
また一方、固定金型76と協働して成形用金型70を構成する可動金型74は、第一の可動用金型122と第二の可動用金型124を含んで構成されていると共に、複数の分割ブロックを介して可動盤78に固定的に支持されている。第一の可動用金型122は、図12〜14にも拡大して示されているように、略円盤形状を呈しており、軸方向一方の端部に嵌合溝126が凹設されている。また、第一の可動用金型122の中心軸上には、連結軸16における当接突起62や補強部64を備えた大径部46のパーティングライン68から軸方向下方の部分を成形するキャビティ形成部分128が形成されている。更に、第一の可動用金型122の外周部分には、中心軸を挟んで相互に対向位置せしめられた一対の位置決め挿通孔130,130が貫設されている。
【0045】
また、第二の可動用金型124は、図15〜17にも拡大して示されているように、略円柱形状を有しており、その軸方向一方の端部には、略円盤形状の嵌合突部132が一体形成されている。更に、第二の可動用金型124の外周部分には、中心軸を挟んで相互に対向位置せしめられた一対の位置決め固定穴134,134が多数貫設されている。更にまた、第二の可動用金型124の軸方向他方の端部には、中央凹所136が凹設されていると共に、該中央凹所136の略中央部分には、挿通孔138が設けられており嵌合突部132を貫通している。また、中央凹所136の周壁部には、軸直角方向外方に開口する一対のエア抜き孔140,140が貫設されている。
【0046】
また、第二の可動用金型124には、図18〜19に拡大して示される如きエジェクタ装置142が配設されている。このエジェクタ装置142は、小径部144と大径部146からなる略段付き円柱形状を呈しており、小径部144の先端には略ロッド状のコアピン148が突設されている。また、エジェクタ装置142には、4本のエジェクタピン150が大径部146および小径部144に対して軸方向に変位可能に挿通配置されており、小径部144の先端に設けられたコアピン148を避けるようにしてエジェクタ装置142の中心軸周りに配設されている。また、このようなエジェクタ装置142は、大径部146が第二の可動用金型124における中央凹所136の上底部に当接されると共に、小径部144が第二の可動用金型124の挿通孔138に圧入固定されることにより、第二の可動用金型124に保持されている。また、このような組付け状態にあっては、小径部144の先端面が嵌合突部132の上端面と略面一とされており、それによって、連結軸16における大径部46の下端面を成形するキャビティ形成部分が構成されている。
【0047】
さらに、これら第一の可動用金型122と第二の可動用金型124は、嵌合溝126に嵌合突部132が嵌め合わされると共に、一対の位置決め挿通孔130,130に、それぞれ、固定用ボルト152を挿通して任意の位置決め固定穴134,134に螺着固定させることにより、可動金型74を構成している。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、第一の可動用金型122のキャビティ形成部分128とエジェクタ装置142を備えた第二の可動用金型124のキャビティ形成部分によって、可動金型74のキャビティ形成部分が構成されている。
【0048】
而して、上述の如く、固定金型76と可動金型74が、それぞれ、固定盤80と可動盤78に装着されることにより、図20にも示されているように、固定金型76と可動金型74の各キャビティ形成部分100,116,128が同一中心軸上に位置せしめられており、以て、可動金型74と固定金型76を型締駆動機構で型開閉および型締めせしめて、かかる両型74,76の型締状態下で型合わせ面間に連結軸16を成形する成形キャビティ82が構成されるようになっている。
【0049】
そこにおいて、特に本実施形態では、可動金型74を構成する第一の可動用金型122を第二の可動用金型124に対して、適宜に着脱可能とされており、更に必要に応じて、同一中心軸周りで周方向に回転変位させると共に、一対の位置決め挿通孔130,130を特定の一対の位置決め固定穴134,134に位置合わせして固定用ボルト152を螺着固定することにより、第一の可動用金型122における第二の可動用金型124、ひいては可動盤78に対する固定位置が、成形キャビティ82の中心軸周りの周方向において変更可能とされている。
【0050】
以下、このような型締装置72を用いた連結軸16の成形方法について、その一具体例を説明する。
【0051】
先ず、型締駆動機構に装備された型開閉機構としての図示しないブースタシリンダ機構によって公知の如き型閉じ作動を行い、続いて、型締駆動機構によって型締め作動を行うことによって、固定金型76と可動金型74を型合わせして型締状態に保持せしめる。それによって、コアピン148をキャビティ形成部分100,116,128の中心軸上に配置せしめ、且つ軸直角方向に延びるスライダコア120を所定の位置に位置決め配置した成形キャビティ82を、両金型74,76の型合わせ面間に形成する。
【0052】
特に本実施形態では、固定金型76と可動金型74を型合わせする前に、予め第一の可動用金型122の位置決め挿通孔130を第二の可動用金型124における特定の位置決め固定穴134に位置合わせしてボルト固定することにより、第一の可動用金型122における第二の可動用金型124、ひいては可動盤78に対する固定位置を、成形キャビティ82の中心軸周りにおける周方向の特定位置に設定する。
【0053】
また、固定盤80に近接する分割ブロックに組み付けられたスプルブッシュ104に対して、固定盤80のノズル挿通孔106からノズルタッチせしめた射出装置のノズル108から、溶融樹脂材料154を、ランナ102を通じて成形キャビティ82に導いて射出充填する。
【0054】
さらに、型締装置72によって固定金型76と可動金型74の間に、型締力を及ぼして型締作動せしめることにより、成形キャビティ82に充填された樹脂材料154に型締力を及ぼして、圧縮完了する。なお、型締力は、一般に射出充填に際して、射出圧力によって両金型74,76に及ぼされる型開き方向の圧力よりも大きく設定される。そして、型締め状態下で、成形キャビティ82内の樹脂材料154を冷却固化せしめた後、型開きに伴いスライダコア120を軸直角方向外方に変位させると共に、可動金型74に組み込まれたエジェクタ装置142における4本のエジェクタピン150を、図示しない電動式アクチュエータや油圧式アクチュエータ等によって軸方向で成形キャビティ82側に突出作動させることにより、成形キャビティ82で成形された成形品を離型し、目的とする連結軸16が実現され得る。
【0055】
なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、固定金型76と可動金型74の型合わせ面間、換言すれば第二の固定用金型92と第一の可動用金型122の型合わせ面間に、連結軸16の大径部46におけるパーティングライン68が設定されることとなり、それによって、大径部46の軸直角方向外方に向かって突設される当接突起62と大径部46の軸方向一端部に突設される第一乃至第四の係止突起54,56,58,60を備えた小径部48が、パーティングライン68を挟んで軸方向で互いに異なる側に位置せしめられており、上述の如く、第一の可動用金型122を第二の可動用金型124に対して中心軸周りの周方向における特定の位置に位置決め固定させることにより、当接突起62の形成位置を大径部46の中心軸回りの特定位置に設定することが可能となる。
【0056】
このような構造とされた操作つまみ6の取付構造体10においては、回動シャフト8のタイマ12に対する基準位置となる回動端の設定が、回動シャフト8と操作つまみ6を射出成形された合成樹脂製の連結軸16を介して連結し、該連結軸16に設けた当接突起62がタイマ12のストッパ突部66に当接されることによって実現されることから、部品点数が少なくなると共に加工工程が効率化されて、製作性および製造コストの低減化が有利に図られ得る。
【0057】
そこにおいて、特に本実施形態では、連結軸16の大径部46に成形用金型70のパーティングライン68を設定して、大径部46と一体的に設けられた当接突起62と第一乃至第四の係止突起54,56,58,60を備えた小径部48が、該パーティングライン68を挟んだ軸方向で互いに異なる側に形成されていることにより、各係止突起における連結軸16の軸直角方向に延びる突設角度に対して、当接突起62における連結軸16の軸直角方向に延びる突設角度を容易に異ならせて型成形することが出来る。それ故、例えばタイマ12のストッパ突部66が本実施形態と異なる位置に設けられた別構造のタイマや、或いは操作つまみ6の係合溝40,42の配設角度等が本実施形態と異なる位置に設定された別構造の操作つまみ等に対して、当接突起62の突設角度を変更設定した連結軸16が装着されることにより、回動シャフト8の基準位置となる回動端を容易に対応させることが出来、以て、回動シャフト8の回動端の設定変更が効果的に実現され得る。
【0058】
また、本実施形態の成形用金型70を装着した型締装置72においては、第一の可動用金型122の第二の可動用金型124に対する固定位置が、位置決め挿通孔130を適宜の位置決め固定穴132に位置合わせすることによって成形キャビティ82の中心軸周りの周方向において変更可能とされていることにより、上述の如き連結軸16における当接突起62の突設角度の変更設定が容易とされることから、製作性がより一層効果的に発揮され得ることに加えて、例えば、当接突起62の突設角度が異なる複数の成形型を準備する必要もなくなり、製造コストの削減が有利に実現され得る。
【0059】
さらに、本実施形態の連結軸16の成形方法に従えば、第一の可動用金型122の第二の可動用金型124、ひいては可動盤78に対する固定位置を成形キャビティ82の中心軸周りの周方向において変更設定することにより、連結軸16における当接突起62と第一乃至第四の係止突起54,56,58,60の位置が相対的に周方向で異ならせられた複数種類の連結軸16が、固定金型76や可動金型74等の何れの型交換を行うこともなく成形され得ることから、製造コストの削減が一層有利に実現され得る。
【0060】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0061】
例えば、前記参考例および前記実施形態では、連結軸における小径部に第一乃至第四の係止突起が設けられていたが、これら係止突起の形状や大きさ、数等は特に限定されるものでなく、小径部から軸直角方向一方向に突設する単一の係止突起で操作つまみを回動シャフトに対して周方向に位置決めしても良い。また、小径部に設けられた係止突起の代わりに、小径部に係合溝を設ける一方、操作つまみの嵌着筒部に設けられた係合溝の代わりに、嵌着筒部に係合凸部を設けて、係合溝に係合凸部を係止させて、操作つまみを連結軸に連結することも可能である。
【0062】
また、前記参考例および前記実施形態においては、連結軸の大径部に段差部を介して小径部を設け、該小径部の下端部に複数の係止突起を突設する一方、操作つまみの裏面に筒状の嵌着筒部を設けると共に該嵌着筒部に複数の係合溝を設けて、小径部の先端部を操作つまみの嵌着筒部に内挿すると共に操作つまみの係合溝に小径部の係止突起を係止させる外嵌構造とされていたが、これに限定されるものでなく、例えば、連結軸の小径部を筒状の嵌合筒部とすると共に、該嵌合筒部における周上の少なくとも一箇所に係合溝を設ける一方、操作つまみの裏面にロッド状の嵌合凸部を設けると共に、該嵌合凸部の周上の少なくとも一箇所に係合凸部を設けて、嵌合凸部を嵌合筒部に内挿すると共に嵌合筒部の係合溝に操作つまみの係合凸部を係止させる内嵌め乃至は圧入構造とすることも可能である。
【0063】
また、操作つまみは、例示の如き形状や大きさ構造等に限定されるものでなく、各種の操作つまみが採用され得る。
【0064】
また、前記実施形態において採用される型締装置や射出装置の構造は、何等限定されるものでなく、従来から公知の各種装置が採用可能である。具体的には、例えば型締装置としては、各種の油圧式型締装置や電動式型締装置、或いはそれらを併用したハイブリッド式型締装置等の何れもが採用可能である。
【0065】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0066】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従い実現される操作つまみの取付構造等によれば、回動シャフトと操作つまみの間に介装せしめた連結軸において、回動シャフトの基準位置に対する操作つまみの取付方向を周方向で適宜に且つ容易に変更設定することが出来るのであり、それ故、例えば作動装置が装着される洗濯機や電子レンジ等の機種やモデル変更等に際して、操作つまみと作動装置のパネル等との間における目盛の相対位置が変更された場合でも連結軸だけを変更することによって、容易に対応することが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態としての成形用金型を用いて製造された操作つまみの回動シャフトに対する取付構造体を示す正面説明図である。
【図2】 図1におけるII−II断面図である。
【図3】 図1における操作つまみの取付構造体を示す組み立て断面説明図である。
【図4】 図1における操作つまみの取付構造体を示す組み立て平面説明図である。
【図5】 図1に示された連結軸を射出成形するための成形用金型を装着した型締装置を概略的に示す縦断面説明図である。
【図6】 図5における成形用金型の一部を構成する第一の固定用金型を示す平面説明図である。
【図7】 図6におけるVII −VII 断面図である。
【図8】 図6におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】 図5における成形用金型の一部を構成する第二の固定用金型を示す平面説明図である。
【図10】 図9におけるX−X断面図である。
【図11】 図9におけるXI−XI断面図である。
【図12】 図5における成形用金型の一部を構成する第一の可動用金型を示す平面説明図である。
【図13】 図12におけるXIII−XIII断面図である。
【図14】 図12におけるXIV −XIV 断面図である。
【図15】 図5における成形用金型の一部を構成する第二の可動用金型を示す平面説明図である。
【図16】 図15におけるXVI −XVI 断面図である。
【図17】 図15におけるXVII−XVII断面図である。
【図18】 図5における型締装置の一部を構成するエジェクタ装置を示す平面説明図である。
【図19】 図5におけるエジェクタ装置を示す正面説明図である。
【図20】 図5における成形用金型をモデル的に示す分解説明図である。
【図21】 従来構造の操作つまみの回動シャフトに対する取付構造を示す組み立て断面説明図である。
【図22】 図21における従来構造の操作つまみの取付構造を示す組み立て平面説明図である。
【符号の説明】
6 操作つまみ
8 回動シャフト
10 取付構造体
12 タイマ
16 連結軸
46 大径部
48 小径部
50 嵌着穴
54 第一の係止突起
56 第二の係止突起
58 第三の係止突起
60 第四の係止突起
62 当接突起
68 型割り線
70 成形用金型
Claims (3)
- 所定の作動装置に突設された回動シャフトの先端に操作つまみを取り付けて該回動シャフトを回動操作することにより、予め定められた基準位置からの該回動シャフトの回動操作量に応じて該作動装置の作動を調節するようにした該操作つまみの該回動シャフトに対する取付部位に介装せしめられる合成樹脂製の操作つまみ用連結軸の成形用金型であって、
前記操作つまみ用連結軸の軸方向中間部分で軸方向両側に型分割された第一の成形型および第二の成形型を含んで構成されており、該第一の成形型におけるキャビティ形成部分によって、該操作つまみ用連結軸の一端部に設けられて前記回動シャフトの先端に外嵌固定される筒状のシャフト嵌着部が成形されるようにすると共に、該シャフト嵌着部において外周面上に突出して前記作動装置への当接により前記基準位置となる回動端を該回動シャフトに与える係合突部が一体形成されるようにする一方、該第二の成形型におけるキャビティ形成部分によって、該操作つまみ用連結軸の他端部に設けられて前記操作つまみが嵌着固定されるつまみ嵌着部が成形されるようにすると共に、該つまみ嵌着部において該操作つまみを所定の周方向位置で相対回動不能に係止する係止部が形成されるようにしたことを特徴とする操作つまみ用連結軸の成形用金型。 - 固定盤と該固定盤に対して接近・離隔方向に駆動される可動盤を備え、それら固定盤と可動盤の対向面に請求項1に記載の前記第一の成形型と前記第二の成形型を装着することにより、それら第一の成形型と第二の成形型を型開閉および型締めせしめて、かかる第一及び第二の成形型の型締状態下で型合わせ面間に形成された成形キャビティに所定の樹脂材料を充填することにより請求項1に記載された操作つまみ用連結軸を成形するようにした型締装置において、
前記第一の成形型と前記第二の成形型の少なくとも一方における前記固定盤または前記可動盤に対する固定位置を、前記成形キャビティの中心軸周りの周方向において変更可能としたことを特徴とする操作つまみ用連結軸の成形用型締装置。 - 請求項2に記載の成形用型締装置を用いて前記操作つまみ用連結軸を成形するに際して、
前記第一の成形型と前記第二の成形型の少なくとも一方における前記固定盤または前記可動盤に対する固定位置を、前記成形キャビティの中心軸周りの周方向において変更設定することにより、前記シャフト嵌着部における前記係合突部と前記つまみ嵌着部における前記係止部の位置が相対的に周方向で異ならせられた複数種類の前記操作つまみ用連結軸を、該第一の成形型および該第二の成形型の何れの型交換も行うことなく成形することを特徴とする操作つまみ用連結軸の成形方法。
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