JP4153996B2 - 運動器官の筋肉を刺激する装置 - Google Patents

Description

本発明は、特に足範囲と背中範囲の運動器官と筋肉組織を刺激するための機器に関する。この種の機器は例えば筋肉や骨を増成するリハハビリテーションのために使用される。
例えば自転車式エルゴメータのようなこの種の公知のトレーニング機器の場合、調節可能な抵抗に抗して、脚の筋肉を介してペダルを操作する。この場合に必要な筋肉作業により、心臓循環系に大きな負荷がかかる。これは、筋肉や骨の増成だけを対象とする多くの用途で不利である。
これから出発して本発明の根底をなす課題は、循環系の負荷ができるだけ小さく、特に脚や背中の範囲の運動器官の筋肉の治療上効果的な刺激を保証する、冒頭に述べた種類の機器を開発することである。
この課題を解決するために、請求項１に記載された特徴の組み合わせが提案される。本発明の有利な実施形および発展形態は従属請求項に記載されている。
本発明による解決策は、筋肉繊維の治療上効果的な刺激は、それが体質に依存する基本緊張によって所定の閾値範囲内で振動刺激されるときにのみ可能であるという認識に基づいている。この基本緊張は勿論、脚筋肉にかかる自重によって調節される。一方、周期的な緊張は適切な駆動機構によって筋肉組織に導入可能である。この認識を考慮して、本発明では、架台上に配置された２つの踏面が提案される。この踏面は駆動機構によってプッシュプル式に往復するように昇降可能である。患者がその足趾球で両踏面に立つと、患者は膝を多少曲げることによってその筋肉組織に基本緊張を生じる。この基本緊張に踏面の振動が重ね合わされる。両踏面の反対向きの振動により、体の重心を移動させずに、周期的な運動が関節を介しておよび自律神経系の調節作用を受けて受け止められる。
すべての筋肉が数十ミリ秒のオーダーの応答時間および漸減周期を有するので、踏面の昇降周波数がこの時間に適合させられると有利である。これに相応して、本発明の有利な実施形では、選択的に調節可能な昇降周波数で駆動機構を作動するための制御装置が設けられている。この場合、昇降周波数は１〜６０Ｈｚ、特に１０〜３０Ｈｚの値に調節可能である。昇降運動の振幅を運動器官の状態に調和させるために、昇降ストロークが５〜５０ｍｍ、特に１０〜３０ｍｍに調節されると合目的である。
本発明の好ましい構造的な実施形では、架台上の揺動軸回りに往復揺動可能なシーソーが設けられ、揺動軸から突出するシーソーのブラケットが踏面を備えている。この構造は足を多少広く広げることによって昇降運動の振幅を個々の要求に適合可能であるという利点がある。共通の回転数制御式電動機によって往復駆動可能な昇降機構が各々のシーソーブラケットに付設されていると合目的である。その際、昇降機構が、架台に固定された軸受に支承されかつ共通の電動機によって駆動可能である各々１本の駆動軸と、一端が駆動軸に偏心して支承されかつ他端がシーソーブラケットに枢着された連接体を備えていると合目的である。駆動軸は電動機の被駆動軸に連結された各々１個の歯付きベルト装置によって特に反対向きに駆動可能である。不所望な振動を回避するために、連接体を支持する駆動軸が各々１個のバランスウェイトを備えていると合目的である。バランスウェイトは駆動軸上に配置された、おもりを有する偏心ディスクとして形成可能である。
本発明の他の有利な実施形では、架台が底板を備え、踏面が底板の上方に離して配置され、駆動機構が底板と踏面の間の範囲に配置され、上方に突出する保持枠が底板上に設けられている。
処置すべき筋肉の範囲に基本緊張を発生するために踏面が足ペダルまたは足プラットフォームに配置されているときには、基本的には、本発明による機器は足操作式筋力トレーニング機械（身体形成機械）でも使用可能である。
次に、図に略示した実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
図１ａは脚の範囲の筋肉刺激ための機器の側面図、
図１ｂは図１ａの部分拡大図、
図２ａは図１ａの機器の平面図、
図２ｂは図２ａの部分拡大図、
図３はシーソーのための昇降機構の拡大断面図である。
図に示したトレーニング機器は、脚の範囲と背中の範囲内の運動器官と筋肉組織を刺激するためのものであり、スポーツやリハビリテーションのために使用可能である。このトレーニング機器は架台１０を備えている。この架台はほぼ台形の輪郭を有する底板１２と、底板から取外し可能な保持枠と、架台に固定された支承脚１６上で水平揺動軸１８回りに揺動可能なシーソー２０からなっている。揺動軸１８から両側に突出するシーソー２０のブラケット２０′，２０″は、各々１つの上向きの踏面２２を備えている。一方、ブラケット２０′，２０″の下面には、揺動軸１８から離れたところで各々１個の昇降機構２４が作用している。この昇降機構は歯付きベルト装置２８を介して回転数制御式の共通の１個の電動機２６によってプッシュプル式に（交互に）駆動可能である。昇降機構２４は架台に固定された軸受３１に支承されかつ歯付きベルト装置２８の歯付きプーリ３０を支持する各々１本の駆動軸３２と、一端３４が駆動軸３２に偏心的に支承され、他端３６がシーソーブラケット２０′，２０″の下面に枢着された対の連接棒３８を備えている。バランスをとるために、駆動軸３２には更に、おもりを有する偏心ディスク４０が設けられている。
このように形成された駆動機構によって、シーソーをその揺動軸１８回りに往復昇降および揺動運動させることができ、それによってブラケット２０′，２０″の踏面２２が、その外縁部で例えば２０ｍｍのストロークａだけプッシュプル式に昇降運動する。昇降運動の周波数は、保持枠１４の上側部分に配置された制御機器４２を介して、例えば１〜６０Ｈｚの設定された範囲内で選択的に調節可能である。
要約すると、次の通りである。本発明は、特に脚の範囲と背中の範囲の運動器官および筋肉組織を刺激するための機器に関する。心臓循環系の負荷をできるだけ少なくして刺激することができるようにするために、本発明では、架台１０に２つの踏面２２が設けられ、この踏面が駆動機構２４，２６，２８によってプッシュプル式に昇降可能であることが提案される。筋肉組織の基本緊張力は踏面２２に立つ患者の体重を介して調節される。一方、筋肉の刺激は往復運動する踏面運動によって行われる。

Claims (7)

1. 特に脚範囲と背中範囲の運動器官の筋肉を刺激するための機器にして、足置きプレートと、電動機（２６）に接続された伝動装置とを備え、当該伝動装置がほぼ垂直な面の範囲で、足置きプレートへ揺動を伝動する、機器において、
   足置きプレートが２つのシーソーブラケット（２０’，２０”）とその間に配置された揺動軸（１８）を備えたシーソー（２０）として形成されており、
   互いに反対側へ揺動軸（１８）から突出する足置きプレートのシーソーブラケット（２０’，２０”）が、プッシュプル式に往復する揺動によって、１０〜６０Ｈｚの値で選択調節可能な昇降周波数で昇降可能であって、かつ外側へ向かって増大する昇降幅を有する夫々１つの利用可能な踏面（２２）を備えること、
   電動機で駆動可能な昇降機構（２４）が、伝動装置として、各々のシーソーブラケット（２０’、２０”）に割り当てられていること、及び
   各昇降機構（２４）が、共通の電動機（２６）によって駆動可能でバランスウェイト（４０）によってバランスを取られた駆動軸（３２）を有すること、
   を特徴とする機器。
2. 踏面（２２）が５〜５０ｍｍのストローク（ａ）を有することを特徴とする、請求項１に記載の機器。
3. 昇降機構（２４）が、架台に固定された軸受（３１）に支承されかつ共通の電動機（２６）によって駆動可能である各々１本の駆動軸（３２）と、一端（３４）が前記駆動軸に偏心して支承されかつ他端（３６）が関連のシーソーブラケット（２０’、２０”）に枢着された連接体（３８）を備えていることを特徴とする、請求項１又は２に記載の機器。
4. 各々の連接体（３８）が平行な２本の連接棒を備えていることを特徴とする、請求項３に記載の機器。
5. 両方の駆動軸（３２）が、電動機（２６）の被駆動軸に連結された各々１個の歯付きベルト装置（２８）によって逆向きに駆動可能であることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の機器。
6. バランスウェイトが、各々の駆動軸（３２）上に配置されかつおもりを有する偏心ディスク（４０）として形成されていることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の機器。
7. 底板（１２）を備える架台（１０）を設けること、踏面（２２）が底板（１２）の上方に離して配置されること、電動機と伝動装置が、底板（１２）と踏面（２２）の間の範囲に配置されること、及び上方に突出する保持枠（１４）が底板（１２）に設けられていることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載の機器。

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