JP4153873B2 - アルツハイマー危険因子の検出試薬および検出用キットならびにこれらを用いるアルツハイマー危険因子の検出方法 - Google Patents

アルツハイマー危険因子の検出試薬および検出用キットならびにこれらを用いるアルツハイマー危険因子の検出方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、アルツハイマー危険因子を検出するための試薬、キットおよびこれらを用いるアルツハイマー危険因子の検出方法に関し、更に詳細には、アルツハイマー危険因子であるアポリポプロテインE4遺伝子型を簡便に精度良く検出可能とする抗体を用いるアルツハイマー危険因子の検出試薬、検出キットならびにこれらを用いる検出方法に関する。
背景技術
アルツハイマー病は1907年ドイツの神経病理学者A.アルツハイマー(Alzheimer)によって最初に報告され、現在では老人痴呆の大きな原因の一つとなっている。日本においては65歳以上の高齢者に占める痴呆患者の割合は約7%とされ、年々増加しているため高齢者医療費の高騰の一因であるばかりでなく、その介護のために国民の経済的負担が益々増加しようとしている。
このような現状から一般医も積極的に痴呆患者を早期に診断し治療すべき時代となってきている。
アルツハイマー病は、発症後急速に荒廃する経過をとり、顕著で多発性の高次脳皮質機能障害を示し、比較的早期から失語、失認、失行が認められる。病理学的には、脳が著しく萎縮し、末期には900グラム以下までになる。組織学的には、神経細胞の消失、神経原線維変化、老人斑といった特徴ある病変が出現する。
現在までに下記表1に示すように4個の遺伝性アルツハイマー病原因遺伝子が報告されている。タンパク質は遺伝子をもとに生合成される。これを遺伝子によって「コードされるタンパク質」と呼ぶ。
Figure 0004153873
このうち、アポリポプロテインE遺伝子(AD2)は、ヒトの血液中のリポプロテイン(脂質とタンパク質の複合体)の構成成分の一つであるアポリポプロテイン(以下、「Apo」と省略することもある)Eをコードする遺伝子である。この遺伝子はアルツハイマー痴呆感受性遺伝子またはアルツハイマー危険因子と推定されている。
ApoEは、299個のアミノ酸から構成され、N末端から112番目と158番目がシステインのものがApoE2、112番目がシステイン、158番目がアルギニンのものがApoE3、両方ともアルギニンのものがApoE4と呼ばれている。これらのApoEをコードする遺伝子の遺伝子型は、ホモ接合体、ヘテロ接合体の各組合せとして、(ApoE2/ApoE2)、(ApoE2/ApoE3)、(ApoE2/ApoE4)、(ApoE3/ApoE3)、(ApoE3/ApoE4)および(ApoE4/ApoE4)となり、全てのヒトはこれらのいずれかに分類される。
長寿に伴う孤発性のアルツハイマー病患者の遺伝型を調べると、アルツハイマー病は(ApoE4/ApoE4)および(ApoE3/ApoE4)型に多く発症している。逆にApoE2を含む(ApoE2/ApoE2)、(ApoE2/ApoE3)および(ApoE2/ApoE4)では少なくなっている。さらに、抗酸化作用はApoE2>ApoE3>ApoE4の順になっており、ApoE4がアミロイドβタンパク質の線維化を促進するとの推測もなされている。
ApoEの形成する二量体構造のうちApoE4を1つ有すると、つまりヘテロ接合(ApoE2/ApoE4あるいはApoE3/ApoE4)であると発症年齢が10年近く早くなるといわれている。ホモ接合(ApoE4/ApoE4)であると20年近く発症年齢が早くなる。日本人ではApoE4の遺伝子頻度は10%程度であるが、アルツハイマー病症例群ではこれが30%程度となる。
このように、AD遺伝子上にApoE4が発現されていると、アルツハイマー病になりやすいこと、すなわち、ApoE4がアルツハイマー病の危険因子であるため、この因子の有無を早期に検出し、アルツハイマー病の発症を遅らせたり、アルツハイマー型痴呆の認知機能改善薬等を投与し、病状を緩和することが求められている。
ところで、これら遺伝子型を検査する方法として、現在、PCR(Polymerase Chain Reaction)法を代表とする遺伝子増幅検査がおこなわれている。この方法は、遺伝子型を確認する特異性という点では最も信頼性の高い方法である。しかしながら、この方法では遺伝子を持つ細胞(白血球など)が必須であり、また、遺伝子を感度良く検出するための特別な遺伝子増幅装置を必要とし、更に、測定にかかる時間も半日を要し、かかるコストが高いという問題があり、これにかわる簡便で安価な測定方法が望まれている。
従って本発明は、現在遺伝子検査に用いられているPCR法と比べて安価で感度良くApoE4遺伝子型を検出する測定方法を見出し、これを利用したアルツハイマー危険因子の検出方法を提供することをその課題とするものである。
発明の開示
本発明者は、極めて構造的に類似しているApoE2、E3ないしE4から、ApoE4のみを検出しうる方法について研究を行った。そして、その結果、特定のペプチドに対する抗体は、ApoE4に特異的に反応するものであり、当該抗体を利用すれば、アルツハイマーの危険因子の存在を明確にしうることを見出した。
また、ApoE2、E3ないしE4の全てに対する抗体と、上記ApoE4に対する特異的な抗体を組み合わせて用いれば、ApoE4をより精度高く検出可能であり、更に、多量検体の測定が可能なこと、1検体当たりの測定コストが遺伝子検査に比べきわめて安価であること、従来より病院などの検査室で汎用されている自動比色装置が使用可能であり、新たに特別な装置を必要としないこと等を見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、アポリポプロテインE4に特異的な抗体を有効成分として含有するアルツハイマー危険因子の検出試薬を提供するものである。
また、本発明は、次の成分(a)および(b)を含有するアルツハイマー危険因子の検出キットを提供するものである。
(a)アポリポプロテインE4に特異的な抗体を含む試薬
(b)アポリポプロテインE2、アポリポプロテインE3およびアポリポプロテインE4の全てに対する抗体を含む試薬
更に、本発明は、上記検出試薬または検出キットを利用するアルツハイマー危険因子の検出方法を提供するものである。
発明を実施するために最良の形態
本発明において使用される、アポリポプロテインE4(ApoE4)に特異的な抗体とは、ApoE4のみを認識できる抗体であり、ペプチドとして構造の類似するApoE2およびApoE3は認識しない抗体をいう。このような抗体は、ApoE2およびApoE3とApoE4遺伝子がコードするタンパクを対比し(ApoE2、ApoE3およびApoE4のアミノ酸配列はNCBIのデータベースに、それぞれアクセッション番号230118、AAH03557およびAAB59397として登録されている)、ApoE4のみに特異的な配列を中心とする適当な長さのオリゴペプチドを合成し、それに対する抗体を常法により作製すればよい。
上記のApoE4のみに特異的な配列を中心とする適当な長さのオリゴペプチドの具体例としては、ApoE4のアミノ酸配列の106番から116番であるADMEDVRGRLV(配列番号1)のN末端側にシステイン(C)を結合したCADMEDVRGRLV(配列番号2)のアミノ酸配列を持つ合成ペプチド(以下、「ApoE4フラグメントペプチド」という)を抗体作製のために使用することができる。
上記のApoE4フラグメントペプチドは、特に限定されることなく種々の方法で得られることができる。例えば、当業界で公知の方法により合成することができる。
このApoE4フラグメントペプチドは、次に生体高分子化合物と結合させ、これを抗原としてApoE4に特異的な抗体を作製することができる。
この生体高分子化合物の例としては、スカシ貝のヘモシアニン(以下「KLH」と言う)、卵白アルブミン(以下、「OVA」と言う)、ウシ血清アルブミン(以下「BSA」と言う)、ウサギ血清アルブミン(以下「RSA」と言う)、サイログロブリン等が挙げられ。このうちKLHおよびサイログロブリンがより好ましい。
上記ApoE4フラグメントペプチドと生体高分子化合物との結合は、例えば、混合酸無水物法(B.F.Er.Ianger et al.:J.Biol.Chem.234 1090−1094(1954))、または活性化エステル法(A.E.KARU et al.:J.Agric.Food Chem.42 301−309(1994))等の公知の方法によって行うことができる。
混合酸無水物法において用いられる混合酸無水物は、ApoE4フラグメントペプチドを通常のショッテン−バウマン反応に付すことにより得られ、これを生体高分子化合物と反応させることにより目的とするペプチド−生体高分子化合物結合体が作製される。混合酸無水物法において使用されるハロ蟻酸エステルとしては、例えばクロロ蟻酸メチル、ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチル等が挙げられる。当該方法におけるペプチドとハロ蟻酸エステルと高分子化合物の使用割合は、広い範囲から適宜選択され得る。
なお、ショッテン−バウマン反応は塩基性化合物の存在下に行われるが、当該反応に用いられる塩基性化合物としては、ショッテン−バウマン反応に慣用の化合物を使用することができ、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、DBN、DBU、DABCO等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等を使用することができる。
また、上記反応は、通常、−20℃から100℃、好ましくは0℃から50℃において行われ、反応時間は5分から10時間、好ましくは5分から2時間である。
得られた混合酸無水物と生体高分子化合物との反応は、通常マイナス20℃から150℃、好ましくは0℃から100℃において行われ、反応時間は5分から10時間、好ましくは5分から5時間である。混合酸無水物法は一般に溶媒中で行われるが、溶媒としては、混合酸無水物法に慣用されているいずれの溶媒も使用可能であり、具体的には、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
一方、活性化エステル法は、一般に以下のように行うことができる。まず、合成ペプチドを有機溶媒に溶解し、カップリング剤の存在下にてN−ヒドロキシコハク酸イミドと反応させ、N−ヒドロキシコハク酸イミド活性化エステルを生成する。
カップリング剤としては、縮合反応に慣用されている通常のカップリング剤を使用でき、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、水溶性カルボジイミド等が挙げられる。有機溶媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等が使用できる。反応に使用するペプチドとN−ヒドロキシコハク酸イミドのモル比は好ましくは1:10〜10:1、最も好ましくは1:1である。反応温度は、0〜50℃、好ましくは22−27℃で、反応時間は5分〜24時間、好ましくは1〜2時間である。反応温度は各々の融点以上沸点以下の温度で行うことができる。
カップリング反応後、反応液を生体高分子化合物を溶解した溶液に加え反応させると、例えば生体高分子化合物が遊離のアミノ基を有する場合、当該アミノ基とペプチドのカルボキシル基の間に酸アミド結合が生成される。反応温度は、0〜60℃、好ましくは5〜40℃、より好ましくは22〜27℃で、反応時間は5分〜24時間、好ましくは1〜16時間、より好ましくは1〜2時間である。
上記何れかの方法により得られた反応物を透析、脱塩カラム等によって精製して、ApoE4フラグメントペプチドと高分子化合物との結合体(以下、単に「結合物」ということがある」)を得ることができる。
次に、上記の様にして得られた結合物を抗原とし、これを用いる抗体の作製方法および当該抗体を用いる免疫化学測定法について説明する。なお、抗体の調製にあたっては公知の方法、例えば続生化学実験講座、免疫生化学研究法(日本生化学会編)等に記載の方法を適宜利用することができる。
上記結合体を使用して、本発明のApoE4に特異的な抗体を作製するには、当該結合体で動物を免疫し、当該動物から抗体を採取すればよい。
すなわち、まず例えば、ApoE4フラグメントペプチド−サイログロブリン結合体等の結合体をリン酸ナトリウム緩衝液(以下、「PBS」という)に溶解し、これとフロイント完全アジュバントまたは不完全アジュバント、あるいはミョウバン等の補助剤と結合したものを、免疫原として哺乳動物を免疫する。
免疫される動物としては当該分野で常用されたものをいずれも使用できるが、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマ等を挙げることができる。また、免疫の際の免疫原の投与法は、皮下注射、腹腔内注射、静脈内注射、皮下注射、筋肉内注射のいずれでもよいが、皮下注射または腹腔内注射が好ましい。免疫は1回または適当な間隔で、好ましくは1週間ないし5週間の間隔で複数回行うことができる。
次いで、常法に従い、免疫した動物から血液を採取し、そこから分離した血清を用い、ApoE4フラグメントペプチドに対する抗体を得ることができる。
また、常法に従い、前記結合体で動物を免疫して得た免疫細胞と、ミエローマ細胞とを融合させてハイブリドーマを得、当該ハイブリドーマの培養物から抗体を採取することによってもApoE4フラグメントペプチドに対する抗体を得ることができる。
かくして得られた抗体は、必要により標識することができる。この標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(以下「HRP」と言う)、アルカリフォスファターゼ等の酵素、フルオレセインイソシアネート、ローダミン等の蛍光物質、32P、125I等の放射性物質、化学発光物質などが挙げられる。
また逆に、上記と同様に、ApoE4フラグメントペプチドに上記標識物質を結合させたものを、免疫化学的測定法において使用することができる。
本発明のアルツハイマー危険因子の検出試薬(以下、「本発明試薬」という)は、上記抗体と担体とを組み合わせることにより調製される。このような担体としては、例えば、ガラスチューブ、ポリスチレンビーズ、マイクロタイタープレート、メンブレン等が挙げられる。なお、本発明試薬は、液状であっても、また用時に水を加えて液状物となし得る凍結乾燥物であっても良い。
一方、本発明試薬によりアルツハイマー危険因子を検出すべき検体としては、種々の体液、例えば、全血液、血清、血漿等が挙げられる。この検体は、必要により適宜希釈してから使用することができ、この希釈にはリン酸、炭酸、トリス等を含有する緩衝液や、生理食塩水等を使用することができる。検体希釈の具体例としては、全血液の場合、51倍希釈(全血液10μlに対し、希釈用緩衝液を500μl加える)、血清または血漿の場合101倍希釈(血清または血漿10μlに対し、希釈用緩衝液を1000μl加える)が挙げられる。
本願発明によるアルツハイマー危険因子の検出方法(以下、「本発明方法」という)は、本発明試薬を検体中に加え、本発明試薬中の抗体の抗原抗体反応を検出することにより行われる。本発明方法における抗原抗体反応の検出方法としては、例えば、RIA法(放射性同位元素免疫測定方法)、ELISA法(Engvall,E,Methods in Enzymol,70,419−4439(1980))、免疫比濁法、蛍光抗体法、プラーク法、スポート法、凝集法、オクタロニー等、一般に使用する方法(「ハイブリドーマとモノクローナル抗体」、株式会社R&Dプランニング発行、第30頁−第53頁、昭和57年3月5日)を利用することができる。
本発明方法をより有利に実施するための方法としては、2種の抗体により、検出すべきApoE4を挟み込む、いわゆるサンドイッチ法を挙げることができる。この方法において使用する一方の抗体としては、上で説明したApoE4に特異的な抗体が利用され、他方の抗体としては、ApoE2、ApoE3およびApoE4の全てに対する抗体が挙げられる。
本発明において使用されるApoE2、ApoE3およびApoE4の全てに対する抗体とは、ApoE2、ApoE3およびApoE4の何れをも特異的に認識できる抗体であれば特に限定されないが、上述したApoE2、ApoE3およびApoE4の遺伝子配列より、これらの全てに共通する配列に対応するタンパク質を合成し、それに対する抗体を作製すればよい。例えば、ApoE2、ApoE3およびApoE4の共通アミノ酸配列の281番から299番であるEKVQAAVGTSAAPVPSDNH(配列番号3)のN末端側にシステイン(C)を結合したCEKVQAAVGTSAAPVPSDNH(配列番号4)のアミノ酸配列を持つ合成ペプチドを人工合成し、上述したApoE4に対する抗体と同様に作製すればよい。
ApoE4の検出について、サンドイッチ法を例にとってその手順を説明すれば次の通りである。すなわち、まず(a)ApoE2、ApoE3およびApoE4の全てに対する抗体を、担体に固相化し、次いで(b)抗体が固相化されていない担体表面を抗原と無関係な、例えばBSAにより、ブロッキングする。更に、(c)これにApoEを含む検体を希釈した試料を加え、ApoE−抗体複合体を生成させた後、(d)標識酵素を結合したApoE4に特異的な抗体を加え、ApoE−固相化抗体複合体と結合させ、最後に(e)標識酵素の発色量等を測定することにより、予め作成した検量線から試料中のApoE4の量を決定することができる。
まず、(a)工程において、抗体を固相化する担体としては、特別な制限はなく、ELISA法において常用されるものをいずれも使用することができる。例えば、ポリスチレン製の96穴マイクロタイタープレートあるいは、アミノ基結合型のマイクロタイタープレートが挙げられる。抗体を固相化させるには、例えば、抗体を含む緩衝液を担体上に加え、インキュベーションすればよい。緩衝液としては公知のものが使用でき、例えば10mMのPBSを挙げることができる。緩衝液中の抗体の濃度は広い範囲から選択できるが、通常0.01−100μg/ml程度、好ましくは0.1−20μg/mlが適している。また、担体として96ウェルのマイクロタイタープレートを使用する場合には、300μl/ウェル以下で、好ましくは20−150μl/ウェルが適している。更に、インキュベーションの条件にも特に制限はないが、通常4℃程度で一晩のインキュベーションが適している。
また、(b)工程のブロッキングは、抗体を固相化した担体において、後に添加する試料中のApoEが抗原抗体反応とは無関係に吸着される部分が存在する場合があるので、それを防ぐ目的で行う。ブロッキング剤としては、例えば、BSAやスキムミルク溶液のほかに、ブロックエース(大日本製薬社製:コードNo.UK−25B)等のブロッキング剤として市販されているものを使用することができる。具体的なブロッキング方法としては、抗原を固相化した部分に1%BSA溶液を適量加え、4℃で一晩インキュベートした後、緩衝液で洗浄する方法が挙げられる。この方法で用いられる緩衝液としては、0.05%(v/v)Tween−20および0.05%NaNを含む50mMのPBS(pH7.2)が好ましい。
次いで(c)工程において、ApoEを含む試料を固相化抗体と接触させ、固相化抗体でApoEを補足し、ApoE−固相化抗体複合体を生成させる。反応は限定されるわけではないが、37℃程度で約1時間行えばよい。反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未反応の蛋白質等を除去させることが好ましい。この反応に用いる緩衝液としては、0.05%(v/v)Tween20を含む10mMのPBS(pH7.2)が好ましい。
更に(d)工程において、固相化抗体に補足されたApoEに、標識物質で標識したApoE4に特異的な抗体を加え、固相化抗体−ApoE−標識物質で標識したApoE4に特異的な抗体の複合体を形成させる。この反応終了後、緩衝液で担体を洗浄し、未反応のタンパク質等を除去させることが好ましい。この反応に用いる緩衝液としては、前記したものが使用される。また、標識物質で標識したApoE4に特異的な抗体は、担体に結合した固相化抗体に対して約5000−10000倍、好ましくは最終吸光度が1.0−1.5となるように希釈して反応させるのが望ましい。希釈には緩衝液を用いることができる。以上の反応により、標識物質で標識したApoE4に特異的な抗体が、固相化抗体に補足されたApoEのうちのApoE4のみに結合することができる。この複合体の標識物質を検出することによりApoE4を検出することができる。
上記(d)工程において使用される標識物質としてはHRP、アルカリフォスファターゼ等の酵素、フルオレセインイソシアネート、ローダミン等の蛍光物質、32P、125I等の放射性物質、化学発光物質などが挙げられる。例えば、酵素としてペルオキシダーゼを使用する場合には、過酸化水素と3,3’,5,5’−テトラメチルベンジン(以下、「TMB」という)又はo−フェニレンジアミン(以下、「OPD」という)を含む発色基質溶液を使用することができる。発色反応は限定されるわけではないが、発色基質溶液を加え約25℃で約20分間反応させた後、2Nの硫酸を加えることにより酵素反応を停止させる。OPDを使用する場合には492nmの吸光度を測定し、TMBを使用する場合には450nmの吸光度を測定する。一方、第二抗体に結合する酵素としてアルカリホスファターゼを使用する場合には、p−ニトロフェニルリン酸を基質として発色させ、2NのNaOHを加えて酵素反応を止め、415nmでの吸光度を測定する方法が適している。
既知の濃度のApoE4を添加した反応液の吸光度により予め作成しておいた検量線を用いて、試料中のApoE4の濃度を算出できる。
また、本発明によれば、上記検出方法においてApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1(以下、単に「標準液1」という)と、ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2(以下、単に「標準液2」という)を用いることにより、試料中のApoEの遺伝子型を判別することができる。
この標準液1の濃度は、種々の体液、例えば、全血液、血清、血漿等の検体中に含まれるApoE4の濃度から決められるものであり、検体中に含まれるApoEがすべてApoE4である(ApoE4/E4のホモ遺伝子型を有する)被検者のApoE4の最小濃度と、ApoE4とApoE3またはApoE4とApoE2である(ApoE4ヘテロ遺伝子型を有する)被検者のApoE4の最高濃度との間のApoE4の濃度である。
一方、標準液2の濃度も検体中に含まれるApoE4の濃度から決められるものであり、検体中に含まれるApoEが、ApoE4とApoE3またはApoE2とApoE4である(ApoE4ヘテロ遺伝子型を有する)被検者のApoE4の最小濃度と、すべてApoE3、すべてApoE2またApoE3とApoE2である(ApoE4以外の遺伝子型を有する)被検者のApoE4の最高濃度との間のApoE4の濃度である。
具体的に検体として全血液を用いる場合には、標準液1および標準液2はApoE4の濃度がそれぞれ1.2μg/mlおよび0.24μg/mlである溶液を測定の際に用いる全血液と同様の希釈倍率に希釈したものとなる。
より具体的にApoEの遺伝子型は、標準液1の吸光度をAとし、標準液2の吸光度をBとし、試料中のApoE4の吸光度をCとすると、以下のように判別することができる。
A<Cの場合 :ApoE4/E4のホモ遺伝子型を有する。
B<C<Aの場合:ApoE4ヘテロ遺伝子型を有する(ApoE4/E3
またはApoE4/E2遺伝子型)。
C<Bの場合 :ApoE4以外の遺伝子型を有する(ApoE3/E3、
ApoE3/E2またはApoE2/E2遺伝子型)。
なお、当然のことながら、これらの測定の際には試薬ブランクによる測定が行われ、吸光度の補正が行われてもよい。
なお、本発明方法を容易に実施するために、アルツハイマー危険因子の検出キットを利用することができる。この検出キットは例えば次の組み合わせよりなるものである。
次の試薬(a)および(b)の組み合わせ
(a)ApoE4に対する抗体を含む試薬
(b)ApoE2、ApoE3およびApo4の全てに対する抗体を含む試薬 次の試薬(c)および(d)の組み合わせ
(c)標識された、ApoE4に対する抗体を含む試薬
(d)固相化された、ApoE2、ApoE3およびApoE4の全てに対する抗体を含む試薬
更に、上記検出キットに次の試薬(e)および(f)の組合わせ
(e)ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1
(f)ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2
本発明検出試薬、本発明方法および本発明キットによれば、検体中のApoE4を正確に、かつ簡易に検出することが可能となる。そして、検体中のApoE4の存在およびその量は、生体がApoE4遺伝子を保有することを示し、ひいてはアルツハイマー症になる可能性が高いこと、すなわちアルツハイマーの危険因子を保有することを示すことになるものである。
実施例
以下、実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、何らこれらに制約を受けるものではない。
実施例1
ApoE4を特異的に認識する抗体の調製:
ApoE4を特異的に認識する抗体は、ApoE4のアミノ酸配列の106番から116番のN末端側にシステイン(C)を結合したCADMEDVRGRLV(配列番号2)のアミノ酸配列を持つ合成ペプチド(以下、「ApoE4フラグメントペプチド」という)を用い、次のようにして調製した。
(1)免疫用抗原の作製
免疫原となるApoE4フラグメントペプチド(Synpep社製)とサイログロブリンとの結合体はEMCS(N−(6−Maleimidocaproyloxy)−succinimide)法で作製した。結合体を作製するにあたり、サイログロブリンとApoE4フラグメントペプチドとEMCSのモル比をそれぞれ1:300:400とした。まず、サイログロブリン5mgを0.01Mのリン酸緩衝液(pH7.0)1mlに溶解し、これにジメチルホルムアミドで溶解したEMCS80μg/μlを上述モル相当量加え、サイログロブリン−EMCS複合体を作製した。この複合体を含む溶液に、ApoE4フラグメントペプチド4mgを約1mlの蒸留水に溶解した溶液を上述モル相当量加えることにより、EMCSで架橋されたApoE4フラグメントペプチドとサイログロブリンとの結合体を作製した。次いでこれをPBSを用いて透析し、1.0μg/μlになるように濃度を調整して、免疫用抗原とした。
(2)免疫感作
上記(1)で得られた免疫用抗原についてウサギおよびマウスに免疫を行った。ウサギは1週間、または2週間おきに100μl(100μg)免疫した。マウスは1週間おきに50μl(50μg)免疫した。抗原はウサギおよびマウスとも初回免疫のみにフロイント完全アジュバントと混和し、2回目からはフロイント不完全アジュバントと混和した。ウサギは8回免疫後、マウスは4回免疫後採血を行い、血清を分離しこれを抗血清とした。
(3)スクリーニング用抗原の作製
ApoE4フラグメントペプチド(Synpep社製)を蒸留水で溶解したものをスクリーニング用ApoE4フラグメントペプチド抗原とした。また、ApoE2、ApoE3およびApoE4(和光純薬工業社製)を蒸留水で溶解したものをスクリーニング用ApoE抗原とした。さらに、ApoE4(和光純薬工業社製)は実施例3においても標準液として使用した。
(4)抗血清のApoE4フラグメントペプチドに対する反応性
上記(3)で調製したスクリーニング用ApoE4フラグメントペプチド抗原を用いてELISA法により、上記(2)で調製した抗血清の反応性を調べた。まず、上記(3)で調製したスクリーニング用ApoE4フラグメントペプチドを1.0μg/mlになるように0.1M炭酸バッファー(pH9.5)に希釈し、50μlずつ96ウエルプレートに固相した。PBSにて洗浄し、次いで、0.1%BSA/PBS/0.05%NaN溶液でブロッキングした後、抗血清の100倍希釈液を順次2倍倍希釈し、50μlウエルに入れ、37℃で30分反応させた。反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて4回洗浄後、ウサギ抗血清にはHRP標識抗ウサギIgG(IBL社製)を、マウス抗血清にはHRP標識抗マウスIgG(IBL社製)を50μずつ各ウエルに添加し、37℃で30分反応させた。反応終了後、0.4mg/mlになるようにオルトフェニレンジアミン(OPD)を0.03%過酸化水素水を含む0.05Mリン酸クエン酸緩衝液(pH4.5)に溶解し、各100μlずつ各ウエルに入れ、室温で15分間遮光状態で放置し、発色させた。発色後、1N硫酸100μlを各ウエルに添加し、反応を停止させ、490nmの吸光度を測定して、抗血清のApoE4フラグメントペプチドに対する反応性を確認した。
(5)抗血清のApoEに対する反応性
上記(3)で調製したスクリーニング用ApoE抗原を用いてウエスタンブロット法にて抗血清の反応性を調べた。まず上記抗原を12%アクリルアミドゲルにアプライし、20mAにて電気泳動を行った。このゲルをメンブレンにブロット後、3%スキムミルク/1%BSA/PBS/0.05%NaNでブロッキングを37℃で2時間行った。0.05%Tween20−PBSにて洗浄後、各抗血清を0.1%Tween20−PBSで200倍に希釈し、4℃で一晩反応させた。反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて洗浄後、ウサギ抗血清にはHRP標識抗ウサギIgGを、マウス抗血清にはHRP標識抗マウスIgGを添加し、37℃で1時間反応させた。反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて洗浄し、ECL(Amersham Pharmacia Biotech社製)にて発光させ、X線フィルムに感光させた。これにより、抗血清とApoE4との反応性を確認した。
(6)ハイブリドーマ細胞の作製
上記(5)で抗血清の力価、ApoE4との反応性を確認したマウスについてモノクローナル抗体の作製を行った。まず、血清中の抗ApoE4フラグメントペプチド抗体の活性が高くなったマウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞(X63−Ag8)とをPEG法にて細胞融合を行った。細胞増殖が認められた培養上清液について以下の方法でApoE4フラグメントペプチドに対する抗体活性を調べた。上記(3)で調製したスクリーニング用ApoE抗原を用いてELISA法により、培養上清液の反応性を調べた。まず、上記(3)で調製したスクリーニング用ApoE抗原を1.0μg/mlになるように0.1M炭酸バッファー(pH9.5)に希釈し、50μl/ウエルにて96プレートに固相した。PBSにて洗浄、0.1%BSA/PBS/0.05%NaN溶液でブロッキングした後、培養液を50μl/ウエルに入れ、4℃で一晩反応させた。反応終了後、0.05%Tween20−PBSにて4回洗浄後、HRP標識抗マウスIgGを50μlずつ各ウエルに添加し、37℃で30分反応させた。反応終了後、0.4mg/mlになるようにOPDを0.03%過酸化水素水を含む0.05Mリン酸クエン酸緩衝液(pH4.5)に溶解し、100μlずつ各ウエルに入れ、室温で15分間遮光状態で放置し、発色させた。発色後、1N硫酸100μlを各ウエルに加え、反応を停止させ490nmの吸光度を測定した。この中で、特異性のある抗体活性が認められたウエルを選抜した。次に選抜されたウエルの細胞について限界希釈法を用いた細胞クローニングを行った。その結果ApoE4に特異的に反応する抗ApoE4フラグメントペプチド抗体を産生するハイブリドーマ細胞株をクローン化した。
(7)抗ApoE4フラグメントペプチド抗体とHRPとの結合体作製
抗ApoE4フラグメントペプチド抗体とHRPとの結合体の作製は以下の手順に従った。上記のようにして産生された抗ApoE4フラグメントペプチド抗体20mgをペプシン消化し、ゲル濾過することにより抗ApoE4フラグメントペプチド抗体のF(ab’)フラグメントを精製し、2−メルカプトエタノールを用いることによりF(ab’)フラグメントをFab’フラグメントに還元した。HRPとEMCSとを37℃で60分反応させ、ゲル濾過することによりHRP−EMCS結合体を作製し、この結合体とFab’フラグメントとを4℃で一晩反応させ、ゲル濾過することによりEMCS架橋による抗ApoE4フラグメントペプチド抗体とHRPとの結合体を作製した。
実施例2
ApoE2、ApoE3およびApoE4の全てに対する抗体の調製:
ApoE2、ApoE3およびApoE4の全てに対する抗体は、これらの共通アミノ酸配列である281番から299番のN末端側にシステイン(C)を結合したCEKVQAAVGTSAAPVPSDNH(配列番号4)のアミノ酸配列を持つ合成ペプチドを用い、実施例1と同様に作製した。
実施例1および実施例2で作製した抗体の特異性を図1に示す。図1から明らかなように実施例1で作製した抗体はApoE4のみと反応性を示し、実施例2で作製した抗体はApoE2、ApoE3およびApoE4の全てと反応性を示した。
実施例3
サンドイッチELISA法の構築とApoE4の測定:
サンドイッチELISA法の構築は以下のように作製した。10μg/mlの実施例2で作製したApoE2、E3およびE4の全てに対し特異的に反応する抗体を100μlずつ96ウエルELISA用プレートに加えた。4℃で一晩反応させた後、1.0%BSA/PBS/NaN溶液にてブロッキングを行い、これをサンドイッチELISA用プレートとした。実施例1の(7)で作製した、抗ApoE4フラグメントペプチド抗体とHRPとの結合体を標識抗体とした。ApoE4との反応性の測定は以下のように行った。サンドイッチELISA用プレートに実施例1の(3)で調製した標準液を100μl加え、37℃で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20−PBSで4回洗浄、標識抗体を100μl加え、37℃で30分反応させた。反応後、005%Tween20−PBSで6回洗浄し、TMB溶液を100μl加え、室温、遮光下で30分放置した。1N硫酸で反応を止め、450nmの吸光度を測定した。その結果、ApoE4を特異的に測定でき、検量線を作成することができた。
実施例4
酵素免疫測定試験:
(1)検体
ボランティアの全血液の35検体を対象とした。全血液10μlに対し、1%のBSAおよび0.05%のTween20を含有するリン酸緩衝溶液を500μl加えて51倍希釈したものを検体とした。
(2)免疫反応
実施例3で作製したサンドイッチELISA用プレートの各ウエル中に、上記(1)で作製した検体を100μl加え、プレートカバーをして37℃で1時間反応させた。
1時間経過後、0.05%のTween20を含有するリン酸緩衝溶液からなる洗浄液で、7回洗浄した。推奨する洗浄方法は、プレートの各ウェルを洗浄ビンに入れた洗浄液を用いて勢い良く洗い流しその後、洗浄液をウェルに満たし15〜30秒間静置しプレートを逆さまにして振り払い洗浄液を完全に除去する方法である。この洗浄操作を規定回数以上行い、ペーパータオル等の上でたたいてウェルの水分を完全に除去する。プレートウォッシャーによる洗浄は、機種により洗浄が不十分な場合があるので洗浄後、さらに上記洗浄方法による洗浄を3回程度おこなう。
次いで、実施例1で得られた、HRPで標識されたApoE4を特異的に認識する抗体を100μl添加し、プレートカバーをして37℃にて30分間反応させた。30分間経過後、前述したのと同様の方法で洗浄を9回行った。
さらに、精製水5mlと0.01%の過酸化水素を含有する緩衝溶液5mlとを混合して得られる基質用緩衝液に、1mgのTMB(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン タブレット;シグマ社製)タブレットの2錠を溶解したものをTMB基質液とし、そのTMB基質液をウエルに100μl添加し、遮光をして室温で30分間反応させた。TMB基質液添加後、反応液は徐々に青色に変わる。更に1N硫酸からなる停止液をウエルに100μl添加し、プレートの側面を軽くたたいて均一になるように混和する。停止液添加後、反応液は青色から黄色に変化する。
前記と同様の操作を検体のかわりにApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1(ApoE4(和光純薬工業製)を1.2μg/mlに濃度調整したものを精製水で51倍希釈したもの:以下、「標準液1」という)、ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2(ApoE4(和光純薬工業製)を0.24μg/mlに調整したものを精製水で51倍希釈したもの:以下、「標準液2」という)および試薬ブランクに変えたものについて、1つの検体用プレートで同時に行った。また、検体用プレートと同様の操作を検体ブランク用プレートについても行った。
(3)吸光度測定
(2)の抗体反応を行った後、プレート底面のよごれや水滴を拭き取り液面に気泡がないことを確認して、30分以内に試薬ブランクを対照として検体、標準液1および標準液2の波長450nmにおける吸光度を測定する。同様に検体ブランク用プレートについても測定を行う。
測定した吸光度を以下のように定義する。
検体用プレート
検体の吸光度=Aとする。
標準液1の吸光度=Bとする。
標準液2の吸光度=Cとする。
検体ブランク用プレート
検体ブランクの吸光度=Dとする。
標準液1の吸光度=Eとする。
標準液2の吸光度=Fとする。
(4)吸光度の補正方法
検体用プレートの吸光度から検体ブランク用プレートで得られた吸光度を各々引いた値を補正後の吸光度とする。
(A)検体の吸光度=A−D=Sとする
(B)標準液1の吸光度=B−E=C1とする
(C)標準液2の吸光度=C−F=C2とする
(5)吸光度の判定方法
上記のように補正された吸光度を表2に示す判定基準により遺伝子型を判定した。
Figure 0004153873
(6)結果
上記のようにして得られた吸光度とPCR法による遺伝子型の判定結果との関係を図2に、吸光度より判定した遺伝子型の結果とPCR法による遺伝子型の判定結果を表3に示す。
なお、PCR法による遺伝子型の判定は、ヒクソンらの方法(Hixson JE and Vernier DT,J.Lipid.Res.1990,Mar,31(3):545−8)に準じて行われた。
Figure 0004153873
また、本発明の検出方法とPCR法との一致率(n=35)を下記表4に示した。
Figure 0004153873
図2、表4および表5から明らかなように本発明方法によれば、PCR法による遺伝子型の判定結果と全く同一の判定結果が得られた。
産業上の利用可能性
本発明によれば、従来より病院などの検査室で汎用されている自動比色装置がそのまま使用可能であり、特別な装置を必要としないので、従来のPCR法に比べきわめて安価にアルツハイマー危険因子を検出することができる。
また遺伝子検査では遺伝子を持つ細胞(白血球など)が必須であるが、本発明では試料としての検体は、全血液または血清および血漿が使用可能であるので血清・血漿など適応範囲が広がるものである。
従って本発明は、現行において確定検査とされるApoE遺伝子検査の前に大量の検体を測定するスクリーニングの検査として、きわめて有効なものである。
【配列表】
Figure 0004153873
Figure 0004153873

【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1および実施例2で作製された抗体の特異性を示す図である。
第2図は、実施例4で得られた吸光度とPCR法による遺伝子型の判定結果の関係を示す図である。

Claims (11)

  1. 次の試薬(a)、(e)および(f)を含有するアルツハイマー危険因子の検出キット
    (a)アポリポプロテインE4に特異的な抗体を含む試薬
    (e)ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1
    (f)ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2
  2. 次の試薬(a)、(b)、(e)および(f)を含有するアルツハイマー危険因子の検出キット。
    (a)アポリポプロテインE4に特異的な抗体を含む試薬
    (b)アポリポプロテインE2、アポリポプロテインE3およびアポリポプロテインE4の全てに対する抗体を含む試薬
    (e)ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1
    (f)ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2
  3. 次の試薬(c)、(d)、(e)および(f)を含有するアルツハイマー危険因子の検出キット。
    (c)標識された、アポリポプロテインE4に特異的な抗体を含む試薬
    (d)固相化された、アポリポプロテインE2、アポリポプロテインE3およびアポリポプロテインE4の全てに対する抗体を含む試薬
    (e)ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1
    (f)ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2
  4. アポリポプロテインE4に特異的な抗体が、ADMEDVRGRLV(配列番号1)で表されるペプチド配列を有するポリペプチドを認識する抗体である請求項第1項ないし第3項の何れかの項記載のアルツハイマー危険因子の検出キット。
  5. アポリポプロテインE2、アポリポプロテインE3およびアポリポプロテインE4の全てに対する抗体が、EKVQAAVGTSAAPVPSDNH(配列番号3)で表されるペプチド配列を有するポリペプチドを認識する抗体である請求項第1項ないし第3項の何れかの項記載のアルツハイマー危険因子の検出キット。
  6. 検体とアポリポプロテインE4に特異的な抗体を反応させたものの吸光度を測定し、ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1の吸光度と、ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2の吸光度を指標に、検体中のアポリポプロテインE4の遺伝子型を検出することを特徴とするアルツハイマー危険因子の検出方法。
  7. 検体とアポリポプロテインE2、アポリポプロテインE3およびアポリポプロテインE4の全てに対する抗体とを反応させ、次いで得られた複合体にアポリポプロテインE4に特異的な抗体を反応させたものの吸光度を測定し、ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1の吸光度と、ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2の吸光度を指標に、検体中のアポリポプロテインE4の遺伝子型を検出することを特徴とするアルツハイマー危険因子の検出方法。
  8. 検体が全血液、血清または血漿である請求項第6項または第7項記載のアルツハイマー危険因子の検出方法。
  9. アポリポプロテインE2、アポリポプロテインE3およびアポリポプロテインE4の全てに対する抗体が固相化されたものであり、アポリポプロテインE4に特異的な抗体が標識されたものである請求項第7項または第8項記載のアルツハイマー危険因子の検出方法。
  10. 請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載のアルツハイマー危険因子の検出キットを用いて、検体中のアポリポプロテインE4の遺伝子型を検出することを特徴とするアルツハイマー危険因子の検出方法。
  11. 検体とアポリポプロテインE4に特異的な抗体を反応させたものの吸光度を測定し、ApoE4ホモ遺伝子型とApoE4ヘテロ遺伝子型とを判別しうる標準液1の吸光度と、ApoE4ヘテロ遺伝子型とApoE4以外の遺伝子型とを判別しうる標準液2の吸光度を指標に、検体中のアポリポプロテインEの遺伝子型を判別することを特徴とするアポリポプロテインEの遺伝子型判別方法。
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