JP2007127472A - グリシル化ガストリン(glycine−extendedgastrin)の分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)ガストリンとは反応しないが、グリシル化ガストリンとは反応する第1のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと、(2)前記第1モノクローナル抗体とは別の領域を認識してグリシル化ガストリンと反応する第2のモノクローナル抗体又はそのフラグメントとを使用する。
【選択図】なし
Description
前記のような理由により、グリシル化ガストリンは生体内で重要な機能を持つと推測されるにも拘わらず、特異的な測定系は作製されていない。
(1)(a)前記の第1モノクローナル抗体若しくはそのフラグメント、又は前記の第2モノクローナル抗体若しくはそのフラグメントのいずれか一方のモノクローナル抗体若しくはそのフラグメントを固定化した不溶性担体、(b)残る一方のモノクローナル抗体若しくはそのフラグメントに標識を付した標識抗体、及び(c)グリシル化ガストリンを含む可能性のある被検試料を接触させる工程、並びに
(2)前記不溶性担体上に形成される、固定化抗体とグリシル化ガストリンと標識抗体との複合体の前記標識からの信号を分析する工程
を含む。
ペプチド自動合成装置(アプライド・バイオシステム社製)を用いて固相法により、配列番号1で表されるグリシル化ガストリン(18アミノ酸)のN末にシステイン(Cys)を付加した19アミノ酸からなる合成ペプチド(CEGPWLEEEEEAYGWMDF−Gly;配列番号3)を作製した。ポリマー性の固相支持体へ、前記ペプチドのC末端側から、そのアミノ酸残基に対応したL体のアミノ酸を、順次ペプチド結合によって結合した。そのようにして得られた合成ペプチドは、トリフルオロメタンスルホン酸を用いて固相支持体から切断した後、アミノ酸側鎖の保護基を除去し、逆相系カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で精製した。合成ペプチドの精製純度は約95%で、そのアミノ酸配列は、アミノ酸シーケンサー(アプライド・バイオシステム社製)により確認した。
合成ペプチドは、ハプテンとして、キャリアータンパク質との架橋物にして免疫抗原とした。キャリアータンパク質として、キーホールリンペットヘモシアニン(Keyhole limpet hemocyanin;以下、KLHと略称する)を使用した。その架橋方法は、合成ペプチドのN末端側にあるCys残基を利用した。スルホ(sulfo)−SMCC(succinimidyl 4-[N-maleimidomethyl]cyclohexane-1-carboxylate)を用いて、KLHにSH基反応性のマレイミド基を導入し、活性化し、次に、その活性化されたマレイミド基とCys−SH基を反応させ、架橋した。
実施例2で作製した免疫原である合成ペプチド50μgをPBS(リン酸緩衝液,pH7.4)250μLに溶解し、フロイントの完全アジュバンド250μLと充分混合してエマルジョンとした。このエマルジョンをBalb/Cマウス(雌)の四肢皮下及び腹腔内に投与した。
更に、2週間後、新たに前記の半量の合成ペプチド(25μg)をフロイントの不完全アジュバンドと充分混合してエマルジョンとし、皮下及び腹腔内に投与した(2回目投与)。
更に、2週間後、新たに前記2回目投与と同量の合成ペプチド(25μg)をフロイントの完全アジュバンドと充分混合してエマルジョンとし、マウス腹腔内に投与した(3回目投与)。
最終免疫4日後に、眼底静脈より採血を行い、免疫抗原ペプチドに対する力価を測定しながら、同量(25μg)を同間隔(2週間)で免疫を実施した。
採血した血清中に含有された抗体と、免疫原として使用した合成ペプチドとの抗原抗体の反応を、次に示すELISA法(エンザイム・イムノソーベント・アッセイ)で検討した。
まず、96ウエル平底ELISAプレートの各ウエルに、合成ペプチド溶液(1μg/mL炭酸緩衝液,pH9.6)を50μLずつ分注し、4℃で一晩静置した。この処置により合成ペプチドは、各ウエルの接触面に非特異的に吸着する。
100,000倍希釈にて抗原ペプチドとの反応性がELISA法で確認することができたマウスについて、最終免疫より2週間後に、免疫抗原(25μg)を更に腹腔内に免疫した。4日後、脾臓を摘出してほぐした後、RPMI1640培地でよく洗浄した。この洗浄した脾細胞(108個)と、同様によく洗浄したマウスミエローマP3−X−63−Arg−U1(107個)とを混ぜ、50(W/V)%PEG4000を徐々に滴下し、細胞融合させた。RPMI1640を徐々に加えることによりPEGを希釈し、反応を停止した。これを1100回転にて5分間遠心して細胞を集め、HAT培地[10−4mol/Lヒポキサンチン、4×10−7mol/Lアミノプテリン、及び1.6×10−5mol/Lチミジンを含む10%FBS(ウシ胎児血清)−RPMI1640培地]に懸濁し、96穴マイクロプレートの各ウエルに0.1mLずつ分注し、5%CO2存在下にて37℃でインキュベートした。融合後、4日目及び8日目にHT培地(HAT培地からアミノプテリンを除いたもの)0.2mLで置換した。
実施例4に記載した抗血清力価測定と同様の方法(抗原ペプチド固相ELISA法)にて、96穴マイクロプレート各ウエルの培養上清の抗原ペプチドに対する反応性を評価した。まず、96ウエル平底ELISAプレートの各ウエルに合成ペプチド溶液(1μg/mL炭酸緩衝液,pH9.6)を50μLずつ分注し、4℃で一晩静置した。この処置により合成ペプチドは、各ウエルの接触面に非特異的に吸着する。次に、それらの各ウエルを洗浄液(0.05%Tween−20含有のホウ酸緩衝液,pH8.3)で洗浄した後、1.0%ウシ血清アルブミン溶液(0.05%NaN3含有のPBS,pH7.2)を各ウエルに50μLずつ分注し、室温で1時間静置した。これらの各ウエルを同洗浄液で洗浄し、細胞融合実施後12日目の培養中の96穴マイクロプレートの各ウエル培養上清を、各ウエルに50μLずつ分注し、室温で1時間静置した。次に、前記の各ウエルを同洗浄液で洗浄し、マウス免疫グロブリンに対する西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗体液を、各ウエルに50μLずつ分注し、室温で1時間静置した。そして、これらの各ウエルを同洗浄液で洗浄後、o−フェニレンジアミン溶液[o−フェニレンヂアミン20mg及び35%H2O210μLを0.05mol/Lクエン酸緩衝液(pH5.0)50mLに溶解]を50μLずつ分注し、室温で15分間反応後、2mol/L−H2SO4を50μLずつ分注して西洋ワサビペルオキシダーゼの反応を停止し、このELISAプレートの各ウエルの492nmにおける吸光度を測定した。対照(HT培地)をブランクとし、492nmにおける吸光度が0.5以上のウエルを選び出し、限界希釈法によりクローニングを繰り返し行い、安定したモノクローナル抗体産生細胞を確立した。
実施例4で使用したELISAプレートを同様に使用した。一定の濃度に希釈した培養上清に5種類の合成ペプチド、すなわち、免疫抗原ペプチド、ガストリン、CCK−8、グリシル化CCK−8、又はガストリンのN末端ペプチド(EGPWLEEEEEA;配列番号4)をそれぞれ0.13μg/mL〜100μg/mL添加し、4℃で1晩静置した。ELISAプレートをウシ血清アルブミン処理後、前記の希釈抗血清を各ウエルに50μLずつ分注した。以下、実施例4と同様の操作を行い、5種類のペプチドによる間接阻害ELISAを行うことにより、特異性を確認した。
第1の抗体として、IgG(クローン番号:3D2)を5μg/mLの濃度となるように150mmol/L−NaCl含有50mmol/L−Tris(pH7.5)溶液で希釈し、96ウエル平底ELISAプレートの各ウエルに50μL分注し、4℃で一晩静置した。この処置により、第1の抗体は、各ウエルの接触面に非特異的に吸着する。
第1のモノクローナル抗体(クローン番号:3D2)IgGを1.0mg/mLの濃度で含有する50mmol/L−Tris(pH8.0)溶液2mLと、ラテックス溶液(2%ポリスチレンラテックス、JSR社製、粒径0.310μm)2mLとを混合し、マグネチックスターラーにて2時間攪拌し、抗体をラテックス粒子上に固定化した。遠心分離(20,000g、20分間)した後、沈殿を0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む50mmol/L−Tris(pH8.0)溶液に懸濁し、1時間攪拌した。遠心分離を繰り返すことにより、50mmol/L−Tris(pH8.0)溶液で沈殿を3回洗浄した後、沈殿を、0.05%アジ化ナトリウムを含む50mmol/L−Tris(pH8.0)溶液に懸濁させ、モノクローナル抗体3D2結合ラテックス含有液を得た。
第2のモノクローナル抗体(クローン番号:2C6)IgGも3D2と同様にしてモノクローナル抗体2C6結合ラテックスを得た。得られた2種のモノクローナル抗体結合ラテックス含有液を等量混合し、使用するまで4℃で保存した。
Claims (4)
- (1)ガストリンとは反応しないが、グリシル化ガストリンとは反応する第1のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと、
(2)前記第1モノクローナル抗体とは別の領域を認識してグリシル化ガストリンと反応する第2のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと
を使用することを特徴とする、グリシル化ガストリンの免疫学的分析方法。 - 前記免疫学的分析方法がサンドイッチ法又は凝集法である、請求項1に記載の方法。
- (1)(a)請求項1に記載の第1モノクローナル抗体若しくはそのフラグメント、又は請求項1に記載の第2モノクローナル抗体若しくはそのフラグメントのいずれか一方のモノクローナル抗体若しくはそのフラグメントを固定化した不溶性担体、(b)残る一方のモノクローナル抗体若しくはそのフラグメントに標識を付した標識抗体、及び(c)グリシル化ガストリンを含む可能性のある被検試料を接触させる工程、並びに
(2)前記不溶性担体上に形成される、固定化抗体とグリシル化ガストリンと標識抗体との複合体の前記標識からの信号を分析する工程
を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。 - (1)ガストリンとは反応しないが、グリシル化ガストリンとは反応する第1のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと、
(2)前記第1モノクローナル抗体とは別の領域を認識してグリシル化ガストリンと反応する第2のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと
を含むことを特徴とする、グリシル化ガストリンの免疫学的分析用キット。
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JP2012093371A (ja) * | 2012-02-03 | 2012-05-17 | Sharp Corp | 標的認識分子および標的認識分子を固定化する方法 |
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