JP4152007B2 - 照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば屋外において、種々の方向に照射するため複数の投光器を設置する場合、図11のようにポール50の上方に横方向に伸びるアーム部材51を取り付け、ここに複数の照明器具52を取付けたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこのような設置の仕方では、複数の重い投光器がアーム部材に取り付けられるため不安定であり、デザイン的にも優れず、また各照明器具への配線も繁雑となり見苦しい。またアーム部材のポールへの取付けや照明器具のアーム部材への取り付けに多くの取付け金具を必要としコストが上昇し、取り付け作業に時間もかかる。しかも設置後の照明器具の増設もアーム部材を増設しなければならないなど大がかりな工事を必要とした。
【0004】
本発明は、設置が簡単で、設置時や設置後の照明器具の向きの設定や変更が簡単な照明装置を提供し、また複数の重い照明器具でも安全に設置でき増設の簡単な照明装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明装置は、一本の支持柱体に一乃至複数の照明器具が配置され、照明器具は反射体を有し、反射体内には前面のガラス板と平行に円筒状のランプが収納され、反射体から横方向に突出した円筒状の突出部にソケットが配置されるタイプであって互いに直交する方向に配置された二つの環状部を有する支持部材により支持柱体に支持され、支持部材の一方の環状部は支持柱体に嵌着され、他方の環状部には照明器具の前記円筒状の突出部が回転可能に嵌着されて、照明器具が支持柱体の長手方向軸線及びそれと直交する、照明器具の突出部の長手方向軸線を中心に回動できることを特徴とする。
【0006】
また支持部材の支持柱体に嵌着される環状部の一部が切り欠かれてコ字形に伸延して他方の環状部に連結され、コ字形の伸延部の両側部は他方の環状部に向かってその間隔が狭まるように配置されていると共に、両側部間に締め付け部材が配置されていることを特徴とする。
【0007】
さらに支持柱体は、地面に垂直に立てられた断面が円形の長いポールであってもよい。
【0008】
また支持部材の支持柱体に嵌着される環状部に照明器具用の安定器が取付けできる取付け部材が配置されていてもよい。
【0009】
さらに支持柱体に照明器具用のケーブルを保持するリング状のケーブル保持部材が回動自在に支持部材の上に嵌着されていてもよい。
【0010】
また支持柱体の端部に、ケーブルが通る一乃至複数の孔を有しケーブルが接続される端子台を有するキャップ部材が嵌着されていてもよい。
【0011】
さらに本発明の照明装置は、基台上に環状の案内部材が配置され、この案内部材に、直交する方向に配置された二つの環状部を有する支持部材の一方の環状部が嵌着され、支持部材の他方の環状部に前面開口部と平行に横方向に突出した円筒状の突出部を有する照明器具の突出部が回転可能に嵌着されて、照明器具が案内部材の中心軸線及び照明器具の突出部の長手方向軸線を中心に回動できることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1の本発明装置において、地面に垂直に立てられた横断面が円形の支持柱体である中空の鉄製のポール1が設置され、ポール1には3個の照明器具2(2aから2c)が取付けられている。照明器具の数は三つに限らず一つや二つでも或いは三つ以上でもよい。
【0013】
各照明器具2には、図2及び図3のように、前面が開口し前面開口部3aがガラス板3b(図1)で閉塞された椀形の反射体3を有し、反射体3内には前面のガラス板と平行に円筒状の放電ランプ4が収納され、反射体3から横方向に突出した円筒状の突出部5にソケット6が配置されている薄形タイプのものが使用されている。円筒状の突出部5の側部5aは先細り状にテーパーが付されている。
【0014】
各照明器具2は、支持部材7によりポール1に取付けられている。支持部材7は例えばアルミ合金からなり、図4のように二つの環状部8及び9を有し、二つの環状部8及び9は互いに直交する方向に配置されるよう90°向きを違えて配置されている。環状部8には照明器具2の円筒状の突出部5が装着され、環状部9はポール1に嵌着される。環状部8は円形で内周面8aには突出部5のテーパーに相応するテーパーが付されている。環状部8の内周面8aの両サイドに、突出部5に設けられた凸部5bが通り抜けられる凹部8bが設けられている。環状部8にはまた照明器具2を固定する為の固定部材であるボルト10が通る孔8cが設けられている。
【0015】
照明器具2を支持部材7に装着するには、突出部5に設けられた凸部5bを環状部8の凹部8bに合うようにして、突出部5を環状部8に挿入していく。環状部8と突出部5のテーパーにより、突出部5の凸部5bが環状部8を通過したところでそれ以上挿入できなくなり、その状態で突出部5を回転させその先端に蓋部11を配置し、その蝶ネジ11aを突出部5の凸部5bに設けられたネジ穴(図示せず)に螺合して突出部5に固定する。環状部8と当接する突出部5の凸部5bがストッパーとなり、突出部5は環状部8から抜けなくなる。
【0016】
一方、ポール1に装着される環状部9は大部分が円形であるが、円形の一部が切れてコ字形に突出して環状部8の方に伸延し、この伸延部9aの端部が環状部8に溶接などで連結されている。環状部9のコ字形に突出している伸延部9aの両側部9bは先の方(環状部8の方)に行くにしたがって狭まるようになされている。このコ字形に突出している伸延部9aに配置されているボルト12で締め付けて、環状部9をポール1に固定するようになされている。環状部9は剛性の材料又はアルミニウム等の弾性の材料から作られている。なお環状部8も同じ材料であっても或いは異なる材料であってもよい。
【0017】
環状部9をポール1に装着して所望の位置に移動した後ボルト12を締めていくと、両側部9b間の間隔が狭まり、両側部が互いに平行になり環状部9のコ字形の伸延部9aを除く部分が円形になりポール1に内周全面で接触ししっかり固定される。このように環状部9は柔軟構造をしている。なお支持部材7に照明器具2が装着されていると、移動の為環状部9のボルト12を緩めても、照明器具2の重量により環状部9はポール1に対して斜めに係止して停止するので、手で支えていなくてもずり落ちることはない。支持部材7をポール1に対して真横にして水平にすればポール1に沿って移動できる。
【0018】
図5のように各照明器具2aから2cは別々の方向を照射するように指向させるなどその方向は自由である。各照明器具2は、ポール1の長手方向軸線A(図1)だけでなく、この軸線と直交する、照明器具2の突出部5の長手方向軸線Bを中心に回転できるので、複数の照明器具を使用した場合かなり広範囲の照射範囲をカバーできる。
【0019】
各照明器具2から引き出された各ケーブル13は風により動揺しないようポール1に沿って導くのが好ましく、そのため従来はステンレス等のバンドで固定したり、ポールの途中に穴を設けポール内に引き込んでいたが、作業を能率的にし又照明器具の位置が可変なため、本発明ではケーブル保持部材14(図6)がポール1に嵌着され、図8のように各支持部材7の環状部9の上で止まるように配置されている。ケーブル保持部材14はリング状でその周囲にケーブル13が入りこむ複数のケーブル保持部14aを有している。ケーブル保持部材14はプラスチック、ゴム、ステンレス等の金属から作られているが材質はこれらに限定されるものではない。ケーブル保持部14aの数は保持されるケーブルの本数により決められる。またケーブル保持部14aの形状を変えて一ヶ所のケーブル保持部14aに複数のケーブルを保持するようにしてもよい。
【0020】
また、ケーブルはポール1の下方にそれぞれ導いてもよいが、長いケーブルを必要とするので、コストの点及び風等の影響、また美観の点からケーブルを短くする方が好ましい。その為各ケーブルをポール1の上端部からポール1内に引き込み、ポール1の内部の上方に端子台を設けるのがよい。そこでポール1の上端部に図7及び図8のようなキャップ部材15が装着されている。キャップ部材15は円形で垂下するその周側部に複数個の孔15aを有し、また内部中央に端子台16が下方に向かって装着されている。ケーブル13は孔15aからポール1内に入り端子台16に接続される。なお端子台16は別のケ−ブルによりポール1内の下方に配置された安定器17(図1)に接続されている。1aは安定器17の保守用の蓋付き開口である。
【0021】
また図8のように支持部材7の環状部9に安定器17aを取付けてもよく、そのために環状部9に取付け部材18(図4)を設けてもよい。
【0022】
ポール1(支持柱体)は、その断面が円形に限らず角形、多角形等の他の形状のものを使用してもよいが、その場合にはそれに応じてポールに装着される部材の形状を変えてもよい。
【0023】
本発明の照明装置は、図1のような縦に立てられたポールタイプに限らず、図9のように例えばイベント会場の天井付近等に設置された、横方向に配置された横ポール24に装着されてもよい。
【0024】
また縦のポール1や横ポール24に限らず、図10のように壁面や支柱上等に設置された基台19上に配置することもできる。即ち基台19上に支持柱体として環状の案内部材20を設け、これに支持部材7の環状部9を装着し、環状部9の上に押さえ部材21を配置し、軸線22の位置にボルト等を通して支持部材7を回動可能に保持するようにしてもよい。なお環状の案内部材20は連続でなく断続的に環状に設けられていてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明の照明装置では、照明装置をしっかりとした一本のポ−ル等の支持柱体に装着できるので、重量のある複数の照明器具を安全に取付けることができる。照明器具は2つの環状部を有する支持部材により支持柱体に固定されるので、取付けが簡単である。また工事者は単に支持柱体に装着する照明器具を増設するだけで容易に種々の照明環境に対応できる。
【0026】
照明器具の取付けに使用する支持部材はすべて同じものであるので、現場ごとに長さの異なるアーム部材等別の取付け部材を準備する必要がない。しかも照明器具は支持柱体の長手方向軸線及びそれと直交する、照明器具の突出部の長手方向軸線を中心に回動できるので、任意の高さと又任意の向きに照明器具を容易に設定できる。
【0027】
また支持部材の支持柱体に嵌着される環状部の一部が切り欠かれてコ字形に伸延して他方の環状部に連結され、コ字形の伸延部の両側部は他方の環状部に向かってその間隔が狭まるように配置されていると共に、両側部間に締め付け部材が配置されているので、環状部が支持柱体と面接触ししっかり固定される。
【0028】
これは例えばポールの径より一回り大きな径が不動の環状部をポールに嵌着し、環状部の複数箇所に配置された押しネジやボルトを用いネジやボルトの先端を支持柱体の点接触させて固定する場合に比べて、重量の大きい照明器具でも安全に保持でき、またポ−ルに傷が付くようなことがない。
【0029】
断面が円形の支持柱体が、長いポールで、これに一乃至複数の照明器具が配置されていると、屋外に縦にポールを設置した場合や、屋内の天井付近等に配置された横ポールに、照明器具を繁雑でなくスマートに配置できる。
【0030】
支持部材の支持柱体に嵌着される環状部に照明器具用の安定器が取付けできる取付け部材が配置されていると、安定器を設置する為に別途取付具を配置する必要がなく、しかも安定器を照明器具の近くに設置できる。
【0031】
支持柱体に照明器具用のケーブルを保持するリング状のケ−ブル保持部材が回動自在に支持部材の上に嵌着されていると、ケ−ブル保持部材が容易に位置決めでき、またケーブルがポールに沿って固定され、しかもたるまないので風等の影響を受けにくい。
【0032】
支持柱体の端部に、ケーブルが通る一乃至複数の孔を有しまたケーブルが接続される端子台を有するキャップ部材が配置されていると、ケーブルを短くでき風の影響を少なくできる。
【0033】
基台上に配置された環状の案内部材に、支持部材の環状部を嵌合するようにすると、照明器具を壁面に取付けたり、他の機器と組み合わせて配置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明装置の一実施の形態を示す図。
【図2】図1の平面図。
【図3】照明器具の1つを支持部材から分解して示す図。
【図4】支持部材を示す図。
【図5】3つの照明器具を異なる方向に配置した状態を示す図。
【図6】ケーブル保持部材を示す図。
【図7】キャップ部材を示す図。
【図8】ポールにケーブル保持部材及びキャップ部材等を装着した状態を示す図。
【図9】横ポールに照明装置が装着された状態を示す図。
【図10】本発明の別の実施の形態を示す図。
【図11】従来の照明装置を示す図。
【符号の説明】
1 ポール(支持柱体)
2 照明器具
3 反射体
4 ランプ
5 突出部
6 ソケット
7 支持部材
8 環状部
9 環状部
11 蓋部
12 ボルト(締め付け部材)
13 ケーブル
14 ケーブル保持部材
15 キャップ部材
17 安定器
24 横ポール
19 基台
20 案内部材

Claims (7)

  1. 一本の支持柱体に一乃至複数の照明器具が配置され、照明器具は反射体を有し、反射体内には前面のガラス板と平行に円筒状のランプが収納され、反射体から横方向に突出した円筒状の突出部にソケットが配置されるタイプであって互いに直交する方向に配置された二つの環状部を有する支持部材により支持柱体に支持され、支持部材の一方の環状部は支持柱体に嵌着され、他方の環状部には照明器具の前記円筒状の突出部が回転可能に嵌着されて、照明器具が支持柱体の長手方向軸線及びそれと直交する、照明器具の突出部の長手方向軸線を中心に回動できることを特徴とする照明装置。
  2. 支持部材の支持柱体に嵌着される環状部の一部が切り欠かれてコ字形に伸延して他方の環状部に連結され、コ字形の伸延部の両側部は他方の環状部に向かってその間隔が狭まるように配置されていると共に、両側部間に締め付け部材が配置されている請求項1に記載の照明装置。
  3. 支持柱体が、地面に垂直に立てられた断面が円形の長いポールである請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 支持部材の支持柱体に嵌着される環状部に照明器具用の安定器が取付けできる取付け部材が配置されている請求項1から3のいづれか一つに記載の照明装置。
  5. 支持柱体に照明器具用のケーブルを保持するリング状のケーブル保持部材が回動自在に支持部材の上に嵌着されている請求項1から4のいづれか一つに記載の照明装置。
  6. 支持柱体の端部に、ケーブルが通る一乃至複数の孔を有し又ケーブルが接続される端子台を有するキャップ部材が嵌着されている請求項1から5のいづれか一つに記載の照明装置。
  7. 基台上に環状の案内部材が配置され、この案内部材に、直交する方向に配置された二つの環状部を有する支持部材の一方の環状部が嵌着され、支持部材の他方の環状部に前面開口部と平行に横方向に突出した円筒状の突出部を有する照明器具の突出部が回転可能に嵌着されて、照明器具が案内部材の中心軸線及び照明器具の突出部の長手方向軸線を中心に回動できることを特徴とする照明装置。
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