JP4150994B2 - 画像処理装置及び色調整方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画像処理装置及び色調整方法に関し、特に、3原色に対して異なる色を加えた4色以上の色材を混合することによって、所定の色を形成することができる画像処理装置及び色調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばインクジェットプリンタなどにおいて、3原色のインクを混合することで、種々の色を生成できることが知られている。ところが、実際的には、例えばシアンとマゼンタのインクを混合することによりブルーの色を得ることができるものの、それは純粋なブルーに比して、よりくすんだ色となる。
【0003】
そこで、3原色に加えて異なる色(以下、特色と称する)のインクを用いることで、より鮮やかな混合色を表現する技術が開発されている。しかるに、このように、特色を含む4色以上のインクを用いて色を調整する場合、例えば同一色であっても、複数通りのインクの組み合わせで実現することができるため、画像信号に対するインクの混合比の決定は、3原色を用いる場合に比べて、より複雑となる。
【0004】
特開平53−123201号公報においては、画像信号に対する色信号(インクの量に対応する)を多次元のLUTの形式で保持し、LUTに含まれないデータに関しては、4点の格子点データを用いて補間演算し、色信号を求める計算を行う技術が開示されている。かかる補間演算によれば、LUTを用いることで、保有すべきデータ量が小さくて済むという利点がある。尚、格子点データは、4点でなく、5,6,8点データを用いて行うこともできる。
【0005】
一方、高彩度色、いわゆる特色の色材を用いたプリンタの色再現方法については、本発明者により、「4色以上の色材を用いた測色的色表現」(カラーフォーラム Japan ’99 pp.107−110(1999))において提案されている。また、これらの手法の関係は、本発明者により、「Po−Chieh Hung、Colorimetric Characterizationbeyond Three Colorants」(Electronic Imaging Conference, SPIE ProceedingsVol.3963 pp.196−207(2000))に示されている。
【0006】
【発明が解決するための課題】
ところで、上述したようにLUTの値と補間演算とで色信号を決定する特色の色材を用いたプリンタにおいて、疑似輪郭が発生しやすいことが判明した。疑似輪郭とは、例えばある色から別な色までグラデーション的に色を変化させていったときに、局所的に色が急激に濃く或いは薄く変化する現象をいい、人間の目で見て明確に判るため画質を損ねるものである。尚、かかる疑似輪郭は、特色ではない黒色を含む4色プリンタでも発生しうる。
【0007】
疑似輪郭が発生する理由としては、以下のことが考えられる。すなわち、上述したように特色を用いて色表現を行う場合、グラデーション的に色を変化させるのに、二色の混合比を漸次的に変化させて行う場合には、通常、疑似輪郭は発生しない。ところが、グラデーション的に色を変化させていく間に、ある色の組み合わせから、別な色の組み合わせに切り変わるポイントが生じた場合、かかるポイントの部分で疑似輪郭が発生することがある。
【0008】
このような疑似輪郭を抑止するためには、例えばLUTの格子点の数を多く設定し、補間演算の補間誤差を少なくすることが考えられる。しかしながら、LUTの格子点を多くすると、その分保有すべきデータ量が増大するため、大メモリ容量の確保などの問題が生じる。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑み、疑似輪郭の発生を効果的に抑制できる画像処理装置及び色調整方法を提供することを目的とする。
【0010】
第1の本発明の画像処理装置は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する画像処理装置において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを含む記憶手段と、前記LUTの色信号値を階調変換する階調変換手段と、前記階調変換手段によって求められた階調変換後のLUTと、前記階調変換後のLUTを用いて求められた前記画像信号に対応する色信号値に対して、前記階調変換の逆変換処理する逆階調変換手段と、前記逆階調変換手段によって変換された色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定する決定手段とを有することを特徴とする。
【0011】
第2の本発明の画像処理装置は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する画像処理装置において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを含む記憶手段と、前記LUTの色信号値を階調変換する階調変換手段と、前記階調変換手段によって階調変換された前記色信号値を平均化する平均化手段と、前記平均化手段によって平均化された前記色信号値に対して、前記階調変換の逆変換処理する逆階調変換手段と、前記逆階調変換処理後のLUTを用いて求められた前記画像信号に対応する色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定する決定手段とを有することを特徴とする。
【0012】
第3の本発明の色調整方法は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する色調整方法において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを成し、前記LUTの色信号値を階調変換することによって階調変換後のLUTを生成し、前記画像信号に対応する色信号値を前記階調変換後のLUTを用いて求め、前記求められた色信号値に対して前記階調変換の逆変換し、前記逆変換された色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定することを特徴とする。
【0013】
第4の本発明の色調整方法は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する色調整方法において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを成し、前記LUTの色信号値を、階調変換し、前記階調変換された前記色信号値を平均化し、前記平均化された前記色信号値に対して前記階調変換の逆変換処理することによって前記逆変換処理後のLUTを生成し、前記画像信号に対応する色信号値を、前記生成された逆階調変換処理後のLUTを用いて求め、前記求められた色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定することを特徴とする。
【0014】
【作用】
第1の本発明の画像処理装置は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する画像処理装置において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを含む記憶手段と、前記LUTの色信号値を階調変換する階調変換手段と、前記階調変換手段によって求められた階調変換後のLUTと、前記階調変換後のLUTを用いて求められた前記画像信号に対応する色信号値に対して、前記階調変換の逆変換処理する逆階調変換手段と、前記逆階調変換手段によって変換された色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定する決定手段とを有するので、たとえ複数の色材を用いてグラデーション的に色を変化させる場合でも色が滑らかに移り変わるようにすることができ、疑似輪郭の発生を抑止できる。尚、色材の量の調整とは、例えば印刷ドットの面積や数を増減させることを含み、面積や数をゼロにする場合も含む。
【0015】
本発明の作用効果についてより詳細に説明する。まず、特色のインクを用いたプリンタを例に取ると、各色1次元の階調色変換テーブル(すなわちLUT)を誤差拡散処理内に有しており、かかるLUTは、均等色空間内にほぼリニアになるように調整されている。この調整は、モノクロであるならば、L*軸にリニアとなるものであり、それにより視覚的に効率的な量子化を行えるようになっている。
【0016】
図1は、特色プリンタの1例であるKYMCVRO(黒、黄、マゼンタ、シアン、バイオレット、赤、オレンジ)の7色インクジェットプリンタにおける、黒(左)から赤(右)にかけてのグラデーション的色の変化における各色インクの量(色信号)の関係を示したものである。図1に示すように、黒と赤以外のインクを用いることで、より鮮やかな色彩の画像が形成できる。
【0017】
しかるに、LUTの格子点は32個であり、その間は補間演算によりリニアに接続されているので、例えば図1の格子点23と24との間で、赤Rが急激に減少し、マゼンタMが急激に増大しており、そのクロスポイントは理想の色信号値よりも低い値になり、このような場合に、疑似輪郭が発生しやすくなる。
【0018】
このような問題を解決する一つの手法は、LUTの格子点の値を、別な特性の階調曲線に関する所定の関数で変換し、画像信号を、変換後のLUTの値を補間演算することで色信号に変換し、変換された色信号を逆の関数で変換することにより、目的の色信号を得るものである。それにより、図1における格子点間を滑らかに結ぶごとき特性を得ることができる。尚、所定の関数とは、べき乗関数や指数関数のようなもの、或いは曲線や直線の組み合わせ、さらにLUTなどで所定値に変換するものなども含む。
【0019】
更に、前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むと好ましい。それ以外の色には、たとえば黒も含まれる。
【0020】
又、前記階調変換後のLUTは、前記階調変換した値を用いて補間演算する演算手段を含むと、LUTの格子間隔を小さくすることなく、任意の画像信号を変換できるので好ましい。
【0021】
更に、前記LUTの色信号値を前記階調変換する際に、前記色信号値を記憶するビットの数を増大させることで、ビット落ちを防止して、より高精度な処理を行うことができる。
【0022】
又、前記演算手段は、1回の乗算で複数の色に関する処理を行うと、処理の効率化が図れるので好ましい。
【0023】
第2の本発明の画像処理装置は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する画像処理装置において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを含む記憶手段と、前記LUTの色信号値を階調変換する階調変換手段と、前記階調変換手段によって階調変換された前記色信号値を平均化する平均化手段と、前記平均化手段によって平均化された前記色信号値に対して、前記階調変換の逆変換処理する逆階調変換手段と、前記逆階調変換処理後のLUTを用いて求められた前記画像信号に対応する色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定する決定手段とを有することを特徴とするので、演算処理を効率よく行えるにも関わらず、たとえ複数の色材を用いてグラデーション的に色を変化させる場合でも色が滑らかに移り変わるようにすることができ、疑似輪郭の発生を抑止できる。
【0024】
本発明の作用効果についてより詳細に説明する。第1の本発明に基づく処理態様によれば、補間演算において階調特性変換処理が含まれるため、演算速度が低下したり、回路規模が大きくなるなどの問題がある。そこで、本発明においては、前記LUTの色信号値を、階調変換して平均化処理することで、処理の高速化を達成している。
【0025】
ここで、LUTの値を平均化処理することは知られている。ところが、LUTの値を単に平均化処理しただけでは、疑似輪郭はなくならない。これを、例を挙げて説明する。以下の数式1は、平均化処理に用いる一般的な関数である。
【数1】
Figure 0004150994
尚、式中のLUTは、色変換テーブル(LUT)の出力値であり、colは、色の種類を示す。
【0026】
ところで、図1に示すLUTの出力値を、数式1を用いて変換した場合、図2に示すごとくなる。しかるに、このようにLUTの出力値を変換することで、確かに一部の色信号は滑らかに変化するようになるが、格子点23と24との間において急激に生じる赤RとマゼンタMのクロスポイントが低い位置にあり、従って疑似輪郭は相変わらず存在することとなる。
【0027】
これに対し、本発明においては、以下の数式2を用いて、変換処理を行うようにしている。
【数2】
Figure 0004150994
尚、式中のLUTは、色変換テーブル(LUT)の出力値であり、colは、色の種類を示す。
【0028】
図1に示すLUTの出力値を、数式2を用いて変換した場合、図3に示すごとくなる。図3から明らかなように、格子点23と24との間において、赤Rは、前半は比較的穏やかに減少し、後半は急激に減少するようになり、一方、マゼンタMは、前半は急激に上昇するが、後半は穏やかに上昇するようになる。従って、変化が穏やかな部分同士でクロスさせることにより、クロスポイントの位置を高めることができ、それにより疑似輪郭の発生を効果的に抑制できるのである。
【0029】
更に、前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むと好ましい。
【0030】
又、前記LUTの色信号値を補間演算する演算手段を含むと好ましい。
【0031】
第3の本発明の色調整方法は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する色調整方法において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを成し、前記LUTの色信号値を階調変換することによって階調変換後のLUTを生成し、前記画像信号に対応する色信号値を前記階調変換後のLUTを用いて求め、前記求められた色信号値に対して前記階調変換の逆変換し、前記逆変換された色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定するので、上述した発明と同様に、たとえ複数の色材を用いてグラデーション的に色を変化させる場合でも色が滑らかに移り変わるようにすることができ、疑似輪郭の発生を抑止できる。
【0032】
更に、前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むと好ましい。
【0033】
又、前記階調変換後のLUTにおいて、前記階調変換した値を用いて補間演算すると好ましい。
【0034】
更に、前記LUTの色信号値を前記階調変換する際に、前記色信号値を記憶するビットの数を増大させると好ましい。
【0035】
又、1回の乗算で複数の色に関する処理を行うと好ましい。
【0036】
第4の本発明の色調整方法は、画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する色調整方法において、画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを成し、前記LUTの色信号値を、階調変換し、前記階調変換された前記色信号値を平均化し、前記平均化された前記色信号値に対して前記階調変換の逆変換処理することによって前記逆変換処理後のLUTを生成し、前記画像信号に対応する色信号値を、前記生成された逆階調変換処理後のLUTを用いて求め、前記求められた色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定するので、上述した発明と同様に、演算処理を効率よく行えるにも関わらず、たとえ複数の色材を用いてグラデーション的に色を変化させる場合でも色が滑らかに移り変わるようにすることができ、疑似輪郭の発生を抑止できる。
【0037】
更に、前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むと好ましい。
【0038】
又、前記LUTの色信号値を補間演算すると好ましい。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を参照して説明する。なお本実施の形態では、本発明の画像処理装置及び色調整方法を適用した特色プリンタについて説明するが、本発明はそれに限られることはない。
【0040】
図4は、第1の実施の形態にかかる特色プリンタの構成を示すブロック図である。図4において、まず、元になる色信号値を記憶した記憶手段である色変換LUT101は、階調変換手段102に対して、各格子点の色信号値を出力し、かかる出力信号と、色切換信号とを入力した階調変換手段102では、例えば3乗の関数(曲線)を用いて色信号値を変換し、変換された色信号値を別な色変換LUT103に記憶するようになっている。
【0041】
一方、デジタルスチルカメラやスキャナ(不図示)より得られたRGBからなる画像信号は、上位/下位データ振分手段104R、104G、104Bに入力され、その出力信号が、色切換信号と共に色変換LUT103に入力され、補間演算が行われる。また、上位/下位データ振分手段104R、104G、104Bからの出力信号は、重み発生手段105に入力される。
【0042】
更に、乗算累積手段106が、色変換LUT103からの出力信号と、重み発生手段105からの出力信号と、アドレス切換信号とを入力し、例えば特開昭53−123201号公報に開示されたような乗算処理を行う。ここでは、アドレス切換信号に応じて、アドレスの切換を行いながら、4回の乗算累積を行っている。かかる乗算累積が行われた値と、逆階調変換手段107に入力し、1/3乗を行うことで、目的の色信号値をKCMYBGR毎に取得し、これらを決定手段である画像形成手段108に入力することで、対応するインク量を調整し所望の色を表現したプリント出力を行うようになっている。階調変換手段102と逆階調変換手段107とで変換手段を構成する。
【0043】
尚、LUTの色信号値を階調変換して平均化処理することができるプリンタの変形例を図7に示す。図7に示す変形例においては、図4に示すプリンタに対して、階調変換手段102とLUT103との間に、値の平均化処理を行う平均化手段110と、逆階調変換を行う逆階調変換手段111を設け、従って図4の逆階調変換手段107を省略した点が異なっている。その他の点に付いては、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0044】
ところで、上述したハードウェアの構成ではなく、ソフトウェアにより、かかる変換を行うこともできる。しかるに、ソフトウェアで処理する場合、アキュムレータのビット数が多ければ、同時に2色以上の演算を行うことが可能となる。例えば、アキュムレータに32ビットの容量があれば、上位の16ビットと、下位の16ビットを、2色の演算に割り当てることができる。
【0045】
LUTの格子点の間隔が8である場合、乗算累積で重み付けされる際の重み総数は、4点補間の場合に、間隔と同じ8となる。したがって、16ビットを1色に割り当てると、8ビット分余裕があるが、3ビット分は重みのために割り当てなくてはならないため、結局5ビット分の余裕となる。この5ビットを用いることで正確な階調変換処理を行うことができ、例えば、LUTを3乗のべき乗曲線で階調変換した場合でも、ビット落ちなどを防止することができる。
【0046】
図5は、32ビットのアキュムレータを2つ用いて、4色の変換処理を行う場合のビットを示した図である。図5(a)に示すように、8ビット×4=32ビットのデータを、図5(b)に示すように、各16ビットずつ、計64ビットに割り当てて、図5(c)で階調変換処理を行った後、図5(d)で逆変換処理を行い、図5(e)で、再び8ビット×4=32ビットのデータに戻している。
【0047】
ただし、階調変換処理において、図6に示すような8ビットと11ビット(上述した説明では13ビットであるが説明のため11ビットを用いた)の数値をべき乗曲線で変換する場合など、傾きが1未満である場合、逆変換ではデータが失われてしまうこととなる。そこで、本実施の形態では、べき乗曲線で傾きが1未満の場合でも、1以上となるように、部分的に曲線を変更(図6の領域Aにおいて点線から実線へ変更)するようにし、それによりデータが失われることを防止している。なお、かかる変更されたべき乗曲線は、図4の実施の形態における変換においても用いることができる。
【0048】
以上述べた階調変換においては、通常のLUTの出力においてL*比例または均等色空間比例としているが、プリンタの色表現の仕組みが持つ線形な空間(面積変調タイプのプリンタでは強度比例、濃度変調タイプのプリンタでは濃度比例が、それぞれの線形空間となる)にすることにある。ちなみに、L*比例に調整されたプリンタ用の色変換LUTの階調特性を強度比例とするには、3乗の曲線が適しているが、これに限らず2.5乗の曲線であっても良く、プリンタの特性に応じて、実験などから最適な関数を求めることが望ましい。
【0049】
尚、入力される画像信号としては、デジタルスチルカメラ、ディスプレイ、プリンタなどの実在の目標機器の信号値でも、任意の計算式で決定される仮想の機器の信号値でも、XYZ、L***などの測色値またはこれから計算される値でもかまわない。更に、補間演算は、多次元でも1次元でもよく、更には4点以外でもかまわず、5点(ピラミッド式)、6点(プリズム式)、8点補正など各種の補間が採用される。更に、階調曲線としては、べき乗の曲線以外に、対数曲線や、任意の曲線又は直線の組み合わせ、LUTの変換なども用いることもできる。補間演算の実現は、アキュームレータを備えたCPUや、乗算累積器を備えたDSP(Digital Signal Processor)、ゲートアレイ、FPGA(Field Programable Gate Array)などを用いて実現しても良い。又、階調変換した値を補間演算して逆階調変換を行うことも可能である。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、格子間の原色量の変化が大きいプリンタで、演算誤差を減少させることができる。かかる効果は、格子間の原色量の変化が大きくなりがちな特色プリンタで、特に顕著である。格子点を細かくとれないLUTを用いても、補間演算を用いることで、適切な変換処理を行うことができる。更に、変換処理、逆変換処理にてデータが失われることを抑制し、高速演算を可能とすることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、疑似輪郭の発生を効果的に抑制できる画像処理装置及び色調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特色プリンタの1例であるKYMCVRO(黒、黄、マゼンタ、シアン、バイオレット、赤、オレンジ)の7色インクジェットプリンタにおける、黒(左)から赤(右)にかけてのグラデーション的色の変化における各色インクの量の関係を示した図である。
【図2】図1と同様な図であるが、LUTの値に平均化処理を施している。
【図3】図1と同様な図であるが、LUTの値を階調変換して平均化処理を施している。
【図4】第1の実施の形態にかかる特色プリンタの構成を示すブロック図である。
【図5】32ビットのアキュムレータを2つ用いて、4色の変換処理を行う場合のビットを示した図である。
【図6】一部を変更したべき乗曲線を示す図である。
【図7】変形例にかかる特色プリンタの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 LUT
102 階調変換手段
103 LUT
104R、104G、104B 上位/下位データ振分手段
105 重み発生手段
106 乗算累積手段
107、111 逆階調変換手段
108 画像形成手段
110 平均化手段

Claims (16)

  1. 画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する画像処理装置において、
    画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを含む記憶手段と、
    前記LUTの色信号値を階調変換する階調変換手段と
    前記階調変換手段によって求められた階調変換後のLUTと
    前記階調変換後のLUTを用いて求められた前記画像信号に対応する色信号値に対して、前記階調変換の逆変換処理する逆階調変換手段と
    前記逆階調変換手段によって変換された色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定する決定手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記階調変換後のLUTは、前記階調変換した値を用いて補間演算する演算手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記LUTの色信号値を前記階調変換する際に、前記色信号値を記憶するビットの数を増大させることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記演算手段は、1回の乗算で複数の色に関する処理を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像処理装置。
  6. 画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する画像処理装置において、
    画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを含む記憶手段と、
    前記LUTの色信号値を階調変換する階調変換手段と
    前記階調変換手段によって階調変換された前記色信号値を平均化する平均化手段と
    前記平均化手段によって平均化された前記色信号値に対して、前記階調変換の逆変換処理する逆階調変換手段と
    前記逆階調変換処理後のLUTを用いて求められた前記画像信号に対応する色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定する決定手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記LUTの色信号値を補間演算する演算手段を含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の画像処理装置。
  9. 画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する色調整方法において、
    画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを成し、
    前記LUTの色信号値を階調変換することによって階調変換後のLUTを生成し
    前記画像信号に対応する色信号値を前記階調変換後のLUTを用いて求め
    前記求められた色信号値に対して前記階調変換の逆変換し
    前記逆変換された色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定することを特徴とする色調整方法。
  10. 前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むことを特徴とする請求項9に記載の色調整方法。
  11. 前記階調変換後のLUTにおいて、前記階調変換した値を用いて補間演算することを特徴とする請求項9又は10に記載の色調整方法。
  12. 前記LUTの色信号値を前記階調変換する際に、前記色信号値を記憶するビットの数を増大させることを特徴とする請求項11に記載の色調整方法。
  13. 1回の乗算で複数の色に関する処理を行うことを特徴とする請求項11又は12に記載の色調整方法。
  14. 画像信号に基づき、複数の色材の少なくとも一つの量又は濃度を調整することにより所定の色を生成する色調整方法において、
    画像信号に対応する色信号値を記憶したLUTを成し、
    前記LUTの色信号値を、階調変換し、前記階調変換された前記色信号値を平均化し、前記平均化された前記色信号値に対して前記階調変換の逆変換処理することによって前記逆変換処理後のLUTを生成し、
    前記画像信号に対応する色信号値を、前記生成された逆階調変換処理後のLUTを用いて求め、前記求められた色信号値に基づいて、前記色材の量又は濃度を決定することを特徴とする色調整方法。
  15. 前記複数の色材とは、シアン・マゼンタ・イエロー又は赤・緑・青と、それ以外の色とを含むことを特徴とする請求項14に記載の色調整方法。
  16. 前記LUTの色信号値を補間演算することを特徴とする請求項14又は15に記載の色調整方法。
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