JP4150126B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、詳しくは攪拌スクリューを備えた現像器を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成プロセスのうち、感光体の静電潜像を顕像化するために供される現像剤として、磁性体たる粒子状のキャリアとこのキャリアに摩擦帯電的に付着する着色樹脂たる粒子状のトナーとからなる2成分系現像剤が広く用いられている。このような2成分系現像剤が現像スリーブ上に磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシで感光体上の静電潜像を摺接することにより、可視像の形成が行なわれる。
【0003】
このような2成分系現像剤を用いて現像を行なうと、現像剤のうちトナー分は現像を繰返す毎に消費されるので、キャリア分に対する比率が低下しその結果、形成画像の濃度低下する。そのため、補給用のトナーボトルを用い、消費量に相当する量のフレッシュトナーを現像剤に適宜補給することが行なわれている。
【0004】
一方、キャリアについても種々の問題がある。すなわち、画像形成プロセスが繰返され、キャリアがその都度、繰り返し使用されると、当該キャリアの粒子表面が磨耗し、または当該表面にトナーが付着蓄積して、キャリアの摩擦帯電特性が劣化する。
【0005】
当該特性が劣化すると、キャリアとトナーを混合攪拌し、これら現像剤で現像スリーブ上に形成した磁気ブラシを感光体上の静電潜像に摺擦することで、トナーを潜像に付着させて顕像化する処理に支障が生じる。
【0006】
そのため画像品質を保持するためにはトナーだけでなく、キャリアについても使用程度に応じて交換が必要になり、その入れ替え作業が行われるのであるが、これを手作業で行なうのは非効率的であり、また劣化現像剤の廃棄処理が煩雑で、作業性がよくない。特に近年は高画質化が求められており、特にカラー画像形成装置では早期にキャリアを交換することが必要となっているためますます改善が求められている。
【0007】
この現像剤の入れ替え作業を少しでも効率良く行う方法として、搬送攪拌スクリューを逆回転し自動的にトナーを現像器外に排出するという技術的手段が、特開平1−172985号公報、特開平2−181758号公報、特開平2−230271号公報、特開平4−037772号公報、特開平4−037774号公報、特開平4−240872号公報、特開平6−043758号公報などにより公知となっている。これらの公報に開示された技術によれば、現像剤を回収するときには現像スリーブを逆回転させることにより、現像剤を容易にかつ効率よく回収可能にする。
【0008】
しかしながら、この技術的手段でもトナーの扱いに熟練したサービスマンが必要であり、ユーザーによるメンテナンスは困難である。
そこで、現像剤の入れ替え作業をキャリア単体ではなく、現像器の総入れ替えとして行うことにより容易化を図る提案もされているが、ほぼ機械寿命と同等の寿命をもつ現像スリーブまでも交換する結果となり、一枚当たりのプリントコストが高くなる。
【0009】
キャリア交換の作業性を上げると同時にコスト面でのロスを小さくする方法として、現像スリーブとドクターブレードを除く安価な現像器内部品とキャリアをセットで交換することが考えられる。しかし、この場合にも現像スリーブ上や、その周辺に堆積したトナー、キャリアなどを排除することができず、これらトナーやキャリアを排除できないままの状態で現像スリーブを着脱するとトナーやキャリアの飛散を免れない。
【0010】
また、他の従来技術として、2成分現像装置内の現像剤の寿命を伸ばして、現像剤の交換を実質的に不要にするか又は長期間交換をすることなく安定した画像を得る、という技術が実開平4−130969号公報に開示されている。しかし、このような現像剤は一般的でない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、現像剤の飛散を気にせずに簡単な操作で容易に現像剤の入れ替え作業を行なうことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
(1).現像器を具備しトナー及びキャリアとからなる乾式2成分現像剤を使用する画像形成装置であって、前記現像器は現像スリーブと攪拌室を有し、前記現像スリーブは回転スリーブの内側に磁気ロールを具備してなり、前記攪拌室は前記現像スリーブの下方かつ前記現像スリーブの軸方向に沿わせて設けられていてこの攪拌室の中には前記2成分現像剤を搬送攪拌する搬送攪拌スクリューが備えられている画像形成装置において、前記攪拌室には前記攪拌室内の現像剤を収納し、また、収納した現像剤を前記攪拌室へ戻すことができる予備室が前記現像スリーブに対して前記攪拌室を介して離れた位置に設けられると共に、該予備室には搬送スクリューが設けられ、これら攪拌室と予備室とを連通する開口は開閉自在であり、前記予備室は当該画像形成装置の本体部から着脱可能な構成となっていて、これら搬送攪拌スクリューおよび搬送スクリューの正逆転の切換えに応じて前記攪拌室内の現像剤を前記予備室へ収納する態様と前記予備室の現像剤を前記攪拌室へ放出する態様とが切換え可能であることとした(請求項1)。
(2).(1)記載の画像形成装置において、前記予備室および前記攪拌室或は前記予備室は前記現像剤を構成するトナーを収容し交換可能なトナー容器と一体的な状態で前記本体部に対して着脱可能とした(請求項2)。
(3).(1)又は(2)記載の画像形成装置において、画像形成作業を終了する毎に、前記搬送攪拌スクリューおよび前記搬送スクリューを、前記攪拌室内の現像剤が前記予備室に収納されるように駆動される構成にした(請求項3)。
(4).(1)記載の画像形成装置において、前記着脱可能な予備室に、該予備室の開口部を開閉自在なカバーを設けた(請求項4)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
[A]画像形成装置の構成
本発明に係る現像器を装着した画像形成装置の全体構成を図1、図2に示す。
画像形成の概略プロセスを説明すると、図1、図2において、帯電器15によって回転するドラム状の感光体16の表面を均一に帯電する。原稿台ガラス23上に載せられた原稿の光像は、第1スキャナユニット11、第2スキャナユニット12、レンズ13、第3スキャナユニット19、第6ミラー17などの光学系を経て感光体16を光照射し、静電潜像を感光体表面に形成する。
【0014】
静電潜像は現像器21の対向位置を経過する際にトナー付着によって可視像化される。可視像化されたトナー像は、給紙カセット6、7の何れかからローラ3、4などにより送り出されローラ1、2などの送り手段により搬送されてレジストローラ8で待機していて、タイミングを合わせてレジストローラ8より送り出されてきた記録紙と重ねられ転写器5の作用により記録紙上に静電転写される。
【0015】
トナー像が転写された記録紙は図示省略の搬送ベルトにより定着器10へ送られる。記録紙が定着器10を通過することによりトナー像は記録紙上に固着される。この記録紙は排紙部9へ送り出される。一方、転写処理後の感光体16はクリーニング装置26によって残留トナーを排除され、感光体16上の残留電荷は除電ランプ14によって除電される。
【0016】
この一連の画像形成プロセスにおいて、現像器21ではケーシング内に現像剤50が貯蔵されている。現像剤50はキャリアとトナーからなる乾式2成分系現像剤でトナー含有率が重量比で2〜3%である。現像器50内で現像剤50は搬送攪拌スクリュー22A、22Bによって攪拌されながら帯電させられ、磁石を内蔵する現像スリーブ33に汲み上げられて磁気ブラシを形成する。
【0017】
現像スリーブ33に保持された磁気ブラシは、ドクターブレード24によってその量や高さを規制される。規制後の磁気ブラシは、現像スリーブ33の表面と感光体16の表面とが最も接近する現像領域に搬送され、摩擦帯電されたトナーが、逆極性に帯電した感光体16上の静電潜像に引き寄せられて現像が行われる。ドクターブレード24で掻き取られた現像剤50は搬送攪拌スクリュー22A上に落下する。
[B]請求項1に対応する説明
本例は、2成分現像剤を使用する画像形成装置において、キャリアが寿命に達し交換が必要になったとき、容易な方法で現像スリーブ上およびその周辺に堆積したトナーおよびキャリアを排除して、現像スリーブとドクターブレードを除く安価な現像器内部品とキャリアをセットで交換することにより、ユーザーによる交換作業を容易にするとともに省スペース、コストパフォーマンスの優れた画像形成装置を提供するための構成にかかる。
【0018】
図2、3、4、5を用いて説明する。
図2は現像器21を搬送攪拌スクリュー22A、22B等の軸方向と直角方向に切断したときの断面図であり、図3は上記軸中心線を通る水平方向の線で切断し上方から見たときの模視的な図である。搬送攪拌スクリュー22Aと搬送攪拌スクリュー22Bとが設けられた攪拌室40は、搬送攪拌スクリュー22Aと搬送攪拌スクリュー22Bとの間が軸方向の両端部あけて隔壁41により縦長に仕切られている。
【0019】
攪拌室40と隣接して予備室60が設けられている。予備室60には搬送スクリュー25が設けられている。搬送攪拌スクリュー22A、22Bと搬送スクリュー25はこの種現像装置において公知のスクリューコンベアを使用している。
本例では、搬送攪拌スクリュー22Aと搬送スクリュー25のねじれ方向は同じであり、これに対して搬送攪拌スクリュー22Bはねじれ方向が逆になっている。
【0020】
攪拌室40はフレーム400の凹状の形状部分として構成され、予備室60はフレーム600の凹状の形状部分として構成されている。本例では後述するようにフレーム400とフレーム600とは別体であるが一体的にし、また、分割することができる。一体的に組み付けた状態を保持するためのロック機構、解除機構は公知の適宜の手段を適用する。
【0021】
通常はフレーム400とフレーム600とは一体的に構成されている。フレーム400とフレーム600との分割線を符号Q―Qで示す。一体的に構成された状態からフレーム400とフレーム600とを、分割線Q−Qを境にして分割することができる。
【0022】
フレーム400とフレーム600とが一体的になっているとき、攪拌室40と予備室60とを連通状態とするため、図3に示すようにフレーム400の分割線Q―Qに沿う一端側には開口400aが形成され、この開口400aと対向するフレーム600の壁部には開口600aが形成されている。これにより、攪拌室40と予備室60とは長手方向の一端側で連通状態にある。なお、開口400a、600aには、それぞれこれら開口を開閉自在とするシャッタ機構400s、600sが設けられている。
【0023】
搬送攪拌スクリュー22A、搬送攪拌スクリュー22Bの軸部の長手方向の一端側はフレーム400内に軸支されている。該軸部の他端側は軸受けを介してフレーム400を貫通しており、軸端部には駆動用のギヤG1、G2が固定されている。同様に搬送スクリュー25の軸部の一端側はフレーム600に軸支され、他端側は軸受けを介してフレーム600を貫通していて、軸端部には駆動用のギヤG3が固定されている。
【0024】
これらのギヤG1、G2、G3間には図示しないアイドルギヤが噛み合うように設けられていて、かつ、現像スリーブ33に連結された現像スリーブ駆動ギヤとも噛み合うようになっている。これらのアイドルギヤはフレーム400、600などに軸支されている。
【0025】
これらのギヤのうちの任意の1つを駆動ギヤとして機能させることができる。
この駆動ギヤは、正逆転可能な駆動モータと連結された原動ギヤと噛み合わされている。これにより、駆動モータが任意の一方向、これを正転とするとき、これに従い、上記駆動ギヤにより現像ローラ23、搬送攪拌スクリュー22A、22B、搬送スクリュー25もそれぞれ所定の回転方向に回転する。これらのそれぞれの回転方向を正転とすると、この回転による現像剤50が送られる向きは、搬送攪拌スクリュー22A、搬送スクリュー25については向きa、搬送攪拌スクリュー22Bについては向きaとは逆の向きbである。
【0026】
上記駆動モータを逆転すれば、搬送攪拌スクリュー22A、22Bおよび搬送スクリュー25はそれぞれ逆転し、搬送攪拌スクリュー22A、搬送スクリュー25については向きb、搬送攪拌スクリュー22Bについては向きaとなる。なお、ここでいう正転、逆転はそれぞれの軸について定義される正転、逆転である。
【0027】
現像時は、現像スリーブ33および搬送攪拌スクリュー22A、22Bが正転し、トナーとキャリアとからなる現像剤50は図3、図4に矢印Aで示すようなループ状の流れを作る。同時に予備室60から矢印A1に従う流れができ、開口600a、400aを介して予備室60内の現像剤を引き出し、攪拌室40に送り出す。この時、現像剤50の流体面(液体の液面に相当する)は、図2に示すように現像スリーブ33の磁力が及ぶ範囲まで高くなっていて、前記のように現像スリーブ33に保持されて磁気ブラシとなり現像が行われる。
【0028】
ここで、現像スリーブ33は、その軸直角断面が図6のようになっていて、回転するスリーブ33の内側には磁石33−1、33−2、33−3、33−4、33−5が放射状に不動に設けられている。これら磁石33−1、33−2、33−3、33−4、33−5による磁力線はP1、P2、P3、P4、P5のように生じている。
【0029】
これに対し、現像剤回収時は、現像スリーブ33および搬送攪拌スクリュー22A、22Bがそれぞれ正転時とは逆向きに回転、つまり逆転し、現像剤50は図3、図5に矢印B及び矢印B1で示すように攪拌室40より予備室60に回収される流れをつくる。
【0030】
かかる矢印B及び矢印B1の流れによれば、攪拌室40内の現像剤は開口400a、600aを経て予備室60に入る。これにより、現像剤50の格納スペースが広がることから、図7に示すように現像剤50の流体面が低下する。現像スリーブ33の磁力が及ばないほど流体面が低くなったとき、現像剤50は現像スリーブ23の円周上に僅かに残るだけとなり、ほとんどは、予備室60に回収されている。
【0031】
この状態であれば、図8に示すようにフレーム400をフレーム600と一体的なまま本体部、つまり当該画像形成装置から取り外しても現像スリーブ33上およびその周辺の現像剤50が飛散してまわりを汚すことはない。
なお、フレーム400に対してフレーム600を外す態様とすることも可能であり、その場合はフレーム400は画像形成装置側に一体的であるのでフレーム400も本体部の一部であり、この本体部たるフレーム400に対してフレーム600を取り外しても、トナーレベルが極端に低下しているので上記と同様に現像剤50がまわりに飛散することはない。
【0032】
このようにして、フレーム400或はフレーム600を交換することで、寿命となったキャリアを交換することができる。なお、予備室600だけを取り外す場合には、シャッタ機構400s、600sをそれぞれ閉じておくものとする。
【0033】
交換後、現像が再開されたときは、現像スリーブ33、搬送攪拌スクリュー22Aは正転し、図4に示すように矢印A、A1に従い、予備室60に格納されていた現像剤50は攪拌室40に戻る。これにより現像剤50の流体面は押し上げられ、現像スリーブ33上に磁気ブラシが形成される。なお、攪拌室40と予備室60とを一体的に構成したままで本体部から交換するタイプでは、シャッタ機構400s、600sは不要である。
【0034】
フレーム400とフレーム600と一体的に構成したままで交換するタイプ、フレーム600を単独で交換するタイプの何れのタイプでも、現像スリーブ33とドクターブレード24とは画像形成装置の本体部に残したままで、交換が行なわれる。
[C]請求項2に対応する説明
本例は、トナー容器としてのトナーボトルとフレーム400或はフレーム600を取り扱い上一体とすることでユーザーがキャリアの交換時期を忘れることによるトラブル、交換時期を常に意識していなければならない煩わしさなどを防止し、自然にキャリア交換ができるようにするものである。本例では、攪拌室40に対してトナーを補給するトナーボトル29は、攪拌スクリュー22Bの上部または近傍に設けられており、トナーボトル29は攪拌室40(フレーム400)あるいは予備室60(フレーム600)とともに一体的に交換できるように構成されている。
【0035】
つまり、フレーム400とフレーム600とが一体的に本体部に対して着脱可能な場合にはトナーボトル29はフレーム400と一体的に構成され、フレーム60がフレーム400に対して着脱可能な場合にはトナーボトル29はフレーム600と一体的に構成される。
【0036】
さらに、トナーボトル29は、図9に示すように、Q−Q分割線を境にしてフレーム600に対して着脱可能とすることもできる。
トナーボトル29内の補給トナーがエンドになった時点で現像スリーブ33、搬送攪拌スクリュー22A、22B、搬送スクリュー25を逆転させて、現像剤50を攪拌室40および予備室60に回収し、その後、フレーム400、フレーム600、トナーボトル29などを内容物である現像剤とともに又は現像剤のみを交換する。
【0037】
例えば、フレーム400、フレーム600、トナーボトル29を一体的な構成として全体を交換し、又は、フレーム600とトナーボトル29を一体的な構成としてこれら全体を交換する。また、内容物だけを交換することもできる。なお、これらの場合にフレーム400、フレーム600に残っている劣化した現像剤だけを交換することもできる。
[D]請求項3に対応する説明
ユーザーによるキャリア交換に際しては、その都度、搬送攪拌スクリュー22A、22Bや搬送スクリュー25などを逆転させることはユーザーに対し非常に負担となる。また、この操作を忘れると攪拌室40などに現像剤が所定量満たされているのでこの状態のままフレーム400、600などを交換するとトナーおよびキャリアが飛散し、まわりを汚したりしてクレームとなる。本例は、このような不具合を未然に防ぐ手段にかかる。
【0038】
本例では画像形成作業を終了する毎に、一定時間、現像スリーブ33および搬送攪拌スクリュー22A、22B、搬送スクリュー25を逆転させて、現像剤50を予備室60に回収することとした。一定時間とは、図7に示したように攪拌室40内の現像剤のレベルが下降して現像スリーブ33の磁力が現像剤の汲み上げができなくなるようになるまでの時間である。
【0039】
このような制御を行なう制御手段は、例えば、画像形成作業の終了を排紙通路に設けたセンサで検知することとして、このセンサ出力を制御部に入力し、この入力をトリガーとして駆動モータの逆転駆動指令信号をモータ制御部に出力し駆動モータを逆転させると同時にタイマーの計時を開始し、タイマーのカウントアップで駆動モータを停止するように制御するものとする。ここでタイマーの設定時間は上記一定時間に合わせて設定しておく。
【0040】
このようにすれば、画像形成が終了し一定時間が経過した状態では現像剤50のレベルは低下しているのでユーザーがキャリア交換するとき、そのたび毎に攪拌スクリュー等を逆回転させる必要がなくなる。また、画像形成作業が再開された時点で正転させれば、予備室60に格納されていた現像剤50は攪拌室40に戻り、現像可能状態となる。
[E]請求項4に対応する説明
本体部から着脱するフレーム400およびフレーム600は少なくとも現像スリーブ33に現像剤を供給する箇所あるいは攪拌室に現像剤を供給する部分について外部と開放状態となり、この開放部分に現像剤50が露出していて、フレーム400、600などの交換に際して飛散によりユーザーや周辺を汚すおそれがある。本例によれば、このような不具合を防ぐことができる。
【0041】
図10に示すように、フレーム400とフレーム600とを一体的な構成のままで、本体部より取り外す構成の場合、攪拌室40の現像剤50が露出している部分を、支点31を回転中心とするカバー30で被うようにする。このようにすれば、交換時にはカバー30を図9に実線で示す位置まで回動させておくことにより現像剤が露出している開放部分、この例では搬送攪拌ローラ22Aの上方部分を被うこととなるので現像剤50の飛散が防止される。
【0042】
本体部への装着時には2点鎖線で示すようにカバー30を回動させて上記開放部分を露出するようにする。フレーム600とともに予備室60だけを交換する場合にも上記例に準じてカバーを設け開放部分を塞ぐようにする。
【0043】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、攪拌スクリューを逆回転可能にするとともに、攪拌部と連通し開閉可能な開口より現像剤が行き来可能に予備室を設け、少なくとも予備室を本体部から着脱自在に構成しているので、キャリアが寿命に達し交換が必要になった場合、現像剤の飛散を気にせず簡単に、現像スリーブとドクターブレードを除く安価な現像器内部品たる予備室とキャリアをセットで交換できるのでユーザによる負担が軽減されるとともに省スペース、コストパフォーマンスの優れた画像形成装置を提供することができる。
【0044】
請求項2記載の発明では、交換可能なトナー容器と攪拌室あるいは予備室を、取り扱い上一体型に構成しているので、キャリアよりも交換サイクルが早くくるトナーの補給交換と同時に攪拌室や予備室のキャリアを一緒に交換できるので、ユーザーがキャリアの交換時期を忘れることや、意識的に交換することなく、自然にキャリア交換ができる。
【0045】
請求項3記載の発明では、画像形成作業を終了する毎に、一定時間、逆回転動作を行うので、ユーザーがキャリア交換するとき、そのたび毎に攪拌スクリュー等を逆回転させる負担や、この操作を忘れることによるトナーおよびキャリアの飛散を未然に防ぐことができる。
【0046】
請求項4記載の発明では、着脱可能な予備室にカバー機構を設けることにより、ユーザーが交換する攪拌室および予備室から現像剤が飛散することを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現像器の垂直方向断面図である。
【図2】 画像形成装置の要部構成の概略を説明した図である。
【図3】 現像器の水平方向断面図である。
【図4】 現像器内の現像剤の流れを説明した図である。
【図5】 現像器内の現像剤の流れを説明した図である。
【図6】 現像ローラの断面とともに磁力線の様子を模式的に示した図である。
【図7】 現像器の垂直方向断面図である。
【図8】 現像器を分解した状態を例示した図である。
【図9】 トナーボトルを具備した現像器の断面図である。
【図10】 回動可能なカバーを具備した現像器の断面図である。
【符号の説明】
22A、22B 搬送攪拌スクリュー
26 クリーニング装置
29 トナーボトル
30 カバー
40 攪拌室
60 予備室
Claims (4)
- 現像器を具備しトナー及びキャリアとからなる乾式2成分現像剤を使用する画像形成装置であって、前記現像器は現像スリーブと攪拌室を有し、前記現像スリーブは回転スリーブの内側に磁気ロールを具備してなり、前記攪拌室は前記現像スリーブの下方かつ前記現像スリーブの軸方向に沿わせて設けられていてこの攪拌室の中には前記2成分現像剤を搬送攪拌する搬送攪拌スクリューが備えられている画像形成装置において、
前記攪拌室には前記攪拌室内の現像剤を収納し、また、収納した現像剤を前記攪拌室へ戻すことができる予備室が前記現像スリーブに対して前記攪拌室を介して離れた位置に設けられると共に、該予備室には搬送スクリューが設けられ、これら攪拌室と予備室とを連通する開口は開閉自在であり、前記予備室は当該画像形成装置の本体部から着脱可能な構成となっていて、
これら搬送攪拌スクリューおよび搬送スクリューの正逆転の切換えに応じて前記攪拌室内の現像剤を前記予備室へ収納する態様と前記予備室の現像剤を前記攪拌室へ放出する態様とが切換え可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、前記予備室および前記攪拌室或は前記予備室は前記現像剤を構成するトナーを収容し交換可能なトナー容器と一体的な状態で前記本体部に対して着脱可能であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1又は2記載の画像形成装置において、画像形成作業を終了する毎に、前記搬送攪拌スクリューおよび前記搬送スクリューを、前記攪拌室内の現像剤が前記予備室に収納されるように駆動することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、
前記着脱可能な予備室に、該予備室の開口部を開閉自在なカバーを設けたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2000315016A (ja) | 2000-11-14 |
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