JP4149721B2 - 車両用熱交換器の取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のラジエータや空調用コンデンサ等、車両用熱交換器の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のラジエータや空調用コンデンサ等の熱交換器の取付けに際しては、通常、該熱交換器の下端部に突設した支持ピンをラジエータコアサポートメンバのロアブラケットに設けた係止孔にインシュレータを介して上方より挿入係止し、該熱交換器の上端部に突設した支持ピンをラジエータコアサポートメンバとは別体のアッパブラケットを用いて、該アッパブラケットを前記支持ピンにインシュレータを介して係着して、該アッパブラケットを熱交換器にボルト締結することによって取付けるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように熱交換器の上端部の取付けに際しては別体のアッパブラケットを用いて、該アッパブラケットをラジエータコアサポートメンバにボルト締結して行うようにしているため、部品点数,作業工数が嵩むことを併せて、スペース的に狭隘な部分でボルト締結作業を行うため作業性が悪く、コスト的に不利となってしまうことは否めない。また、該支持ピンが熱交換器のタンク部に設けられている場合には、タンク部間の寸法バラツキが加わわって、取付作業性がさらに悪化する恐れがあった。
【0004】
そこで、本発明はボルト締結作業を伴うことなく熱交換器の取付けを簡単かつ迅速に行うことができる車両用熱交換器の取付構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にあっては、熱交換器(6,11)の下端部に支持ピン(9,14)を突設し、前記熱交換器(6,11)の上端部に左右一対の支持ピン(9,14)を突設し、係止孔(22,24)を有するロアブラケット(21,23)を取付部側(1)に設け、左右一対のアッパブラケット(25,28)を前記取付部側(1)に設け、一方の前記アッパブラケット(25L,28L)に対して前後方向に挿入固定されるキャップ(32,36)を設け、
前記キャップ(32,36)と前記一方のアッパブラケット(25L,28L)とが、前記上端部に突設した一方の前記支持ピン(9,14)をインシュレータ(15)を介して抱持固定する構造であって、
前記一方のアッパブラケット(25L,28L)と前記キャップ(32,36)とは、相互に係脱する係止手段(27,35,30,40)を備え、
他方の前記アッパブラケット(25R,28R)を車幅方向側部に開口(31,41)を有するフック形状に形成し、
前記取付部側(1)に対しての前記熱交換器(6,11)の取り付けに際しては、前記下端部に突設した前記支持ピン(9,14)を前記係止孔(22,24)にインシュレータ(15)を介して上方より挿入係止し、前記上端部に突設した他方の前記支持ピン(9,14)をインシュレータ(15)を介して前記フック形状の他方のアッパブラケット(25R,28R)の前記開口(31,41)に車幅方向より挿入係止し、前記他方のアッパブラケット(25R,28R)に保持された前記他方の支持ピン(9,14)を支点として前記熱交換器(6,11)を前後方向に回動させて、前記一方のアッパブラケット(25L,28L)と前記キャップ(32,36)とによってインシュレータ(15)を介して前記上端部の前記一方の支持ピン(9,14)を抱持固定することを特徴とする。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、熱交換器の下端部の支持ピンをインシュレータを介して取付部側のロアブラケットの係止孔に上方より挿入係止して、該熱交換器を取付部側に仮り保持することは前記従来と同様であるが、該熱交換器の上端部の固定に際しては、予め該熱交換器の上端部の一方の支持ピンにインシュレータを装着して、該支持ピンを取付部側に設けたアッパブラケットに前後方向にあてがうと共に、該アッパブラケットに対してキャップを前後方向に挿入固定することで該支持ピンをこれらアッパブラケットとキャップとでしっかりと抱持固定することができる。詳しくは、熱交換器の上端部の固定に際しては、前記他方の支持ピンと他方のアッパブラケットとを車幅方向より挿入係合して熱交換器をロアブラケット上だけでなく該他方のアッパブラケットでも仮り保持できて、このアッパブラケットによる支持点を中心に熱交換器の一方の側部を前後方向に回動するように押動して、一方の支持ピンを一方のアッパブラケットとキャップとにより抱持固定させることができて、熱交換器の組付作業をより一層簡単に行うことができる。
【0007】
従って、従来のような別体のアッパブラケットを取付部側にボルト締結する煩さな作業が伴うことがなく、熱交換器の取付けを、取付部側のロアブラケット上に仮り保持した状態で該熱交換器の上端部をキャップと共にアッパブラケット側に向けて前後方向に押動して、アッパブラケットに対してキャップを挿入固定するだけの所謂ワンタッチで組付けを完了することができ、部品点数および組付作業工数を低減できてコスト的に有利に得ることができる。
【0008】
さらに、アッパブラケットとキャップとは、係止手段によって相互に係脱自在であるため、該熱交換器の脱着作業をより一層容易に行うことができる。
【0009】
また、熱交換器上端部の左右支持ピンのうち他方の支持ピンは取付部側の左右アッパブラケットのうち車幅方向側部に開口を持つフック形状の他方のアッパブラケットで支持されるため、熱交換器の車幅方向の精度バラツキをこのフック形状のアッパブラケットで吸収できて、インシュレータを介しての弾性支持を適正に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0012】
図1において、1はラジエータコアサポートメンバを示し、該ラジエータコアサポートメンバ1はアッパメンバ2と、ロアメンバ3と、これらアッパメンバ2とロアメンバ3とを左右両側部で上下方向に連接する左右一対のサイドスティ部4、および該アッパメンバ2とロアメンバ3とを車幅方向中央部で上下方向に連設するセンターメンバとしてのフードロックスティ5と、を備えている。
【0013】
このラジエータコアサポートメンバ1は、例えば所要の硬度を有する適宜の合成樹脂材料をもって一体に型成形して得られる他に、所要の部分に金属芯材を配してこれを前記合成樹脂材料で鋳ぐるむように一体に型成形して得ることができる。
【0014】
6,11は何れも前記ラジエータコアサポートメンバ1に取付けられる熱交換器としてのラジエータ、および空調用コンデンサを示す。
【0015】
ラジエータ6は上,下にタンク部7,8を備えていて、これらタンク部7,8の左右両側部に支持ピン9を突設してある(下側の支持ピン9は図示省略)。
【0016】
空調用コンデンサ11は左,右にタンク部12,13を備えていて、これらタンク部12,13の上下端に支持ピン14を突設してある(下側の支持ピン14は図示省略)。
【0017】
これらラジエータ6および空調用コンデンサ11は、何れもその上下端部の支持ピン9,14に合成ゴム等の弾性材からなるインシュレータ15を装着し、該インシュレータ15を介して後述するように前記ラジエータコアサポートメンバ1に取付けられる。
【0018】
ラジエータの上端部用のインシュレータ15は図2,3にも示すように、同心円状に配置された比較的に硬度の高い中心側の円筒状のボス部16と外周側のフランジ部17と、これらボス部16とフランジ部17とを連接する比較的に硬度の低い膜状部18と、を備えている。この膜状部18を備えることにより、円筒状のボス部16がその軸方向に外周側のフランジ部17に対して、相対移動可能とされているので、ラジエータを所謂ダイナミックダンパーとして上下動可能に支持することができる。
【0019】
フランジ部17は環状溝17cを境にして大径部17aと小径部17bとを多段状に構成してある。
【0020】
このインシュレータ15は上側の支持ピン9に対して、フランジ部17の大径部17aを下側にして前記ボス部16を介して該支持ピン9に挿入配置してある。
【0021】
前記ラジエータコアサポートメンバ1のロアメンバ3の背面には、その左右両側部に前記ラジエータ6の下端部を支持するロアブラケット21を後方に向けて一体に突設してある。
【0022】
このロアブラケット21には係止孔22を設けてあり、該係止孔22にラジエータ6の下端部の支持ピン9を上端部用と別形状の図示しないインシュレータ15を介して上方から挿入係止して、該ラジエータ6の下端部を弾性的に支持するようにしてある。
【0023】
このラジエータ6を支持するロアブラケット21の上方には、前記空調用コンデンサ11の下端部を支持するロアブラケット23を後方に向けて一体に突設してある。
【0024】
このロアブラケット23は前記ロアブラケット21よりも突出量を小さくして、ラジエータ6の前面側に所要寸法で離間して空調用コンデンサ11を支持するもので、該ロアブラケット23には係止孔24を設けて、該係止孔24に空調用コンデンサ11の下端部の支持ピン14をインシュレータ15を介して上方から挿入係止して、該空調用コンデンサ11の下端部を弾性的に支持してある。
【0025】
一方、ラジエータコアサポートメンバ1のアッパメンバ2の背面には、その左右両側部に前記ラジエータ6の上端部を支持するアッパブラケット25を後方に向けて一体に突設してあると共に、その下方には前記空調用コンデンサ11の上端部を支持するアッパブラケット28を後方に向けて一体に突設してある。
【0026】
このアッパブラケット28は前記アッパブラケット25よりも突出量を小さくして、前記ロアブラケット23,21と、該アッパブラケット28,25とで前記空調用コンデンサ11とラジエータ6とを前後関係位置で略平行に支持するようにしてある。
【0027】
ラジエータ用のアッパブラケット25は左右一対のアーム部26を備えて、これらアーム部26,26間にアーム部26,26よりも後方突出量の少ないアーム部より薄肉のフランジ26aを備えて後方に開いた平面略コ字状とされ、アーム部26間に前記上部側の支持ピン9をインシュレータ15を介して受容するようにしてあり、前述のフランジ26aの中央部分の円弧状に凹んだ部分がインシュレータ15の環状溝17cに収まる一方、これらアーム部26の各先端部外側には後述するキャップ32が係着するフック部27を形成してある。
【0028】
コンデンサ用のアッパブラケット28は左,右ブラケット28L,28Rとで形状を変えて構成してある。
【0029】
例えば左ブラケット28Lは前記ラジエータ用のアッパブラケット25と同様に左右一対のアーム部29を備えていて、これらアーム部29の各先端部外側に後述するキャップ36が係着するフック30を形成してある。
【0030】
右ブラケット28Rは、例えば車幅方向内側に向く開口31を有するフック形状に形成してあり、この開口31縁をラジエータ用と形状の異なる図示しないインシュレータ15と係合させて、該インシュレータ15を係着保持するようにしてある。
【0031】
32はラジエータ用のアッパブラケット25に係着する合成樹脂製のキャップを示し、該キャップ32は前記インシュレータ15を抱持し得るように全体として平面略U字形状に形成してある。
【0032】
このキャップ32はその内周に前記インシュレータ15のフランジ部17の小径部17bと、アッパブラケット25の一対のアーム部26が進入係合するスリット33を形成してあり、スリット33の一部を形成し環状溝17cと係合する下部片33a,33aは、キャップ32がアッパブラケット25に係合した際にはフランジ26aと面一になるように形成されている。
【0033】
また、該キャップ32の左右両側部には、前記アーム部26の先端部のフック部27が突出する開窓部34を形成してあると共に、該開窓部34に臨んで前記アーム部26の進入過程でフック部27が乗り越えると、該フック部27に落ち込み係合するバネフック部35を形成してある。
【0034】
このバネフック部35は開窓部34の前端側を連設基部として所要の長さで一体に形成して、該連設基部を支点に車幅方向に撓み変形して前記バネ作用を発揮できるようにしてある。
【0035】
36はコンデンサ用のアッパブラケット28のうち、左ブラケット28Lに係着する合成樹脂製のキャップを示し、該キャップ36は図4に示すように前記インシュレータ15に上方から被冠してこれを抱持し得るように全体としてボックス形状に形成してあり、その上壁には支持ピン14の逃し孔37を形成してある。
【0036】
このキャップ36の左右両側部には、前記左ブラケット28Lの一対のアーム部29が進入係合するソケット部38を形成してある。
【0037】
ソケット部38の側部には、前記アーム部29の先端部のフック部30が突出する開窓部39を形成してあると共に、該開窓部39に臨んで前記アーム部29の進入過程でフック部30が乗り越えると、該フック部30に落ち込み係合するバネフック部40を形成してある。
【0038】
このバネフック部40は開窓部39の前端側を連設基部として所要の長さで一体に形成して、該連設基部を支点に車幅方向に撓み変形して前記バネ作用を発揮できるようにしてある。
【0039】
従って、本実施形態では前記ラジエータ用のアッパブラケット25のフック部27と、キャップ32のバネフック部35とによって相互に係脱する係止手段を構成し、コンデンサ用のアッパブラケット28Lのフック部30と、キャップ36のバネフック部40とで相互に係脱する係止手段を構成している。尚、バネフック部をアッパブラケット側に設けて、フック部をキャップ側に設けてもよい。
【0040】
以上の実施形態の構造によれば、ラジエータ6および空調用コンデンサ11のラジエータコアサポートメンバ1への取付けは、空調用コンデンサ11,ラジエータ6の順に行われる。
【0041】
ラジエータ6の取付けに際しては、下端部の支持ピン9をインシュレータ15を介してロアブラケット21の係止孔22に上方より挿入係止して、該ロアブラケット21上に仮り保持する。
【0042】
そして、上端部の支持ピン9のインシュレータ15に後方よりキャップ32を差し込んでフランジ部17の小径部17bをスリット33に摺接係合し、該キャップ32をインシュレータ15に装着した状態でラジエータ6の上端部をラジエータコアサポートメンバ1に向けて押動し、該インシュレータ15をアッパブラケット25のアーム部26,26間に収容させると共に、アーム部26,26をキャップ32のスリット33,33に挿入係合させて、キャップ32と共にアッパブラケット25側に押し付ける。
【0043】
すると、図3に示すように前記環状溝17cの前方側がアッパブラケット25のフランジ26aと係合すると共に、前記アーム部26のフック部27がキャップ32のバネフック部35を乗り越えて該バネフック部35に係合し、支持ピン9がインシュレータ15を介してこれらアッパブラケット25とキャップ32とによって前後方向に挟まれた状態で抱持固定される。尚、支持ピン9へのインシュレータ15およびキャップ32の装着手順は、インシュレータ15とキャップ15とキャップ32との装着を先に行なった後、支持ピン9に装着するようにしてもよい。
【0044】
一方、このラジエータ6に先行して取付けられる空調用コンデンサ11の取付けに際しては、下端部の支持ピン14をインシュレータ15を介してロアブラケット23の係止孔24に上方から挿入係合して、該ロアブラケット23上に仮り保持させることは前記ラジエータ6の取付けと同様であるが、このロアブラケット23上への仮り保持に先行して上端部右側の支持ピン14に挿入配置したインシュレータ15をフック形状の右側のアッパブラケット28Rの開口31に車幅方向内側から挿入して、該開口31の縁部に係合させた後、前述のようにロアブラケット23上に仮り保持させる。
【0045】
そして、上端部左側の支持ピン14に挿入配置したインシュレータ15に上方よりボックス状のキャップ36を被冠し、右側のアッパブラケット28Rに仮り保持された支持ピン14を支点として回動するように空調用コンデンサ11の左側上側部を左側のアッパブラケット28Lに向けて押動してアーム部29をキャップ36のソケット部38に挿入係合させ、該キャップ36をアッパブラケット28Lに押し付ける。
【0046】
すると、インシュレータ15がアッパブラケット28Lに突き当ると共に、前記アーム部29のフック部30がキャップ36のバネフック部40を乗り越えて該バネフック部40に係合し、支持ピン14がインシュレータ15を介してこれらアッパブラケット28Lとキャップ36とによって前後方向に挟まれた状態で抱持固定される。尚、コンデンサ11においても、ラジエータ6と同様に、支持ピン14へのインシュレータ15とキャップ36の装着手順は、インシュレータ15とキャップ16との装着を先に行なった後、支持ピン14に装着するようにしてもよい。
【0047】
以上のようにこの第1実施形態の構造によれば、従来のような別体のアッパブラケットをラジエータコアサポートメンバにボルト締結する煩さな作業が伴うことがなく、ラジエータ6,空調用コンデンサ11等の熱交換器の取付けを、ラジエータコアサポートメンバ1のロアブラケット21又は23上に仮り保持した状態で、これら熱交換器6,11の上端部をキャップ32又は36と共にアッパブラケット25又は28L側に向けて前後方向に押動して、該アッパブラケット25又は28Lに対してキャップ32又は36を挿入固定するだけの所謂ワンタッチで組付けを完了することができ、部品点数および組付作業工数を低減できてコスト的に有利に得ることができる。
【0048】
また、アッパブラケット25又は28Lとキャップ32又は36とは、係止手段であるフック部27又は30とバネフック部35又は40とによって相互に係脱自在であるため、これら熱交換器6,11の着脱作業をより一層容易に行うことができる。
【0049】
ここで、前記空調用コンデンサ11は左,右にタンク部12,13を設けて冷媒を横流れ方式としてあって、車幅方向の精度バラツキが生じる傾向にあるが、この空調用コンデンサ11は上端部右側の支持ピン14を車幅方向内側に向く開口31を持つフック形状の右側のアッパブラケット28Rで支持されるため、前記精度バラツキをこのフック形状のアッパブラケット28Rで吸収できて、インシュレータ15を介しての弾性支持を適正に行うことができる。
【0050】
また、この空調用コンデンサ11の上端部の固定に際しては、右側の支持ピン14と右側のアッパブラケット28Rとを車幅方向より挿入係合して空調用コンデンサ11をロアブラケット23上だけでなく該右側のアッパブラケット28Rでも仮り保持できて、前述のようにこのアッパブラケット28Rによる支持点を中心に空調用コンデンサ11の左側の側部を前後方向に回動するように押動して、左側の支持ピン14を左側のアッパブラケット28Lとキャップ36とにより抱持固定させることができて、空調用コンデンサ11の組付作業をより一層簡単に行うことができる。
【0051】
前記第1実施形態ではコンデンサ用のアッパブラケット28の右ブラケット28Rをフック形状としてあるが、図5に示す第2実施形態のようにラジエータ用のアッパブラケット25の左右ブラケット25L,25Rのうちの何れか一方、例えば右ブラケット25Rを、車幅方向内側に向く開口41を有するフック形状として、空調用コンデンサ11と同様の取付形態を得るようにすることもできる。
【0052】
また、図5に示した第2実施形態ではアッパブラケット25R,28Rの開口31,41を車幅方向内側に向けて形成してあるが、これとは逆に図6に示す第3実施形態のように開口31,41を車幅方向外側に向けて形成するようにしてもよい。また、前記第1および第2実施形態では、アッパブラケット25,28及びロアブラケット21,23をラジエータコアサポートメンバに設けているが、本発明はこれに限られることなく、例えば、コンデンサ用ブラケット28,23をラジエータ6のタンク部7,8に一体に設けて、ラジエータ6とコンデンサ11をサブアッセンブリしてからラジコアサポートに組み付けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す分解斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるラジエータ上端部の支持ピンとアッパブラケットおよびキャップとの関係を示す拡大斜視図。
【図3】図2の組付状態を示す部分断面斜視図。
【図4】図2のA−A線における組付状態を示す断面図。
【図5】本発明の第1実施形態におけるコンデンサ用のキャップを示す斜視図。
【図6】本発明の第2実施形態におけるラジエータコアサポートメンバを示す斜視図。
【図7】本発明の第3実施形態におけるラジエータコアサポートメンバを示す斜視図。
【符号の説明】
1 ラジエータコアサポートメンバ(取付部側)
6 ラジエータ(熱交換器)
9 ラジエータの支持ピン
11 空調用コンデンサ(熱交換器)
14 空調用コンデンサの支持ピン
15 インシュレータ
21 ラジエータ用のロアブラケット
22 係止孔
23 コンデンサ用のロアブラケット
25 ラジエータ用のアッパブラケット
27,30 フック部(係止手段)
28 コンデンサ用のアッパブラケット
31,41 他方のアッパブラケットに設けた開口
32 ラジエータ用のキャップ
35,40 バネフック部(係止手段)
36 コンデンサ用のキャップ
Claims (1)
- 熱交換器(6,11)の下端部に支持ピン(9,14)を突設し、前記熱交換器(6,11)の上端部に左右一対の支持ピン(9,14)を突設し、係止孔(22,24)を有するロアブラケット(21,23)を取付部側(1)に設け、左右一対のアッパブラケット(25,28)を前記取付部側(1)に設け、一方の前記アッパブラケット(25L,28L)に対して前後方向に挿入固定されるキャップ(32,36)を設け、
前記キャップ(32,36)と前記一方のアッパブラケット(25L,28L)とが、前記上端部に突設した一方の前記支持ピン(9,14)をインシュレータ(15)を介して抱持固定する構造であって、
前記一方のアッパブラケット(25L,28L)と前記キャップ(32,36)とは、相互に係脱する係止手段(27,35,30,40)を備え、
他方の前記アッパブラケット(25R,28R)を車幅方向側部に開口(31,41)を有するフック形状に形成し、
前記取付部側(1)に対しての前記熱交換器(6,11)の取り付けに際しては、前記下端部に突設した前記支持ピン(9,14)を前記係止孔(22,24)にインシュレータ(15)を介して上方より挿入係止し、前記上端部に突設した他方の前記支持ピン(9,14)をインシュレータ(15)を介して前記フック形状の他方のアッパブラケット(25R,28R)の前記開口(31,41)に車幅方向より挿入係止し、前記他方のアッパブラケット(25R,28R)に保持された前記他方の支持ピン(9,14)を支点として前記熱交換器(6,11)を前後方向に回動させて、前記一方のアッパブラケット(25L,28L)と前記キャップ(32,36)とによってインシュレータ(15)を介して前記上端部の前記一方の支持ピン(9,14)を抱持固定することを特徴とする車両用熱交換器の取付構造。
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