JP4149008B2 - 同じ細胞中でのブタ再生性呼吸系症候群ウイルスポリペプチド類の発現 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PRRSVのORF3またはORF4の蛋白質のグリコシル化形態の製造方法、この方法において用いるための宿主細胞またはベクターウイルス、該ORF3またはORF4の蛋白質をエンコードするDNA分子、該ORF3またはORF4の蛋白質のグリコシル化形態並びに該ORF3またはORF4の蛋白質を含むワクチンに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブタ再生性呼吸系症候群ウイルス(porcine reproductive respiratory syndrome virus)(PRRSV)は、1990年の後半以来北欧の5,000以上の豚農場を襲ってきた新しい豚の病気の原因である。現在ブタ再生性呼吸系症候群(PRRS)と呼ばれるこの病気は、不可解豚病(Mystery Swine Disease)としても知られている。最初この問題はドイツにおいて1990年の12月に確認され、1991年の初めには益々重大になった。1991年の1月および2月には、該病気はオランダおよびベルギーに広がった。勃発は、スペインからも報告されている。該病気は経済的観点から非常に費用がかかるようになり、しかしてオーエスキー病に匹敵またはそれより悪くなろうと予想されている。
【0003】
雌ブタにおける主要な臨床的徴候は、食欲減退および妊娠110日目までの後期流産である。子ブタの場合、呼吸系の問題に加えて、死産のおよび/または弱い子ブタの高い発生率が観察される。肥畜においては、慢性肺炎および死亡率の増大が起こる。
【0004】
PRRSに対してブタを保護するためのワクチンを開発するためにあるいはブタにおける感染を決定するための診断方法を開発するために、この病気の病原体が同定され、分離され、そしてワクチンにおける免疫原または診断的検定における抗原として適合するようにされねばならない。
【0005】
従来のワクチンは、化学的に不活性にされたウイルスワクチン、または変性生ウイルスワクチンからなり得る。しかしながら、不活性化ワクチンは、追加的免疫化を必要とし、不利なことにはアジュバントを含有し、製造するのに高価であり、また投与するのに骨が折れる。更に、いくつかの感染ウイルス粒子が、不活性化過程を生き残りそして当該動物に投与後病気を起こし得る。
【0006】
一般に弱毒生ウイルスワクチンが好まれ、何故ならそれらは、体液性反応および細胞性反応の両方に基づく免疫応答をしばしば引き起こすからである。今日まで、PRRSV株に基づくかかるワクチンは、マクロファージ細胞培養における毒性株の培養および連続継代によりのみ製造され得る。しかしながら、この処理のために、制御されない変異がウイルスのゲノム中に導入されて、それらの毒性および免疫化の性質において異種のウイルス粒子の集団をもたらす。加えて、かかる伝統的な弱毒生ウイルスワクチンは毒力が戻って、接種された動物の病気および他の動物への病原体の蔓延をもたらし得ることがよく知られている。更に、マクロファージ細胞系におけるPRRSV株の培養は非常に骨が折れ、また該ウイルスの低収量の結果となる。
【0007】
改善されたワクチンは、生ワクチンおよびサブユニットワクチンの両方共、組換えDNA技術に基づいて構築され得る。これらのワクチンは、PRRSV病原体に対して免疫応答を誘発することのできる必要なおよび関連のPRRSV免疫原物質もしくは該物質をエンコードする遺伝情報のみを有しそして生ワクチンまたは不活性化ワクチンの上記の不利を示さないであろう。
【0008】
該病気の病原体は今小さな包膜RNAウイルスであると知られ、そしてこのウイルスの欧州型はウエンスヴールト等(「ザ・ヴェト・クオータリ(The Vet. Quarterly),13,121〜130,1991」)に記載されている。乳酸デヒドロゲナーゼを高めるウイルス(LDV)およびウマ動脈炎ウイルスとのその関連性はコンゼルマン等(「ヴァイロロジー(Virology),193,329〜339,1993」)によりあるいはメウレンベルグ等(「ヴァイロロジー(Virology),192,62〜72,1993」)により記載されており、かくして該ウイルスをアーテリウイルス科(Arteriviridae)の群に位置付ける。
【0009】
レリスタッドウイルス(LV)と呼ばれるこの欧州型の株は、オランダ国レリスタッドのザ・セントラル・ヴェテリナリ・インスティチュートによりPCT WO92/21375と関連してフランス国パリのザ・インスティチュート・パスツールに番号I−1102下で寄託されている。
【0010】
別の欧州株が、EPA第91,202,646.5号に記載されておりそしてフランス国パリのザ・インスティチュート・パスツールのザ・コレクション・ナチオナル・デ・カルチャーズ・デ・マイクロオーガニズムズ(CNCM)に番号I−1140下で寄託されている。
【0011】
この欧州株は、最近コンゼルマン等(「ヴァイロロジー(Virology),193,329〜339,1993」)により記載されている。
【0012】
該ウイルスのアメリカ型が、ベンフィールド等(「ジェイ・ヴェト・ダイアグン・インヴェスト(J. Vet. Diagn. Invest.),,127〜133,1992)」)に記載されている。該アメリカ型の株は、ATCCに番号VR−2332下で寄託されておりそしてPCT WO93/03760および欧州特許出願0,529,584に挙げられている。該ウイルスが見つけられた後の早期に重要な観察がウエンスヴールト等(「ジェイ・ヴェト・ダイアグン・インヴェスト(J. Vet. Diagn. Invest.),,134〜138,1992)」)によりなされ、しかして彼はアメリカ型および欧州型をそれらの抗原的特徴に基づいて比較しそしてアメリカ型および欧州型の株がかなりの抗原的相違を示すことを実証した。
【0013】
PRRSVの2種の欧州株のゲノムおよび米国分離株のゲノムの一部が、分子的にクローニングされそして配列決定された(PCT WO92/21375;メウレンベルグ等「ヴァイロロジー(Virology),192,62〜72,1993」;コンゼルマン等前掲;ワング等「ジェイ・ヴェト・ダイアグン・インヴェスト(J. Vet. Diagn. Invest.),,293〜296,1994」;マーダッシ等「ジェイ・ゲン・ヴァイロル(J.Gen. Virol.),75,681〜685,1994」;メング等「プロク・第13回IPVSコングレス(Proc. 13th IPVS Congress),61,1994」)。
【0014】
PRRSVゲノムのRNAは約15kbを含みそして8つの開放型読み枠(ORF)がその中で同定され得、即ちORF1A,BおよびORF2〜7である。ORF1A,BはとりわけウイルスRNAポリメラーゼをエンコードするのに対し、ORF2〜6はウイルス膜(エンベロープ)蛋白質をエンコードする。ORF7は、ヌクレオキャップシド蛋白質をエンコードする。感染された細胞においては、6種の主要なサブゲノムmRNAの3′共末端入れ子化セット(coterminal nested set)が、欧州分離株および米国分離株(メング等前掲)の両方において実証され得る。第1表に、PRRSVの構造蛋白質をエンコードするORF(コンゼルマン等前掲)の特徴が要約されている。
【0015】
【表1】
Figure 0004149008
【0016】
PRRSVゲノム上のORFの分布が、図1に示されておりそしてメウレンベルグ等(前掲)により見出されたものに相当する。
【0017】
前記に挙げられたORFにより発現されるPRRSV蛋白質についてはほとんど知られていない。約15〜26kDの5種のウイルス蛋白質が、欧州または米国PRRS分離株で接種された細胞の溶菌液において同定された(ネルソン等「ジェイ・クリン・マイクロバイオル(J. Clin. Microbiol.),31,3184〜3189,1993)」およびベンフィールド等「プロク・第13回IPVSコングレス(Proc. 13th IPVS Congress),62,1994」)。ORF7、ORF6およびORF5の蛋白質はビリオン中に存在することが実証された(メウレンベルグ等「ヴァイロロジー(Virology),206,155〜163,1995」)。今般、ORF3およびORF4の蛋白質の2種の形態即ち小さな形態および大きな形態がPRRSVで感染された細胞中に存在するが、しかし1種の形態のみが感染細胞の上澄みから分離された精製ビリオン中に存在することが見出された。各ORF蛋白質の2種の形態は、それらの炭水化物鎖のプロセッシングのレベルにより区別される。精製ビリオン中に存在する形態である大きな形態はエンドグリコシダーゼH(エンド−H)耐性であるのに対し、小さな形態はエンド−H感受性である。酵素エンド−Hの基質は、糖蛋白質の“高マンノシル化”形態のみである。この酵素は、アミノ酸アスパラギン(Asn)に結合されている炭水化物基GlcNac直後のオリゴ糖鎖を開裂する。より複雑な形態即ちグリコシル化過程が完了している形態は、エンド−H開裂に対して耐性である。ORF3および4の蛋白質のグリコシル化過程の段階を決定するために並びにORF蛋白質の小さな(“高マンノース”)形態をそれらの大きな(“複雑な”)形態から区別するために、エンド−H耐性がここにおいて用いられた。酵素ペプチド−N−グリコヒドロラーゼ(PnGase−F)を用いて、ORF3および4の完全に脱グリコシル化された形態(ポリペプチド骨格)が得られた。ビリオン中に組み込まれたORF3および4の糖蛋白質は大きな(“複雑な”)形態であることが分かり、しかしてこれらの形態はそれらの前駆体である小さな(“高マンノース”)形態から更なるプロセッシングによりもたらされ、その結果該大きな形態はエンド−H耐性になった。ORF3およびORF4の蛋白質形態のSDS−PAGEにより決定された分子量(MW)が第2表に示されている。
【0018】
【表2】
Figure 0004149008
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
個々のORFで形質転換された真核細胞中での個々のORFの発現後、ウイルス感染細胞とは対照的に専らORF3およびORF4の蛋白質の小さな形態が産生されることが分かった。それらの個々の蛋白質は真核細胞中で完全にはプロセッシングされないので、小胞体からゴルジ装置の中嚢への該蛋白質の輸送は可能でないということが最も有りそうである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
驚くべきことに、PRRSVのORF3およびORF4の蛋白質の大きな形態を得るために1つの細胞中におけるORF2、ORF3およびORF4の共発現が必要とされかつ充分であるということが今般見出された。感染過程中、動物は該蛋白質の成熟(大きな)形態に直面する。それ故、本発明は、PRRSVのORF3およびORF4の蛋白質の成熟した大きな形態の組換えDNAの調製方法を提供する。
【0021】
それ故、本発明は、PRRSVのORF3またはORF4の蛋白質をエンコードするDNA断片で形質転換された適当な宿主細胞あるいはORF3またはORF4の蛋白質をエンコードするDNA断片を含むベクターウイルスで感染された宿主細胞を該蛋白質を発現する条件下で培養する工程および発現された蛋白質を採取する工程からなる、PRRSVのORF3またはORF4の蛋白質のグリコシル化形態の製造方法において、同じ宿主細胞が同時にPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質を発現することを特徴とする上記方法を提供する。ORF2、ORF3およびORF4は、図1に示されているPRRSVゲノム上のこれらのORFの分布を示す地図により定められるようなポリメラーゼをエンコードする領域ORF1の下流(3′方向)の大きな蛋白質をエンコードする(部分的に重複する)領域として定められる。この地図は、メウレンベルグ等(前掲)において示されたものと一致しそしてすべてのPRRSウイルスにとっての代表的地図と考えられる。ORF5〜7もまた、前記の地図上のそれらの位置により定められる。
【0022】
特に、上記のORFは、コンゼルマン等(前掲)に開示されたそれぞれのORFによりエンコードされるPRRSV蛋白質のアミノ酸配列により特徴づけられる。
【0023】
特定のORF蛋白質にとって、個々のPRRSV分離株の間には自然変異が存在し得ることが理解されよう。これらの変異は、全体の配列中の1つまたはそれ以上のアミノ酸の相違により実証され得る。かかる変異PRRSVおよびこれらのORF蛋白質のアミノ酸配列の例は、メウレンベルグ等(前掲)により開示されている。
【0024】
好ましくは、本発明において用いられるべきORF蛋白質は、コンゼルマン等(前掲)により開示されたアミノ酸配列に対して、アミノ酸配列レベルに基づいて少なくとも55%一層好ましくは少なくとも70%の相同を示す。
【0025】
本発明の本質的観点は、全く同一の宿主細胞がPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質を共発現することである。このことは、3つの該ORFを含むDNA断片で宿主細胞を形質転換することによりあるいは3つすべてのORFが該細胞中に導入されるように1種より多いDNA断片で該細胞を形質転換することにより達成され得る。例えば、宿主細胞は、ORF2を含む第1断片、ORF3を含む第2断片およびORF4を含む第3断片である3種のDNA断片で共形質転換され得る。
【0026】
同様に、宿主細胞は、上記の3つのORFが同じ細胞中に導入される限り、1種のベクターウイルスまたはそれ以上のベクターウイルスにより(共)感染され得る。
【0027】
ORF2、ORF3およびORF4を有する宿主細胞中での同時発現がORF3およびORF4の蛋白質の大きな成熟形態を生産するために必要とされかつ充分であるけれども、所望するならORF5〜7の1つまたはそれ以上のようなPRRSVの他のORF特にORF5および/またはORF7もまた、該宿主細胞により共発現され得る。
【0028】
更に、本発明による方法において、ORF2、ORF3およびORF4のすべては、これらのORFの発現が保証されるようにプロモーター配列の転写調節下にある。好ましくは、各ORFは、別々のプロモーターに作動的に結合されている。
【0029】
本発明において用いられるべきDNA断片は、当該ORFが事実上会合または結合されない種々の複製遂行DNA配列を含み得、その結果適当な宿主の形質転換のために用いられ得るいわゆる組換え核酸分子をもたらす。かかるハイブリッドDNA分子は、好ましくは、例えばプラスミドから誘導される。PRRSVのORFをクローニングするために用いられ得る特定のベクターは、当該技術において公知でありそしてとりわけpBR322、種々のpUC、pGEMおよびブルースクリプト(Bluescript)プラスミド(ロドリグクエズ・アール・エルおよびディー・ティー・デンハルト編集「ベクターズ(Vectors):分子クローニングベクターおよびそれらの使用の調査(A survey of molecular cloning vectors and their uses),バターワースス,1988」;レンストラ・ジェイ・エイ等「アーク・ヴァイロル(Arch. Virol.),110,1〜24,1990」も参照)のようなプラスミドベクターを含む。かかる組換え核酸分子の構築のために用いられるべき方法は、当業者に公知でありそしてとりわけマニアティス・ティー等(「分子クローニング研究室マニュアル(Molecular Cloning A Laboratory Manual),コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー,第2編,1989」)に記載されている。
【0030】
適当な宿主細胞は、PRRSVのORFの蛋白質をエンコードするDNA断片により形質転換され得かつ該PRRSVのORFの蛋白質をグリコシル化形態にて発現することのできる細胞である。ここで用いられる“形質転換”は、用いられる方法例えば直接取込みまたは形質導入に無関係に、宿主細胞中への異種核酸配列の導入を指す。該異種核酸配列は、宿主ゲノム中に統合され得る。発現のために、異種DNA断片は、選定された宿主と適合し得かつ挿入された核酸配列の発現を調節し得る適切な発現制御配列を備える。
【0031】
宿主は好ましくは、酵母例えばサッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)のような真核源のものあるいはHeLa細胞およびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を含めた昆虫、植物または哺乳類の細胞のようなより高等の真核細胞である。昆虫細胞は、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)のSf9細胞系(ルッコウ等「バイオテクノロジー(Bio−technology)6,47〜55,1988」)を含む。真核クローニング系におけるPRRSVのORFのクローニングおよび発現に関する情報は、エッサー・ケイ等(「真核生物のプラスミド(Plasmids of Eukaryotes),スプリンジャー・ヴェアラグ,1986」)に見られ得る。
【0032】
宿主細胞が酵母である場合、例示的な有用な発現制御配列は、例えばα−接合因子を含む。昆虫細胞に対しては、バクロウイルスのポリヘドリンまたはp10プロモーターが用いられ得る(スミス・ジー・イー等「モル・セル・バイオル(Mol. Cell. Biol.),2156〜65,1983」)。宿主細胞が哺乳類源のものである場合、例示的な有用な発現制御配列は、例えばSV−40プロモーター(ベルマン・ピー・ダブリュー等「サイエンス(Science)222,524〜527,1983」)あるいは例えばメタロチオネインプロモーター(ブリンスター・アール・エル「ネイチャー(Nature)296,39〜42,1982」)または熱ショックプロモーター(ヴォエルミー等「プロク・ナトル・アカド・サイ・ユーエスエイ(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)82,4949〜53,1985」)を含む。
【0033】
あるいは、適当な宿主細胞は、PRRSVのORFをエンコードするDNA断片を含むベクターウイルスによる感染を受けやすい細胞である。ベクターウイルスにおいて、異種DNA断片が、該ウイルスの非必須領域即ち該ウイルスの感染または複製に必要な機能のような該ウイルスの必須機能を壊すことなく該DNA断片の組込みのために用いられ得る領域中に挿入される。かかる領域は、一般に、ヘルペスウイルスおよびポックスウイルスを含めて種々のウイルスについて当該技術において知られている。
【0034】
多量のPRRSVのORFの蛋白質を得るために、好ましい発現系はバクロウイルス発現系(BVES)である。この系においては、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(Sf;IPLB−Sf21)のような昆虫細胞は、オートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(AcNPV)のように、バクロウイルス用の宿主として細胞培養において保持される。AcNPVにおける遺伝子のいくつかは、高レベルに発現されるがしかしウイルス感染サイクルに対して非必須である。これらの遺伝子は、pAcAS3のようなバクロ転移プラスミドと野性型(wt)AcNPVのDNAとの間でトランスフェクションされた細胞における異種組換えの標的である。pAcAS3(ジェイ・ヴラック等「ヴァイロロジー(Virology)179,312〜320,1990」)においては、異種遺伝子は、組換え過程の標的を定めるwt AcNPVの配列により囲まれた非必須のp10遺伝子の代わりにp10プロモーターの下流に挿入される。組換え体のスクリーニングを容易にするために、pAcAS3はLacZ遺伝子をも含んでいて、培地へのX−galの添加時に組換え体プラークが青色に変わるようにする。
【0035】
【発明の実施の形態】
請求項に記載された方法において、上記に定められた宿主細胞は、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質の発現にとって好都合である条件下で培養され得る。ワクチンまたは診断的検定体は粗製培養物、宿主細胞溶菌液または宿主細胞抽出物の試料を用いて調製され得るけれども、別の具体的態様においては使用目的に依存してより精製されたORF3またはORF4の蛋白質が製造され得る。生産された蛋白質を精製するために、ORF2、ORF3およびORF3の全てを発現する宿主細胞が適切な容量にて培養されそして産生された蛋白質がかかる細胞からあるいは該蛋白質が分泌されるならば培地から単離される。培地中に排出された蛋白質は標準的技法例えば塩分別、遠心分離、限外濾過、クロマトグラフィー、ゲル濾過免疫沈降または免疫アフィニティークロマトグラフィーにより単離されそして精製され得、一方細胞内蛋白質は最初に該細胞を収集し、これらの細胞を例えば音波処理によりまたはフレンチプレスのような他の機械的破壊手段により破壊し、次いで所望するなら該蛋白質を他の細胞内成分から分離することにより単離され得る。細胞破壊はまた、化学的手段(例えば、EDTA処理)またはリゾチーム消化のような酵素的手段により達成され得よう。
【0036】
本発明の更なる具体的態様によれば、1種またはそれ以上の異種DNA断片を含むベクターウイルスにおいて、該DNA断片がPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質をエンコードすることを特徴とする上記ベクターウイルスが提供される。かかるベクターウイルスは、一般的意味で既に上記に記載されている。このベクターウイルスは、ワクチンの開発の新しい手法即ち弱毒生ウイルスワクチン株をキャリヤー(ウイルスワクチンベクター)として用いる外来病原体の遺伝子の発現において用いられ得る。生ベクターウイルスによる抗原の発現は、自然感染後の発現を模擬し得そして体液性および細胞性の両方の免疫応答を刺激し得る。かかるベクターは、適切なワクチンが現在入手されないかあるいは安全的にまたは容易に作られ得ない病気対する免疫化のために用いられ得る。上記に概略されているように、PRRSVのORF3またはORF4を含むベクターウイルスによる免疫原の発現は、本発明によるベクターウイルスが適用される場合のみ自然感染を模擬する。
【0037】
PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の同時発現のために適するウイルスベクターは、当業者に知られておりそしてワクチニア(ピッシニおよびパオレッチ「アドヴ・ヴァイル・レス(Adv. Vir. Res.)34,43〜64,1988」;リヴィエレ等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)66,3424〜3434,1992」;メンゲリング等「アーク・ヴァイロル(Arch. Virol.)134,259〜269,1994」)のようなポックスウイルス、豚痘(ヴァン・デア・リーク等「ザ・ヴェト・レコード(The Vet. Record)134,13〜18,1994」)、アデノウイルス(フス等「ワクチン(Vaccine)12,607,1994」)および仮性狂犬病ウイルスのようなヘルペスウイルスを含む。
【0038】
本発明において用いられるべき好ましいベクターウイルスは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)から誘導される。
【0039】
例えば、PRVについては、いつくかの非必須領域が開示されておりかつgp50、gp63、gI、gIII、gX、11K、チミジンキナーゼ(TK)、リボヌクレオチドレダクターゼ(RR)、蛋白質キナーゼ(PK)または28K(ピーターズ等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)67,170〜177,1993」;デ・ウインド・エヌ等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)64,4691〜4696,1990」;ムーアマン・アール・ジェイ・エム等「ジェイ・ゲン・ヴァイロル(J. Gen. Virol.)71,1591〜1595,1990」;ペトロヴスキス・イー・エイ等「ヴァイロロジー(Virology)159,193〜195,1987」;ヴァン・ジイル・エム等「ジェイ・ゲン・ヴァイロル(J. Gen. Virol.)71,1747〜1755,1990」;トムセン・ディー・アール等「ジーン(Gene)57,261〜265,1987」;キーラー・シー・エル等「ジーン(Gene)50,215〜224,1986」;ウイーレイ・エム・イー等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)62,4185〜4194,1988」;ヴァン・ジイル・エム等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)65,2761〜2765,1991」;メッテンレイター・ス・シー等「ヴァイロロジー(Virology)179,498〜503,1990」;米国特許第4,609,548号、欧州特許第0263207号、欧州特許出願第94203643号およびPCT出願WO/94/01573)をエンコードする遺伝子のような異種DNA配列の組込みのために用いられている。
【0040】
周知の、DNA配列をクローニングベクター中に挿入するための処理操作並びに生体内の同種組換えまたはコスミドクローニングの技法が、ORFをヘルペスウイルスのゲノムの非必須領域中に挿入するために用いられ得る(マニアティス・ティー等「分子クローニング(Molecular Cloning),コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー,1989;欧州特許出願第074808号;ロイズマン・ビーおよびジェンキンス・エフ・ジェイ「サイエンス(Science)229,1208,1985」;ヒグチ・アール等「ニュウクレイック・アシッズ・レス(Nucleic Acids Res.)16,7351,1988」;デ・ウインド・エヌ等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)64,4691〜4696,1990」;ヴァン・ジイル・エム等「ジェイ・ヴァイロル(J. Virol.)62,2191〜2195,1988」;アッカーマン・エム「ジェイ・ヴェト−メド・ビー(J. Vet− Med. B.),35,379〜396,1988」並びに上記のパラグラフに記載されている方法)。
【0041】
PRRSVのORF2、ORF3またはORF4の蛋白質をエンコードするDNA断片は、ベクターウイルスゲノムの同じまたは異なる領域において挿入され得る。
【0042】
当然本発明はまた2種またはそれ以上好ましくは2種または3種のベクターウイルスの混合物を提供し、しかして該混合物は、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質が同じ細胞により生体内で同時に発現されるように生体内で宿主細胞を共感染することができるものである。この混合物はまた、ワクチン中の活性成分として用いられ得る。該混合物が2種のベクターウイルスを含む場合、一方のウイルスは上記の3つのORFのうちの2つを含みそして第2のウイルスは第3の所要ORFを含む。該混合物が3種のベクターウイルスを含む場合、各ウイルスは所要ORFのうちの1つを含む。所望するなら、該混合物中のベクターウイルスの1種またはそれ以上がPRRSVのORF5〜7のうちの1つまたはそれ以上を含む。
【0043】
好ましくは該混合物において組み込まれるべきベクターウイルスはPRVワクチンウイルスから誘導され、しかして好ましくは遺伝子型的にgD- (および所望するなら表現型的にgD+ )および/またはgE- であるPRV株(PCT出願WO94/01573,EP出願第94203643号)が用いられる。
【0044】
本発明によるベクターウイルスまたは上記の混合物中に組み込まれるべきベクターウイルスは該ベクターウイルスで感染された宿主細胞を培養することにより製造され得、その後ウイルス含有細胞および/または該細胞中で生長されたベクターウイルスが、随意に純粋な形態にて、収集されそしてワクチン中に随意に凍結乾燥された形態にて組み込まれ得あるいは診断的検定に用いられ得る。
【0045】
本発明は更に、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質をエンコードする核酸配列を含むDNA断片において、該蛋白質をエンコードする各ORFが作動的にプロモーターに結合されている該DNA断片を提供する。かかるDNA断片は、上記に定められた宿主細胞またはベクターウイルスの製造のために用いられ得る。
【0046】
本発明の範囲内には、精製されたエンド−H耐性のPRRSVのORF3またはORF4の蛋白質も含まれる。該エンド−H耐性のORF3またはORF4の蛋白質の好ましい形態は、それぞれ55〜60kDまたは40〜47kDの分子量を有する。
【0047】
これらのエンド−H耐性ORF蛋白質は、本発明による方法により得られる、これらが通常事実上会合されるPRRSV物質を含まない実質的に純粋な形態にてあるいはPRRSV蛋白質の混合物として提供され得る。
【0048】
更に、本発明は、PRRSウイルスに対してブタにおいて効果的な免疫応答を誘発するワクチンを提供する。このワクチンは、製薬上受容され得るキャリヤーまたは希釈剤と一緒に本発明による方法により産生されたORF3および/またはORF4の蛋白質を含むサブユニットワクチンであり得る。
【0049】
あるいは、製薬上受容され得るキャリヤーまたは希釈剤と一緒に本発明によるベクターウイルスもしくは上記に定められたベクターウイルスの混合物を含むベクターワクチンが提供される。
【0050】
例えば、該ワクチンはまた、例えば活性および/または貯蔵寿命を増大させるためにしばしば他の成分と混合されているところの、水性媒質または水含有懸濁液を含み得る。これらの成分は、塩、pH緩衝剤、安定剤(脱脂乳、カゼイン加水分解物またはクエン酸等)あるいはチメロサール、メルチオレートおよびゲンタマイシンのような保存剤で有り得る。
【0051】
所望するなら、本発明によるワクチンは、1種またはそれ以上のアジュバントと共に処方される。適当な例は、クイル(Quil)Aのようなサポニン、水酸化アルミニウム、コレラトキソイドまたはテタヌストキソイド、オイル乳濁液(o/wまたはw/o)および水性ビタミンE分散液である。
【0052】
本発明によるワクチンは、慣用の能動免疫化スキーム即ち投与量処方と適合し得るようにおよび発症予防上および/または治療上効果的でかつ免疫原性がある量にて一回投与または反復投与にて投与され得る。該ワクチンの投与は、例えば皮内に、皮下に、筋肉内に、腹膜腔内に、静脈内に、鼻内にまたは経口的になされ得る。
【0053】
本発明はまた“免疫化学試薬”に関し、しかして該試薬は本発明の方法により産生されたPRRSVのORF3またはORF4の蛋白質の少なくとも1種を含む。
【0054】
用語“免疫化学試薬”は、該蛋白質が適当な支持体に結合されているかあるいは標識性物質を備えていることを意味する。
【0055】
用いられ得る支持体は、例えば、微小試験用ウェルまたはキュベットの内壁、チューブまたはキャピラリー、膜、フィルター、試験用ストリップあるいは例えばラテックス粒子、赤血球、染料ゾル、金属ゾルまたはゾル粒子としての金属化合物のような粒子の表面である。
【0056】
適当な標識性物質は、とりわけ、放射性同位元素、蛍光化合物、酵素、染料ゾル、金属ゾルまたはゾル粒子としての金属化合物である。
【0057】
“免疫化学試薬”は、抗PRRSV抗体を含有する疑いのあるサンプルと共に該試薬がインキュベーションされそしてその後該抗体の有無が決定される診断的検定において用いられ得る。
【0058】
本発明はまた免疫検定において用いられるべき試験キットに関し、しかしてこの試験キットは少なくとも1種の本発明による免疫化学試薬を含有する。
【0059】
この試験キットを用いて行われる免疫化学反応は、好ましくはサンドイッチ反応、凝集反応、競合反応または阻害反応である。
【0060】
【実施例】
実施例1
ワクチニアウイルスによる同じ細胞中での複数のPRRSVのORFの遷移的同時発現
PRRSVからのcDNAクローンpRRSV−T1の製造および分析は、コンゼルマン等(前掲)において記載された。PRRSVの完全なORFを含有しかつそれぞれのATG開始コドンに近くで始まる断片が、クレノウポリメリラーゼでの処理後、ベクタープラスミドブルースクリプト(pBluescript)SKII−(ストラタゲン(Stratagene))のT7プロモーターの下流においてEcoRV制限部位(ORF2およびORF5)またはSmaI制限部位(ORF3およびORF4)中にクローニングされた。これらの挿入体は、次のPRRSV−T1配列残基を含有していた(コンゼルマン等,前掲)。
【0061】
ORF2: (EcoRI−Ndel,クレノウ充填(fill−in))1602〜2381
ORF3: (HincII−HinfI,クレノウ充填)2207〜3040
ORF4: (BstYI−SpeI,クレノウ充填) 2673〜4920
ORF5: (BstXI−HindIII,クレノウ充填)
3304〜3954
T7 RNAポリメラーゼを発現するvTF7−3(フエルスト等,1986,PNAS83,8122〜8126)での5の感染多重度における感染後のクローンBSRであるBHK−21(ベビーハムスター腎臓)細胞において、トランスフェクション実験を行った。1時間の後感染細胞を、製造者の指図に従ってストラタゲン“哺乳類トランスフェクションキット”を用いて、2μgのプラスミドでトランスフェクションした。
【0062】
メチオニン不含の培地でのトランスフェクション後4時間して、細胞を洗浄した。30分間の飢餓後皿当たり50μCiのTran(35S)標識を添加し、そしてこれらの細胞を37℃にて24時間インキュベーションした。細胞をPBSで洗浄し、1%トリトン(Triton)中で溶解し、そして蛋白質を95℃および2%SDSにより変性した。
【0063】
ケッスラー(「メソッズ・エンジモル(Methods Enzymol.)73,442〜459,1981」)に従って、粗製蛋白質のサンプルを抗ORF4モノクローナル抗体(mab35)および固定スタフィロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)細胞と共に沈澱させた。これらの免疫複合体を遠心分離により収集した。生じたペレットを、30μlのラエムミリ(Laemmili)サンプル緩衝液中に再懸濁しそして95℃にて5分間インキュベーションした。遠心分離後、上澄みをSDA−10%ポリアクリルアミドゲル中で分析した。ゲルを固定し、En3Hanceで含浸し、ワットマン3MM濾紙上で乾燥しそして−70℃にてコダックX−AR5フィルムに露光した。
【0064】
発現された蛋白質のエンド−Hによる脱グリコシル化を、次のように行った。沈澱および洗浄された免疫複合体をNEB緩衝液(ニュー・イングランド・バイオラブズ(New England Biolabs))中に再懸濁した。1.5単位のエンド−Hを添加し、そしてこのサンプルを37℃にて16時間インキュベーションしそして次いでSDS−PAGE分析のために30μlのラエムミリ(Laemmili)サンプル緩衝液中に再懸濁した。
【0065】
第1実験(図2)において、いくつかのORF組合わせの共発現を行った。ORF4の成熟した大きな形態(40〜47kD)の発現を支持するためにORF2、ORF3およびORF4の共発現が必要とされかつ充分であることが実証されている。ORF4の蛋白質の観察された分子量形態がビリオン中に存在するものと同様であることを実証するために、エンド−Hでの脱グリコシル化実験を異なる組合わせの発現生産物に関して行った(図3)。ORF2、ORF3およびORF4で共形質転換された細胞のみがORF4の蛋白質の大きな形態を発現すること並びにこれらの大きな形態はエンド−H処理に対して耐性であることが示されている。
【0066】
実施例2
PRRSVのORF2、3および4を発現するPRVベクターウイルスの混合物
PRV gD- およびgE- ベクターウイルスの構築。
【0067】
PRV NIA−3株から、gDを含有するPstI NcoI断片をPGEM5ZF(+)ベクターにおいてサブクローニングした。トランスフォーマー(Transformer(商標))処理操作(クロネテク(clonetech))でもって、SpeIおよびAvrIIの制限部位を導入した。SpeI部位は、gDのATG開始コドンの上流の17ヌクレオチドの所にて導入された。AvrII部位は、TGA終止コドンの後の最初のヌクレオチドの所にて導入された。これらの変異が導入された後、SpeIおよびAvrIIでの制限酵素消化により完全なgD遺伝子を除去した。以前のgD部位上に、SpeI、EcoRI、EcoRV、HindIIIおよびAvrIIの制限部位を含有するオリゴヌクレオチドを挿入した。次いで、PstI−NcoI断片をプラスミドから分離し、そしてピーターズ等(ジェイ・ヴァイロロジー(J. Virology)66,894〜905,1992)により記載された方法によるPRV R1株(デ・ウインド等「ジェイ・ヴァイロロジー(J. Virology)64,4691〜4696,1990」)での同種組換えのために用いた。
【0068】
gD−およびgE−マイナスの変異体を得るために、PRVのHindIII−B断片のNdeI−StuI断片を、gD欠失を含むNdeI−StuI断片で置換した。このHindIII断片もまた、gEを包囲する欠失(位置6831におけるDraI部位から位置8562における変異体324(デ・ウインド等,1990,前掲)のリンカー挿入部位)を含有していた。生じたプラスミドを次いで、野性型コスミドc−179、c−27およびc−443(ヴァン・ジイル等「ジェイ・ヴァイロロジー(J. Virology)62,2191〜2195,1988」)での組換えによりgD−,gE−ウイルスを発生させるために用いた。
【0069】
PRRSVのORF2、3および4を発現するPRV gD変異体の構築。
【0070】
上記の仮性狂犬病gD−,gE−ベクターD57において、各ORFを別々に挿入した。次のやり方が組換えウイルスを得るのに用いられた。ORFは、ポリメリラーゼ連鎖反応を用いることにより特異的に増幅された。増幅された生成物は、次いでpCRtmIIベクター中にクローニングされた。次いで、ORFはこのベクターから分離され、そして転移ベクターpDHβ中にクローニングされた。このベクターは次いで、PRRSVのORFをPRV D57株のウイルスゲノム中に転移するのに用いられた。
【0071】
PRRSVのORFのPCR増幅
特定のORFを増幅するために、PRRSV配列に対応する次のプライマー対を用いた。
【0072】
ORF2:上方プライマー,ヌクレオチド1609〜1628(1609および1628を含めて)
下方プライマー,ヌクレオチド2351〜2370(2351および2370を含めて)の相補的配列
ORF3:上方プライマー,ヌクレオチド2211〜2230(2211および2230を含めて)
下方プライマー,ヌクレオチド3025〜3044(3025および3044を含めて)の相補的配列
ORF4:上方プライマー,ヌクレオチド2747〜2766(2747および2766を含めて)
下方プライマー,ヌクレオチド3296〜3315(3296および3315を含めて)の相補的配列
すべてのヌクレオチド番号は、コンゼルマン等(ヴァイロロジー(Virology)193,329〜339,1993)により与えられているようなPRRSV配列を指す。
【0073】
これらのORFを、PRRSVのすべての構造遺伝子を含有するプラスミド(pPRRSV)から次の方法により増幅した。
【0074】
5μl(10x)PCR緩衝液(酵素供給者から購入)、5μl(2mM)dNTP類、5μl(10μM)上方プライマー、5μl(10μM)下方プライマー、0.2Uスーパー・タク(Super Taq)(セファロ(Sepharo)Q)、1μl(1μg/μl)pPRRSVおよび50μlの総容量になるまでの水を添加することにより、PCRミックスを調製した。この混合物の上に鉱油を1滴垂らした後、94℃にて1分、55℃にて1分および72℃にて1分のサイクルを30回用いてPCRを遂行した。増幅後、それらの生成物は、0.5μg/mlの臭化エチジウムを含有する2%アガロースゲル上で可視化され得た。
【0075】
増幅化されたORFのクローニング
増幅化された生成物を、インヴィトロゲン(Invitrogen)TAクローニングキットを用いてpCRtmIIベクター中にクローニングした。すべての処理操作は製造者の指図に従って遂行された。このベクターから、ORFを転移ベクターpDHβ中にクローニングした。正しい配向(right orientation)にてクローニングされたPCR生成物(pCRtmIIベクターのT7プロモーターの側面に位置するATG出発コドンORF)を該ベクターからBamHI消化により除去し、次いで平滑末端を生ずるためのクレノウ処理およびその後XbaI消化を行った。それらの生成物を1%アガロースゲル上で分離し、そしてORFを含有する帯域を該ゲルから製造者の指図に従ってゲネクリーン(Geneclean)で精製した。このベクターを最初EcoRIでそしてその後XbaIで消化し、ゲル上で分離し、そしてこの線状ベクターをゲネクリーン(Geneclean)の使用して精製した。すべてのORF含有断片を、T4リガーゼを用いて該線状化されたベクター中に連結した。すべての酵素はファーマシア(Pharmacia)から購入し、そしてすべての方法は標準的技法(モレキュラー・バイオロジー(Molecular Biology)のカレント・プロトコールズ)を用いて遂行された。
【0076】
PRRSV挿入体を含有するPRV変異体の発生
gDおよびgE遺伝子が欠失しているPRVウイルス(D57株)を、gDを補足するVero細胞にて培養した。完全CPEにおいてウイルスを採取し、そしてそのDNAを標準的技法により抽出した。ウイルスDNAを、形式的(formal)gD遺伝子座中に位置するユニークEcoRI部位を用いてEcoRIで開裂した。PRRSV挿入体を含有するpDHβベクターをMluIで線状化した。この線状化されたプラスミドおよび切断されたウイルスD57のDNAを、製造者の指図に従ってDOTAP(ベーリンガー・マンハイム)と混合した。総量5μgのDNAが、総容量500μlの20mMヘペス緩衝液中の10μlのDOTAPと混合された。該DNAについては、10コピーのプラスミドDNA対1コピーのウイルスDNAのモル比が用いられた。該混合物を、培地が除去されていた該gDを補足するVero細胞の80%の集密的単層上において37℃にて6時間インキュベーションした。このインキュベーション期間後、培地を添加しそしてそれらのプレートを更に37℃にてインキュベーションした。完全CPEにおいて、その培地を採取した。最後に、採取された培地から組換えウイルスを限界希釈により分離し、そして免疫蛍光を用いて挿入PRRSV遺伝子の発現により同定した。ORF2、3および4を発現するベクターウイルスの混合物が、製造されそしてブタの免疫化のために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】決定されたPRRSV配列中の開放型読み枠の分布並びにサブゲノムmRNA(sg mRNA,囲みはリーダーRNAを表す)の所在を示す図である。
【図2】遷移的に発現されたPRRSVのORFのラジオイムノ沈降を示す電気泳動写真である。発現された蛋白質は、10%SDS−PAゲル上で分離された。左のレーンは、マーカー(M)蛋白質を含む。他のレーンは、上部に挙げられているORFで形質転換された宿主細胞により発現された標識された蛋白質の電気泳動を示す。
【図3】図2と同じくラジオイムノ沈降を示す電気泳動写真である。追加的ないくつかの発現生産物が、エンド−H(EH)で処理された。

Claims (9)

  1. ブタ再生性呼吸系症候群ウイルス(PRRSV)のORF3またはORF4の蛋白質のグリコシル化形態を製造する方法であって、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質の1つまたはそれ以上をコードする1つまたはそれ以上のDNA断片で宿主細胞を形質転換することにより前記PRRSVのORF2、ORF3およびORF4が導入されている宿主細胞を使用し、前記宿主細胞が、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質を共発現し、前記発現された蛋白質を採取することを特徴とする上記方法。
  2. ブタ再生性呼吸系症候群ウイルス(PRRSV)のORF3またはORF4の蛋白質のグリコシル化形態を製造する方法であって、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4が導入されている宿主細胞を使用し、前記ORFがそれぞれPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質をコードする1つまたはそれ以上の異種DNA断片を含む1つまたはそれ以上のベクターウイルスで細胞を(共)感染することにより導入されており、前記宿主細胞がPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質を共発現し、そして前記発現された蛋白質を採取することを特徴とする前記方法
  3. 同じ宿主細胞が、1種またはそれ以上のベクターウイルスでの(共)感染の結果としてPRRSVのORF2、ORF3およびORF4を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. ベクターウイルスがバクロウイルスであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. プロモーターの転写調節下にある、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4の1つまたはそれ以上をコードする1つまたはそれ以上のDNA断片で宿主細胞を形質転換することによりPRRSVのORF2、ORF3およびORF4が導入されている宿主細胞であって、前記ORFの蛋白質を発現することができる前記宿主細胞。
  6. 1種またはそれ以上の異種DNA断片を含むベクターウイルスであって、該DNA断片がPRRSVのORF2、ORF3およびORF4の蛋白質をコードすることを特徴とする上記ベクターウイルス。
  7. ウイルスが仮性狂犬病ウイルスであることを特徴とする請求項6に記載のベクターウイルス。
  8. 請求項6に記載のベクターウイルスの1種またはそれ以上の混合物であって、しかも宿主細胞に共感染しかつ該細胞中でPRRSVのORF2、ORF3およびORF4を発現することのできる該混合物。
  9. 各ORFが作動的に別々のプロモーターに結合されている、PRRSVのORF2、ORF3およびORF4をコードする核酸配列を含むDNA分子。
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