JP4148103B2 - 通信ケーブル吊架具及び通信ケーブル吊架方法 - Google Patents
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Description
そこで、図10に示すように吊線306a’を被覆材で被覆してなる吊線部分306aと光ファイバー306b’を被覆材で被覆してなる通信ケーブル部分306bとを予め一体化して形成した吊線付きケーブル306を用い、この吊線付きケーブル306を、図11に示すように電柱200に装着される金具、いわゆる装柱308や引留具310を介して電柱間で吊架する吊架工法が提案されている。この場合、吊線に通信ケーブルがすでに取り付けられている状態にあるので、既述のように吊線に通信ケーブルを取り付ける手間は省ける。しかしながらこの場合次のような問題がある。
4の二点鎖線参照)ケーブル306の繰り出しができなくなってしまったり、ケーブル306が断芯してしまうといった虞があった。
(1)すなわち、本発明の通信ケーブル吊架具は、電柱間に通信ケーブルを吊架するにあたり、前記通信ケーブルを前記電柱に取り付けるための通信ケーブル吊架具であって、繊維材からなり、前記通信ケーブルの少なくとも一部分を包み込み、前記通信ケーブルの長手方向に伸縮自在になるように前記繊維材を編組して形成される筒状部と、当該筒状部の伸縮動作を補助する補助部であって、前記筒状部の長手方向に、両端が当該筒状部から突出する長さで挿入される金具とを有することを特徴とする。
さらに、筒状部の中に吊線付きケーブルを通した状態で筒状部に対して吊線付きケーブルを移動することも可能であるから、金車として兼用することも可能である。
(2)前記筒状部は、超高分子量ポリエチレンを原料にする繊維材で形成したものが好適である。
(3)前記金具は前記電柱に掛止するための掛止部を有する針金であると好適である。針金であるから軽量化を図れ、持ち運びに便利である。また掛止部により電柱へ簡単に引っ掛けることができる。
(4)前記掛止部は、前記針金をその中央部で輪っか部とし、当該輪っか部を、前記筒状部から突出させたものにすると電柱の装柱への掛止が簡単にできて好適である。
(5)前記筒状部に内嵌される管体を有するようにしてもよい。
(6)また、本発明は、このような通信ケーブル吊架具を用いた通信ケーブルを電柱に取り付ける通信ケーブル吊架方法でもある。
(ii)この状態で通信ケーブルを筒状部に挿入するステップ。
(iv)通信ケーブルを包み込んだ通信ケーブル吊架具を電柱に取り付けるステップ。
図1は、本発明の通信ケーブル吊架具1を用いて吊線付きケーブル306を電柱200に取着した状態を示す正面図である。
通信ケーブル吊架具1は、8本の超高分子量ポリエチレンを原料にする繊維材1a,1a・・・を編組して長手方向に伸縮自在な中空円筒形状をしたものであり、その表面には繊維材1a,1a・・・の編組により幾何模様が形成されているように見える。この実施形態では長手方向及び周方向に菱形が規則的に羅列するように繊維材1a,1a・・・を編組したものを筒状部3として示す。
柱308に掛止する部位である(図1、6参照)。
(1)通信ケーブル吊架具1の筒状部3を針金5に沿ってその中央側にある輪っか部5aまで寄せて収縮させる(図1,図3参照)。この時、筒状部3は、その内径が伸張時よりも大きくなる。
(2)この状態で吊線付きケーブル306を筒状部3に挿入する(図4参照)。
(3)作業者が力を抜き筒状部3の収縮状態を解除すると、筒状部3を構成する繊維材1a,1a・・・の弾性により、筒状部3が収縮前の元の状態に延び、筒状部3の内径が小さくなって筒状部3内に吊線付きケーブルを包含するようになる(図5参照)。
(4)吊線付きケーブルを包含した通信ケーブル吊架具1を作業者がしごいてさらに伸張させ、筒状部3の内径を一層小さくする。この状態で電柱200に取り付けてある装柱308に通信ケーブル吊架具1を取り付ける。この時、輪っか部5aを装柱308のフック308aに掛止し、吊線付きケーブル306の電柱200への取り付け作業を終了する(図6参照)。
既述のように、通信ケーブル吊架具1の筒状部3に吊線付きケーブル306を挿入する時は、筒状部3を収縮させた状態とし(図3参照)、この状態で吊線付きケーブル306を入れ(図4参照)、ケーブル挿通後は筒状部3を伸張させるが(図5参照)、筒状部3を収縮させた状態では、筒状部3は短くかつ内径が大きくなるため、吊線付きケーブル306を通し易い。
率化を図れる。
さらに金車代わりとして通信ケーブル吊架具1を用いる場合、筒状部3に管体5Aを内嵌することも考えられる(図8参照)。この場合、吊架するケーブルの本数の多寡に拘わらず管体5Aの内周面にケーブルを当接させた状態でケーブルを押し込めば、ケーブルは管体5Aに案内されて送られるようになるので、金車を使用していた場合に生じ得るケーブルの繰り出しが抑制されてしまうことを防止でき、効率よい作業が可能となる。
尚、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1a 繊維材
3 筒状部
5 針金
5A 管体
5a 輪っか部
5b 針金の端部
200 電柱
202 吊線
203 ケーブル支持線
203a 中空
204 通信ケーブル
306 吊線付きケーブル
306a 吊線部分
306a’ 吊線
306b 通信ケーブル部分
306b’ 光ファイバー
306b”湾曲した通信ケーブル部分
308 装柱
308a フック
310 引留具
312 繰り出しドラム
314 繰り出しローラ
318 ローラ部
318a ローラ部の端部
320 脚部
S 隙間
Claims (7)
- 電柱間に通信ケーブルを吊架するにあたり、前記通信ケーブルを前記電柱に取り付けるための通信ケーブル吊架具であって、
繊維材からなり、前記通信ケーブルの少なくとも一部分を包み込み、前記通信ケーブルの長手方向に伸縮自在になるように前記繊維材を編組して形成される筒状部と、
当該筒状部の伸縮動作を補助する補助部であって、前記筒状部の長手方向に、両端が当該筒状部から突出する長さで挿入される金具とを有することを特徴とする通信ケーブル吊架具。 - 前記筒状部は、超高分子量ポリエチレンを原料にする繊維材で形成したことを特徴とする請求項1に記載の通信ケーブル吊架具。
- 前記金具は前記電柱に掛止するための掛止部を有する針金であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信ケーブル吊架具。
- 前記掛止部は、前記針金をその中央部で輪っか部とし、当該輪っか部を、前記筒状部から突出させたものであることを特徴とする請求項3記載の通信ケーブル吊架具。
- 前記筒状部に内嵌される管体を有することを特徴とする請求項2記載の通信ケーブル吊架具。
- 前記請求項1〜5のいずれかに記載の通信ケーブル吊架具を用いて通信ケーブルを電柱に取り付ける通信ケーブル吊架方法。
- 次の(1)〜(4)のステップを有する請求項6に記載の通信ケーブル吊架方法。
(1)通信ケーブル吊架具の筒状部を補助部に沿って中央側に寄せて収縮させるステップ。
(2)この状態で通信ケーブルを筒状部に挿入するステップ。
(3)その後筒状部を伸張させて、筒状部で通信ケーブルを包み込むステップ。
(4)通信ケーブルを包み込んだ通信ケーブル吊架具を電柱に取り付けるステップ。
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