JP4146652B2 - 容量制御弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動流体の容量又は圧力を可変可能に制御する容量制御弁に関する。特に、空気機械等の制御室内の容量を吸入圧力で可変可能に制御する容量制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関する関連技術として空気機械に属する斜板式容量可変型圧縮機用の容量制御弁が従来より知られている。この容量制御弁の従来例として、図8に示すものが存在する。
【0003】
図8に示す容量制御弁200の下端に設けられた吸入室206には、感圧素子210が配置されている。この感圧素子210は、ばねを内在する弾発可能なベローズに形成されて外部から吸入される吸入圧力Psにより収縮して上端が変位するように構成されている。又、この感圧素子210の上端には、中間ロッド207がハウジング220に設けられた案内孔に移動自在に配置されている。更に、中間ロッド207に連結された弁体201がハウジング220の図示上部の弁孔208に配置されている。この弁体201は開閉移動により弁孔208の弁座に密接と離間とをして弁孔208を開閉する。
【0004】
ハウジング220には、Ps用吸入孔と、Pd用吐出孔と、Pc用クランク室流入孔とが形成されており、Pd用吐出孔と弁孔208とは連結路209により連通している。そして、弁孔208が開閉すると、弁孔208とPc用クランク室流入孔と連通して流体は図示省略のクランク室へと流入する。この弁201の開閉は、容量制御弁200の図示上端に設けられた電磁コイル装置202の発生荷重に応じて感圧素子210の設定流入圧(Ps設定値)を変更して設定し、弁体201の開弁度に応じて容量可変型圧縮機のクランク室に導入する吐出圧力Pdの導入量を制御し、クランク室のクランク室圧力Pcを調整して容量可変型圧縮機の容量制御を行う。
【0005】
吸入室206に配置された感圧素子210は、吸入圧力Psに感応して吸入圧力Psの使用圧力域で伸縮する荷重特性に設定されている。
そして、電磁コイル装置202の無通電時には、弁体201は弁開ばね203のばね力によって全開状態に保持されている。この全開状態は、フルアンロード運転状態である。電磁コイル装置202に電流が通電されると、プランジャ204と固定鉄心205との間に電磁吸引力が発生する。この弁開ばね203のばね荷重と対抗する電磁吸引力が弁開ばね荷重以上になるまでは、弁体201が全開状態を保持して不感帯状態にある。
【0006】
一方、電磁吸引力が弁開ばね荷重以上になると、弁体201は、電磁吸引力により、閉弁する方向へ移動してPs制御域に入る。この場合には、コイル電流が大きいほど閉弁力が大きくなり、Ps設定値範囲が低くなる問題がある。
又、連結された各ロッドの直径が異なるので、そのロッドの受圧面積に吸入圧力Ps、吐出圧力Pd、クランク室圧力Pcを受けると、弁体を含むロッドの作動機構に働く力の釣り合いにより(各ロッドの受圧面積の比率により)制御する弁体201の開弁度に大きな悪影響を与える。
更に、圧縮機の運転状況により様々に変化するクランク室圧力Pcが不可遍的に吸入圧力Psの外乱要因となる。このために、電磁コイルへの通電制御に正確さを求めても設定吸入圧力による容量の可変精度を向上させることが難しい。
【0007】
又、感圧素子210と固定鉄心205との間の連結部は、中間ロッド207、弁体ロッド201A、プランジャロッド204Aとにより連結されて作動するように構成されている。この連結された各ロッドは、ロッドの連結部が作動中に磨耗すると弁体20の開弁度に影響する。又、感圧素子210と弁体201との連結部の作動特性は、各ロッドが接触するのみで接続されているので、この接触した摩耗等の接続により悪影響を受ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この容量可変型圧縮機用の容量制御弁では、上述のように構成されているために、以下のような問題点が存する。先ず、容量制御弁では、弁体、弁体ロッド、中間ロッド等の受圧面に流体圧力が作用する受圧面積の割合が考慮されていないので、制御圧力の流体の容量又は圧力の制御に対し、流体圧力が弁体の受圧面に作用して悪影響を及ぼすことになる。このために、ソレノイド部の電流値に対する弁体の開弁度の制御にも悪影響を及ぼすことになる。このために制御精度が悪化している。
更に、弁体、弁体ロッド、中間ロッド等を個別に分離した部品としなければならないので、それらの部品の接合部の摩耗等により作動特性に悪影響を与えている。更には、弁体、弁体ロッド、中間ロッド等を個別に分離して加工しなければならないので、加工が困難になると共に、組立も困難になる。
【0009】
本発明は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その発明が解決しようとする課題は、弁体を含む感圧ロッドの作動機構に働く力の釣り合いを選択し、設定された吸入圧力又はソレノイド部で弁体を制御するときに、作動圧力の悪影響を受けることなく正確に制御できる容量制御弁を得ることにある。
例えば、容量制御弁を容量可変型圧縮機に用いて吸入圧力Psにより制御するときにクランク室圧力又は吐出圧力に影響されることなく、設定された吸入圧力(Ps)により正確に弁体を制御できるようにすることにある。
又、作動中に弁体に対してキャンセルしない制御圧力又は制御室圧力により吸入圧力を補正できるようにすることにある。
更に、感圧ロッドを構成するソレノイドロッドと弁体と連結部とを一体化し、機械加工で感圧ロッドの精密な加工精度を容易にすると共に、ハウジングへの組立も容易にできるようにすることにある。特に、感圧ロッドを感圧装置に容易に結合できるようにして組立精度を向上できることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、その技術的解決手段は以下のように構成されている。
請求項1に係わる本発明の容量制御弁は、バルブ部の弁開度を制御し制御された制御圧力流体により制御室内の流量又は圧力を制御する容量制御弁であって、前記バルブ部のバルブハウジングの一端側に設けられて第2連通路と連通する容量室と、前記容量室と弁孔を介して連通すると共に第1連通路と連通可能にして弁座を有する弁室と、前記弁室に連通すると共に検出連通路と連通する作動室と、前記作動室に配置されて前記検出連通路からの吸入圧力が作用可能な受圧面積を有する作動面と、前記作動面と一体で前記弁室に移動自在に配置されて前記弁座と開閉自在な弁部面を有する弁体と、前記弁体に結合して前記弁孔内を貫通する連結部と、前記連結部と結合すると共に前記容量室内に配置されて前記容量室内の作動流体圧力に感圧する有効受圧面積を有して前記有効受圧面積に受けた圧力により前記弁体を閉弁する方向へ付勢する感圧装置と、前記弁体を開弁する方向へ付勢する弾発手段と、前記作動面に連結するソレノイドロッドを有して前記弁体を開閉させるソレノイド部とを具備し、前記感圧装置の有効受圧面積と、前記弁体の弁部面の弁座と接触するシール受圧面積とを同一又はほぼ等しい面積に構成されているものである。
【0011】
この請求項1に係わる本発明の容量制御弁では、容量制御弁の弁体を含む各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、
Pc(Ab−Ar1)+Pc(Ar1−As)+Ps×Ar1+Ps(Ar2−Ar1)+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Fsolとなる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolになる。
【0012】
そして、Ab=Asとして、感圧装置の有効受圧面積Abと、弁部における弁部面の弁座との接触するシール受圧面積Asとを同一又はほぼ等しく構成すると、上式は、Ps×Ar2+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Fsolとなる。
その結果、制御室圧力(クランク室圧力)Pcは、弁孔を介して流体の受圧面で互いに相殺されてキャンセルされるので、各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合いから除外される。このため、制御室圧力Pcを除外した制御の容量制御弁を得ることが可能になる。つまり、制御室圧力Pcを弁体の作動に対し、作動させる力が0となり、制御圧力Pdのみが作用して補正した制御が可能であるために制御能力が向上する。そして、ソレノイド部の電流値を制御すると制御圧力Pdで補正できる弁体の開弁度の制御が可能になる。
【0013】
請求項2に係わる本発明の容量制御弁は、前記弁体の弁部面の弁座と接触するシール受圧面積と同一又はほぼ等しい面積に形成された前記作動面を有するものである。
【0014】
この請求項2に係わる本発明の容量制御弁では、感圧装置と弁体と作動面とを含む流体の各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、
Pc(Ab−Ar1)+Pc(Ar1−As)+Ps×Ar1+Ps(Ar2−Ar1)+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Fsolとなる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolになる。
【0015】
そして、感圧装置の有効受圧面積Abと、弁部面の弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、作動面の受圧面積Ar2とを同一又はほぼ等しい受圧面積に構成すると(Ab=As=Ar2)、上式は、Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolとなって、制御室圧力Pc及び制御圧力Pdは弁孔を介して各受圧面に作用しても、この作用力が相殺されてキャンセルされるから、制御圧力Pd及び制御室圧力Pcが 弁体に作用させる力は0となる。
このような弁体を含む各受圧面の作動機構に働く力の釣り合い関係で、容量制御弁は、吸入圧力Psが作動面の有効受圧面積に作用し、制御圧力Pd及び制御室圧力Pcを受けない弁体の作動を可能にして正確な制御をする。
このため、ソレノイド部の電流値に応じた弁体の開閉弁の開弁度を正確に制御することが可能になる。
【0016】
請求項3に係わる本発明の容量制御弁は、バルブ部の弁開度を制御し制御された制御圧力流体により制御室内の流量又は圧力を制御する容量制御弁であって、前記バルブハウジングの一端側に設けられて第2連通路と連通する容量室と、前記容量室と弁孔を介して連通すると共に第1連通路と連通可能にして弁座を有する弁室と、前記弁室に連通すると共に検出連通路と連通する作動室と、前記作動室に配置されて前記検出連通路からの吸入圧力が作用可能な受圧面積を有する作動面と、前記作動面と一体で前記弁室に移動自在に配置されて前記弁座と開閉自在な弁部面を有する弁体と、前記弁体に結合して前記弁孔内を貫通する連結部と、前記連結部と結合すると共に前記容量室内に配置されて前記容量室内の作動流体圧力に感圧する有効受圧面積を有して前記有効受圧面積に受けた圧力により前記弁体を閉弁する方向へ付勢する感圧装置と、前記弁体を開弁する方向へ付勢する弾発手段と、前記作動面に連結するソレノイドロッドを有して前記弁体を開閉させるソレノイド部とを具備し、前記感圧装置の有効受圧面積と、前記有効受圧面積と同一又はほぼ等しい受圧面積の作動面を有するものである。
【0017】
この請求項3の本発明の容量制御弁では、感圧装置と弁体と作動面とを含む流体の各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、
Pc(Ab−Ar1)+Ps×Ar1+Pc(Ar1−As)+Ps(Ar2−Ar1)+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Psolとなる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolになる。
【0018】
そして、弁部面21Aの弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、作動面の受圧面積Ar2とを同一又はほぼ等しい受圧面積に構成すると(As=Ar2)、上式は、Pc(Ab−As)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolとなって、制御圧力Pdは弁孔5を介して受圧面に作用しても、この作用力が相殺されてキャンセルされるから、制御圧力Pdの弁体21に作用させる力は0となる。つまり、吸入圧力Psによる制御は、制御圧力Pdを無視して制御室圧力Pcにより補正した作動が可能になる。このため、ソレノイド部の電流値に応じた弁体21の開弁度の制御が制御室圧力Pcのみ作用するようにした制御を可能にする。
【0019】
請求項4に係わる本発明の容量制御弁は、前記ソレノイドロッドと前記弁部と前記連結部とが一体に形成されて前記連結部と前記感圧装置とが連結した結合部に構成されているものである。
【0020】
この請求項4に係わる本発明の容量制御弁では、ソレノイドロッドと連結部とソレノイドロッドより太くすることが可能な弁部とが一体に形成されているので、工作機械で加工又は研磨するときに、このロッドには中央に小径ロッドが設けられていないから、変形することなく、同心に加工ができて加工精度を向上することが可能になる。又、全体が感圧ロッドに形成された一端の連結部を感圧装置のフランジ部に連結すればバルブハウジング2へ組立と同時に結合が簡単にできるので、バブルハウジングへの組立が極めて容易になる。
【0021】
又、バルブ部を単純な構造にして製作コストを低減できると共に、感圧ロッド全体が一体であるために開閉弁の作動が揺動することなく良好になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる好ましい実施の形態の容量制御弁を図面に基づいて詳述する。尚、以下に説明する各図面は、特許用の概念図ではなく、設計図と同様に正確な図面である。
【0023】
図1は、本発明に係わる容量制御弁の断面図である。図1、図2及び図3に於いて、1は容量制御弁である。容量制御弁1には、外形を形成するバルブハウジング2が設けられている。このバルブハウジング2は、内部に機能が付与された貫通孔を形成する第1バルブハウジング2Aと、この第1バルブハウジング2Aの一端部に一体に嵌合された第2バルブハウジング2Bとから構成されている。第1バルブハウジング2Aは鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属、合成樹脂材等で製作されている。又、第2バブルハウジング2Bは鉄等の磁性体で製作されている。
【0024】
第1バルブハウジング2Aには、貫通孔の一端に仕切調整部3が結合している。又、他端の第2バルブハウジング2Bは、ソレノイド部を結合させるために第1バルブハウジング2Aと別体に設けられているものであって、図1に示す形状に限らず一体にするなり、適宜に変更しても良い。
又、仕切調整部3は、第1バルブハウジング2Aに対し、密封にしながらねじ込み可能にすれば、ばね力に合わせて軸方向へ移動調整できるようになる。このようにすれば、感圧装置22のばね力の設定値を変更することが可能になる。
【0025】
第1バルブハウジング2Aを軸方向へ貫通した貫通孔の区画は、一端側が仕切調整部3を介して容量室4に形成されている。更に、貫通孔には容量室4に連通して容量室4の径より小径の弁孔5が連設されている。更に又、貫通孔の区画には弁孔5に連通する弁孔5より大径の弁室6が設けられている。更に、貫通孔の区画には弁室6に連通する作動室7が連設されている。尚、弁室6と作動室7とは実質的に一体であるが、必要に応じて、径の異なる段差にして弁室6と作動室7とに区画しても良い。
更に、弁室6の弁孔5側には弁座6Aが形成されている。この弁座6Aの面は弁孔5に向かってテーパー面に形成されており、平面の弁部面21Aと接触幅を小さく接触するように構成されている。
【0026】
バルブハウジング2の弁室6には第1連通路8が形成されている。この第1連通路8は、外部の制御圧力Pdの流体、例えば、容量可変型圧縮機では吐出圧力(制御圧力)Pdの流体に連通可能に成されている。
更に、バルブハウジング2の作動室7には外部の吸入圧力Psの流体を導入する検出連通路10が形成されている。この作動室7の一端側は弁室6よりやや大径面に形成されており(この大径面は第1連通路8の弁室6との接続部のように環状溝で接続しても良い)、この大径面内により作動面23の受圧面積に吸入圧力Psが作用できるように成されている。
又、弁体21の大径面より弁室6側は摺動面7Aに形成されて弁室6と密封して摺動するように成されている。尚、作動室7は名目上分離しているが、作動室7とを合わせて全体を弁室6としても良い。
この摺動面7Aには、図示省略のシール部を設けることができる。このシール部は低摩擦係数の材料により形成されている。例えば、このシール部は、摺動面7Aにフッ素樹脂膜を付着させたシール膜、又は、低摩擦係数のゴム材製、フッ素樹脂材製のOリングにしたものが設けられている。尚、作動面23は弁体21の背面としてAr2の同一断面積に構成できるから、この弁体21の外周面をフッ素樹脂等のOリングのみで密封して摺動自在に支持し、感圧ロッド20全体の応答性を良好にすることが可能である。
【0027】
更に、容量室4には流入した制御圧力Pdの流体を図示省略の制御室へ流出させる第2連通路9が形成されている。尚、第1連通路8、第2連通路9、検出連通路10は、バルブハウジング2の周面に2等配又は4等配に貫通している。
又、逆に、必要に応じて第2連通路9から第1連通路8へ制御流体Pdを導入することもできる。この通路を配置換えできる技術は、感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁体21のシール受圧面積Asと、弁体21の作動面23の受圧面積Ar2とを2つ以上をほぼ同一面積に構成されているので、この感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁体21のシール受圧面積Asとに作用する制御圧力Pd及び制御室圧力Pcが相殺されてキャンセルできる為である。しかも、第1連通路8に制御室圧力Pcを連通させると共に、第2連通路9に制御圧力Pdを連通させて各連通路の流れを変更しても本発明としての同様な種々の効果を奏する。このために、容量可変型圧縮機等の空気機械の取り付け箇所に問題があるときに、設計変更又は取り付け変更が容易に得られる利点がある。
更に又、バルブハウジング2の外周面は4段面に形成されており、この4断面の外周面にはOリング用の取付溝40が3カ所に設けられている。そして、各取付溝40には、バルブハウジング2とバルブハウジング2を嵌合する図示省略のケーシングの装着孔との間をシールするOリング41が取り付けられる。
【0028】
容量室4内には感圧装置22が設けられている。この感圧装置22は、金属製のベローズ22Aの1端部を仕切調整部3に密封に結合すると共に、他端をフランジ部に密封結合している。このベローズ22Aはリン青銅等により製作されているが、そのばね常数は所定の値に設計されている。又、ベローズ22Aのばね常数が機能しない場合には、図示省略のコイルばねを内在してベローズ22Aにばね力を付与しても良い。更に、弁体21を開弁する方向へ押圧する弾発手段は感圧装置22以外の位置に設けることもできる。このように弾発手段を他の位置に設ける場合は、感圧装置22をダイヤフラムで構成することも可能になる。
この感圧装置22は、容量室4内で感圧装置22のばね常数と制御圧力Pd又は制御室圧力Pcとの相関関係で伸縮するように設計されている。感圧装置22の内部空間は真空又は空気が内在している。そして、この感圧装置22の有効受圧面積Abに対し、制御圧力Pd又は制御室圧力Pcが作用して感圧装置22を収縮させる作用力となる。
【0029】
図2に示すように、感圧装置22の一端はフランジ部22Bが設けられている。
このフランジ部22Bには雌ねじ孔が設けられている。更に、雌ねじ孔の開口には段部が形成されている。
この雌ねじ孔には連結部22Bの先端に設けられたねじ部19が螺合して連結部20Bとフランジ部22Bとが結合してる。このフランジ部22Bに於ける雌ねじ孔の開口側段部にはOリング18が設けられており、このOリング18により接合面間をシールすると共に、連結部20Bの弛みを防止するねじロックの役目をしている。
この連結部20Bの外径は、弁孔5の径より小径の断面積Ar2に形成されている。そして、弁孔5と連結部20Bとの間を流体が通過できるように間隙通路に形成されている。
【0030】
図1又は図3に示すように、連結部20Bに一体の弁体21が弁室6内に配置されている。弁体21には弁座6Aと接合する弁部面21Aが設けられている。この弁部面21Aの弁座6Aと接合するシール受圧面積がAsである。
弁座6Aと弁部面21Aとの閉弁する接合面は、平面接合でも良いが、接合する弁座6Aをテーパ面に形成すると、又は弁座6Aに連なる全面をテーパ面に形成すると閉弁したときシール能力と共に、受圧作用が良くなる。そして、この弁部面21Aのシール受圧面積Asは感圧装置22の有効受圧面積Abと同一面積又はほぼ同一面積に構成されている。
更に開閉弁の他の実施例として、弁座6Aは、弁孔5の内周面と同一面に形成されている。又、弁部面21Aは弁体21の弁座6A側の外周面に形成されている。そして、外周面の弁部面21Aが内周面の弁座6Aに嵌合して閉弁する。
又、弁体21の作動面23(弁体21の背面に作動面23がある場合)は受圧面積がAr2に形成されている。そして、弁体21の外径は弁室6の内径とほぼ同一径で、弁体21と弁室6とは摺動自在に嵌合している。
この弁体21の外径面が弁室6又は作動室7の摺動面7Aと嵌合して吸入圧力Psの流体が漏洩しない嵌合状態であれば、この嵌合間にOリング等のシール部を設けなくとも良い。尚、弁室6と第1連通路8との接続部は弁室6よりも大径の環状溝に形成されて吐出圧力Pdが流入しやすく構成されている。そして、弁部面21Aのシール受圧面積Asと感圧装置22の有効受圧面積Abとは同一又はほぼ同一面積に構成されている。但し、この実施の形態では、弁体21の作動面23の受圧面積Ar2を感圧装置22の有効受圧面積Asと必ずしも同一にする必要はない。
【0031】
作動面23は、弁体21の背部の径の異なる作動部に形成される場合もあれば、直接に弁体21の背部にほぼ同径に形成される場合もある。そして、作動室7の摺動面7Aより他端側は作動面23の外径よりやや大径周面に形成されて検出連通路10からの吸入圧力Psの流体がこの作動面23に作用できるように構成されている。以上の全体構成がバルブ部15である。
更に、作動面23にはソレノイドロッド25が一体に形成されている。そして、先端の連結部20Bから後端のソレノイドロッド25までが一体を成して感圧ロッド20を形成している。この感圧ロッド20を一体に形成した利点は、工作機械で加工するとき加工精度を向上できると共に、容量制御弁1に組み立てるとき組立を容易にする効果がある。
【0032】
ソレノイドロッド25の端部は、プランジャ42の嵌合孔42Aに嵌着して結合している。作動面23とプランジャ42との間には第1バルブハウジング2Aに固着された固定鉄心51が設けられている。そして、ソレノイドロッド25は固定鉄心51の内周面51Aと移動自在に嵌合している。
固定鉄心51のプランジャ42側には、ばね座室51Cが形成されている。このばね座室51Cには開放ばね手段28が配置されている。そして、開放ばね手段28はプランジャ42を固定鉄心51から引き離すように弾発している。尚、この開放ばね手段28のばね力がS1である。
固定鉄心51の吸着面51Bとプランジャ42の接合面42Bとは互いに対向するテーパ面を成して接触し、反対に離間するように構成されている。この固定鉄心51の吸着面51Bとプランジャ42の接合面42Bの接触と離間は、電磁コイル45に流れる電流値の強さにより行われる。又、ソレノイドケース43は第2バルブハウジング2Bの一端側段部に固着されていると共に、空室43A内に電磁コイル45を配置している。ソレノイド部40の電磁コイル45は、図示省略の制御コンピュータにより制御される。この制御は、ソレノイド部40の電磁コイル45に流れる電流値の強さにより決定される。
【0033】
プランジャケース44は固定鉄心51と嵌着すると共に、プランジャ42とは摺動自在に嵌合している。このプランジャケース44は一端が第2バルブハウジング2Bの嵌合孔2B1と嵌着すると共に、他端がソレノイドケース43の端部の嵌着孔に固定されている。以上の構成がソレノイド部40である。
【0034】
このように構成された容量制御弁1に於いて、配置されている押圧力発生の各ばね常数による力と、流入する作動流体圧力により発生する釣り合い力の関係式は、図1に示す構成を基にして考えると、Pc(Ab−Ar1)+Pc(Ar1−As)+Pd(As−Ar2)+Ps(Ar2−Ar1)+Ps×Ar1=Fb+S1−Fsolとなる。この関係式を整理すると、Pc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolとなる。
そして、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asとの各受圧面積の関係はAb=Asに構成されているから、上式はPs×Ar2+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Fsolとなる。
つまり、感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁部面21Aのシール受圧面積Asとを同一又はほぼ同一にすると、容量制御弁1は、検出連通路10から流入する吸入圧力Psと第1連通路8から流入する制御圧力Pdのみが弁体21に作用することになる。そして、吸入圧力Psは制御圧力Pdにより補正されながら制御室圧力Pcを制御することができるので、制御精度が向上する。
【0035】
尚、上述の式に於ける符号は下記の通りである。
Ab・・・感圧装置22の有効受圧面積
As・・・弁体21のシール受圧面積
Ar1・・・連結部20Bの受圧面積(断面積)
Ar2・・・弁体21の作動面23の受圧面積
Fb・・・開弁する弾発手段のばね力
S1・・・開放ばね手段28の力
Fsol・・・電磁コイルの電磁力
Ps・・・吸入圧力
Pd・・・制御圧力(吐出圧力)
Pc・・・制御室圧力(クランク室圧力)
【0036】
図5は、本発明に係わる第2実施の形態の容量制御弁1の断面図である。
図5は、図1の容量制御弁1と構成はほぼ同一である。図5に於いて、図1と相違する点は、感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁部面21Aの弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、弁体21の作動面23に作用する受圧面積Ar2とを同一又はほぼ等しい受圧面積に構成した点である。
そして、弁体21の図示状態は、検出連通路10から設定値以上の吸入圧力Psが弁体21に作用し、電磁コイル45に電流値が流れてプランジャ42と固定鉄心51に磁力が発生している状態である。つまり、弁体21の中間の開弁状態を示すものである。
【0037】
この場合は、制御圧力Pdが第1連通孔8から弁孔5を通過して容量室4に流入し、感圧装置22の有効受圧面積Abに作用しながら第2連通路9から図示省略の制御室へ流出して制御圧力Pdにより制御室内の制御室圧力Pcを加減する。
このときの容量制御弁1の作用は、感圧装置22の有効受圧面積Abに作用する制御圧力Pdによる力と弁部面21Aのシール受圧面積Asに作用する制御圧力Pdによる力が相殺してキャンセルされる。そして、設定された弁体21の吸入圧力Psにより弁孔5を流れる制御容量は、制御圧力Pd及び制御室圧力Pcの作用力を受けることなく制御することが可能になる。又、ソレノイド部に流れる電流の大きさに応じて開弁度を精密に制御することが可能になる。
【0038】
このとき、感圧装置22と弁体21の作動面23とを含む流体の各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、
Pc(Ab−Ar1)+Pc(Ar1−As)+Ps×Ar1+Ps(Ar2−Ar1)+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Fsolとなる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolになる。
そして、感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁部面21Aの弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、弁体21の作動面23の受圧面積Ar2とを同一又はほぼ等しい受圧面積に構成すると(Ab=As=Ar2)、上式は、Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolとなって、制御室圧力Pc及び制御圧力Pdは弁孔を介して各受圧面に作用しても、この作用力が相殺されてキャンセルされるから、制御圧力Pd及び制御室圧力Pcが 弁体21に作用させる力は0となる。このため、弁体21は吸入圧力Psにより制御可能であるから、開弁度における高精度の容量制御が可能になる。
【0039】
この容量制御弁1は吸入圧力Psによる制御であり、感圧装置22と弁体21に作用する力が相殺される構成であるために、吸入圧力Psにより作動面23が押圧されて弁体21の弁部面21Aと弁座6Aとの弁開閉度が制御される。そして、容量制御弁1は、吸入圧力Psにより制御圧力Pdの流体の容量が制御される。しかも、ソレノイド部40の電流値に対する弁体21の開弁度の対応制御が可能になる。
【0040】
図6は、本発明の第3実施の形態の容量制御弁1の断面図である。図6において図1の容量制御弁1と相違する点は、弁部面21Aの弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、弁体21の作動面23に作用する受圧面積Ar2とを同一又はほぼ等しい受圧面積に構成した点である。その他は、主要な部品を符号で示したようにほぼ同一である。
【0041】
図6は、容量制御弁1の作動面23に吸入圧力Psが最大に作用するか、電磁コイル45に電流が流れてプランジャ42が固定鉄心51に吸引されている状態である。そして、弁体21が閉弁状態に近い位置を示している。
この状態では、弁体21は弁座6Aに接合すると共に、第1連通路8から導入される制御圧力Pdの流体は弁体21の外周面に作用するから、制御圧力Pdの流体が高圧であっても弁体21は変動することがない。
【0042】
そして、弁体21の状態は、検出連通路10から設定値の吸入圧力Psが弁体21に作用し、電磁コイル45に設定値の電流が流れて、プランジャ42と固定鉄心51に磁力が発生している状態である。つまり、弁体21は閉弁状態に近い形である。
この場合は、制御圧力Pdが第1連通孔8から弁孔5を通過して容量室4に流入する容量は少なくなる。
このときの容量制御弁1は、弁体21の作動面23に作用する力と弁部面21Aのシール受圧面積Asに作用する力との関係で制御圧力Pdがキャンセルされる。そして、作動室7の設定された吸入圧力Psにより弁孔5を流れる制御容量を制御圧力Pdの作用力を受けることなく制御室圧力Pcの圧力により補正されて制御することが可能になる。このために、容量制御弁1の弁体21の開弁度が制御されて容量制御が向上する。
【0043】
このとき、感圧装置22と弁体21と弁部面21Aと作動面23とを含む流体の各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、
Pc(Ab−Ar1)+Ps×Ar1+Pc(Ar1−As)+Ps(Ar2−Ar1)+Pd(As−Ar2)=Fb+S1−Psolとなる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolになる。
そして、弁部面21Aの弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、弁体21の作動面23に作用する受圧面積Ar2を同一又はほぼ等しい受圧面積に構成すると(As=Ar2)、上式は、Pc(Ab−As)+Ps×Ar2=Fb+S1−Fsolとなって、制御圧力Pdは弁孔5を介して受圧面に作用しても、この作用力が相殺されてキャンセルされるから、制御圧力Pdの弁体21に作用させる力は0となる。
【0044】
図2は、図5及び図6に示す容量制御弁1における感圧装置22と連結部20Bとの先端を結合した状態の拡大図である。
感圧装置22のフランジ部22Bに於ける雌ねじ孔の開口に設けられた段部には、弾性材製のOリング18が嵌合されている。そして、連結部20Bのねじ部19を雌ねじ孔に螺合してOリング18を圧着しながら結合する。このようにすることにより感圧ロッド20と感圧装置22とを簡単に結合できると共に、ねじ部19の螺合間に液体が浸入して錆が発生するのを防止する。
【0045】
図3は、図5及び図6の容量制御弁1における弁体21の閉弁状態を示す拡大断面図である。図3に於いて、弁体21の受圧面積がAr2である。又、弁部面21Aのシール受圧面積がAsである。更に、連結部20Bの受圧面積がAr1である。そして、弁部面21Aはテーパ面状に形成された弁座6Aに密接している。
【0046】
図1,図5,図6における容量制御弁1は、上述したように、キャンセルされた作動流体圧力以外は吸入圧力Psを補正する形で弁体21に作用する。一方、ソレノイド部40に電流が流れると、その電流値の大きさに応じてプランジャ42を作動させ、弁体21を開放ばね手段28に抗して閉弁する方向へ移動させる。同時に弁体21の作動面23又は弁体21の受圧面に吸入圧力Psが作用して弁体21を閉弁方向へ移動させるように成されている。
【0047】
尚、図1、図5、図6の容量制御弁1に設けた感圧ロッド20は、弁体21、連結部20B、ソレノイドロッド25等全体が一体に形成されているから、機械加工でも全体の芯出し加工が容易で、弁体21の嵌合する面の精度を向上させることが可能になる。その結果、感圧ロッド20の摺動時の摺動抵抗を低減し、作動時の応答性を良好にする効果が可能になる。又、前述のようにバルブハウジング2の貫通孔の各機能面は機械加工で全体を同時加工できるから、加工精度を向上させることが可能になる。そして、容量制御弁1における感圧ロッド20の作動時に感圧ロッド20の摺動抵抗を低減することが可能になる。
【0048】
次に、本発明の容量制御弁1は、空気ポンプ、圧縮器等の空気機械に利用いることが可能である。以下、1実施例として容量制御弁1を容量可変型圧縮機に用いた場合を説明する。
図7は、この容量可変型圧縮機50と容量制御弁1との関係を示す断面図である。この内、容量制御弁1は、図1と同一構成であるから、容量制御弁1の構成の説明は上述した通りである。
【0049】
図7に於いて、容量可変型圧縮機50は、複数のシリンダボアC51Aを設けたシリンダブロックC51と、シリンダブロックC51の一端に設けられたフロントハウジング52と、シリンダブロックC51に弁板装置54介して結合されたリアハウジング53とにより外形を成すケーシングが形成されている。
このケーシングには、シリンダブロックC51と、フロントハウジング52とによって区画されたクランク室55が設けられていると共に、このクランク室55内を横断したシャフト56が設けられている。このシャフト56の中心部の周囲には円板状の斜板57が配置されている。この斜板57は、シャフト56に固着されたロータ58と連結部59を介して連結し、傾斜した角度を可変になるように構成されている。
【0050】
シャフト56の一端は、フロントハウジング52の外側に突出したボス部52A内を貫通して外部まで延在している。ボス部52Aの周囲にはベアリング76を介して電磁クラッチ70が設けられている。この電磁クラッチ70は、ボス部52Aの周囲にベアリング76を介して設けられている。
【0051】
シャフト56とボス部52Aとの間にはシール部75が配置されており、シール部75を介して内部と外部とを遮断している。又、シャフト56の他端は、シリンダブロックC51内に存在し、支持部80により他端を支持している。尚、シャフト56を回転可能に支持するスラストベアリング77A、77Bは、シャフト56の両端に設けられており、シャフト56を回転可能に支持している。
【0052】
シリンダボア51A内には、ピストン62が設けられている。ピストン62と斜板57とは、両端にボール63を設けたコンネクチングロッドにより連結されている。又、斜板57と連結部59とはスラストベアリングを介して互いに回転可能に連結している。そして、ピストン62と斜板57とは、互いに連動するように構成されている。このピストン62を作動させることにより吐出圧力Pdを加減する。
【0053】
リアハウジング53には、吸入室65及び吐出室64が区画して形成されている。
吸入室65とシリンダボアC51Aとは、弁板装置54に設けられた吸入弁を介して連通している。又、吐出室64は、シリンダボアC51Aと弁板装置54に設けられた吐出弁を介して連通している。吸入室65は、オリフィスを設けた通路を介してクランク室55と連通している。
【0054】
リアハウジング53の図示右側の凸部には図示省略された空室が設けられており、この空室に容量制御弁1が配置されている。尚、図の容量制御弁1は容量可変型圧縮機50から外部に取り出して分かりやすく図示したものである。
【0055】
容量制御弁1を設けた容量可変型圧縮機50の構成に於いて、ロータ58の回転により斜板57が共に回転するから、斜板57の傾斜角度変化につれてピストン62が往復運動をする。このピストン62の往復運動に伴い吐出室64から吐出される冷媒は、凝縮室Pから膨張弁を介して蒸発室Gに供給され、設定通りの冷房を行いながら吸入室65へ戻るように構成されている。
【0056】
以下、容量制御弁1の作動の1例を説明する。
今、吐出圧力(制御圧力)Pdが一定の場合、吸入圧力Psが制御点(設定吸入圧Ps1)より低下すると、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asと作動面23の受圧面積Ar2とを同一に構成した場合は、各ばね手段の力の内、1番大きく設定されている感圧装置22に設けられたベローズ22Aのばね力(又は、他のばね手段のばね力)に応じて弁体21を弁座6Aから開弁する。この容量制御弁1の開弁状態は、図4に示す状態になる。そして、弁体21が開弁すると、容量室4と弁室6とは弁孔5を介して連通する。この開弁作動により吐出室64の吐出圧力Pdの流体は第1連通路8に流入する。この第1連通路8から弁室6に流入した吐出圧力Pdの流体は、弁孔5から容量室4に流入し、感圧装置22に作用しながら第2連通路9に流れてクランク室55に流入する。
【0057】
クランク室55に流入した吐出圧力Pdは、クランク室55の圧力を上昇させるから、吸入室65の吸入圧力Psとクランク室55のクランク室圧力Pcとの差圧が大きくなり、容量可変型圧縮機50の斜板57の傾斜角度を減少させる。このためにクランク室55内のクランク室圧力Pcが減少するので、吸入圧力Psを設定された制御点に近づけるように制御する。
【0058】
前述とは逆に、吸入圧力Psが制御点以上の圧力に成ると、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asとが同一に構成されているから、この各受圧面積Ab、Asに作用する力は相殺されてキャンセルされ、吸入圧力Psが作動面23の受圧面積Ar2に作用して弁体21を弁座6Aへ移動させて弁孔5の流量を絞ると共に、ついには閉弁するようになる。
尚、この弁体21が閉弁すると吐出圧力Pdの流体は、弁体21の外周面にのみ作用する構成であから、弁体21を開弁する方向へ移動させる作用力が生じない。
【0059】
このためにクランク室55のクランク室圧力Pcと吸入圧力Psとの差圧が小さくなるので、前述とは逆に、容量可変型圧縮機50の斜板57の傾斜角度が大きくなり、容量可変型圧縮機50のピストン62が吐出圧力Pdを増大するように制御される。
【0060】
以上が吸入圧力Psによる弁体21の作動である。そして、この作動に対し外部からソレノイド部40に流れる電流値により開閉弁を制御することが可能になる。
このソレノイド部40はコンピュータによる外部制御である。ソレノイドロッド0により、弁体21が電磁付勢されると、弁室6内での弁体21の位置決めに関与する力は感圧装置22のばね力又は他方の位置に設けられた弾発手段のばね力により弁体21を開弁させようとする力Fbが働く。同時に、吸入圧力Psが弁体21に対して閉弁させるような作用力となる。
更に、ソレノイド部40の電磁付勢力が電流値に応じて弁体21を閉弁するような力Fsolが作用する。この3つの力に基づいて弁体21の作動位置が決定される。つまり、容量制御弁1での容量制御の開弁度が決定される。
【0061】
このソレノイド部40の電磁付勢力は外部からの電気制御であるから、容量制御弁1の容量制御が吸入圧力Ps制御とソレノイド部40制御により行われる。ソレノイド部40の電流を切ることにより、弁体21を開弁して、流量制御を解除することも可能になる。このとき第2連通路9に高圧流体が流れて制御室圧力(クランク室圧力)Pcの圧力を高圧にしてピストン62の作動を停止させるように斜板57の傾斜角度を0に近づけることも可能である。但し、斜板57はストッパーにより0角度になる前に停止する。
【0062】
このように本発明の容量可変型圧縮機50によれば、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積As又は作動面23の受圧面積Ar2とが同一又はほぼ同一に構成されているから、吸入圧力Ps又は/及び吸入圧力Psがキャンセルし、吸入圧力Ps又吸入圧力Psの内キャンセルされない圧力のみが吸入圧力Psを補正して制御する。
更に、吸入圧力Psの制御点をソレノイド部40により任意に設定すれば、容量可変型圧縮機50の正確な冷媒の制御が可能になる効果を奏する。
【0063】
又、容量制御弁1は全体の部品が少なく、更に構造が簡単であるから、故障を少なくすることが可能である。更に、バルブハウジング2及び感圧ロッド20の嵌合面の構造が簡単で組立が容易であると共に、機械加工でも加工が容易で、高精度な加工面が得られるから、容量制御弁1の品質と量産を可能し、低コストの容量制御弁1を提供することが期待できる。
【0064】
【発明の効果】
本発明に係わる容量制御弁によれば、以下のような効果を奏する。
請求項1に係わる本発明の容量制御弁によれば、制御室圧力(クランク室圧力)は、弁体の受圧面で相殺されてキャンセルされるので、この受圧面の作動機構に働く力の釣り合いから除外される。このため、制御室圧力を除外した吸入圧力による高精度の制御を可能にした容量制御弁が得られる効果を奏する。
一方、弁体の作動中に、制御圧力を弁体に作用させることができるので、制御圧力により吸入圧力を補正して弁体を制御することが可能になる効果を奏する。
【0065】
請求項2に係わる本発明の容量制御弁によれば、制御圧力及び制御室圧力は弁孔を介して受圧面に作用しても、この作用力が相殺されてキャンセルされるから、制御圧力及び制御室圧力が 弁体に作用させる力は0となる。このため吸入圧力で作動面を作動させるとき、制御圧力及び制御室圧力の作用力を除外して正確な制御が可能になる効果を奏する。
【0066】
請求項3に係わる本発明の容量制御弁によれば、制御圧力は各受圧面に作用しても、この作用力が相殺されてキャンセルされるから、制御圧力が 弁体に作用させる力は0となる。吸入圧力で作動面を作動させるとき、高圧の制御圧力の作用力を除外して正確な制御が可能になる効果を奏する。
一方、弁体の作動中に、制御室圧力を弁体に作用させることができるので、制御室圧力により吸入圧力を補正して弁体を制御することが可能になる効果を奏する。
【0067】
請求項4に係わる本発明の容量制御弁によれば、連結部、弁体、ソレノイドロッドからなる感圧ロッドを感圧装置のフランジ部に連結すれば簡単にハウジングへの組立が可能になる効果が期待できる。
又、感圧ロッドは一本のロッドであるから、感圧ロッドを製作するために工作機械で加工するとき、更には仕上げの研磨加工をすると時に、芯出しが正確で、しかも、精密加工が容易に成る効果を奏する。そして、弁体と弁室との摺動部のシール性を良好にして感圧ロッドの作動中の応答性を良好にする効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係わる容量制御弁の断面図である。
【図2】図1、図5、図6に示す感圧装置と連結ロッドとの結合部の拡大断面図である。
【図3】図1、図5及び図6に示す弁部の拡大断面図である。
【図4】図1、図5及び図6の作動状態を説明する為の容量制御弁の断面図である。
【図5】本発明に係わる第2実施の形態の容量制御弁の断面図である。
【図6】本発明に係わる第3実施の形態の容量制御弁の断面図である。
【図7】本発明に係わる容量可変型圧縮機に容量制御弁を取り付けた状態を示す断面図である。
【図8】従来の容量可変型圧縮機用制御弁の断面図である。
【符号の説明】
1 容量制御弁
2 バルブハウジング
2A 第1バルブハウジング
2B 第2バルブハウジング
2B1 嵌合孔
3 仕切調整部
4 容量室
5 弁孔
6 弁室
6A 弁座
7 作動室
7A 内径面
8 第1連通路
9 第2連通路
10 検出連通路
15 バルブ部
20 感圧ロッド
20B 連結部
21 弁体
21A 弁部面
22 感圧装置
22A ベローズ
22B フランジ部
23 作動面
25 ソレノイドロッド
28 開放弾発(ばね)手段
40 ソレノイド部
42 プランジャ
45 電磁コイル
51 固定鉄心
Ps 吸入圧力
Pd 制御圧力(吐出圧力)
PC 制御室圧力(クランク室圧力)
Ab 感圧装置の有効受圧面積
As 弁部面のシール受圧面積
Ar1 連結部の受圧面積(断面図)
Ar2 作動面の受圧面積
S1 開放弾発(ばね)手段の力
Fb 開弁する弾発手段のばね力

Claims (4)

  1. バルブ部の弁開度を制御し制御された制御圧力流体により制御室内の流量又は圧力を制御する容量制御弁であって、前記バルブ部のバルブハウジングの一端側に設けられて第2連通路と連通する容量室と、前記容量室と弁孔を介して連通すると共に第1連通路と連通可能にして弁座を有する弁室と、前記弁室に連通すると共に検出連通路と連通する作動室と、前記作動室に配置されて前記検出連通路からの吸入圧力が作用可能な受圧面積を有する作動面と、前記作動面と一体で前記弁室に移動自在に配置されて前記弁座と開閉自在な弁部面を有する弁体と、前記弁体に結合して前記弁孔内を貫通する連結部と、前記連結部と結合すると共に前記容量室内に配置されて前記容量室内の作動流体圧力に感圧する有効受圧面積を有して前記有効受圧面積に受けた圧力により前記弁体を閉弁する方向へ付勢する感圧装置と、前記弁体を開弁する方向へ付勢する弾発手段と、前記作動面に連結するソレノイドロッドを有して前記弁体を開閉させるソレノイド部とを具備し、前記感圧装置の有効受圧面積と、前記弁体の弁部面の弁座と接触するシール受圧面積とを同一又はほぼ等しい面積に構成されていることを特徴とする容量制御弁。
  2. 前記弁体の弁部面の弁座と接触するシール受圧面積と同一又はほぼ等しい面積に形成された前記作動面を有することを特徴とする請求項1に記載の容量制御弁。
  3. バルブ部の弁開度を制御し制御された制御圧力流体により制御室内の流量又は圧力を制御する容量制御弁であって、前記バルブハウジングの一端側に設けられて第2連通路と連通する容量室と、前記容量室と弁孔を介して連通すると共に第1連通路と連通可能にして弁座を有する弁室と、前記弁室に連通すると共に検出連通路と連通する作動室と、前記作動室に配置されて前記検出連通路からの吸入圧力が作用可能な受圧面積を有する作動面と、前記作動面と一体で前記弁室に移動自在に配置されて前記弁座と開閉自在な弁部面を有する弁体と、前記弁体に結合して前記弁孔内を貫通する連結部と、前記連結部と結合すると共に前記容量室内に配置されて前記容量室内の作動流体圧力に感圧する有効受圧面積を有して前記有効受圧面積に受けた圧力により前記弁体を閉弁する方向へ付勢する感圧装置と、前記弁体を開弁する方向へ付勢する弾発手段と、前記作動面に連結するソレノイドロッドを有して前記弁体を開閉させるソレノイド部とを具備し、前記弁部面の弁座と接触するシール受圧面積と、前記シール受圧面積と同一又はほぼ等しい受圧面積の作動面を有することを特徴とする容量制御弁。
  4. 前記ソレノイドロッドと前記弁体と前記連結部とが一体に形成されて感圧ロッドを構成していることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の容量制御弁。
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