JP4100924B2 - 容量制御弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動流体の容量又は圧力を可変可能に制御する容量制御弁に関する。特に、空気機械等の制御室内の容量を吸入圧力で可変可能に制御する容量制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関する関連技術として空気機械に属する斜板式容量可変型圧縮機用の容量制御弁が従来より知られている。この容量制御弁の従来例として、図8に示すものが存在する。
【0003】
図8に示す容量制御弁200の下端に設けられた吸入室206には、感圧素子210が配置されている。この感圧素子210は、ばねを内在する弾発可能なベローズに形成されて外部から吸入される吸入圧力Psにより収縮して上端が変位するように構成されている。又、この感圧素子210の上端には、中間ロッド207がハウジング220に設けられた案内孔に移動自在に配置されている。更に、中間ロッド207に連結された弁体201がハウジング220の図示上部の弁孔208に配置されている。この弁体201の開閉移動により弁孔208の弁座に接離して弁孔208を開閉する。
【0004】
ハウジング220には、Ps用吸入孔と、Pd用吐出孔と、Pc用クランク室流入孔とが形成されており、Pd用吐出孔と弁孔208とは連結路209により連通している。そして、弁孔208が開閉すると、弁孔208とPc用クランク室流入孔と連通して流体は図示省略のクランク室へと流入する。この弁201の開閉は、容量制御弁200の図示上端に設けられた電磁コイル装置202の発生荷重に応じて感圧素子210の設定流入圧(Ps設定値)を変更して設定し、弁体201の開度に応じて容量可変型圧縮機のクランク室に導入する吐出圧力Pdの導入量を制御し、クランク室のクランク圧力Pcを調整して容量可変型圧縮機の容量制御を行う。
【0005】
吸入室206に配置された感圧素子210は、吸入圧力Psに感応して吸入圧力Psの使用圧力域で伸縮する荷重特性に設定されている。
そして、電磁コイル装置202の無通電時には、弁体201は弁開ばね203のばね力によって全開状態に保持されている。この全開状態は、フルアンロード運転状態である。電磁コイル装置202に電流が通電されると、プランジャ204と固定鉄心205との間に電磁吸引力が発生する。この弁開ばね203のばね荷重と対抗する電磁吸引力が弁開ばね荷重以上になるまでは、弁体201が全開状態を保持して不感帯状態にある。
【0006】
一方、電磁吸引力が弁開ばね荷重以上になると、弁体201は、電磁吸引力により、閉弁方向へ移動してPs制御域に入る。この場合には、コイル電流が大きいほど弁閉力が大きくなり、Ps設定値が低くなる。
又、連結された各ロッドの直径が異なるので、そのロッドの受圧面積に流体圧力を受けると、弁体を含むロッドの作動機構に働く力の釣り合いにより(各ロッドの受圧面積の比率により)弁体201の開度に大きな悪影響を与える。
更に、圧縮機の運転状況により様々に変化するクランク圧力Pcが不可遍的に吸入圧力Psの外乱要因となる。このために、電磁コイルへの通電制御に正確さを求めても設定吸入圧力による容量の可変精度を向上させることが難しい。
【0007】
又、感圧素子210と固定鉄心205との間の連結ロッドは、中間ロッド207、弁体ロッド201A、プランジャロッド204Aとにより連結されて作動するように構成されている。この連結された各ロッドは、ロッドの連結部が作動中に磨耗すると弁体20の弁開度に影響する。又、感圧素子210と弁体201との連結ロッドの作動特性は、各ロッドが接触するのみで接続されているので、この接触した摩耗等の接続により悪影響を受ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この容量可変型圧縮機用の容量制御弁では、上述のように構成されているために、以下のような問題点が存する。先ず、容量制御弁では、一般に多く使用されている低Ps設定値時にコイル電流が最大値になるため、実際の使用域でのコイル消費電力が大きくなるという問題が生じる。
又、電磁吸引力の制御電流が大きいと電磁コイル部で発生するプランジャ204における摺動部の摩擦抵抗等によるヒステリシスが大きくなるために、利用範囲の多い低Ps吸入圧力の設定値時のヒステリシスが増大することになり、容量制御弁の制御特性に悪影響を及ぼすことになる。
【0009】
本発明は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その発明が解決しようとする課題は、弁体の作動に於ける消費電力を完全に削減すると共に、高精度の制御を可能にすることにある。
更に、弁体を含むロッドの作動機構に働く力の釣り合いを選択し、設定された任意の吸入圧力Psetで制御室の容量又は圧力を制御圧力の影響を受けることなく正確に制御できる容量制御弁を得ることにある。
更に又、容量制御弁を容量可変型圧縮機に用いてクランク室のクランク室圧力Pc又は制御圧力Pdをこの圧力の影響を受けることなく、設定された吸入圧力Psにより制御できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、その技術的解決手段は以下のように構成されている。請求項1に係わる本発明の容量制御弁は、バルブハウジングに設けられた弁孔の弁開度を制御し前記弁孔を流れる制御圧力の流体を制御室に供給して前記制御室内の流量又は圧力を制御する容量制御弁であって、前記バルブハウジングの一端側に設けられて前記制御室と連通可能な第2連通路に連通する容量室と、前記容量室と弁孔を介して連通すると共に制御圧力流体用の第1連通路と連通可能な弁座を有する弁室と、前記弁室に連通すると共に吸入圧力流体用の検出連通路と連通する作動室と、前記作動室の摺動面に密封移動自在に配置されて他端に前記検出連通路からの吸入圧力が作用する受圧面積を有する作動ロッドと、前記作動ロッドと一体で前記弁室に移動自在に配置されて端面に前記弁座と開閉可能な弁部面を有する弁体と、前記弁体と一体で前記弁孔と間隙通路を有して嵌合する連結ロッドと、前記連結ロッドと連結し前記容量室内に配置されて前記容量室内の作動流体圧力に感圧する有効受圧面積を有して前記有効受圧面積に受けた圧力により前記弁体を閉弁する方向へ付勢すると共に固有のばね力により前記弁体を開弁する方向へ付勢する感圧装置とを備え、前記感圧装置の有効受圧面積と、前記弁体の弁部面と弁座との接触シール面積と、前記作動ロッドの受圧面積とを同一又はほぼ等しい面積に構成されているものである。
【0011】
この請求項1に係わる本発明の容量制御弁では、感圧装置と弁体と作動ロッドとを含む流体の各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、Pc(Ab−Ar1)−Pc(As−Ar1)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb−S1となる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb−S1になる。但し、この式に於て、S1を0にできるので、弾発手段を設けなくとも良い。そして、感圧装置の有効受圧面積Abと、弁部面の弁座6Aとの接触するシール受圧面積Asと、作動ロッドの受圧面積Ar2を同一又はほぼ等しい受圧面積に構成すると(Ab=As=Ar2)、上式は、Ps×Ar2=Fbとなって、制御流体圧力Pdと制御室圧力Pcは弁孔を介して各受圧面に作用しても、この作用力が相殺してキャンセルされるから、弁体に作用させる力は0となる。このような弁体を含む各受圧面の作動機構に働く力の釣り合い関係で、容量制御弁は、吸入圧力Psが弁体の背面の有効受圧面積に作用し、閉弁時には制御圧力Pdが弁体を作動させない外周面にのみ作用する構成である。このため閉弁時には、設定された吸入圧力Psによる作動ロッドの作用力と、感圧装置自体が持つばね数の付勢力Fbとの関数となる。開弁時のみに吐出圧力Pdが弁体に関与する構成となる。
【0012】
このために、容量制御弁は制御室圧力の影響を弁体に対する弁開度決定の要素から完全に除外することが可能になる。
その上、追加としてコンピュータ等により開弁を指令すれば、吸入圧力Psの変化に応じて弁開度調整作動を正確に行うことも可能になる。しかも、通常多用される設定低吸入圧力Ps時のヒステリシスを減少し、容量制御弁の制御特性に対して悪影響を防止することが可能になる。特に、電磁吸引力を用いる場合には、このヒステリシスが増大するが、電磁コイル部のない本発明の容量制御弁に於いてはヒステリシスを防止すると共に、吸入圧力Psによる設定値の制御域を拡大することが可能になる。
このために、吸入圧力Psにより容量制御弁を正確に制御することが可能になる。
【0013】
請求項2に係わる本発明の容量制御弁は、容量制御弁が容量可変型圧縮機のクランク室内の容量を制御するものである。
【0014】
この請求項2に係わる本発明の制御弁では、上式と同様に、制御弁の弁体を含む各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合い式は、
Pc(Ab−Ar1)−Pc(As−Ar1)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb−S1となる。この式を書き換えるとPc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb−S1になる。但し、この式に於て、S1を0としても機能するので、弾発手段を設けなくとも良い。
そして、感圧装置の有効受圧面積Abと、弁部における弁部面の弁座との接触するシール受圧面積Ar2と、吸入圧力Psの作動ロッド又は弁体の受圧面積Ar2を同一又はほぼ等しく構成すると、上式は、Ps×Ar2=Fbとなる。その結果、吐出圧力(制御圧力)Pbとクランク室圧力(制御室圧力)Pcは、弁孔を介して流体の受圧面で互いに相殺してキャンセルされるので、各受圧面積の作動機構に働く力の釣り合いから除外される。このため、クランク室圧力Pcと吐出圧力Pdとを除外した制御の容量制御弁を得ることが可能になる。しかも、容量制御弁に於いて、吐出圧力Pdは、弁体の周囲に作用するように構成されているから、閉弁時には確実に吐出圧力Pdの作用を無視する制御が可能になる。
【0015】
請求項3に係わる本発明の容量制御弁は、弁体の外周面に第1連通路からの制御流体圧力が作用するように構成されているものである。
【0016】
この請求項3の本発明の容量制御弁では、弁体の外周面に第1連通路からの制御圧力Pdが作用するように構成されているものであるから、制御圧力が高くとも弁体を作動させたり、変動させて誤動作を発生させることもない。
特に、この容量制御弁を容量可変型圧縮機等に採用すれば、吸入圧力Psにより、吐出圧力Pd又はクランク室圧力Pcの影響を受けることなく、クランク室内の圧力又は容量を設定通りに制御することが可能になる。
【0017】
請求項4に係わる本発明の容量制御弁は、作動ロッドと弁体と連結ロッドとを一体に形成すると共に連結ロッドの一端を感圧装置と一体に連結可能にしたものである。
【0018】
この請求項4に係わる本発明の容量制御弁では、感圧ロッド全体を1本のロッドに形成し、この1本のロッドに連結ロッドと弁体と作動ロッドとを一体に設けることにより多くのロッドを個別に接続する必要もないから、接続した端面が摩耗して容量制御弁の作動や性能が悪化するのを効果的に防止することが可能になる。
【0019】
又、1本のロッドを各機能から成る感圧ロッドに機械加工すればよいので、工作機械の芯出しが良くなり、加工精度を向上させることが可能になる。更に、1個から成る第1バルブハウジングの貫通孔が一体加工であるから、この貫通孔に接合する感圧ロッドを1本にすれば、組立が容易になると共に、製作コストを低減することが可能になる。
この感圧装置と感圧ロッドとの組立も、感圧ロッドを感圧装置のフランジ部の孔に嵌着又は螺合等により結合すればよいから、簡単に組立可能となる。このために容量制御弁の製作を容易にして大量生産を可能にすると共に、コストを低減することが可能になる。
【0020】
請求項5に係わる本発明の容量制御弁は、作動室の摺動面と作動ロッドとの嵌合面間に摩擦係数の小さなシール部を有するものである。
【0021】
この請求項5に係わる本発明の容量制御弁では、感圧ロッドがバルブハウジングと摺動する全面が作動ロッドと作動室との摺動面のみである。しかも、この摺動面は作動ロッドと弁体が同一径に構成される外径面である。このために、この摺動面間を摩擦係数の小さなシール部で支持すると摺動抵抗が最小になり、弁体の応答性を良好にすることが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる好ましい実施の形態の容量制御弁を図面に基づいて詳述する。尚、以下に説明する各図面は、特許用の概念図ではなく、寸法が正確な設計図である。
【0023】
図1は、本発明に係わる容量制御弁の断面図である。図1、図2又は図3に於いて、1は容量制御弁である。容量制御弁1には、外形を形成するバルブハウジング2が設けられている。このバルブハウジング2は、内部に機能が付与された貫通孔を形成する第1バルブハウジング2Aと、この第1バルブハウジング2の一端部に一体に嵌合された第2バルブハウジング2Bとから構成されている。このバルブハウジング2は鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属、合成樹脂材等で製作されている。
【0024】
第1バルブハウジング2Aには、貫通孔の一端に仕切調整部3が結合していると共に、貫通孔の他端を密封に仕切る第2バルブハウジング2が嵌着している。この第2バルブハウジング2Bは、感圧ロッド20を組み立てるために第1バルブハウジング2Aから分離しているものであって、図1に示す形状でなくとも良い。例えば、作動室7をめくら栓で密閉すれば、更に容量制御弁1全体を小形に形成できる。更に、この小型化は、弁体21と作動ロッド23とを同径(Ar2)にできるが故に、感圧ロッド20全体を単純な構成できる。そして、バルブハウジング2を更に小型化にする結果となる。又、仕切調整部3は第1バルブハウジング2Aの容量室4に対して密封に嵌着固定されているが、密封にねじ込んでばね数に合わせて軸方向へ移動調整できるようにしても良い。
【0025】
第1バルブハウジング2Aを軸方向へ貫通した貫通孔の区画は、一端側が容量室4に形成されている。更に、貫通孔には容量室4に連通して容量室4の径より小径の弁孔5が連設されている。更に又、貫通孔の区画には弁孔5に連通する弁孔5より大径の弁室6が設けられている。更に、貫通孔の区画には弁室6に連通する作動室7が連設されている。そして、弁室6の弁孔5側には弁座6Aが形成されている。
【0026】
バルブハウジング2の弁室6には第1連通路8が形成されている。この第1連通路8は、外部の制御流体、例えば、容量可変型圧縮機では制御圧力Pdの流体に連通可能に成されている。
更に、バルブハウジング2の作動室7には外部の吸入圧力Psの流体を導入する検出連通路10が形成されている。この作動室7の一端側は弁室6よりやや大径面に形成され、この大径面内の作動ロッド23の受圧面積に吸入圧力Psが作用できるように成されている。又、大径面より弁室6側は摺動面7Aに形成されて作動ロッド23と密封して摺動するように成されている。
この摺動面7Aには、図示省略のシール部を設けることができる。このシール部は低摩擦係数の材料により形成されている。例えば、このシール部は、摺動面7Aにフッ素樹脂膜を付着させたシール膜、又は、低摩擦係数のゴム材製、フッ素樹脂材製のOリングにしたものが設けられている。尚、弁体21と作動ロッド23とはAr2の同一断面積にして同一外径に構成できるから、この弁体21又は作動ロッド23の外周面をフッ素樹脂等のOリングのみで密封して摺動自在に支持し、感圧ロッド20全体の応答性を良好にすることが可能である。
【0027】
更に、容量室4には流入した制御圧力Pdの流体を図示省略の制御室へ流出させる第2連通路9が形成されている。尚、第1連通路8、第2連通路9、検出連通路10は、バルブハウジング2の周面に2等配又は4等配に貫通している。又、逆に、必要に応じて第2連通路9から第1連通路8へ制御流体を導入することもできる。この通路を配置換えできる技術は、感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁体21のシール受圧面積Asと、弁体21の背面又は作動ロッド23の背面の受圧面積Ar2をほぼ同一に構成されているので、この感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁体21のシール受圧面積Asとに作用する制御圧力Pd及び制御室圧力Pcが相殺されてキャンセルできる為である。しかも、このように通路の配置を変更しても本発明としての同様な種々の効果を奏するものである。このために、容量可変型圧縮機等の空気機械の取り付け箇所に問題があるときに、問題なく取り付けられる利点がある。更に又、バルブハウジング2の外周面は4段面に形成されており、この4面の外周面にはOリング用の取付溝40が3カ所に設けられている。そして、各取付溝40には、バルブハウジング2とバルブハウジング2を嵌合する仮想線で示すケーシングの装着孔との間をシールするOリング41が取り付けられる
【0028】
容量室4内には感圧装置22が設けられている。この感圧装置22は、金属製のベローズ22Aの1端部を仕切調整部3に密封に結合すると共に、他端をフランジ部22Bに密封結合している。このベローズ22Aはリン青銅等により製作されているが、そのばね数は所定の値に設計されている。又、ベローズ22Aのばねが弱い場合には、図示省略のコイルばねを内在してベローズ22Aのばねを付勢しても良い。この感圧装置22は、容量室4内で感圧装置22の固有のばね定数と制御圧力Pd又は制御室圧力Pcとの相関関係で伸縮するように設計されている。感圧装置22の内部空間は真空又は空気が内在している。そして、このベローズ22Aの有効受圧面積Abに対し、制御圧力Pd又は制御室圧力Pcが作用して感圧装置22を収縮作動させるように構成されている。
【0029】
図2に示すように、感圧ロッド20の一端の連結ロッド20Bの雄ねじ部はフランジ部22Bの雌ねじ部と螺合して結合されている。この連結ロッド20Bとフランジ部22Bとの結合部はOリングが介在されてシールされている。
感圧ロッド20に設けた連結ロッド20Bの断面積は、受圧面積Ar1とされている。この連結ロッド20Bの外径は、弁孔5の径より小径に形成されて弁孔5と連結ロッド20Bとの間を流体が通過できるように間隙通路に形成されている。
【0030】
図1又は図3に示すように、感圧ロッド20の1部には連結ロッド20Bに連続した弁体21が形成されている。弁体21には弁座6Aと接合する弁部面21Aが設けられている。弁座6Aと弁部面21Aとの密接面は、平面接合でも良いが、図3に示すように弁座6Aの1部をテーパ面に形成するか、弁座6Aの全面をテーパ面に形成すると閉弁したときのシール能力が良いことが認められる。そして、この弁部面21Aの接合するシール受圧面積Asは感圧装置22の有効受圧面積Abと同一面積又はほぼ同一面積に構成されている。
又、弁体21又は作動ロッド23は受圧面積がAr2に形成されている。そして、弁体21の外径は弁室6の内径とほぼ同一径で摺動自在に嵌合している。 この弁体21と作動ロッド23との同径の境界域の作動ロッド23の外径が弁室6又は作動室7の摺動面7Aと嵌合して吸入圧力Psの流体が漏洩しない精密な嵌合状態であれば、この嵌合間にOリング等のシール部を設けなくともシール効果を発揮する。尚、弁室6と第1連通路8との接続部は弁室6よりも大径の環状溝に形成されて吐出圧力Pdが流入しやすく構成されている。そして、作動ロッド23又は弁体21の受圧面積Ar2と、弁部面21Aのシール受圧面積Asと感圧装置22の有効受圧面積Abとは同一又はほぼ同一面積に構成されている。
【0031】
感圧ロッド20は感圧装置22と反対の端部が作動ロッド23に形成されている。作動ロッド23の外径は、弁体21の外径とほぼ同径に形成されている。そして、作動室7の摺動面7Aより他端側は作動ロッド23の外形よりやや大径面に形成されて検出連通路10からの吸入圧力Psの流体がこの大径面内に流入しやすく構成されている。
【0032】
又、作動ロッド23の背面には、ばね手段24が設けられている。ばね手段24は、第2バルブハウジング2Bに着座して作動ロッド23を感圧装置22の方向へ押圧している。このばね手段24は、感圧装置22のばねと対応して設計されている。このばね手段24のばねは感圧装置22のばねより小さな値に設計されている。
【0033】
この容量制御弁1に於いて、配置されている押圧力発生の各ばね数と流入する作動流体圧力により発生する釣り合い力の関係式は、図1に示す構成を基にして考えると、Pc(Ab−Ar1)−Pc(As−Ar1)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb−S1となる。この関係式を整理すると、Pc(Ab−As)+Pd(As−Ar2)+Ps×Ar2=Fb−S1となる。但し、この式に於て、S1を0としても機能するので、弾発手段24を設けなくとも良い。そして、感圧装置22と感圧ロッド20の各受圧面積との関係をAb=As=Arとすると、上式はPs×Ar2=Fbとなる。つまり、感圧装置22の有効受圧面積Abと、弁部面21Aのシール受圧面積Asと、弁体21又は作動ロッド23の受圧面積Ar2とを同一にすると、容量制御弁1は、検出連通路10から流入する吸入圧力Psのみにより作動を制御することが可能になる。尚、上述の式に於ける符号は下記の通りである。
Ab・・・感圧装置22の有効受圧面積
As・・・弁体21のシール受圧面積
Ar1・・・連結ロッド20Bの受圧面積(断面積)
Ar2・・・弁体21又は作動ロッド23の受圧面積
Fb・・・感圧装置の固有ばね
S1・・・ばね手段24のばね
Ps・・・吸入圧力
Pd・・・吐出圧力(制御圧力)
Ps・・・クランク室圧力(制御室圧力)
【0034】
図4は、容量制御弁1に検出連通路10から吸入圧力Psが作用しない場合の弁体21の全開を示す開弁状態である。この場合は、図1と図3も含めて参照する。各図に於いて、制御圧力Pdが第1連通孔8から弁孔5を通過して容量室4に流入し、感圧装置22の有効受圧面積Abに作用しながら第2連通路9から図示省略の制御室へ流出して制御圧力Pdにより制御室内の制御室圧力Pcを制御する。このときの容量制御弁1の作用は、感圧装置22の有効受圧面積Abに作用する流体圧力による力と弁部面21Aのシール受圧面積Asに作用する流体圧力による力が相殺してキャンセルされる。そして、作動室7の設定された吸入圧力Psにより弁孔5を流れる制御流量を正確に制御される。つまり、この容量制御弁1は吸入圧力Psによる制御であり、感圧装置22と弁体21に作用する力が相殺される構成であるために、吸入圧力Psにより作動ロッド23が押圧されて弁体21の弁部面21Aと弁座6Aとの弁開閉度が制御される。そして、容量制御弁1は、吸入圧力Psにより制御圧力Pd流体の容量が制御されるから、この制御された制御流体により高圧から圧まで制御室の微小な流量制御が可能となる。
【0035】
図5は、容量制御弁1の作動ロッド23に吸入圧力Psが作用して弁体21の開度を中間状態にした位置を示すものである。尚、図1及び図3も含めて参照する。この図5の状態でも前述の全開状態と同様に感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asとに作用する力は同一であるから、互いに相殺されて吸入圧力Psにより弁体21の弁開度を微小に制御することが可能になる。
【0036】
図6は、容量制御弁1の作動ロッド23に吸入圧力Psが最大に作用して弁体21の開度が閉弁状態の位置を示すものである。この場合には、図1と図3も含めて参照する。図6に於いて、吸入圧力Psが作用する力(Ps×Ar2)とばね手段24の力S1が対抗する感圧装置22の力Fbより大きくなる場合であり、この合計の力が作動ロッド23に作用して弁体21を弁座6Aに接合させて閉弁するものである。この状態では、弁体21は弁座6Aに密接合すると共に、第1連通路8から導入される制御圧力Pdの流体は弁体21の外周面に作用しているから、制御圧力Pdの流体が高圧であっても弁体21は変動することがない。その結果、制御圧力Pdの流体を確実に閉弁することが可能になる。
【0037】
この容量制御弁1の主要な構成は、バルブハウジング2と感圧ロッド20と感圧装置22とから形成されている。このバルブハウジング2は、第1バルブハウジング2Aの一端部に、図1に示すように、第2バルブハウジング2Bを嵌着するのみで結合することが可能になる。この結合は、この他に、第2バルブハウジング2の外周から止めねじを介して止める方法又は互いのねじ部を螺合して結合することができる。この結合する嵌合面間は、図示省略のOリングを介して結合すれば両者間の結合面を確実にシールすることが可能になる。従って、バルブハウジング2の組立は極めて簡単に一体化することが可能になる。
【0038】
又、連結ロッド20B、弁体21及び作動ロッド23を含む感圧ロッド20を感圧装置22と図2に示すように螺合して結合するか、又は感圧ロッド20の他端に溝を設け、この溝に図示省略のスナップリングを嵌め込んでフランジ部22Bを感圧ロッド20から離脱しないように結合するか、更には、感圧ロッド20をフランジ部22Bに圧入嵌着するかして、簡単に感圧ロッド20と感圧装置22とを結合することが可能になる。このために、感圧ロッド20の一体化も極めて容易である。
【0039】
このようにして形成した感圧ロッド20をバルブハウジング2に組み立てると容易に容量制御弁1が組み立てられる。その結果、組立コストを低減し、安価に容量制御弁1を提供することが可能になる。
【0040】
又、感圧ロッド20は全体が一体であるから、機械加工でも全体の芯出しが容易で、弁体21及び作動ロッド23等の嵌合する面の精度を向上させることが可能になり、感圧ロッド20の摺動時の摺動抵抗を低減し、作動時の応答性を良好にすることが可能になる。又、前述のようにバルブハウジング2の貫通孔の各機能部は機械加工で全体を同時加工できるから、加工精度を向上させることが可能になると共に、感圧ロッド20との摺動抵抗を低減することが可能になる。
【0041】
次に、本発明の容量制御弁1は、空気ポンプ、圧縮器等の空気機械に利用いることが可能である。以下、1実施例として容量可変型圧縮機に用いた場合を説明する。
【0042】
図7は、この容量可変型圧縮機50と容量制御弁1との関係を示す断面図である。この内、容量制御弁1は、図1と同一構成であるから、容量制御弁1の構成の説明は上述したとおりである。
【0043】
図7に於いて、容量可変型圧縮機50は、複数のシリンダボア51Aを設けたシリンダブロック51と、シリンダブロック51の一端に設けられたフロントハウジング52と、シリンダブロック51に弁板装置54介して結合されたリアハウジング53とにより外形を成すケーシングが形成されている。
このケーシングには、シリンダブロック51と、フロントハウジング52とによって区画されたクランク室55が設けられていると共に、このクランク室55内を横断したシャフト56が設けられている。このシャフト56の中心部の周囲には円板状の斜板57が配置されている。この斜板57は、シャフト56に固着されたロータ58と連結部59を介して連結し、傾斜した角度を可変になるように構成されている。
【0044】
シャフト56の一端は、フロントハウジング52の外側に突出したボス部52A内を貫通して外部まで延在している。ボス部52Aの周囲にはベアリング76を介して電磁クラッチ70が設けられている。この電磁クラッチ70は、ボス部52Aの周囲にベアリング76を介して設けられている。
【0045】
シャフト56とボス部52Aとの間にはシール部75が配置されており、シール部75を介して内部と外部とを遮断している。又、シャフト56の他端は、シリンダブロック51内に存在し、支持部により他端を支持している。尚、シャフト56を回転可能に支持するスラストベアリング77A、77Bは、シャフト56の両端に設けられており、シャフト56を回転可能に支持している。
【0046】
シリンダボア51A内には、ピストン62が設けられている。ピストン62と斜板57とは、両端にボール63を設けたコンネクチングロッドにより連結されている。又、斜板57と連結部59とはスラストベアリングを介して互いに回転可能に連結している。そして、ピストン62と斜板57とは互いに連動するように構成されている。
【0047】
リアハウジング53は、吸入室65及び吐出室64が区画して形成されている。
吸入室65とシリンダボア51Aとは、弁板装置54に設けられた吸入弁を介して連通している。吐出室64は、シリンダボア51Aと弁板装置54に設けられた吐出弁を介して連通している。吸入室65は、オリフィスを設けた通路を介してクランク室55と連通している。
【0048】
リアハウジング53の図示右側の凸部には図示省略された空室が設けられており、この空室に容量制御弁1が配置されている。尚、では容量可変型圧縮機50からこの容量制御弁1を外部に取り出して分かりやすく図示しているものである。
【0049】
容量制御弁1と容量可変型圧縮機50との構成に於いて、ロータ58の回転により斜板57が共に回転するから、斜板57の傾斜角度変化につれてピストン63が往復運動をする。このピストン63の往復運動に伴い吐出室64から吐出される冷媒は、凝縮室Pから膨張弁を介して蒸発室Gに供給され、設定通りの冷房を行いながら吸入室65へ戻るように構成されている。
【0050】
以下、容量制御弁1の作動の一例を説明する。今、吐出圧力(制御圧力)Pdが一定の場合、吸入圧力Psが制御点(設定吸入圧Ps1)より低下すると、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asと作動ロッド23の受圧面積Ar2とが同一に構成されているから、1番大きく設定されている感圧装置22に設けられたベローズ22A等の自己ばね数に応じて弁体21を弁座6Aから開弁する。この容量制御弁1の開弁状態は、図4に示す状態になる。そして、弁体21が開弁すると、容量室4と弁室6とは弁孔5を介して連通する。この開弁作動により吐出室64の吐出圧力Pdの流体は第1連通路8に流入する。この第1連通路8から弁室6に流入した吐出圧力Pdの流体は、弁孔5から容量室4に流入して第2連通路9に流れて制御室であるクランク室55に流入する。
【0051】
クランク室55に流入した吐出圧力Pdは、クランク室55の圧力を上昇させるから、吸入室65の吸入圧力Psとクランク室55のクランク室圧力Pcとの差圧が大きくなり、容量可変型圧縮機50の斜板57の傾斜角度を減少させる。このためにピストン室の流体の容量を減少させるので、吸入圧力Psを設定された制御点に近づけるように制御する。
【0052】
前述とは逆に、吸入圧力Psが制御点以上の圧力に成ると、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asとが同一に構成されているから、この各受圧面積Ab、Asに作用する力は相殺されてキャンセルされ、吸入圧力Psが作動ロッド23受圧面積Ar2に作用して弁体21を弁座6Aへ移動させて弁孔5の流量を絞ると共に、ついには閉弁するようになる。
この弁体21が閉弁すると吐出圧力Pdの流体は、弁体21の外周面にのみ作用する構成であから、弁体21を開弁方向へ移動させる作用力が生じない。
【0053】
このためにクランク室55のクランク室圧力Pcと吸入圧力Psとの差圧が小さくなるので、前述とは逆に、容量可変型圧縮機50の斜板57の傾斜角度が大きくなり、容量可変型圧縮機50の吐出圧力Pdの流体の流量を増大するように制御する。
【0054】
このように本発明の容量可変型圧縮機50によれば、感圧装置22の有効受圧面積Abと弁部面21Aのシール受圧面積Asと作動ロッド23の受圧面積Ar2とが同一に構成されているから、吸入圧力Psのみにより容量制御弁1を作動させることができ、容量制御弁1を作動させるソレノイド部を必要としない。このために、ソレノイド部等の部品の取付が必要でないから、容量制御弁1のコストを大きく低減することが可能になる。
又、ソレノイド部による容量制御弁1の作動は、時として誤動作が伴うが、本発明の容量制御弁1は作動ロッド23の受圧面積Ar2のみに作用する吸入圧力Psにより作動させることができるから、誤動作も少なく、更に、吸入圧力Psの制御点を任意に設定すれば、容量可変型圧縮機50の正確な冷媒の制御が可能になる効果を奏する。
【0055】
又、容量制御弁1は全体の部品が少なく、更に構造が簡単であるから、故障を少なくすることが可能である。更に、バルブハウジング2及び感圧ロッド20の構造が簡単で組立が容易であると共に、機械加工でも加工が容易で、簡単に高精度が出せるから、量産を可能し、低コストの容量制御弁1を提供することが期待できる。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係わる容量制御弁によれば、以下のような効果を奏する。
請求項1に係わる本発明の容量制御弁によれば、感圧装置の有効受圧面積と弁体のシール受圧面積とを同一又はほぼ同一に構成されているから、制御流体圧力と制御室圧力は弁孔を介して各受圧面に制御流体が作用しても、この作用力が相殺してキャンセルされる。このため、弁体に悪影響を与える作用力を消滅させることが可能にする効果を奏する。しかも、作動ロッドに作用する吸入圧力の受圧面積もシール受圧面積と同一であるから、弁体の制御圧力に対する作動応答精度を向上させると共に、弁体の構造を簡単にする効果を奏する。
このような弁体を含む各受圧面の作動機構に働く力の釣り合い関係で、容量制御弁は、吸入圧力が弁体の背面(作動ロッドの背面)の受圧面積に作用し、閉弁時には制御圧力の流体が弁体を作動させない外周面にのみ作用させて誤動作のない制御を可能とする効果を奏する。
【0057】
又、閉弁時には、吸入圧力による作動ロッドの作用力と、感圧装置自体が持つばね数の付勢力と、弁体を閉弁する弾発手段との関数となるために、開弁時のみに制御圧力が弁体に関与して制御する優れた効果を奏する。又、通常多用される設定低吸入圧力時の作動に於けるヒステリシスを減少し、容量制御弁の制御特性に対して悪影響を防止することが可能になる。特に、電磁吸引力を用いる場合には、このヒステリシスが増大するが、電磁コイル部のない本発明の容量制御弁に於いてはヒステリシスを防止すると共に、吸入圧力による設定値の制御域を拡大することが可能になる。そして、吸入圧力により容量制御弁を正確に制御することが可能になる。
【0058】
請求項2に係わる本発明の容量制御弁によれば、容量可変型圧縮機において、吐出圧力とクランク室圧力は、弁孔を介して吐出圧力が受ける両受圧面で互いに相殺されてキャンセルされるので、この各受圧面の作動機構に働く力の釣り合いから除外される。このため、クランク室圧力と吐出圧力とを除外した吸入圧力による高精度の制御を可能にした容量制御弁を得ることが可能になる。しかも、容量制御弁に於いて、吐出圧力は、弁体の周囲に作用するように構成されているから、閉弁時には吐出圧力の弁体に対する作用をキャンセルする制御が可能になる。しかも、容量制御弁は感圧ロッドを小型に構成できるから、容量可変型圧縮機の最適な場所に取付可能として容量可変型圧縮機の小型化も可能とする効果を奏する。
【0059】
請求項3に係わる本発明の容量制御弁によれば、弁体の外周面に第1連通路からの制御流体圧力が作用するように構成されているものであるから、制御流体圧力が高くとも弁体を作動させたり、変動させて誤動作を発生させることもない。特に、この容量制御弁を容量可変型圧縮機等に採用すれば、吸入圧力により、吐出圧力だけでなく制御室圧力の影響を受けることなく、制御室内の圧力又は容量を設定通りに制御する効果を奏する。
【0060】
請求項4に係わる本発明の容量制御弁によれば、感圧ロッド全体を1本のロッドに形成し、この1本のロッドに連結ロッドと弁体と作動ロッドとを一体に設けることにより多くのロッドを個別に接続する必要もないから、接続した端面が摩耗して容量制御弁の作動や性能が悪化するのを効果的に防止する効果を奏する。
【0061】
請求項5に係わる本発明の容量制御弁によれば、感圧ロッドがバルブハウジングと摺動する面が作動ロッドと作動室との摺動面のみである。しかも、弁体の外径と作動ロッドの外径が同一にできるから、摺動面のシールが極めて容易になる効果を奏する。このために、この摺動面間の摩擦抵抗を最小に構成できるから、弁体の制御に於ける応答性を良好にする効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる容量制御弁の断面図である。
【図2】図1に示す感圧装置の拡大断面図である。
【図3】図1に示す弁室内の拡大断面図である。
【図4】 図1に示す容量制御弁の開弁状態の断面図である。
【図5】図1に示す容量制御弁の中間開弁状態の断面図である。
【図6】図1に示す容量制御弁の閉弁状態の断面図である。
【図7】 本発明に係わる容量可変型圧縮機と容量制御弁との断面図である。
【図8】 従来の容量可変型圧縮機用制御弁の断面図である。
【符号の説明】
1 容量制御弁
2 バルブハウジング
2A 第1バルブハウジング
2B 第2バルブハウジング
3 仕切調整部
4 容量室
5 弁孔
6 弁室
6A 弁座
7 作動室
7A 内径面
8 第1連通路
9 第2連通路
10 検出通路
20 感圧ロッド
20B 連結ロッド
21 弁体
21A 弁部面
22 感圧装置
22A ベローズ
22B フランジ部
23 作動ロッド
24 ばね手段
Ps 吸入圧力
Pd 吐出圧力(制御圧力)
PC クランク室圧力(制御室圧力)
Ab 感圧装置の有効受圧面積
As 弁部面のシール受圧面積
Ar2 作動ロッドの受圧面積
S1 ばね手段の力
Fb 感圧装置のばね力

Claims (6)

  1. バルブハウジングに設けられた弁孔の弁開度を制御し、前記弁孔を流れる制御流体を制御室に導入して前記制御室内の流量又は圧力を制御する容量制御弁であって、前記バルブハウジングの一端側に設けられて第2連通路と連通する容量室と、前記容量室と弁孔を介して連通すると共に第1連通路と連通可能で弁座を有する弁室と、前記弁室に連通すると共に検出連通路と連通する作動室と、前記作動室に移動自在に配置されて背面に前記検出連通路からの吸入圧力が作用可能な受圧面積を有する作動ロッドと、前記作動ロッドと一体であると共に前記弁室に移動自在に配置されて端面に前記弁座と開閉自在な弁部面を有する弁体と、前記弁体と一体で前記弁孔と間隙通路を介して嵌合する連結ロッドと、前記連結ロッドと連結すると共に前記容量室内に配置されて前記容量室内の作動流体圧力に感圧する有効受圧面積を有して前記有効受圧面積に受けた圧力により前記弁体を閉弁する方向へ付勢し且つ固有のばね力により前記弁体を開弁する方向へ付勢する感圧装置とを備え、前記感圧装置の有効受圧面積と、前記弁体の弁部面の弁座と接触するシール受圧面積と、前記作動ロッド又は前記弁体の受圧面積とを同一又はほぼ等しい面積に構成されていることを特徴とする容量制御弁。
  2. 前記容量制御弁は容量可変型圧縮機のクランク室内の容量又は圧力を制御することが特徴である請求項1に記載の容量制御弁。
  3. 前記弁体の外周面に前記第1連通路からの制御流体圧力が作用するように構成されている請求項1又は請求項2に記載に容量制御弁。
  4. 前記作動ロッドと前記弁体と前記連結ロッドとを一体に形成すると共に前記連結ロッドの一端を感圧装置と連結可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の容量制御弁。
  5. 前記作動室の摺動面と嵌合する前記作動ロッドとの嵌合間をシールする摩擦係数の小さなシール部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の容量制御弁。
  6. 前記弁体には前記弁部面を前記弁座に押圧する弾発手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項4に記載の容量制御弁。
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