JP4146443B2 - ディスク収納ケースのためのインデックスカードおよびディスク収納ケース - Google Patents

Description

本発明は、ＣＤ，ＤＶＤ等の光ディスクを収納するディスク収納ケースのためのインデックスカードおよびディスク収納ケースに関するものである。

従来、光ディスクを収納するディスク収納ケースとしては、ディスクトレーと、このディスクトレーを着脱可能に収容固定したプラスチック材料からなる下蓋と、この下蓋に開閉可能に軸支されたプラスチック材料からなる上蓋との３部品で構成された厚さ１０ｍｍのものが多用されている。

しかしながら、このような構成を有するケースは、ディスク自体の厚さ１．２ｍｍに対して十分な余裕があり、収納時に嵩張るという問題があるため、２部品で構成された厚さ４〜７ｍｍの薄型ケースや、紙とプラスチックとで構成された１部品からなる薄型ケース等が提案されている。

図４は、２部品で構成された従来の薄型ディスク収納ケースにおける上蓋を開いた状態の斜視図、図５は、上蓋の主板部の内面にインデックスカードを装着した状態で示す、図４のケースの平面図である。

このケース２０は、内面の中央部にディスククランパ２を備えてディスクトレーを兼ねる下蓋１と、この下蓋１に開閉可能に（回転軸線Ｌ）ヒンジ結合された透明な上蓋１１とからなり、下蓋１は、軸線Ｌ側の端部においてこの軸線Ｌに沿って延びる端壁３と、この端壁３に直交する両側板４，４とを備えており、上蓋１１は、主板部１２の軸線Ｌ側の端部においてこの軸線Ｌに沿って延びる背板１３と、この背板１３に直交する両側板１４，１４とを備えている。

下蓋１と上蓋１１とのヒンジ部は、両側板４，４の軸線Ｌ側の端部からそれらの延長方向に突出しかつ内面に短い軸を突設した下蓋１側のヒンジアーム５，５と、上記軸に嵌合する軸孔をそれぞれ備えてヒンジアーム５，５の内側に取り付けられる上蓋１１側の取付けリブ１５，１５とによって構成され、背板１３の両端に形成されている取付けリブ１５，１５は、その厚みの分だけ両側板１４，１４の内面を含む面よりも軸線Ｌ方向内方に突出する態様で、背板１３の内面から両側板１４，１４側に距離Ｄ１だけ延びている。なお、取付けリブ１５，１５がヒンジアーム５，５の外側となるディスク収納ケースも知られている。

上蓋１１の両側板１４，１４の内側には、上蓋１１の主板部１２の内面にインデックスカード３５を保持するための複数の保持突起１６が突設され、また主板部１２の内面には、背板１３に近接してこの背板１３とほぼ平行に延設されたインデックスカードストッパとしての突条１７が設けられ、この突条１７は、背板１３の内面から距離Ｄ２（Ｄ２＞Ｄ１）の位置においてインデックスカード３５の端縁３５ａに対する障壁を形成している。

そして、上蓋１１が閉じられた状態では、上蓋１１の突条１７が下蓋１の端壁３よりも僅かに内側となる位置に来て、上蓋１１の背板１３を含む内面部分が下蓋の端壁３の外側に露出して開口部を形成するようになっている。

したがって、もし上記突条１７が省略されている場合には、上蓋１１の主板部１２の内側に挿入されているインデックスカード３５が輸送時にケース２０内で大きく移動して、紙粉を発生しやすくなり、この紙粉がディスク再生時に悪影響を与えるとともに、場合によっては、インデックスカード３５が上記開口部を通じて脱落する恐れがある。

なお、上蓋主板部１２の内面に形成した上記突条１７に代えて、上蓋１１の両側板１４，１４の内面の対応位置に、インデックスカードストッパとしての突起をそれぞれ形成する場合もある。

ところで、３部品で構成されたケース簿場合には、背ラベル部を備えたインデックスカードがディスクトレーと下蓋との間に挟まれて保持される。しかしながら、図４および図５に示す２部品で構成されたディスク収納ケース２０は、薄型（厚さ４〜７ｍｍ）であるという利点を有するものの、ディスクトレーと下蓋とが一体となった構造のために、下蓋１側にはインデックスカードを入れることが不可能である。

一方、上蓋１１の主板部１２の内面にはインデックスカードストッパとしての突条１７が突設されているために、上蓋１１の背板１３の内側に添わせるべき背ラベル部を備えたインデックスカードを装着することができない。さらに、上蓋１１の背板１３の両端に形成されている取付けリブ１５，１５が、その厚みの分だけ両側板１４，１４の内面を含む面よりも軸線Ｌ方向内方に突出しているので、この取付けリブ１５，１５が、背ラベル部を備えたインデックスカードに干渉してしまう問題もある。

したがって、２部品で構成されたディスク収納ケースのためのインデックスカードは背ラベル部を備えないものに限定せざるを得なかった。このため、ケース２０を積み重ねたり、ラック等に収納したりする場合には、ケース内のディスクの記録内容に関する情報を視認することができず、ディスクの記録内容に関する情報を知るためには、ケース２０を１枚ずつ取り出して確認するという不便さを有するものであった。

そこで、例えば特許文献１には、２部品からなる薄型のケースに対し背ラベル部を備えたインデックスカードの装着を可能にするために、インデックスカードストッパとしての上記突条１７を省いたディスク収納ケースが提案されているが、上述したように、下蓋１の端壁３の外側に、上蓋１１の背板１３を含む内面部分が露出しているので、突条１７を省いた状態で背ラベル部を備えたインデックスカードを上蓋１１に装着すると、インデックスカードの背ラベル部側が露出して、背ラベル部を備えていないインデックスカード以上に脱落しやすくなるという問題がある。
特開２００２−８００８５号公報

上述の事情に鑑み、本発明は、インデックスカードストッパとしての突条をケースの上蓋に備えている薄型のディスク収納ケースに対しても、背ラベル部を備えたインデックスカードの装着を可能にしたインデックスカードおよびこのインデックスカードを装着したディスク収納ケースを提供することを目的とするものである。

また本発明は、インデックスカードストッパとしての突条をケースの上蓋に備えていない薄型のディスク収納ケースに対しても、背ラベル部を備えたインデックスカードを脱落の恐れなしに装着することができるインデックスカードおよびこのインデックスカードを装着したディスク収納ケースを提供することを目的とするものである。

本発明によるインデックスカードは、ディスクトレーを兼ねる下蓋と、開閉軸線に沿った背板と該背板に直交する両側板とを備えて上記下蓋にヒンジ部を介して開閉可能に結合された透明な上蓋とからなり、この上蓋の主板部の内面に、上記背板にほぼ平行なインデックスカードストッパとしての突条を背板に近接して備えてなる扁平なディスク収納ケースのためのインデックスカードであって、
上記上蓋の両側板の間に両側縁を着脱可能に保持される態様でこの上蓋の内側に装着される主ラベル部と、この主ラベル部の一端から上記背板の内面に沿ってほぼ直角に折り曲げられる背ラベル部とを備え、上記主ラベル部の背ラベル部に近接した部位に、上記突条に対応する凹条を備えてなることを特徴とするものである。

上記凹条は型押しによって形成されるのが好ましい。

また、ディスク収納ケースのヒンジ部が、上蓋の両側板の内面を含む面よりも開閉軸線方向内方に突出している場合には、背ラベル部の両側縁および主ラベル部の両側縁の背ラベル部側の端部に、上記突出するヒンジ部に対応する切込みを備えていることが好ましい。

上記切込みは、上記突条の両端位置まで延びていることが好ましい。

さらに本発明のディスク収納ケースは、上述したインデックスカードを備えてなることを特徴とするものである。

本発明のインデックスカードによれば、インデックスカードの主ラベル部の背ラベル部に近接した部位に、上蓋の主板部の内面に形成されたインデックスカードストッパとしての突条に対応する凹条を備えていることにより、２部品（上蓋と下蓋）からなりかつ上蓋に上記突条を備えた薄型のディスク収納ケースに対しても、背ラベル部を備えたインデックスカードの装着が可能になり、しかもケース側の突条とカード側の凹条との係合により、インデックスカードのケースからの脱落も防止することができる。

そして、このインデックスカードが、上蓋の両側板の内面を含む面よりも開閉軸線方向内方に突出するケースのヒンジ部に対応する切込みを背ラベル部の両側縁および主板部の両側縁の背ラベル部側の端部に備えている場合には、ケースの上蓋にインデックスカードストッパとしての突条を備えていないケースに装着しても、上記切込みと上記ヒンジ部との係合により、インデックスカードのケースからの脱落も防止することができるから、適用範囲が拡大される。

さらに、上記切込みが上記突条の両端位置まで延びている場合には、上記突条に代えて上蓋の両側板の内面にインデックスカードストッパとしての突起を備えているディスク収納ケースに装着しても、上記切込みと上記突起との係合により、インデックスカードのケースからの脱落も防止することができるから、適用範囲がさらに拡大される。

さらに本発明のディスク収納ケースによれば、上蓋の背板の内面に沿ってほぼ直角に折り曲げられた背ラベル部を備えたインデックスカードが装着されているから、２部品で構成された薄型のケースであっても、積み重ねたり、ラック内に収納したりする場合であっても、背ラベル部によってディスクの記録内容に関する情報を確認することができる。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態についた詳細に説明する。

図１（ａ），（ｂ）は、本発明によるインデックスカードの実施の形態を示す底面図および側面図である。

このインデックスカード３０は、図４および図５を参照して説明したディスク収納ケース２０に対し、背ラベル部を備えていないインデックスカード３５に代えて装着することができる構成を有し、保持突起１６によって上蓋１１の両側板１４，１４の間に両側縁３０ｂ，３０ｂを着脱可能に保持される態様でこの上蓋１１の内側に装着される主ラベル部３０ａと、この主ラベル部３０ａの一端から背板１３の内面に沿ってほぼ直角に折り曲げられる背ラベル部３０ｃとを備え、主ラベル部３０ａの背ラベル部３０ｃに近接した部位には、上記突条１７に対応する凹条Ｇが型押しによって形成されている。

また、このディスク収納ケース２０の上蓋１１のヒンジ部における取付けリブ１５，１５が、上蓋１１の両側板１４，１４の内面を含む面よりも厚みの分だけ軸線Ｌ方向内方に突出していることにより、主ラベル部３０ａの両側縁３０ｂ，３０ｂには、それらの背ラベル部３０ｃ側の端部に、上記突出する取付けリブ１５，１５に対応する切込みＲ，Ｒを背ラベル部３０ｃから連続した態様で備えている。

したがって、このインデックスカード３０は、図２の拡大断面図に示すように、その凹条Ｇを突条１７に係合させた態様で、上蓋１１の内面に装着することができる。上記凹条Ｇの断面形状は、図３（ａ）〜（ｃ）に示すように、円弧状の他に、梯形状、あるいは三角形状とすることができる。

なお、上記切込みＲは、取付けリブ１５，１５の長さＤ１（図５）に対応するだけあればこの場合は事足りるが、後述のように、突条１７に代えて上蓋１１の両側板１４，１４の内面にインデックスカードストッパとしての突起１８，１８を備えたディスク収納ケース２２（図６）にも適応可能なように、凹条Ｇを越えた位置までの距離にＤ２（Ｄ２＞Ｄ１）にほぼ等しいことが好ましい。

本実施の形態によれば、インデックスカード３０の主ラベル部３０ａの背ラベル部３０ｃに近接した部位に、上蓋１１の主板部１２の内面に形成されたインデックスカードストッパとしての突条１７に対応する凹条Ｇを備えていることにより、２部品（上蓋１１と下蓋１）からなりかつ上蓋１１に突条１７を備えた薄型のディスク収納ケース２０に対しても、背ラベル部３０ｃを備えたインデックスカード３０の装着が可能になり、しかもケース２０側の突条１７とカード３０側の凹条３１との係合により、インデックスカード３０のケース２０からの脱落も防止することができる。

図６に示すディスク収納ケース２３は、図４および図５に示すディスク収納ケース２０における突条１７の代わりに、上蓋１１の両側板１４，１４の内面にインデックスカードストッパとしての突起１８，１８を備えた、従来から用いられているディスク収納ケースである。図１に示すインデックスカード３０の切込みＲ，Ｒが、突起１８，１８に係合し得る長さＤ２を有しているので、これら切込みＲ，Ｒと突起１８，１８との係合により、インデックスカード３０のケース２３からの脱落も防止することができる。

以上の説明から、図１に示すインデックスカード３０が、図４および図５に示すケース２０のみでなく、図６に示すケース２３にも装着可能なインデックスカードであることは明らかである。

なお、ディスクトレーと、このディスクトレーを着脱可能に収容固定した下蓋と、この下蓋に開閉可能に軸支された上蓋との３部品で構成された厚さ１０ｍｍのディスク収納ケースでは、背ラベル部を備えた断面Ｌ字状またはコ字状のインデックスカード（下インデックスカード）をディスクトレーと下蓋との間に挟み込むため、下インデックスカードが取出しにくいという問題があったが、本発明のインデックスカード３０では上蓋１１から簡単に取り外すことができ、かつ装着できる利点もある。

本発明によるインデックスカードの実施の形態を示す底面図および側面図 である。 図１のインデックスカードの装着状態を示す要部の拡大断面図である。 図１のインデックスカードの凹条の断面図である。 ２部品で構成された従来のディスク収納ケースにおける上蓋を開いた状態の 斜視図である。 図４のケースの上蓋の内面にインデックスカードを装着した状態で示す平 面図である。 図１のインデックスカードが装着可能な従来のディスク収納ケースの上蓋 を開いた状態で示す平面図である。

符号の説明

１ 下蓋
５ 下蓋のヒンジアーム
１１ 上蓋
１２ 上蓋の主板部
１３ 上蓋の背板
１４ 上蓋の側板
１５ 上蓋の取付けリブ
１７ 突条
１８ 突起
２０，２３ ディスク収納ケース
３０ インデックスカード
３０ａ インデックスカードの主ラベル部
３０ｃ インデックスカードの背ラベル部
Ｇ 凹条
Ｒ 切込み
Ｌ 軸線

Claims (4)

1. ディスクトレーを兼ねる下蓋と、開閉軸線に沿った背板と該背板に直交する両側板とを備えて前記下蓋にヒンジ部を介して開閉可能に結合された透明な上蓋とからなり、該上蓋の主板部の内面に、前記背板にほぼ平行なインデックスカードストッパとしての突条を前記背板に近接して備えてなる扁平なディスク収納ケースのためのインデックスカードであって、
   前記上蓋の両側板の間に両側縁を着脱可能に保持される態様で該上蓋の内側に装着される主ラベル部と、該主ラベル部の一端から前記背板の内面に沿ってほぼ直角に折り曲げられる背ラベル部とを備え、前記主ラベル部の前記背ラベル部に近接した部位に、前記突条に対応する凹条を備えてなることを特徴とするインデックスカード。
2. 前記ディスク収納ケースのヒンジ部が、前記上蓋の両側板の内面を含む面よりも開閉軸線方向内方に突出してなり、前記背ラベル部の両側縁および前記主ラベル部の両側縁の背ラベル部側の端部に、前記突出したヒンジ部に対応する切込みを備えてなることを特徴とする請求項１記載のインデックスカード。
3. 前記切込みが前記突条の両端位置まで延びていることを特徴とする請求項２記載のインデックスカード。
4. 請求項１から３のいずれか１項記載のインデックスカードを備えてなることを特徴とするディスク収納ケース。

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