JP4146052B2 - 発電システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭、石油等の有機物をガス化し、これを主要な燃料ガスとする発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から石炭または石油をガス化して燃料ガスを生成し、この燃料ガスをガスタービン発電装置を駆動する燃料とするガス化発電システムが提案されている。このガス化発電システムでは、酸素、酸素富化空気または空気を酸化剤として石炭、石油コークス、重質油等の化石燃料をガス化炉でガス化し、一酸化炭素および水素等を主成分とする燃料ガスを生成し、この生成された燃料ガスからチャーや硫黄成分等を除去するガス精製工程を経て、浄化された燃料ガスをガスタービン発電装置の燃料として用いている。
【0003】
酸化剤として酸素または酸素富化空気を用いる場合、空気分離装置にて空気から窒素を分離することにより高純度の酸素ガスまたは体積比で約40%以上の酸素を含む酸素富化空気が酸化剤として生成される。この空気分離装置における酸化剤生成プロセスでは副生成物として窒素ガスが生成される。空気分離装置により生成された酸化剤は酸化剤昇圧機により昇圧されガス化炉に供給される。副生成物である窒素ガスは窒素ガス昇圧機により加圧され、ガス化炉へ供給されて微粉炭等の固体燃料の搬送媒体、または、ガス精製設備に供給されてチャー搬送媒体等に使用される。
【0004】
また、ガス化発電システムを起動する際、ガス化炉等の暖機を十分に行うため、或いは、ガス化炉への酸化剤供給のために、ガスタービンは起動用液体燃料(例えば軽油および灯油)にて先行して立ち上げる必要がある。よって、ガスタービンは、主燃料である燃料ガスを燃焼させるための主ノズルと、起動用燃料である液体燃料を燃焼させる副ノズルとを有するデユアル燃焼器を具備している。
【0005】
更に、こうしたガス化発電システムで用いられる酸化剤を昇圧する酸化剤昇圧機は、一般的に、入口圧力0.1〜2MPa、吐出圧力2〜6MPa、吐出容量60000〜240000m3N/hと比較的大型の圧縮機となることから、遠心式または軸流式圧縮機が採用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
酸化剤昇圧機を構成する遠心式または軸流式圧縮機には、ケーシングの駆動軸貫通部にグランド部が設けられており様々なシール構造が採用されているが、グランド部からの酸化剤のリーク量は圧縮機容量の0.5〜1.0%に達し、プロセス上無視できない損失となっている。一方、空気分離装置からの酸化剤を昇圧する酸化剤昇圧機のグランド部では、純度の高い酸素ガスまたは高濃度の酸素ガスを含む酸素富化空気の漏洩を防止しなければならない。
【0007】
更に、ガスタービンのデュアル燃焼器の副ノズルにおいては、起動時の液体燃料霧化を目的とした噴霧媒体が、副ノズル消火後の副ノズルノズルでの液体燃料の炭化防止を目的としたパージ媒体が、通常運転中は、使用していない副ノズルのノズルを主ノズルにおける燃焼ガスの輻射熱から保護するために冷却を目的としたスイープ媒体が必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、固体または液体の有機物を酸化剤にてガス化して燃料ガスを生成するガス化炉と、前記生成した燃料ガスを浄化するガス精製設備と、前記浄化した燃料ガスを主要な燃料とするガスタービン発電装置と、空気から前記酸化剤と窒素ガスとを生成する空気分離装置と、前記酸化剤を昇圧して前記ガス化炉へ供給する酸化剤昇圧機と、前記窒素ガスを昇圧して前記ガス化炉またはガス精製設備に供給する窒素ガス昇圧機とを具備する発電システムにおいて、
前記空気分離装置の再生工程で使用した排出窒素ガスを昇圧し、該昇圧された窒素ガスを、少なくとも前記酸化剤昇圧機のグランド部または前記窒素ガス昇圧機のグランド部の何れか一方へ供給する排出窒素ガス昇圧機を具備することを特徴とする発電システムを要旨とする。
【0009】
空気分離装置で使用した排出窒素ガスを昇圧し、酸化剤昇圧機または窒素ガス昇圧機のグランド部へ供給することにより、これら昇圧機のグランド部での漏洩を防止すると共に、従来空気分離装置から廃棄されていた排出窒素ガスの有効利用が可能となる。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、固体または液体の有機物を酸化剤にてガス化して燃料ガスを生成するガス化炉と、前記生成した燃料ガスを浄化するガス精製設備と、前記浄化した燃料ガスを主要な燃料とするガスタービン発電装置と、空気から前記酸化剤と窒素ガスとを生成する空気分離装置と、前記酸化剤を昇圧して前記ガス化炉へ供給する酸化剤昇圧機と、前記窒素ガスを昇圧して前記ガス化炉またはガス精製設備に供給する窒素ガス昇圧機とを具備する発電システムにおいて、
前記ガスタービン発電装置は、前記生成ガスを燃焼させるための主ノズルと、起動用液体燃料を燃焼させるための副ノズルを有しており、空気分離装置の再生工程で使用した排出窒素ガスを昇圧し、該昇圧された窒素ガスを前記副ノズルへ供給して、少なくとも起動用液体燃料の霧化促進、起動後の副ノズルの冷却または副ノズルのノズルパージのいずれか1つの用途に使用することを特徴とする発電システムを要旨とする。
【0011】
空気分離装置で発生した排出窒素ガスを昇圧し、ガスタービン発電装置の副ノズルに供給し、起動時には液体燃料の噴霧用に、起動用燃料の消火後には液体燃料の炭化防止のためのパージ用に、また通常の燃料ガスを主ノズルにて燃焼させている間には副ノズルを冷却するスイープ媒体として使用する。これにより、デユアル燃焼器の安定な運転、耐久性の向上、安定な再起動が可能となり、かつ、従来空気分離装置から廃棄されていた排出窒素ガスの有効利用が可能となる。
更に、酸化剤は、ガスタービン発電装置の圧縮機から供給される空気を含んでいてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
先ず、図1を参照すると、本発明の第1の実施形態による発電システム10は、石炭、石油コークス等の固体化石燃料または重質油等の液体化石燃料その他の有機物をガス化し燃料ガスを生成するガス化炉12と、ガス化炉12において生成した燃料ガスからチャー、硫黄成分等を除去、浄化するガス精製設備14と、コンプレッサ16a、タービン16b、発電機16c、および、燃焼器16dを具備するガスタービン発電装置16と、空気から窒素を分離して酸化剤を生成しガス化炉12へ供給する空気分離装置18とを主要な構成要素として含んでいる。更に、発電システム10は、空気分離装置18で生成される酸化剤としての高純度の酸素ガスまたは高濃度の酸素ガスを含む酸素富化空気を昇圧してガス化炉12へ供給するための酸化剤昇圧機22、空気分離装置18で生成される窒素ガスを昇圧してガス化炉12、特に、その微粉炭バーナを含む微粉炭搬送経路28、および、ガス精製設備14へ供給するための窒素ガス昇圧機24を含んでいる。酸化剤昇圧機22および窒素ガス昇圧機24は、遠心式または軸流式の昇圧機とすることができる。
【0013】
図2に空気分離装置18の一例を示す。空気分離装置18は、酸素と窒素の沸点の差を利用して空気から酸素と窒素とを分離する所謂深冷分離方式の空気分離装置であり、精留塔18aと、熱交換器18bと、大気中の二酸化炭素や水分を除去するモレキュラーシーブを収容した吸着塔18cとを主要な構成要素として含んで成る。原料となる空気は、空気圧縮機20、例えば、ガスタービン発電装置16のコンプレッサ16aまたはコンプレッサ16aとは独立の圧縮機により圧縮され、空気管路18dを介して吸着塔18c、熱交換器18bを経て精留塔18aへ供給される。空気分離装置18は概ね従来公知の構成を有しており、熱交換器18bにおいて低温となった空気の一部を利用して膨張タービン(図示せず)により寒冷を発生させ、精留塔18a内に液体空気が生成されるようになっている。精留塔18aでは、液体空気は精留により酸素ガスまたは高濃度の酸素ガスを含む酸素富化空気と窒素ガスが生成され、各々が酸化剤供給管路18e、窒素ガス供給管路18fを介して酸化剤昇圧機22、窒素ガス圧縮機24(図1)へ供給される。
【0014】
従来公知となっているように、吸着塔18はモレキュラーシーブを収容した複数の吸着塔を含んで成り、各々の吸着塔内のモレキュラーシーブに空気中の二酸化炭素、水分を吸着させる吸着工程と、吸着させた二酸化炭素および水分をモレキュラーシーブから分離する再生工程とを交互に切り替えながら運転するようになっている。従来技術では、再生工程では精留塔18aで生成した窒素の一部をモレキュラーシーブに通気して、モレキュラーシーブに吸着した二酸化炭素および水分をモレキュラーシーブから分離し、その窒素と共に大気中に放出、廃棄している。こうして廃棄される窒素ガス(本明細書では排出窒素ガスと称する)は、一般的に0.2〜0.3MPaの圧力を有し、かつ、空気分離装置の原料空気量の10〜20%の流量に達し、プロセス上無視できない損失となっている。
【0015】
本実施形態では、モレキュラーシーブを再生するために熱交換器18bの下流において窒素ガス供給管路18fから分岐した再生用窒素ガス供給管路18gにより、精留塔18aで生成した窒素ガスの一部が供給される(図2)。次いで、吸着塔18cでの再生工程で使用されモレキュラーシーブからの二酸化炭素および水分を含有する排出窒素ガスは、排出窒素ガス管路18hを介して排出窒素ガス昇圧機26(図1)へ供給される。排出窒素ガス昇圧機26で昇圧された排出窒素ガスは、排出窒素ガス昇圧機26の出口管路26aを介して、酸化剤昇圧機22および窒素ガス昇圧機24の各々のグランド部22a、24aの少なくとも何れか一方に供給される。この場合、排出窒素ガス昇圧機26の出口圧力は、酸化剤昇圧機22および窒素ガス昇圧機24の出口圧力を考慮して決定されるが、一例として排出窒素ガス昇圧機26の出口圧力は3〜4MPaとすることができる。
【0016】
また、ガス化炉12が必要とする酸化剤流量と、ガス化炉12およびガス精製設備14が必要とする窒素ガスの流量が整合せずに窒素ガスが余る場合には、熱交換器18bの下流において窒素ガス供給管路18fから分岐して排出窒素ガス管路18hへ接続されたたバイパス管路18jにより、余剰の窒素ガスを吸着塔18cをバイパスして排出窒素ガス昇圧機26へ供給するようにしてもよい。
【0017】
以下、発電システム10が固体燃料、特に石炭を使用するガス化発電プラントである場合を一例に本実施形態の作用を説明する。
先ず、コールミル(図示せず)を含む微粉炭供給源から、ガス化炉12の微粉炭バーナを含む微粉炭搬送経路28を介して微粉炭がガス化炉12へ供給される。その際、空気分離装置18で生成され窒素ガス昇圧機24により昇圧された窒素ガスが、窒素ガス昇圧機出口管路24bを介して微粉炭搬送経路28に供給される。窒素ガス昇圧機24にて昇圧された窒素ガスは、また、ガス化炉12のシールガスとして用いてもよい。更に、窒素ガス昇圧機24で昇圧された窒素ガスはガス精製設備14へ供給され、ガス精製設備14のチャー搬送媒体として用いられる。
【0018】
一方、空気分離装置18で生成され酸化剤昇圧機22で昇圧された酸化剤が、酸化剤昇圧機出口管路22bを介してガス化炉12へ供給され、ガス化炉12に供給された微粉炭とガス化反応を経て、一酸化炭素および水素を主成分とする燃料ガスが生成される。ガス化炉12において生成された燃料ガスは、上記の一酸化炭素および水素の他、多量のチャー、硫黄成分等の不純物を含んでいる。そこで、ガス化炉12で生成された燃料ガスは、ガスタービン発電装置16へ供給するに先立ってガス精製設備14においてこうした不純物が除去される。ガス精製設備14は、従来公知となっているように、チャー分離装置、脱硫装置等を含んでいる。
【0019】
空気分離装置18では、原料となる空気が、空気圧縮機20(図2)により圧縮され、空気管路18dを介して吸着塔18c、熱交換器18bを経て精留塔18aへ供給される。精留塔18aでは、液体空気が精留により酸素ガスまたは高濃度の酸素ガスを含む酸素富化空気と窒素ガスが生成される。その際、吸着塔18のモレキュラーシーブの再生工程では、精留塔18aで生成した窒素の一部が熱交換器18bの下流において窒素ガス供給管路18fから分岐した再生用窒素ガス供給管路18gを介して吸着塔18cへ供給される。再生工程で発生する排出窒素ガスは、排出窒素ガス管路18hを介して排出窒素ガス昇圧機26(図1)へ供給され、該排出窒素ガス昇圧機26で昇圧された排出窒素ガスが、排出窒素ガス昇圧機出口管路26aを介して酸化剤昇圧機22および窒素ガス昇圧機24の各々のグランド部22a、24aの少なくとも一方に供給され、そのシールガスとして使用される。
【0020】
ガス精製設備14で浄化された燃料ガスは、燃料ガス供給管路14aを介してガスタービン発電装置16の燃焼器16dへ供給され、燃焼器16dにおいてコンプレッサ16aからの空気と混合、燃焼し、燃焼ガスがタービン16bへ供給される。タービン16bからの排気ガスは、例えば、図1に示すように、排ガスボイラ102、蒸気タービン発電装置104、コンデンサ106等を主要な構成要素として含む蒸気タービン発電システム100の熱源として用い、コンバインドサイクルを形成することができる。
【0021】
上述のように、本実施形態によれば、吸着塔18cのモレキュラーシーブの再生工程において発生する0.2〜0.3MPaの圧力と、原料空気量の10〜20%の流量を有し、従来大気中に廃棄されていた排出窒素ガスが、酸化剤昇圧機22および窒素ガス昇圧機24の各々のグランド部22a、24aの少なくとも一方に供給され、そのシールガスとして有効利用可能となる。
【0022】
次に、図3を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。
第1の実施形態では、図1に示すように、空気分離装置18からの排出窒素ガスは排気窒素ガス昇圧機26により昇圧され、酸化剤昇圧機22と窒素ガス昇圧機24の各グランド部22a、24aの少なくとも何れか一方に供給するようになっていた。これに対して、第2の実施形態では、ガスタービン発電装置は所謂デュアル燃焼器を備えており、空気分離装置18からの排出窒素ガスは、排出窒素ガス昇圧機26により昇圧された後にガスタービン発電装置の燃焼器に供給されるようになっている。第2の実施形態は、その他の構成については第1の実施形態と概ね同様に構成されており、以下の説明では、第1と第2の実施形態で相違する構成についてのみ説明する。なお、図3において、図1と同様の構成要素には同じ参照符号が付されている。
【0023】
従来技術の説明において既述したように、ガス化発電システムを起動する際、ガス化炉等の暖機を十分に行うため、或いは、ガス化炉への酸化剤供給のために、ガスタービンは起動用液体燃料、例えば軽油や灯油にて先行して立ち上げる必要がある。第2の実施形態において、ガスタービン発電装置32は、コンプレッサ32a、タービン32b、発電機32c、および、燃焼器32dを具備し、燃焼器32dは、主燃料である燃料ガスを燃焼させるための主ノズルと、起動用燃料である液体燃料を燃焼させる副ノズルとを有するデュアル燃焼器となっている。燃焼器32dの主ノズルには、燃料ガス供給管路14aを介してガス精製設備14から燃料ガスが供給され、副ノズルには液体燃料供給管路34を介して、燃料タンク、燃料ポンプ等を含む液体燃料源(図示せず)から軽油や灯油等の液体燃料が供給される。
【0024】
本実施形態では、空気分離装置18からの排出窒素ガスが排出窒素ガス供給管路18hを介して排出窒素ガス昇圧機26により昇圧され、排出窒素ガス昇圧機出口管路26bを介して、燃焼器32d、特に、デュアル燃焼器の副ノズルに供給され、少なくとも起動時の液体燃料霧化を目的とした噴霧媒体として、液体燃料消火後には副ノズルでの液体燃料の炭化防止を目的としたパージ媒体として、そして、通常運転中は、使用していない副ノズルを主ノズルにおける燃焼ガスの輻射熱から保護するスイープ媒体の何れかの用途で用いられる。この場合、排出窒素ガス昇圧機26の出口圧力は、副ノズルで使用する窒素ガスの最大圧力となる液体燃料噴霧やパージ目的で使用する圧力を考慮して決定されるが、一例として出口圧力3〜4MPaとすることができる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明がこれに限定されず、種々の変形、修正が可能であることは当業者の当然とするところである。
例えば、第1と第2の実施形態の各々の実施形態では、空気分離装置18で発生する排出窒素ガスを昇圧機のグランド部や、デュアル燃焼器の副ノズルへ供給するようになっていたが、図4に示すように、第1と第2の実施形態を組み合わせてもよい。図4の実施形態では、排出窒素ガス昇圧機出口管路は、第1と第2の排出窒素ガス昇圧機出口管路26a、26bを含んでおり、空気分離装置18からの排出窒素ガスは、排出窒素ガス昇圧機26により3〜4MPa程度に昇圧された後に、第1と第2の排出窒素ガス昇圧機出口管路26a、26bを介して、酸化剤昇圧機22のグランド部22aと窒素ガス昇圧機24のグランド部24aの少なくとも一方、および、ガスタービン発電装置32の燃焼器32dの副ノズルへ供給される。
【0026】
更に、既述の実施形態では、ガス化炉12へ供給する酸化剤としては、空気分離装置18からの高純度の酸素ガスまたは酸素富化空気が用いられる旨説明したが、本発明は、これに限定されず、図5に示すように、ガスタービン発電装置16のコンプレッサ16aにて圧縮された空気の一部をブースタコンプレッサまたは補助コンプレッサ40を用いて昇圧し、この空気を空気分離装置18からの酸素ガスまたは酸素富化空気と共に酸化剤として用いてもよい。こうした実施形態では、排出窒素ガス昇圧機26にて昇圧した排出窒素ガスを補助コンプレッサ40のグランド部40aに供給しシールガスとして用いることができる。
【0027】
更に、既述の実施形態では、酸化剤昇圧機22、窒素ガス昇圧機24、排出窒素ガス昇圧機26、補助コンプレッサ40は、インペラが片持ち式に支持されているように図示されているが、本発明では、インペラは片持ち支持と両端支持の何れでもよく、インペラが両端支持される場合には、排出窒素ガス昇圧機26からのシールガスとしての排出窒素ガスは、インペラの両端に設けられるグランド部の何れへも供給されることは言うまでもない。
【0028】
更に、既述の実施形態では、ガスタービンサイクルと蒸気タービンサイクルの複合サイクルを採用した例を示したが、本発明はこれに限定されず、ガスタービンサイクルのみを含む発電システムであってもよい。
【0029】
更に、既述の実施形態では、石炭ガス化の場合を一例として説明したが、本発明はこれに限定されず、ガス化の原料としては、石炭以外の固体化石燃料である石油コークスや、重質油等の液体化石燃料を含む有機物とすることができる。特に、液体有機物を用いる場合には、窒素ガス昇圧機24により昇圧された窒素ガスは、微粉炭搬送媒体に代えて液体燃料の噴霧に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略図である。
【図2】空気分離装置の一例を示す略図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の概略図である。
【図4】本発明の他の実施形態の概略図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態の概略図である。
【符号の説明】
10…発電システム
12…ガス化炉
14…ガス精製設備
16…ガスタービン発電装置
18…空気分離装置
22…酸化剤昇圧機
24…窒素ガス昇圧機
26…排出窒素ガス昇圧機
Claims (4)
- 固体または液体の有機物を酸化剤にてガス化して燃料ガスを生成するガス化炉と、前記生成した燃料ガスを浄化するガス精製設備と、前記浄化した燃料ガスを主要な燃料とするガスタービン発電装置と、空気から前記酸化剤と窒素ガスとを生成する空気分離装置と、前記酸化剤を昇圧して前記ガス化炉へ供給する酸化剤昇圧機と、前記窒素ガスを昇圧して前記ガス化炉またはガス精製設備に供給する窒素ガス昇圧機とを具備する発電システムにおいて、
前記空気分離装置の再生工程で使用した排出窒素ガスを昇圧し、該昇圧された排出窒素ガスを、少なくとも前記酸化剤昇圧機のグランド部と前記窒素ガス昇圧機のグランド部の何れか一方へ供給する排出窒素ガス昇圧機を具備することを特徴とする発電システム。 - 固体または液体の有機物を酸化剤にてガス化して燃料ガスを生成するガス化炉と、前記生成した燃料ガスを浄化するガス精製設備と、前記浄化した燃料ガスを主要な燃料とするガスタービン発電装置と、空気から前記酸化剤と窒素ガスとを生成する空気分離装置と、前記酸化剤を昇圧して前記ガス化炉へ供給する酸化剤昇圧機と、前記窒素ガスを昇圧して前記ガス化炉またはガス精製設備に供給する窒素ガス昇圧機とを具備する発電システムにおいて、
前記ガスタービン発電装置は、前記生成ガスを燃焼させるための主ノズルと、起動用液体燃料を燃焼させるための副ノズルを有しており、
前記空気分離装置の再生工程で使用した排出窒素ガスを昇圧し、該昇圧された排出窒素ガスを前記副ノズルへ供給して、少なくとも起動用液体燃料の霧化促進、起動後の副ノズルの冷却または副ノズルのノズルパージのいずれか1つの用途に使用することを特徴とする発電システム。 - 更に、昇圧された排出窒素ガスを、少なくとも前記酸化剤昇圧機のグランド部または窒素ガス昇圧機のグランド部の何れか一方へ供給することを特徴とする請求項2に記載の発電システム。
- 前記酸化剤は、更に、前記ガスタービン発電装置の圧縮機から供給される空気を含んでいる請求項1から3の何れか1項に記載の発電システム。
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