JP4145184B2 - 管下掘削装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地表近くの地中に埋設された既設管の上方および側方の土が取り去られた後にその既設管の下方の土を掘削する管下掘削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、天然ガスや石油等を輸送するのに、地表近く(例えば1m程度の深さ)の地中にパイプラインを埋設することが行われている。このパイプラインは、管肌の損傷・腐食防止や、寒冷地での輸送流体の凍結防止のために、管の外周面に合成テープが巻き付けられた状態で埋設されている。
【0003】
ところで、このパイプラインは、長年使用していると、外周面に巻き付けられたテープが損傷することにより管肌に損傷・腐食が生じる場合がある。このように管肌が損傷すると、流体輸送そのものに支障を来たすだけでなく、その輸送流体の漏れによって思わぬ事故が発生する危険性がある。このため、埋設後所定期間が経過したパイプラインは、その周囲の土を掘り返して地表面に露出させ、外周面に巻き付けられているテープを交換したり、あるいは腐食した管を新品の管と交換したりする補修作業が必要となってくる。
【0004】
このパイプラインの補修のための既設管周りの土を掘削する従来装置として、特許文献1に開示されるものがある。この特許文献に開示されたものにおいて、管下掘削装置は、管下に配されて水平軸周りに回転されるカッタ部を備え、このカッタ部が左側螺旋刃と右側螺旋刃の二重螺旋刃構造とされ、このカッタ部が上方に配されたモータ部(電動モータ)に対しプロペラシャフトにて連結された構造とされている。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第6,154,988号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来装置では、カッタ部に対してモータ部が上方に配された構造であるために、上部と下部とにそれぞれの機器の設置スペースが必要であるだけでなく、モータ部を外部の障害物から保護する必要があり、装置全体の大型化が避けられないという問題点がある。また、土砂掘削時にカッタ部とモータ部とを連結するシャフトに加わる曲げモーメントを考慮してそのシャフトを太径にする必要があって、強度的にも不利な構造である。さらに、モータ部が上方に位置することから装置の重心位置が高くなり、装置の安定性の面でも難点がある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、コンパクトな装置構成で、モータ部の保護が行えるとともに、強度の面でも安定性の面でも有利な構造にすることのできる管下掘削装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明による管下掘削装置は、
地中に埋設された既設管を跨ぐように支持される一対の回転カッタ装置により、前記既設管の下方の土を掘削する管下掘削装置であって、
前記回転カッタ装置は、互いに離隔した位置と互いに近接した位置との間で開閉可能に設けられるとともに、この回転カッタ装置の閉位置においてその回転軸心が鉛直軸線に対して先端側が内側方向に傾斜するように配され、かつ内部に油圧モータもしくは電動モータよりなる駆動源を格納するように構成され
また前記回転カッタ装置は、当該管下掘削装置の本体フレームに支持される筒状の支持ハウジングと、この支持ハウジングに回転自在に支持されるカッタドラムとを備え、このカッタドラムの外周面に多数個のカッタビットが配され、これらカッタビットの包絡面形状は、前記カッタドラムの軸心に沿う中央部が最大径で、この中央部より上端部および下端部に向かうにつれて次第に小径になるような形状にされ、
前記駆動源には遊星歯車装置からなる減速機が連結され、この遊星歯車装置が着脱可能に配されていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明においては、一対の回転カッタ装置を既設管を跨ぐように支持してその回転カッタ装置を回転させることにより既設管の下方の土の掘削が行われる。本発明によれば、回転カッタ装置が駆動源を内蔵した構造とされているので、駆動源の出力軸方向におけるスペースを縮めることができ、装置全体のコンパクト化と軽量化とを図ることができる。また、駆動源が密閉できることから、駆動源を外部障害物から保護してその損傷を防止することができるとともに、土砂や風雪の侵入も防止することができる。しかも、防音効果もある。さらに、駆動源の出力軸を短くすることができるので、この出力軸に加わる曲げモーメントのモーメントアーム長さを短縮化することができ、強度的にも有利となる。また、装置全体の重心位置も低くなるので、掘削時の安定性の向上も図ることができる。
【0010】
また、本発明によれば、前記回転カッタ装置、互いに離隔した位置と互いに近接した位置との間で開閉可能に設けられるとともに、この回転カッタ装置の閉位置においてその回転軸心が鉛直軸線に対して先端側が内側方向に傾斜するように配されているので、掘削時において回転カッタ装置により掘削された土砂を重力の方向に沿うように斜め下方にスムーズに排出することができる。また、回転カッタ装置の回転軸心を鉛直向きに配置するものに比べて、カッタ径を小さくすることができるので、より装置のコンパクト化と軽量化に寄与することができる。
【0014】
さらに、本発明によれば、カッタビットの包絡面形状、前記カッタドラムの軸心に沿う中央部が最大径で、この中央部より上端部および下端部に向かうにつれて次第に小径になるような形状にされているので、掘削時に、カッタドラムの中央部より上方部分の包絡面を既設管の外周面に沿わせるとともに、この中央部より下方部分の包絡面を、対向するカッタドラムの包絡面に近接させることができ、既設管の下方の土砂を掘り残しなく効果的に掘削することができる。
【0015】
ここで、前記包絡面形状の最大径の位置は、前記カッタドラムの上端縁からそのカッタドラム全長の約1/3の距離にあり、かつその最大径位置より上方側の径の縮小率が下方側の径の縮小率より大きくされているのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による管下掘削装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1には、本発明の一実施形態に係る管下掘削装置を作業前または取り外し後の状態で表す背面図が示され、図2には、同管下掘削装置を作業状態で表す背面図が示されている。また、図3(a)には図1の側面図が、図3(b)には図2の側面図がそれぞれ示されている。
【0018】
本実施形態において、既設管(埋設管)1は、その外周面にテープが巻き付けられた状態で、地表2から1m程度の深さの位置に埋設されている。この既設管1の補修作業を実行するに際しては、主要機械として油圧ショベル3が用いられ、この油圧ショベル3を含む各重機等が既設管1に平行に進行していくようにされている。また、基本的にその進行方向に向かって既設管1の右方は重機および資材運搬車両等の進行スペースとされ、左方は掘削された土の盛土スペースとされている。ここで、掘削土(盛土)は、既設管1の上方の土(表土)とその下層土とに分離するために、前記盛土スペースのうち進行方向に向かって左側が表土スペース、右側が下層土スペースとされている。また、その補修工程は主として次の9工程からなっている。
(1)第1工程:表土剥ぎ
(2)第2工程:右側側溝掘削
(3)第3工程:左側側溝掘削
(4)第4工程:管下掘削
(5)第5工程:テープ除去、管肌洗浄
(6)第6工程:再テーピング
(7)第7工程:下層土埋め戻し
(8)第8工程:管下土締め固め
(9)第9工程:表土埋め戻し
【0019】
本実施形態において用いられる管下掘削装置4は、前記第1工程(表土剥ぎ)、第2工程(右側側溝掘削)および第3工程(左側側溝掘削)における各作業が終了した後に、前記第4工程(管下掘削)において用いられる。
【0020】
この管下掘削工程においては、前記第3工程における左側側溝掘削が完了した後方部位において、左右の各側溝5,6の下部を既設管1の下方で相互に連結するように掘削するものである。この管下掘削は、通常タイプの油圧ショベル3を、既設管1の右方に設けられた重機等の進行スペースにその履帯が既設管1と略平行になるように設置し、上部旋回体を進行方向に対して左旋回方向に略90°旋回させた状態にし、この油圧ショベル3のアーム3aの先端に取り付けたフック7にてワイヤロープ8を介して管下掘削装置4を吊り下げ、後述するカッタドラム61,62を広げた状態で既設管1上にその管下掘削装置4を載置してその作業を行うように構成されている。なお、ワイヤロープ8の下端部は後述する各ローラフレーム42,43に取着される。
【0021】
前記管下掘削装置4は、後述するように自走機能を有しており、その作業時にワイヤロープ(命綱)9によって油圧ショベル3の作業機の所要部に結合されるとともに、油圧ショベル3側から多数本の油圧ホース10を介して油圧動力が供給されるように構成されている。
【0022】
次に、前記管下掘削装置4の詳細構造について説明する。図4には本実施形態の管下掘削装置の平面図が、図5には側面図が、図6には正面図がそれぞれ示されている。また、図7には図5のZ矢視図が、図8には図5のA−A断面図が、図9には図5のB−B断面図が、図10には図5のC−C断面図がそれぞれ示されている。
【0023】
図示のように、本実施形態の管下掘削装置4は、既設管1上に載置される本体フレーム11と、この本体フレーム11に支持され、下端部に後述するカッタドラム61,62を有するカッタ支持フレーム(以下、「ミドルサドル」と称する。)12とを備えて構成されている。
【0024】
前記本体フレーム11は、進行方向の前端部に配され、既設管1を跨ぐ門型形状のフロントサドル13と、進行方向の後端部に配され、やはり既設管1を跨ぐ門型形状のリヤサドル14と、これらフロントサドル13およびリヤサドル14の各左右上端部同士を連結するように前後方向に延設されるI型断面の左レール15および右レール16とを備えて構成されている。
【0025】
前記フロントサドル13は、図7に示されているように、フロントサドル本体17と、このフロントサドル本体17に対し中間部をピン18,19にて支持されて回動される略くの字状の左クランプレバー20および右クランプレバー21を備えている。そして、各クランプレバー20,21の下端部にはピン22,23によってフート(把持部)24,25が回動可能に取り付けられ、また各クランプレバー20,21の上端部間は開閉用油圧シリンダ26にて連結され、この開閉用油圧シリンダ26の伸縮により各フート24,25が既設管1に対して接離できるようにされている。また、前記フロントサドル本体17は、下面側の内面が既設管1の曲率と略同曲率の円弧面に形成され、その中央部下面には既設管1の頂面に接当する接当片27が取着されて構成されている。こうして、開閉用油圧シリンダ26を収縮状態にしてフロントサドル本体17を既設管1上に載置すると、接当片27が既設管1の頂面に接当されることによりそのフロントサドル本体17が既設管1に対して位置決めされる。この状態で開閉用油圧シリンダ26を伸長させると、各クランプレバー20,21がピン18,19周りに回動されてそれらクランプレバー20,21先端のフート24,25が既設管1の両側面に押し付けられ、既設管1に対してフロントサドル13が位置決めされることになる。
【0026】
一方、リヤサドル14は、図10に示されているように、リヤサドル本体28と、このリヤサドル本体28の下端部に中間部をピン29,30にて支持されて回動される略三角形形状の左クランプレバー31および右クランプレバー32を備えている。そして、各クランプレバー31,32の内端部にはピン33,34によってフート(把持部)35,36が回動可能に取り付けられ、また各クランプレバー31,32の外端部とリヤサドル本体28上部との間は開閉用油圧シリンダ37,38にて連結され、これら開閉用油圧シリンダ37,38の伸縮により各フート35,36が既設管1に対して接離できるようにされている。また、前記リヤサドル本体28は、下面側の内面が既設管1の外面に近接する形状に形成され、その左右の下面には既設管1の上面に接当する接当片39,40がそれぞれ取着されて構成されている。こうして、各開閉用油圧シリンダ37,38を収縮状態にしてリヤサドル本体28を既設管1上に載置すると、接当片39,40が既設管1の上面に接当されることによりそのリヤサドル本体28が既設管1に対して位置決めされる。この状態で各開閉用油圧シリンダ37,38を伸長させると、各クランプレバー31,32がピン29,30周りに回動されてそれらクランプレバー31,32先端のフート35,36が既設管1の左右下部側面に押し付けられて、既設管1に対してリヤサドル14が位置決めされることになる。
【0027】
また、前記ミドルサドル12は、図8、図9に示されているように、ミドルサドル本体41と、このミドルサドル本体41に対しボルト締結により固着される左ローラフレーム42および右ローラフレーム43を備え、各ローラフレーム42,43に、左右のレール15,16を上下から挟み込むように複数のローラ44が装着されて構成されている。そして、各ローラ44にはそのローラ44の転動面から側方に突出するように鍔部(フランジ部)44aが設けられ、この鍔部44aによってローラ44の転動方向(前後方向)および左右方向のガイド機能を持たせるように構成されている。こうして、各ローラ44がレール15,16に沿って転動することで、このローラ44の鍔部44aがレール15,16の側面に接触して案内され、ミドルサドル12が本体フレーム11に対して前後方向に相対移動される。
【0028】
図4、図5に示されるように、前記ローラフレーム42,43の前部および後部には、前記ミドルサドル12が本体フレーム11に対して相対移動する際に、レール15,16上に堆積した異物を除去するスクレーパ42A,43Aが取り付けられている。このスクレーパ42A,43Aは、上部が前記ローラフレーム42,43の端面にボルト締結されるとともに、下部がそのローラフレーム42,43の外方へ向けて側面視略くの字状に屈曲形成されてなり、上部のボルト締結部に長孔が形成されることによってその上下位置が調節できるようにされている。なお、このスクレーパ42A,43Aの左右方向の幅はレール15,16の幅よりも若干広めにされている。このようなスクレーパ42A,43Aを設けることで、ミドルサドル12が前後方向に移動する際に、レール15,16上に堆積した土砂等を排除することができ、この堆積物がローラ44とレール15,16との間に噛み込むことによる不具合の発生を未然に防ぐことが可能となる。
【0029】
図8に示されるように、前記ミドルサドル本体41の前部には、このミドルサドル本体41の下端部に中間部をピン45,46にて支持されて回動される略くの字状の左クランプレバー47および右クランプレバー48が設けられている。そして、各クランプレバー47,48の下端部にはピン49,50によってフート(把持部)51,52が回動可能に取り付けられ、また各クランプレバー47,48の上端部間は開閉用油圧シリンダ53にて連結され、この開閉用油圧シリンダ53の伸縮により各フート51,52が既設管1に対して接離できるようにされている。なお、前記フロントサドル13およびリヤサドル14が既設管1上に載置された状態では、ミドルサドル本体41の円弧状の下面は既設管1の外周面には接当せず、その外周面に対して近接した位置にある。こうして、開閉用油圧シリンダ53を収縮状態から伸長方向に作動させると、各クランプレバー47,48がピン45,46周りに回動されてそれらクランプレバー47,48先端のフート51,52が既設管1の左右側面に押し付けられ、ミドルサドル12が既設管1に固定される。
【0030】
また、図9に示されるように、前記ミドルサドル本体41の後部には、このミドルサドル本体41の下端部に上端部をピン54,55にて支持されて回動される回転カッタ装置56,57が設けられている。そして、各回転カッタ装置56,57の上端部とミドルサドル本体41とは開閉用油圧シリンダ58,59にて連結され、各カッタ装置56,57は各開閉用油圧シリンダ58,59の伸縮により、ピン54,55周りに回動されるようになっている。
【0031】
また、前記回転カッタ装置56,57の既設管1に面する側には管保護部材63,64が配されており、開閉用油圧シリンダ58,59の伸長時にそれら管保護部材63,64が既設管1の外周面に近接する位置(もしくは当接する位置)まで移動するようにされている。これら管保護部材63,64は、カッタドラム61,62が予期せぬ外力によって突き上げられた場合、もしくはクランプレバー20,21;31,32による既設管1の把持力の弛みが生じた場合等に、その管保護部材63,64が既設管1の外表面に接当することによって、カッタドラム61,62が既設管1に直接接触するのを防止する役目をする。
【0032】
次に、図11および図12を参照しつつ、本実施形態の回転カッタ装置の詳細構造について説明する。なお、以下の説明においては一方側の回転カッタ装置57を中心に説明するが、他方側の回転カッタ装置についても同様の構造である。
【0033】
前記回転カッタ装置57は、上端部がピン55にて回動可能に支持されるとともに、取付プレート69に固着される円筒状の支持ハウジング(モータブラケット)70と、この支持ハウジング70に対しその軸心周りに回転自在に支持されるカッタドラム62とを備えて構成されている。
【0034】
前記カッタドラム62は、前記支持ハウジング70を内包する円筒状のドラム本体62aの外周面に超硬合金よりなる多数個のカッタビット62bが螺旋状に配されてなり、ドラム本体62aの下端面はカバー62cにて覆われるとともに、上端面は開放された形状とされている。そして、このドラム本体62aの上端面に対向するように前記支持ハウジング70の外周部に環状プレート71が取り付けられ、この環状プレート71の周縁部に設けられたフランジ部71a(固定側)とドラム本体62aの上縁部(回転側)との対向部がラビリンス構造とされ、これによってカッタドラム62内に土砂、水等が侵入しないようにされている。なお、この対向部にはシールを介挿させて密閉するようにしても良い。
【0035】
前記支持ハウジング70には、その下端部に設けられたフランジ部70aにモータケーシング72がボルト73により締着され、このモータケーシング72内に油圧モータ60が装着されている。また、この油圧モータ60に圧油を給排する油圧ホース74は支持ハウジング70内の空間を通って上方まで延設され、取付プレート69に固着された中継部材75を介して油圧配管76と接続されている。したがって、この中継部材75の箇所で油圧ホース74を容易に取り外すことが可能であり、回転カッタ装置のユニット化が容易に行えることになる。
【0036】
図12に示されるように、前記油圧モータ60の出力軸60aとサンギヤ軸77とが連結部材により取着され、このサンギヤ軸77の軸端に第1サンギヤ78が設けられている。この第1サンギヤ78には第1プラネタリギヤ79が噛合し、この第1プラネタリギヤ79が第1キャリヤ80により支承されるとともに、ハウジング81の内部に設けられたリングギヤ82と噛合している。前記第1キャリヤ80は前記サンギヤ軸77に回転自在に軸支された第2サンギヤ83とスプライン84により結合され、この第2サンギヤ83に噛合する第2プラネタリギヤ85が第2キャリヤ86により支承されるとともに、前記リングギヤ82に噛合している。また、前記第2キャリヤ86は前記モータケーシング72とスプライン87により結合されている。
【0037】
このように構成されているので、油圧モータ60が駆動されると、第1サンギヤ78が回転し、この第1サンギヤ78に噛合する第1プラネタリギヤ79はリングギヤ82と噛合しながら第1サンギヤ78の周りを回転して第1段の減速がなされる。
【0038】
次に、前記第1プラネタリギヤ79を支承する第1キャリヤ80が回転するとともに、第2サンギヤ83が回転する。この第2サンギヤ83の回転により第2キャリヤ86に支承された第2プラネタリギヤ85に噛合するリングギヤ82を介して第2段の減速がなされてハウジング81が回転する。このようにして、油圧モータ60の出力軸60aの回転が2段遊星歯車減速装置により減速されてハウジング81にボルト88にて締着されるドラム本体62aが回転される。
【0039】
ところで、前記ドラム本体62aに取り付けられるカッタビット62bは、その先端の包絡面形状が中央部を外方へ向けて突出させた形状にされている。すなわち、カッタドラム62の軸心に沿う方向でそのカッタドラム62の上端縁から全長の約1/3の距離に至るまでは次第に大径になるようにされ、この最大径の位置からカッタドラム62の下端部に至るまでは次第に小径になるようにされている。また、前記最大径位置より上方側の径の縮小率が下方側の径の縮小率より大きくなるようにされている。さらに、このカッタビット62b先端の包絡面形状は、開閉用油圧シリンダ59の伸長時に、言い換えれば回転カッタ装置56,57の作動時に、カッタドラム61,62の中央部より上方部分の包絡面pが既設管1の外周面に沿うとともに、この中央部より下方部分の包絡面qが対向するカッタドラム61,62の包絡面qに近接するようにその形状が設定されている。こうすることで、既設管1の下方の土砂を掘り残しなく効果的に掘削することが可能である。
【0040】
また、図4、図5および図10に示されているように、前記リヤサドル本体28の左右下部位置には、筒状部材65,66が前部を開放するようにして配され、この筒状部材65,66の底部(後端部)と前記ミドルサドル本体41の後端部との間には推進用油圧シリンダ67,68がそのロッド67a,68aを後方側にして配されている。こうして、推進用油圧シリンダ67,68を伸長させると、リヤサドル14とミドルサドル12との相互間の距離が離れ、推進用油圧シリンダ67,68を収縮させると、それら両者の相互間の距離が接近する。なお、前記筒状部材65,66は、推進用油圧シリンダ65,66のストロークを確保する役目をするとともに、それら推進用油圧シリンダ65,66のロッド65a,66aの外面を覆う役目をする。
【0041】
次に、この管下掘削装置4を用いる掘削作業について説明する。まず、作業に先立って、油圧ショベル3のアーム3aの先端にフック7を取り付け、このフック7にワイヤロープ8を介して管下掘削装置4を吊り下げ、各開閉用油圧シリンダ26,37,38,53,58,59を収縮させた状態、言い換えればフロントサドル13のフート24,25、リヤサドル14のフート35,36およびミドルサドル12のフート51,52を広げた状態にするとともに、カッタドラム61,62を広げた状態(図1参照)にし、更には推進用油圧シリンダ67,68を収縮させた状態(図5の二点鎖線参照)にし、この状態で管下掘削装置4を既設管1の上方からその既設管1上に載置する。なお、予め管下掘削装置4をセットする部分の管下部の土砂は排除されている。
【0042】
こうして、管下掘削装置4を既設管1上に載置した後、フロントサドル13における開閉用油圧シリンダ26およびリヤサドル14における開閉用油圧シリンダ37,38を伸長させて、各フート24,25;35,36を既設管1の外面に押し付け、フロントサドル13、リヤサドル14、左レール15および右レール16よりなる本体フレーム11を既設管1に固定する。これと同時に、ミドルサドル12における開閉用油圧シリンダ58,59を伸長させて、カッタドラム61,62を相互に接近させることによりそれらカッタドラム61,62および管保護部材63,64を所定位置にセットする。
【0043】
次いで、このセット状態でカッタドラム61,62を油圧モータ60により回転させることにより、既設管1の下方の土(下層土)を掘削するとともに、推進用油圧シリンダ67,68を伸長させて掘削作業が行われていく。このとき、ミドルサドル12は左右のレール15,16に沿って案内されて既設管1に対して回転することなく推進されていく。なお、カッタドラム61,62の回転により掘削された土は、カッタドラム61,62の支持軸に略直交する方向である外側の斜め下方に排出される。
【0044】
この後、推進用油圧シリンダ67,68が伸びきって1ストローク分の推進が終わると、ミドルサドル12における開閉用油圧シリンダ53を伸長させて各フート51,52を既設管1の外面に押し付け、ミドルサドル12を既設管1に固定する。これと同時に、フロントサドル13における開閉用油圧シリンダ26およびリヤサドル14における開閉用油圧シリンダ37,38を収縮させて、既設管1を把持していた各フート24,25;35,36をフリーにする。この状態で推進用油圧シリンダ67,68を収縮させることで本体フレーム11を前方へ移動させる。
【0045】
こうして、推進用油圧シリンダ67,68をストロークエンドまで縮めると、再度各フート24,25;35,36を既設管1の外面に押し付け、フロントサドル13、リヤサドル14、左レール15および右レール16よりなる本体フレーム11を既設管1に固定するとともに、フート51,52の押し付け状態を解除する。そして、再度カッタドラム61,62を回転させるとともに、推進用油圧シリンダ67,68を伸張させて掘削作業を順次行っていく。なお、この掘削作業中ワイヤロープ9を緩めておくことにより作業が妨げられることはない。また、油圧ショベル3は掘削作業の進展に合わせて移動させていく。
【0046】
本実施形態の回転カッタ装置によれば、油圧モータ60が支持ハウジング70内に格納されている構造が採られているので、この油圧モータ60の出力軸方向の長さを短くすることができ、装置全体のコンパクト化と軽量化とを図ることができる。また、油圧モータ60が密閉空間内に配置されているので、この油圧モータ60を外部障害物や土砂、風雪から保護することができる。また、油圧モータ60の出力軸に加わる曲げモーメントも最小限に抑えることができ、さらに装置全体の重心位置も低くなって安定性も良好となる。
【0047】
また、本実施形態の油圧モータおよび遊星歯車式減速装置の構造によれば、その着脱が容易に行えることから、ユニット交換が容易で、サービス性が極めて良い。
【0048】
本実施形態においては回転カッタ装置の駆動源として油圧モータを用いたものを説明したが、この油圧モータに代えて電動モータを用いることもできる。なお、このように電動モータを用いた場合にも本実施形態と同様の中継部材を用いることで、電気ケーブルの連結、取り外しを容易に行うことができる。
【0049】
本実施形態においては、遊星歯車式減速装置を用いたものを説明したが、他の種類の減速機を用いても良い。また、減速機を省略してモータ直結でカッタドラムを駆動するようにしてもよい、
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る管下掘削装置を作業前または取り外し後の状態で示す背面図である。
【図2】図2は、管下掘削装置を作業状態で示す背面図である。
【図3】図3(a)は、図1の側面図、図3(b)は図2の側面図である。
【図4】図4は、管下掘削装置の平面図である。
【図5】図5は、管下掘削装置の側面図である。
【図6】図6は、管下掘削装置の正面図である。
【図7】図7は、図5のZ矢視図である。
【図8】図8は、図5のA−A断面図である。
【図9】図9は、図5のB−B断面図である。
【図10】図10は、図5のC−C断面図である。
【図11】図11は、回転カッタ装置の拡大図である。
【図12】図12は、遊星歯車式減速機の断面図である。
【符号の説明】
1 既設管(埋設管)
3 油圧ショベル
4 管下掘削装置
11 本体フレーム
12 カッタ支持フレーム(ミドルサドル)
13 フロントサドル
14 リヤサドル
56,57 回転カッタ装置
60 油圧モータ
61,62 カッタドラム
70 支持ハウジング
72 モータケーシング
75 中継部材

Claims (2)

  1. 地中に埋設された既設管を跨ぐように支持される一対の回転カッタ装置により、前記既設管の下方の土を掘削する管下掘削装置であって、
    前記回転カッタ装置は、互いに離隔した位置と互いに近接した位置との間で開閉可能に設けられるとともに、この回転カッタ装置の閉位置においてその回転軸心が鉛直軸線に対して先端側が内側方向に傾斜するように配され、かつ内部に油圧モータもしくは電動モータよりなる駆動源を格納するように構成され
    また前記回転カッタ装置は、当該管下掘削装置の本体フレームに支持される筒状の支持ハウジングと、この支持ハウジングに回転自在に支持されるカッタドラムとを備え、このカッタドラムの外周面に多数個のカッタビットが配され、これらカッタビットの包絡面形状は、前記カッタドラムの軸心に沿う中央部が最大径で、この中央部より上端部および下端部に向かうにつれて次第に小径になるような形状にされ、
    前記駆動源には遊星歯車装置からなる減速機が連結され、この遊星歯車装置が着脱可能に配されていることを特徴とする管下掘削装置。
  2. 前記包絡面形状の最大径の位置は、前記カッタドラムの上端縁からそのカッタドラム全長の約1/3の距離にあり、かつその最大径位置より上方側の径の縮小率が下方側の径の縮小率より大きくされている請求項に記載の管下掘削装置。
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