JP4144537B2 - 現像ロール - Google Patents

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Description

本発明は、複写機,プリンター,ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる現像ロールに関するものである。
従来から、ソフトタイプの現像ロールとして、例えば、シリコーンゴムを用いた単層構造のものが用いられてきたが、近年の高画質化,高速化,フルカラー化に伴い要求される機能のレベルが向上し、その様々な機能を盛り込んだ表層を上記シリコーンゴムからなる層の表面にコーティング形成することが行われている。すなわち、上記表層には、(1)現像剤(トナー)への均一で高い帯電性、(2)均一な現像剤(トナー)搬送性、(3)現像後ロール表面に残存する現像剤(トナー)の電荷の逃がし易さおよび現像剤(トナー)に対する高い離型性が必要とされている。このように、近年では、軸体の外周面にベース層が形成され、その外周面に中間層が形成され、さらにその外周面に上記特性を備えた表層が形成された構造を有する現像ロールが用いられている。なかでも、現像ロール表面の粗度を上げることにより、トナー搬送量を確保することが検討されている。
例えば、シリコーンゴムを用いて形成されたベース層の外周面に、ウレタンエラストマーを用いた厚み10μm程度の中間層が形成され、さらにその外周面に、ウレタンエラストマーに、導電性付与剤であるカーボンブラックと粗面形成のためのウレタン粒子を配合してなる形成材料を用いた厚み10μm程度の表層が形成された現像ロールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−316111号公報
しかしながら、現像ロールの表面粗度が大きくなりすぎる場合、得られる画像のがさつきや画像むらが生じたり、かぶり特性が低下するという問題が生じる。また、ロール表面全体にわたり均一な粗面の形成が困難であり、表面粗度のばらつきや粗面の凹凸が大きくなることにより、トナー搬送量が局所的に異なったり、トナーの帯電が不均一になることに起因して画像のがさつきや濃度むらが発生するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、均一なトナー搬送量を確保して、濃度むらや画像のがさつきの発生が抑制され、良好な画像を得ることができる現像ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の現像ロールは、軸体と、この軸体の外周面に形成されるベース層と、このベース層の外周に形成される一層からなる表層とを備えた現像ロールであって、上記ベース層がシリコーンゴムを用いて形成され、上記表層が下記の(A)〜(C)を含有する導電性組成物を用いて形成されているという構成をとる。
(A)ウレタン原料。
(B)導電剤。
(C)下記の(c1)および(c2)からなり、上記(c1)と(c2)の混合重量比が、(c1)/(c2)=0.24〜0.67の範囲に設定されている混合微細粒子。
(c1)平均粒子径10〜14μmのウレタン樹脂粒子。
(c2)平均粒子径3〜5μmのアクリル樹脂粒子。
すなわち、本発明者らは、均一なトナー搬送量を実現することのできる現像ロールを得るため、現像ロールの表層形成材料を中心に鋭意研究を重ねた。そして、表層の粗面形成材料として配合する微細粒子を中心にさらに研究を重ねた。その結果、上記特定範囲の平均粒子径のウレタン樹脂粒子およびアクリル樹脂粒子である2種類の混合微細粒子を、特定の混合重量比で用いると、表層表面がより微細な粗面に形成されて粗面粗度の輪郭が密となり、ばらつきの小さい粗面に形成され、トナー搬送量の均一化が図られ、所期の目的が達成されることを見出し本発明に到達した。
以上のように、本発明の現像ロールは、軸体と、この軸体の外周面に形成されるベース層と、このベース層の外周に形成される一層からなる表層とを備えた現像ロールであって、上記表層が、上記特定範囲の平均粒子径であるウレタン樹脂粒子(c1)とアクリル樹脂粒子(c2)を、上記特定の混合重量比で用いてなる混合微細粒子〔(C)成分〕を含有する導電性組成物を用いて形成されている。このため、ロール表層面が均一なばらつきの小さい粗面に形成され、従来より低い粗度であっても充分なトナー搬送量を確保することが可能となり、トナー搬送量の均一化が実現する。したがって、得られる画像のがさつきや濃度むらの改善向上が図られ、優れた画像特性が得られるようになる。
そして、上記大粒径粒子としてウレタン樹脂粒子(c1)を用い、上記小粒径粒子としてアクリル樹脂粒子(c2)を用いることから、ウレタン樹脂粒子の粒径が不均一であるため、粒子径が均一なアクリル樹脂粒子を添加することにより粗度のばらつきを低減することが可能となる。
本発明の現像ロールの一例を図1に示す。この現像ロールは、軸体1の外周面に沿ってベース層2が形成され、上記ベース層2の外周面に中間層3が形成され、さらに上記中間層3の外周面に表層4が形成されて構成されている。本発明の現像ロールでは、上記表層4が特殊な導電性組成物を用いて形成されていることが最大の特徴である。
上記軸体1は特に制限するものではなく、例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、その材料としては、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッキを施したもの等があげられる。なお、必要に応じて、上記軸体1上に接着剤、プライマー等を塗布してもよく、また上記接着剤、プライマー等は必要に応じて導電化してもよい。
上記軸体1の外周面に形成されるベース層2形成材料としては、従来から、低硬度でへたりが少ないという点からシリコーンゴムが用いられる。
さらに、上記ベース層2形成材料には導電剤を適宜に添加してもよい。上記導電剤としては、従来から用いられているカーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。なお、上記「c−」は、導電性を有するという意味である。
また、上記ベース層2の外周面に形成される中間層3形成材料としては、特に限定するものではなく、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、ポリウレタン系エラストマー、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ヒドリンゴム(ECO,CO)等のゴム系材料、ウレタン樹脂等の樹脂系材料があげられる。なかでも、接着性およびコーティング液等の安定性の点から、H−NBRが好適に用いられる。
なお、上記中間層3形成材料には、必要に応じて、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、ステアリン酸、ZnO(亜鉛華)、軟化剤等を配合することも可能である。上記導電剤としては、前記ベース層2形成材料で例示したものと同様のものが用いられる。
上記中間層3の外周面に形成される表層4形成材料としては、上記特殊な導電性組成物が用いられるのであり、これが本発明の特徴である。上記特殊な導電性組成物は、ウレタン原料(A成分)と、導電剤(B成分)と、粒径の異なる2種類の微細粒子からなる混合微細粒子(C成分)とを用いて得ることができる。
上記ウレタン原料(A成分)は、ポリオール成分と、イソシアネート成分とを用いて得られる。
上記ポリオール成分としては、特に限定するものではなく、例えば、ポリエステルジオール,ポリエステルトリオール等のポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン,ポリカーボネート,ポリオキシテトラメチレングリコール,ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ポリエステルポリオールとしては、多塩基性有機酸とポリオールとから製造され、水酸基を末端基とするヒドロキシルポリエステルポリオールが好適に用いられる。上記多塩基性有機酸としては、例えば、シュウ酸,コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,イソセバシン酸等の飽和脂肪酸、マレイン酸,フマル酸等の不飽和脂肪酸、フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸等の芳香族酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸,無水フタル酸等の酸無水物、テレフタル酸ジメチル等のジアルキルエステル、不飽和脂肪酸の二量化によって得られるダイマー酸等があげられる。上記多塩基性有機酸とともに用いるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキシレングリコール等のジオールや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等のトリオールや、ソルビトール等のヘキサオール等があげられる。
また、上記ポリエーテルポリオールとしては、環状エーテルの開環重合または共重合によって製造されるものが好適に用いられる。上記環状エーテルとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3′−ジメチルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキサミン等があげられる。
そして、本発明において、上記ポリオール成分としては、上記一連のもののなかでも、耐摩耗性、強度、柔軟性のバランスの観点から、ポリブチレンアジペート(PBA)が好適に用いられる。
上記ポリオール成分の数平均分子量(Mn)は、1500〜3000の範囲が好ましく、特に好ましくは1500〜2500である。
上記ポリオール成分とともに用いられるイソシアネート成分としては、特に限定するものではなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等のジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート等のトリイソシアネート、ポリメリックMDI等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらイソシアネート成分のなかでも、MDIが好適に用いられる。
上記イソシアネート成分の配合量は、上記ポリオール成分100重量部(以下「部」と略す)に対して1〜100部の範囲に設定することが好ましい。特に好ましくは1〜50部である。
上記A成分とともに用いられる導電剤(B成分)としては、特に限定するものではなく先に述べたと同様に従来公知のもの、例えば、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。
上記導電剤(B成分)の配合量は、上記ウレタン原料(A成分)中のポリオール成分100部に対して5〜60部の範囲内に設定することが好ましい。特に好ましくは10〜50部である。すなわち、上記導電剤(B成分)が5部未満であると、導電性に対する効果が減少する傾向がみられ、逆に60部を超えると、帯電性の向上効果が少なくなる傾向がみられるからである。
そして、上記A成分およびB成分とともに用いられる上記混合微細粒子(C成分)は、平均粒子径10〜14μmのウレタン樹脂粒子(c1)と平均粒子径3〜5μmのアクリル樹脂粒子(c2)からなるものであり、このような2種類の粒径の異なる微細粒子を用いることが大きな特徴である。これら微細粒子の形成材料としては、上記大粒径粒子としてウレタン樹脂粒子(c1)を用い、上記小粒径粒子としてアクリル樹脂粒子(c2)を用いることであり、ウレタン樹脂粒子の柔軟性、アクリル樹脂粒子の粒子径の均一性の点から好適である。
上記ウレタン樹脂粒子(c1)では、平均粒子径を10〜14μmの範囲に設定する必要がある。すなわち、ウレタン樹脂粒子(c1)の平均粒子径が14μmを超え大きくなりすぎると、表面粗度の絶対値が大きくなり、画像ががさつき、粗度のばらつきも大きくなる。また、上記アクリル樹脂粒子(c2)では、平均粒子径を3〜5μmの範囲に設定する必要がある。すなわち、アクリル樹脂粒子(c2)の平均粒子径が3μm未満と小さくなり過ぎると、トナーの搬送性が無くなり、表面粗度のばらつきの抑制効果も無くなるからである。このように、上記各粒子の平均粒子径が上記範囲を外れると、得られるロールにおいて、均一かつ粗度の輪郭が密な粗面が形成されず、微細トナーの良好な搬送性が発揮されなくなるからである。なお、上記ウレタン樹脂粒子(c1)およびアクリル樹脂粒子(c2)のそれぞれの平均粒子径は、母集団から任意に抽出(例えば、10点抽出)される試料を用い、顕微鏡等を利用して導出される値であり、粒子形状が真球状ではなく楕円球状(断面が楕円の球)等のように一律に粒径が定まらない場合には、最長径と最短径との単純平均値をその粒子の粒径とする。
上記ウレタン樹脂粒子(c1)およびアクリル樹脂粒子(c2)からなる混合微細粒子の両者の混合重量比は、(c1)/(c2)=0.24〜0.67の範囲に設定する必要がある。特に好ましくは(c1)/(c2)=0.30〜0.50である。すなわち、上記混合重量比が0.24未満では、充分なトナー搬送量が得られず、画像濃度不足が生じる。また、混合重量比が0.67を超えると、アクリル樹脂粒子を用いた効果が得られなくなるからである。
そして、上記混合重量比に設定される各粒子の配合割合は、ウレタン樹脂粒子(c1)においては、上記ウレタン原料(A成分)中のポリオール成分100部に対して6〜10部の範囲に設定することが好ましい。また、アクリル樹脂粒子(c2)においては、上記ウレタン原料(A成分)中のポリオール成分100部に対して15〜25部の範囲に設定することが好ましい。すなわち、上記ウレタン樹脂粒子(c1)の配合割合が、6未満では、表面粗度の絶対値が小さくなり、トナー搬送量が少なくなるため、充分な画像濃度が得られ難くなる。逆に10部を超えると、ロールの表面硬度が適正範囲より高くなる傾向がみられるからである。また、上記アクリル樹脂粒子(c2)の配合割合が15部未満では、アクリル樹脂粒子によるトナー搬送量の向上効果が低減する傾向がみられ、25部を超えると、ロール硬度が硬くなり、かぶり特性が悪化する傾向がみられるからである。
なお、上記表層4形成材料である導電性組成物には、上記各成分に加えて、炭酸カルシウム,マイカ,シリカ,グラファイト等の充填剤、可塑剤、オイル、架橋促進剤、架橋遅延剤、老化防止剤、酸化亜鉛や酸化チタン等の着色剤等他の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
本発明の現像ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、前記ベース層2用の各成分をニーダーやロール等の混練機を用いて混練し、ベース層2形成材料を調製する。また、前記中間層3用の各成分を有機溶剤に配合して溶解することにより中間層3形成材料となるコーティング溶液を調製する。さらに、前記A〜C成分および必要に応じて架橋剤等の各成分を有機溶剤に配合して溶解し、表層4形成材料である特殊な導電性組成物の溶液を調製する。
上記中間層3形成材料および表層4形成材料の調製に際して使用される有機溶剤としては、特に限定するものではないが、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、アセトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併用してもよい。
そして、上記中間層3形成材料であるコーティング溶液としては、配合成分の割合が溶液全体の20重量%程度の濃度となるよう設定することが好ましい。また、上記表層4形成材料である導電性組成物の溶液としては、A〜C成分および必要に応じて用いられる他の添加剤等の配合成分の割合が溶液全体の20重量%程度の濃度となるよう設定することが好ましい。
ついで、軸体1となる芯金をセットした射出成形用金型内に、上記ベース層2形成材料を充填し、所定の条件(例えば、180〜200℃×15分)で加熱架橋を行う。その後、脱型して、軸体1の外周面に沿ってベース層2が形成されたベースロールを製造する。つぎに、上記ベース層2の外周面に、上記中間層3形成材料を塗布して中間層3を形成する。さらに、上記中間層3の外周面に、上記表層4形成材料である特殊な導電性組成物溶液を塗布して表層4を形成する。そして、所定の条件(例えば、170〜180℃×1時間)で加熱することにより、ベース層2の外周面に中間層3が形成され、さらにその外周面に表層4が形成された3層構造の現像ロール(図1参照)を作製することができる。
このようにして得られる現像ロールの表層4は、図2に示すように、導電性のウレタン樹脂層5中に、ウレタン樹脂粒子6が分散され、さらにこのウレタン樹脂粒子6間の隙間にアクリル樹脂粒子7が入り込むよう分散されている。このため、表層4表面が微細でばらつきの小さい粗面に形成されることとなる。
なお、上記ベース層2の成形方法は、上記射出成形法に限定されるものではなく、注型成形法やプレス成形後、研磨する方法により作製しても差し支えない。また、上記各層形成材料の塗布方法は、特に制限するものではなく、従来公知のディッピング法、スプレーコーティング法、ロールコート法等があげられる。
このようにして得られる本発明の現像ロールにおいて、各層の厚みは、特に限定はないが、ベース層2の厚みは、0.5〜10mmの範囲内に設定するのが好ましく、特に好ましくは3〜6mmの範囲内である。また、中間層3の厚みは、通常、1〜90μmの範囲内に設定され、好ましくは3〜30μmの範囲内であり、表層4の厚みは、通常、3〜100μmの範囲内に設定され、好ましくは5〜50μmの範囲内である。
なお、本発明の現像ロールは、前記図1に示したような3層構造に限定されるものではなく、中間層が形成されていない2層構造、もしくは4層以上の構造であっても差し支えない。ただし、現像ロールを構成する層のうち表層は、前記特殊な導電性組成物を用いて形成されている必要がある。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、現像ロールの表層形成材料として、下記に示す材料を準備した。
〔カーボンブラック〕
三菱化学社製、ダイアブラック♯3030
〔イソシアネート〕
MDI(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHX)
〔微細粒子a〕
ウレタン樹脂粒子(平均粒径10μm、U−600T、根上社製)
〔微細粒子b〕
ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子(平均粒径5μm、Mx500、綜研社製)
〔微細粒子c〕
ウレタン樹脂粒子(平均粒径15μm、C400、根上社製)
〔微細粒子d〕
ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子(平均粒径3μm、Mx300、綜研社製)
〔中間層形成材料の調製〕
H−NBR(アクリロニトリル量:50重量%、ヨウ素価:23mg/100mg)100部と、ステアリン酸0.5部と、亜鉛華(ZnO)5部と、カーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラックHS−100)40部と、ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤(BZ)1部と、スルフェンアミド系架橋促進剤(CZ)2部と、硫黄1部とを、ロールを用いて混練した後、これらをMEKとトルエンの混合有機溶剤〔MEK:トルエン(重量比)=2:1〕に配合し溶解させて20重量%濃度の中間層形成材料となるコーティング溶液を調製した。
〔表層形成材料の調製〕
後記の表1に示す各成分を同表に示す割合で配合し、これらを有機溶剤(MEK)に配合して溶解し、20重量%濃度のコーティング溶液である表層形成材料を調製した。
〔現像ロールの作製〕
軸体となる芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした金型内に、ベース層形成材料として導電性シリコーンゴム(信越化学工業社製、X34−264 A/B)を充填した後、所定の条件(190℃×15分)で加熱架橋を行った。その後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層が形成されたベースロールを作製した。ついで、上記ベース層の外周面に、上記中間層形成材料(コーティング溶液)を塗布して中間層を形成した。さらに、上記中間層の外周面に沿って上記表層形成材料であるコーティング溶液を塗布した後、170℃×1時間の条件でオーブン加熱加硫を行い、表層を形成した。このようにして、軸体の外周面にベース層が形成され、その外周面に中間層が形成され、さらにその外周面に表層が形成された3層構造の現像ロールを作製した。なお、ベース層の厚みは5mm、中間層の厚みは25μm、表層の厚みは10μmであった。
〔実施例2〜1、比較例1〜6〕
表層形成材料として、下記の表1〜表3に示す材料を用いる以外は、実施例1と同様にして、現像ロールを作製した。
このようにして得られた各現像ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表4〜表6に併せて示した。
〔ロールの表面粗度〕
現像ロールの表面粗さに関して、中心線平均粗さ(Ra),十点平均粗さ(Rz)を電子写真複写機に組み込む前(初期)と、電子写真複写機に組み込み1万枚の画像出しを行った後(耐久後)の状態についてそれぞれ測定した。なお、中心線平均粗さ(Ra)は、ロール表面の表面粗さ(周方向)をサーフコム(東京精密社製)にて、JIS B 0601:1982に準拠して測定した。すなわち、中心線平均粗さ(Ra)は、凸凹に直角な平面で切断したとき、その切り口に現れる輪郭(これを断面曲線という)から、その平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸をとり表した粗さ曲線より求められる。また、十点平均粗さ(Rz)は、ロール表面の表面粗さ(周方向)を、サーフコム(東京精密社製)にて、JIS B 0601:1982に準拠して測定した。すなわち、上記十点平均粗さ(Rz)は、凸凹に直角な平面で切断したとき、その切り口に現れる輪郭(これを断面曲線という)から、所定の波長より長い表面うねり成分をカットオフした粗さ曲線より求められる。
〔耐かぶり性〕
現像ロールを電子写真複写機に組み込み、実際に画像出しを行った。そして、画出し中に評価用マシンを強制停止させ、白地部分における感光ドラムへのトナー飛翔量を、テープ転写による濃度比較(マクベス濃度計により測定)により実施した。そして、その測定値が0.15未満のものを○、0.15〜0.20のものを△、0.20を超えるものを×として評価した。
〔耐がさつき性〕
評価用カートリッジ(レーザープリンターLBP−2510)に評価用の現像ロールを取り付けて上記カートリッジをレーザープリンターLBP−2510に組み込み、画像出しを行った。そして、目視により画像の確認を行い、トナー帯電不足によるばさつき感がみられなかったものを○、トナー帯電不足による若干のばさつき感がみられたものを△、トナー帯電不足による濃淡のばさつきがはっきりしているものを×として評価した。
〔トナー消費量〕
評価用カートリッジ(レーザープリンターLBP−2510)に評価用の現像ロールを取り付け、カートリッジの初期重量(W0 )を測定した。ついで、上記カートリッジをレーザープリンターLBP−2510に組み込み、高温高湿環境下にて8時間以上養生した後、この環境下で8000枚の画像出し耐久を行った。耐久後、カートリッジを取り出し、通常環境下にて重量(W1 )を測定した。そして、この重量の差である減少量(W0 −W1 )をトナー消費量とした。
〔トナー搬送量〕
現像ロールを電子写真複写機に組み込み、非磁性一成分カラートナーを使用して、白紙を1枚画出し、そのときの現像ロール上のトナーをテープに転写し、テープに付着したトナーの重量を秤で測定した。そして、そのトナー重量をテープの面積で割り、単位面積あたりのトナーの重量を算出しトナー搬送量とした。
〔マクベス濃度〕
現像ロールを電子写真複写機に組み込み、20℃×50%RHの条件下において画像出しを行った。そして、べた黒画像における濃度をマクベス濃度計を用いて測定した。その結果、濃度が1.2未満のものを×、1.2〜1.4のものを△、1.4を超えるものを○として評価した。
上記結果から、実施例品は、充分な画像濃度であり、耐がさつき性および耐かぶり性に関しても良好な結果が得られた。
これに対して、微細粒子として平均粒子径が15μmと大きい粒子を用いた比較例1〜2品は、画像濃度,耐がさつき性および耐かぶり性のいずれかの評価が悪かった。さらに、平均粒子径が異なる2種類の粒子を混合したものの、その混合重量比が本発明の範囲を外れた比較例3品は、濃度不足となり、同じく混合重量比が本発明の範囲を外れた比較例4品は、耐かぶり性および耐がさつき性に劣るものであった。また、微細粒子として平均粒子径10μmの粒子のみを用いた比較例5品は、耐がさつき性および濃度に劣るものであった。そして、微細粒子として平均粒子径5μmの粒子のみを用いた比較例6品は、粗度が小さ過ぎて濃度不足となり、耐かぶり性に劣るものであった。
本発明の現像ロールは、複写機,プリンター,ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる現像ロールに好適に用いられる。
本発明の現像ロールの一例を示す断面図である。 本発明の現像ロールの表層の一部分を示す部分拡大断面図である。
符号の説明
1 軸体
2 ベース層
3 中間層
4 表層

Claims (3)

  1. 軸体と、この軸体の外周面に形成されるベース層と、このベース層の外周に形成される一層からなる表層とを備えた現像ロールであって、上記ベース層がシリコーンゴムを用いて形成され、上記表層が下記の(A)〜(C)を含有する導電性組成物を用いて形成されていることを特徴とする現像ロール。
    (A)ウレタン原料。
    (B)導電剤。
    (C)下記の(c1)および(c2)からなり、上記(c1)と(c2)の混合重量比が、(c1)/(c2)=0.24〜0.67の範囲に設定されている混合微細粒子。
    (c1)平均粒子径10〜14μmのウレタン樹脂粒子。
    (c2)平均粒子径3〜5μmのアクリル樹脂粒子。
  2. 上記(A)ウレタン原料が、ポリオール成分とイソシアネート成分とからなり、上記(c1)が上記ポリオール成分100重量部に対して6〜10重量部の範囲に設定され、かつ、上記(c2)が上記ポリオール成分100重量部に対して15〜25重量部の範囲に設定されている請求項1記載の現像ロール。
  3. 上記ベース層と表層の間に中間層が形成されている請求項1または2記載の現像ロール。
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