JP4144227B2 - 監視装置および監視方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オペレーティングシステム(以下、OSと記載する)の異なる情報処理装置を監視する方法および遠隔から制御する方法に関するものであり、特に、金融機関等が設置している入出金取引を行うATM(Automated Teller Machine)、出金取引を行うCD(Cash Dispenser)、取引情報を通帳に記帳する記帳機、自動契約機などの装置の状態を集中的に監視する方法および遠隔から制御する方法に関するものである。また、各装置の稼動状態を監視クライアントに表示し、装置の状態を制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
監視装置とは、クライアントとサーバから成る監視システムを構築した監視センタにおいて、有人または無人の店舗に設置された装置とネットワークを介して接続したものである。
【0003】
装置は障害発生などにより状態が変化した場合、ネットワークを介して自身を識別するための店舗情報や装置の情報と共に状態情報を監視サーバに通知する。ここで、監視サーバでは装置の監視を行う監視サーバアプリケーションが動作しており、装置からのメッセージを受信した監視サーバアプリケーションはデータベースなどに状態を記録し、各監視クライアントの監視画面の情報を更新して表示することにより、装置の状態を監視しているオペレータに装置の状態変化を検知させる。オペレータは必要に応じて装置に対して状態を制御するための制御指令を送信することにより装置の状態を制御する。
【0004】
複数の装置を監視するため、メーカや装置の種別毎に監視システムを構築する方法と、1つの監視サーバアプリケーションで監視業務を行う方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
メーカや装置の種別毎に監視システムを構築すると、監視システムの運用コストが高くなる、といった問題がある。また、監視システム毎にオペレータが必要なので、オペレータは複数の監視システムの使用方法を習得しなければならないという問題もある。
【0006】
一方、1つの監視サーバアプリケーションで監視業務を行うための監視システムを構築すると、1つの監視サーバアプリケーションで複数の通信インタフェース、通信プロトコル、メッセージ形式を処理できるように、新たに開発する必要があり、開発量が増大する、という問題がある。
【0007】
本発明の目的は、通信インタフェース、通信プロトコル、メッセージ形式が異なる複数の装置の状態を、1つの監視サーバアプリケーションで監視することにより、運用コストを低減し、オペレータの負担を軽減することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、OS間制御ソフトウェアを用いることにより、新たな監視サーバアプリケーションを開発する必要をなくし、開発量を低減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の装置と通信するための通信インタフェースと、複数の装置のそれぞれに対応した複数のオペレーティングシステムと、個々のオペレーティングシステムに対応し、かつ装置を監視するためのアプリケーションと、異なるOS上で動作するプログラム間での通信を実現するOS間制御ソフトウェアを搭載し、通信インタフェースが、装置の状態情報を含むメッセージを受信する手段と、OS間制御ソフトウェアが、メッセージを受信した通信インタフェースの種類に応じてオペレーティングシステムを選択する手段と、OS間制御ソフトウェアが、選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーションへメッセージを送信する手段と、選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーションが、メッセージの形式を複数のオペレーティングシステムに対応したアプリケーションのうちメッセージの管理用に設定された管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションが認識可能なメッセージ形式に変換する手段と、形式変換されたメッセージを、OS間制御ソフトウェアを経由して、管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションへ送信する手段と、管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションが、前記形式変換されたメッセージを記憶装置に記憶させる手段を備える。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0011】
図1は、ネットワーク(例えば、公衆回線網や専用線など)を介して、複数の店舗と監視センタがつながれている様子を示している。店舗100、101は例えば銀行の支店であり、装置102、103、106、107は各店舗に設置された装置(例えば、ATMやCD)である。これらの装置はそれぞれが利用可能な通信インタフェースを用い、ネットワークを介してデータを送信する装置であるモデム104、105やルータ108と接続され、ネットワークを介して監視センタ109に設置された監視サーバ110と接続されている。
【0012】
監視サーバ110はネットワークを介して装置からのデータを受信する装置であるモデム111、ルータ112とそれぞれの通信インタフェースを介して接続されている。
【0013】
また、監視センタ109には監視サーバ110にLAN(Local Area Network)で接続された複数の監視クライアント113、114が設置されている。監視センタ109に設置された監視サーバ110は装置の状態を監視するものであり、監視サーバ110は装置に状態変化があったときに装置から発信される状態情報を含むメッセージを受信し記憶装置に保存したり、装置の状態情報を、監視クライアント113、114の監視画面に表示したりする。ここで状態情報を、装置で行われている情報、例えば取引を行う装置における、口座番号、取引種別、取引金額、進行状況などの情報や、カードを処理する装置・現金入出力装置などの装置を構成する各装置の動作状態(紙幣ジャム、通帳やカードの詰まり、現金切れなどの故障状態を含む)を表す情報、と定義する。
【0014】
また、監視サーバ110は、監視クライアント113、114から装置に対する制御指令を受信し、各装置に送信する。装置に対する制御指令としては取引開始、取引終了や取扱う取引種別の変更、媒体(例えば、紙幣、カード、通帳など)の入出などがあり、装置からの監視サーバに対するメッセージとしては、これらの監視クライアントから監視サーバを介して装置で受信した制御指令に対する実行結果や、装置で発生した障害(例えば、紙幣ジャム、通帳やカードの詰まり、現金切れなど)の情報がある。
【0015】
監視クライアント113、114は装置102、103、106、107の状態情報を監視サーバ110から取得して画面に表示する。また、オペレータの操作によりこれらの装置に対して取引開始、取引終了、媒体の入出などの各種制御指令を発信するものである。
【0016】
図2は、装置102、106およびネットワークに接続するための装置であるモデム104、ルータ108の構成を示している。図2(1)は、装置102に関する構成であり、図2(2)は、装置106に関する構成である。これらの装置は、それぞれOS−A201、OS−B204上で動作し、取引の実行や装置の状態を管理し、状態変化が発生した場合にはメッセージを作成・送信する装置アプリケーションA202、装置アプリケーションB205と、メッセージを送信する場合にモデム104、ルータ108にメッセージを送信するための通信インタフェースA200、通信インタフェースB203で構成されている。装置からのメッセージは図2の矢印の順序で送られネットワークを介して監視サーバ110に送られる。
【0017】
図3は、監視センタ109の構成を示す。監視センタには、監視サーバ110と監視クライアント113とモデム111とルータ112が設置されている。
【0018】
監視サーバは、通信インタフェースA200、通信インタフェースB203、OS間制御ソフトウェア300、OS−A201、OS−B204、監視サーバアプリケーションA301、監視サーバアプリケーションB302、メッセージ変換部303、メッセージ変換表304、制御指令変換表307を含む。ここで、監視クライアントは監視サーバとのセットである。監視サーバアプリケーションに対応して監視クライアントが選ばれる。通常、監視サーバアプリケーションは、自動機が障害時にサーバに送信する障害メッセージを処理できる監視サーバアプリケーションが選ばれる。監視クライアントは監視サーバで管理されているデータを取得・表示するために監視サーバアプリケーションと通信可能なものが選ばれる。本図は、2つの監視サーバアプリケーションを統合する場合に、装置の状態を一元的に管理する監視サーバアプリケーションを監視サーバアプリケーションB302と決めた場合の監視サーバ110の構成を表している。
【0019】
監視サーバ110はOS間制御ソフトウェア300上でOS−A201、OS−B204の2つのOSを実行する。OS‐A201では通信インタフェースA200が利用可能であり、OS−B204では通信インタフェースB203が利用可能である。それぞれのOS上で監視サーバアプリケーションA301、監視サーバアプリケーションB302が動作し、監視サーバアプリケーションA301、OS−A201では独占的に通信インタフェースA200を管理・使用し、通信インタフェースA200を用いてモデム111と通信可能である。
【0020】
監視サーバアプリケーションB302、OS−B204では通信インタフェースB203を独占的に管理・使用し、通信インタフェースB203を用いてルータ112と通信可能である。また、監視サーバアプリケーションA301、監視サーバアプリケーションB302は受信したメッセージのコードとテキストデータを変換し、メッセージ形式を変換するメッセージ変換部303、装置からのメッセージを変換するためのデータであるメッセージ変換表304、監視クライアント113、114からの制御指令に含まれるテキストデータを装置で実行可能なコードに変換するためのデータである制御指令変換表307を備える。さらには、装置の状態情報を一元管理する監視サーバアプリケーションB302では装置の状態を保存する記憶装置305と、それぞれの装置と通信可能な監視サーバアプリケーションとの対応を記述した監視サーバ対応表306を備える。
【0021】
監視サーバ110ではネットワークを介してモデム111、ルータ112で受信した装置からのメッセージは矢印の順で送られる。
【0022】
図4は、装置102が監視サーバ110にメッセージを送信する処理を示している。送信するメッセージはOS−A201上で動作する装置アプリケーションA202で作成され、RS−232Cインタフェース400を通してモデム104に送信する。
【0023】
モデム104はデータを受信するとネットワークを介して監視サーバ110に接続されたモデム111にデータを送信し、モデム111はRS−232Cインタフェース400を通して監視サーバ110にデータを送信する。
【0024】
監視サーバ110ではRS−232Cインタフェース400にてデータを受信するとOS間制御ソフトウェア300は動作中のOSをOS−A201に選択し、監視サーバアプリケーションA301で受信する。
【0025】
図5は、装置106が監視サーバ110にメッセージを送信する処理を示している。送信するメッセージはOS−B204上で動作する装置アプリケーションB205で作成され、TCP/IPインタフェース500を通してTCPヘッダ、IPヘッダ、イーサネット(イーサネットは富士ゼロックスの登録商標である)ヘッダが付加され、ルータ108に送信される。
【0026】
ルータ108はデータを受信するとネットワークを介して監視サーバ110に接続されたルータ112にデータを送信し、ルータ112はTCP/IPインタフェース500を通して監視サーバ110にデータを送信する。監視サーバ110ではTCP/IPインタフェース500にてデータを受信するとOS間制御ソフトウェア300は動作中のOSをOS−B204に選択し、イーサネットヘッダ、IPヘッダ、TCPヘッダを取り除いてメッセージを復元し、監視サーバアプリケーションB302で受信する。
【0027】
図4、図5では、通信インタフェースA200がRS−232C、通信インタフェースB203がTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)の場合を例としてあげている。RS−232CインタフェースはアメリカのEIA(Electronic Industry Association)によって定められたPC(Personal Computer)とPC、PCとモデムやプリンタなどの周辺装置を接続しデータ交換するためのインタフェース規格であり、データ端末装置(DTE:data terminal equipment)と回線終端装置(DCE:data circuit terminal equipment)間の物理インタフェースであり、相互接続回路、電気的特性および機械的特性はITU−T勧告のV.24、V.28と互換である。TCP/IPはアメリカ国防総省のARPANET(軍事目的の研究所を結ぶネットワーク)のために開発されたプロトコル群であり、現在はインターネットで広く利用されている。イーサネットはIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.3委員会によって標準化されたアクセス制御にCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)を採用したLAN規格である。
【0028】
図6は、メッセージ変換表304の例を示す図である。メーカ601は装置のメーカを示す情報、機種602は装置の機種を示す情報、状態情報コード603は状態情報を表すためのコード(符号)、テキストデータ604は状態情報コード603に対応付けられた状態を表すテキストデータである。
【0029】
図7は、監視サーバ対応表306の一例を示す図である。700は装置を特定するための装置ID、701は送信先装置のメーカ、702は送信先装置の機種、703は送信先装置に制御指令を送信可能な監視サーバアプリケーションである。
【0030】
図8は、制御指令変換表307の一例を示す図である。800は送信先装置のメーカ、801は送信先装置の機種、802は制御指令内容を表すテキストデータ、803はテキストデータに対する制御指令コードである。
【0031】
図9、図10、図11、図12はそれぞれ、装置、メッセージを装置から受信する場合の監視サーバ、監視クライアント、メッセージを装置に送信する場合の監視サーバ、の処理フローを表している。これらの処理フローについては後述する。
【0032】
本実施例では、図1の装置102と装置106が異なるOSで動作し、使用可能な通信インタフェース・通信プロトコル・メッセージ形式が異なる場合に、装置102、106のそれぞれから監視サーバ110に対してメッセージが送信され、それを監視サーバ110で受信し、監視クライアントに表示する場合を説明する。
【0033】
上述の監視サーバ110において、監視サーバアプリケーションB302にて装置の状態を一元管理し、監視サーバアプリケーションA301では装置からメッセージを受信するとメッセージ変換部303より監視サーバアプリケーションB302にメッセージを送信するように設定しておくものとする。また、装置102、103に接続されるモデム104、105は監視サーバ110に接続されるモデム111と通信可能、装置106、107に接続されるルータ108は監視サーバにLANを介して接続されるルータ112と通信可能、監視クライアント113、114は通信インタフェースB203を用い、LANを介して監視サーバアプリケーションB302と通信可能に設定しておくものとする。さらに、OS間制御ソフトウェア300はメッセージを受信した通信インタフェースに応じて動作するOSを選択して、メッセージを各OS上で動作する監視サーバアプリケーションに送信するように設定しておく。
【0034】
この状態で、装置102で状態変化が発生し監視サーバ110に状態情報のメッセージを送信し、受信する場合を図9のフローに従って説明する。装置102では装置アプリケーションA202が自身を識別するための情報と状態情報を含むメッセージを作成し(ステップ901)、通信インタフェースA200、モデム104を用い、ネットワーク904を介して監視サーバ110にメッセージを送信する(ステップ902)。同様に装置106では装置アプリケーションB205が自身を識別するための情報と状態情報を含むメッセージを作成し(ステップ901)、通信インタフェースB203、ルータ108を用い、ネットワーク904を介して監視サーバ110にメッセージを送信する(ステップ902)。そして、監視センタで作成された制御指令を、ネットワーク904を介して受信する(ステップ903)。
【0035】
次に、監視サーバがメッセージを装置から受信する場合の処理を図10のフローに従って説明する。監視サーバ110では、装置102からのメッセージはモデム111を通して、通信インタフェースA200にて受信される(ステップ1002)。このメッセージは、OS間制御ソフトウェア300に送信される(ステップ1003)。ここでOS間制御ソフトウェア300がメッセージを受信した通信インタフェースA200に応じて動作中OSをOS−A201に選択し、メッセージを監視サーバアプリケーションA301に送信する(ステップ1004)。同様に、装置106のメッセージはルータ112を通して、通信インタフェースB203にて受信される(ステップ1001)。このメッセージは、同様に、OS間制御ソフトウェア300に送信され、OS間制御ソフトウェア300が動作中OSをOS−B204に選択し、メッセージを監視サーバアプリケーションB302に送信する(ステップ1008)。
【0036】
次に、監視サーバアプリケーションA301は装置102からのメッセージを受信するとメッセージ変換部303に送信し、メッセージ変換部303にて、受信したメッセージの装置情報が記述された部分から、メッセージ送信元の装置のメーカ、機種を特定し、次いでメッセージ変換表304を用いて、状態情報コードを状態に対応するテキストデータに変換する(ステップ1005)。更に、装置情報と状態を表すテキストデータを用いて監視サーバアプリケーションB302で取扱えるメッセージ形式に変換する(ステップ1006)。すなわち、メッセージ内のバイトの並び順を監視サーバアプリケーションB302で取り扱える形式に変換する。監視サーバアプリケーションB302で取り扱えるメッセージ形式は限定しない。変換したメッセージはOS間制御ソフトウェア300を介して監視サーバアプリケーションB302に送信され(ステップ1007)、監視サーバアプリケーションB302により装置とその状態を表すテキストデータが記憶装置305にて保存される(ステップ1010)。そして、監視サーバアプリケーションB302がテキストデータを監視クライアント113に通信インタフェースB203を介して送信し(ステップ1011)、画面に表示することによりオペレータに装置の障害、および状態を認識させる。同様に、装置106のメッセージは、監視サーバアプリケーションB302にてメッセージから装置情報と状態情報コードが取得され、メッセージ変換表304を用いて状態情報コードは状態を表すテキストデータに変換され(ステップ1009)、記憶装置305にて保存され、監視クライアント113に送信される。
【0037】
例として、図6に示すように、装置102がAAAメーカのaaaaという機種、装置106がBBBメーカのccccという機種で、それぞれの装置で紙幣ジャムが発生した場合を説明する。この時、監視サーバアプリケーションA301で受信するメッセージに含まれる状態情報コードは装置102からのメッセージでは‘0010’であり、そのメッセージはメッセージ変換部303に送信される。メッセージ変換部303では装置102から受信したメッセージは、メッセージに含まれる装置情報からメーカがAAA、機種がaaaaの装置であることが特定され、状態情報コード‘0010’はメッセージ変換表304を用いて‘紙幣ジャム’というテキストデータに変換される。その後、メッセージ変換部303はそれぞれのメッセージを、状態を表すテキストデータを用いて監視サーバアプリケーションB302で取扱えるメッセージ形式に変換して、OS間制御ソフトウェア300を介して監視サーバアプリケーションB302に送信する。監視サーバアプリケーションB302ではそれらのメッセージから装置情報とその状態を表すテキストデータを取得し、記憶装置に保存する。また、装置106からのメッセージには装置情報と紙幣ジャムを表す状態コード‘01−31’が含まれている。監視サーバアプリケーションB302では、メッセージに含まれる装置情報からメーカがBBB、機種がccccの装置であることを特定し、状態情報コード‘01−31’を、メッセージ変換表304を用いて‘紙幣ジャム’というテキストデータに変換し、記憶装置に保存する。以上によりすべての装置の状態情報を監視サーバアプリケーションB302にて装置とその状態を表すテキストデータとして管理する。
【0038】
監視クライアント113の画面には装置102、106の状態として‘紙幣ジャム’という状態を表すテキストデータを表示することにより、オペレータに装置の状態を検知させる。
【0039】
上記の例では、メッセージ変換表304には監視サーバアプリケーションA301でメッセージを受信する装置のメーカ、機種、状態情報コード、テキストデータと、監視サーバアプリケーションB302でメッセージを受信する装置のメーカ、機種、状態情報コード、テキストデータ、の両方が記述されているが、それぞれの監視サーバアプリケーションで使用するメッセージ変換表304はメッセージを受信する装置のメーカ、機種、状態情報コード、テキストデータだけを記述することも可能である。
【0040】
また、メッセージ変換表にすべてのメーカ、機種、状態情報コードとテキストデータを記述する場合には、監視サーバアプリケーションA301ではテキストデータに変換せずに監視サーバアプリケーションB302に送信し、監視サーバアプリケーションB302でテキストデータに変換することも可能である。
【0041】
さて、装置の監視業務ではオペレータが装置の状態を監視し、必要に応じて装置の状態を制御するために制御指令を送信する。以下に、装置に障害等が発生した場合にオペレータが監視クライアント113から監視サーバ110を介して装置102、106に制御指令を送信する手順について、図11のフローに従って説明する。図10のフローにより、監視サーバは監視クライアントにメッセージを送信し、監視クライアントは、そのメッセージを受信する(ステップ1101)。監視クライアントを操作するオペレータは、テキストデータにより、制御指令を作成する(ステップ1102)。監視クライアント113から監視サーバ110に送られる制御指令には制御指令を表すテキストデータの他、装置を特定する装置情報などが含まれ、LANを介して監視サーバ110に送信される(ステップ1103)。
【0042】
次に、監視サーバがメッセージを装置に送信する場合の処理を、図12のフローに従って説明する。監視サーバ110では通信インタフェースB203を通して監視クライアント113からの制御指令を受信する(ステップ1201)。ここでOS間制御ソフトウェア300がメッセージを受信した通信インタフェースB203に応じて動作OSをOS−B204に選択し、制御指令を監視サーバアプリケーションB302に送信する(ステップ1202)。
【0043】
監視サーバアプリケーションB302は監視クライアント113からの制御指令を受信すると、指定されている送信先装置に対して制御指令を送信可能な監視サーバアプリケーションを監視サーバ対応表306から取得する(ステップ1203)。制御指令を送信可能な監視サーバアプリケーションが監視サーバアプリケーションB302である場合は、メッセージ変換部303に制御指令を送信し(ステップ1205)、メッセージ変換部303で制御指令に含まれる送信先装置情報から装置のメーカ、機種を特定し、指令を表すテキストデータを、制御指令変換表307を用いて、送信先装置で処理可能な制御指令コードに変換する(ステップ1206)。その後、装置情報と制御指令コードを用いて送信先装置で処理可能なメッセージ形式で制御指令を作成する(ステップ1207)。メッセージ変換部303は作成した制御指令を監視サーバアプリケーションB302に送信し、監視サーバアプリケーションB302が通信インタフェースB203、ルータ112を介して装置に制御指令を送信する(ステップ1208)。
【0044】
送信先装置に制御指令を送信可能な監視サーバアプリケーションが監視サーバアプリケーションA301であった場合は、監視サーバアプリケーションB302はOS間制御ソフトウェア300を介して監視サーバアプリケーションA301に送信する(ステップ1204)。監視サーバアプリケーションA301では受信した制御指令をメッセージ変換部303に送信する(ステップ1205)。メッセージ変換部303は制御指令に含まれる送信先装置情報から装置のメーカ、機種を特定し指令を表すテキストデータを送信先装置で処理可能な制御指令コードに変換し(ステップ1206)、装置情報と制御指令コードを用いて送信先装置で処理可能なメッセージ形成で制御指令を作成し(ステップ1207)、監視サーバアプリケーションA301に送信し、監視サーバアプリケーションA301が通信インタフェースA200、モデム111を介して装置に制御指令を送信する(ステップ1208)。
【0045】
例として、装置102がAAAメーカのaaaaという機種、装置106がBBBメーカのccccという機種であり、それぞれの装置で顧客が出金取引を行おうとして紙幣ジャムが発生した場合、オペレータはホスト上の取引状態を確認し取引が終了していた場合には取引を取消し、装置に対して‘カード返却’の制御指令を送信することで顧客にカードを返却し、別の装置で取引が行えるように処理する場合の監視クライアント113から送信された制御指令が装置で処理されるまでの手順について説明する。
【0046】
まず監視クライアント113から装置106に対して制御指令を送信する場合について説明する。監視クライアント113からは送信先として装置106を指定した‘カード返却’というテキストデータを含む制御指令を監視サーバ110に送信する。監視サーバ110では通信インタフェースB203を通して制御指令を受信し、OS間制御ソフトウェア300が制御指令を受信した通信インタフェースB203に応じて動作OSをOS−B204に選択し、制御指令を監視サーバアプリケーションB302に送信する。監視サーバアプリケーションB302では受信した制御指令の送信先装置から、監視サーバ対応表306を用いて制御指令を送信する監視サーバアプリケーションを決定する。今、送信先装置の装置106はBBBメーカのccccという機種であり、監視サーバ対応表306から制御指令を送信する監視サーバアプリケーションは監視サーバアプリケーションB302と決定する。次に、監視サーバアプリケーションB302では制御指令をメッセージ変換部303に送信する。メッセージ変換部303では制御指令から装置のメーカ、機種と制御指令内容を表すテキストデータを取得し、制御指令変換表307を用いて装置で処理可能な制御指令コードに変換する。今、送信先装置の装置106はBBBメーカのccccという機種であり、制御指令内容を表すテキストデータは‘カード返却’であるので、テキストデータは制御指令コード‘0A−08’に変換される。変換後にメッセージ変換部303は制御指令コードを用いて送信先装置で処理可能なメッセージ形式で制御指令を作成し、監視サーバアプリケーションB302に送信する。監視サーバアプリケーションB302はメッセージ変換部303から制御指令を受信すると通信インタフェースB203、ルータ112を介して装置106に制御指令を送信する。装置106では制御指令を受信すると、制御指令内に含まれる制御指令コード‘0A−08’を実行し、カードを返却する。
【0047】
次に、監視クライアント113から装置102に対して制御指令を送信する場合について説明する。監視クライアント113からは送信先として装置102が指定された‘カード返却’という制御指令内容を表すテキストデータを含む制御指令を監視サーバ110に送信する。監視サーバ110では通信インタフェースB203を通してメッセージを受信し、OS間制御ソフトウェア300が制御指令を受信した通信インタフェースB203に応じて動作OSをOS−B204に選択し、監視サーバアプリケーションB302に送信する。監視サーバアプリケーションB302では受信した制御指令から送信先装置情報を取得し、監視サーバ対応表306を用いて制御指令を送信する監視サーバアプリケーションを決定する。今、送信先装置の装置102はAAAメーカのaaaaという機種であり、監視サーバ対応表306から制御指令を送信する監視サーバアプリケーションは監視サーバアプリケーションA301と決定される。監視サーバアプリケーションB302はOS間制御ソフトウェア300を介して制御指令を監視サーバアプリケーションA301に送信する。監視サーバアプリケーションA301では制御指令を受信するとメッセージ変換部303に送信し、装置のメーカ、機種と制御指令内容を表すテキストデータを取得し、制御指令変換表307を用いて送信先装置で処理可能な制御指令コードに変換する。今、送信先装置の装置102はAAAメーカのaaaaという機種であり、指令は‘カード返却’であるので制御指令コード‘0037’に変換される。変換後にメッセージ変換部303は制御指令の指令を表すテキストデータ部分を送信先装置で処理可能な制御指令コードに置き換えたメッセージを作成し監視サーバアプリケーションA301に送信する。監視サーバアプリケーションA301は通信インタフェースA200、モデム111を介して装置102に制御指令を送信する。装置102では制御指令を受信すると、メッセージ内に含まれる制御指令コード‘0037’を実行し、カードを返却する。
【0048】
上記の例では制御指令変換表には、監視サーバアプリケーションAがメッセージを送信する装置のメーカ、機種、テキストデータ、制御指令コードと、監視サーバアプリケーションBがメッセージを送信する装置のメーカ、機種、テキストデータ、制御指令コードが記述されていたが、それぞれの監視サーバアプリケーションでメッセージを送信する装置の制御指令コードだけを記述することも可能である。
【0049】
また、制御指令変換表にすべてのメーカ、機種のテキストデータと制御指令コードを記述する場合には、監視サーバアプリケーションBで制御指令に含まれる制御指令を表すテキストデータを制御指令コードに変換した後に監視サーバアプリケーションA301送信することも可能である。
【0050】
本実施例では2つの監視サーバアプリケーションを統合し、1つの監視サーバアプリケーションで装置の状態を管理する例を示したが、本発明では監視サーバアプリケーション数は2つに限定しない。
【0051】
また、本実施例では、監視される装置として、取引を行うATMやCDを例に示したが、これらの装置だけには限定しない。例えば、POS端末や、プラントの制御装置なども含まれる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、通信インタフェース、通信プロトコル、メッセージ形式が異なる複数の装置の状態を、1つの監視サーバアプリケーションで監視することにより、運用コストを低減し、オペレータの負担を軽減することができる。
【0053】
また、本発明によれば、OS間制御ソフトウェアを用いることにより、新たな監視サーバアプリケーションを開発する必要をなくし、開発量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置監視システムの実施形態の一例を示す図
【図2】本発明の実施形態における装置の構成を示す図
【図3】本発明の実施形態における監視サーバの構成を示す図
【図4】装置と監視サーバとの通信の一例を示す図
【図5】装置と監視サーバとの通信の一例を示す図
【図6】本発明の実施形態におけるメッセージ変換表の一例を示す図
【図7】本発明の実施形態における監視サーバ対応表の一例を示す図
【図8】本発明の実施形態における制御指令変換表の一例を示す図
【図9】装置の処理フローを示す図
【図10】メッセージを装置から受信する場合の監視サーバの処理フローを示す図
【図11】監視クライアントの処理フローを示す図
【図12】メッセージを装置へ送信する場合の監視サーバの処理フローを示す図
【符号の説明】
100 店舗
101 店舗
102 装置
103 装置
104 モデム
105 モデム
106 装置
107 装置
108 ルータ
109 監視センタ
110 監視サーバ
111 モデム
112 ルータ
113 監視クライアント
114 監視クライアント
200 通信インタフェースA
201 OS−A
202 装置アプリケーションA
203 通信インタフェースB
204 OS−B
205 装置アプリケーションB
300 OS間制御ソフトウェア
301 監視サーバアプリケーションA
302 監視サーバアプリケーションB
303 メッセージ変換部
304 メッセージ変換表
305 記憶装置
306 監視サーバ対応表
307 制御指令変換表
400 RS‐232Cインタフェース
500 TCP/IPインタフェース

Claims (8)

  1. オペレーティングシステムの異な複数の装置の状態を監視するための監視装置において、
    前記複数の装置と通信するための複数の通信インタフェースと、前記複数の装置に対応した複数のオペレーティングシステムと、個々のオペレーティングシステム上で動作しかつ前記装置を監視するためのアプリケーションと、前記複数のオペレーティングシステムを動作させるためのOS間制御ソフトウェアとを備え、
    個々の通信インタフェースは、個々の装置に対応し、
    前記通信インタフェースは、対応する前記装置から、前記装置の状態情報を含むメッセージを受信し、
    前記OS間制御ソフトウェアは、前記メッセージを受信した通信インタフェースの種類に応じて、前記複数のオペレーティングシステムの中からオペレーティングシステムを選択し、
    前記OS間制御ソフトウェアは、選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーションへ前記メッセージを送信し、
    前記選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーション、前記メッセージの形式を、前記複数のオペレーティングシステムに対応したアプリケーションのうち前記メッセージの管理用に設定された管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションが認識可能なメッセージ形式に変換し、形式変換されたメッセージを、前記OS間制御ソフトウェアを経由して、前記管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションへ送信し、
    前記管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーション、前記形式変換されたメッセージを記憶装置に記憶させることを特徴とする、監視装置。
  2. 前記メッセージに含まれる状態情報は、前記装置で認識可能なコードで記述され、
    前記選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーションは、メッセージの形式を変換する前に、前記装置から受信したメッセージに含まれる、前記装置の状態情報を表すコードを、前記コードに対応するテキストデータに変換することを特徴とする、請求項1記載の監視装置。
  3. 前記管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションは、前記装置の状態を制御する端末に、前記テキストデータを送信することを特徴とする、請求項2記載の監視装置。
  4. 前記管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションは、前記装置の状態を制御する端末から、前記装置の状態を制御するためのテキストデータを含む制御指令を受信し、前記制御するためのテキストデータを、前記装置で認識可能なコードに変換し、変換されたコードを含む制御指令を、前記装置で認識可能なメッセージの形式に変換し、形式変換されたメッセージを、前記OS間制御ソフトウェアを経由して、前記装置に送信することを特徴とする、請求項記載の監視装置。
  5. オペレーティングシステムに対応したアプリケーションは、前記装置のメーカを示すコードと前記装置の機種を示すコードと前記装置の状態情報を表すためのコードと前記装置の状態情報を表すためのテキストデータとを対応付けたメッセージ変換表を備え、前記メッセージに含まれる装置のメーカを示すコードからメッセージ送信元の装置のメーカと機種とテキストデータを特定し、該メッセージに含まれる装置の状態情報を示すコードをテキストデータに変換するメッセージ変換部を備えることを特徴とする、請求項2または3記載の監視装置。
  6. オペレーティングシステムに対応したアプリケーションは、前記装置のメーカを示すコードと前記装置の機種を示すコードと前記装置に対する制御指令内容を表すテキストデータと前記制御指令内容を表すテキストデータに対する前記装置に認識可能な制御指令コードとを対応付けた制御指令変換表を備え、前記オペレーティングシステムに対応した装置から前記装置の制御指令を含むメッセージを受信し、該メッセージに含まれる装置のメーカを示すコードからメッセージ送信元の装置のメーカと機種を特定し、該メッセージに含まれる装置に対する制御指令を示すテキストデータを、前記装置に認識可能な制御指令コードに変換するメッセージ変換部を備えることを特徴とする、請求項2または3記載の監視装置。
  7. 複数の装置と通信するための複数の通信インタフェースと、前記複数の装置に対応した複数のオペレーティングシステムと、個々のオペレーティングシステム上で動作しかつ前記装置を監視するためのアプリケーションと、前記複数のオペレーティングシステムを動作させるための OS 間制御ソフトウェアとを備え、個々の通信インタフェースが個々の装置に対応する監視装置が、オペレーティングシステムの異なる複数の装置の状態を監視する方法において、
    前記通信インタフェースが、対応する前記装置から、前記装置の状態情報を含むメッセージを受信し、
    前記 OS 間制御ソフトウェアが、前記メッセージを受信した通信インタフェースの種類に応じて、前記複数のオペレーティングシステムの中からオペレーティングシステムを選択し、選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーションへ前記メッセージを送信し、
    前記選択されたオペレーティングシステムに対応したアプリケーションが、前記メッセージの形式を、前記複数のオペレーティングシステムに対応したアプリケーションのうち前記メッセージの管理用に設定された管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションが認識可能なメッセージ形式に変換し、形式変換されたメッセージを、前記 OS 間制御ソフトウェアを経由して、前記管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションへ送信し、
    前記管理用オペレーティングシステムに対応したアプリケーションが、前記形式変換されたメッセージを記憶装置に記憶させることを特徴とする、監視方法。
  8. オペレーティングシステムの異なる複数の装置の状態を監視するための監視装置において、
    前記複数の装置と通信する複数の手段と、当該監視装置上で実行される複数のオペレーティングシステムであって前記複数の装置に対応した複数のオペレーティングシステムのそれぞれに対応し、かつ前記装置を監視する手段と、前記複数のオペレーティングシステムを動作させる手段とを備え、
    個々の通信する手段は、個々の装置に対応し、
    前記通信する手段は、対応する前記装置から、前記装置の状態情報を含むメッセージを受信し、
    前記動作させる手段は、前記メッセージを受信した前記通信する手段の種類に応じて、前記複数のオペレーティングシステムの中からオペレーティングシステムを選択し、
    前記動作させる手段は、選択されたオペレーティングシステムに対応した前記監視する手段へ前記メッセージを送信し、
    前記選択されたオペレーティングシステムに対応した前記監視する手段は、前記メッセージの形式を、前記複数のオペレーティングシステムに対応した前記監視する手段のうち前記メッセージの管理用に設定された管理用オペレーティングシステムに対応した前記監視する手段が認識可能なメッセージ形式に変換し、形式変換されたメッセージを、前記管理用オペレーティングシステムに対応した前記監視する手段へ送信し、
    前記管理用オペレーティングシステムに対応した前記監視する手段は、前記形式変換さ れたメッセージを記憶装置に記憶させることを特徴とする、監視装置。
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