JP4144055B2 - 人体局部洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、洗浄ノズルを有した人体局部洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人体局部洗浄装置に人体検知機能を持たせて、便蓋や便座を自動開閉する等の装置がある。この装置として、特開昭61−109838号公報がある。この装置は人体検知センサが壁等に設けられており、人体局部洗浄装置本体と人体検知センサが別体である。しかしながら、便蓋が開状態のとき、使用者が人体局部洗浄装置本体の前にきた場合、便蓋により人体検知センサから発光される赤外線が遮られ、人体検知機能が果たされないといった問題点があった。
【0003】
この問題点を解決する装置として、図6に示すように人体局部洗浄装置の袖部Dに操作部Sと同一面に人体検知センサHを配設した技術が開示されている。(なお図6は操作部と人体検知センサが配設された袖部の縦断面図である。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術のように操作部と袖部とが同一意匠面上にすると、前方からの人の接近を検知するセンサの目的上、人体検知センサは前方に向けて発光するので、操作部をトイレの床に対してある程度の傾ける必要が生じてくるが、操作部は着座状態での視認性を考慮すると、床に対し平行状態に近い形状が、有利である。このため、同一意匠面に操作部と人体検知センサを配設する場合は、双方を理想的な角度に設定することが困難であった。
【0005】
また人体検知センサのセンサ窓が操作部と同じように床に対し略平行状態であると、ホコリや水等によりセンサ性能の低下するといった問題点があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決したもので、操作部の視認性を損なうことなく、袖部に人体検知センサを配設することができ、かつセンサ窓が床に対し垂直に近づけることにより、ホコリや水によるセンサ性能の低下を少なくなる人体局部洗浄装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項1において講じた技術的手段(以下、第1の技術的手段と称する。)は、便器と、該便器上に配設された温水洗浄手段を有する本体と、該本体側部の袖部にスイッチボタン群が配設されたスイッチパネルと、便座と、人体検知センサとからなる人体局部洗浄装置において、前記袖部上面には袖部前方から後方にかけて高くなる段部が形成され、該段部前方には人体検知センサ収納部が形成され、該センサ収納部には人体検知センサが内蔵され、前記段部前方には暗色の透明樹脂よりなる断面略逆L字状に形成されたセンサ窓が前記段部の形状に沿って形成されている、ことを特徴とする人体局部洗浄装置である。
【0008】
上記第1の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0009】
即ち、操作部の視認性を損なうことなく、袖部に人体検知センサを配設することができ、かつセンサ窓が床に対し垂直に近づけることにより、ホコリや水によるセンサ性能の低下を少なくなる人体局部洗浄装置を提供するといった効果を有する。
【0010】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技術的手段と称する。)は、前記センサ窓の前方面は前記本体の前後方向の床面に対し傾斜し、前記センサ窓の側面は略垂直状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の人体局部洗浄装置である。
【0011】
上記第2の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0012】
ホコリや水によるセンサ性能の低下を少なくし、人体の検知を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
【0014】
本例の人体局部洗浄装置1は、図1に示すごとく、少なくとも温水洗浄手段6と温風乾燥手段とを有する本体10と、本体10に設けた本体スイッチパネル2とよりなる。
【0015】
上記各手段は本体スイッチパネル2により操作できるように構成してある。上記本体10は、洗浄ノズル61、62等よりなる温水洗浄手段6、温風乾燥手段(図示略)を有している。また本体10は、便座81、便蓋82を備え、陶器製便器83の上方に配置してある。
【0016】
また、図1、図2、図3に示すごとく、本体10の側部上面には、上記本体スイッチパネル2を配置してある。
【0017】
本体スイッチパネル2は、図2に示すごとく、肛門洗浄、ビデ洗浄、温風乾燥等の作動をストップさせるストップボタン20、肛門洗浄用操作ボタン21、ソフトな洗浄が可能なソフト肛門洗浄用操作ボタン(ソフトシャワーと表示)29、ビデ洗浄用操作ボタン(チャームボタンと表示)22、温風を吹き出させるドライボタン23が配設されている。
【0018】
また、洗浄の広がりを調整するためのワイド洗浄入/切ボタン24、洗浄位置前進ボタン25、その後退ボタン26が配設されている。また、洗浄強さを調整する強、弱ボタン281、282からなる洗浄強さボタン28(なお283は発光ダイオードにより洗浄強さを表示する)、便座の温度の高さを調整するための便座ボタン27、シャワー等の水温を調整する温水ボタン30が配置されている。
【0019】
また、図2に示すごとく、本体スイッチパネル2には、LED(発光ダイオード)よりなる発光素子を複数配設してある。具体的に説明すると、ドライボタン23の横には、ドライ温風の高低を3段階で表示するための3つのLEDを設けてある。また便座ボタン27の横には、温風温度の高低を表示するための3つのLED271、272、273を設けてある。さらに、温水ボタン3の横には、水温表示素子としての2つのLED31、32を設けてある。
【0020】
またドライボタン23の横には、便座の便座ボタン27、温水ボタン3、さらには便座・便蓋の自動開閉オンーオフボタン4、ノズルそうじボタン5、節電ボタン6、冷込防止ボタン7、電源ボタン8等が略直線上に、本体10の前後方向に配列されている。
【0021】
本体10の袖部101の前方には、使用頻度の高い第1スイッチパネル2Aと使用頻度の低い第2スイッチパネル2BがL字形状に形成された樹脂製のシート状スイッチパネル2が配置されている。
【0022】
先に説明したスイッチボタン群の配列は、前記スイッチパネル2の第1スイッチパネル2Aに、スイッチボタンであるストップボタン20をスイッチパネルの前面手前に配設する。続いて肛門洗浄用操作ボタン21、ビデ洗浄用操作ボタン22、温風を吹き出させるドライボタン23が、スイッチパネルの前面手前から後面にかけて略円弧状に順次配列されている。このスイッチ群は人体局部洗浄装置を使用する場合、使用者の使用頻度が比較的高いスイッチボタンである。
【0023】
また、第1スイッチパネル2A内には、ワイド洗浄入/切ボタン24、洗浄位置前進ボタン25、その後退ボタン26、洗浄強さボタン28は、前記の円弧状に配列したスイッチボタン群の円弧枠内に配列している。このスイッチ群は先の円弧状に配列したスイッチ群よりは、比較的使用頻度の低いスイッチボタンである。
【0024】
また、第2スイッチパネル2B内に、便座ボタン27、シャワー等の水温を調整する温水ボタン30、自動開閉ボタン4、そうじボタン5、冷込防止ボタン7、電源ボタン8が略直線状に配列されている。これらスイッチ群は上記のスイッチ群よりもさらに使用頻度の低いスイッチ群である。
【0025】
ここで、本体10の袖部101には手置き部102が本体前後方向に一体に樹脂成形により突設されている。使用者はこの手置き部102に手の甲を乗せて操作することが出来るようになっている。なおこの突設された手置き部102の空間内は、本体内の制御装置を合理的に内蔵することもできる。
【0026】
なお、前記使用頻度の高いスイッチ群の円弧状の配列は、手置き部102に手の甲を乗せ、指を広げたとき、指先を連続的につないだ略円弧状の軌跡に配列している。この構成により、使用者は手置き部102に手の甲を乗せ、手を動かさずに操作が可能となる。
【0027】
図4に示すように、本体10の側部の袖部101上面には袖部101前方から後方にかけて高くなる段部103が形成され、該段部103前方には人体検知センサ収納部104が形成され、該センサ収納部104には人体検知センサHが内蔵されている。
【0028】
この段部103前方には、暗色の透明樹脂よりなる断面略逆L字状に形成されたセンサカバー50が形成されている。
【0029】
またセンサHの止め付け構造は、図5に示すように基板キートップKに設けた窪みBにてセンサHの光軸の方向を決め、センサHに設けた位置固定リブRを基板キートップKの爪部Tに係合することにより、ワンタッチで取付けることができる。なおセンサHの電気的接続は、センサHのコネクタを基板に接続することにより機能を果たしている。
【0030】
なおセンサHは赤外線の発光部Haと受光部Hbから構成されており、受光部Hbは発光部Haからの赤外線の発光された漏れを防ぐために漏れ防止壁HcがL字状に形成されている。
【0031】
図4に示すようにこのセンサカバー50の前方面51は本体10の前後方向PQの床面に対し傾斜している。またセンサカバー50の両側面53、53は略垂直状に形成されている。
【0032】
人体検知センサのセンサ軸(赤外線が発光する放射方向)は、前記人体局部洗浄装置の前後方向PQの床面に対し、床面と人体検知センサの角度β=35°の角度を有して配設されている。
【0033】
なお人体検知センサHの角度βは20°〜45°の角度範囲が好ましい。20°より小さいと赤外線が足の間を通過してしまう可能性があり、45°より大きいと背の低い子どもの検知ができなくなってしまう。
【0034】
上記構成からなる人体局部洗浄装置において、人体検知センサHにより、人体を検知すると、便蓋82が自動的に開く作動が行われる。また人体を検知しないと、便蓋82が自動的に閉じる作動を行う。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以下の如く効果を有する。
【0036】
即ち、操作部の視認性を損なうことなく、袖部に人体検知センサを配設することができ、かつセンサ窓が床に対し垂直に近づけることにより、ホコリや水によるセンサ性能の低下を少なくなる人体局部洗浄装置を提供するといった効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人体局部洗浄装置の全体斜視図
【図2】本発明のスイッチパネルとスイッチ群の平面図
【図3】図1のA−A断面図
【図4】図1のB−B断面図
【図5】センサの取り付け構造を示す斜視図
【図6】従来の袖部の人体局部洗浄装置前後方向断面図。
【符号の説明】
1・・・人体局部洗浄装置
2・・・スイッチパネル
10・・・本体
83・・・便器
81・・・便座
H・・・人体検知センサ
101・・・袖部
103・・・段部
104・・・人体局部センサ収納部

Claims (2)

  1. 便器と、該便器上に配設された温水洗浄手段を有する本体と、該本体側部の袖部にスイッチボタン群が配設されたスイッチパネルと、便座と、人体検知センサとからなる人体局部洗浄装置において、
    前記袖部上面には袖部前方から後方にかけて高くなる段部が形成され、
    該段部前方には人体検知センサ収納部が形成され、
    該センサ収納部には人体検知センサが内蔵され
    前記段部前方には暗色の透明樹脂よりなる断面略逆L字状に形成されたセンサ窓が前記段部の形状に沿って形成されている、ことを特徴とする人体局部洗浄装置。
  2. 前記センサ窓の前方面は前記本体の前後方向の床面に対し傾斜し、前記センサ窓の側面は略垂直状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の人体局部洗浄装置。
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