JP4142937B2 - 感熱流通抑制部材、その緩み防止部材、流体計量器、流体計量器の配管方法 - Google Patents

感熱流通抑制部材、その緩み防止部材、流体計量器、流体計量器の配管方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、火災などで異常な高温にさらされた時、ガスの流れを抑制して大量のガスの漏出を防止する感熱流通抑制部材、その緩み防止部材、流体計量器、流体計量器の配管方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に燃料用のガス供給システムは、流体計量器であるガスメータの入口にガスの供給管となるガス管の一端部が接続され、ガスメータの出口にガスの送給管となるガス管の一端が接続され、前記送給管が家屋内に導かれて、コンロやストーブなどの各種ガス器具に燃料用のガスを供給している。
【0003】
図10にガスメータ100の一例を示す。ガスメータ100の入口または出口となる口管200,201の外面には雄ねじ部が設けてあり、結合ナット300,300を用いて前記供給管や送給管を接続できるようになっている。
【0004】
ここで、ガスを通じている供給管や送給管などの配管部材は、鉄などの高融点の金属で製造されているために、火災時などにガスを漏出することはないが、配管の端末などに接続されている機器やガスメータなどは配管部材と比較すると融点が低い部品を使用している場合もあるため、火災などで異常な高温に長時間熱せられると何らかの損傷を起こし、ガスが漏出する可能性がないとも言えない。
【0005】
そこで、ガスの送給管の内部などに熱膨張部材を取り付け、火災などによって前記熱膨張部材に熱が加わると、その熱膨張部材が急激に膨張し、ガス流路を狭くして、ガス漏れを防止するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−252366号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のものを含めて、従来のものでは、火災などで異常な高温にさらされた時にガスの流れを抑制して安全性を確保することができるものの、このようにガスの流れを抑制するためには、既設のガス管などに代えて、新たにガスの流れを抑制するための構造を有するガス管などを設置するか、或いは既設のガス管内部にガスの流れを抑制するための構造を有する部品を組み込む必要があり、施工に手間がかかるという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、既設の部材を活用して施工が容易であって、火災などで異常な高温にさらされた時にガスの流れを抑制して大量にガスが流出するのを防止する感熱流通抑制部材、その緩み防止部材、流体計量器、流体計量器の配管方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の感熱流通抑制部材は、ガスメータの入口と出口とのうち少なくとも一方とガス管の一端との間に設置され、ガスメータに設けられたねじ部と螺合する第1のねじ部が内周面に形成された第1の結合筒と、ガス管の一端に回転自在に設けられた結合ナットの内周面に形成されたねじ部と螺合する第2のねじ部が外周面に形成され前記第1の結合筒より外径が小さい第2の結合筒とが一体で形成されて、ガスが流れる内部流路が形成され、当該内部流路を形成する内周面に周方向に沿って溝部が設けられたアダプタ本体を備えるとともに、前記溝部に少なくとも一部を埋入して配設され、加熱されると膨張し前記内部流路を狭くしてガスの流れを抑制する第1の熱膨張部材を備え、前記第1の熱膨張部材は、前記内部流路を横断する方向に膨張する異方性を有し、前記アダプタ本体において、前記第1の熱膨張部材と接する前記溝部を囲む部位の肉厚を、その他の部位に対して薄肉に形成し、前記アダプタ本体は、前記結合ナットの内周面に形成されたねじ部を前記第2のねじ部に螺合すると前記結合ナットの前記アダプタ本体側の面が前記第1の結合筒と前記第2の結合筒とに跨る肩部に当接する関係に、前記結合ナットの内周面に形成されたねじ部が形成されるとともに前記第2のねじ部が前記溝部の底面部に対応する外周面に形成されたものとした。
【0010】
なお、ここでいうガス管の一端に設けられたねじ部とは、前記アダプタ本体の第2のねじ部に螺合するものであればその態様は問わないが、前記ガス管の一端に設けられた結合ナットの内周面に形成されたものが、最も一般的なものである。
【0012】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、ガスの通過は許容し前記第1の熱膨張部材の膨張を制限する膨張誘導部材を、少なくとも前記第1の熱膨張部材の前記ガスメータ側に前記内部流路を横断するように設けたものとした。
【0013】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記第1の熱膨張部材を、伸縮性被覆材料で被覆したものとした。
【0016】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に、難燃性の弾性材料からなるパッキンを挟装したものとした。
【0017】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に挟装される、弾性材料からなるパッキンを有し、前記パッキンと前記第1の熱膨張部材とを一体成形したものとした。
【0018】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に、弾性材料からなるパッキンを挟装すると共に、前記パッキンの前記アダプタ本体側と前記第1の熱膨張部材との間において当該アダプタ本体側の面に、前記内部流路の軸方向に膨張する異方性を有する第2の熱膨張部材を配設したものとした。
【0019】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記第1の熱膨張部材の内側面を、前記ガス供給管の内周面に対して、前記内部流路の軸方向と直交する方向に後退した位置に配設したものとした。
【0020】
請求項記載の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記第1の熱膨張部材の内側面に、断熱部材を備えたものとした。
【0022】
請求項記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材は、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材と共に用いる感熱流通抑制部材の緩み防止部材であって、前記ガス供給管の一端に設けられたねじ部は、前記ガス供給管に回転自在に設けられた結合ナットの内周面に形成され、前記ガスメータの入口側と出口側との間に跨る形で配置される一枚の板材からなる緩み防止部材本体を備え、前記ガスメータの入口側における前記緩み防止部材本体の一端部に、前記結合ナットに嵌装されて前記結合ナットの回転を規制する第1の係止孔を設け、前記ガスメータの出口側における前記緩み防止部材本体の他端部に、ガスメータの出口に接続された配管部材に嵌装されて前記緩み防止部材本体の回転を規制する第2の係止孔を設けたものとした。
【0023】
請求項10記載の流体計量器は、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材を、または、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材および請求項記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材を備えたものとした。
【0024】
請求項11記載の流体計量器の配管方法は、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材を少なくともガスメータの入口とガス管の一端との間に設置し、請求項記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材を嵌装するとした。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態1から実施形態6によって説明する。
【0026】
(実施形態1)
図1は、従来例で示したガスメータ100の入口である口管200とガスの供給管400となるガス管との間に、本実施形態の感熱流通抑制部材Aを取り付けた状態を示す断面図である。
【0027】
本実施形態の感熱流通抑制部材Aは、既設のガスメータ100や供給管400の取り替えや改造は必要とせず、後述するように既設の部材を活用して容易に施工ができる。
【0028】
この感熱流通抑制部材Aは、中心部にガスが流れる内部流路2が形成されガスメータ100の入口と供給管400との間に接続されるアダプタ本体1と、アダプタ本体1の内部流路2を形成する内周面に、周方向に沿って環状に設けられた溝部1cに一部を埋入して設置される熱膨張部材3と、アスベストなどの難燃性の弾性材料を用いて環状に形成され、供給管400とアダプタ本体1との間に挟装されるパッキン4とから構成される。
【0029】
なお本実施形態では、熱膨張部材3は、図1に示したように溝部1cに一部を挿入して設置されているが、この設置方法に限定されるものではなく、例えば、アダプタ本体1の内周面に周方向に沿った凸部を設けると共に熱膨張部材3の外周面に周方向に沿った凹部を設け、前記凸部と前記凹部を嵌め合わせるようにして、熱膨張部材3を設置してもよい。
【0030】
アダプタ本体1は、内周面にガスメータ100の入口となる口管200の外面に形成された雄ねじ部200aと螺合する雌ねじ部1a(第1のねじ部に相当)が形成された第1の結合筒1Xと、第1の結合筒1Xより外径が小さく外周面に従来供給管400と口管200とを接続していた結合ナット300の内周面に形成された雌ねじ部300aと螺合する雄ねじ部1b(第2のねじ部に相当)が形成された第2の結合筒1Yとが一体に形成されている。
【0031】
ここで、雄ねじ部1bについて、さらに詳説すると、第2の結合筒1Yの外周面に形成された雄ねじ部1bは、加工の点から、第2の結合筒1Yの軸方向全長にわたってねじ山を形成することは難しく、第2の結合筒1Yの第1の結合筒1X側の部位に、ねじ山が形成されない余ねじ部ができてしまう。この余ねじ部があると、雄ねじ部1bと螺合する結合ナット300は、余ねじ部の手前までしか螺合することができず、既設のガスメータに感熱流通抑制部材を接続した際にガスメータの設置位置が下がってしまう。
【0032】
そこで、本実施形態では、雄ねじ部1bの第1の結合筒1X側の部位にある余ねじ部の外径を、雄ねじ部1bの谷径より小さくすることで、結合ナット300のアダプタ本体1側の面が、第1の結合筒1Xと第2の結合筒1Yとに跨る肩部1Zに当接するまで螺合できるようにし、既設のガスメータ100に感熱流通抑制部材を接続した際のガスメータ100の設置位置の高さ変更を抑えるようにしている。
【0033】
例えば、余ねじ部の外径を小さくしない場合は、ガスメータ100の高さ変更が約2cmとなるが、余ねじ部の外径を小さくした場合、その高さ変更を約1.5cmに抑えることができる。
【0034】
ガスメータ100の設置位置の高さ変更を抑えることで、例えば、ガスメータ100が収納箱に収納され収納箱に設けられた透明窓からガスメータの数値を読み取るように設置されている場合においてガスメータ100に感熱流通抑制部材Aを取り付けても、従来通り透明窓からガスメータの数値を読み取ることができる。
【0035】
なお、第2の結合筒1Yの余ねじ部は削り取らずに結合ナット300のアダプタ本体1側のねじ山を削り取ったり、或いは第2の結合筒1Yの余ねじ部と結合ナット300のアダプタ本体1側のねじ山の両方を削り取ったりして、結合ナット300のアダプタ本体1側の面が、第1の結合筒1Xと第2の結合筒1Yとの接合面からなる肩部1Zに当接するまで螺合できるようにしてもよい。
【0036】
アダプタ本体1の材質は、流体計量器であるガスメータ100の接続部に比して、高融点材料からなる。具体的には、鉄合金や真鍮などが用いられる。
【0037】
内部流路2は、その径が供給管400の内径とほぼ同じになるように、アダプタ本体1の内周面に形成される。
【0038】
熱膨張部材3は、熱膨張ゴム材料からなり、環状に形成され、前述したように溝部1cに設置される。熱膨張ゴム材料は、耐火性、耐熱性を有し、高熱を受けると膨張して流通抑制層を形成する。また、この熱膨張部材3は、溝部1cに配設されたときに、内部流路2を横断する方向に膨張する熱膨張性能異方性を有している。熱膨張性能異方性は、熱膨張ゴム材料の場合、含有される熱膨張性黒鉛のグラファイト結晶を配向させることにより付与可能である。
【0039】
なお、熱膨張部材3は、熱膨張ゴム材料以外にも、例えば、熱膨張性セラミックファイバー複合体や感熱発泡剤を含有した難燃パテなどの熱膨張機能を有する各種の材料を使用して構成することができる。
【0040】
上記のように構成された感熱流通抑制部材Aは、既設のガスメータ100の入口である口管200から、口管200と分岐接続管400とを接続していた結合ナット300を取り外した後、口管200と結合ナット300との間に挟装されていた既設のパッキン500を、口管200とアダプタ本体1との間に設置して、口管200の雄ねじ部200aとアダプタ本体1の雌ねじ部1aとを螺合し、さらに、アダプタ本体1の上端と供給管400の一端に設けられたつば部401の下面との間にパッキン4を設置して、結合ナット300の雌ねじ部300aとアダプタ本体1の雄ねじ部1bとを螺合して取り付けられる。
【0041】
パッキン4とパッキン500とを接続部に挟装したことにより、接続部の気密性が高められる。
【0042】
この感熱流通抑制部材Aを取り付けたガス供給システムでは、通常時は、熱膨張部材3がガスの流れを阻害しないように溝部1cに設置されているため、供給管400を通して供給されてきたガスは、従来通り、アダプタ本体1の内部流路2を通って、ガスメータ100に供給される。熱膨張部材3の一部を溝部1cに埋入したことで、ガス流により熱膨張部材3が脱落することが防止される。
【0043】
ひとたび火災などで異常な高温(例えば、200℃前後)にさらされると、図2に示すように、内部流路2を横断する方向に膨張する熱膨張性能異方性を有する熱膨張部材3が内部流路2の内側に急激に膨張し、内部流路2を狭くしてガスの流れを抑制し、大量にガスが流出するのを防止する。
【0044】
また、感熱流通抑制部材Aをガスメータ100の入口側に設置したため、万が一、火災などでガスメータ100が損傷しても、大量にガスが流出するのを防止でき、安全性を確保できる。
【0045】
また、パッキン4は難燃性であるため、パッキン4が焼失し、そこからガスが漏れることもない。ただし、このパッキン4の代わりに難燃性ではないパッキンを用いてそのパッキンが焼失したとしても、ねじ部で囲まれているため、そこから漏れるガスの量は僅かであり、許容される程度である。
【0046】
かかる感熱流通抑制部材Aにおいては、既設の供給管400やガスメータ100はそのまま活用して、供給管400とガスメータ100との間にこの感熱流通抑制部材Aを設置するだけの簡単な施工で、火災などで異常な高温にさらされてもガスの流れを抑制して大量にガスが流出するのを防止することができる。
【0047】
なお、アダプタ本体1において、熱膨張部材3と接する溝部1cを囲む部位の肉厚は、その他の部位(例えば、雌ねじ部1aを構成する部位)に対して、薄肉に形成することが好ましい。薄肉に形成することで、ガスメータ100の高さ変更を最小に抑えることができると共に、外部から溝部1cに配設された熱膨張部材3への伝熱性が高まり、熱膨張部材3が早く加熱されて、火災などの際に熱膨張部材3がいち早く膨張してガスの流れを抑制することができる。
【0048】
また、パッキン4は、熱膨張部材3と一体成形であってもよい。一体成形とすることで、感熱流通抑制部材Aを設置する際の施工性がさらに向上される。
【0049】
また、本実施形態では、既設のガスメータ100の口管200から結合ナット300を取り外して、その間に感熱流通抑制部材Aを設置する実施形態を示したが、雌ねじ部1aや雄ねじ部1bの形状を複数種用意しておき、結合ナット300と口管200とのねじ形状(例えば、ピッチなど。)を変換する変換継ぎ手として感熱流通抑制部材Aを用いることもできる。
【0050】
また、本実施形態では、ガスメータ100の入口に感熱流通抑制部材Aを設置する実施形態を示したが、ガスメータ100の入口と出口との両方に感熱流通抑制部材Aを設けることや、或いは、ガスメータの100の出口のみに設けることも可能である。最もよく用いられるのは、本実施形態で示したように、ガスメータ100の入口に感熱流通抑制部材Aを設置する実施形態であり、この場合は、上述したように、ガスの供給を抑制することができる。ガスメータ100の出口に感熱流通抑制部材Aを設置すると、ガスメータ100以降の内管の配管容量が大きくその内圧によりガスがガスメータ側に逆流するのを防止できる効果がある。安全面を最も重視するならば、ガスメータ100の入口と出口の両方に設置するのが好ましい。また、非常にまれではあるが、ガスの供給管側に別途ガスの流出を防止する構造が既に設置されており、ガスメータ100以降の内管の配管容量が大きい場合には、ガスメータ100の出口にのみ感熱流通抑制部材Aを設置することもありうる。
【0051】
(実施形態2)
図3に、本実施形態の感熱流通抑制部材Bを、従来例で示したガスメータ100の入口である口管200とガスの供給管400との間に接続した状態の断面図を示す。
【0052】
本実施形態の感熱流通抑制部材Bは、実施形態1の感熱流通抑制部材Aと比較して、ガスの通過は許容し熱膨張部材3の膨張は制限する難燃性の膨張誘導部材である金網5a,5bを、内部流路2を横断するように、アダプタ本体1に形成された溝部1cの対向する両面に並行に張設し、金網5a,5bとの間の溝部1cに熱膨張部材3を配設した点に特徴があり、その他の基本構成は実施形態1と共通するために共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
なお、本実施形態に用いる熱膨張部材3は、内部流路2を横断する方向に膨張する熱膨張性能異方性を有していないものでもよい。
【0054】
この感熱流通抑制部材Bを取り付けたガス供給システムでは、通常時は、金網5a,5bはガスの通過を許容するため、供給管400を通して供給されてきたガスは、実施形態1と同様に、アダプタ本体1の内部流路2を通って、ガスメータ100に供給される。
【0055】
ひとたび火災などで異常な高温にさらされると、熱膨張部材3が急激に膨張するが、図4に示すように、その膨張の範囲は金網5a,5bによって制限されるため、熱膨張部材3は金網5a,5bに囲まれた空間内で、内部流路2を横断するように膨張し、効率的に内部流路2を狭くしてガスの流れを抑制することができる。
【0056】
また、膨張誘導部材である金網5a,5bが金属のため、金網5a,5bに接した熱膨張部材3へ効率的に熱を伝達することができる。
【0057】
かかる感熱流通抑制部材Bにおいては、金網5a,5bを設けたことにより、熱膨張部材3の膨張方向が内部流路2を狭くするのに効率的な方向へと誘導され、たとえ少ない量の熱膨張部材3であっても、その熱膨張部材を有効に使用してガスの流れを所望通りに抑制することができる。
【0058】
なお、本実施形態では金網5a,5bを熱膨張部材3を挟むように設けたが、ガスメータ100側の金網5bだけでもよい。この場合、熱膨張部材3が重力やガス流の影響で、ガスメータ100側に垂下した状態に膨張するのを防止することができる。
【0059】
(実施形態3)
本実施形態の感熱流通抑制部材Cは、実施形態1の感熱流通抑制部材Aと比較して、環状に形成された熱膨張部材3を、難燃性もしくは不燃性の、少なくとも内部流路2を横断する方向へ伸縮可能な、伸縮性被覆材料で被覆して溝部1cに設置した点に特徴があり、その他の基本構成は実施形態1と共通するために共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
このような難燃性もしくは不燃性の伸縮性被覆材料としては、例えば、金属線編組チューブ、ガラスやシリカ、アルミナなどのセラミック繊維編組チューブ、あるいは、カーボンファイバー製やセラミックファイバー製のフェルトチューブなどがある。
【0061】
なお、本実施形態に用いる熱膨張部材3は、内部流路2を横断する方向に膨張する熱膨張性能異方性を有していなくてもよい。
【0062】
かかる感熱流通抑制部材Cを取り付けたガス供給システムでは、通常時は、実施形態1と同様に、供給管400を通して供給されてきたガスは、アダプタ本体1の内部流路2を通って、ガスメータ100に供給される。
【0063】
ひとたび火災などで異常な高温にさらされると、図5に示すように、熱膨張部材3が、伸縮性被覆材料6を伸張させながら急激に膨張し、内部流路2を狭くしてガスの流れを抑制する。
【0064】
かかる感熱流通抑制部材Cにおいては、伸縮性被覆材料6を設けたことにより、熱膨張部材3の膨張の範囲が伸縮性被覆材料の伸張する範囲に限定され、効率的に内部流路2を狭くするので、たとえ少ない量の熱膨張部材3であっても、その熱膨張部材を有効に使用してガスの流れを所望通りに抑制することができる。
【0065】
(実施形態4)
図6に、本実施形態の感熱流通抑制部材Dを、従来例で示したガスメータ100の入口である口管200とガスの供給管400との間に接続した状態の断面図を示す。
【0066】
本実施形態の感熱流通抑制部材Dは、実施形態1の感熱流通抑制部材Aと比較して、難燃性の弾性材料からなるパッキン4に代えて、特に難燃性または不燃性には限定しない弾性材料からなる環状のパッキン4aを設け、そのパッキン4aのアダプタ本体1側の面に、内部流路2の軸方向に膨張する異方性を有する第2の熱膨張部材7を配設した点に特徴があり、その他の基本構成は実施形態1と共通するために共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0067】
第2の熱膨張部材7は、熱膨張ゴム材料からなり、環状に形成され、パッキン4aのアダプタ本体1側の面に位置するように熱膨張部材3の上面に配設されている。
【0068】
かかる感熱流通抑制部材Dにおいては、パッキン4aが万が一火災時などに焼失しても、第2の熱膨張部材7が内部流路2の軸方向に膨張し、供給管400の下端に形成されたつば部401の下面でその膨張の範囲を規制されながら、パッキン4aがあった空間を充塞するので、火災などで異常な高温にさらされても接続部の隙間からガスが漏れることを防止できる。
【0069】
(実施形態5)
図7に、本実施形態の感熱流通抑制部材Eを、従来例で示したガスメータ100の入口である口管200とガスの供給管400との間に接続した状態の断面図を示す。
【0070】
本実施形態の感熱流通抑制部材Eは、実施形態1の感熱流通抑制部材Aと比較して、熱膨張部材3の内側面を、供給管400の内周面に対して、内部流路2の軸方向と直交する方向に後退した位置に配設した点に特徴がある。すなわち、環状に形成された熱膨張部材3の内径φ2が供給管400の内径φ1より大きくなるように熱膨張部材3が形成されている。
【0071】
熱膨張部材3の内側面は、供給管400から供給されるガス流により空冷され温度が低下し、膨張するのに必要な温度に達するのが遅くなることがある。そこで、熱膨張部材3の内側面を、供給管400の内周面に対して、内部流路2の軸方向と直交する方向に後退した位置に配設することで、ガス流による空冷効果が低減され、火災などの際に熱膨張部材3がいち早く加熱されて膨張し、ガスの流れを抑制することができる。
【0072】
また、図8に示すように、熱膨張部材3の内側面に、例えば発泡ウレタン、グラスウールなどからなる断熱部材8を取り付けてもよい。断熱部材8を取り付けることでも、ガス流による熱膨張部材3の空冷効果が低減される。
【0073】
(実施形態6)
本実施形態は、実施形態1に示した感熱流通抑制部材Aとその緩みを防止する緩み防止部材Xとを流体計量器であるガスメータに設置する実施形態を示す。
【0074】
緩み防止部材Xは、図9に示すように、ガスメータ100の入口側と出口側との間に跨る形で配置される1枚の金属板からなる緩み防止部材本体10を備え、ガスメータ100の入口側における緩み防止部材本体10の一端部に、結合ナット300に嵌装されて結合ナット300の回転を規制する第1の係止孔10aを設け、ガスメータ100の出口側における緩み防止部材本体10の他端部に、ガスメータ100の出口に接続される配管部材(例えば、送給管や結合ナット300など)に嵌装されて緩み防止部材本体10の回転を規制する第2の係止孔10bを設けている。
【0075】
第1の係止孔10aは、16角形に形成されており、結合ナット300に嵌装することはできるが、嵌装した後は結合ナット300が第1の係止孔10aに対して自由に回転できない大きさに形成されている。
【0076】
第2の係止孔10bは、ガスメータ100の出口に接続される送給管や結合ナット300などの配管部材に嵌装できればよく、特に形状が限定されるものではないが、本実施形態では、例えば第1の係止孔10aと同様の16角形に形成されている。
【0077】
上記のように形成された緩み防止部材Xは、予め、第1の係止孔10aを供給管400に通しておくと共に、第2の係止孔10bをガスメータ100の出口に接続された送給管に通しておく。そして、感熱流通抑制部材Aをガスメータ100と供給管400との間に設置した後に、ガスメータの入口側の結合ナット300に第1の係止孔10aを上方から嵌め込む。この時、第2の係止孔10bは、ガスメータの出口側の配管部材(例えば、ガスメータ100の出口側にも感熱流通抑制部材Aを設置している場合や、ガスメータ100の出口の口管201にガスメータ入口側の結合ナット300と出口側の結合ナット300との高さを合わせるための高さ調整部材などを設置している場合は、ガスメータ100の出口側の結合ナット300となり、それらを設置していない場合は、ガスメータ100の入口側の結合ナット300と同じ高さに位置するガスメータ出口側の送給管などとなる。)に嵌装された状態である。
【0078】
これにより、結合ナット300の回転が規制される。
【0079】
緩み防止部材Xを設けないガスメータ100では、結合ナット300が単独で回転して結合ナット300とアダプタ本体1との接続部が緩む可能性や、結合ナット300とアダプタ本体1とが接続されたまま回転して、アダプタ本体1とガスメータ100の口管200との接続部が緩む可能性があるが、緩み防止部材10を取り付けることで、結合ナット300の回転が規制され、上記のように接続部が緩んでガス漏れが生じる事態が防止される。
【0080】
なお、本実施形態では感熱流通抑制部材Aを用いたが、実施形態2から6に示した感熱流通抑制部材BからEの何れかの感熱流通抑制部材でも同様に緩みを防止することができる。
【0081】
また、本実施形態の第1の係止孔10aは16角形に形成されていたが、16角形に限定されるものではなく、結合ナット300の回転が規制される形状であればどのような形状であってもよい。
【0082】
【発明の効果】
請求項1の感熱流通抑制部材は、ガスメータの入口と出口とのうち少なくとも一方とガス管の一端との間に設置され、ガスメータに設けられたねじ部と螺合する第1のねじ部が内周面に形成された第1の結合筒と、ガス管の一端に回転自在に設けられた結合ナットの内周面に形成されたねじ部と螺合する第2のねじ部が外周面に形成され前記第1の結合筒より外径が小さい第2の結合筒とが一体で形成されて、ガスが流れる内部流路が形成され、当該内部流路を形成する内周面に周方向に沿って溝部が設けられたアダプタ本体を備えるとともに、前記溝部に少なくとも一部を埋入して配設され、加熱されると膨張し前記内部流路を狭くしてガスの流れを抑制する第1の熱膨張部材を備え、前記第1の熱膨張部材は、前記内部流路を横断する方向に膨張する異方性を有し、前記アダプタ本体において、前記第1の熱膨張部材と接する前記溝部を囲む部位の肉厚を、その他の部位に対して薄肉に形成し、前記アダプタ本体は、前記結合ナットの内周面に形成されたねじ部を前記第2のねじ部に螺合すると前記結合ナットの前記アダプタ本体側の面が前記第1の結合筒と前記第2の結合筒とに跨る肩部に当接する関係に、前記結合ナットの内周面に形成されたねじ部が形成されるとともに前記第2のねじ部が前記溝部の底面部に対応する外周面に形成されたので、ガスメータやガス管は変更することなく、ガスメータとガス管との間にアダプタ本体を設置するだけの簡単な施工で、通常時はガスの流れを阻害することなく、ひとたび火災などで異常な高温にさらされると、前記第1の熱膨張部材が内部流路を横断する方向に迅速に膨張し、効率的に内部流路を狭くして、ガスの流れを抑制することができるという効果がある。また、ガス流により前記熱膨張部材が脱落することを防止できるという効果がある。さらに、感熱流通抑制部材を設けたことによるガスメータの高さ変更を最小に抑えることができると共に、前記熱膨張部材への伝熱性が高まり、前記熱膨張部材がいち早く加熱され膨張するという効果がある。また、既設のガスメータに感熱流通抑制部材を接続した際のガスメータの高さ変更を抑えることができるという効果がある。
【0084】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、ガスの通過は許容し前記第1の熱膨張部材の膨張を制限する膨張誘導部材を、少なくとも前記第1の熱膨張部材の前記ガスメータ側に前記内部流路を横断するように設けたので、火災などで異常な高温にさらされた際に、前記熱膨張部材が重力やガス流の影響で前記ガスメータ側に垂下した状態となるのを防ぎ、内部流路を横断する方向に膨張するように誘導するので、効率的に内部流路を狭くしてガスの流れを抑制することができるという効果がある。
【0085】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記第1の熱膨張部材を、伸縮性被覆材料で被覆したので、火災などで異常な高温にさらされた際に、前記熱膨張部材の膨張の範囲が前記伸縮性被覆材料の伸張する範囲に限定され、効率的に内部流路を狭くしてガスの流れを抑制することができるという効果がある。
【0088】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に、難燃性の弾性材料からなるパッキンを挟装したので、前記ガス供給管の一端とアダプタ本体との接続部の気密性を高められると共に、前記パッキンが難燃性のため、火災などが生じてもパッキンが焼失しそこからガス漏れが生じることがないという効果がある。
【0089】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に挟装される、弾性材料からなるパッキンを有し、前記パッキンと前記第1の熱膨張部材とを一体成形したので、前記ガス供給管の一端とアダプタ本体との接続部の気密性を高められると共に、前記感熱流通抑制部材を前記ガス供給管の一端に設置する際の施工性を向上できるという効果がある。
【0090】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に、弾性材料からなるパッキンを挟装すると共に、前記パッキンの前記アダプタ本体側と前記第1の熱膨張部材との間において当該アダプタ本体側の面に、前記内部流路の軸方向に膨張する異方性を有する第2の熱膨張部材を配設したので、ガス供給管の一端とアダプタ本体との接続部の気密性を高められると共に、火災などが生じて万が一前記パッキンが焼失しても、前記第2の熱膨張部材が前記内部流路の軸方向に膨張し焼失したパッキンのあった空間を充塞するので、ガス漏れが生じることがないという効果がある。
【0091】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記第1の熱膨張部材の内側面を、前記ガス供給管の内周面に対して、前記内部流路の軸方向と直交する方向に後退した位置に配設したので、前記ガス供給管から供給されるガス流により前記第1の熱膨張部材が冷却される冷却効果を低減でき、火災などの際に熱膨張部材がいち早く加熱されて膨張し、ガスの流れを抑制することができるという効果がある。
【0092】
請求項の感熱流通抑制部材は、請求項1記載の発明において、前記第1の熱膨張部材の内側面に、断熱部材を備えたので、請求項10の発明と同様に、前記ガス供給管から供給されるガス流により前記第1の熱膨張部材が冷却される冷却効果を低減でき、火災などの際に熱膨張部材がいち早く加熱されて膨張し、ガスの流れを抑制することができるという効果がある。
【0094】
請求項の感熱流通抑制部材の緩み防止部材は、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材と共に用いる感熱流通抑制部材の緩み防止部材であって、前記ガスメータの入口側と出口側との間に跨る形で配置される一枚の板材からなる緩み防止部材本体を備え、前記ガスメータの入口側における前記緩み防止部材本体の一端部に、前記結合ナットに嵌装されて前記結合ナットの回転を規制する第1の係止孔を設け、前記ガスメータの出口側における前記緩み防止部材本体の他端部に、ガスメータの出口に接続された配管部材に嵌装されて前記緩み防止部材本体の回転を規制する第2の係止孔を設けたので、緩み防止部材を取り付けることで前記結合ナットの回転が規制され、それにより、前記結合ナットが単独で回転して前記結合ナットと前記アダプタ本体との接続部が緩むことや、前記結合ナットと前記アダプタ本体とが螺合したままガスメータに対して回転して前記アダプタ本体と前記ガスメータの入口との接続部とが緩むことが防止され、ガス漏れを生じることがないという効果がある。
【0095】
請求項10の流体計量器は、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材を、または、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材および請求項記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材を備えたので、通常時はガスの流れを阻害することなく、ひとたび火災などで異常な高温にさらされると、ガスの流れを抑制することができる流体計量器を実現できるという効果がある。
【0096】
請求項11の流体計量器の配管方法は、請求項1乃至の何れか記載の感熱流通抑制部材を少なくともガスメータの入口とガス管の一端との間に設置し、請求項記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材を嵌装するので、火災などで高温にさらされてもガスの流れを抑制することができるガス供給システムを構築できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の感熱流通抑制部材を接続した状態を示す断面図である。
【図2】同上で、熱膨張部材が膨張した状態を説明する図である。
【図3】実施形態2の感熱流通抑制部材を接続した状態を示す断面図である。
【図4】同上で、熱膨張部材が膨張した状態を説明する図である。
【図5】実施形態3の感熱流通抑制部材で、熱膨張部材が膨張した状態を説明する図である。
【図6】実施形態4の感熱流通抑制部材を接続した状態を示す断面図である。
【図7】実施形態5の感熱流通抑制部材を接続した状態を示す断面図である。
【図8】同上で別の実施形態を示す図である。
【図9】(a)実施形態6の緩み防止部材の正面図である。
(b)同上の側面図である。
【図10】(a)ガスメータの前面図である。
(b)同上の側面図である。
【符号の説明】
1 アダプタ本体
2 内部流路
3 熱膨張部材
4 パッキン
100 ガスメータ
200 口管
300 結合ナット
400 供給管

Claims (11)

  1. ガスメータの入口と出口とのうち少なくとも一方とガス管の一端との間に設置され、ガスメータに設けられたねじ部と螺合する第1のねじ部が内周面に形成された第1の結合筒と、ガス管の一端に回転自在に設けられた結合ナットの内周面に形成されたねじ部と螺合する第2のねじ部が外周面に形成され前記第1の結合筒より外径が小さい第2の結合筒とが一体で形成されて、ガスが流れる内部流路が形成され、当該内部流路を形成する内周面に周方向に沿って溝部が設けられたアダプタ本体を備えるとともに
    前記溝部に少なくとも一部を埋入して配設され、加熱されると膨張し前記内部流路を狭くしてガスの流れを抑制する第1の熱膨張部材を備え、
    前記第1の熱膨張部材は、前記内部流路を横断する方向に膨張する異方性を有し、前記アダプタ本体において、前記第1の熱膨張部材と接する前記溝部を囲む部位の肉厚を、その他の部位に対して薄肉に形成し
    前記アダプタ本体は、前記結合ナットの内周面に形成されたねじ部を前記第2のねじ部に螺合すると前記結合ナットの前記アダプタ本体側の面が前記第1の結合筒と前記第2の結合筒とに跨る肩部に当接する関係に、前記結合ナットの内周面に形成されたねじ部が形成されるとともに前記第2のねじ部が前記溝部の底面部に対応する外周面に形成された
    ことを特徴とする感熱流通抑制部材。
  2. ガスの通過は許容し前記第1の熱膨張部材の膨張を制限する膨張誘導部材を、少なくとも前記第1の熱膨張部材の前記ガスメータ側に前記内部流路を横断するように設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  3. 前記第1の熱膨張部材を、伸縮性被覆材料で被覆したことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  4. 前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に、難燃性の弾性材料からなるパッキンを挟装したことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  5. 前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に挟装される、弾性材料からなるパッキンを有し、前記パッキンと前記第1の熱膨張部材とを一体成形したことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  6. 前記ガス供給管の一端と前記アダプタ本体との間に、弾性材料からなるパッキンを挟装すると共に、前記パッキンの前記アダプタ本体側と前記第1の熱膨張部材との間において当該アダプタ本体側の面に、前記内部流路の軸方向に膨張する異方性を有する第2の熱膨張部材を配設したことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  7. 前記第1の熱膨張部材の内側面を、前記ガス供給管の内周面に対して、前記内部流路の軸方向と直交する方向に後退した位置に配設したことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  8. 前記第1の熱膨張部材の内側面に、断熱部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の感熱流通抑制部材。
  9. 請求項1乃至8の何れか記載の感熱流通抑制部材と共に用いる感熱流通抑制部材の緩み防止部材であって、前記ガスメータの入口側と出口側との間に跨る形で配置される一枚の板材からなる緩み防止部材本体を備え、前記ガスメータの入口側における前記緩み防止部材本体の一端部に、前記結合ナットに嵌装されて前記結合ナットの回転を規制する第1の係止孔を設け、前記ガスメータの出口側における前記緩み防止部材本体の他端部に、ガスメータの出口に接続された配管部材に嵌装されて前記緩み防止部材本体の回転を規制する第2の係止孔を設けたことを特徴とする感熱流通抑制部材の緩み防止部材
  10. 請求項1乃至8の何れか記載の感熱流通抑制部材を、または、請求項1乃至8の何れか記載の感熱流通抑制部材および請求項9記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材を備えたことを特徴とする流体計量器
  11. 請求項1乃至8の何れか記載の感熱流通抑制部材を少なくともガスメータの入口とガス管の一端との間に設置し、請求項9記載の感熱流通抑制部材の緩み防止部材を嵌装したことを特徴とする流体計量器の配管方法。
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