JP4141877B2 - 真空チャック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液晶表示パネルや半導体デバイスの製造工程において、液晶ガラスや半導体ウェハなどのワークを処理・搬送する際、吸引によりワークをその吸着面に保持する真空チャックが利用されている。真空チャックとしては、ワークに対して均一な吸引力を作用させるべく、多孔質体を用いたものが従来から知られている。内部の微細孔を介して多孔質体の吸着面に吸引力を作用させることによりその吸着面にワークが吸着され、ワークはその状態で保持されるのである。
【0003】
このような真空チャックとして、吸着面を有し多孔質セラミックスからなる吸着板と、その吸着板を収容する収容溝を備えた緻密質セラミックスからなる外周シール層を備えたものがある。外周シール層はその表面が吸着板の吸着面と面一となるようにその吸着板を収容し、この外周シール層により吸着板の外周部がシールされる。そして、吸着板と外周シール層との接合には低融点ガラスが用いられ、両者の間には低融点ガラス層が介在されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案第255938号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、真空チャックは吸着板の吸着面に、ワークとして液晶ガラスや半導体ウェハなどの精密加工基板を吸着させる場合、その吸着面は表面の平坦度を高めるために高精度な仕上げが施される。かかる仕上げ処理では、真空チャックの吸着側の面、すなわち吸着板の吸着面と外周シール層(吸着板支持体)の表面とがともに平面研削される。
【0006】
このような平面研削を上記従来の真空チャックに対して行うと、平坦度を高めようとしても、吸着板の吸着面と外周シール層の表面との間に段差が生じてしまうという問題があった。これは、吸着板と外周シール層との間にその両者とは材質の異なる低融点ガラス層が接着剤として介在するためである。この点、上記従来の真空チャックでは、吸着板の外周部に低融点ガラスを含浸させることで外周シール層との機械的特性を近似させ、段差を少なくするという工夫がなされている。しかしながら、依然として吸着板や外周シール層とは異なる材質の低融点ガラスを接着剤として用いているため、数μmの段差は生じてしまう。
【0007】
このような段差が生じると、ワークと真空チャックとの密着度が低くなる。そして、エッチング処理等、ワークを吸着した状態で薬液が用いられる処理では、前記密着度が低いほど薬液がワークと真空チャックの吸着面との間に浸入する量が多くなる。それに伴い、浸入した薬液によってワークの接触面や真空チャックの吸着側の面が侵食される度合いも大きくなってしまう。
【0008】
また、通常はヤング率や硬度その他の特性から、多孔質体である吸着板の表面が緻密質である外周シール層の表面よりも低くなるように形成される。このような段差はワークが外周シール層の表面と接触しながら、内側の吸着板の表面とは非接触となる状態を作り出す。このような状態で吸着板に吸引力を作用させると、非接触状態にある箇所が吸引されることにより、ワークが撓んでしまい、場合によっては破損してしまうという問題もある。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題を解消し得る真空チャックを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下に、上記課題を解決し得る手段等について項を分けて列挙する。なお、必要に応じてその作用、効果、具体的手段等についても付記する。
【0011】
手段1.吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体の周囲を閉塞しその吸着面と面一のワーク接触面を有する閉塞部とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体及び前記閉塞部を同一の熱可塑性樹脂により構成し、両者を溶着によって接合したことを特徴とする真空チャック。
【0012】
手段1によれば、多孔質体と閉塞部とは同一の熱可塑性樹脂により構成されていることから、両者の違いは多孔質か緻密質かという点のみである。そして、両者は溶着、例えば熱溶着により接合されており、その間に接着剤等、異なる材質のものは存在しない。熱可塑性樹脂はセラミックスや金属等のように高い硬度を有しておらず、また多孔質と緻密質との間でのヤング率の相違もほとんど無視できる程度である。このため、平坦度を向上させるために多孔質体の吸着面及び閉塞部のワーク接触面をともに平面研削しても、両面の間には段差が殆ど生じない。このため、多孔質体の吸着面及び閉塞部のワーク接触面にワークを吸着させた場合には、その両面とワークとの密着度が極めて高くなる。これにより、エッチング処理等の薬液を使用する処理が行われた場合でも、その薬液の浸入を十分に抑えることができ、浸入した薬液による吸着面やワーク接触面の侵食を防止できる。しかも、両面の間に生じる段差が極めて小さいことから、その段差によって吸着したワークを傷つけることも防止できる。
【0013】
手段2.前記多孔質体を密に収容する収容溝を形成した支持体を設けて、該収容溝に前記多孔質体を収容した状態で該多孔質体を固定支持し、収容溝の周壁によって前記閉塞部を構成したことを特徴とする手段1記載の真空チャック。
【0014】
手段2によれば、閉塞部が収容溝の周壁によって構成されているため、多孔質体の外周部はその周壁によって閉塞される。閉塞部は多孔質体の外周部を加熱変形させて当該外周部にある微細孔を閉塞することで構成することもできるが、その場合、多孔質体の吸着面においてその閉塞された部分では吸引力を作用させることができない。この点、手段2によれば、多孔質体の吸着面全体に吸引力を作用させることができる。従って、多孔質体の吸着面全体を有効に使用することができる。
【0015】
手段3.吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を前記吸着面から後退した位置で支持する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体を熱可塑性樹脂により構成し、該多孔質体の外周部を加熱及び加圧変形させて多孔質体の微細孔を閉塞させることによって当該外周部にシール層を形成したことを特徴とする真空チャック。
【0016】
手段3によれば、多孔質体の外周シール層は加熱及び加圧変形によって多孔質の微細孔を閉塞させることで形成されるため、吸着面となる多孔質体とそのシール層は同一の熱可塑性樹脂により構成されることとなるから、両者の違いは多孔質か緻密質かという点のみである。そして、シール層は上記のように加熱及び加圧変形によって多孔質体外周部の微細孔を閉塞して形成されるものであるから、多孔質体とシール層とのに接着剤等、異なる材質のものは存在しない。熱可塑性樹脂はセラミックスや金属等のように高い硬度を有しておらず、また多孔質と緻密質との間でのヤング率の相違もほとんど無視できる程度である。このため、平坦度を向上させるために多孔質体の吸着面及びシール層のワーク接触面をともに平面研削しても、両面の間には段差が殆ど生じない。このため、多孔質体の吸着面及びシール層のワーク接触面にワークを吸着させた場合には、その両面とワークとの密着度が極めて高くなる。これにより、エッチング処理等の薬液を使用する処理が行われた場合でも、その薬液の浸入を十分に抑えることができ、浸入した薬液による吸着面やワーク接触面の侵食を防止できる。しかも、両面の間に生じる段差が極めて小さいことから、その段差によって吸着したワークを傷つけることも防止できる。なお、多孔質体の外周シール層を加熱及び加圧変形によって形成する場合、多孔質体の外周部を融点付近まで加熱しつつ加熱及び加圧変形させれば、多孔質体の外周部が溶ける作用も相俟ってシール層を容易に形成することができる。特に、外周シール層は単に加熱による溶融のみで形成するのではなく、外周部を加圧しながら形成しているため、確実かつ迅速に外周シール層が形成される。
【0017】
手段4.吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体の周囲を閉塞しその吸着面と面一のワーク接触面を有する閉塞部とを備えるとともに、前記多孔質体の吸着面側には内面が封止層によって封止された凹部を設け、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して凹部の周囲にある吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックであって、
前記多孔質体及び前記閉塞部を同一の熱可塑性樹脂により構成し、両者を溶着によって接合したことを特徴とする真空チャック。
【0018】
手段4では、多孔質体の吸着面に凹部が形成されていることにより、ワークの接触面側にも配線パターン等の電気回路部が形成されている場合でも、その電気回路を凹部内に収容することで当該回路部を破損することなくワークを吸着することができる。そして、多孔質体と閉塞部とは同一の熱可塑性樹脂により構成されていることから、両者の違いは多孔質か緻密質かという点のみである。そして、両者は溶着、例えば熱溶着により接合されており、その間に接着剤等、異なる材質のものは存在しない。このため、手段4によれば、手段1と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0019】
手段5.前記多孔質体を密に収容する収容溝を形成した支持体を設けて、該収容溝に前記多孔質体を収容した状態で該多孔質体を固定支持し、収容溝の周壁によって前記閉塞部を構成したことを特徴とする手段4記載の真空チャック。
【0020】
手段5によれば、閉塞部が収容溝の周壁によって構成されているため、多孔質体の外周部はその周壁によって閉塞される。閉塞部は多孔質体の外周部を加熱変形させて当該外周部にある微細孔を閉塞することで構成することもできるが、その場合、多孔質体の吸着面においてその閉塞された部分では吸引力を作用させることができない。この点、手段5によれば、多孔質体の吸着面のうち凹部を除いた表面全体に吸引力を作用させることができる。従って、凹部が形成され吸着面積が限られた多孔質体において、吸着面積を最大限広く利用することができる。
【0021】
手段6.前記封止層をフッ素樹脂により構成したことを特徴とする手段4又は5に記載の真空チャック。
【0022】
手段6では、封止層がフッ素樹脂により構成されているため、たとえ凹部内に薬液が浸入しても封止層が侵食されることを防止でき、吸着される基板の回路部の汚染を防止できる。加えて、耐熱性にも優れているから凹部内に薬液と同温度のガスを供給しても封止層への影響はほとんどなく、薬液の温度に合わせた適切な温度のガスを凹部内に供給できる。このため、凹部におけるワークの温度低下を防ぎ、ワークの処理ムラの発生を防止することができる。
【0023】
手段7.前記熱可塑性樹脂をフッ素樹脂としたことを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の真空チャック。
【0024】
手段7では、多孔質体(及び、手段1,4ではさらに閉塞部、手段2,5では支持体)を構成する熱可塑性樹脂として、いずれも同一のフッ素樹脂が用いられている。フッ素樹脂は熱可塑性樹脂の中でもエッチング液等の薬液に対する耐薬品性、耐熱性に優れていることから、真空チャックの耐久性を向上させることができる。特に、手段6と手段7との組み合わせにおいては、多孔質体、閉塞部及び封止層の全てがフッ素樹脂により構成されることとなるため、手段6に示した効果が一層顕著となる。
【0025】
手段8.吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を密に収容しその吸着面と面一のワーク接触面を有する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体及び前記支持体を熱可塑性樹脂により構成し、両者を溶着によって接合したことを特徴とする真空チャック。
【0026】
手段8によれば、多孔質体及び支持体が熱可塑性樹脂により構成されていることから、両者を溶着、例えば熱溶着によって接合することが可能となる。そして、かかる手段8では、多孔質体及び支持体の両者は溶着により接合されているから、その間に接着剤等は存在しない。接着剤を用いて接合すると、その接合力はアンカー効果による部分接合によって得られるため、多孔質体の接合面に開口する微細孔の大小によって接合力に差が出てしまうという問題がある。これに対し、溶着による接合は面接合であるから多孔質体の微細孔の大小は無関係であり、接着剤を利用した接合力に比べて強度のある接合力を得ることができる。従って、手段8によれば、多孔質体と支持体との接合力を強化することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下に、第1の実施形態について図1乃至図3を参照しつつ説明する。なお、図1は第1の実施形態における真空チャックの平面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は型を使用して多孔質支持体と多孔質体とを接合する工程を示す断面図である。
【0028】
図1及び図2に示すように、真空チャック1は、有底筒状に形成されたチャック本体2を備えている。なお、チャック本体2は、例えばステンレス等の金属材料によって構成されている。また、チャック本体2の横断面形状は特に限定されない。チャック本体2の底部中央にはチャック本体2の内側空間3と連通する吸引口4が形成されている。吸引口4は、例えば配管が接続されるための雌ネジが形成された雌ネジ孔として形成したり、ワンタッチ継手を設けたりする等、各種形態が考えられる。真空チャック1の使用時においてこの吸引口4には図示しない吸引装置からの配管が接続される。
【0029】
チャック本体2にはその開口側に、チャック本体2と平面視で同一外形となるように形成された多孔質支持体5(支持体)が設けられ、多孔質支持体5によってチャック本体2の開口部が閉塞されている。多孔質支持体5は、合成樹脂材料により緻密質に構成されている。多孔質支持体5はその下面の外周面とチャック本体2の上面の外周面とが合わされた状態で締結部材としてのボルト6により固定されている。なお、両者の固定は接着剤その他の固定手段で行ってもよい。そして、多孔質支持体5が設けられることにより、チャック本体2の前記内側空間3は閉塞された空間となっている。チャック本体2と多孔質支持体5との接合面には図示しないパッキンが介在されており、内側空間3に吸引力が作用した場合に接合面から周囲に存在するエア等の流体の流入が防止されている。なお、パッキンを用いることなく、チャック本体2と多孔質支持体5との接合面を高精度に平面仕上げすることでシールを行なう面シールとすることも可能である。
【0030】
多孔質支持体5の表面5a(ワーク接触面)、すなわちチャック本体2との接合面と反対側の面には、平面視において円形状をなす収容溝7が形成されている。収容溝7の底面には同心円状で径の異なる複数(本実施形態では3つ)の環状溝8が形成されている。各環状溝8の底面は多孔質支持体5に形成された吸気通路9及び前記チャック本体2の内側空間3を介して前記吸引口4と連通されている。吸気通路9は各環状溝8にそれぞれ1つ形成されている。このため、収容溝7内の空間は環状溝8、吸気通路9、内側空間3を介して吸引口4に連通されている。なお、吸気通路9は各環状溝8毎に複数形成してもよい。
【0031】
収容溝7には多孔質支持体5の表面5aと共に同一平面が形成されるように円盤状の多孔質体10が密に収容され、その状態で固定されている。そして、多孔質支持体5の表面5aと多孔質体10の表面10a(吸着面)とで、面一の平坦面が形成されている。多孔質体10は合成樹脂を焼結することにより構成されている。この構成では多孔質支持体5によって多孔質体5の周囲が閉塞されており、この多孔質支持体5が閉塞部の役割を果たしている。なお、収容溝7及び多孔質体10の形状は四角形状など任意の形状を選択することができる。但し、両者の形状は相互に共通していることが好ましい。
【0032】
図示しない吸引装置の駆動により吸引口4に吸引力が作用すると、かかる吸引力が内側空間3、吸気通路9、環状溝8、多孔質体10内部の微細孔を介して多孔質体10の表面10aに作用することになる。これにより、多孔質体10の表面10a付近に存在するエアが吸引される。
【0033】
以上のように構成された真空チャック1では、ワークが多孔質体10の表面10aや多孔質支持体5の表面5aと接触した状態で、図示しない吸引装置(真空源)の駆動により吸引口4に吸引力を作用させる。すると、その吸引力が内側空間3、吸気通路9、環状溝8、多孔質体10内部の微細孔を介して多孔質体10の表面10aに作用する。これにより、多孔質支持体5及び多孔質体10の表面5a,10aと接触しているワークはその表面5a,10aに吸着される。なお、多孔質支持体5及び多孔質体10の表面10a,5aはワークを吸着する真空チャック1の吸着面1a(当接面)とされる。そして、吸引口4に吸引力を作用させている限りワークはその吸着面1aに吸着された状態で保持される。
【0034】
ここで、多孔質支持体5と多孔質体10は、それぞれ同一の合成樹脂から構成されている。具体的に使用される合成樹脂としては、三フッ化樹脂である。多孔質支持体5に関しては溶融させた三フッ化樹脂を型に流して成型したり、成形材料から削りだしたりして作られる。また、多孔質体10に関してはパウダー状にした三フッ化樹脂を型に充填して焼結させる。なお、使用される合成樹脂としては四フッ化樹脂等の他のフッ素樹脂を用いることも可能であるし、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂等のフッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂で構成することも可能である。そして、多孔質支持体5及び多孔質体10の両者は熱溶着によって接合される。熱溶着は次のようにして行われる。
【0035】
図3に示すように、熱溶着には型16が用いられる。型16にはその上面16aに、多孔質支持体5の外形と略同一形状を有し同支持体5を収容する収容部17が形成されている。収容部17の底面には、同収容部17に多孔質支持体5を収容した際に、前記吸気通路9の開口部と連通する流通溝18が形成されている。そして、流通溝18と型16の外部とを連通する開放通路19が型16に形成されている。従って、収容部17に多孔質支持体5が収容された状態では、多孔質支持体5の環状溝8内の空間は吸気通路9、流通溝18、開放通路19を介して型16の外部に連通されている。
【0036】
熱溶着する際には、収容溝7に多孔質体10が収容された状態の多孔質支持体5を型16の収容部17に収容し、次いで、型16の上全体にウエイト20を載せる。その収容状態では、製造時の誤差等により多孔質支持体5の表面5a(ここでは上面5a)と多孔質体10の表面10a(ここでは上面10a)とで面一となっているわけではなく、むしろ多孔質体10の上面10aが若干突出した状態にある。また、同様に、多孔質支持体5の上面5aと型16の上面16aとで面一となっているわけではなく、むしろ多孔質支持体5の上面5aが若干突出した状態にある。このため、ウエイト20の底面20bと型16の上面16aとの間には隙間δが生じている。そして、この隙間δによりウエイト20の重量は多孔質支持体5や多孔質体10に作用している。
【0037】
この状態で、全体を電気炉等の加熱手段によって加熱する。このときの加熱は多孔質支持体5及び多孔質体10を構成する熱可塑性樹脂の融点温度まで、数時間かけて徐々に加熱する。例えば、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)を用いた場合にはその融点は212℃であるから、その温度に向けて加熱する。
【0038】
すると、多孔質支持体5と多孔質体10の表面層が溶けた状態となる。このとき、多孔質支持体5や多孔質体10にはウエイト20の重量が作用していることから、それによる圧力も相俟って多孔質支持体5と多孔質体10とがその接触面同士で溶着される。なお、この熱溶着時において、型16に流通溝18や開放通路19が形成されていることで、多孔質支持体5と多孔質体10との接触面の温度ムラが低減されているため、接触面の熱溶着が均一に行なわれる。また、多孔質支持体5の外周側には型16が存在しているためそれが押さえとなって多孔質支持体5の熱膨張による変形が抑えられ、それにより多孔質体10の外周部と多孔質支持体5との間に隙間が生じることも抑えられる。
【0039】
そして、前述したように加熱が徐々に行われるため、この多孔質支持体5と多孔質体10との溶着は徐々に進行することになる。その溶着の進行度はウエイト20と型16との間に生じていた隙間δの幅によって示される。隙間δがなくなれば溶着は終了したとして、そこで加熱を終了し、その後は自然冷却させる。
【0040】
このように多孔質支持体5と多孔質体10とが熱溶着された後、仕上げ処理として、多孔質体10の表面10a及び多孔質支持体5の表面5aがともに平面研削される。この平面研削によってその両面5a,10aが面一の平坦面とされ、かつその平坦面の平坦度が高められる。このとき、多孔質支持体5と多孔質体10とは同一の熱可塑性樹脂により構成されており、両者の違いは多孔質か緻密質かという点のみである。そして、両者は熱溶着により接合されているから、その間に異なる材質のものは存在しない。
【0041】
ここで、熱可塑性材料はセラミックスや金属等のように高い硬度を有しておらず、また多孔質と緻密質との間でのヤング率の相違もほとんど無視できる程度である。このため、多孔質体10の表面10a及び多孔質支持体5の表面5aをともに平面研削した場合に、両面の間には段差のレベルはサブミクロン単位となるに過ぎず、従来の数μm程度もある段差に比べて無視できる程度となる。
【0042】
このため、真空チャック1の吸着面1a(多孔質体10の表面10aと多孔質支持体5の表面5a)にワークを吸着させた場合には、その吸着面1aとワークとの密着度が極めて高くなる。これにより、エッチング処理等の薬液を使用する処理が行われた場合でも、その薬液の浸入を十分に抑えることができ、浸入した薬液による吸着面1aやワークの接触面の侵食を防止できる。しかも、両面間に生じる段差が極めて小さいことから、その段差によってワークを傷つけることも防止できる。
【0043】
また、多孔質支持体5と多孔質体10との接合に接着剤を用いた場合には、その接合力はアンカー効果による部分接合によって得られる。しかしながら、アンカー効果を利用した接合力は多孔質体10の接合面に開口する微細孔の大小によって差が出てしまうという問題がある。この点、本実施形態のように熱溶着による接合は面接合であるから微細孔の大小は無関係であり、接着剤を利用した接合力に比べて強度のある接合力を得ることができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、三フッ化樹脂というフッ素樹脂を用いていることから、合成樹脂の中でもエッチング液等の薬液に対する耐薬品性、耐熱性に優れている。しかも、多孔質支持体5と多孔質体10とを三フッ化樹脂というフッ素樹脂で構成し、両者を熱溶着させていることから、エポキシ樹脂等の接着剤を用いる必要がない。エポキシ樹脂等の接着剤は耐薬品性及び耐熱性において問題が多く、そのような材料を使用しなくて済むことから、合成樹脂により構成される多孔質体10を用いた真空チャック1の耐久性を向上させることができる。
【0045】
加えて、多孔質体を用いて真空チャック1を構成することは、次のような利点もある。すなわち、ワークは多孔質体10の表面10a全体で吸着されるため、ワークには均一な吸引力が作用し、吸着によるワークの変形を防止できる。また、吸着時のワーク表面温度を均一にすることができるため、温度変化に起因する処理ムラを防止できる。
【0046】
なお、上述した本実施形態では熱溶着により多孔質支持体5と多孔質体10とを接合したが、その他、高周波、超音波又は摩擦熱等を利用して両者を溶着させて接合させることも可能である。
【0047】
また、図4に示すように、多孔質支持体24と多孔質体25とをそれぞれ平面視で同一外形となるように構成した真空チャック23とすることも可能である。この構成では、多孔質支持体24を必ずしも合成樹脂で構成する必要はない。金属等その他の材料で構成した場合には接着剤等により多孔質体25と接合される。また、多孔質体25の外周部は多孔質支持体24によって閉塞されないから、その外周部にシール層26(閉塞部)を設ける必要がある。このシール層26は次のようにして形成される。
【0048】
図5(a)に示すように、シール形成型27は落し溝28と、シール形成型27を加熱する加熱手段としてのヒータ29とを備えている。落し溝28内の周面28aは同溝28の底面から横断面が連続して大きくなるようなテーパ状に形成されている。また、落し溝28の底面にはその落し溝28内とシール形成型27の外部と連通する開放通路30が形成されている。なお、ヒータ29はシール形成型27の底面に設けられているが、型27に内蔵するなど他の構成を採用することもできる。
【0049】
他方、多孔質体25に関しては、まずパウダー状にした三フッ化樹脂を型に充填して焼結させることにより、原型31が成型される。その成型された原型31は平面視で前記落し溝28の形状と略同一の形状をなす平板状に形成されている。ただ、その外周面31aは落し溝28の周面28aに形成されたテーパよりも鋭角となるテーパ状に形成されている。また、平板状の原型31を構成する平行な2つの平面のうち、面積の小さい方の面は下面31bとされ、その下面31bは落し溝28の開口部の形状と対応するように形成されている。
【0050】
かかる形状の原型31を、その下面31bと落し溝28の開口部とを合わせるようにして、シール形成型27上に載置する。このとき、原型31の下面31bは落し溝28の開口部と対応するように形成されていることにより、原型31が落し溝28内に落下することはない。この状態で、ヒータ29によりシール形成型27を加熱する。その加熱温度は原型31を構成する三フッ化樹脂の融点付近の温度とする。本実施形態のように三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)を用いた場合にはその融点は212℃であるから、200〜210℃に加熱する。
【0051】
図5(b)に示すように、熱可塑性樹脂である三フッ化樹脂により構成される原型31は、シール形成型27と接触する部分で同型27の熱を受けて軟らかくなる。すると、原型31の外周面31a及び落し溝28の周面28aがテーパ状に形成されているため、原型31はその自重によって徐々に落し溝28内に下降し始める。このとき、原型31の外周部は落し溝28の周面28aの形状に合わせて熱溶解される。また、原型31が自重落下していく過程ではその自重に基づいて原型31の外周部に内周側へ向けて加圧された状態となっている。そして、この外周部の熱溶解に原型31の自重落下(加圧)が相俟って原型31の外周部に存在していた微細孔は潰される。このため、原型31が自重落下するにつれてその外周部にはシール層26が形成されていくことになる。図5(c)に示すように、最終的に原型31全体が落し溝28内に収容された状態になれば、原型31の外周部全体にシール層26が形成される。かかるシール層26の形成に際しては、上記のように原型31の外周部を加熱のみならず加圧するようにしているため、単に外周部を加熱するだけの場合と比べて、微細孔が確実に潰されるとともに、その形成に要する時間も短縮される。
【0052】
その後、シール層26が形成された原型31をシール形成型27から取り出して自然冷却する。その冷却後に原型31を所定の形状に加工することにより多孔質体25を形成する。
【0053】
多孔質体25の外周部に形成されたシール層26はもともと自身が有していた微細孔を加熱及び加圧変形により塞いだだけであるから、この多孔質体25も全体として同じ熱可塑性樹脂(三フッ化樹脂)から構成されている。そして、多孔質部分とシール層26との間に異なる材質のものは存在しない。従って、この構成でも多孔質体25の表面25aを平面研削したときに、多孔質部分の表面とシール層26の表面との間に生じる段差をたとえ生じたとしても極めて小さくすることができ、真空チャック23の吸着面(多孔質体25の表面25a)とワークとの密着度を高めることができる。
【0054】
[第2の実施形態]
以下に、第2の実施形態について図6及び図7を参照しつつ説明する。なお、図6は第2の実施形態における真空チャックの平面図であり、図7は図6のB−B線断面図である。
【0055】
図6及び図7に示すように、真空チャック41は合成樹脂により緻密質に構成されたベース42を備えている。ベース42は平面視において円形状に形成されているが、四角形状にするなど他の任意の形状に構成することも可能である。ベース42の外面にはポート43が形成されている。ポート43は、例えば配管が接続されるための雌ネジが形成された雌ネジ孔として形成したり、ワンタッチ継手を設けたりする等、各種形態が考えられる。真空チャック41の使用時においてこのポート43には図示しない吸引装置からの配管が接続される。なお、この点は以後説明するポートについても同様である。
【0056】
ベース42には、前記ポート43が形成されていない平面(以下、表面42aという)に、平面視において円形状をなす収容溝44が形成されている。ベース42には収容溝44の底面で開口する通路45が形成されており、この通路45を介して収容溝44内はポート43と連通されている。また、収容溝44の底面にはその外縁側に環状溝46が形成されている。環状溝46は平面視において収容溝44と同心円をなす円形状に形成されているが、四角形状とするなど他の任意の形状に構成することも可能である。さらに、収容溝44の底面には環状溝46と前記通路45の開口部とをつなぐ連結溝47が一つ又は均等間隔で複数形成されている。本実施形態では5つの連結溝47を有するため、図6に示すように平面視において通路45の開口部から放射状に延びるように各連結溝47が形成されている。
【0057】
収容溝44にはベース42の表面42aと共に同一平面が形成されるように円盤状の多孔質体48が密に収容され、その状態で固定されている。そして、ベース42の表面42aと多孔質体48の表面48aとで、面一の平坦面が形成されている。多孔質体48は合成樹脂を焼結することにより構成されている。なお、収容溝44及び多孔質体48の形状は平面視において四角形状とするなど任意の形状を選択することも可能である。但し、両者の形状は相互に共通していることが好ましい。
【0058】
多孔質体48の表面48aには凹溝49が形成されている。凹溝49は平面視において多孔質体48と同心円をなす円形状に形成されているが、四角形状とするなど他の任意の形状に構成することも可能である。凹溝49には合成樹脂により緻密質に構成され、凹溝49の深さよりも薄く形成された円盤状のマスク板50(封止層)が密に収容されている。このマスク板50が収容されることにより、多孔質体48の表面48aには凹部51が形成される。なお、凹部51の深さは実際、0.1〜0.2mm程度である。また、封止層としてマスク板50の代わりに凹溝49を形成する内面に合成樹脂を塗布した樹脂層を設けた構成としてもよい。
【0059】
そして、図示しない吸引装置の駆動によりポート43に吸引力が作用すると、かかる吸引力が通路45、連結溝47、環状溝46、多孔質体48内部の微細孔を介して多孔質体48の表面48aに作用することになる。これにより、多孔質体48の表面48a付近に存在するエアが吸引される。なお、マスク板50の存在により、多孔質体48のマスク板50と接合している部分には吸引力は作用しない。
【0060】
また、前記ベース42の収容溝44が形成されていない外面には供給ポート52が複数形成されている。そして、ベース42には供給ポート52毎に複数のガス通路53が形成され、各供給ポート52はその各ガス通路53を介して前記凹部51内に連通されている。真空チャック41の使用時において各供給ポート52には、窒素ガス等の化学的に安定なガスを供給する図示しないガス供給装置からの配管が接続される。ガス供給装置からガスが供給ポート52に供給されると、ガス通路53を介して凹部51内にガスが供給される。なお、ガス供給装置からの配管には切換弁等の切換手段が設けられており、その切換手段により大気開放状態に切替えれば、ガスの排気が可能となる。
【0061】
以上のように構成された真空チャック41では、図7に示すようにワークとしての基板Wを多孔質体48の表面48a及びベース42の表面42aと接触させる。このとき、ベース42及び多孔質体48の表面42a,48aに接触する面に形成されている電気回路Pは凹部51内に収容されることになる。このため、その電気回路Pが真空チャック41との接触によって破壊されることはない。
【0062】
この状態で、図示しない吸引装置(真空源)の駆動によりポート43に吸引力を作用させる。すると、その吸引力が通路45、連結溝47、環状溝46、多孔質体48内部の微細孔を介して多孔質体48の表面48aに作用する。これにより、ベース42及び多孔質体48の表面42a,48aと接触している基板Wはその表面42a,48aに吸着される。なお、ベース42及び多孔質体48の表面42a,48aは基板Wを吸着する真空チャック41の吸着面41aとされる。そして、ポート43に吸引力を作用させている限り基板Wはその吸着面41aに吸着された状態で保持される。
【0063】
基板Wに対してエッチング処理が行われる場合には、この吸着保持状態で基板Wがエッチング液に浸される。このとき、図示しないガス供給装置からエッチング液と同温度のガスをガス給排ポート52に供給する。すると、ガスはポート52、ガス通路53を介して凹部51内に供給され、凹部51内にはエッチング液と同一温度のガスが充填される。これにより、凹部51という空間の存在による基板Wの表面温度低下を防止できる。
【0064】
ここで、ベース42、多孔質体48及びマスク板50は、それぞれ同一の合成樹脂から構成されている。具体的に使用される合成樹脂としては、第1の実施形態と同様、三フッ化樹脂である。なお、四フッ化樹脂等の他のフッ素樹脂を用いることも可能であるし、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂等のフッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂で構成することも可能である。そして、ベース42及び多孔質体48の両者が熱溶着によって接合されること、仕上げ処理として表面42a,48aがともに平面研削されて面一の平坦面とされ、かつその平坦面の平坦度が高められることも、第1の実施形態と同様である。
【0065】
従って、ベース42と多孔質体48との違いは多孔質か緻密質かという点のみで、その間に異なる材質のものは存在しない。このため、第2の実施形態においてもベース42及び多孔質体48の表面42a,48aをともに平面研削した場合に、両面の間に生じる段差を極めて小さくすることができる。これにより、真空チャック41の吸着面41a(ベース42及び多孔質体48の表面42a,48a)と基板Wとの密着度が高められてエッチング処理時のエッチング液の浸入を防止できるとともに、段差によって基板を傷つけることも防止できる。
【0066】
また、ベース42と多孔質体48との接合に関して接着剤を利用した接合力に比べて強度のある接合力を得ることができる点、フッ素樹脂を用いたことによる耐薬品性・耐熱性に優れている点、エポキシ樹脂等の接着剤を使用しないことによる耐久性向上の点も前述した第1の実施形態と同様である。
【0067】
さらに、第2の実施形態では、封止層をなすマスク板50もフッ素樹脂により構成されている。このため、真空チャック41に吸着保持されたワークにエッチング処理など薬液を用いた処理を行う場合に有効となる。すなわち、従来は多孔質体48の凹溝49の内面にエポキシ樹脂からなる封止層を設けていたため、そのエポキシ樹脂が凹部51内に浸入した薬液に侵食され、そのエポキシ樹脂がパーティクルとなって凹部51内の電気回路Pを汚染するという問題があった。この点、フッ素樹脂の優れた耐薬品性により、たとえ凹部51内に薬液が浸入したとしてもマスク板50が侵食されることを防止でき、電気回路Pの汚染を防止できる。加えて、耐熱性にも優れているから凹部51内に薬液と同温度のガスを供給しても封止層への影響はほとんどなく、薬液の温度に併せた適切な温度のガスを凹部51内に供給できる。このため、凹部51における基板Wの温度低下を防ぎ、基板Wの処理ムラの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の真空チャックの平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】型を使用して多孔質支持体と多孔質体とを接合する工程を示す断面図。
【図4】第1実施形態の別例を示す断面図。
【図5】別例における多孔質体の製造過程を示す断面図。
【図6】第2実施形態の真空チャックの平面図。
【図7】図6のB−B線断面図。
【符号の説明】
1,41…真空チャック、5…多孔質支持体(支持体)、5a…表面(ワーク接触面)7…収容溝、10,25…多孔質体、10a,25a…表面(吸着面)、26…シール層(閉塞部)、50…マスク板(封止層)、51…凹部、W…基板(ワーク)。

Claims (7)

  1. 吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体の周囲を閉塞しその吸着面と面一のワーク接触面を有する閉塞部とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
    前記多孔質体及び前記閉塞部を同一の熱可塑性樹脂により構成し、両者を溶着によって接合したことを特徴とする真空チャック。
  2. 前記多孔質体を密に収容する収容溝を形成した支持体を設けて、該収容溝に前記多孔質体を収容した状態で該多孔質体を固定支持し、収容溝の周壁によって前記閉塞部を構成したことを特徴とする請求項1記載の真空チャック。
  3. 吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体の周囲を閉塞しその吸着面と面一のワーク接触面を有する閉塞部とを備えるとともに、前記多孔質体の吸着面側には内面が封止層によって封止された凹部を設け、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して凹部の周囲にある吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックであって、
    前記多孔質体及び前記閉塞部を同一の熱可塑性樹脂により構成し、両者を溶着によって接合したことを特徴とする真空チャック。
  4. 前記多孔質体を密に収容する収容溝を形成した支持体を設けて、該収容溝に前記多孔質体を収容した状態で該多孔質体を固定支持し、収容溝の周壁によって前記閉塞部を構成したことを特徴とする請求項記載の真空チャック。
  5. 前記封止層をフッ素樹脂により構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載の真空チャック。
  6. 前記熱可塑性樹脂をフッ素樹脂としたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の真空チャック。
  7. 吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を密に収容しその吸着面と面一のワーク接触面を有する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
    前記多孔質体及び前記支持体を熱可塑性樹脂により構成し、両者を溶着によって接合したことを特徴とする真空チャック。
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