JP4140482B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像処理装置に関し、特に画像中のエッジ領域における黒画素を判別するための画像処理装置に関する。
紙などの記録媒体に形成された画像は、文字が表された文字領域、写真などの階調が表現される網点領域が含まれる。このような記録媒体に形成された画像をスキャナなど読取り装置で読取って、記録媒体に画像形成する際には、読み取った画像に適切な画像処理が実行される。文字領域と網点領域とでは、異なる画像処理が実行される。このため、読取った画像から領域を正確に判別することが望まれる。
さらに、文字領域は、有彩色の場合と無彩色の場合とで実行する処理が異なってくる。従って、文字領域に含まれる文字が有彩色であるか無彩色であるかを判別することが重要である。なお、以下の説明では、無彩色の画素を単に黒画素といい、有彩色の画素を単に色画素という。
処理の対象となる対象画素の彩度をしきい値と比較することにより、対象画素が有彩色であるか無彩色であるかを判定する技術が、特開2002−218235号公報(特許文献1)に記載されている。
また、特開2002−44471号公報(特許文献2)には、対象画素が属する領域に応じたしきい値と、対象画素の画素値とを比較することにより、対象画素が有彩色であるか無彩色であるかを判定する技術が記載されている。
特開2002−218235号公報 特開2002−44471号公報
たとえば、原稿中に有彩色の網点領域中に無彩色の文字が表されている場合に、画像をスキャナなどで読み取って得られる画像データは、文字の輪郭部分の画素は、文字の周辺部分に存在する有彩色の網点の影響を受けて、無彩色とならない場合がある。したがって、特開2002−218235号公報、または、特開2002−44471号公報のように、処理対象画素の画素値のみから有彩色であるか無彩色であるかを判別したのでは、このような周辺の有彩色の影響を受けた画素を無彩色と判別することはできない。その結果、文字の輪郭部分で適切な画像処理を実行することができず、画像が劣化してしまうとの問題があった。
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、エッジ領域に含まれる画素が黒画素(無彩色の画素)であるか否かを正確に判別することが可能な画像処理装置を提供することである。
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像処理装置は、画像中のエッジ領域を検出するエッジ検出手段と、画像中の孤立点を検出する孤立点検出手段と、エッジ領域に含まれる画素が黒画素であるかを判定する判定手段と、処理対象画素それぞれにおいて、エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素に基づき、黒画素レベルを算出する黒画素レベル算出手段と、黒画素レベルに基づき、処理対象画素が黒画素か否かを決定する決定手段とを備える。
好ましくは、決定手段は、黒画素レベルを所定の範囲に基づいて定まるしきい値と比較する比較手段を含む。
好ましくは、黒画素レベル算出手段は、エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素をカウントするカウント手段を含む。
好ましくは、カウント手段は、処理対象画素の近傍に存在する黒画素に大きな重み付けをしてカウントする。
好ましくは、処理対象画素それぞれにおいて、エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の色画素に基づき色画素レベルを算出する色画素レベル算出手段をさらに備え、決定手段は、算出された黒画素レベルと算出された色画素レベルとを比較する比較手段を含む。
好ましくは、黒画素レベル算出手段は、エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素をカウントする第1カウント手段を含み、色画素レベル算出手段は、エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の色画素をカウントする第2カウント手段を含む。
好ましくは、第1カウント手段は、近傍に存在する黒画素ほど大きな重み付けをしてカウントし、第2カウント手段は、近傍に存在する色画素ほど大きな重み付けをしてカウントする。
この発明に従えば、黒画素レベルの算出には、処理対象画素の画素値だけでなく処理対象画素から所定の範囲内の孤立点以外の黒画素が用いられる。また、網点を構成する孤立点とされる黒画素は黒画素レベルの算出に用いられない。このため、エッジ領域に含まれる画素が黒画素であるか否かを正確に判別することが可能な画像処理装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像処理装置が適用されるタンデム方式のカラー複写機の概略構成を示す模式的断面図である。図1を参照して、カラー複写機100は、原稿から画像データを読取るイメージリーダ部101と、画像処理装置10と、用紙上に画像を印刷するプリンタ部102とから構成されている。
イメージリーダ部101の原稿台103上に載置された原稿は、スキャナ104の備える露光ランプ105により照射される。スキャナ104は、スキャナモータ112により矢印方向に移動して原稿全体を走査する。原稿面からの反射光は、ミラー106〜108および集光レンズを介してCCD110上に像を結ぶ。CCD110は、原稿面からの反射光をRGBの色データ(アナログ信号)に変換して画像処理装置10に出力する。CCD110が画像処理装置10に出力する色データを、画像データという。
画像処理装置10は、CCD110から入力される画像データに所定の画像処理を施してレーザ装置113にデジタル信号を出力する。
ここで画像処理装置10からレーザ装置113に出力されるデジタル信号は、シアン用の画像色データCと、マゼンタ用の画像色データMと、イエロー用の画像色データYと、ブラック用の画像色データKである。レーザ装置113は、入力された画像色データC,M,Y,Kに基づいて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックそれぞれの感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kにレーザビームを出力する。
プリンタ部102において、レーザ装置113から出力されるレーザビームは、帯電チャージャ114C,114M,114Y,114Kによって帯電された感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kを露光し、静電潜像を形成する。シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色の現像器116C,116M,116Y,116Kにより、感光体ドラム115C,115M,115Y,115K上の静電潜像が現像される。
一方、無端ベルト130は、駆動ローラ133Aと固定ローラ133B,133C,133Dとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ133Aが図中で反時計回りに回転すると、無端ベルト130が所定速度で図中で反時計回りに回転する。
給紙カセット120〜122より適当な用紙が搬送され、タイミングローラ131から無端ベルト130に用紙が供給される。無端ベルト130に供給された用紙は、無端ベルト130上に担持され、図中で左方向に搬送される。これにより、用紙がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順に感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kと接触する。用紙がそれぞれの感光体ドラム115C,115M,115Y,115Kと接触したときに、感光体ドラムと対をなす転写チャージャ117C,117M,117Y,117Kにより感光体ドラム上に現像されたトナー像が用紙に転写される。
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対132により加熱される。これにより、トナーは溶かされて用紙に定着する。その後、用紙はプリンタ部102から排出される。
図2は、第1の実施の形態における画像処理装置の機能を示す機能ブロック図である。図を参照して、画像処理装置10には、イメージリーダ部101から出力される画像データが入力される。画像処理装置10は、画像データを、画像の属性に応じた領域に分割する領域判別部200と、画像の属性に応じで画像データに所定の処理を実行する画像処理部300とを含む。
画像の属性に応じた領域には、網点が表された網点領域、文字が表された文字領域を含む。領域判別部200は、画像データ中から網点領域と文字領域とを抽出する。そして、抽出した領域情報を画像処理部300に出力する。また、領域判別部200は、文字領域と判別した場合には、文字領域中の色情報を画像処理部300に出力する。なお、領域判別部200は、網点領域および文字領域に限らず、たとえば、グラフや図形が表されたベタ画像を含む図形領域等を判別して抽出するようにしてもよい。
画像処理部300は、画像データに対して、領域判別部200により判別された領域に応じた画像処理を実行する。画像処理には、スムージング処理、エッジ強調処理が含まれる。より具体的には、網点領域の画像データは、スムージング処理を実行し、文字領域の画像データには、エッジ強調処理を実行する。画像処理部300は、領域判別部200より入力される色情報に応じて、エッジ強調処理を変更する。文字領域が無彩色の黒画素の場合には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)成分を減らし、黒(K)成分を増加するエッジ強調処理を実行し、文字領域が有彩色の色画素の場合には、YMC成分を増加するエッジ強調処理を実行する。この場合、K成分はそのままとしてもよいし、減少するようにしてもよい。
このように、文字領域中の色情報に応じて、文字領域に実行するエッジ強調処理を変更するので、文字領域に含まれる文字が周辺の色に影響されることのない鮮明な画像にすることができ、文字領域の画質を向上させることが可能となる。
図3は、領域判別部のハード構成の一部を示すブロック図である。領域判別部200は、入力されたアナログ信号の画像データを、デジタル信号の画像データに変換するアナログ/デジタル(A/D)変換部を含む。したがって、図3では、デジタル信号の画像データが入力される場合を示している。
領域判別部200は、黒画素か否かを判定し黒画素を検出するための黒画素検出部201と、エッジを検出するためのエッジ検出部202と、孤立点を検出するための孤立点検出部203と、黒画素レベルを算出するための黒画素レベル算出部204と、算出された黒画素レベルに基づいて黒画素か否かを決定するための領域決定部205とを含む。黒画素検出部201と、エッジ検出部202と、孤立点検出部203とには、デジタル信号である画像データの画素値が順に入力される。画素値は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの値の組である。
図4は、黒画素検出部の詳細な構成を示すブロック図である。図4を参照して、黒画素検出部201は、RGB表色系で表されたRGBの各値をL*a*b*表色系のL*a*b*値に変換するためのL*a*b*変換部211と、彩度ωを算出するための彩度算出部212と、画素に対応する彩度リファレンスRaを抽出するための彩度リファレンス抽出部213と、彩度リファレンスRaと彩度ωとを比較する比較部214とを含む。
黒画素検出部201に入力される画素値は、RGB表色系で表されている。ここでは、この画素値をRGBとして示す。L*a*b*変換部211は、この画素値RGBをL*a*b*表色系の値に変換する。ここでは、変換されたL*a*b*表色系で表される画素値をL*a*b*として示す。L*a*b*変換部211は、明度L*を彩度リファレンス抽出部213に出力し、a*b*を彩度算出部212へ出力する。
彩度算出部212は、次式(1)に従って彩度ωを算出して比較部214に出力する。
Figure 0004140482
彩度リファレンス抽出部213は、彩度リファレンステーブルTaを予め記憶しており、入力された明度L*に対応する彩度リファレンスRaを抽出し、彩度リファレンスRaを比較部214に出力する。図5は、彩度リファレンステーブルの一例を示す図である。図5に示す彩度リファレンステーブルTaは、彩度リファレンス抽出部213に予め記憶されてる。図において、彩度リファレンステーブルTaは、横軸に明度L*を、縦軸に彩度リファレンスRaを取り、明度L*と彩度リファレンスRaとの関係を定義している。したがって、彩度リファレンス抽出部213は、この彩度リファレンステーブルTaを用いて、入力された明度L*に対応する彩度リファレンスRaを抽出する。
図4に戻って、比較部214は、彩度算出部212から入力される彩度ωと、彩度リフ
ァレンス抽出部213から入力される彩度リファレンスRaとを比較し、彩度ωが彩度リファレンスRa以の場合に黒画素情報を黒画素レベル算出部204に出力する。黒画素情報は、処理対象画素が黒画素(無彩色)であることを示す情報である。本実施の形態では黒画素情報は、処理対象画素が黒画素(無彩色)である場合は「1」であり、そうでない場合は「0」である。
エッジ検出部202は、処理対象画素がエッジ領域に含まれるか否かを判定する。エッジ検出部202は、予め記憶している1次微分フィルタまたは2次微分フィルタを用いて評価値を算出し、予め定められたしきい値と比較する。エッジ検出部202は、いずれかの評価値がしきい値を超えた場合にエッジ領域に含まれると判定する。そして、エッジ情報を黒画素レベル算出部204に出力する。エッジ情報は、処理対象画素がエッジ領域に含まれることを示す情報である。本実施の形態ではエッジ情報は、処理対象画素がエッジ領域に含まれる場合は「1」であり、そうでない場合は「0」である。
図6は、1次微分フィルタの一例を示す図である。図6(A)は、右斜め下方向のエッジに感度を有する1次微分フィルタの一例を示す。図6(B)は、上下方向のエッジに感度を有する1次微分フィルタの一例を示す。図6(C)は、右斜め上方向のエッジに感度を有する1次微分フィルタの一例を示す。図6(D)は、左右方向のエッジに感度を有する1次微分フィルタの一例を示す。
図を参照して、1次微分フィルタは5×5のサイズであり、処理対象画素を中心とする縦5画素横5画素の領域における各画素値の重み付けを定義する。画素値には、明度(L*)を用いることができる。エッジ検出部202は、1次微分フィルタで定義される重み付けを各画素値に乗じた値の総和を評価値とする。なお、1次微分フィルタのサイズおよび重み付け値はこれに限られず、各方向に感度を有するフィルタを用いればよい。
図7は、2次微分フィルタの一例を示す図である。図7(A)および図7(B)は、斜方向のエッジに感度を有する2次微分フィルタの一例を示し、図7(C)および図7(D)は、上下左右方向のエッジに感度を有する2次微分フィルタの一例を示す。
図を参照して、2次微分フィルタは5×5のサイズであり、処理対象画素を中心とする縦5画素横5画素の領域における各画素値の重み付けを定義する。画素値には、明度(L*)を用いることができる。エッジ検出部202は、1次微分フィルタで定義される重み付けを各画素値に乗じた値の総和を評価値とする。なお、2次微分フィルタのサイズおよび重み付け値はこれに限られず、各方向に感度を有するフィルタを用いればよい。
図3に戻って、孤立点検出部203には、デジタル信号である画像データの画素値が順に入力される。孤立点検出部203は、孤立点検出用フィルタを用いて画素ごとに評価値を算出する。そして、算出された評価値が孤立点成立条件を満たす場合に、処理対象画素が孤立点と判定する。そして、孤立点情報を黒画素レベル算出部204に出力する。孤立点情報は、処理対象画素が孤立点であることを示す情報である。本実施の形態では孤立点情報は、処理対象画素が孤立点である場合は「1」であり、そうでない場合は「0」である。孤立点検出用フィルタは、孤立点のサイズに応じて複数用いることができる。画像中に含まれる孤立点のサイズは、原稿によって異なるからである。ここでは、4つの孤立点サイズそれぞれに感度を有する4つの孤立点検出用フィルタを用いる場合を例に説明する。なお、原稿中の孤立点サイズが予めわかっている場合には、そのサイズに対応した孤立点検出用フィルタを用いればよい。
図8は、孤立点検出用フィルタの一例を示す図である。図では、縦横それぞれ7画素のマトリクス中にフィルタを示している。また、マトリクス中の各画素を特定するために、小文字v、行番号および列番号を組合わせて示している。たとえば、左上の1行1列の画素はv11で表わし、7行7列の画素はv77で表わしている。処理対象画素は、4行4列の画素v44である。そして、評価値を算出するために用いられる画素は、ハッチングが付された画素で示される。以下の説明では、各画素の画素値を表すときは、大文字V、行番号および列番号を組合わせて示す。たとえば、1行1列の画素v11の画素値はV11である。
図8(A)は、1画素の孤立点サイズに感度を有する孤立点検出用フィルタを示す。このフィルタは、評価値E1を算出するために用いられる画素を、処理対象画素v44と、その周辺の画素v33〜v35,v43,v45,v53〜v55としている。孤立点検出部203は、評価値E1を式(2)に従って算出する。
E1=V44−Max(V33,V34,V35,V43,V45,V53,V54,V55) … (2)
なお、Maxは括弧内の画素値の最大値を示す。
図8(B)は、2画素の孤立点サイズに感度を有する孤立点検出用フィルタを示す。このフィルタは、評価値E2を算出するために用いられる画素を、処理対象画素v44と、その周辺の画素v24,v33〜v35,v42,v43,v45,v46,v53〜v55,v64としている。孤立点検出部203は、評価値E2を式(3)に従って算出する。
E2=Average(V34、V43,V44,V45,V54)−Max(V24,V33,V35,V42,V46,V53,V55,V64) … (3)
なお、Averageは括弧内の画素値の平均値を示す。
図8(C)は、3画素の孤立点サイズに感度を有する孤立点検出用フィルタを示す。このフィルタは、評価値E3を算出するために用いられる画素を、処理対象画素v44と、その周辺の画素v23〜v25,v32〜v36,v42,v43,v45,v46,v52〜v56,v63〜v65としている。孤立点検出部203は、評価値E3を式(4)に従って算出する。
E3=Average(V33,V34、V35,V43,V44,V45,V53,V54,V55)−Max(V23,V24,V25,V32,V36,V42,V46,V52,V56,V63,V64,V65) … (4)
図8(D)は、4画素の孤立点サイズに感度を有する孤立点検出用フィルタを示す。このフィルタは、評価値E4を算出するために用いられる画素を、処理対象画素v44と、その周辺の画素v14,v23〜v25,v32〜v36,v41〜v43,v45〜v47,v52〜v56,v63〜v65,v74としている。孤立点検出部203は、評価値E4を式(5)に従って算出する。
E4=Average(V24,V33,V34、V35,V42,V43,V44,V45,V46,V53,V54,V55,V64)−Max(V14,V23,V25,V32,V36,V41,V47,V52,V56,V63,V65,V74) … (5)
孤立点検出部203は、次の孤立点成立条件1〜4のいずれかが満たされる場合に、処理対象画素が孤立点か否かを判定する。
成立条件1:E1>REF1
成立条件2:E2>REF2
成立条件3:E3>REF3
成立条件4:E4>REF4
成立条件1〜4は、評価値E1〜E4を予め定められたしきい値REF1〜REF4と比較する。このしきい値REF1〜REF4は、イメージリーダ部101の特性により定まる値である。また、しきい値REF1〜REF4は、画像データ中のノイズを考慮して定めるのが好ましい。
図9は、第1の実施の形態における画像処理装置の黒画素レベル算出部204のハード構成を示すブロック図である。図を参照して、黒画素レベル算出部204は、AND回路241と、カウンタ242とを含む。なお、図では説明のため1つのAND回路241を示しているが、実際には、後述するカウント範囲に含まれる画素数だけのAND回路241が含まれ、それらの出力値がカウンタ242に出力される。AND回路241には、黒画素検出部201より黒画素情報と、エッジ検出部202よりエッジ情報と、孤立点検出部203より孤立点情報を反転させたものが入力される。AND回路241の出力が「1」となるのは、黒画素情報が「1」であり、エッジ情報が「1」であり、孤立点情報を反転させたものが「1」である場合である。すなわち、処理対象画素が、エッジ領域に含まれる黒画素であって、孤立点でない場合である。それ以外の場合には、AND回路241の出力は「0」となる。AND回路241の出力が「1」となる処理対象画素を、ここでは、カウント対象黒画素という。
カウンタ242は、AND回路241の出力に処理対象画素からの距離に応じた重み付け値を乗じた和を黒画素レベルとして算出して、領域決定部205に出力する。この際、AND回路241の出力は、カウンタ242の処理対象画素からカウント範囲に存在する画素をAND回路241の処理対象画素とした場合の出力である。AND回路241の出力は、AND回路241の処理対象画素がカウント対象黒画素の場合に「1」となり、そうでない場合に「0」である。本実施の形態においては、カウント範囲を、カウンタ242の処理対象画素を中心とする縦が5画素で横が5画素の範囲としている。このカウント範囲はこれに限定されず、画像の解像度などに応じて定めればよい。また、重み付けは、処理対象画素により近い画素が黒画素である場合に処理対象画素が黒画素である場合が多いことを考慮するものである。このため、カウンタ242は、処理対象画素からの距離が近いカウント対象黒画素に大きな重み付け値を乗算し、距離が遠いカウント対象黒画素に小さな重み付け値を乗算して、それらの値の総和を黒画素レベルとしている。
図10は、重み付け値の一例を示す図である。図を参照して、処理対象画素を中心にした縦が5画素で横が5画素の範囲の画素それぞれについて、重み付け値を示している。より具体的には、処理対象画素とそれを囲む周辺のカウント対象黒画素に対して「2」とし、さらにその周辺のカウント対象黒画素に対して「1」としている。これにより、処理対象画素とそれを囲む周辺のカウント対象黒画素は2画素としてカウントされ、それらの周辺のカウント対象黒画素は1画素としてカウントされる。
なお、黒画素レベル算出部204は、重み付けをすることなく、処理対象画素の黒画素レベルを、処理対象画素から所定の範囲内に存在するエッジ領域に含まれる黒画素であって孤立点でない画素(カウント対象黒画素)の総数としてもよい。この場合には、カウンタ242は、処理対象画素から所定の範囲内に存在するエッジ領域に含まれる黒画素であって孤立点でない画素をカウントする。
図3に戻って、領域決定部205には、黒画素レベル算出部204から黒画素レベルが入力される。領域決定部205は、黒画素レベルを、カウント範囲に基づいて定まるしきい値と比較し、黒画素レベルがしきい値THを超える場合に処理対象画素が黒画素であると決定する。そして、処理対象画素がエッジ領域の黒画素であることを示す領域情報を出力する。
しきい値THは、カウント範囲に含まれる画素の総数に重み付け値を考慮した定数を乗じた値である。また、しきい値THは、カウント範囲内のエッジ領域に含まれる画素の総数に重み付け値を考慮した定数を乗じた値としてもよい。さらに、重み付けをしない場合には、しきい値THは、カウント範囲に含まれる画素の総数、または、カウント範囲内のエッジ領域に含まれる画素の総数から定まる値である。
以上説明したように第1の実施の形態における画像処理装置10では、エッジ領域の画素が黒画素であるか否かを、周辺のエッジ領域に含まれる黒画素の数を考慮して判別している。また、周辺のエッジ領域に含まれる画素であっても孤立点とされる画素を判別の基準としない。このため、エッジ領域の画素が黒画素であるか否かを正確に判別することができる。
<領域判別部の変形例>
次に、領域判別部200の変形例について説明する。図11は、第1の実施の形態における変形された領域判別部200Aのハード構成を示すブロック図である。変形された領域判別部200Aは、上述した領域判別部200に、色画素検出部206と、色画素レベル算出部207を追加して構成される。このため、領域決定部205Aの処理が、上述した領域判別部200の領域決定部205と異なる。
図12は、変形された領域判別部における色画素検出部の詳細なハード構成を示すブロック図である。図を参照して、色画素検出部206は、RGB表色系で表されたRGBの各値をL*a*b*表色系のL*a*b*値に変換するためのL*a*b*変換部211と、彩度(ω)を算出するための彩度算出部212と、画素に対応する彩度リファレンスを抽出するための彩度リファレンス抽出部213Aと、彩度リファレンスと彩度(ω)とを比較する比較部214とを含む。
L*a*b*変換部211は、画像データの画素値RGBをL*a*b*表色系の値に変換する。L*a*b*変換部211は、明度(L*)を彩度リファレンス抽出部213Aに出力し、a*b*を彩度算出部212へ出力する。
彩度リファレンス抽出部213Aは、彩度リファレンステーブルTbを予め記憶しており、入力された明度(L*)に対応する彩度リファレンスRbを抽出し、彩度リファレンスRbを比較部214に出力する。図13は、彩度リファレンステーブルの一例を示す別の図である。図13に示す彩度リファレンステーブルTbは、彩度リファレンス抽出部213に予め記憶されている。図において、彩度リファレンステーブルTbは、横軸に明度(L*)を、縦軸に彩度リファレンス(Rb)を取り、明度L*と彩度リファレンスRbとの関係を定義している。したがって、彩度リファレンス抽出部213は、この彩度リファレンステーブルTbを用いて、入力された明度L*に対応する彩度リファレンスRbを抽出する。
図12に戻って、比較部214は、彩度算出部212から入力される彩度ωと、彩度リファレンス抽出部213Aから入力される彩度リファレンスとを比較し、彩度ωが彩度リファレンスRb以上の場合に色画素情報を黒画素レベル算出部204に出力する。色画素情報は、処理対象画素が色画素(有彩色)であることを示す情報である。本実施の形態では色画素情報は、処理対象画素が色画素(無彩色)である場合は「1」であり、そうでない場合は「0」である。
図14は、色画素レベル算出部207のハード構成を示すブロック図である。図を参照して、色画素レベル算出部207は、AND回路271と、カウンタ272とを含む。なお、図では説明のため1つのAND回路271を示しているが、実際には、カウント範囲に含まれる画素数だけのAND回路271が含まれ、それらの出力値がカウンタ272に出力される。AND回路271には、色画素検出部206より色画素情報と、エッジ検出部202よりエッジ情報と、孤立点検出部203より孤立点情報を反転させたものが入力される。AND回路271の出力が「1」となるのは、色画素情報が「1」で、エッジ情報が「1」で、孤立点情報を反転させたものが「1」の場合である。すなわち、処理対象画素が、エッジ領域に含まれる色画素であって、孤立点でない場合である。それ以外の場合には、AND回路271の出力は「0」となる。AND回路271の出力が「1」となる処理対象画素を、ここでは、カウント対象色画素という。
カウンタ272は、AND回路271の出力に処理対象画素からの距離に応じた重み付け値を乗じ、その値をカウントする。カウントして得られた和は、色画素レベルとして領域決定部205Aに出力される。この際、AND回路271の出力は、カウンタ272の処理対象画素からカウント範囲に存在する画素をAND回路271の処理対象画素とした場合の出力である。AND回路271の出力は、AND回路271の処理対象画素がカウント対象色画素の場合に「1」となり、そうでない場合に「0」である。カウント範囲は、上述した黒画素レベル算出部204で説明したカウント範囲と同一の範囲である。本実施の形態においては、カウント範囲は、カウンタ272の処理対象画素を中心とする縦が5画素で横が5画素の範囲である。また、重み付けは、上述した黒画素レベル算出部204で図10を用いて説明した重み付けと同一である。このため、カウンタ272は、処理対象画素からの距離が近いカウント対象画素に大きな重み付け値を乗算し、距離が遠いカウント対象画素に小さな重み付け値を乗算し、それらの値の総和を色画素レベルとしている。
なお、黒画素レベル算出部204において重み付けをしない場合には、色画素レベル算出部207においても、処理対象画素の色画素レベルを、処理対象画素から所定の範囲内に存在するエッジ領域に含まれる色画素であって孤立点でない画素の総数とする。この場合、カウンタ272は、処理対象画素から所定の範囲内に存在するエッジ領域に含まれる色画素であって孤立点でない画素をカウントする。
図11に戻って、領域決定部205Aには、黒画素レベル算出部204から黒画素レベルが入力され、色画素レベル算出部207から色画素レベルが入力される。領域決定部205は、黒画素レベルを色画素レベルと比較し、黒画素レベルが色画素レベルを超える場合に処理対象画素が黒画素であると判定する。そして、処理対象画素がエッジ領域の黒画素であることを示す領域情報を出力する。
以上説明したように変形された領域判別部200Aでは、エッジ領域の画素が黒画素であるか否かを、黒画素レベルと色画素レベルとを比較することにより判別している。このため、黒画素レベルと色画素レベルとの相対的な関係から黒画素か否かを判別するので、より正確に判別することができる。
<第2の実施の形態>
次に第2の実施の形態における画像処理装置について説明する。図15は、第2の実施の形態におけるプリントシステムの全体概要を示す図である。図を参照して、画像処理装置2は、複合機1(以下、「MFP1」という)とネットワーク3を介して接続される。
画像処理装置2は、一般的なパーソナルコンピュータである。そのハード構成は周知であるので、ここでは説明を繰返さない。画像処理装置2は、CD−ROM5等の記録媒体に記録された画像処理プログラムを読出し、CPU(Central Processing Unit)で実行する。
一般的にこうした画像処理プログラムは、CD−ROM5などの記録媒体に格納されて流通し、画像処理装置2が備えるCD−ROMドライブなどにより記録媒体5から読取られてハードディスクに一旦格納される。さらにハードディスクからランダムアクセスメモリ(RAM)に読出されてCPUにより実行される。
記録媒体としては、CD−ROM5、ハードディスクに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する記録媒体でもよい。
ここでいう画像処理プログラムは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
MFP(Multi Function Peripheral)1は、原稿を読取るためのスキャナ、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成装置、ファクシミリを含み、画像読取機能、複写機能、ファクシミリ送受信機能を備えている。
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットまたは一般公衆回線であり、有線または無線を問わない。また、ここではネットワーク3でMFP1と画像処理装置2とが接続される例を示すが、MFP1と画像処理装置2とはシリアル回線またはパラレル回線を用いて接続するようにしてもよい。
画像処理装置2では、MFP1で原稿を読取って得られたデータを受信し、後述する画像処理を実行する。画像処理装置2が画像処理を実行する対象は、MFP1から受信する画像データに係わらず、CD−ROM5等の記録媒体に記録された画像データ、ネットワーク3を介して他のコンピュータから受信された画像データであってもよい。さらに、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等で撮影して得られた画像データを、それらから受信するようにしてもよい。
画像処理装置2は、画像データに対して領域判別処理を実行し、判別された領域に応じた画像処理を実行する。画像処理には、スムージング処理、エッジ強調処理が含まれる。より具体的には、画像処理装置2は、網点領域の画像データは、スムージング処理を実行し、文字領域の画像データには、エッジ強調処理を実行する。また、文字領域に対するエッジ強調処理は、文字領域の色に応じて処理を変更する。文字領域が無彩色の黒画素の場合には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)成分を減らし、黒(K)成分を増加するエッジ強調処理を実行し、文字領域が有彩色の色画素の場合には、YMC成分を増加するエッジ強調処理を実行する。この場合、K成分はそのままとしてもよいし、減少するようにしてもよい。
このように、文字領域中の色情報に応じて、文字領域に実行するエッジ強調処理を変更するので、文字領域に含まれる文字が周辺の色に影響されることのない鮮明な画像にすることができ、文字領域の画質を向上させることが可能となる。
図16は、第2の実施の形態における画像処理装置で実行される文字領域判別処理の流れを示すフローチャートである。画像処理装置2は、画像データの画素の値を順に処理して、画像データからエッジ領域を検出する(ステップS01)。エッジ領域の検出は、画像データの各画素値に対して、予め記憶している1次微分フィルタまたは2次微分フィルタを用いて評価値を算出し、いずれかの評価値がしきい値を超えた場合に、その画素をエッジ領域の画素として抽出する。そして、抽出されたエッジ領域の画素の集合をエッジ領域として検出する。図6に示した1次微分フィルタ、図7に示した2次微分フィルタが用いられる。ステップS01の実行により、エッジ領域の画素の画素値を「1」とし、そうでない画素の画素値を「0」としたエッジ画像が生成される。
次に、画像データから孤立点が抽出される(ステップS02)。画像データの各画素について、孤立点検出用フィルタを用いて評価値を算出し、算出された評価値が孤立点成立条件を満たす場合に、その画素を孤立点として抽出する。図8に示した孤立点検出用フィルタおよび、上述した孤立点成立条件1〜4が用いられる。ステップS02の実行により、孤立点とされた画素の画素値を「1」とし、そうでない画素の画素値を「0」とした孤立点画像が生成される。
ステップS03では、画像データから黒画素を検出する。黒画素の検出は、画像データの画素値RGBをL*a*b*表色系の値L*a*b*に変換し、明度L*に対応する彩度リファレンスRaが図5に示した彩度リファレンステーブルTaを参照して抽出される。一方、値a*b*から式(1)に従って彩度ωが算出され、算出された彩度ωが彩度リファレンスRa以上の場合に、その画素を黒画素として検出する。ステップS03が実行されることにより、黒画素の画素値が「1」で、そうでない画素の画素値が「0」の黒画素画像が生成される。
次のステップS04では、エッジ領域中の画素が処理対象画素に設定される。そして、その処理対象画素について黒画素レベルが算出される(ステップS05)。黒画素レベルは、まず、ステップS02で生成された孤立点画像の「0」と「1」とを反転させた非孤立点画像を生成する。そして、その反転画像と、ステップS01で生成されたエッジ画像と、ステップS03で生成された黒画素画像との各画素値を乗算した、カウント対象画像を生成する。そして、カウント対象画像を用いて、処理対象画素からカウント範囲に存在する画素の画素値に、図10に示した重み付値を乗算した値の総和を算出する。この算出された総和が黒画素レベルである。上述したように重み付け値は、処理対象画素からの距離が近いほど大きな値であり、距離が遠いほど小さな値である。
なお、重み付けをすることなく、カウント対象画像を用いて、処理対象画素からカウント範囲に存在する画素値が「1」の画素の数を黒画素レベルとしてもよい。
カウント範囲は、処理対象画素を中心とする縦が5画素で横が5画素の範囲としているが、これに限定されず、画像の解像度などに応じて定めればよい。
そして、次のステップS06では、ステップS05で算出された黒画素レベルをしきい値THと比較する。黒画素レベルがしきい値THを超える場合にはステップS07に進み、そうでない場合にはステップS08に進む。しきい値THは、カウント範囲に含まれる画素の総数に重み付け値を考慮した定数を乗じた値である。また、しきい値THは、カウント範囲内のエッジ領域に含まれる画素の総数に重み付け値を考慮した定数を乗じた値としてもよい。さらに、重み付けをしない場合には、しきい値THは、カウント範囲に含まれる画素の総数、または、カウント範囲内のエッジ領域に含まれる画素の総数から定まる値である。
ステップS07では、処理対象画素を黒画素(無彩色の画素)として決定する。ステップS08では、処理対象画素を色画素(有彩色の画素)として決定する。ステップS09では、次に処理対象画素となるべき、未処理の画素が存在するか否かが判断される。そのような画素が存在する場合にはステップS04に戻り上述したステップS04〜ステップS08の処理が繰返し実行される。そのような画素が存在しない場合には処理を終了する。
このように、文字領域判別処理では、ステップS01でエッジ領域が抽出されるが、エッジ領域に含まれる画素が黒画素であるのか色画素であるのかが判別される。また、周辺の孤立点でない黒画素の数がしきい値THを超える場合に、黒画素と判別するので、処理対象画素の画素値のみから黒画素を判別するのに比較して、より正確に黒画素を判別することができる。
<文字領域判別処理の変形例>
次に、文字領域判別処理の変形例について説明する。図17は、第2の実施の形態における画像処理装置で実行される文字領域判別処理の流れを示す別のフローチャートである。上述した文字領域判別処理と異なる点は、ステップS03A、ステップS05Aが追加された点と、ステップS06Aが変更された点である。
ステップS03Aでは、画像データから色画素を検出する。色画素の検出は、画像データの画素値RGBをL*a*b*表色系の値L*a*b*に変換し、明度L*に対応する彩度リファレンスRbが図13に示した彩度リファレンステーブルTbを参照して抽出される。一方、値a*b*から式(1)に従って彩度ωが算出され、彩度算出された彩度ωが彩度リファレンスRb以上の場合に、その画素を色画素として検出する。ステップS03Aが実行されることにより、色画素の画素値が「1」で、そうでない画素の画素値が「0」の色画素画像が生成される。
ステップS05Aでは、処理対象画素について色画素レベルが算出される。色画素レベルは、まず、ステップS02で生成された孤立点画像の「0」と「1」とを反転させた非孤立点画像を生成する。そして、その反転画像と、ステップS01で生成されたエッジ画像と、ステップS03Aで生成された色画素画像との各画素値を乗算した、カウント対象画像を生成する。そして、カウント対象画像を用いて、処理対象画素からカウント範囲に存在する画素の画素値に、図10に示した重み付値を乗算した値の総和を算出する。この算出された総和が色画素レベルである。上述したように重み付け値は、処理対象画素からの距離が近いほど大きな値であり、距離が遠いほど小さな値である。
なお、ステップS05において重み付けをすることなく黒画素レベルが算出された場合には、カウント対象画像を用いて、処理対象画素からカウント範囲に存在する画素値が「1」の画素の数が黒画素レベルとされる。
カウント範囲は、ステップS05において黒画素レベルを算出するのに用いられたカウント範囲と同じである。
そして、次のステップS06Aでは、ステップS05で算出された黒画素レベルと、ステップS05Aで算出された色画素レベルとを比較する。黒画素レベルが色画素レベルを超える場合にはステップS07に進み、そうでない場合にはステップS08に進む。
以上説明したように変形された文字領域判別処理では、エッジ領域の画素が黒画素であるか否かを、黒画素レベルと色画素レベルとを比較することにより判別している。このため、黒画素レベルと色画素レベルとの相対的な関係から黒画素か否かを判別するので、より正確に判別することができる。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
(1) 前記決定手段は、前記所定の範囲内に存在する画素の数をしきい値とする、請求項2に記載の画像処理装置。
(2) 前記決定手段は、前記所定の範囲内に存在し、かつ、前記エッジ領域に含まれる画素の数をしきい値とする、請求項2に記載の画像処理装置。
(3) 前記判定手段は、画素値から彩度を算出する彩度算出手段と、
画素値から明度を算出する明度算出手段と、
明度と彩度との関係を所定の関係と比較する色比較手段とを含む、請求項1に記載の画像処理装置。
(4) 画像中のエッジ領域を検出するステップと、
画像中の孤立点を検出するステップと、
画像中の画素が黒画素か否かを判定するステップと、
前記エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素に基づき、前記処理対象画素の黒画素レベルを算出するステップと、
前記算出された黒画素レベルに基づき、前記処理対象画素が黒画素か否かを決定するステップとをコンピュータに実行させる画像処理プログラム。
(5) (4)において、前記決定ステップは、前記算出された黒画素レベルを前記所定の範囲に基づいて定まるしきい値と比較するステップを含む。
(6) (5)において、前記決定ステップは、前記所定の範囲内に存在する画素の数をしきい値とする。
(7) (5)において、前記決定ステップは、前記所定の範囲内に存在し、かつ、前記エッジ領域に含まれる画素の数をしきい値とする。
(8) (4)において、前記黒画素レベル算出ステップは、前記エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から前記所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素をカウントするステップを含む。
(9) (8)において、前記カウントステップは、前記処理対象画素の近傍に存在する前記黒画素に大きな重み付けをしてカウントする。
(10) (4)において、前記エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の色画素に基づき色画素レベルを算出するステップをさらに含み、
前記決定ステップは、前記算出された黒画素レベルと前記算出された色画素レベルとを比較するステップを含む。
(11) (10)において、前記黒画素レベル算出ステップは、エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素をカウントするステップを含み、
前記色画素レベル算出ステップは、前記エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から前記所定の範囲内に存在する孤立点以外の色画素をカウントするステップを含む。
(12) (10)において、前記黒画素をカウントするステップは、近傍に存在する前記黒画素に大きな重み付けをしてカウントし、
前記色画素をカウントするステップは、近傍に存在する前記色画素に大きな重み付けをしてカウントする。
(13) 画像中のエッジ領域を検出するステップと、
画像中の孤立点を検出するステップと、
画像中の画素が黒画素か否かを判定するステップと、
前記エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から所定の範囲内に存在する孤立点以外の黒画素に基づき、前記処理対象画素の黒画素レベルを算出するステップと、
前記算出された黒画素レベルに基づき、前記処理対象画素が黒画素か否かを決定するステップとを含む、画像処理方法。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態における画像処理装置が適用されるタンデム方式のカラー複写機の概略構成を示す模式的断面図である。 第1の実施の形態における画像処理装置の機能を示す機能ブロック図である。 領域判別部のハード構成の一部を示すブロック図である。 黒画素検出部の詳細な構成を示すブロック図である。 彩度リファレンステーブルの一例を示す図である。 1次微分フィルタの一例を示す図である。 2次微分フィルタの一例を示す図である。 孤立点検出用フィルタの一例を示す図である。 黒画素レベル算出部のハード構成を示すブロック図である。 重み付け値の一例を示す図である。 第1の実施の形態における変形された領域判別部のハード構成を示すブロック図である。 変形された領域判別部における色画素検出部の詳細なハード構成を示すブロック図である。 彩度リファレンステーブルTbの一例を示す別の図である。 色画素レベル算出部のハード構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるプリントシステムの全体概要を示す図である。 第2の実施の形態における画像処理装置で実行される文字領域判別処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態における画像処理装置で実行される文字領域判別処理の流れを示す別のフローチャートである。
符号の説明
1 MFP、2 画像処理装置、3 ネットワーク、10 画像処理装置、100 カラー複写機、101 イメージリーダ部、200,200A 領域判別部、201 黒画素検出部、202 エッジ検出部、203 孤立点検出部、204 黒画素レベル算出部、205,205A 領域決定部、206 色画素検出部、207 色画素レベル算出部、211 変換部、212 彩度算出部、213,213A 彩度リファレンス抽出部、214 比較部、241,271 AND回路、242,272 カウンタ、300 画像処理部。

Claims (5)

  1. 画像中のエッジ領域を検出するエッジ検出手段と、
    画像中の孤立点を検出する孤立点検出手段と、
    前記エッジ領域に含まれる画素が基準値を超えない彩度を有する無彩色画素か否かを判定する判定手段と、
    処理対象画素それぞれにおいて、前記エッジ領域に含まれる画素であって、前記処理対象画素から所定の範囲内に存在する前記孤立点以外の前記無彩色画素の数をカウントし、前記無彩色画素の数に基づき、黒画素レベルを算出する黒画素レベル算出手段と、
    前記黒画素レベルがしきい値を超える場合に、前記処理対象画素が黒画素であると決定する決定手段とを備えた、画像処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記黒画素レベルが、前記所定の範囲に存在する画素の数に基づいて定まるしきい値を超える場合に、前記処理対象画素が黒画素であると決定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記黒画素レベル算出手段は、前記無彩色画素の数に前記処理対象画素からの距離に応じた重み付け値を乗じて前記無彩色画素の数をカウントする、請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記エッジ領域に含まれる画素が第2の基準値を超える彩度を有する色画素か否かを判定する第2の判定手段と、
    前記処理対象画素それぞれにおいて、前記エッジ領域に含まれる画素であって、処理対象画素から前記所定の範囲内に存在する前記孤立点以外の前記色画素の数をカウントし、前記色画素の数に基づき色画素レベルを算出する色画素レベル算出手段をさらに備え、
    前記決定手段は、前記算出された黒画素レベル前記算出された色画素レベルを超える場合に、前記処理対象画素が黒画素であると決定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記黒画素レベル算出手段は、前記無彩色画素の数に前記処理対象画素からの距離に応じた重み付け値を乗じて前記無彩色画素の数をカウントし、
    前記色画素レベル算出手段は、前記色画素の数に前記処理対象画素からの距離に応じた重み付け値を乗じて前記色画素の数をカウントする、請求項に記載の画像処理装置。
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