しかしながら、縁無し印刷の場合、印刷紙の縁部の端部にまで印刷するため、印刷画像を形成する感光体の汚れの程度が高くなる。そのため、縁部無し印刷を行う場合は、画像出力機器に大きな負担がかかり、部品の寿命が短縮され易い。従って、縁無し印刷を多用する場合、従来のように単純に感光体の回転駆動時間や画像出力枚数によっては、感光体や機器、あるいは消耗品の寿命を高精度に判定できないという問題が生じてきた。
さらに、単なる文字だけの印刷と写真などの画像印刷とを比べると、写真などの画像印刷の方が遙かに画像形成装置への負荷が大きくなる。写真印刷などの画像印刷が増加すると、文字印刷による画像出力よりも画像形成装置の寿命が短縮されるので、高精度に装置の寿命を予測できないという問題が生じていた。
このように、画像出力する原稿画像の種類や印刷仕様によって画像形成装置に加わる負荷は大きく異なってきており、従来のように単純に画像出力数を計数することによって寿命を予測するのでは、画像形成装置、その消耗品、および該装置の部品の寿命を高精度に予測することが困難になるという問題が生じている。
?さらに、縁無し原稿であっても、原稿の縁部に文字のみを印刷する場合は、中間調画像を印刷する場合に比べて、感光体ドラムの汚れが少なく、画像形成装置の消耗度は低い。それ故、消耗という点からは、縁部に文字のみが書かれている原稿は、余白部を有する原稿(縁有り原稿)として扱った方が、高精度の寿命予測ができる。このように、画像形成装置の寿命予測を高精度に行おうとすると、複雑な場合分けが必要になってきている。
この発明は上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、画像における余白部の有無、および入力する画像を判定して、装置や部品の寿命を高精度に判定できる画像形成装置、その寿命判定方法、およびその方法をコンピュータで実行させるプログラムを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる画像形成装置は、入力する画像信号を処理して画像出力する画像形成装置であって、前記画像信号が、余白部を有する画像であるか否かを検出する余白部検出手段と、前記余白部検出手段が検出した余白部有り画像が出力された出力数と、余白部無し画像が出力された出力数とをそれぞれ計数する計数手段と、前記計数手段によってそれぞれ計数された前記余白部有り画像の画像出力数および前記余白部無し画像の画像出力数に対して、前記余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算する加算手段と、前記加算手段により加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、前記画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えたと判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
この請求項1にかかる画像形成装置によれば、余白部検出手段が入力する画像信号は余白部を有する画像であるか否かを検出し、計数手段が余白部有り画像と無し画像とのそれぞれの出力数を計数する。加算手段は、それぞれ計数された余白部有りおよび無し画像の画像出力数に対して、余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された係数を乗じて加算し、判定手段は、加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えたと判定する。この構成によって、画像出力する画像に余白部が有るか無いかによる装置への影響をそれぞれ盛り込んで消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命を高精度に予測することができる。
また、請求項2にかかる画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、入力した前記画像信号の画像の種別を判定する種別判定手段を、さらに備え、前記計数手段は、前記種別判定手段によって判定された画像の種別ごとに前記余白部有り画像が出力された出力数と、前記画像の種別ごとに前記余白部無し画像が出力された出力数とを計数するものであり、前記加算手段は、前記画像の種別ごとの前記余白部有り画像の各画像出力数および前記画像の種別ごとの前記余白部無し画像の各画像出力数に対して、前記画像の種別ごとに前記余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであり、前記判定手段は、前記加算手段により加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、前記画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えたと判定するものであることを特徴とする。
この請求項2にかかる画像形成装置によれば、請求項1に記載の画像形成装置において、入力した画像信号の画像の種別を判定する種別判定手段をさらに備え、計数手段は、判定された画像の種別ごとに余白部有り画像が出力された出力数と、画像の種別ごとに余白部無し画像が出力された出力数とを計数するものであり、加算手段は、画像の種別ごとの余白部有り画像の各画像出力数および画像の種別ごとの余白部無し画像の各画像出力数に対して、画像の種別ごとに余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された係数を乗じて加算し、判定手段は、加算された加算値を所定の閾値と比較して画像形成装置およびその部分の消耗度を判定する。この構成によって、画像出力する画像に余白部が有るか無いかにさらに画像の種別を加味して、装置への影響をさらに画像種に従って消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命をさらに高精度に予測することができる。
また、請求項3にかかる画像形成装置は、入力する画像信号を処理して画像出力する画像形成装置であって、前記画像信号の画像の所定領域を検出する所定域検出手段と、前記所定域検出手段によって検出された所定領域における前記画像信号の画像の種別を判定する種別判定手段と、前記種別判定手段が判定するそれぞれの種別ごとの画像出力数をそれぞれ計数する計数手段と、前記計数手段によって前記種別ごとにそれぞれ計数された画像出力数に対して、前記種別に従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算する加算手段と、前記加算手段により加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、前記画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えたと判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
この請求項3にかかる画像形成装置によれば、所定域検出手段が入力する画像信号画像の所定領域を検出し、種別判定手段が所定領域における画像信号の画像の種別を判定し、計数手段がそれぞれの種別の画像ごとの出力数をそれぞれ計数する。加算手段が、種別ごとの画像出力数に対して、それぞれ予め設定された係数を乗じて加算し、判定手段が加算された加算値と閾値とを比較して画像形成装置およびその部分の消耗度を判定する。この構成によって、画像出力する画像の特に装置への影響の大きい余白部における種別を判断して消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項4にかかる画像形成装置は、請求項2または3に記載の画像形成装置において、前記種別判定手段は、前記入力画像が文字のみからなる画像か否かを判定するものであり、前記計数手段は、前記種別判定手段によって判定された前記文字のみからなる画像の出力数および否と判定された画像の出力数をそれぞれ計数するものであり、前記加算手段は、前記計数手段によってそれぞれ計数された画像の出力数に対して、前記文字のみからなる画像であるか否かに従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであることを特徴とする。
この請求項4にかかる画像形成装置によれば、請求項2または3に記載の画像形成装置において、種別判定手段は入力画像が文字のみからなる画像か否かを判定し、計数手段は、文字のみからなる画像であるか否かの画像出力数をそれぞれ計数する。加算手段は、それぞれ計数された画像出力数に対して、種別に従ってそれぞれ予め設定された係数を乗じて加算するので、文字のみからなる原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項5にかかる画像形成装置は、請求項2または3に記載の画像形成装置において、前記種別判定手段は、前記入力画像が疑似中間調を含む画像であるか否かを判定するものであり、前記計数手段は、前記種別判定手段によって判定された前記疑似中間調を含む画像の出力数および否と判定された画像の出力数をそれぞれ計数するものであり、前記加算手段は、前記計数手段によってそれぞれ計数された画像の出力数に対して、前記疑似中間調を含む画像であるか否かに従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであることを特徴とする。
この請求項5にかかる画像形成装置によれば、請求項2または3に記載の画像形成装置において、種別判定手段は入力画像が疑似中間調を含む画像であるか否かを判定し、計数手段は、疑似中間調を含む画像であるか否かに従って画像出力数を計数する。加算手段は、区別して計数された画像出力数に対して、疑似中間調の有無に従ってそれぞれ予め設定された係数を乗じて加算するので、疑似中間調を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項6にかかる画像形成装置は、請求項2または3に記載の画像形成装置において、前記種別判定手段は、前記入力画像が網点画像を含む画像であるか否かを判定するものであり、前記計数手段は、前記種別判定手段によって判定された前記網点画像を含む画像の出力数および否と判定された画像の出力数をそれぞれ計数するものであり、前記加算手段は、前記計数手段によってそれぞれ計数された画像出力数に対して、前記網点画像を含む画像であるか否かに従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであることを特徴とする。
この請求項6にかかる画像形成装置によれば、請求項2または3に記載の画像形成装置において、種別判定手段は入力画像が網点画像を含む画像であるか否かを判定し、計数手段は網点画像を含む画像であるか否かに従って画像出力数を計数する。加算手段は、区別して計数された画像出力数に対して、網点画像を含む画像であるか否かに従ってそれぞれ予め設定された係数を乗じて加算するので、網点画像を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、像画形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項7にかかる画像形成装置は、請求項2または3に記載の画像形成装置において、前記種別判定手段は、前記入力画像が原稿を1度以上複写された再複写画像を含むか否かを判定するものであり、前記計数手段は、前記種別判定手段によって判定された前記再複写画像を含む画像の出力数および否と判定された画像の出力数をそれぞれ計数するものであり、前記加算手段は、前記計数手段によってそれぞれ計数された画像出力数に対して、前記再複写画像を含む画像であるか否かに従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであることを特徴とする。
この請求項7にかかる画像形成装置によれば、請求項2または3に記載の画像形成装置において、種別判定手段は入力画像がジェネレーション画像を含むか否かを判定し、計数手段はジェネレーション画像を含む画像であるか否かに従って画像出力数を計数する。加算手段は、区別して計数された画像出力数に対して、ジェネレーション画像を含む画像であるか否かに従って予め設定された係数を乗じて加算するので、ジェネレーション画像を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項8にかかる画像形成装置は、請求項2または3に記載の画像形成装置において、前記種別判定手段は、前記入力画像が印画紙中間調画像を含むか否かを判定するものであり、前記計数手段は、前記種別判定手段によって判定された前記印画紙中間調画像を含む画の出力数および否と判定された画像の出力数をそれぞれ計数するものであり、前記加算手段は、前記計数手段によってそれぞれ計数された画像出力数に対して、前記印画紙中間調画像を含む画像であるか否かに従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであることを特徴とする。
この請求項8にかかる画像形成装置によれば、請求項2または3に記載の画像形成装置において、種別判定手段は入力画像が印画紙中間調画像を含むか否かを判定し、計数手段は印画紙中間調画像含む画像であるか否かに従って画像出力数を計数する。加算手段は、区別して計数された画像出力数に対して、印画紙中間調画像を含む画像であるか否かに従って予め設定された係数を乗じて加算するので、印画紙中間調画像を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項9にかかる画像形成装置は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記加算手段は、前記余白部検出手段が検出した余白部有り画像の係数を0として加算するものであることを特徴とする。
この請求項9にかかる画像形成装置によれば、請求項1または2に記載の画像形成装置において、加算手段は、余白部検出手段が検出した余白部有り画像の係数を0として加算するので、余白部無し画像のみによる消耗度を判定することができるので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項10にかかる画像形成装置は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記加算手段は、前記余白部検出手段が検出した余白部有り画像の係数を、前記余白部無し画像の係数以下に設定して加算するものであることを特徴とする。
この請求項10にかかる画像形成装置によれば、請求項1または2に記載の画像形成装置において、加算手段は、余白部検出手段が検出した余白部有り画像の係数は、余白部無し画像の係数以下に設定して加算するので、余白部無し画像を余白部有り画像よりも消耗度が高いとして装置およびその部分の消耗度を判定することができるので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる。
また、請求項11にかかる画像形成装置の寿命判定方法は、入力した画像信号を処理して画像出力する画像形成装置の寿命判定方法であって、前記入力した画像信号の画像が余白部を有するか否かを検出する余白部検出工程と、前記余白部検出工程によって検出された余白部有り画像と余白部無し画像との画像出力数をそれぞれ計数する計数工程と、前記計数工程によってそれぞれ計数された前記余白部有り原稿の画像出力数および余白部無し原稿の画像出力数に対して、前記余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算する加算工程と、前記加算工程において加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、前記画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えていると判定する判定工程と、を含むことを特徴とする。
この請求項11にかかる画像形成装置の寿命判定方法によると、入力した画像信号の画像が余白部を有するか否かを検出し、検出された余白部有り画像と余白部無し画像とに従って計数し、区別して計数された余白部有り原稿の画像出力数および余白部無し原稿の画像出力数に対して、それぞれ余白部の有無に従って予め設定された係数を乗じて加算し、加算された加算値と所定の閾値とを比較して画像形成装置およびその所定の部分の消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易に高精度に予測することができる。
また、請求項12にかかる画像形成装置の寿命判定方法は、請求項11に記載の画像形成装置の寿命判定方法において、入力した前記画像信号の画像の種別を判定する種別判定工程を、さらに備え、前記計数工程は、前記種別判定工程によって判定された画像の種別ごとに前記余白部有り画像が出力された出力数と、前記画像の種別ごとに前記余白部無し画像が出力された出力数とを計数するものであり、前記加算工程は、前記画像の種別ごとの前記余白部有り画像の各画像出力数および前記画像の種別ごとの前記余白部無し画像の各画像出力数に対して、前記画像の種別ごとに前記余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算するものであり、前記判定工程は、前記加算工程により加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、前記画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えていると判定するものであることを特徴とする。
この請求項12にかかる画像形成装置の寿命判定方法は、請求項11に記載の画像形成装置の寿命判定方法において、さらに入力した画像信号の画像の種別を判定し、判定された画像の種別ごとに余白部有り画像が出力された出力数と、画像の種別ごとに余白部無し画像が出力された出力数とを計数し、画像の種別ごとの余白部有り画像の各画像出力数および画像の種別ごとの余白部無し画像の各画像出力数に対して、画像の種別ごとに余白部の有無に従ってそれぞれ予め設定された係数を乗じて加算して加算値と閾値とを比較判定するので、さらに画像の種別を加味して装置の消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命をさらに高精度に予測することができる。
また、請求項13にかかる画像形成装置の寿命判定方法は、入力する画像信号を処理して画像出力する画像形成装置の寿命判定方法であって、前記入力した画像信号の画像の所定領域を検出する所定域検出工程と、前記所定域検出工程によって検出された所定領域における前記画像信号の画像の種別を判定する種別判定工程と、前記種別判定工程において判定されたそれぞれの種別ごとの画像の画像出力数をそれぞれ計数する計数工程と、前記計数工程によって計数されたそれぞれの画像出力数に対して、前記種別に従ってそれぞれ予め設定された消耗の度合いを表す係数を乗じて加算する加算工程と、前記加算工程により加算された加算値が所定の閾値を超えるか否かを判別して超えたと判別した場合、前記画像形成装置および前記画像形成装置の所定の部分から選択される少なくとも1つが所定の消耗度を超えたと判定する判定工程と、を含むことを特徴とする。
この請求項13にかかる画像形成装置の寿命判定方法は、入力した画像信号の画像の所定領域を検出し、検出された所定領域における画像信号の画像の種別を判定し、判定されたそれぞれの種別ごとの画像の画像出力数を計数し、所定領域における画像信号の画像の種別ごとに計数された画像出力数に対して、判定された種別に従って予め設定された係数を乗じて加算し、その加算値を所定の閾値と比較判定して、装置およびその部分の消耗度を判定する。この構成により、特に装置の消耗に大きな影響を与える余白部の画像の種別を判定して消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易に高精度に予測することができる。
また、請求項14にかかる画像形成装置の寿命判定方法をコンピュータに実行させるプログラムは、請求項11〜13に記載の画像形成装置の寿命判定方法をコンピュータに実行させることを特徴とするので、請求項11〜13のいずれか1つに記載の画像形成装置の寿命判定方法をコンピュータで実行させることができる。
請求項1にかかる画像形成装置は、画像出力する画像に余白部が有るか無いかによる装置への影響を加味して消耗度を判定するので、装置およびその部分の寿命を高精度に予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項2にかかる画像形成装置は、画像出力する画像に余白部が有るか無いかにさらに画像の種別を加味して装置への消耗度を判定するので、装置およびその部分の寿命をさらに高精度に予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項3にかかる画像形成装置は、画像出力する画像の特に装置への影響の大きい余白部における種別を判断して消耗度を判定するので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項4にかかる画像形成装置は、文字のみからなる原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項5にかかる画像形成装置は、疑似中間調を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項6にかかる画像形成装置は、網点画像を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項7にかかる画像形成装置は、再複写された再複写画像(ジェネレーション画像)を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項8にかかる画像形成装置は、印画紙中間調画像を含む原稿であるか否かによる消耗度の違いを加味して装置およびその部品の消耗度を判定できるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項9にかかる画像形成装置は、余白部無し画像のみによる消耗度を判定することができるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項10にかかる画像形成装置は、余白部無し画像を余白部有り画像よりも消耗度が高いとして装置およびその部分の消耗度を判定することができるので、装置およびその部分の寿命を簡易な方法によって高精度に能率良く予測することができる画像形成装置を提供できるという効果を奏する。
また、請求項11にかかる画像形成装置の寿命判定方法は、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易に高精度に予測することができる画像形成装置の寿命予測方法を提供できるという効果を奏する。
また、請求項12にかかる画像形成装置の寿命判定方法によると、さらに画像の種別を加味して装置の消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命をさらに高精度に予測することができる画像形成装置の寿命予測方法を提供できるという効果を奏する。
また、請求項13にかかる画像形成装置の寿命判定方法によると、特に装置の消耗に大きな影響を与える余白部における画像の種別を判定して消耗度を判定するので、画像形成装置およびその部分の寿命を簡易に高精度に予測することができる画像形成装置の寿命予測方法を提供できるという効果を奏する。
また、請求項14にかかる画像形成装置の寿命判定方法をコンピュータに実行させるプログラムによると、請求項11〜13のいずれか1つに記載の画像形成装置の寿命判定方法をコンピュータで実行させることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像形成装置の寿命判定方法、およびその方法をコンピュータで実行させるプログラムの最良な実施の形態1〜3を、複写機を例にして詳細に説明する。
(1.実施の形態1)
(1.1.全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1による複写機の構成を示す機能的ブロック図である。複写機は、CCD(Charged Couple Device)2,出力サイズ決定回路3、余白部検出回路4、計数部5、加算部6、判定部7、制御部8、画像処理部9、プリンタ部10、操作表示部11、および記憶部12を備える。
CCD2は、原稿の画像を画像入力する。出力サイズ決定回路3は、複写機の原稿載置面に載置された原稿に対して、印刷出力するサイズを決定する回路である。ここでは、簡単のために等倍で画像出力することとする。
余白部検出部4は、CCD2からの画像入力信号および出力サイズ決定回路3からの信号を受信し、読み取る原稿が縁有り(余白部を有する)原稿であるか、縁無し(余白部を有しない)原稿であるかを検出する。
計数部5は、プリンタ部10において画像出力する際、縁有り原稿および縁無し原稿に分けてそれぞれの印刷出力数を計数する。
加算部6は,余白部検出部4によって縁無し原稿であると検出されて計数部5によって計数された印刷数に対して、縁無し原稿に対して設定された重み付けである係数をかけ、かつ余白部検出部4によって縁有り原稿であると検出されて計数部5によって計数された印刷数に対して、縁有り原稿に対して設定された重み付けである係数をかけて、和を求める。即ち、縁有り無し原稿によるそれぞれの印刷枚数に対して縁の有無それぞれに対して設定された係数を掛けて加算した和、即ち加算値(=加重総和)を算出する。
判定部7は、加算部6によって算出された加算値と所定の閾値とを比較し、算出された加算値が所定の閾値以上である場合、複写機あるいは複写機の部分の少なくとも1つ以上が、所定の消耗度を超えていると判定する。
制御部8は、プリンタ部10および操作表示部11を制御する。
画像処理部9は、CCD2からの画像入力、出力サイズ決定回路3により決定された出力サイズ信号、余白部検出部からの検出信号、および操作表示部11から入力されるキーイベント信号を受信して、画像出力のための画像処理を行う。プリンタ部10は、画像処理部9によって処理された画像を印刷出力する。
記憶部12はデータベース13を備えて、原稿種および縁有り無し原稿によって設定される加算におけるそれぞれの重み付け係数、算出された加算値、および所定の閾値を記憶する。
(1.2.余白部検出部)
図2は、実施の形態1による複写機の余白部検出部の構成を示す機能的ブロック図である。余白部検出部4は、最大矩形算出回路41、および比較器42を備える。
CCD2は、ラインセンサであり原稿を一次元的に走査し光学的に読み取る。CCD2からの出力は8bitのデジタル信号である。説明のため白側の信号値を値が小さいとし、黒側を値が大きいと定義する。CCD2が原稿を読み取りながら、出力信号を受信する最大矩形算出回路41は、最大矩形の算出を行う(後述)。ただし、画像を一旦記憶部12に保持し、最大矩形算出を行う際に保持した画像データをサーチするように構成しても良い。
図3は複写機の原稿の位置合わせを説明する図である。原稿の置き方は、図3に示すように、図に向かって左上を主走査線および副走査線の出発点として、原稿を詰めて原稿台に載置する。なお、原稿の縁有り・無しを判定するために、原稿の抑え板の色を白色としておく。
図2に示した出力サイズ決定回路3は、入力する原稿画像に対して出力するサイズを決定する回路である。ここでは、説明を簡単にするために、等倍で画像を複写するものとする。変倍やセンタリング機能に代表される画像移動の動作はここでは説明しない。それらの画像移動の技術は公知技術である。例えば、「50%縮小、かつセンタリング」が指定されれば、原稿が縁無し原稿であったとしても、出力画像の縁部に印刷(複写)されることは無いので、余白部を有する原稿として扱かう。
出力サイズを決定する方式は、二つの方式がある。ここで、等倍を仮定しているので、出力サイズの決定は原稿サイズの検知と等価である。原稿サイズ検知の方式の一つは、複写機に一般的に行われているユーザーのサイズ指定である。他の方式は自動で原稿のサイズを判定する場合に利用されるAPSセンサを用いた方式である。APSセンサを用いる方式は公知技術(例えば特開平11−205547号公報)であるので、ここでは説明を省略する。
図4は、余白部検出部4による余白部検出動作を説明する図である。最大矩形算出回路41は、CCD2から順次入力される画像データにより、図4に示すように非白画素の存在する領域から、矩形位置を表わす座標点である(x1,y1)、(x2,y2)を取得する。これは、入力される画像を所定の閾値で二値化し、黒画素(非白画素)領域の主走査方向の最大値x2と最小値x1、および副走査方向の最大値y2と最小値y1を検出する。このようにして主副走査方向の最大値および最小値を検知することによって、最大矩形が検出可能である。
比較器42は、最大矩形算出回路41で算出された(x1,y1)、(x2,y2)に対して閾値判定(大小関係の判定)を行い、余白部を有する原稿か否かを判定する。スキャナの解像度が例えば400dpiであるとし、原稿サイズがA4縦である場合、その画素数は主走査方向が約3360画素であり、副走査が約4752画素となる。ここで5mm(80画素相当)より大きな余白を周囲に持つ原稿を、余白部を有する原稿(縁有り原稿)と定義すれば、比較器42は、次の(1)式および(2)式を満たす場合は、余白部を有する原稿であると判別する。
80<x1、かつx2<(3360−80) (1)
80<y1、かつy2<(4752−80) (2)
なお、5mm(80画素)は、説明のための値であり、目的に応じて相応しい値を設定すれば良い。
比較器42における結果に応じて、余白部を有する原稿(1)か、あるいは縁無し原稿(0)かの信号を出力する。このようにして、余白部検出部4は、原稿に余白部があるか無いかを検出する。
(1.3.消耗度の判定)
計数部5は、余白部有り原稿による印刷出力数と、余白部無し原稿による印刷出力数とを、それぞれ計数する。
加算部6は、余白部有り原稿による画像出力数に対して余白部有り原稿について設定されている重みを係数として掛け、また余白部無し原稿による画像出力数に対して余白部無し原稿について設定されている重みを係数として掛けて、加算する。即ち、加算値(=加重総和)を求める。それぞれの係数は予め設定されており、記憶部12のデータベース13に記憶され、加算部6が読み出して用いる。この加算は、複写機が画像出力するたびに行い、加算された加算値をデータベース13に再び記憶する。こうして印刷出力する毎に加算される加算値は、積算されて記憶される。
判定部7は、加算部14が算出する加算値と所定の閾値とを比較する。判定部7が、加算値が閾値を超えたと判定した場合、複写機および複写機の部分の少なくとも1つが所定の消耗度を超えたと判定する。ここで、部分としては、装置そのもの、装置部品、および消耗品を含む。
ここで計数部5が、縁無し原稿をa枚、縁有り原稿をb枚印刷したと計数し、それぞれの重み付け係数がA、Bである場合、加算部6は加算値Z=Aa+Bbを加算する。そして、閾値がCであると設定されていれば、判定部7は、算出された加算値と閾値Cの関係を、Z≧Cであるか否かを判別し、Z≧Cであると判別した場合、複写機、複写機の部分、あるいは複写機の消耗品などが所定の消耗度を超えていると判断する。この判定部7の判断によって、装置などの高精度の寿命予測が可能となる。
判定部7が所定の消耗度を超えたと判別したときは、警報(不図示)を操作表示部11に表示することが望ましい。それによって、複写機の、例えば感光体ドラムの点検時期、あるいはトナーの交換時期などを操作者あるいは機器管理者に対して通知することが出来るからである。
ここで、余白部有りと無しでは、装置に影響を与える消耗の程度が異なる。係数AおよびBは、装置に対する消耗の度合いを表している。一般に縁無し原稿を複写する方が縁有り原稿を複写するよりも装置に対する消耗度は激しい。そのため一般に、縁無し原稿の印刷数に掛ける係数Bと、縁有り原稿の印刷数に掛ける係数Aとの大小関係は、A≧Bである。
例えば、縁無し原稿の印刷は、縁有り原稿の印刷の2倍の消耗度であると推定される場合は、A=1、B=0.5と設定すればよい。
また例えば、縁無し原稿だけの印刷によって、消耗度を判定したい場合は、係数A=1、およびB=0と設定すればよい。
また単純に、縁の有無にかかわらず印刷枚数だけによって消耗度を判定したい場合は、係数A=1、およびB=1と設定すればよい。このように係数を任意に設定することによって、種々の消耗度を係数に反映させて加算値に反映させることができるので、種々の消耗度に応じて高精度に装置の消耗度を判定できる。
装置あるいは装置の一部の消耗度を判定することは、寿命を判定し予測することと実質的に同じである。
(1.4.消耗判定手順)
図5は、実施の形態1による複写機の寿命予測の手順を示すフローチャートである。操作者は、まず原稿を読み取り台に載置して操作表示部11を操作し、CCD2に読み取りを開始させる。最大矩形算出回路41はCCD2から送信される画像信号を受信して、最大矩形の検出動作を行う(ステップS101)。最大矩形算出回路41が最大矩形の検出を終了しない場合はそのまま検出動作を続け(ステップS101のNo)、検出が終了した場合(ステップS101のYes)、比較器42は、出力サイズ決定回路3が出力する用紙サイズ決定の信号を検出動作を行う(ステップS102)。
比較器42が、出力サイズ信号の検出を終了しない場合は、継続して検出動作を続ける(ステップS102のNo)。比較器42が用紙サイズ決定の信号を検出し終わった場合(ステップS102のYes)、比較器42は最大矩形信号と用紙サイズを示す信号とを比較して、余白部の有無を判別する。(ステップS103)。
余白部検出部4が原稿に余白部が有ると検出した場合(ステップS103のYes)、加算部6は、縁有り原稿に対して予め設定されている係数Bを選択する(ステップS104)。また、余白部検出部4が原稿に余白部を検出しなかった場合(ステップS103のNo)、加算部6は、縁無し原稿に対して予め設定されている係数Aを選択する(ステップS105)。
縁の有無に従ってそれぞれの計数を選択され、余白部検出部4によって余白部の有無を検出した後、読み取られた原稿は、画像処理部5によって画像処理され、プリンタ部10によって印刷出力される(ステップS106)。この時、計数部5は、それぞれ縁無し原稿の場合の印刷数aおよび縁有り原稿の場合の印刷数bを計数する(ステップS107)。
加算部6は、計数部5によって計数された縁有り原稿の画像出力数bに対して設定された係数Bを掛け、かつ計数部5によって計数された縁無し原稿による画像出力数aに対して設定された係数Aを掛けて、その和、即ち加算値Z=Aa+Bbを算出する(ステップS108)。
判定部7は、加算部6によって算出された加算値Zを、判定部の記憶部12に予め記憶されているそれまでの加重総和値を読み出して、さらに加えて、新たな加算値とし、所定の閾値Cと比較する(ステップS109)。判定部7は、加算値が所定の閾値以上であると判別した場合(ステップS109のYes)、複写機あるいは複写機の所定の部分が所定の消耗度を超えて消耗していると判断し、操作表示部11に警報を表示する(ステップS110)。そして、算出された加重総和を判定部の記憶部12のデータベース13に記憶する(ステップS111)。一方、判定部7が、加算値が閾値より小さいと判別した場合(ステップS110のNo)、そのまま積算された加算値を記憶部12のデータベース13に記憶させる(ステップS111)。
(1.5.効果)
実施の形態1による複写機によれば、余白部検出部4によって縁有り原稿と縁無し原稿とが判定されて、それぞれに対応して設定されている重み付けの係数を、それぞれの画像出力数に対して掛けて加算値を算出する。余白部有りと無しでは、装置に影響を与える消耗の程度が異なり、装置に対して与える消耗度を反映した装置の消耗度を判定することができる。
それまでの加算値に対して今回の加算値を加えて累積した加算値とし、閾値と比較することによって、閾値を超えた場合、複写機あるいは複写機の所定の部分の消耗度が所定の消耗度を超えたと判別するので、高精度に装置の消耗が判定でき、即ち寿命が予測できるので、無駄を避け的確にメンテナンスや消耗部品の交換を行うことができる。
(1.6.他の余白部検出部の例)
図6は、本発明の実施の形態1による他の余白部検出部の構成を示す機能的ブロック図である。図2に示した余白部検出部と同じ符合のブロックは、同一の構成であるので説明を省略する。図6に示した余白部検出部4aは、非白地画素検出回路43、エリア設定回路44、AND回路45、およびカウンタ・比較回路46を備える。
非白地画素検出回路43は、CCD2からの画像データを所定の閾値で二値化し、白地でない画素すなわち紙白以外の領域に属す画素を検出する。
エリア設定回路44は、原稿サイズ情報に基づき原稿の縁領域を決定する。例えば、既述した例のように5mmを縁領域幅とすれば、それぞれの辺から5mmに相当する約80画素分内部に入った部分が縁(余白部)を示すエリアとして設定される。
図7は、エリア設定回路によって設定された縁部を示す図である。図7において、原稿74に対して、斜線で示された部分75が縁部の例である。
AND回路45は、注目画素が縁の領域に属しかつ非白画素である(これをアクティブ画素とする)か否かを判定する。
カウンタ・比較回路46は、前述のアクティブ画素をカウンタで計数し、その計数値に対し所定の閾値で比較判定処理することにより、画像入力する原稿が余白部を有する原稿であるか否かを判定する。このようにして、余白部検出部4aによって余白部が検出される。
(1.7.ハードウェア構成)
図8は、実施の形態1による複写機のハードウェア構成例を示す図である。上記において説明した複写機は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータシステムで実行することによって実現できる。コンピュータ20は、CPU(Central Processing Unit)21によって装置全体が制御されている。CPU21には、バス25を介してROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)24が接続されている。また、バス25には画像入力装置2、プリンタ部10、および操作表示部11が接続されている。
RAM23には、CPU21に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。またRAM23には、CPU21による処理に必要な各種データが格納される。ハードディスク24には、OS、各種ドライバプログラム、アプリケーションプログラムなどが格納される。本実施の形態をコンピュータ20上で実現するには、コンピュータ20にドライバプログラムを実装する。
(2.実施の形態2)
(2.1.全体構成)
図9は、この発明の実施の形態2による複写機の構成を示す機能的ブロック図である。実施の形態2による複写機が実施の形態1と異なる点は、原稿種を判定する原稿種判定部14を備え、判定部7aは、原稿種の違いを加味して複写機の消耗度を高精度に判定するものである点である。実施の形態1と同符号のブロックは同じ構成要素であるとして特に、説明を省略する。
ここで原稿種判定部14は、本発明の種別判定手段を構成する。
図10は、実施の形態2による複写機の余白部検出部および原稿種判定部の構成を示す機能的ブロック図である。ここで余白部検出部4は、実施の形態1において説明した構成と同じである。余白部検出部4は、画像入力する原稿が縁有りであるか否かを判定する。
原稿種判定部14は、入力画像から原稿の原稿種を判定する。原稿種判定部14は、例えば特開平7−298074号公報に開示されている公知技術を用いることができる。余白部検出部4が検出した情報と、原稿種判定部14が判定した判定情報とは、計数部5に送信される。
計数部5は、受信した検出情報、および判定情報により余白部の有り無し、および判定された原稿種の違いに従ってプリンタ部10が画像出力した枚数を計数する。
判定部7は、計数部によって計数された余白部の有り無し、および判定された原稿種に従ってプリンタ部10が画像出力した枚数に対して、それぞれ余白部の有り無し、および判定された原稿種に従って予め設定されている重み付け計数を掛け、加算値を算出し、算出された加算値を閾値と比較して、装置あるいは装置の部分の少なくとも1つ以上の消耗度を判定する。このようにして余白部の有無だけでなく、原稿画像の原稿種の違いをも加味した消耗度を判定できるので、複写機、その部品、およびそれに用いる消耗品の消耗度をより高精度に予測することができる。
(2.2.原稿種として文字を判定する文字判定部を用いる場合)
ここで、原稿種を判定する原稿種判定部として文字原稿判定部の場合について説明する。文字判定部は、文字のみからなる原稿と、文字のみからならない原稿(非文字原稿と略する)とを判定する。
図11は、実施の形態2による複写機に使用する文字原稿判定部14aの構成を示す機能的ブロック図である。文字原稿判定部14aは、文字画像を検出し、文字のみからなる原稿であるか否かを判定するものである。
ここで文字原稿判定部14aは、文字画素検出回路141a、カウンタ回路142a、比較器143a、144a、および文字判定部145aを備える。
文字画素検出回路141aは、入力画像信号Gから文字の一部である画素(以下、文字画素と称する)を検出し、カウンタ回路142aは、原稿の全領域から検出された文字画素を計数し、計数値C0を取得する。比較器143aおよび144aは、計数値C0と所定の閾値th1、th2とを比較する。
文字判定部145aは、C0>th1のときS1=2(多い)、C0<th2の時S1=0(少ない)、その他の時S1=1(中程度)とした3値の出力信号S1を出力する。文字判定部145aがS1=3と判定した場合、原稿は文字のみからなる原稿であると判定する。このようにして文字原稿判定部14aは、原稿が文字のみからなる原稿であるか否かを判定する。
計数部5はここで、縁部の有無に加えて、原稿が文字のみからなる原稿であるか否かをも分けてそれぞれの印刷数を計数する。そして、加算部6は、縁部の有無だけではなく、原稿が文字のみからなる原稿であるか否かをも加味して、予め設定されている計数を選択して加算値を算出する。
判定部7は、上記加算値、または累積された加算値を所定の閾値と比較することによって装置の消耗度を、即ち寿命予測を行うことができる。このようにして、原稿画像に縁部が有る無しに加えて、原稿が文字のみからなる原稿であるか否かをも加味して消耗度の予測を行うので、より高精度の寿命予測が可能となる。
加算値の具体的な計算方法は、例えば以下の通りである。計数部5が、縁無しかつ非文字原稿をa0枚、縁無しかつ文字原稿をa1枚、縁有りかつ非文字原稿をb0枚、縁有りかつ文字原稿をb1枚印刷した場合について説明する。それぞれの状態の原稿に対する重み付け係数はそれぞれA0、A1、B0、およびB1である。
加算部6は加算値Z=A0a0+A1a1+B0b0+B1b1を算出する。判定部7は、閾値がCと設定されていれば、算出された加算値と閾値Cの関係を、Z≧Cであるか否かを判別し、Z≧Cであると判別した場合、複写機、複写機の部分、あるいは複写機の消耗品などが所定の消耗度を超えていると判断する。この判定部7の判断によって、縁有り無しに加えて文字のみからなる原稿であるか文字のみの原稿ではないかの判定をも加味して装置やその部品を高精度に寿命予測することができる。
判定部7が所定の消耗度を超えたと判別したときは、警報(不図示)を操作表示部11に表示することが望ましい。それによって、複写機の、例えば感光体ドラムの点検時期、あるいはトナーの交換時期などを操作者あるいは機器管理者に対して通知することが出来るからである。
例えば、非文字原稿の印刷は、文字のみの原稿の印刷の2倍の消耗度であると推定される場合は、例えばA0=2、A1=1、B0=1、およびB1=0.5と設定すればよい。
この判定部7の判別によって、縁の有無の違いに加えて、文字原稿のみからなる原稿であるか否かの違いをも加味した消耗度の総和を所定の閾値と比較して消耗度の判定を行うので、より高精度の寿命予測が可能となる。
(2.3.寿命予測手順)
図12は、実施の形態2による複写機の消耗度判定の手順を示すフローチャートである。図12におけるステップS201〜203までは、図5に示した実施の形態1による手順のステップS101〜103と同じであるので、説明を省略する。
余白部検出部4が原稿に余白部を検出した場合(ステップS203のYes)、文字原稿判定部14aは、入力原稿が文字のみからなる原稿であるか否かを判定する(ステップS204)。文字のみからなる原稿であると判定した場合(ステップS204のYes)、加算部6は縁有り文字のみ原稿に対応する係数を選択する(ステップS205)。文字のみからなる原稿でないと判定した場合(ステップS204のNo)、加算部6は縁有り非文字原稿に対応する係数を選択する(ステップS206)。
一方、余白部検出部4が原稿に余白部を検出しない場合(ステップS203のNo)、文字原稿判定部14aは、入力原稿が文字のみからなる原稿であるか否かを判定する(ステップS207)。文字のみからなる原稿であると判定した場合(ステップS207のYes)、加算部6は縁無し文字原稿に対応する係数を選択する(ステップS208)。文字のみからなる原稿でないと判定された場合(ステップS207のNo)、加算部6は縁無し非文字原稿に対応する係数を選択する(ステップS209)。このようにして加算部6は、4通りにそれぞれ設定されている係数を、それぞれの場合に分けて選択する(ステップS211)。
加算部6によって、それぞれの係数が選択された後、読み取られた原稿は、画像処理部5によって画像処理され、プリンタ部10によって印刷出力される(ステップS210)。
計数部5は、縁無し非文字原稿、縁無しかつ文字原稿、縁有りかつ非文字原稿、および縁有りかつ文字原稿に従って、画像出力枚数をそれぞれ計数する。ここで計数部5は、縁無し非文字原稿をa0枚、縁無しかつ文字原稿をa1枚、縁有りかつ非文字原稿をb0枚、および縁有りかつ文字原稿をb1枚印刷したとする。それぞれの状態の原稿に対する重み付け係数はそれぞれA0、A1、B0、およびB1に予め設定されている。加算部6は加算値Z=A0a0+A1a1+B0b0+B1b1を算出する(ステップS212)。
判定部7が、加算部6によって算出された加算値Zを、判定部の記憶部(不図示)に予め記憶されているそれまでの加算値を読み出して、さらに加えて、新たに累積された加算値とし、所定の閾値Cと比較する(ステップS213)。以下のステップは、実施の形態1における(図5のステップS109)以下と同様であるので、説明を省略する。
(2.4.効果)
実施の形態2による複写機においては、余白部検出部が余白の有無を検出し、原稿種判定部が文字のみからなる原稿か否かを判定し、計数部5が縁部の有無に加えて原稿が文字のみからなる原稿であるか否かをも加味して印刷数を計数する。そして、算出部は、縁部の有無と文字のみからなる原稿であるか否かを加味して予め設定された係数を選択して加算値を算出する。判定部7は、累積した加算値を所定の閾値と比較することによって複写機の消耗度を判定するので、縁部の有無に加えて原稿が文字のみからなる原稿であるか否かをも加味して複写機の消耗度を判別し、その判別によって寿命予測を行うので、より高精度の寿命予測が可能となる。
(2.5.原稿種判定部が網点画像を検出する場合)
図13は、網点画像を検出する網点原稿判定部の機能的ブロック図である。ここでは、原稿種判定部14が網点画像を検出する網点原稿判定部14bである場合についての説明である。
網点原稿判定部14bは、網点画素検出回路141b、カウンタ回路142b、比較器143bおよび144b、および網点判定部145bを備える。
網点画素検出回路141bは、入力画像信号Gから網点の一部である画素(以下、網点画素と称する)を検出し、カウンタ回路142bは原稿の全領域から検出された網点画素を計数する。網点画素の検出方式としては、公知のピーク画素検出などの技術を用いるものとする。また、比較器143bおよび144bによる所定の閾値との比較、および判定部145bによる判定は、既述した文字画像判定の場合と同様の方式であるので説明を省略する。
網点原稿判定部14bが網点画素を検出して寿命予測を行う手順は、実施の形態2による寿命予測の手順を示すフローチャートにおいて、文字原稿判定部が文字原稿であるか否かを判定するステップS204およびステップS207において、網点原稿判定部が網点画素を含む原稿であるか否かを判定することに置き換える。
加算部6は、縁部の有無だけではなく、原稿が網点画素を含む原稿であるか否かに従ってそれぞれの係数を選択する(ステップS205,206,208,および209に対応)。計数部5は、縁部の有無に加えて、原稿が網点画素を含む原稿であるか否かをも加味して、印刷数を計数する(ステップS210に対応)。その結果、判定部7は、積算した上記加算値を所定の閾値と比較することによって装置の寿命予測を行う(ステップS213に対応)。
このようにして縁部の有無に加えて原稿が網点画素を含む原稿であるか否かを加味して寿命予測を行うので、より高精度の寿命予測が可能となる。
(2.6.原稿種判定部が写真画像を検出する場合)
図14は、写真画像を検出する写真原稿判定部の機能的ブロック図である。ここでは、原稿種判定部が写真画像を検出する写真原稿判定部である場合についての説明である。
写真原稿判定部14cは、写真画素検出回路141c、カウンタ回路142c、比較器143cおよび144c、および写真画素判定部145cを備える。写真画素検出回路141cは、3値化回路141c11およびパターンマッチング回路141c12を備える。
3値化回路141c11は、入力画像信号Gを2つの閾値で3値化し、中間レベル画素に対して、パターンマッチング回路141c12がパターンマッチングを行い、注目画素の中間レベルの画素を写真原稿画素として出力する。以下、このようなマッチング処理を原稿画像の全領域に対して行う。
カウンタ回路142cは、原稿の全領域から検出された写真画素を計数する。また、比較器143c、144cによる所定の閾値との比較、および判定部145cによる判定は、既述の網点画像判定の場合と同様の方式であるので説明を省略する。
写真原稿判定部14cが写真画素を検出して寿命予測を行う手順は、実施の形態2による複写機の寿命予測の手順を示すフローチャートにおいて、文字原稿判定部が文字原稿であるか否かを判定するステップS204およびステップS207において、写真原稿判定部が写真画素を含む原稿であるか否かを判定することに置き換える。
加算部6は、縁部の有無だけではなく、原稿が写真画素を含む原稿であるか否かにも従ってそれぞれの係数を選択する(ステップS205,206,208,および209に対応)。計数部5は、縁部の有無に加えて、原稿が写真画素を含む原稿であるか否かをも加味して、印刷数を計数する(ステップS210に対応)。その結果、判定部7は、積算した上記加算値を所定の閾値と比較することによって装置の寿命予測を行う(ステップS213に対応)。
このようにして縁部の有無に加えて原稿が写真画素を含む原稿であるか否かを加味して寿命予測を行うので、より高精度の寿命予測が可能となる。
(2.7.原稿種判定部が再複写画像を検出する場合)
原稿種判定部が、再複写画像を検出する再複写原稿判定部である場合について説明する。再複写画像とは、一度原稿が複写されたものが、さらに複写を繰り返された画像のことであり、ジェネレーション画像とも言う。
図15は、再複写画像を検出する再複写原稿判定部の機能的ブロック図である。原稿種判定部14dは、再複写画素検出回路141d、カウンタ回路142d、比較器143dおよび144d、および再複写判定部145dを備える。
再複写画素検出回路141dは、入力画像信号Gから再複写の一部である画素(以下、再複写画素と称する)を検出し、カウンタ回路142dは、原稿の全領域から検出された再複写画素を計数する。再複写画素の検出方式としては、公知技術を用いるものとする。また、比較器143d、144dによる所定の閾値との比較、および判定部145dによる判定は、既述の文字画像判定の場合と同様であるので説明を省略する。
再複写原稿判定部が再複写画素を検出して寿命予測を行う手順は、実施の形態2による寿命予測の手順を示すフローチャート(図12)において、文字原稿判定部が文字画像であるか否かを判定するステップS204およびステップS207において、再複写原稿判定部が再複写画素を含む原稿であるか否かを判定することに置き換えることによって、再複写画素を検出して装置の寿命予測を行うことが出来る。
計数部5は、縁部の有無に加えて、原稿が再複写画素を含む原稿であるか否かにも従ってそれぞれの印刷数を計数する(ステップS210に相当)。そして、加算部6は、縁部の有無だけではなく、原稿が再複写画素を含む原稿であるか否かを加味して、加算における係数を選択して加算値を算出する(ステップS205,206,208および209に相当)。判定部7は、積算された累積された上記加算値を所定の閾値と比較することによって装置の寿命予測を行う。
このようにして、縁部の有無に加えて原稿が再複写画素を含む原稿であるか否かをも加味して寿命予測を行うので、より高精度の寿命予測が可能となる。
また、再複写原稿の絵柄部を判断する場合、一般的にはその擬似中間調処理が判明している訳であるから、そのドットパターンを例えば局所処理であるパターンマッチングで検出することにより再複写絵柄を含むか否かを判断するようにしても良い。
(2.8.原稿種判定部を並列して用いる場合)
以上に説明した各種の画像を判定するそれぞれの原稿種判定部は、単独で用いられるだけでなく、複数並列して用いられても良い。そして、判定される原稿種毎に縁部有りおよび無しに分けて計数される。それゆえ、それぞれ判定される原稿種ごとおよび縁部有り無しに分けて係数が選択され加算値が算出され、算出され積算された加算値を所定の閾値によって比較判別するので、複写機の寿命予測に原稿種および縁の有無が反映されて、さらに高精度の寿命予測が可能となる。
なお、文字画像、網点画像、写真画像、および再複写画像を検出して判定する原稿種判定部については、公知の(例えば特開平7−298074号公報)技術を用いることができる。
(3.実施の形態3)
(3.1.全体構成)
図16は、本発明の実施の形態3による複写機の構成を示す機能的ブロック図である。実施の形態3による複写機が、実施の形態1による複写機と異なる点は、所定の領域を検出する所定域検出部15を備える点である。所定の領域とは、例えば縁部である。所定域検出部15と原稿種判定部14とを組み合わせることによって、縁部における原稿種を判定することができる。この構成により、特に縁部での原稿の種別によって装置の消耗度が大きく影響されることから、縁領域の原稿種を判定して能率的に高精度に装置の消耗度を予測することができる。
以下、所定の領域として最も重要である縁部についての検出を例として説明する。なお図において、これまでの実施の形態と同じ符合の要素については、同じ構成であるとして説明を省略する。
ここで、原稿種判定部14としては、既述の文字原稿、写真原稿などを判定する種々の構成を用いることができる。
所定域検出部15としては、図6で既述のエリア設定回路44を用いた。エリア設定回路44がエリアを設定することによってエリアを検出することができる。図6に示した構成のAND回路45をここでも用いる。原稿種判定部14の結果とエリア設定回路44で設定された縁部のデータをAND回路45に送信して、縁部における原稿種を判定する。こうして、縁部における原稿種を判定し、縁部における原稿種に対応する消耗度を示す係数を選択することによって、既述の方式により加算値を算出し、消耗度を予想することができる。
(3.2.他の原稿種判定部の例)
図17は、実施の形態3による複写機において他の原稿種判定部を用いた構成を示すブロック図である。ここでは、図2に示された実施の形態1における余白部検出部4の他に、原稿種判定部14eおよび所定域検出部15を備えた構成である。
原稿種判定部14eは、像域分離回路141eおよびAND回路142eを備える。像域分離回路16d1は、本出願人が既に発表した論文「文字/絵柄(再複写、写真)混在画像の像域分離方式」(電子情報通信学会論文誌 Vol.J75−DII No.1pp39−47 1992年1月を参照)に記載されて発表された「ピーク画素」検出による網点分離回路を利用する。
所定域検出部15は、エリア設定回路44を備える。エリア設定回路44については、実施の形態1において既述の通りである。AND回路142eが、像域分離回路141eの出力とエリア設定回路44の出力との積(AND)を取ることによって、エリア設定回路44によって規定された縁領域に網点領域があるか否かを判定する。AND回路142eからの出力と、比較器42からの出力によって、余白部を有するか否か、そして縁部が網点画像からなるか否かを判定する。
これにより、縁部がない原稿であっても、縁部に相当する場所において網点画像がなかった場合、縁部には文字画像があると推定する。縁部がなかったとしても、その縁部が文字画像であった場合、縁部有り画像と同程度の消耗度しか装置に与ええない場合が多い。それ故、縁部に文字画像が多い原稿の場合は、通常の縁部有り画像と同様に消耗度を判定して、即ち前記計数を選択して扱うと、効率的で高精度の寿命予測を行うことが出来る。
あるいは、縁部有り画像の消耗度を示す係数を0.3、余白部無し画像であるが縁部は文字である画像の係数を1,そして縁無し画像でありかつ縁領域には中間調が含まれる画像の係数を2と設定することによって、それらの異なった種類の原稿が装置に与える消耗度を正確に設定し、それにより装置の消耗を正確に予測することができる。
なお、像域分離回路には印画紙領域を検出する局所画像処理や、ジェネレーション絵柄領域を検出する局所画像処理を、網点分離回路の代わりにあるいは網点分離回路と並列的に使用しても良い。
(3.3.寿命予測手順)
図18は、実施の形態3による複写機の消耗度判定の手順を示すフローチャートである。図18におけるステップS301〜303までは、図5に示した実施の形態1による手順のステップS101〜103と同じであるので、説明を省略する。
余白部検出部4が原稿に余白部を検出した場合(ステップS303のYes)、像域分離回路とエリア設定回路は、縁部における画像が網点画像を含むか否かを判定する(ステップS304)。縁部における画像が網点画像を含むと判定した場合(ステップS304のYes)、加算部6は縁部における画像が網点画像を含む原稿に対応する係数を選択する(ステップS305)。縁部における画像が網点画像を含まないと判定した場合(ステップS304のNo)、加算部6は縁部における画像が網点画像を含まない原稿に対応する係数を選択する(ステップS306)。
一方、余白部検出部4が原稿に余白部を検出しない場合(ステップS303のNo)、像域分離回路とエリア設定回路は、縁部における画像が網点画像を含む原稿であるか否かを判定する(ステップS307)。縁部における画像が網点画像を含むと判定した場合(ステップS307のYes)、加算部6はそれに対応する係数を選択する(ステップS308)。縁部における画像が網点画像を含まないと判定された場合(ステップS307のNo)、加算部6はそれに対応する係数を選択する(ステップS309)。このようにして加算部6は、4通りにそれぞれ設定されている係数を、それぞれの場合に分けて選択する。
加算部6によって、それぞれの係数が選択された後、読み取られた原稿は、画像処理部5によって画像処理され、プリンタ部10によって印刷出力される(ステップS310)。
計数部5は、余白部有りで縁部に網点画像、余白部有りで縁部に網点画像無し、余白部無しで縁部に網点画像有り、および余白部無しで縁部に網点画像無しに従って、画像出力枚数を計数する(ステップS311)。ここで計数部5は、上記それぞれの原稿をa0枚、a1枚、b0枚、およびb1枚印刷し、それぞれの状態の原稿に対する消耗度を示す重み付け係数がそれぞれA0、A1、B0、およびB1に設定されている。加算部6は加算値Z=A0a0+A1a1+B0b0+B1b1を算出する(ステップS312)。
判定部7が、加算部6によって算出された加算値Zを、判定部の記憶部(不図示)に予め記憶されているそれまでの加算値を読み出して、さらに加えて、新たに累積された加算値とし、所定の閾値Cと比較する(ステップS313)。以下のステップは、実施の形態1における(図5のステップS109)以下と同様であるので、説明を省略する。
ここで、縁部が網点画像でないと判定される画像は、縁部が文字であると判定される。文字原稿のみである原稿は、縁無し原稿であったとしても装置に対して与える消耗度が小さく、縁有り原稿に近い場合がある。その場合、縁無しでかつ縁が文字の原稿の場合(網点画像でない場合)は、加算における係数を低く設定するか、あるいは縁有り原稿の場合の係数と同じ値に設定することが好ましい。
(3.4.効果)
実施の形態3による複写機においては、所定域検出部および原稿種判定部が、所定の領域、例えば縁領域における原稿種を判定し、計数部5が縁部における消耗度を示す計数を選択して印刷数に乗ずることによって加算値を算出する。そして、判定部7は、累積した加算値を所定の閾値と比較することによって複写機の消耗度を判定するので、特に装置の消耗度に大きな影響を与える縁部の原稿種を判定して装置の消耗度を予測するので、簡易な方式により能率良く高精度に装置およびその部分の寿命予測が可能となる。
(4.プログラム)
尚、本実施形態のC言語プログラム生成装置で実行されるC言語プログラム生成プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フロッピー(R)ディスク(FD)、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態のC言語プログラム生成プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
本実施形態にかかるC言語プログラム生成プログラムは、C言語プログラム生成装置で上記記憶媒体から読み出して実行することにより主記憶装置上にロードされ、上記ソフトウェア構成で説明した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。