JP3989687B2 - カラー画像処理方法、カラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像処理方法、カラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、及び記録媒体に関し、より詳細には、両面印刷されている文書において第2面の画像が透けて第1面の画像の中に混ざって入力される「裏写り」を除去することが可能なカラー画像処理方法、カラー画像処理装置、及びその方法を実行させるための、又はその装置の機能を実現させるためのカラー画像処理プログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、裏写りのあるカラー画像の例を示す図である。カラースキャナ、デジタルカメラ、デジタルカラーコピアのカラー画像入力機器の普及により、本,雑誌,カタログ,広告,新聞などの文書画像も、カラー入力されるのが一般的になってきている。これらの文書では、紙の両面に印刷されていることがしばしばあるので、図3に示すように、裏面の画像が透けて、表面の画像の中に混ざって入力される「裏写り」が生じる。さらに、カラー文書の場合、背景色が一様でなかったり、絵柄、模様、写真が混在していることが多い。このため、デジタル画像処理によって、入力された画像から「裏写り」を除去する問題は、画質向上のために重要でありながら、取り扱いの難しいものとされてきた。
【0003】
デジタル画像処理による裏写り補正方法としては、特開平7−87295号公報、特開平8−265563号公報、特開平9−205544号公報、特開平9−233319号公報、米国特許第5832137号明細書に記載のように、両面の画像を入力し、2枚の画像を比較することによって裏写り部分を検出して、検出部分の輝度や色を補正する方法が提案されている。
【0004】
また、片面(第1面)の画像だけを使い、その上でのエッジや輝度の分布を解析して、エッジ強度が弱い部分や輝度の高い部分を補正する方法がある。後者に属するものとして、特開2000−22956号公報には、入力された画像からエッジを検出し、エッジと低輝度領域以外の画素の輝度を上げることにより裏写りを除去し、補正画像を出力する方法及び装置が記載されている。また、同発明では、入力された画像からエッジを検出し、エッジと低輝度領域で画像を分割し、分割された領域のうちで、領域内の平均輝度が高いところだけ輝度を上げることにより裏写りを除去し、補正画像を出力する方法及び装置が提案されている。さらに、特開平11−41266号公報には、読み取った画像のヒストグラムから得られた、最大頻度のときの輝度値と最大輝度値との差から裏写りの有無を判断する方法が記載されている。
【0005】
裏写りの程度や性質は、原稿の種類に依存するため、一律な処理パラメータにより裏写り補正処理を施すと、原稿によっては画像の劣化や損傷がもたらされることがある。例えば、新聞のように色がついた紙と白い紙では、裏写りの仕方が異なる。また、文字が主体で、背景の模様やテクスチャが単純な文書画像では、積極的に裏写りを除去するのが望まれるのに対して、室内・室外の写真が主体となっている画像では、裏写りの除去により、細部のぼけなどの画像劣化がもたらされるため、強い補正処理は望ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、両面印刷されて第1面に第2面からの裏写りがあるようなカラー原稿をスキャンして、紙の第1面の画像だけを入力して、カラー画像の裏写りを補正する際に、原稿の種類に依らずに適切な処理を施すことが可能なカラー画像処理方法、カラー画像処理装置、その方法を実行させるための並びにその装置の機能を実現させるためのカラー画像処理プログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカラー画像処理は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザが原稿の種類を入力し、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した画像を生成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のカラー画像処理は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、原稿の種類を識別し、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した画像を生成することを特徴とする。
【0009】
請求項1の発明は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザが原稿の種類を入力し、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するカラー画像処理方法であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り補正画像の生成は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで行うことを特徴としたものである。
【0010】
請求項2の発明は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、原稿の種類を識別し、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するカラー画像処理方法であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り補正画像の生成は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで行うことを特徴としたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度により分類されたものであることを特徴としたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、前記原稿の種類は、該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数により分類されたものであることを特徴としたものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1又は2の発明において、前記原稿の種類は、該原稿を印刷した方法により分類されたものであることを特徴としたものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1又は2の発明において、前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度と該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数と該原稿を印刷した方法との組み合わせにより分類されたものであることを特徴としたものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1の発明において、前記パラメータは、裏写り成分を除去するための処理スケールであるウインドウの大きさを含むことを特徴としたものである。
【0017】
請求項8の発明は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザに原稿の種類を入力させるための原稿種入力手段と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するための裏写り除去手段とを有するカラー画像処理装置であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り除去手段は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで、前記裏写り補正画像を生成することを特徴としたものである。
【0018】
請求項9の発明は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、原稿の種類を識別する原稿種識別手段と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するための裏写り除去手段とを有するカラー画像処理装置であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り除去手段は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで、前記裏写り補正画像を生成することを特徴としたものである。
【0019】
請求項10の発明は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザに原稿の種類を入力させるための原稿種入力手段と、原稿の種類を識別する原稿種識別手段と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するための裏写り除去手段とを有するカラー画像処理装置であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り除去手段は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで、前記裏写り補正画像を生成することを特徴としたものである。
【0020】
請求項11の発明は、請求項8乃至10のいずれか1の発明において、前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度により分類されたものであることを特徴としたものである。
【0021】
請求項12の発明は、請求項8乃至10のいずれか1の発明において、前記原稿の種類は、該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数により分類されたものであることを特徴としたものである。
【0022】
請求項13の発明は、請求項8乃至10のいずれか1の発明において、前記原稿の種類は、該原稿を印刷した方法により分類されたものであることを特徴としたものである。
【0023】
請求項14の発明は、請求項8乃至10のいずれか1の発明において、前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度と該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数と該原稿を印刷した方法との組み合わせにより分類されたものであることを特徴としたものである。
【0025】
請求項15の発明は、請求項8乃至14のいずれか1の発明において、前記パラメータは、裏写り成分を除去するための処理スケールであるウインドウの大きさを含むことを特徴としたものである。
【0026】
請求項16の発明は、請求項1乃至7のいずれか1のカラー画像処理方法を、コンピュータに実行させるためのカラー画像処理プログラムである。
【0035】
請求項17の発明は、請求項16記載のカラー画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明は、両面印刷されて第1面に第2面からの裏写りがあるようなカラー原稿をスキャンして、紙の第1面の画像だけを入力して、カラー画像の裏写りを補正する際に、原稿の種類によって、裏写り補正処理のパラメータを適した値に設定して処理を施すようにしている。
【0037】
図1は、本発明の一実施形態によるカラー画像処理装置を説明するためのモジュール構成図である。本実施形態において、スキャナ,デジタルカメラ等の画像入力機器1から入力されたカラー画像は、RAM6に蓄積される。また、後述する一連の処理は、ROM7に蓄積されたプログラムをCPU5が読み出すことによって、或いは各処理用のハードモジュールの組み合わせによって実行される。また、処理の途中経過や途中結果は、CRT等の表示装置2を通してユーザに提示され、必要な場合には、キーボード3からユーザが処理に必要なパラメータを入力指定する。後述する処理の実行中に作られる中間データはRAM6に蓄積され、必要に応じて、CPU5によって読み出し、修正・書き込みが行われる。一連の処理の結果として生成された裏写り補正画像は、RAM6から読み出されて、画像印刷機器(プリンタ)4に出力される。
【0038】
図2は、本発明の一実施形態に係るカラー画像処理方法を説明するためのフロー図である。本発明は、主としてカラーデジタル複写機の中の画像処理に相当する。本発明の処理の前には、通常通り、A/D変換、濃度補正などの前処理が、後には中間調処理などが行われる。
【0039】
スキャナ1によってカラー画像が入力されると(ステップS1)、表示装置上に原稿種のメニューを提示する。ユーザはその中から種類を選んで、キーボード3から原稿の種類を入力する(ステップS2)。ここで、原稿種としては、新聞・雑誌などの下地に色がついた原稿、プリンタ(レーザ/インクジェット)で出力された原稿、写真、そして、白地の印刷原稿(厚手の紙/薄手の紙/普通の厚さの紙)などがある。すなわち、原稿の種類は、原稿の紙の透過度により分類されたものとしてもよいし、原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数により分類されたものとしてもよいし、例えばインクジェットによるものか、或いはレーザプリンタによるものか、といった原稿を印刷した方法、により分類されたもの、或いは、それらの組み合わせにより分類されたものであってもよい。そして、原稿の種類に応じて、裏写り補正処理のためのパラメータを選択する(ステップS3)。このパラメータは、当出願人による特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載のカラー画像処理方法、カラー画像処理装置、及びそのための記録媒体のように、裏写り成分を除去するためのエッジを検出する際に使用するエッジ強度の閾値や、裏写り成分を除去するための処理スケールであるウインドウの大きさ(サイズ)を含む。
【0040】
また、パラメータの選択は、原稿の種類に応じて、予め、最適なパラメータをテスト原稿について求めておいて、ROMに記憶しておく。まず、その画像に、ノイズ除去のための平滑化などの前処理を行う(ステップS4)。次に、前処理を施された入力カラー画像について、特徴抽出を行う(ステップS5)。この特徴抽出は、特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載されているように、エッジ検出などである。特徴抽出の後、裏写り補正処理を施し(ステップS6)、画像をプリンタ等で出力する(ステップS7)。ここで、裏写り補正処理、すなわち裏写り除去処理は、例えば、特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載の方法を用いる。
図3は、裏写りのあるカラー画像の例を示す図であり、図4に、図3のカラー画像を本発明のカラー画像処理方法により裏写り除去を行った後の画像を示している。
【0041】
図5は、本発明の他の実施形態に係るカラー画像処理方法を説明するためのフロー図である。本発明は、主としてカラーデジタル複写機の中の画像処理に相当する。本発明の処理の前には、通常通り、A/D変換、濃度補正などの前処理が、後には中間調処理などが行われる。
【0042】
スキャナ1によってカラー画像が入力されると(ステップS11)、原稿の種類を識別する(ステップS12)。ここでは、例えば、特開平10−126631号公報や特開2000−151997号公報などの方式を用いる。ここで、原稿種としては、新聞・雑誌などの下地に色がついた原稿、プリンタ(レーザ/インクジェット)で出力された原稿、写真、そして、白地の印刷原稿(厚手の紙/薄手の紙/普通の厚さの紙)などがある。すなわち、原稿の種類は、原稿の種類は、原稿の紙の透過度により分類されたものとしてもよいし、原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数により分類されたものとしてもよいし、例えばインクジェットによるものか、或いはレーザプリンタによるものか、といった原稿を印刷した方法、により分類されたもの、或いは、それらの組み合わせにより分類されたものであってもよい。そして、原稿の種類に応じて、裏写り補正処理のためのパラメータを選択する(ステップS13)。このパラメータは、当出願人による特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載のカラー画像処理方法、カラー画像処理装置、及びそのための記録媒体のように、裏写り成分を除去するためのエッジを検出する際に使用するエッジ強度の閾値や、裏写り成分を除去するための処理スケールであるウインドウの大きさ(サイズ)を含む。
【0043】
また、パラメータの選択は、原稿の種類に応じて、予め、最適なパラメータをテスト原稿について求めておいて、ROMに記憶しておく。まず、その画像に、ノイズ除去のための平滑化などの前処理を行う(ステップS14)。次に、前処理を施された入力カラー画像について、特徴抽出を行う(ステップS15)。この特徴抽出は、特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載されているように、エッジ検出などである。特徴抽出の後、裏写り補正処理を施し(ステップS16)、画像をプリンタ等で出力する(ステップS17)。ここで、裏写り補正処理は、例えば、特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載の方法を用いる。
図3は、裏写りのあるカラー画像の例を示す図であり、図4に、図3のカラー画像を本発明のカラー画像処理方法により裏写り除去を行った後の画像を示している。
【0044】
以上、本発明によるカラー画像処理方法に関して詳細に説明してきたが、次に本発明によるカラー画像処理装置としての実施形態を説明する。なお、細部はカラー画像処理方法として上述の各実施形態で説明しており省略する。
【0045】
図6は、本発明の一実施形態に係るカラー画像処理装置を説明するための図である。
本実施形態に係るカラー画像処理装置10は、紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザに原稿の種類を入力させるための原稿種入力手段11と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した画像を生成するための裏写り除去手段13とを備えるものとする。また、原稿種入力手段11の代わりとして、或いは原稿種入力手段11に加えて、そのデジタルカラー原画像に対して原稿の種類を識別する原稿種識別手段12を備えるようにしてもよい。
【0046】
次に、上述の特願平11−354412号及び特願2001−23433号明細書に記載のカラー画像処理方法、カラー画像処理装置、及びそのための記録媒体の発明を簡単に説明する。
このカラー画像処理方法の一実施形態としては、まず、入力カラー画像の解像度を縮小し、カラー座標系を独立性が高いものに変換する。次にエッジを検出し、エッジ以外の領域に対してカラー閾値処理を行って背景色画像を推定し、裏写り除去画像を合成する。原画像と裏写り除去画像のエッジ強度からエッジ差分画像を生成し、不適切な処理により画像が劣化している個所を検出する。原画像に存在しないエッジを構成する各画素の周囲に矩形領域を設定し、その領域内で処理スケール(ウインドウサイズ)を縮小して処理を再度実行する。裏写り除去画像と縮小原画像の差分計算により裏写り部分を同定し、元の解像度の原画像での裏写り部分を除去し、画像を出力する。
【0047】
以上、本発明のカラー画像処理方法及び装置を説明してきたが、本発明の実施形態としては、図1を用いた説明で触れたように、コンピュータに、これらのカラー画像処理方法を実行させるための、或いはカラー画像処理装置として機能させるためのカラー画像処理プログラム、及び該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、両面印刷されて第1面に第2面からの裏写りがあるようなカラー原稿をスキャンして、紙の第1面の画像だけを入力して、カラー画像の裏写りを補正する際に、裏写り補正処理のパラメータを、原稿の種類に適した値に設定して処理を施すことが可能になるため、裏写り除去による画像の劣化や損傷を防ぎ、かつ、裏写り補正の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるカラー画像処理装置を説明するためのモジュール構成図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係るカラー画像処理方法を説明するためのフロー図である。
【図3】 裏写りのあるカラー画像の例を示す図である。
【図4】 図3のカラー画像を本発明のカラー画像処理方法により裏写り除去を行った後の画像を示す図である。
【図5】 本発明の他の実施形態に係るカラー画像処理方法を説明するためのフロー図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係るカラー画像処理装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1…画像入力機器(スキャナ)、2…表示装置、3…キーボード、4…画像印刷機器(プリンタ)、5…CPU、6…RAM、7…ROM、10…カラー画像処理装置、11…原稿種入力手段、12…原稿種識別手段。
Claims (17)
- 紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザが原稿の種類を入力し、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するカラー画像処理方法であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り補正画像の生成は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで行うことを特徴とするカラー画像処理方法。
- 紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、原稿の種類を識別し、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するカラー画像処理方法であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り補正画像の生成は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで行うことを特徴とするカラー画像処理方法。
- 前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度により分類されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカラー画像処理方法。
- 前記原稿の種類は、該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数により分類されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカラー画像処理方法。
- 前記原稿の種類は、該原稿を印刷した方法により分類されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカラー画像処理方法。
- 前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度と該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数と該原稿を印刷した方法との組み合わせにより分類されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカラー画像処理方法。
- 前記パラメータは、裏写り成分を除去するための処理スケールであるウインドウの大きさを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1記載のカラー画像処理方法。
- 紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザに原稿の種類を入力させるための原稿種入力手段と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するための裏写り除去手段とを有するカラー画像処理装置であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り除去手段は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで、前記裏写り補正画像を生成することを特徴とするカラー画像処理装置。
- 紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、原稿の種類を識別する原稿種識別手段と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するための裏写り除去手段とを有するカラー画像処理装置であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り除去手段は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで、前記裏写り補正画像を生成することを特徴とするカラー画像処理装置。
- 紙の両面にカラー印刷された原稿の片面をデジタル入力して得られるデジタルカラー原画像に対して、ユーザに原稿の種類を入力させるための原稿種入力手段と、原稿の種類を識別する原稿種識別手段と、原稿の種類に応じて予め調整したパラメータを用いて、裏写り成分を補正した裏写り補正画像を生成するための裏写り除去手段とを有するカラー画像処理装置であって、前記パラメータは、エッジ強度の閾値を含み、前記裏写り除去手段は、前記閾値を用いて前記デジタルカラー原画像の裏写り成分であるエッジを検出し、該検出したエッジ以外の領域に対して前記片面側の背景色画像を推定し、前記エッジの領域に対し前記推定した背景色画像に置き換えることで、前記裏写り補正画像を生成することを特徴とするカラー画像処理装置。
- 前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度により分類されたものであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1記載のカラー画像処理装置。
- 前記原稿の種類は、該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数により分類されたものであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1記載のカラー画像処理装置。
- 前記原稿の種類は、該原稿を印刷した方法により分類されたものであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1記載のカラー画像処理装置。
- 前記原稿の種類は、該原稿の紙の透過度と該原稿の紙の色,質,厚さのいずれか1又は複数と該原稿を印刷した方法との組み合わせにより分類されたものであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1記載のカラー画像処理装置。
- 前記パラメータは、裏写り成分を除去するための処理スケールであるウインドウの大きさを含むことを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1記載のカラー画像処理装置。
- 請求項1乃至7のいずれか1記載のカラー画像処理方法を、コンピュータに実行させるためのカラー画像処理プログラム。
- 請求項16記載のカラー画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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