JP4140315B2 - 車体の強度部材、車体の強度部材構造及び車体強度部材の製造方法 - Google Patents
車体の強度部材、車体の強度部材構造及び車体強度部材の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体の強度部材、車体の強度部材構造及び車体強度部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、自動車の強度部材は、衝突時の衝撃をいかに効果的に吸収できるかが重要な問題となっており、その衝突時の好ましい衝撃吸収の態様としては、所定変形量の範囲において、衝突後期よりも衝突初期時に大きな衝突反力を発生させ(初期荷重を高める)、その後の強度部材の曲げ変形によって衝突エネルギを有効に吸収することが望まれている。このため、既に特開2002−114171に示すように、強度部材としてのフロントサイドフレームにおいて、前後方向における所定部位に、初期荷重を高め、かつ低歪みで破断し得る表面処理部を形成したものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一方、自動車の強度部材は、基本的に、材料等の増加による重量の増大をもたらすことなく、強度を高めることも要求されており、単に、衝突時の衝撃を効果的に吸収できることのみでも、自動車の強度部材としての高い要求を満たすことにはならない。
【0004】
このような状況の下、比較的強度が期待できる窒化鋼板について再加熱による影響を調査したところ、その再加熱による焼き入れにより析出窒化鉄が再固溶し、その再加熱による焼き入れ部分の硬さが高くなることが判明した。
【0005】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その第1の目的は、材料量等を増大させなくても強度を高めることができると共に、簡単な構造でもって衝突エネルギを効果的に吸収できる車体の強度部材を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記車体強度部材を用いた車体の強度部材構造を提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記第1の目的を達成するために用いられる車体強度部材の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するため本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
閉断面形状に成形されて伸びその伸び方向における所定範囲に亘って窒化処理が施された窒化処理部分が設けられ、
前記窒化処理部分における特定部分に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該窒化処理部分の特定部分以外の部分に比して高められている熱処理部が設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材とした構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2〜4に記載の通りとなる。
【0007】
前記第2の目的を達成するため本発明(請求項5に係る発明)にあっては、
閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、車室前方において車体前後方向に伸びる左右一対のフロントフレームを有し、
前記左右一対のフロントフレームが窒化処理されていると共に、該左右一対のフロントフレームの車室側端部付近に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該車室側端部付近以外の部分に比して高められている熱処理部が設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材構造とした構成としてある。
【0008】
前記第2の目的を達成するため本発明(請求項6に係る発明)にあっては、
閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、車室前方において車体前後方向に伸びる左右一対のフロントフレームと、該左右一対のフロントフレームの下方に位置されて車体前後方向に伸びる左右一対の側部部材を有するペリメータフレームとを有し、
前記左右一対のフロントフレームおよび前記左右一対の側部部材が窒化処理されていると共に、該左右一対のフロントフレームおよび該左右一対の側部部材の車室側端部付近に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該車室側端部付近以外の部分に比して高められている熱処理部がそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材構造とした構成としてある。
【0009】
前記第2の目的を達成するため本発明(請求項7に係る発明)にあっては、
閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、センターピラーを有し、
前記センターピラーに、該センターピラーのベルトライン部とサイドシルとの間において、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し高められている熱処理部が設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材構造とした構成としてある。
【0010】
前記第3の目的を達成するため本発明(請求項8に係る発明)にあっては、
閉断面形状に成形されて伸びる強度部材に、該強度部材の伸び方向において所定範囲に亘って窒化処理を施し、
前記強度部材における窒化処理領域の特定部分に熱処理を施して、析出窒化鉄を再固溶させる構成としてある。この請求項8の好ましい態様としては、請求項9に記載の通りとなる。
【0011】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、閉断面形状に成形されて伸びる強度部材に、窒化処理が施された窒化処理部分が設けられていることから、この窒化処理部分においては、鋼板内部に窒素が拡散されて、基地中へ窒素が固溶していると共に窒化鉄が析出していることになり、それらに基づき、材料量等の増大を図らなくても当該強度部材の強度を高めることができることになる。
その一方、窒化処理部分における特定部分に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該窒化処理部分の特定部分以外の部分に比して高められている熱処理部が設けられていることから、その熱処理部が高硬度化して脆化することになり、衝突初期時には、その特定部分が簡単に座屈されることなく衝突反力を大きくすることが可能となる一方、その後、その特定部分における延性の低下に基づき、その特定部分でもって座屈を誘起させて車体強度部材を曲げ変形させることができることになり、衝突エネルギを効果的に吸収できることになる。
このように、当該車体の強度部材によれば、材料量等を増大させることなく強度を高めることができると共に、簡単な構造でもって衝突エネルギを効果的に吸収できることになる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、窒化処理部分が、強度部材の伸び方向略全域に亘って設けられていることから、強度部材の強度を、材料量等の増加により重量を増大させることなく全体的に高めることができることになり、強度部材の基本的性能を高める上で好ましいものにできることになる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、熱処理部に、脆弱な脆弱部が形成されていることから、衝突初期時に、熱処理部の高硬度化に基づき、その特定部分で簡単に座屈されないようにできる一方、衝突初期後においては、特定部分の性質(高硬度化に基づく延性の低下)だけでなく、その熱処理部における脆弱部によっても、その熱処理部でもって座屈を誘起させることができ、車体強度部材を確実に曲げ変形させることができることになる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、脆弱部が、前記他の部分よりも断面積を小さくすることにより構成されていることから、熱処理部を、他の部分よりも確実且つ具体的に脆弱に設定することができることになる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、強度部材としてのフロントフレームの基本性能を高めつつ、衝突初期後に、フロントフレームを車室側端部から座屈させることができる車体の強度部材構造を提供できることになる。
【0016】
請求項6に係る発明によれば、強度部材としてのフロントフレームおよびペリメータフレームの基本性能を高めつつ、衝突初期後に、フロントフレームおよびペリメータフレームの各車室側端部付近から座屈を生じさせることができる車体の強度部材構造を提供できることになる。
【0017】
請求項7に係る発明によれば、閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、センターピラーを有し、そのセンターピラーが窒化処理されていると共に、該センターピラーに、該センターピラーのベルトライン部とサイドシルとの間において、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し高められている熱処理部が設けられていることから、強度部材としてのセンターピラーの基本性能を高めつつ、側面衝突初期後に、乗員に最も近いベルトライン部でセンターピラーが座屈することを避けて、乗員にセンターピラーが接触しにくくすることができることになる。
【0018】
請求項8に係る発明によれば、閉断面形状に成形されて伸びる強度部材に、該強度部材の伸び方向において所定範囲に亘って窒化処理を施し、その強度部材における窒化処理領域の特定部分に熱処理を施して、析出窒化鉄を再固溶させることから、窒化処理領域における特定部分が、その析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し、該窒化処理部分の特定部分以外の部分に比して高められることになり、前述した第1の目的を達成するために用いる車体強度部材の製造方法を具体的に提供できることになる。
【0019】
請求項9に係る発明によれば、熱処理が、500〜700℃の範囲での焼き入れ処理であることから、具体的に上記請求項8に係る製造方法を実現できるばかりか、熱変形や耐食性低下等を招くことなく有効に高硬度化処理(析出窒化鉄を再固溶させること)を行うことができることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1〜図18は第1実施形態を示すもので、この第1実施形態においては、強度部材としてフロントフレームを例に採って説明している。
【0021】
車体の前部構造を示す図1〜図3において、11は、車体前後方向に伸びる左右一対のフロントフレーム(フロントサイドフレーム)であり、フロントフレーム11の後端部は、フロアフレーム12に一体的に連なっている。
【0022】
左右一対のフロントフレーム11の各前端部にはそれぞれ接合フランジ部13が接合されている。この左右の接合フランジ部13には、連結部材15が一体化された接合フランジ部14がそれぞれ接合されており、その左右の連結部材15同士は、車幅方向に伸びるバンパレインフォースメント16によって連結されている。
【0023】
フロントフレーム11の後部上方には、上下方向および車幅方向に伸びるダッシュロアパネル17が配設されている。このダッシュロアパネル17の前方がエンジンルーム21とされ、その後方が車室22とされている。
【0024】
左右一対のフロントフレーム11は、その前端からダッシュロアパネル17の若干手前位置まではほぼストレートに伸びている。そして、ダッシュロアパネル17の若干手前位置から、後方に向かうにつれて徐々に下方に向かうように傾斜設定されている。このようなフロントフレーム11は、後述するように、閉断面状に形成されている。
【0025】
左右一対のフロントフレーム11の下方には、ペリメータフレーム24が配設されている。このペリメータフレーム24は、全体的に井桁状とされて、それぞれ車幅方向に伸びる前側部材25と後側部材26、および車体前後方向に伸びて各部材25と26との各車幅方向端部同士を連結する左右一対の側部部材27とを有する。このペリメータフレーム24は、少なくともエンジン23が搭載されるもので、FF車の場合は変速機をも合わせて搭載される。
【0026】
ペリメータフレーム24における左右一対の側部部材27の前後端部には、前マウント部29と後マウント部30とが設けられている。前マウント部29は、その上方にあるフロントフレーム11の下面に取付けられ、後マウント部30は、車体側のダッシュロアレインまたはトルクボックスに取付けられる。上述したペリメータフレーム24の各構成部材25〜27はそれぞれ、閉断面状に形成されている。
【0027】
左右一対のフロントフレーム11及びペリメータフレーム24における左右一対の側部部材27は、その伸び方向全域に亘って窒化処理が施されて、各フロントフレーム11及び各側部部材27の全体が窒化処理部分とされている(符号として必要なときには、全体が処理されているため11,27をそれぞれ用いる)。これは、窒化処理することにより鋼板内部に窒素を拡散させて、基地中に窒素を固溶させると共に窒化鉄を析出させ、それにより、強度の向上を図るために行われるものである。
【0028】
各フロントフレーム11及び各側部部材27の一部(特定部分)には、熱処理部としての焼き入れ部31,34がそれぞれ設けられている。焼き入れ部31、34は、各フロントフレーム11(或いは側部部材27)の所定位置、実施形態ではダッシュロアパネル17よりも若干手前位置つまり前後方向にストレートに伸びている部分の後端部付近において設けられており、その各焼き入れ部31、34は、図1、図2においてハッチングを施して示す。この焼き入れ部31、34は、窒化処理部分11を焼き入れすることにより、析出窒化鉄を再固溶させ、これにより、その焼き入れ部31を高硬度化するために行われる。
【0029】
本実施形態においては、上記各焼き入れ部31、34に脆弱部73がそれぞれ形成されている(脆弱部73については、図1〜図3において図示を略し、製造方法を示す図6以降において図示する)。脆弱部73は、フロントフレーム11の他の部分よりも例えば断面積を小さくする等により脆弱とされて、前方衝突初期後においてこの脆弱部73部分で座屈が生じやすくなるように設定されているが、焼き入れ部31の焼き入れ処理(高硬度化)により、脆弱部73が存在しても、その部分は、フロントフレーム11の他の部分と軸圧縮強度が略同等となるように設定されている。勿論、フロントフレーム11は、その断面積が、車体前後方向にストレートに伸びている部分において、脆弱部73を除いてほぼ同一とされて、略同等の軸圧縮強度を有するように設定されている。
【0030】
ペリメータフレーム34における側部部材27の脆弱部73についても、前記フロントフレームの場合と同様の構成となっており、側部部材27の場合については、上述の説明をもって代え、詳述することは省略する。
【0031】
いま、前方衝突したときを考えると、このときのフロントフレーム11の変形量と衝突反力(前後Gの大きさ)との関係は、図4実線で示すような態様となる。まず、衝突初期時には、フロントフレーム11がしっかりと踏ん張って初期反力つまり初期荷重は大きなものとなる。すなわち、脆弱部73のみでは、衝突初期時に当該脆弱部73部分でもって座屈を生じて大きな初期荷重を得ることが不可能であるが、脆弱部73が焼き入れ部31に形成(脆弱部73が焼き入れ処理)されていることから、その焼き入れ部31の焼き入れ処理に基づき、衝突初期時に脆弱部73でもって座屈が生じてしまう事態が防止されて、初期荷重を大きくすることができる。
【0032】
フロントフレーム11は、やがて、焼き入れ部31で、その焼き入れ部31の性質(延性低下)及び脆弱部73の脆弱性に基づき座屈されて、その前端部と焼き入れ部31との間の中間部が上方へ持ち上がって全体的に上方へ凸となるように曲げ変形されていき、この曲げ変形によって衝突エネルギが効果的に吸収されていくことになる。フロントフレーム11の長手方向中間部が上方へ凸となるような曲げ変形は、焼き入れ部31部分でもってフロントフレーム11が座屈を生じることに起因して生じることになる。
【0033】
図4中破線は、前方衝突時にフロントフレームを蛇腹状に変形させていく従来の衝突エネルギ吸収手法を示すものである。この従来の衝突エネルギ吸収では、衝突初期時の衝突荷重が小さく、衝突後期の衝突荷重が大きく、しかもフロントフレームの長手方向変形量が相当に大きくなってしまう。これに対して、図4実線で示す本発明の場合は、衝突初期時の衝突荷重が大きく、衝突後期でもかなり大きな衝突荷重が発生し、衝突中期では衝突初期時および衝突後期に比して衝突荷重が小さくなるものの従来よりも十分に大きな衝突荷重を発生し、そして、フロントフレーム11の長手方向の変形量を従来の場合よりも十分小さくすることができる。つまり、本発明では、フロントフレーム11の長手方向変形量を所定範囲の小さいものとしつつ、衝突荷重を衝突からの時間経過と共に極力大きく変化させないようにして、全体として衝突エネルギを効果的に吸収することができる。なお、図4において、実線で囲まれた面積あるいは破線で囲まれた面積が、それぞれ、フロントフレーム11の変形によって吸収された衝突エネルギの合計を示すものとなる。
【0034】
ペリメータフレーム24の左右一対の側部部材27も、フロントフレーム11と同様に変形されて、衝突エネルギを吸収する。すなわち、衝突初期時には、焼き入れ部34が座屈されることなく衝突荷重が大きくされ、その後焼き入れ部34で座屈されて、側部部材27の長手方向略中間部が下方へ向いた全体的に下方へ凸となるように曲げ変形されて、衝突エネルギが効果的に吸収されることになる。
【0035】
次に、図5〜図9を参照しつつ、図19に示す工程図に基づきフロントフレーム11の製造方法について説明するが、図5〜図9は、フロントフレーム11のうち焼き入れ部31付近のみを示す。先ず、図5に示すように、フロントフレーム11を構成する第1部材としての平板状の板金41が用意される。この板金41としては、窒化処理に適したもの、例えばTi含有量0.07%の窒化用鋼板(例えばHv90程度))を用いることが好ましい。
【0036】
次に、上記板金41がプレス加工されて、図6に示すような断面形状の第1中間加工品42が形成される。この第1中間加工品42は、断面略ハット状とされて、一対のフランジ部42aがプレス時に同時に形成されると共に、そのパネル面部に凹部を形成することにより脆弱部73が同時に形成される。この図6に示す中間加工品42のフランジ部42aに対しては、図7に示すように、第2部材としての平板状の板金43(例えば前述の窒化用鋼板)を接合することにより、閉断面状の第2中間加工品44が形成される。
【0037】
次に、上記中間加工品44に対して、例えば580℃で90分の塩浴窒化等により窒化処理が行われる。この窒化処理により、前述した如く、鋼板内部に窒素を拡散させて、基地中へ窒素を固溶させると共に窒化鉄を析出させて、中間加工品(フロントフレーム)の強度を高められる(硬さとしては例えばHv280〜Hv340)。この場合、中間加工品44に対して窒化処理を行っているが、これは、プレス加工前の板金41に対して窒化処理を行った場合には、強度の向上がプレス加工を阻害することになるため、プレス加工後のもの、すなわち中間加工品44に対して窒化処理を行うこととしているのである。勿論、中間加工品42もプレス加工を終えたものであることから、その中間加工品42及び板金43に対して窒化処理を行ってもよい。また、窒化処理としては、ガス軟窒化、塩浴窒化等を適宜、用いることができる。
【0038】
次に、第2中間加工品44のうち焼き入れ部31予定領域、すなわち脆弱部73およびその周辺部に対して熱処理として低温焼き入れ処理を行う。これにより、焼き入れ部31は、高硬度化され(本実施形態においてはHv350〜400)、脆化することになる。低温焼き入れ処理は、本実施形態においては、高周波焼き入れ用コイル45によって加熱し(図8参照)、その後加熱部分を油によって冷却することにより、図9に示すように焼き入れ部31を形成する。この場合、焼き入れ温度は、500℃〜700℃であることが好ましい。500℃以上で焼き入れ処理を行うこととしているのは、図20に示すように、窒化処理後において、500℃未満での焼き入れ処理では十分な脆化を図ることができない一方、500℃以上で焼き入れ処理を行えば、析出した窒化鉄が再固溶して硬さが硬くなり、十分な脆化を図ることが判明したからである。700℃以下で焼き入れ処理を行うこととしているのは、700℃を超えると、焼き入れ変態を生じると共に熱処理変形が大きくなるからであり、また、高周波加熱で700℃を超える加熱を可能とするためには発振機の出力を高める必要があり、コスト的に問題があるからである。尚、図20における断面平均硬さに関しては、マイクロビッカース硬さ計を用いて硬さ測定を行い、その硬さ測定は、荷重200gの下で行った。
【0039】
図21は、前述の窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を窒化処理した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図、図22は、前述の窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、300℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図、図23は、前述の窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、400℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図、図24は、前述の窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、500℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図、図25は、前述の窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、580℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図を示す。
【0040】
この各顕微鏡写真図を比較検討すれば、先ず、図21に示す窒化後の金属顕微鏡組織に関しては、窒化後では、フェライト組織中に窒素固溶と窒化鉄が微細に析出(この写真では確認しにくいが微細に窒化鉄が析出)した組織となり、その硬さはHv332となっている。
【0041】
図22に示す窒化後に300℃加熱したものの金属顕微鏡組織写真に関しては、窒化後に300℃に加熱すると、既に析出していた窒化鉄に加え固溶した窒素が窒化鉄として析出し粗大化して軟化する。その硬さは、Hv261となっている。
【0042】
図23に示す窒化後に400℃加熱したものの金属顕微鏡組織写真に関しては、窒化後に300℃を越えると、析出した窒化鉄が基地中に再固溶をしはじめ、400℃では窒化鉄が部分的に再固溶してフェライト組織(針状の窒化鉄析出のない)の面積が多くなり、硬さはHv305となっている。
【0043】
図24に示す窒化後に500℃加熱したものの金属顕微鏡組織写真に関しては、さらに析出していた窒化鉄が殆ど基地中に固溶し、ほぼフェライト組織となっている。このときの硬さは、Hv354となり硬くて脆くなっている。
【0044】
図25に示す窒化後に580℃加熱したものの金属顕微鏡組織写真に関しては、窒化鉄はすべて基地中に固溶して、フェライト組織のみとなっている。硬さは、Hv362となり、硬くて脆いものとなっている。
【0045】
図10〜図13は、別の製造方法を示すものである。本例では、図5の板金41に対して、焼き入れ部31の予定位置に対して、例えばプレス加工によって、脆弱部73に相当する複数の孔50があらかじめ前処理として形成されて、前処理品41Bが形成される。この後、前処理品41Bをプレス加工して、図6に対応した第1中間加工品42Bが形成され、その第1中間加工品42Bに、第2部材としての板金43をに接合して第2中間加工品44Bが形成される。この第2中間加工品44Bに対して前記窒化処理が行われ、続いて、脆弱部73に相当する複数の孔50およびその周辺部を加熱、冷却することによって前記焼き入れ処理が行われ、その焼き入れ処理を経ることにより最終品としてのフロントフレーム11を得ることになる。
【0046】
ロボットを利用して、窒化処理後に、焼き入れ処理を行う例が、図14〜図17に示される。すなわち、ロボット51のロボットアーム先端部に高周波焼き入れ用のコイル45と、コイル45を取り囲むようにしてボックス46とが保持される。ボックス46は、下方が開口されていて、その開口全周縁部には、シール部材47が設けられている。ボックス46には、冷却水の供給用ホース48と排出用ホース49とが接続されている。なお、図14中、52は高周波発生源である。
【0047】
この場合、窒化処理後に焼き入れ処理を行うには、まず、ロボット51によって、ボックス46を、脆弱部73およびその周辺部を全体的に覆うような位置に移動させる。このとき、シール部材47によって、ボックス46内が液密になるようにされる。
【0048】
ボックス46でもって脆弱部73を液密に覆った状態で、ボックス46内に冷却水が供給され、この状態でコイル45に通電して、脆弱部73およびその周辺部が加熱される(水中焼き入れ)。これにより焼き入れ処理が完了されるが、焼き入れ処理完了後は、ボックス46内の冷却水を排出した後、ボックス46が脆弱部73から離間される。
【0049】
図18は、窒化処理後に、大気開放雰囲気下で焼き入れ処理を行う場合が示される。この実施形態では、焼き入れに必要な焼き入れ用コイル45、冷却水供給部材61の他に、振動発生源62と、振動発生源62で発生された振動をフロントフレーム11に伝達するためのクリップ部材63とが別途用いられる。クリップ部材63をフロントフレーム11に接続することにより、フロントフレーム11に振動を与えた状態で、コイル45に通電して脆弱部73を加熱した後、冷却水供給部材61から供給される冷却水でもって冷却して、焼き入れが行われる。振動を与えることにより、冷却水が脆弱部73およびその周辺部に対してほぼ均等に供給される(存在される)ようにして、脆弱部73およびその周辺部をほぼ均等に焼き入れすることが可能となる。
【0050】
図26は第2実施形態を示すもので、この第2実施形態においては、強度部材としてセンターピラーを例に採って説明している。
【0051】
この第2実施形態においては、閉断面形状に成形されて伸びるセンターピラー71が窒化処理されていると共に、そのセンターピラー71に、該センターピラー71のベルトライン部(Lをもって示す)とサイドシル72との間において、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し高められている前述の焼き入れ部(熱処理部)31が設けられている。これにより、センターピラー71が、ベルトライン部Lにおいて乗員に最も近く配置されているため、ベルトライン部Lで座屈が起こった場合には、座屈変形時の変形量が少なくても乗員に接触する可能性があるが、上記のように焼き入れ部31を配置すれば、その焼き入れ部を起点として積極的に折れ曲がることになり、乗員にセンターピラー71が接触しにくくすることができることになる。しかも、そのセンターピラー71を通じて、効果的に衝突エネルギをルーフ側とサイドシル72側に分散できることにもなる。
【0052】
このセンタピラー71を製造するに際しては、先ず、窒化用鋼板をプレス加工して、センターピラー(レインフォースメント)71を成形し、それに対して、例えば、580℃で90分の塩浴窒化を行い、その後、それを油冷する。次いで、センターピラー71を、ベルトライン部Lとサイドシル72との間の特定部分において、高周波加熱により500〜700℃の下で加熱し、その加熱部分を脆化させることとされる。
【0053】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず例えば次のような場合をも含む。
1)焼き入れ部31、34に脆弱部73を設けることは好ましいが、必ずしも脆弱部を設けることは必要ではなく、焼き入れ部31(34)だけで対処すること。
2)焼き入れ部31、34等を1つに限らず複数設けること。
3)ペリメータフレーム24を有する自動車において、フロントフレーム11に対してのみ焼き入れ部31等を形成して、ペリメータフレーム24には焼き入れ部34を形成しないようにすること。
4)自動車として、ペリメータフレーム24を有しない場合であってもよいこと。5)強度部材として、フロントフレーム11、センターピラー71に限らず、リアフレーム等、衝突エネルギ吸収が要請される適宜のフレームとすることができること。
【0054】
本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車体前部の斜視図。
【図2】図1の側面図。
【図3】図1に示すペリメータフレームの斜視図。
【図4】本発明による衝突エネルギ吸収の態様を従来のものと比較して示す図。
【図5】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う例を示す工程図。
【図6】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う例を示す工程図。
【図7】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う例を示す工程図。
【図8】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う例を示す工程図。
【図9】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う例を示す工程図。
【図10】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う別の例を示す工程図。
【図11】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う別の例を示す工程図。
【図12】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う別の例を示す工程図。
【図13】フレーム形成の過程で脆弱部形成と焼き入れ処理とを行う別の例を示す工程図。
【図14】ロボットを利用して焼き入れ処理を行う場合の例を示す斜視図。
【図15】図14のロボットを利用して焼き入れ処理を行っている状態を示す要部斜視図。
【図16】図15をフレーム長手方向から見た正面図。
【図17】図15の焼き入れコイル部分での断面図。
【図18】焼き入れ処理の別の手法を示す斜視図。
【図19】実施形態に係るフレームの製造工程を示す工程図。
【図20】焼き入れ温度(加熱温度)と断面平均硬さとの関係を示す特性線図。
【図21】窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を窒化処理した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図(倍率400倍)。
【図22】窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、300℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図(倍率400倍)。
【図23】窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、400℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図(倍率400倍)。
【図24】窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、500℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図(倍率400倍)。
【図25】窒化用鋼板(窒化処理前のもの)を、窒化処理後、580℃加熱した場合の内部構造(金属顕微鏡組織)を示す顕微鏡写真図(倍率400倍)。
【図26】第2実施形態を説明する説明図。
【符号の説明】
11:フロントフレーム
24:ペリメータフレーム
27:側部部材
31:焼き入れ部(フロントフレーム)
34:焼き入れ部(ペリメータフレームの側部部材)
45:コイル(焼き入れ用)
50:孔(脆弱部形成用)
71:センターピラー
73:脆弱部
Claims (9)
- 閉断面形状に成形されて伸びその伸び方向における所定範囲に亘って窒化処理が施された窒化処理部分が設けられ、
前記窒化処理部分における特定部分に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該窒化処理部分の特定部分以外の部分に比して高められている熱処理部が設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材。 - 請求項1において、
前記窒化処理部分が、前記強度部材の伸び方向略全域に亘って設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材。 - 請求項1又は2において、
前記熱処理部に、脆弱な脆弱部が形成されている、
ことを特徴とする車体の強度部材。 - 請求項3において、
前記脆弱部が、前記他の部分よりも断面積を小さくすることにより構成されている、
ことを特徴とする車体の強度部材。 - 閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、車室前方において車体前後方向に伸びる左右一対のフロントフレームを有し、
前記左右一対のフロントフレームが窒化処理されていると共に、該左右一対のフロントフレームの車室側端部付近に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該車室側端部付近以外の部分に比して高められている熱処理部が設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材構造。 - 閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、車室前方において車体前後方向に伸びる左右一対のフロントフレームと、該左右一対のフロントフレームの下方に位置されて車体前後方向に伸びる左右一対の側部部材を有するペリメータフレームとを有し、
前記左右一対のフロントフレームおよび前記左右一対の側部部材が窒化処理されていると共に、該左右一対のフロントフレームおよび該左右一対の側部部材の車室側端部付近に、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し該車室側端部付近以外の部分に比して高められている熱処理部がそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材構造。 - 閉断面形状に成形されて伸びる強度部材として、センターピラーを有し、
前記センターピラーが窒化処理されていると共に、該センターピラーに、該センターピラーのベルトライン部とサイドシルとの間において、析出窒化鉄の再固溶に基づき、素材断面平均硬さに関し高められている熱処理部が設けられている、
ことを特徴とする車体の強度部材構造。 - 閉断面形状に成形されて伸びる強度部材に、該強度部材の伸び方向において所定範囲に亘って窒化処理を施し、
前記強度部材における窒化処理領域の特定部分に熱処理を施して、析出窒化鉄を再固溶させる、
ことを特徴とする車体強度部材の製造方法。 - 請求項8において、
前記熱処理が、500〜700℃の範囲での焼き入れ処理である、
ことを特徴とする車体強度部材の製造方法。
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