JP4136550B2 - 三方切換弁及びこれを用いた冷凍サイクル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
以下に説明する参照例及び本発明は、流体の流れる方向を切り換えるようにした三方切換弁、及び該三方切換弁を用いる冷凍サイクルに関するものであり、更に詳しくは、流体圧により従動的に流路が切り換わる三方切換弁、電磁式で流路切換機能を有する三方切換弁、及び、該三方切換弁を用いた冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】
空調装置等に用いられる冷凍サイクルは、冷媒流路を切り換えるために流路中に流路切換弁が用いられている。従来、流路切換弁として四方切換弁が用いられるケースが多い。例えば、図27及び図28には四方切換弁を用いた空調機器の冷凍サイクルが示されており、図27は冷房サイクルが、そして、図28は暖房サイクルがそれぞれ示されている。
図27において、圧縮機1、四方切換弁2、室外熱交換器3、膨張弁4、及び室内熱交換器5は、管路6により冷媒が流動するように連結されており、四方切換弁2によってその流れの方向が決定される。図28は、四方切換弁2によって、流れの方向が切り換えられており、冷媒を図27に示す流れ方向とは逆にすることで、暖房サイクルが実現している。
しかしながら、上記冷媒サイクルに用いられている四方切換弁は部品点数が多く、且つ、多くの流体管路の配置が四方切換弁近傍に集中するなど、冷凍サイクルの構築に空間的制限が多いばかりでなく、四方切換弁の構造が複雑になるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、以下に説明する参照例及び本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消することにあり、構造・機能が簡単で配置が容易な三方切換弁、及びこの三方切換弁を用いた冷媒サイクルを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、参照例及び本発明は下記の手段を講ずる。
参照例1の三方切換弁は、第1流体入口と、第2流体入口と、流体出口と、を具備する三方切換弁であって、第1流体入口と流体出口との間の流路内に第1チェック弁を設け、且つ、第2流体入口と上記流体出口との間の流路内に第2チェック弁を設け、第1流体入口に作用する流体圧と第2流体入口に作用する流体圧の内、高い側の流体圧が作用するチェック弁が「閉」となることを特徴とする。
【0005】
参照例2の三方切換弁は、上記参照例1の三方切換弁において、1つの本体ブロックに、第1流体入口と、第2流体入口と、流体出口とが形成され、第1流体入口には本体ブロックに形成された第1弁孔を介して流体出口に連通させ、第2流体入口には本体ブロックに形成された第2弁孔を介して上記流体出口に連通させ、上記第1弁孔には第1チェック弁が配置され、上記第2弁孔には第2チェック弁が配置され、両チェック弁は、一方が「開」のとき、他方は「閉」となるように形成されていることを特徴とする。
【0006】
参照例3の冷凍サイクルは、圧縮機と、高圧側の三方切換弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、低圧側の三方切換弁と、を具備する冷凍サイクルにおいて、高圧側の三方切換弁に流路切換機能を付加すると共に、低圧側に参照例1又は参照例2の三方切換弁を用いることを特徴とする。
【0007】
参照例4の三方切換弁は、流体入口と、第1流体出口と、第2流体出口とを具備する三方切換弁であって、流体入口と第1流体出口との流路内に第1弁体を設け、且つ、流体入口と第2流体出口との流路内に第2弁体を設け、第1流体出口に作用する流体圧と第2流体出口に作用する流体圧の内、高い側の流体圧が作用する弁体が「開」となることを特徴とする。
【0008】
参照例5の三方切換弁は、上記参照例4の三方切換弁において、1つの本体ブロックに、流体入口と、第1流体出口と、第2流体出口とが形成され、流体入口には本体ブロックに形成された弁孔を介して第1流体出口と第2流体出口に連通させ、弁孔内に移動可能に設けられ且つその両端部に第1弁体及び第2弁体が一体に設けられたスライド弁の移動により、上記両弁は、一方が「開」のとき、他方は「閉」となるように形成されていることを特徴とする。
【0009】
参照例6の冷凍サイクルは、圧縮機と、高圧側の三方切換弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、低圧側の三方切換弁とを具備する冷凍サイクルにおいて、低圧側の三方切換弁に流路切換機能を付加すると共に、高圧側の三方切換弁として、上記参照例4又は参照例5の三方切換弁を用いることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明による三方切換弁は、流体入口と、流体出入口と、流体出口と、を具備する三方切換弁であって、流体入口と流体出口との間に弁室を設けると共に該弁室は流体出入口に連通させ、更に、前記弁室には流体入口から流入する流体の荷重で流体出口が「閉」となるスライド弁を設け、流体出入口から流体が流入するときは、スライド弁は「開」となることをもって第1の前提とするものである
【0011】
また、請求項1に記載の発明による三方切換弁は、上記第1の前提を満たす三方切換弁において、1つの本体ブロックに、流体入口と、流体出入口と、流体出口とが形成され、上記流体出口に連通して形成された弁座に対して、スライド弁は離接可能に配置され、且つ、該スライド弁は流体入口側に弾持されていることをもって第2の前提とするものである。
【0012】
請求項1に記載の発明による三方弁は、上記第1及び第2の前提を満たす三方切換弁において。上記弁室と流体出入口との間に出入口流路を設け、該出入口流路にはスライド弁の開状態を保持させるロック部材を設け、該ロック部材は、流体出入口から流体が流入しているときのみ、スライド弁の開状態をロックすることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明による冷凍サイクルは、圧縮機と、3個の三方切換弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを具備する冷凍サイクルにおいて、一個の三方切換弁には流路切換機能を有すると共に、他の二個の三方切換弁には、請求項1に記載の三方切換弁を用いることを特徴とする。
【0014】
参照例7の三方切換弁は、流体入口と、流体出入口と、流体出口とを具備する三方切換弁であって、上記流体入口と上記流体出入口との間の流路に電磁式で開閉される第1弁部を介装し、且つ、上記流路と流体出口との間の流路に電磁式で開閉される第2弁部を介装することを特徴とする。
【0015】
参照例8の三方切換弁は、上記参照例7の三方切換弁において、1つの本体ブロックに、流体入口と、流体出入口と、流体出口とが形成され、第1弁部及び第2弁部をそれぞれ開閉駆動する電磁弁が上記ブロック本体に装着されていることを特徴とする。
【0016】
参照例9の冷凍サイクルは、圧縮機と、二個の三方切換弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、これらを連結する管路とを具備する冷凍サイクルにおいて、二個の三方切換弁は参照例7又は参照例8の三方切換弁とし、その内、一方の三方切換弁においては、流体入口は圧縮機の高圧側の管路に、流体出入口は室外熱交換器への管路に、そして、流体出口は圧縮機の低圧側の管路に、それぞれ連結し、他方の三方切換弁においては、流体入口は圧縮機の高圧側の管路に、流体出入口は室内熱交換器への管路に、そして、その流体出口は圧縮機の低圧側の管路に、それぞれ連結することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、前記した参照例及び本発明に係る5つの実施例を、図面を用いて説明する。
【実施例1】
実施例1の三方切換弁8は、図1,2に示されている。図1は実施例1に係る三方切換弁の正面図、図2は図1のA−A断面の断面図である。
実施例1の三方切換弁8は、金属製で直方体状の本体ブロック10内に形成されており、図1に示すように、その正面に第1流体入口11、第2流体入口12及び流体出口13が形成されている。なお、図1において、符号17は、各管路を本体ブロック10に連結するための管路装着孔である。
【0018】
本体ブロック10内の中心部には、右側面から左側面にかけて、第1弁孔14、連通孔16、及び第2弁孔15が連通状態で穿設されている。第1弁孔14の内径と第2弁孔15の内径とは、同一であり、その中間にある連通孔16は第1弁孔14及び第2弁孔15の内径より小径に形成されている。
【0019】
そして、第1弁孔14には第1流体入口11が第1入口流路11aを介して、第2弁孔15には第2流体入口12が第2入口流路12aを介して、また、連通孔16には流体出口13が出口流路13aを介して、各々連通している。
第1弁孔14内には第1弁室14aが形成され、その内部には第1チェック弁21が配置されると共に、右端の開口部は第1蓋14bで閉止されている。前記第1チェック弁21は、その断面が駒状に形成され、その傾斜部が本体ブロック10の突部で形成される弁座に当接可能に形成されている。また、第1チェック弁21の周部には冷媒が流通可能な隙間が形成されている。
また、本体ブロック10の左側に形成されている第2弁孔15内には第2弁室15aが形成され、その内部には第2チェック弁22が配置されると共に、その後方、すなわち第2弁孔15の開口部には、第2蓋15bが取り付けられている。
【0020】
前記第2チェック弁22は、第1チェック弁21と同一形状、かつ同一姿勢で対称的に配置され、且つ両弁21,22は、連結ピン23により一体に連結されている。また、第1蓋14bは第2蓋15bと同一の形状であり、結局、第1チェック弁21と第1蓋14bとは、第2チェック弁22と第2蓋15bと対照的に配置されていることになる。そして、図2に示すように、第1チェック弁21が弁座に当接しているときは、第2チェック弁22は弁座から離れた状態、すなわち「開」の状態となり、逆に、第2チェック弁22が弁座に当接したときは、第1チェック弁21は弁座から離れ、「開」状態となるように配置されている。
【0021】
次に、上記三方切換弁8を用いた冷凍サイクルの実施例を、図5,6を用いて説明する。図5は三方切換弁8の冷房時の使用態様を示す説明図、図6は同三方切換弁8の暖房時の使用態様を示す説明図である。
実施例1の冷凍サイクルは、圧縮機1、高圧側の三方切換弁7、室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5及び低圧側の三方切換弁8とからなり、管路6により冷媒が流動するように連結されており、高圧側の三方切換弁7によってその流れの方向が決定される。なお、上記膨張弁4は、電気式膨張弁(例えば、電動弁)或いは機械式膨張弁(例えば、温度式膨張弁)のいずれでもよい。図6は、三方切換弁7によって、流れの方向が切り換えられており、冷媒を図5に示す流れ方向と逆とすることで、暖房サイクルが実現している。
【0022】
なお、以下の説明の管路6において、図5,6に示すように、低圧側三方切換弁8における流体出口13に連結される管路を低圧管路64、室外熱交換器3に連結される管路を第1管路62、室内熱交換器5に連結される管路を第2管路63とする。また、高圧側の三方切換弁7における流体入口に連結される管路を高圧管路65、第2管路63に連結される管路を第3管路66、第1管路62に連結される管路を第4管路67とする。
【0023】
実施例1は、図5に示す冷凍サイクルにおいて、低圧側の三方切換弁8として好適な三方切換弁8、及び、同三方切換弁8を用いた冷凍サイクルに関する。
上記のように三方切換弁8は、図2に示すように、第1流体入口11には第1管路62が連結され、第2流体入口12には、第2管路63が連結され、流体出口13には、圧縮機への低圧管路64が連結されている。
【0024】
したがって、この三方切換弁8を図5に示す管路6に配置したとき、高圧側の三方切換弁7に配置されている、例えば、電磁弁等により冷媒の流れ方向が切り換えられるが、第1流体入口11及び第2流体入口12に高・低のいずれかの冷媒圧が作用したとき、高圧冷媒が作用した側のチェック弁が「閉」となり、低圧側のチェック弁は「開」となって低圧側が流路形成されることになる。
図2に示す状態は、第1管路62から第1流体入口11、第1入口流路11aを通って流入した高圧冷媒が第1チェック弁21を左方に押圧し、その結果、第2管路63からの低圧冷媒が第2流体入口12、第2入口流路12a、第2弁孔15、及び連通孔16を通って、流体出口13から圧縮機側の低圧管路64に流出する状態を示している。
【0025】
なお、図2の示す三方切換弁の状態は図5に示す冷房サイクルの状態を示しているが、図6に示す暖房サイクルになると、第2管路63側が高圧となり、第1チェック弁21及び第2チェック弁22の状態は図2に示す状態とは逆となって、第1管路62から低圧管路64に低圧の冷媒が流れることになる。
このように高圧側の三方切換弁7の操作により、冷媒の流れを変えることによって低圧側の三方切換弁8は受動的にその低圧冷媒の流れを変換する。
【0026】
実施例1は、例えば、図5,6に示す高圧側の三方切換弁7と低圧側の三方弁8を用いる冷凍サイクルにおいて、三方切換弁7を流路切換機能を有する、例えば電磁弁付三方 弁としたときに、流路の冷媒圧を感知して、自動的に切り換わる三方切換弁8としたものである。しかし、本発明はこの使用態様に限定されるものではない。
【0027】
【実施例2】
次に、図3乃至図6を用いて実施例2を説明する。図3は本発明の実施例2に係る三方切換弁の正面図、図4は図3のB−B断面の断面図であり、図5は同三方切換弁の冷房時の使用態様を示す説明図、図6は同三方切換弁の暖房時の使用態様を示す説明図であることは前述の通りである。
【0028】
三方切換弁7を構成する本体ブロック30は、図3に示されるように、金属製で略直方体形状に形成され、本体ブロック30の正面に第1流体出口32と第2流体出口33が形成されており、また、その反対の面に流体入口31が形成されている。なお、符号17は管路装着孔である。
本体ブロック30の右側面から左方に向けて弁孔34が横方向に穿設されている。そして、該弁孔34の右方部分は、第1出口流路32aを介して第1流体出口32に連通しており、更に、弁孔34の中央部上方は、第1入口流路31aを介して流体入口31に連通している。また、弁孔34の左方の部分は、第2出口流路33aを介して第2流体出口33に連通している。なお、流体入口31には圧縮機側の高圧管路65が連結され、第1流体出口32には第3管路66が連結され、第2流体出口33には第4管路67が連結されることになる。
【0029】
上記弁孔34内には、略円柱状のスライド弁40が左右に摺動可能に配置され、その右端部には、ボール状の第1弁体41が装着され、更に第1弁室34bが形成されている。また、その左端部には、ボール状の第2弁体42が装着され、第2弁室34cが形成されている。
また、第2弁体42に対応する本体ブロック30には第2弁座34aが形成されている。また、弁孔34の右方の入口部には蓋部35が装着され、該蓋部35の第1弁体41に対応する本体ブロック30には、第1弁座35aが形成されている。また、蓋部35の第1弁座35aの中心部には弁座孔35bが穿設され、該弁座孔35bに連通させて連通孔35cが形成されている。
更に、スライド弁40の中央部分で第1入口流路31aの開口部分には、径小部40aが形成され、その側面は第1入口流路31aからの冷媒圧の受圧面が形成されている。また、スライド弁40の外周部と弁孔34の内面との間には、冷媒が流動可能な隙間が形成されている。
【0030】
次に、上記実施例2の三方切換弁を用いた冷凍サイクルについて説明する。
実施例2は、図5,6に示す高圧側の三方切換弁7と低圧側の三方切換弁8を用いる冷凍サイクルにおいて、低圧側の三方切換弁8を流路切換機能をもった、例えば電磁弁付の三方切換弁としたときに、流路の冷媒圧を感知して自動的(受動的)に切り換わる三方切換弁7としたものである。しかし、本発明の三方切換弁7の適用分野は、これに限定されるものではない。
この実施例2の冷凍サイクルは、図5,6における高圧側の三方切換弁7として配置されるもので、三方切換弁8によって切り換えられた流体の流れに応じて、受動的に冷媒の流れが切り換わるものである。
【0031】
上記構成において、圧縮機1側の高圧管路65の高圧冷媒は、本体ブロック30に流入し、そして、第1流体出口32に連結されている第3管路66、又は第2流体出口33に連結されている第4管路67から流出することになるが、第1流体出口32に作用する冷媒圧と第2流体出口33に作用する冷媒圧とを比べてみると、第2流体出口33に連結される第4管路67は低圧冷媒となっているから、結局、スライド弁40は、図4に示すように、高圧冷媒により左方に押圧され、第2弁体42は「閉」となり、第1弁体41側は「開」となる。
【0032】
したがって、高圧管路65から流入した冷媒は、流体入口31、第1入口流路31a、第1弁室34b、弁座孔35b、連通孔35c、第1出口流路32a及び第1流体出口32から第3管路66、そして、室内熱交換器5に流れることになる。そして、図6に示す暖房サイクルが実現することになる。
【0033】
また、低圧側の三方切換弁8により冷凍サイクルとされて冷媒流路が切り換わると、第3管路66側が低圧となり、第4管路67側が高圧冷媒となるから、図4に示す状態とは逆の状態になることは言うまでもない。
以上のように、実施例2においては、低圧側の三方切換弁8において冷媒の流れを操作(スイッチオンオフ)することによって、自動的に三方切換弁7が切り換わることになる。
【0034】
【実施例3】
ところで、上記実施例1の三方切換弁8は、冷凍サイクルに用いる場合、低圧側三方切換弁として使用される。また、実施例2の三方切換弁についても、冷凍サイクルに用いる場合、高圧側三方切換弁として使用される。そこで、実施例3では低圧側三方切換弁或いは高圧側三方切換弁として、いずれにも使用可能な汎用性の高い三方切換弁を提案する。
以下、図7及び図8を用いて実施例3の三方切換弁を説明する。図7(A)はその三方切換弁の正面図、図7(B)は同側面図であり、図8は図7(B)のD−D断面の断面図である。なお、この実施例3の三方切換弁は、図16及び図17に示す冷凍サイクルの三方切換弁9,9’として用いるものであり、「三方切換弁9」として説明する。
【0035】
三方切換弁9を構成する本体ブロック70は、金属製で正面視略L型形状に形成され、その正面に流体入口71と流体出口72が形成されており、また、図7(B)に示すように、その側面には流体出入口73が形成されている。なお、符号17は管路装着孔である。
図8に示すように、本体ブロック70の上面から下面に向けて弁孔74が穿設されている。この弁孔74の内部には、略柱状のスライド弁78が上下動可能に配置され、スライド弁78下部側の弁孔74は弁室74cを構成している。また、スライド弁78の下端にはボール状の弁本体78aが装着されている。
【0036】
また、弁孔74の上方部分には蓋部75が装着されていると共に、該蓋部75に形成された入口流路71aは流体入口71に連通している。なお、スライド弁78と弁孔74の内壁との間には隙間があり冷媒の流動が可能である。また、スライド弁78の下部にはバネ受部78bが形成されると共に、弁孔74の下部にもバネ支持凹部74dが形成され、これらのバネ受部78bとバネ支持凹部74dとの間には、スライド弁78を上方に弾持するように開バネ79が介装されている。上記バネ支持凹部74aの側部は、スライド弁78下部の案内部74bを構成している。また、上記弁室74cの下部には出口流路72aに続く弁座74aが形成され、該出口流路72aを介して流体出口72に連通している。
上記弁室74cの側部には弁室74cと連通して出入口流路73aが形成され、この出入口流路73aは流体出入口73に接続されている。
【0037】
次に、図16及び図17を用いて、実施例3の三方切換弁9の機能を、該三方切換弁9を用いた冷凍サイクルによって説明する。図16は冷房時の使用態様を示す説明図、図17は暖房時の使用態様を示す説明図である。
上記冷凍サイクルでは、圧縮機1、流路切換機能をもった三方切換弁7、1個目の実施例3の三方切換弁9、室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5、2個目の実施例3の三方切換弁9’を管路6で連結している。上記三方切換弁7は、1つの流体入口と2つの流体出口とを有し、1つの流体入口から流入する冷媒をいずれかの流体出口を切換・選択して流出させることができるものであればどのようなものであってもよく、例えば、電磁弁による切換機能を有する三方切換弁が望ましい。
【0038】
また、三方切換弁7における入口側(圧縮機1側)に接続される管路を高圧管路65、一方の出口側(室外熱交換器3側)に接続される管路を第4管路67、他方の出口側に接続される管路を第3管路66、低圧側(圧縮機1への管路)の管路を低圧管路64とする。
図16に示す冷凍サイクルで、三方切換弁7からの第4管路67は一方の三方切換弁9の流体入口71に接続される。また、同三方切換弁9の流体出入口73は室外熱交換器3に接続される。また、同三方切換弁9の流体出口72は圧縮機1への低圧管路64に接続される。
【0039】
また、他方の三方切換弁9’については、その流体入口71には三方切換弁7からの第3管路66が接続される。また、同三方切換弁9’の流体出入口73は室内熱交換器5に接続される。また、同三方切換弁9’の流体出口72は低圧管路64に接続される。
【0040】
上記冷凍サイクルの冷房運転においては、図16に示すように、高圧冷媒が第4管路67を介して三方切換弁9の流体入口71(図8参照)から流入すると、該高圧冷媒の荷重がスライド弁78を押し下げ、弁本体78aを弁座74aに当接させ、流体出口72を「閉」とする。その結果、冷媒は連通している出入口流路73aに流れ、流体出入口73から室外熱交換器3に流れる。このとき、流体出口72側には低圧管路64を介して低圧冷媒が作用しているから、弁本体78aには上動力(開弁荷重)は作用しない。
【0041】
また、図16に示す他方の三方切換弁9’においては、管路66から流体入口71(図8)への冷媒の流れはない。冷媒は、室内熱交換器5から第2管路63を介して流体出入口73に流れ込み、流体出口72から低圧管路64に流れ出る。このとき、スライド弁78に対する冷媒圧は、流体出入口73からの冷媒圧の荷重によって上下均衡しており、したがって、スライド弁78は開バネ79により上動している。
【0042】
上記冷凍サイクルが暖房運転においては、図17に示すように、高圧冷媒が第3管路66を介して三方切換弁9’の流体入口71(図8)から流入すると、該高圧冷媒の荷重がスライド弁78を押し下げ、弁本体78aを弁座74aに当接させ、流体出口72を「閉」とする。その結果、冷媒は連通している出入口流路73aに流れ、流体出入口73から第2の管路63を介して室内熱交換器5に流れる。このとき、流体出口72側には低圧冷媒が作用しているから、弁本体78aには上動力(開弁荷重)は作用しない。
【0043】
また、もう一方の三方切換弁9においては、第4管路67からの流体入口71への冷媒の流れはない。しかし、室外熱交換器3から流体出入口73に、戻り冷媒が流れ込み、流体出口72から低圧管路64に流れ、圧縮機1にもどる。このとき、スライド弁78に対する冷媒圧は流体出入口73からの冷媒圧により上下均衡しており、したがって、スライド弁78は開バネ79により上動している。
【0044】
以上のように、実施例3の三方切換弁は高圧側でも低圧側でも共用でき、別途設けた切換機能を有する三方切換弁7において冷媒の流れを操作することによって、従動的に三方切換弁9,9’を切り換えることができる。
【0045】
【実施例4】
次に、図9乃至図15を用いて実施例4を説明する。図9は本発明の実施例4に係る三方切換弁の正面図(A)及び側面図(B)であり、図10は図9(B)のD−D断面の断面図であり、図11は図10のA−A線の断面図であり、図12は図10のB−B 線の断面図であり、図13は図10のC−C 線の断面図であり、図14は図10に示すスライド弁88の外観図であり、図15は図10に示すロック部材86の外観図である。実施例4の発明は、実施例3の発明を基本とするものであり、以下に詳説する。
【0046】
三方切換弁9aを構成する本体ブロック80は、金属製で図9(A)及び図9(B)に示すように、正面視略L型形状に形成され、所定の厚みを有し、その正面に流体入口81と流体出口82と流体出入口83とが形成されている。なお、符号17は管路装着孔である。
【0047】
図10に示すように、本体ブロック80の上面から下面に向けて弁孔84が穿設されている。この弁孔84の内部には、略柱状のスライド弁88が上下動可能に配置され、スライド弁88下部の弁孔84は弁室84cを構成している。前記スライド弁88は、図12及び図14に示すように、その主体部が横断面略8角形状で、その内、互いに離れた辺部は円弧状に形成されており、弁孔84の内壁に摺接している。また、図10に示すように、スライド弁88の下部にはバネ受部88bが形成されると共に、弁孔84の下部にもバネ支持凹部84dが形成され、これらのバネ受部88bとバネ支持凹部84dとの間には、スライド弁88を上方に弾持するように開バネ89が介装されている。また、スライド弁88の下端部にはボール状の弁本体88aが装着されている。
【0048】
また、弁孔84の上方部分には、図10及び図11に示すように横断面円形の蓋部85が装着されていると共に、該蓋部85に形成された入口流路81aを介して流体入口81に連通している。なお、図12に示すように、スライド弁88と弁孔84の内壁との間には隙間があり、冷媒の流動が可能である。
また、図10に示すように、上記バネ支持凹部84dの内側部は、スライド弁88下部の案内部84bを構成している。また、弁室84cの下部には弁座84aが形成されると共に出口流路82aが形成され、該出口流路82aを介して流体出口82に連通している。また、上記弁室84cの側部には弁室84cと連通して出入口流路83aが形成され、この出入口流路83aは流体出入口83に接続されている。
また、図10及び図14に示すように、スライド弁88の下部外周にはリング状に所定深さの係合凹溝88cが形成されている。
【0049】
前記出入口流路83aには、図10に示すように、ロック部材86が左右に移動可能に配置されている。ロック部材86は、図13,15に示すように、その主体部が横断面略8角形状に形成され、そのうちの互いに離れた4辺が円弧状に形成され、この円弧部が出入口流路83aの内壁に摺接している。そして、ロック部材86の右部外周には径小部86aが形成され、この径小部86aのバネ受部86eと本体ブロック80側に形成された隔壁部84eのバネ受部84fとの間にはバネ86dが介装され、所定圧でロック部材86を蓋部85側に弾圧している。また、ロック部材86の右端部中央には止め片86bがスライド弁88側に向けて突出して設けられている。
【0050】
また、ロック部材86には、図13に示すように、その左右に所定長さで突出する4本の突杆86cが設けられ、ロック部材86が蓋部85又は本体ブロック80の隔壁部84eに直接当接しないようにしている。即ち、この突杆86cによりロック部材86は左右に移動した際に本体ブロック80又は蓋部85に対して所定距離はなれた状態で停止させて、出入口流路83a内で冷媒を円滑に流動させるようにしている。
【0051】
そして、冷媒が流体出入口83から流入して、その冷媒圧の荷重がロック部材86にかかっているときのみロック部材86は右動し、スライド弁88に形成されている係合凹溝88cに係合可能とし、係合したとき、スライド弁88の上下動をロックさせて弁体の機能を安定させることができる。また、流体入口81から高圧冷媒が流入し、流体出入口83から流出するとき、ロック部材86は冷媒圧とバネ圧とにより左動しているからロック作用は発生しない。
実施例4の三方切換弁9aを冷凍サイクルに適用した状態・作動は実施例3と同様である。
【0052】
【実施例5】
次に実施例5について説明する。図18は本発明の実施例5に係る三方切換弁9bの正面図、図19は同三方切換弁9bの左側面図、図20は同三方切換弁9bの右側面図、図21は同三方切換弁9bの平面図、図22は図18のA−A線の断面図、図23は図22のB−B線の断面図、図24は図22のC−C線の断面図、図25は実施例5の三方切換弁の冷房時の使用態様を示す説明図、図26は実施例5の三方切換弁の暖房時の使用態様を示す説明図である。
実施例5の三方切換弁9bは、図18乃至図21に示すように、本体ブロック100に対してその上部に2つの常閉の電磁弁150が取付具151を介して装着されている。
【0053】
先ず、本体ブロック100について説明する。本体ブロック100は、1個の金属製のブロックからなり、図18,22に示すように、該本体ブロック100の正面には、流体入口111と流体出入口112が一定距離離して設けられており、流体入口111に連通する入口流路111aと流体出入口112に連通する出入口流路112aとが連通孔116を介して連通している。入口流路111aには第1弁部121が介装されている。
また、図20,22に示すように、本体ブロック100の側面には流体出口113が設けられ、該流体出口113に連通する出口流路113aは連通孔116を介して入口流路111a及び出入口流路112aに連通している。そして、出口流路113aと連通孔116の間には第2弁部131が介装されている。
【0054】
つぎに、第1弁部121について説明する。第1弁部121は、図22に示すように、本体ブロック100に穿設された断面円形の第1弁孔114内に形成される。該第1弁孔114内には、その底部に形成された弁座部122に対して遠近方向(図22では左右方向)に移動可能なボール弁123aが配置される。
【0055】
該ボール弁123aは、ボール形状を有しているとともに一体的に設けられた円柱状の第1弁体123に支持されている。換言すれば、シリンダー状の第1弁孔114に対してピストン状の第1弁体123が左右に往復移動可能に配置されていることになる。前記弁座部122の中央部の開口部は、入口流路111aを介して連通孔116に開口している。
【0056】
また、第1弁孔114は第1弁室114aを構成しており、該第1弁室114aは入口流路111aに連通している。また、第1弁孔114には第1蓋114bが装着されると共に、該第1蓋114bと第1弁体123との間には背圧空間114cが形成されており、該背圧空間114cには、第1蓋114bに支持される常閉バネ124が介装されており、第1弁体123は常閉バネ124により右方、即ち、「閉」側に付勢されている。
【0057】
第1弁室114a内の冷媒は、前記第1弁孔114と第1弁体123との隙間を介して第1弁体123の左側に形成される背圧空間114cに至るように形成されている。また、背圧空間114cに至った冷媒は、該冷媒圧が保たれる限り第1弁体123に対して背圧として作用(「閉」方向に作用)することになる。上記背圧空間114cからは、パイロット流路114dが略直線状に穿設されており、パイロット流路114dの他端は後述の電磁弁150の弁室166に連通している。
【0058】
電磁弁150として図23に示す常閉の電磁弁が設けられている。電磁弁150のソレノイド部160は、通電用のリード線152が連結され、ソレノイドコイル160a、吸引子163、プランジャ161等からなり、ソレノイドケース160bに内装される。プランジャ161の下部には弁室166が形成されると共に、プランジャ161の上部には吸引子163が配置され、該吸引子163は、ソレノイドケース160bにボルト等により固定される。また、弁室166の下部には弁座170が設けられ、該弁座170に形成されているオリフィス171は入口流路111aに連通している。
また、プランジャ161と吸引子163の間にバネ室165が形成され、該バネ室165内にバネ164が配置され、ボール弁161aを常閉状態としている。
そして、上記電磁弁150は、ソレノイド部160をオン・オフするスイッチ(図外)の操作により、プランジャ161が上下動する。
【0059】
上記取付具151は、外側に雄ねじが刻設された筒状部151aと、円板リング状で径大部として形成されたフランジ部151bとの一体物からなり、その中心部はプランジャパイプ162を支持していると共に、筒状部151aの外面の雄ねじは本体ブロック100に形成された電磁弁150の装着孔の内面に穿設された雌ねじに螺合されて装着される。
【0060】
つぎに、第2弁部131について説明する。第2弁部131の構成は、第1弁部121と略同じであるが念のため説明する。
第2弁部131は、図22,24に示すように、本体ブロック100に穿設された断面円形の第2弁孔115内に形成される。該第2弁孔115内には、その底部に形成された弁座部132に対して遠近方向(図22では左右方向)に移動可能なボール弁133aが配置される。
【0061】
該ボール弁133aは、ボール形状を有しているとともに一体的に設けられた円柱状の第2弁体133に支持されている。換言すれば、シリンダー状の第2弁孔115に対してピストン状の第2弁体133が左右に往復移動可能に配置されていることになる。前弁座部132の中央部の開口部は、出口流路113aに連通している。
【0062】
また、第2弁孔115内は第2弁室115aを構成しており、該第2弁室115aは連通孔116に連通している。また、第2弁孔115には第2蓋115bが装着されると共に、該第2蓋115bと第2弁体133との間には背圧空間115cが形成されており、該背圧空間115cには、第2蓋115bに支持される常閉バネ134が介装されており、第2弁体133は常閉バネ134により右方、即ち、「閉」側に付勢されている。
【0063】
第2弁室115a内の冷媒は、前記第2弁孔115と第2弁体133との隙間を介して第2弁体133の左側に形成される背圧空間115cに至るように形成されている。また、背圧空間115cに至った冷媒は、該冷媒圧が保たれる限り第2弁体133に対して背圧として作用(「閉」方向に作用)することになる。上記背圧空間115cからは、パイロット流路115dが略直線状に穿設されており、パイロット流路115dの他端は後述の電磁弁150の弁室166に連通している。
なお、第2弁部131に付設されている電磁弁150の構成は、第1弁部121に付設されている電磁弁150の構成と全く同一であるので説明を省略する。
【0064】
次に、図25及び図26を用いて上記実施例5の三方切換弁9bの機能を、該三方切換弁9bを用いた冷凍サイクルによって説明する。図25は冷房時の使用態様を示す説明図、図26は暖房時の使用態様を示す説明図である。
上記冷凍サイクルでは、圧縮機1、流路切換機能をもった三方切換弁7、1個目の実施例5の三方切換弁9b、室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5、2個目の実施例5の三方切換弁9b’を管路6で連結している。なお、三方切換弁9bと三方切換弁9b’とは取付位置が相違するだけで構成は同じである。
【0065】
また、圧縮機1側に接続される管路を高圧管路65、室外熱交換器3側に接続される管路を第4管路67、高圧管路65に接続される管路を第3管路66、圧縮機1への管路を低圧管路64、室内熱交換器5側に接続される管路を第2管路63とする。
図25に示す冷凍サイクルで、圧縮機1からの高圧管路65は一方の三方切換弁9bの流体入口111に接続される。また、同三方切換弁9bの流体出入口112は第4管路67を介して室外熱交換器3に接続される。また、同三方切換弁9bの流体出口113は圧縮機1への低圧管路64に接続される。
【0066】
他方の三方切換弁9b’については、その流体入口111には圧縮機1からの高圧管路65から分岐された第3管路66が接続される。また、同三方切換弁9b’の流体出入口112は第2管路63を介して室内熱交換器5に接続される。また、同三方切換弁9b’の流体出口113は低圧管路64に接続される。
【0067】
上記冷凍サイクルの冷房運転においては、先ず、三方切換弁9bは、電磁弁150を第1弁部121側をオン設定で「開」、第2弁部131をオフ設定で「閉」とする。また、他方の三方切換弁9b’においては、電磁弁150を第1弁部121側をオフ設定で「閉」、第2弁部131をオン設定で「開」とする。
この設定において、図25に示すように、高圧冷媒は三方切換弁9bの流体入口111から流入し、連通している出入口流路112aに流れ、流体出入口112から室外熱交換器3に流れる。このとき、流体出口113側には低圧冷媒が作用しているから、ボール弁133aには上動力は作用しない。
また、他方の三方切換弁9b’においては、流体入口111から冷媒の流入はない。室内熱交換器5から流体出入口112に冷媒が流れ込み、流体出口113から低圧管路64に流れ出る。
【0068】
上記冷凍サイクルが暖房運転においては、先ず、三方切換弁9bは、電磁弁150を第1弁部121側をオフ設定で「閉」、第2弁部131をオン設定で「開」とする。また、他方の三方切換弁9b’においては、電磁弁150を第1弁部121側をオン設定で「開」、第2弁部131をオフ設定で「閉」とする。
この設定において、図26に示すように、高圧冷媒は他方の三方切換弁9b’の流体入口111から流入し、連通している出入口流路112aに流れ、流体出入口112から室内熱交換器5に流れる。このとき、流体出口113側には低圧冷媒が作用しているから、ボール弁133aには上動力は作用しない。
【0069】
また、一方の三方切換弁9bにおいては、流体入口111から冷媒の流入はない。室外熱交換器3から流体出入口112に冷媒が流れ込み、流体出口113から低圧管路64に流れ出る。したがって、実施例5では、2つの電磁弁150のオン・オフで、冷媒の流れを切換え、冷房或いは暖房とすることができる。
【0070】
以上のように、実施例5の三方切換弁は高圧側でも低圧側でも用いることができ、しかも、切換機能を有するから、冷媒の流れを能動的に切り換えることができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明の三方切換弁は、1つのブロックに収めることができるから、構成が簡単で、管路を少なくすることができ、しかも、流体の従動的或いは能動的な切換機能を有するから、冷凍サイクルに適用することで、冷凍システムの運用管理を容易にし、スペースメリットもよくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参照例もしくは本発明の実施例1に係る三方切換弁の正面図。
【図2】図1のA−A断面の断面図。
【図3】参照例もしくは本発明の実施例2に係る三方切換弁の正面図。
【図4】図3のB−B断面の断面図。
【図5】実施例1又は実施例2の三方切換弁の冷房時の使用態様を示す説明図。
【図6】実施例1又は実施例2の三方切換弁の暖房時の使用態様を示す説明図。
【図7】参照例もしくは本発明の実施例3に係る三方切換弁の正面図(A)、及び側面図(B)。
【図8】図7(B)のD−D断面の断面図。
【図9】参照例もしくは本発明の実施例4に係る三方切換弁の正面図(A)、及び側面図(B)。
【図10】図9(B)のD−D断面の断面図。
【図11】図10のA−A線の断面図。
【図12】図10のB−B線の断面図。
【図13】図10のC−C線の断面図。
【図14】図10に示すスライド弁の外観図。
【図15】図10に示すロック部材の外観図。
【図16】実施例3又は実施例4の三方切換弁の冷房時の使用態様を示す説明図。
【図17】実施例3又は実施例4の三方切換弁の暖房時の使用態様を示す説明図。
【図18】参照例もしくは本発明の実施例5に係る三方切換弁の正面図
【図19】同三方切換弁の左側面図。
【図20】同三方切換弁の右側面図。
【図21】同三方切換弁の平面図。
【図22】図18のA−A線の断面図。
【図23】図22のB−B線の断面図。
【図24】図22のC−C線の断面図。
【図25】実施例5の三方切換弁の冷房時の使用態様を示す説明図。
【図26】実施例5の三方切換弁の暖房時の使用態様を示す説明図。
【図27】四方切換弁を用いた場合の冷房時の使用態様を示す説明図。
【図28】四方切換弁を用いた場合の暖房時の使用態様を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・圧縮機 2・・・四方切換弁 3・・・室外熱交換器
4・・・膨張弁 5・・・室内熱交換器 6・・・管路
7・・・三方切換弁 8・・・三方切換弁 9,9’・・・三方切換
9a,9a’・・・三方切換弁 9b,9b’・・三方切換
10・・本体ブロック(実施例1)
11・・第1流体入口 11a・・第1入口流路
12・・第2流体入口 12a・・第2入口流路
13・・流体出口 13a・・出口流路
14・・第1弁孔 14a・・第1弁室 14b・・第1蓋
15・・第2弁孔 15a・・第2弁室 15b・・第2蓋
16・・連通孔 17・・管路装着孔
21・・第1チェック弁 22・・第2チェック弁 23・・連結ピン
30・・本体ブロック(実施例2)
31・・流体入口 31a・・第1入口流路
32・・第1流体出口 32a・・第1出口流路
33・・第2流体出口 33a・・第2出口流路
34・・弁孔 34a・・第2弁座
34b・・第1弁室 34c・・第2弁室
35・・蓋部 35a・・第1弁座
35b・・弁座孔 35c・・連通孔
40・・スライド弁 40a・・径小部 41・・第1弁体
42・・第2弁体
62・・第1管路 63・・第2管路
64・・(圧縮機側の)低圧管路 65・・(圧縮機側の)高圧管路
66・・第3管路 67・・第4管路
70・・本体ブロック(実施例3)
71・・流体入口 71a・・入口流路
72・・流体出口 72a・・出口流路
73・・流体出入口 73a・・出入口流路
74・・弁孔 74a・・弁座 74b・・案内部
74c・・弁室 74d・・バネ支持凹部 75・・蓋部
78・・スライド弁 78a・・弁本体 78b・・バネ支持凹部
79・・開バネ 80・・本体ブロック(実施例4)
81・・流体入口 81a・・入口流路 82・・流体出口
82a・・出口流路 83・・流体出入口 83a・・出入口流路
84・・弁孔 84a・・弁座 84b・・案内部
84c・・弁室 84d・・バネ支持凹部 84e・・隔壁部
84f・・バネ受部 85・・蓋部材
86・・ロック部材 86a・・径小部 86b・・止め片
86c・・突杆 86d・・バネ 86e・・バネ受部
88・・スライド弁 88a・・弁本体 88b・・バネ受部
88c・・係合凹溝 89・・開バネ
100・・本体ブロック(実施例5)
111・・流体入口 111a・・入口流路
112・・流体出入口 112a・・出入口流路
113・・流体出口 113a・・出口流路
114・・第1弁孔 114a・・第1弁室 114b・・第1蓋
114c・・背圧空間 114d・・パイロット流路
115・・第2弁孔 115a・・第2弁室 115b・・第2蓋
115c・・背圧空間 115d・・パイロット流路 116・・連通孔
121・・第1弁部 122・・弁座部
123・・第1弁体 123a・・ボール弁 124・・常閉バネ
131・・第2弁部 132・・弁座部
133・・第2弁体 133a・・ボール弁 134・・常閉バネ
150・・電磁弁
151・・取付具 151a・・筒状部 151b・・フランジ部
152・・リード線 160・・ソレノイド部
160a・・ソレノイドコイル 160b・・ソレノイドケース
161・・プランジャ 161a・・ボール弁 162・・プランジャパイプ
163・・吸引子 164・・バネ 165・・バネ室
166・・弁室 170・・弁座 171・・オリフィス

Claims (2)

  1. 一つの本体ブロックに、流体入口と、流体出入口と、流体出口とが形成されており、上記流体入口と上記流体出口との間に弁室を設けると共に、該弁室は上記流体出入口に連通させ、更に、上記弁室には上記流体入口から流入する流体の荷重で上記流体出口が「閉」となるスライド弁を設け、上記流体出入口から流体が流入するときは、上記スライド弁が「開」となるようにし、上記流体出口に連通して形成された弁座に対して、上記スライド弁が離接可能に配置され、且つ、該スライド弁が流体入口側に弾持されてなる三方切換弁であって、
    上記弁室と上記流体出入口との間に出入口流路を設け、該出入口流路には、上記スライド弁の開状態を保持させるロック部材を設け、該ロック部材は、上記流体出入口から流体が流入しているときのみ、上記スライド弁の開状態をロックするように構成されていることを特徴とする三方切換弁。
  2. 圧縮機と、3個の三方切換弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを含み、一個の三方切換弁には流路切換機能を有すると共に、他の二個の三方切換弁には、請求項1に記載の三方切換弁を用いることを特徴とする三方切換弁を用いた冷凍サイクル。
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