JP4136268B2 - ガラススペーサおよびそれを用いた情報記録装置 - Google Patents

ガラススペーサおよびそれを用いた情報記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報記録媒体用基板を回転軸に固定するためのリング状のガラススペーサおよびそれを用いた情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の高度情報化の進展は目覚ましく、情報記録装置には、記録容量の増大および書き込み読み出しの高速化が要求され続けている。現在様々な情報記録装置が存在するが、コンピュータの情報記録装置としては、ハードディスクが一般的に用いられている。
【0003】
ハードディスクにおいては、記録容量を増やすために、情報記録媒体の記録密度を高め、また情報記録媒体用基板(以下、単に「基板」という)を複数枚用いるなどの手段が取られている。一方、情報記録の高速化については、基板の回転数を高めまた高密度化によるシークタイムの短縮などの手段が取られている。
【0004】
情報記録媒体の記録密度を高めるためには、基板と磁気ヘッドの間隔を短くし、かつ一定に保つことが必要である。また、情報記録の高速化による基板の高速回転によってもこの間隔は一定でなければならず、基板が安定して回転することは極めて重要である。基板と磁気ヘッドの間隔が短くなれば、基板表面の凹凸が問題となることは明らかである。この表面の凹凸には、基板自体の形状に限らず、基板に付着したパーティクルと呼ばれる異物の存在も含まれる。基板表面の凹凸が大きい場合、磁気ヘッドが基板の凸部と接触してバウンドし、基板と磁気ヘッドの間隔が一定に保たれず、記録読み出しエラーの生じるおそれが高くなる。また、このような接触が頻繁に起こると、磁気ヘッドや基板の凸部が破損し、情報の記録読み出しができなくなる。
【0005】
ハードディスクでは、ドーナツ型の基板を回転軸に固定する必要があり、基板を両側から挟み込むようにリング状のスペーサが回転軸に差し込まれて存在する。このスペーサは、基板を複数枚用いる場合、基板間の距離を一定に保つ機能も果たす。そのため、スペーサには、基板が安定して回転するように、熱や外力によって変形しない高い剛性が要求され、従来はステンレス製のものが使用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ステンレス製のスペーサは、強度および剛性は高いが表面平滑度を高めることが困難であった。これは、ステンレスは硬度が高く表面が研削され難いためである。スペーサの表面平滑度が低い場合、スペーサと基板あるいはスペーサと回転軸の接触により異物が発生し易くなり、それが基板に付着して記録読み出しの障害となる場合があった。
【0007】
また、現在ハードディスクの基板には、加工の容易さおよび表面平滑度の高さから、アルミニウムまたはガラス製のものが使用されている。ステンレス製のスペーサはこれらの基板と熱膨張係数差が大きいため、基板回転時に発生する熱によりスペーサと基板の接触面において応力が生じる。この応力が大きくなると、スペーサと基板がずれ、基板の回転が不安定になり、情報の記録読み出しが不安定になる。
【0008】
さらに、基板の回転により生じる静電気が基板表面に溜まると、磁気ヘッドに向かって放電が起き記録読み出しエラーとなることが知られており、この静電気を除去する必要がある。特に、最近では感度の良い磁気抵抗型ヘッドが用いられるようになってきており、この静電気除去の必要性はますます高まってきている。
【0009】
この発明は、このような従来技術に存在する問題に着目してなされたものである。その目的とするところは、基板の回転による異物の発生を抑制するスペーサ、すなわち表面平滑度が高くかつ加工し易いスペーサを提供することにある。また、熱によっても基板との接触面においてずれを生じ難いスペーサ、すなわち基板と熱膨張係数差の小さいスペーサを提供することにある。さらには、基板表面の静電気を除去するスペーサを提供することにある。そして、これら特性を備えたガラススペーサを用いた情報記録装置を提供することにある。
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のガラススペーサは、基板に接する部分の平均表面粗さが0.001〜0.005μmであるものである。
【0011】
また、
【0012】
請求項に記載の発明のガラススペーサは、請求項1に記載の発明において、基板に接する部分の最大表面粗さが3μm以下であるものである。
【0013】
請求項に記載の発明のガラススペーサは、請求項1または請求項2に記載の発明において、基板との熱膨張係数の差が2×10−6−1以下であるものである。
【0014】
請求項に記載の発明のガラススペーサは、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、電気伝導率が1×10(Ω・m)−1以下であるものである。
【0015】
請求項に記載の発明の情報記録装置は、請求項1〜のいずれか1項に記載のガラススペーサを用いたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
ガラススペーサは、表面加工が比較的容易で研磨後の表面平滑性が極めて高い。これは、ガラスが非結晶性物質であるため、結晶単位で研削されることがないからである。なお、ガラスには結晶化ガラスが含まれる。結晶化ガラスは、ガラス全体が結晶化したものではなく、結晶性を帯びた原子団が散在するものである。そのため、通常のガラスほどではないが、ステンレスに比べれば研磨が容易で表面平滑性も高い。したがって、結晶化ガラスであっても通常のガラスに近似する効果が発揮される。
【0017】
ガラススペーサは、基板を回転軸に固定連結するため、基板を挟み込むようにして密着する。基板を複数枚使用する情報記録装置においては、ガラススペーサ11は、図2に示すように基板10と交互に回転軸に挿入され、基板間の間隙を確保する機能を果たす。ガラススペーサは基板と密着し摩擦力によって基板を固定するので、その表面平滑度が高いほど、接触面積が大きくなり摩擦力も大きくなる。一方、表面平滑度が低いすなわち表面の凹凸が大きいと、凸部に大きな負荷が掛かり、凸部が破損し、それが異物として基板表面に付着し易くなる。そのため、ガラススペーサの表面平滑度は、一定の範囲に制御されることが好ましく、具体的には基板に接する部分の平均表面粗さ(以下「Ra」とする)が1μm以下であることが好ましい。これは、本発明者らの行った多くの実験の結果から明らかになった好適範囲である。ここで、Raとは、原子間力顕微鏡(AFM)により算出される値であって、任意の25μm□における表面凹凸の平均値をいう。また、Raが1μmを越えると、ガラススペーサ表面に研磨剤が残存し易くなることも確認されている。
【0018】
さらに、ガラススペーサの基板に接する部分のRaは、0.001〜0.3μmであることが好ましい。Raが0.3μmより大きい場合は、ガラススペーサの電気伝導率が下記目標値に達し難くなり、またガラススペーサの温度が60℃以上になると異物の発生率が高くなることが確認されている。一方、Raが0.001μmより小さい場合は、異物の発生は抑えられるが、研磨コストが高くなり実用的でなくなる。したがって、Raの下限値は0.001μmが適当である。
【0019】
上記異物の発生は、ガラススペーサの最大表面粗さ(以下「Rmax」とする)の問題として把握することもできる。ここで、RmaxとはAFMにより算出される値であって、任意の25μm□における平均基準線からの凹凸の最大値をいう。ガラススペーサの基板に接する部分のRmaxは、3μm以下であることが好ましい。このRmaxの好適範囲は、本発明者らの多くの実験の結果初めて明らかになったものである。
【0020】
ハードディスクでは、回転軸の回転に伴い熱が発生し、この熱を受けてガラススペーサおよび基板が熱膨張する。ガラススペーサと基板の熱膨張の差が大きい場合、ガラススペーサと基板の接触面に大きな応力が発生する。そして、ガラススペーサと基板の接触面における摩擦力がこの応力に耐えられなくなると、ガラススペーサと基板表面の相対位置にずれが生じる。したがって、ガラススペーサと基板の熱膨張係数が近いか、またこれらの使用温度が低く抑えられれば、このようなずれの発生は抑えられる。しかし、記録読み出し速度の向上のため、基板の回転速度がさらに高くなることは必至であり、ガラススペーサの使用温度は現状以上に高くなると予想される。そこで、今後要求される性能をも充たすために、ガラススペーサと熱膨張差の小さな基板を選択することが好ましい。具体的には、ガラススペーサと同じ組成のガラスからなる基板が最適である。なお、ガラスの熱膨張係数は、ソーダライムガラスが9.9×10-6-1、アルミノシリケートガラスが4.3×10-6-1であり(ガラスの事典第367頁 1985年朝倉書店発行)、一方ステンレスは9.0〜17.3×10-6-1(改訂2版金属データブック第116頁 昭和59年 丸善株式会社発行)である。ガラススペーサは、ステンレスのスペーサに比べ熱膨張係数が小さいため、熱膨張に関する問題は起こり難い。ハードディスクにおいては、通常の使用温度が0〜60℃程度であるから、ガラススペーサと基板との熱膨張係数の差が2×10-6-1以下であれば、熱膨張差が1.2μm/mm以下となり、実質上問題がなくなる。
【0021】
ステンレス製のスペーサは導電性が高いため上述の静電気は問題とならなかったが、ガラススペーサは絶縁体であるので、これを用いたハードディスクでは静電気が基板上に溜まり易い。したがって、静電気を除去するため、ガラススペーサに電気伝導性を付与する必要がある。その手段としては、浸漬法、蒸着法またはスパッタリング法などによりガラススペーサの表面に金属膜を設ける手段、またガラススペーサの組成中にイオン伝導率を高める鉄分などの成分を多く含ませる手段などがある。この電気伝導率は、1×107(Ω・m)-1以上であることが好ましい。電気導電率が1×107(Ω・m)-1より小さい場合は、基板表面に静電気が残留し易くなり、磁気ヘッドへの放電による記録読み出しエラーの生じるおそれが高くなる。
【0022】
ガラススペーサの材質は、特に限定されるものではなく、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロンシリケートガラス、ボロンシリケートガラス、石英ガラスまたは結晶化ガラスなどが挙げられる。アルミノシリケートガラスは、二酸化ケイ素(SiO2):59〜63重量%、酸化アルミニウム(Al2O3):5〜16重量%、酸化リチウム(Li2O):2〜10重量%、酸化ナトリウム(Na2O):2〜12重量%、酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜5重量%を主成分とするガラスである。このガラスは、剛性が高く、熱膨張係数が低い点で、ガラススペーサに好適である。ソーダライムガラスは、SiO2:65〜75重量%、Al2O3:1〜6重量%、CaO:2〜7重量%、Na2O:5〜17重量%、ZrO2:0〜5重量%を主成分とするガラスである。このガラスは、比較的柔らかく研磨が容易であるので、表面平滑度を高め易い点で、ガラススペーサに適している。
【0023】
ガラススペーサは、フロート法やダウンロード法などにより製造した板状ガラスをドーナツ状に切り出したもの、プレス法で熔融ガラスを成型したもの、管引き法で製造したガラス管を適当な長さにスライスしたものなどいずれの方法によるものでもよい。このように成形されたガラススペーサは、少なくとも基板と接する部分を研磨される。研磨の方法は、特に限定されるものではなく、ガラスの基板の研磨方法がそのまま利用可能である。具体的には、ガラススペーサの内径面と外径面を粗研磨し、つづいて基板と接する部分を粗研磨および精密研磨する方法である。
【0024】
ガラススペーサは情報記録装置の組立時に押圧されて基板と密着し、ガラススペーサと基板との間には接着剤は不要である。これは、接着剤には有機性のものが多く、熱や酸化により接着剤自体が劣化し異物発生の原因となるおそれがあるからである。しかし、ガラススペーサを用いる場合は、熱や酸化に強くまた接着強度の高いシラン系無機接着剤の利用が可能となる。そこで、シラン系無機接着剤をガラススペーサと基板の間に介在させてもよい。
【0025】
【実施例】
以下、実施例および比較例によりこの発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
1.ガラススペーサ成形工程
フロート法で製造された厚さ2.1mmの板状アルミノシリケートガラスを、内径19mm、外径23mmに切り出し、これを化学強化した。このアルミノシリケートガラスの組成比(酸化物換算)は、SiO2:60重量%、Al2O3:12重量%、Li2O:5重量%、Na2O:8重量%、ZrO2:2重量%、その他13重量%であった。
【0026】
2.研磨工程
ダイヤモンドを座金に電着したダイヤモンド砥石(#500)を用いて上記ガラススペーサの内径面および外径面を、内径20mm、外径22mmまで研磨した。このとき、ガラススペーサの内周面および外周面のRmaxは共に12μmであった。つぎに、酸化セリウムを含有した研磨砥石で、外周面および内周面を所定量面取り加工した。そして、ガラススペーサの上下面(基板に接する部分)を両面研磨のラッピング装置を用いて粒度#1000のアルミナ砥粒で厚さ2mmになるまで研磨した。この段階でガラススペーサの上下面のRmaxは共に2μmであった。つづいて、スラリーを使用してブラシ研磨により、ガラススペーサを回転させながら内径面および外径面を20分間で20μmずつ研磨した。その後、ガラススペーサの上下面に残っている傷や歪みを除去するため仕上げ研磨を行った。仕上げ研磨の条件は、以下の通りである。
【0027】
研磨液 : 酸化セリウム水溶液(平均粒径1μm)
研磨布 : 軟質ポリッシャ(ポリラックス)
下定盤回転数 : 50r.p.m
研磨加重 : 100g/cm2
研磨時間 : 20分間
研磨量 : 20μm
【0028】
仕上げ研磨後、ガラススペーサを中性洗剤、純水、イソプロピルアルコール(IPA)およびIPA蒸気乾燥槽に順次浸漬して洗浄した。
【0029】
3.化学強化工程
ガラススペーサを端面保持可能なホルダーに入れ、400℃に加熱した硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)の混合溶液に3時間浸漬した。その後、ガラススペーサを中性洗剤、純水、IPAおよびIPA蒸気乾燥の洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。
【0030】
化学強化後、ガラススペーサの表面平滑度を測定したところ、
Figure 0004136268
【0031】
このガラススペーサの表面を光学顕微鏡で精査したところ、異物の存在は認められなかった。
【0032】
4.導電性付与工程
スパッタリング法により、ガラススペーサ表面にクロム(Cr)膜を20nm成膜した。このガラススペーサの電気伝導率を測定したところ、2×106(Ω・m)-1であった。
【0033】
5.ガラススペーサの性能評価
このガラススペーサを同じ組成のアルミノシリケートガラスの基板と共に、定法にしたがいハードディスクに組み込んだ。ハードディスクのフライングハイトを15nmに設定して、24時間連続シークテストを行ったところ、ハードディスクの内部温度は60℃にまで上昇したが、磁気ヘッドと基板の接触および記録読み出しエラーは生じなかった。このテストの後、ガラススペーサと基板とのずれの発生を調査したが、ずれの生じた跡は確認できなかった。また、基板の表面を精査したが、異物の存在は確認できなかった。上記の製造条件および評価結果を下記「表1」に示す。
【0034】
(実施例2)
1.ガラススペーサ成形工程
外径22mm、内径20mmのソーダライムガラスのガラス管をスライシングマシーンで厚さ2.1mmにスライスした。このソーダライムガラスの酸化物換算の組成比は、SiO2:70重量%、Al2O3:5重量%、CaO:7重量%、Na2O:15重量%、ZrO2:2重量%、その他:1重量%である。
【0035】
2.研磨工程
実施例1と同様である。
【0036】
3.化学強化工程
硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)の混合溶液の温度を430℃にした以外は、実施例1と同様にして化学強化を行った。
【0037】
化学強化後、ガラススペーサの表面平滑度を測定したところ、以下の通りであった。
Figure 0004136268
【0038】
このガラススペーサの表面を光学顕微鏡で精査したところ、異物の存在は認められなかった。
【0039】
4.導電性付与工程
実施例1と同様にして、2×106(Ω・m)-1のCr膜を成膜した。
【0040】
5.ガラススペーサの性能評価
実施例1と同様にして、その性能を評価した。その結果を下記「表1」に示す。
【0041】
(比較例1)
実施例1において、2.研磨工程の仕上げ研磨を行わず、また4.伝導性付与工程のCr膜の成膜を行わない以外は同様にして、ガラススペーサを製造した。化学強化後のガラススペーサの表面平滑度は、以下の通りであった。
【0042】
Figure 0004136268
【0043】
化学強化後、ガラススペーサの表面を光学顕微鏡で観察したところ、凸部に引っ掛かるように研磨剤が残存していた。また、シークテストでは、磁気ヘッドへの放電によると思われる記録読み出しエラーが確認され、また開始後1時間で磁気ヘッドが基板に接触したため、テストを中止した。シークテスト後の基板表面を光学顕微鏡で精査したところ、ガラススペーサとの接触面付近に2〜4μm径の異物が散見された。これらの結果を、下記「表1」に併せて示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004136268
【0045】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、基板に接する部分の平均表面粗さが1μm以下であるので、基板とのずれが生じ難く、かつ異物を発生させないガラススペーサが得られる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、基板に接する部分の平均表面粗さが0.001〜0.3μmであるので、使用温度が60℃以上になっても、基板とのずれが生じ難く、異物を発生させないガラススペーサが確実に得られる。
【0047】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加えて、基板に接する部分の最大表面粗さが3μm以下であるので、ガラススペーサの表面に研磨剤が残存し難くなる。
【0048】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、基板との熱膨張係数の差が2×10-6-1以下であるので、使用温度が60℃以上の環境下でも、ガラススペーサと基板のずれの発生を確実に防止できる。
【0049】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4の発明の効果に加えて、ガラススペーサの電気伝導率が1×107(Ω・m)-1以上であるので、静電気が基板上に溜まり難く、記録読み出しエラーが発生し難くなる。
【0050】
請求項6に記載の発明によれば、上記ガラススペーサを用いるので、記録読み出し速度が早く、かつ、エラーの少ない情報記録装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードディスクの内部構造の略図である。
【図2】図1のA−A鎖線にしたがう略断面図である。
【符号の説明】
1 ハードディスク
10 情報記録媒体用基板
11 ガラススペーサ
12 ガラススペーサ固定治具
13 磁気ヘッド
14 磁気ヘッドアーム
15 スピンドル
16 ケース
17 モーター

Claims (5)

  1. 情報記録媒体用基板に接する部分の平均表面粗さが0.001〜0.005μmであることを特徴とするガラススペーサ。
  2. 情報記録媒体用基板に接する部分の最大表面粗さが3μm以下である請求項1に記載のガラススペーサ。
  3. 情報記録媒体用基板との熱膨張係数の差が2×10−6−1以下である請求項1または請求項2に記載のガラススペーサ。
  4. 電気伝導率が1×10(Ω・m)−1以上である請求項1〜のいずれか1項に記載のガラススペーサ。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のガラススペーサを用いた情報記録装置。
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