JP4135076B2 - ポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物、その製造法及びポリウレタン樹脂 - Google Patents
ポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物、その製造法及びポリウレタン樹脂 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアルキレンエーテル鎖をペンダント状に有し、一級の水酸基を2つ有するポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物、その製造法、及びそれを使用したポリウレタン樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物は知られている。通常両末端に水酸基を有するジオールで、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどである。これらのポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ルを原料としたウレタン樹脂にはウレタン樹脂の主鎖部分ポリアルキレンエーテル鎖が導入される。一般にポリアルキレンエーテル鎖を主鎖部分に有するウレタン樹脂は、そのエーテル部分が、熱や光や酸化剤や酸などによって分解切断されやすい。その結果、ウレタン樹脂の分子量が低下して、抗張力などの機械物性が低下しやすい。
【0003】
しかし、ポリアルキレンエーテル鎖をウレタン樹脂の側鎖にペンダント状にグラフト導入できれば、たとえエーテル部分が、熱や光や酸化剤や酸などによって分解切断されても、ウレタン樹脂の分子量の低下が少なく、抗張力などの機械物性が低下しにくい。いわゆる耐久性が改良される。さらに側鎖にペンダント状に導入されたポリアルキレンエーテル鎖はウレタン樹脂の表面、又は界面の機能を改良する効果がある。ポリアルキレンエーテル鎖をウレタン樹脂の側鎖にペンダント状にグラフト導入するには、従来の、両末端に水酸基を有するポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物ではなく、ポリアルキレンエーテル鎖がペンダント状にぶら下がったジオール化合物が必要となる。この様なジオール化合物としては既に、チオグリセリンを連鎖移動剤として、ポリエチレングリコール等のモノメタクリレートをラジカル重合して片末端にジオールを有するオリゴマーを使用する方法がある(例えば特許文献1及び2参照)。しかしながらこの方法は▲1▼通常一級と二級の水酸基を有しているため二級の水酸基がイソシアネートとの反応が遅く、ウレタン化に時間がかかる。▲2▼チオグリセリンと反応していないすなわち、水酸基を有していないオリゴマーが副生する。水酸基を有していないオリゴマーはイソシアネートと反応できないためウレタン樹脂に組み込まれず、ウレタン樹脂にブレンドされた状態となり、徐々にブリードアウトしたり、水や溶剤によって抽出されたりする等の問題点を有している。
【0004】
【特許文献1】
特許第3055167号公報(第4頁 実施例1)
【特許文献2】
特許第3109528号公報(第5頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、ポリアルキレンエーテル鎖をペンダント状に有し、一級の水酸基を2つ有する高純度のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物を提供すること、更に、ポリイソシアネートと重付加反応することによってポリアルキレンエーテル鎖を側鎖にペンダント状にグラフト導入した新規なウレタン樹脂を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(1)で示されるポリアルキレンエーテル鎖をペンダント状に有する一級のジオール化合物に関するもので、更にそれを原料としてポリイソシアネートと重付加反応することによって得られる、ポリアルキレンエーテル鎖がポリウレタンの側鎖にペンダント状に導入された、新規なグラフトウレタン樹脂に関する。
【0007】
【式4】
【0008】
一般式(1)中、R1は、炭素数2〜9のアルキレン基又はジアルキレンエーテル基であり、R2は、炭素数1〜9のアルキル基であり、R3は、−CO−NH−R4−NH−CO−であり、R4は、炭素数2〜18の有機基であり、アルキレン基、フェニレン基、シクロヘキシレン基、ビフェニレン基の何れかを含むジイソシアネート残基を表す。一般式(1)中のAは、下式の繰り返し単位からなるポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物である。
【0009】
【式5】
組み合わされたもの
(式中、mは、2〜4の整数である。)
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を詳細に説明する。始めに、上記した一般式(1)のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物の製法について説明する。
【0011】
【式6】
【0012】
化合物(I)は、R1が炭素数2〜9のアルキレン基又はジアルキレンエーテル基である水酸基を有する一級アミン、化合物(II)はR2が、炭素数1〜9のアルキル基であり、Aは、分子量200〜10000の2価のポリアルキレンエーテル基である、モノアクリレートをあらわす。
【0013】
ポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物の製法としては、化合物(I)と化合物(II)をいわゆるマイケル付加反応し、分子の末端に一級水酸基を有する2級アミン化合物(III)とする。
【0014】
【式7】
【0015】
2級アミン化合物(III)を2モルと、(IV)で示されるジイソシアネート1モルとを反応させ、水酸基を残してNH基とジイソシアネートのNCO基とを反応させポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物を製造する。
【0016】
化合物(I)の水酸基を有する一級アミンとしては、例えば2−アミノエタノール(モノエタノールアミン)、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、3−アミノプロパノール 4−アミノブタノール等の一級水酸基と一級アミノ基を有する化合物が挙げられる。
【0017】
また、ポリアルキレンエーテル基を有するモノアクリレート(II)としては、例えば片末端がメトキシ基エトキシ基などのアルキルオキシ基で封鎖された、エチレンオキサイド(EOと略す)、1,2−及び1,3−プロピレンオキサイド(POと略す)、1,2−、2,3−及び1,4−ブチレンオキサイド、アルキルテトラヒドロフラン等の分子内環状エーテル化合物の単独重合又は2種類以上のランダム共重合、ブロック共重合等で得られる、数平均分子量200〜10,000、好ましくは400〜4,000のモノアクリレートが挙げられる。
【0018】
2級アミン化合物(III)の2級アミノ基をイソシアネート基と反応させ、2級アミノ化合物(III)を尿素結合で2量化する目的で、ジイソシアネートが使用されるが、それらの例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートなどの脂肪族或は脂環族ジイソシアネート、なかでも水酸基と反応しないでアミンとのみ反応させるには反応性の大きい芳香族ジイソシアネートより脂肪族、脂環族ジイソシアネートのほうが好ましく、具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)がより好ましく用いられる。
【0019】
次に、一般式(1)のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物をポリイソシアネートと重付加反応することによって得られる、ポリアルキレンエーテル鎖をウレタン樹脂の側鎖にペンダント状にグラフト導入した、本発明の新規なウレタン樹脂の製法について説明する。
【0020】
原料としては、本発明の一般式(1)のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物と、通常のポリウレタン樹脂の原料として使用されるポリオール、ポリイソシアネートなどが挙げられる。
【0021】
ポリイソシアネートと反応するポリオールとしては、本発明の一般式(1)のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物以外に、通常ポリウレタン樹脂の原料として使用されるポリオ−ル、低分子ポリオ−ル等を併用することができる。
【0022】
かかるポリオールの例としては、末端にヒドロキシル基を有する、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリエステルカ−ボネ−ト、ポリエ−テル、ポリエ−テルカ−ボネ−トおよびポリエステルアミド等があるが、これらのうちポリエステル、ポリカ−ボネ−ト及びポリエ−テルが好適である。
【0023】
上記した末端にヒドロキシル基を有するポリエステルとしては、二価アルコ−ルと二塩基性カルボン酸との反応生成物が挙げられる。遊離ジカルボン酸の代わりに、対応の無水物又は低級アルコ−ルのジエステル或いはその混合物もポリエステルの製造に使用することができる。
【0024】
二価アルコ−ルとしては、特に限定はしないが、エチレングリコ−ル、1,3−及び1,2−プロピレングリコ−ル、1,4−及び1,3−及び2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサングリコ−ル、1,8−オクタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル、1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、トリプロピレングリコ−ル、ジブチレングリコ−ル等が挙げられる。
【0025】
二塩基性カルボン酸としては、脂肪族、脂環族、芳香族及び/又は複素環式とすることができ、不飽和であっても或いは例えばハロゲン原子で置換されても良い。これらカルボン酸としては、限定はしないが、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメチン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロイソフタル酸、無水ヘキサヒドロイソフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマ−脂肪酸、例えばオレイン酸、ジメチルテレフタレ−ト及び混合テレフタレ−トが挙げられる。
【0026】
これら末端にヒドロキシル基を有するポリエステルは、カルボキシ末端基の一部を有することもできる。例えば、ε−カプロラクトンの様なラクトン、又はε−ヒドロキシカプロン酸の様なヒドロキシカルボン酸のポリエステルも使用することができる。
【0027】
一方、末端にヒドロキシル基を有するポリカ−ボネ−トとしては、例えば、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル及び/又はポリテトラメチレングリコ−ルの様なジオ−ルとホスゲン、ジアリルカ−ボネ−ト(例えばジフェニルカ−ボネ−ト)もしくは環式カ−ボネ−ト(例えばプロピレンカ−ボネ−ト)との反応生成物が挙げられる。
【0028】
一方、末端にヒドロキシル基を有するポリエ−テルとしては、反応性水素原子を有する出発化合物と、例えば酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化スチレン、テトラヒドロフラン、エピクロルヒドリンの様な酸化アルキレン又はこれら酸化アルキレンの混合物との反応生成物が挙げられる。
【0029】
かかる反応性水素原子を有する出発化合物としては、水、ビスフェノ−ルA並びにポリエステルポリオ−ルを製造するべく上記した二価アルコ−ルが挙げられる。
【0030】
上記した低分子ポリオ−ルとしては、例えば前述した二価アルコ−ルが挙げられる。
【0031】
次に、本発明において用いられるポリイソシアネートとしては、
【式8】
R(NCO)2(式中、Rは任意の二価の有機基)
によって示されるジイソシアネ−トが挙げられる。
【0032】
かかるポリイソシアネートの例としては、特に限定はしないが、テトラメチレンジイソシアネ−ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ドデカメチレンジイソシアネ−ト、シクロヘキサン−1,3−及び1,4−ジイソシアネ−ト、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネ−ト)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(=ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)、2−及び4−イソシアナトシクロヘキシル−2´−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−及び1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、1,3−及び1,4−テトラメチルキシリデンジイソシアネ−ト、2,4−及び/または2,6−ジイソシアナトトルエン、2,2´−、2,4´−及び/または4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、p−及びm−フェニレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ジフェニル−4,4´−ジイソシネ−ト等が挙げられ、好ましくは4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、4,4’−MDIと略す)が用いられる。
【0033】
上記したウレタン樹脂の製造条件としては、特に限定はないが、通常は0〜120℃、好ましくは40〜100℃で適当な有機溶媒又は水の存在下で、これらのウレタン化原料を、触媒なしで或いは公知のウレタン化触媒を用いるか或いは反応遅延剤を添加して、撹拌混合させて得られる。更に、ポリマー化の場合、反応の終点或いは終点近くで、一官能性の活性水素を有する化合物を加えて未反応のイソシアネート基を実質的に無くすこともできる。それらのうちでも、両末端にイソシアネート基を有する比較的低分子量の樹脂、すなわちウレタンプレポリマーも製造することができる。
【0034】
かかる有機溶媒の例としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの有機溶媒は、ウレタン化反応の最初に全量用いても、その一部を分割して反応の途中に用いても良い。
【0035】
また、ウレタン化触媒としてはジブチルスズジイソシアネート、オクチル酸第一スズのようなスズ化合物、ジアザビシクロウンデセンような3級アミン、あるいは、そのカルボン酸塩等が使用でき、使用量はウレタン樹脂の固形分に対して10ppm〜1000ppmが適当である。
【0036】
反応遅延剤としては通常リン酸等の酸が使用される。使用量はウレタン樹脂の固形分に対して10ppm〜1000ppmが適当である。
【0037】
一官能性の活性水素を有する化合物とは、メタノール、ブタノールなどのモノアルコールが使用される。
【0038】
また、本発明のポリアルキレンエーテル鎖含有化合物を用いたウレタン樹脂に於けるNCO/OH当量比は、ポリマー化の場合は、通常0.95〜1.05、好ましくは0.98〜1.03、プレポリマー化の場合は、通常1.05〜2.5、好ましくは1.5〜2.0が用いられる。
【0039】
上記ウレタン樹脂の製法によれば、得られるウレタン樹脂の数平均分子量は限定されないが、好ましいポリウレタン樹脂としては数平均分子量が好ましくは5000〜500000であり、より好ましくは30000〜150000のものである。またウレタンプレポリマーとしては、数平均分子量1000〜10000のものが好ましい。
【0040】
一方、本発明においては、上記ウレタンプレポリマーに対して、場合により鎖伸長剤として有機ジアミンが使用される。
【0041】
それらの有機ジアミンに特に限定はないが、例えばジアミノエタン、1,2−又は1,3−ジアミノプロパン、1,2−又は1,3−又は1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、N,N´−ビス−(2−アミノエチル)ピペラジン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサン(=イソホロンジアミン)、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス−(4−アミノ−3−ブチルシクロヘキシル)メタン、1,2−、1,3−及び1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノプロパン、ノルボルネンジイソシアネート等があり、ヒドラジン、アミノ酸ヒドラジド、セミ−カルバジドカルボン酸のヒドラジド、ビス(ヒドラジド)及びビス(セミカルバジド)等も使用することができる。有機ジアミンを用いた鎖伸長反応条件としては、特に限定はしないが、通常80℃以下、好ましくは0〜70℃の温度で良好な撹拌条件下で実施される。
【0042】
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法には、必要に応じて反応の任意の時点で、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、非溶剤、顔料、充填剤、帯電防止剤その他の添加剤を加えることができる。
【0043】
本発明により、ポリアルキレンエーテル鎖をウレタン樹脂の側鎖にペンダント状にグラフト導入したいわゆるクシ型ウレタン、すなわちポリアルキレンエーテル鎖がクシの歯状にウレタン樹脂の側鎖に導入されたウレタン樹脂(図1)が製造できる。このような構造のウレタン樹脂は、たとえポリアルキレンエーテル部分が、熱や光や酸化剤や酸などによって分解切断されても、ウレタン樹脂の主鎖部分が切断されないため、分子量の低下が少なく、抗張力などの機械物性が低下しにくい結果となり、いわゆる耐久性が改良される。さらに側鎖にペンダント状に導入されたポリアルキレンエーテル鎖はウレタン樹脂の表面、又は界面の機能を改良する効果がある。例えばポリエチレングリコール鎖を側鎖に有するウレタン樹脂は、水中でポリエチレングリコール鎖をウレタン樹脂粒子の表面に配向させやすく、水に対する分散性が改良される(図2)。
【0044】
次に、本発明のウレタン樹脂の用途について説明する。例えばポリエチレングリコール鎖を側鎖に有するウレタン樹脂は、水分散ウレタンや水溶性ウレタンに使用でき従来の溶剤型ウレタンの、環境対応製品としての用途が期待できる。又、ポリプロピレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール鎖を側鎖に有するウレタン樹脂はこれらを主鎖に有する従来のウレタン樹脂に比較して耐久性に優れるため、合成皮革、人工皮革、工業用部品、フィルムなどの用途が期待できる。
【0045】
【実施例】
次に、本発明のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物及びそれを使用したポリウレタン樹脂について、その合成例、及び応用例を示し、本発明を更に具体的に説明する。本発明はこれら合成例、応用例に限定されるものではない。尚、合成例、応用例中の部及び%は断りのない限り重量に関するものである。又、分子量とは水酸基価から計算した数平均分子量を指すものとする。
【0046】
[実施例1]ポリエチレングリコール鎖をペンダント状に有するジオール化合物
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、モノエタノールアミン,30.5g(0.5モル)を入れ攪拌した。ついで、あらかじめ50℃に加温して融解しておいたメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート(ポリエチレングリコール部分の分子量=約1000)500g(0.5モル)を、内温を45〜50℃に保ちながら約30分で投入した。その後内温を30〜40℃に保ちながら5時間攪拌した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)42g(0.25モル)を内温を30〜40℃に保ちながら約30分かけて投入した。投入後内温を30〜40℃に保ちながら1時間攪拌した。赤外分光光度計でイソシアネート基のピークが無いことを確認して、取りだした。得られたジオール化合物は常温でほとんど無色で、室温でワックス状に固化した。高速液体クロマトグラフィー(東ソー 8020)でピ−クが1本で高純度品であることが確認できた。水酸基価の計算値49.0に対して水酸基価の実測値は49.5でほぼ一致し、HDIでの2量化の際、水酸基とHDIは反応していないことが確認された。
重クロロホルムを溶媒としたH−NMRの測定結果
3.4ppm:−OCH3
3.7ppm:(OCH2CH2)n
5.8ppm:尿素結合(−NH−CO−N)
尚、H−NMRではアクリル2重結合及びウレタン結合は検出されなかった。
【0047】
[実施例2]ポリプロピレングリコール鎖をペンダント状に有するジオール化合物
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、2−(2−アミノエトキシ)エタノール,52.5g(0.5モル)を入れ攪拌した。ついで、ブトキシポリプロピレングリコールモノアクリレート(ポリプロピレングリコール部分の分子量=約1000)500g(0.5モル)を、内温を45〜50℃に保ちながら約30分で投入した。その後内温を30〜40℃に保ちながら約5時間攪拌した。次に、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)53.3g(0.25モル)を内温を30〜40℃に保ちながら約30分かけて投入した。投入後内温を30〜40℃に保ちながら1時間攪拌する。赤外分光光度計でイソシアネート基のピークが無いことを確認して、取り出した。得られたジオール化合物は淡黄色粘稠液体で高速液体クロマトグラフィー(東ソー 8020)でピ−クが1本で高純度品であることが確認できた。水酸基価を測定したところ、計算値48.4に対して実測値は49.2で、ほぼ一致し、TMDIでの2量化の際、水酸基とTMDIは反応していないことが確認された。
重クロロホルムを溶媒としたH−NMRの測定結果
3.7ppm:(OCH2CH(CH3))n
5.8ppm:尿素結合(−NH−CO−N)
尚、H−NMRではアクリル2重結合及びウレタン結合は検出されなかった。
【0048】
[実施例3]ポリテトラメチレンエーテルグリコール鎖をペンダント状に有するジオール化合物
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた2リットル4つ口丸底フラスコに、2−(2−アミノエトキシ)エタノール,52.5g(0.5モル)を入れ攪拌した。ついで、50℃であらかじめ融解しておいたブトキシポリテトラメチレンエーテルグリコールモノアクリレート(ポリテトラメチレンエーテルグリコール部分の分子量=約2000)1000g(0.5モル)を、内温を45〜50℃に保ちながら約30分で投入した。その後内温を30〜40℃に保ちながら約5時間攪拌した。次に、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)55.5g(0.25モル)を内温を30〜40℃に保ちながら約30分かけて投入した。投入後内温を30〜40℃に保ちながら1時間攪拌した。赤外分光光度計でイソシアネート基のピークが無いことを確認して、取り出した。得られたジオール化合物は淡黄色粘稠液体で室温で固化した。高速液体クロマトグラフィー(東ソー 8020)でピ−クが1本で高純度品であることが確認できた。水酸基価を測定したところ、計算値25.3に対して実測値は25.9で、ほぼ一致し、IPDIでの2量化の際、水酸基とIPDIは反応していないことが確認された。
重クロロホルムを溶媒としたH−NMRの測定結果
3.6ppm:(OCH2CH2CH2CH2)n
5.8ppm:尿素結合(−NH−CO−N)
尚、H−NMRではアクリル2重結合及びウレタン結合は検出されなかった。
【0049】
[実施例4]EO/PO共重合鎖をペンダント状に有するジオール化合物
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、モノエタノールアミン,30.5g(0.5モル)を入れ攪拌した。ついで、あらかじめ50℃に加温して融解しておいた片末端がメトキシ基で封鎖されたEO/PO共重合グリコールモノアクリレート(EO/PO=9/1モル比でEO/PO部分の分子量=約1000)500g(0.5モル)を、内温を45〜50℃に保ちながら約30分で投入した。その後内温を30〜40℃に保ちながら5時間攪拌した。次に、水添MDI65.5g(0.25モル)を内温を30〜40℃に保ちながら約30分かけて投入した。投入後内温を30〜40℃に保ちながら1時間攪拌した。赤外分光光度計でイソシアネート基のピークが無いことを確認して、取りだした。得られたジオール化合物は常温でほとんど無色で、室温でワックス状に固化した。高速液体クロマトグラフィー(東ソー 8020)でピ−クが1本で高純度品であることが確認できた。水酸基価の計算値47.1に対して水酸基価の実測値は47.8でほぼ一致し、水添MDIでの2量化の際、水酸基と水添MDIは反応していないことが確認された。
重クロロホルムを溶媒としたH−NMRの測定結果
3.4ppm:−OCH3
3.7ppm:EO/PO
5.8ppm:尿素結合(−NH−CO−N)
尚、H−NMRではアクリル2重結合及びウレタン結合は検出されなかった。
【0050】
[実施例5]ポリエチレングリコール鎖をペンダント状に有するウレタン樹脂の合成
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、分子量 2,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)100部、実施例1で得られたジオール化合物25部、1,4−ブタンジオール10部、溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)119部、4,4’−MDI42.8部、を混合して70℃において2時間反応した後、MEK 98部とウレタン化触媒としてオクチル酸第一スズを0.02部加えて更に5時間反応し、樹脂濃度45%、粘度 300dP.s、数平均分子量50000のポリウレタン樹脂溶液を得た。反応時間は7時間であった。
尚、H−NMRでは、ウレタン結合が検出され、赤外分光光度計ではイソシアネート基のピークがないことが確認された。
【0051】
[比較例1]主鎖にポリエチレングリコール鎖を有するウレタン樹脂の合成
実施例5において実施例1で得られたジオール化合物の代わりに両末端に水酸基を有するポリエチレングリコール(PEG−2000)を使用して主鎖にポリエチレングリコール鎖が導入された樹脂濃度45%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。反応時間は実施例5と同様7時間であった。
【0052】
[比較例2]マクロモノマー法でポリエチレングリコール鎖をペンダントに導入したウレタン樹脂の合成
実施例5において実施例1で得られたジオール化合物の代わりにチオグリセリンを連鎖移動剤としてメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートをラジカル重合して分子量約2000としたジヒドロキシ末端マクロモノマーを使用して樹脂濃度45%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。反応時間は実施例5,比較例1の約2倍要した。
【0053】
[実施例6]ポリプロピレングリコール鎖をペンダント状に有するウレタン樹脂の合成
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、分子量 2,000のポリヘキシレンアジペートジオール100部、実施例2で得られたジオール化合物50部、エチレングリコール10部、溶剤としてジメチルホルムアミド(DMF)145部、4,4’−MDI58.4部、を混合して70℃において2時間反応した後、DMF 365部を加えて更に5時間反応し、樹脂濃度30%、粘度 300dP.s、数平均分子量100000のポリウレタン樹脂溶液を得た。
尚、H−NMRでは、ウレタン結合が検出され、赤外分光光度計ではイソシアネート基のピークがないことが確認された。
【0054】
[比較例3]主鎖にポリプロピレングリコール鎖を有するウレタン樹脂の合成実施例6において実施例2で得られたジオール化合物の代わりに両末端に水酸基を有するポリプロピレングリコール(PPG−2000)を使用して主鎖にポリプロピレングリコールが導入された樹脂濃度30%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0055】
[比較例4]マクロモノマー法でポリプロピレングリコール鎖をペンダントに導入したウレタン樹脂の合成
実施例6において実施例2で得られたジオール化合物の代わりにチオグリセリンを連鎖移動剤としてブトキシポリプロピレングリコールモノメタクリレートをラジカル重合して分子量約2000としたジヒドロキシ末端マクロモノマーを使用して樹脂濃度30%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。反応時間は実施例6、比較例3の約2倍要した。
【0056】
[実施例7]ポリテトラメチレンエーテルグリコール鎖をペンダント状に有するウレタン樹脂の合成
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、分子量 2,000のポリ1,6−ヘキサンカーボネートジオール
100部、実施例3で得られたジオール化合物50部、エチレングリコール10部、溶剤としてDMF144部、4,4’−MDI55.7部、を混合して70℃において2時間反応した後、DMF 359部を加えて更に5時間反応し、樹脂濃度30%、粘度 300dP.s、数平均分子量100000のポリウレタン樹脂溶液を得た。
尚、H−NMRでは、ウレタン結合が検出され、赤外分光光度計ではイソシアネート基のピークがないことが確認された。
【0057】
[比較例5]主鎖にポリテトラメチレンエーテルグリコール鎖を有するウレタン樹脂の合成
実施例7において実施例3で得られたジオール化合物の代わりに両末端に水酸基を有するポリプロピレングリコール(PPG−2000)を使用して主鎖にポリプロピレングリコールが導入された樹脂濃度30%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0058】
[比較例6]マクロモノマー法でポリテトラメチレンエーテルグリコール鎖をペンダントに導入したウレタン樹脂の合成
実施例7において実施例3で得られたジオール化合物の代わりにチオグリセリンを連鎖移動剤としてブトキシポリテトラメチレンエーテルグリコールモノメタクリレートをラジカル重合して分子量約2000としたジヒドロキシ末端マクロモノマーを使用して樹脂濃度30%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。反応時間は実施例7,比較例5の約2倍要した。
【0059】
[実施例8]EO/PO共重合鎖をペンダント状に有するウレタン樹脂の合成窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた1リットル4つ口丸底フラスコに、分子量 2,000のポリポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)100部、実施例4で得られたジオール化合物25部、1,4−ブタンジオール10部、溶剤としてMEK118部、4,4’−MDI43部、を混合して70℃において2時間反応した後、MEK 98部とウレタン化触媒としてオクチル酸第一スズを0.02部加えて更に5時間反応し、樹脂濃度45%、粘度 300dP.s、数平均分子量500000のポリウレタン樹脂溶液を得た。
尚、H−NMRでは、ウレタン結合が検出され、赤外分光光度計ではイソシアネート基のピークがないことが確認された。
【0060】
[比較例7]主鎖にEO/PO共重合鎖を有するウレタン樹脂の合成
実施例8において実施例4で得られたジオール化合物の代わりに両末端に水酸基を有するEO/PO共重合グリコール(PO変性ポリエチレングリコール−2000)を使用して主鎖にEO/PO共重合鎖が導入された樹脂濃度30%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0061】
[比較例8]マクロモノマー法でEO/PO共重合鎖をペンダント状に導入したウレタン樹脂の合成
実施例8において実施例4で得られたジオール化合物の代わりにチオグリセリンを連鎖移動剤としてメトキシEO/PO共重合グリコールモノメタクリレートをラジカル重合して分子量約2000としたジヒドロキシ末端マクロモノマーを使用して樹脂濃度30%、粘度 300dP.sのポリウレタン樹脂溶液を得た。反応時間は実施例8、比較例7の約2倍要した。
【0062】
[応用例1]ポリアルキレンエーテル鎖をペンダント状に導入したウレタン樹脂と主鎖に導入したウレタン樹脂の熱老化性の試験結果
実施例5、6、7、8及び比較例1〜8で得られたポリウレタン樹脂溶液を離型紙上に流延し120℃5分乾燥し約50ミクロンの皮膜を作成した。
ギヤーオーブンにて 120℃×200時間の熱老化試験を行った結果、抗張力の残率と伸びの残率は、表1の通りであった。尚、残率とは熱老化試験前の抗張力、及び破断伸びに対する熱老化試験後の保持率を表す。
【0063】
抗張力、破断伸びの測定方法:島津製作所のオートグラフAG−100KNGを用いて測定した。
【0064】
【表1】
熱老化性の試験結果
【0065】
転相乳化の応用例
[応用例2]ポリエチレングリコール鎖をペンダント状に導入したウレタン樹脂と主鎖に導入したウレタン樹脂の転相乳化品の平均粒子径
実施例5、8及び比較例1,2,7,8で得られたポリウレタン樹脂溶液をMEKで固形分40%に希釈し、攪拌しながら水を少しずつ滴下して転相乳化した。その後、約40℃で減圧下、MEKを留去して、固形分30%の水分散ウレタンを得た。そしてその平均粒子径と粘度を測定した。
結果を、表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
平均粒子径の測定方法:堀場製作所の粒子径測定器 LA 910を使用して測定した。
粘度の測定方法:東機産業の回転粘度型(BII型)を使用して測定した。
【0068】
表2に示したように本発明のポリエチレングリコール鎖を側鎖に導入したウレタン樹脂は水分散させると粒子径が小さく安定な水分散液が得られた。
【0069】
【発明の効果】
本発明の、ポリアルキレンエーテル鎖をペンダント状に有し、一級の水酸基を2つ有する高純度のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオール化合物は、ポリイソシアネートとの反応性に優れ、かつ該ポリオールを原料とした、ポリアルキレンエーテル鎖を側鎖にペンダント状にグラフト導入した新規なウレタン樹脂は、耐久性や表面機能の優れたウレタン樹脂を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウレタン樹脂の概念図を示す。
【図2】ポリエチレングリコール鎖を側鎖に有するウレタン樹脂の水中でのウレタン粒子の概念図を示す。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で示されるポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物。
【式1】
HO−R1−N−CH2CH2−COO−A−R2
|
R3 (1)
|
HO−R1−N−CH2CH2−COO−A−R2
(式中、R1は、炭素数2〜9のアルキレン基又はジアルキレンエーテル基であり、R2は、炭素数1〜9のアルキル基であり、R3は、−CO−NH−R4−NH−CO−であり、R4は、炭素数2〜18の有機基であり、Aは、分子量200〜10000の2価のポリアルキレンエーテル基である。) - 一般式(1)中のR4が、アルキレン基、フェニレン基、シクロヘキシレン基、ビフェニレン基の何れかを含むジイソシアネート残基である請求項1記載のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物。
- 一般式(1)中のAが、下式の繰り返し単位からなるものである請求項1又は2記載のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物。
【式2】
−(CH2)m−O−, −CH2−CH−O−, 及びそれらの
|
CH3
組み合わされたもの
(式中、mは、2〜4の整数である。) - 【式3】
HO−R1−NHCH2CH2COO−A−R2・・・ (2)
(式中、R1は、炭素数2〜9のアルキレン基又はジアルキレンエーテル基であり、R2は、炭素数1〜9のアルキル基であり、Aは、分子量200〜10000の2価のポリアルキレンエーテル基である。)2モルとジイソシアネート1モルとが反応し、且つ一般式(2)のNH基とジイソシアネートのNCO基とを反応することからなるポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物の製造法。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポリアルキレンエーテル鎖含有ジオ−ル化合物の成分単位とポリイソシアネート成分単位を有する、数平均分子量5000〜500000のポリウレタン樹脂。
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