JP4134486B2 - 鍵盤装置およびその成形用金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子ピアノなどの電子鍵盤楽器に用いられる鍵盤装置、およびその成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ピアノなどの電子鍵盤楽器においては、楽器ケース内の鍵盤シャーシ上に複数の白鍵および複数の黒鍵を並列に配置した鍵盤装置を備えている。
この鍵盤装置は、低コスト化を図るために、複数の白鍵を配列した状態で合成樹脂により一体に成形した白鍵鍵盤と、複数の黒鍵を配列した状態で合成樹脂により一体に成形した黒鍵鍵盤とを備え、これら白鍵鍵盤と黒鍵鍵盤とを組み合わせて鍵盤シャーシ上に一度に組み付けるように構成されている。
【0003】
図5〜図7はその白鍵鍵盤の一例を示した図である。この白鍵鍵盤は、押鍵操作される白鍵部1と、この白鍵部1の後端部(図5では右端部)に形成されて白鍵部1の押鍵操作に応じて弾性変形する弾性変形部2と、この弾性変形部2の後端部に形成されて鍵盤シャーシ4上に固定される連結固定部3とからなり、図6に示すように、白鍵部1を複数並列に配置し、これら複数の白鍵部1をそれぞれ各弾性変形部2を介して白鍵部1の配列方向に沿って連続する帯状の連結固定部3に連結させた状態で、合成樹脂により一体に成形されている。
【0004】
この場合、白鍵部1のほぼ中間部分には、図5に示すように、押鍵操作時に鍵盤シャーシ4に設けられた一対のゴムスイッチ部5を押圧する2つの押圧部6が下側に突出して形成されている。また、白鍵部1の前部側には、鍵盤シャーシ4に対する白鍵部1の上限位置および下限位置を規制するL字状のストッパ片7が下側に突出して形成されている。このL字状のストッパ片7は、その下部が後方(図5では右側)に向けて突出し、この突出した部分が鍵盤シャーシ4の縦孔4a内に上下方向に移動自在に挿入されている。この状態では、通常は白鍵部1が弾性変形部2とゴムスイッチ部6の各弾性力により上方に押し上げられて縦孔4aの上側に位置する上限ストッパ8に当接し、押鍵されたときに縦孔4aの下側に位置する下限ストッパ9に当接する。
【0005】
ところで、このような白鍵鍵盤は、射出成形用金型を用いて、複数の白鍵部1、例えば1オクターブ分の白鍵部1を並列に配置した状態で一体成形する場合、隣接する白鍵部1の隙間が狭いため、この部分に対応する射出成形用金型の肉厚が薄くなり、射出成形用金型の機械的強度が弱くなる。特に、1オクターブ分の白鍵部1、例えばC鍵〜B鍵のうち、隣接する白鍵部1同士の間に黒鍵が配置されないE鍵とF鍵とが最も接近部分が長い。このため、1オクターブ分の白鍵部1を一体に成形する場合には、図6に示すように、E鍵とF鍵の間に位置する箇所の連結固定部3に切り込みを設けて薄肉状の屈曲連結部10を形成し、この屈曲連結部10を境にして、その左右両側に位置する各複数の白鍵部1、例えば左側に位置するC鍵、D鍵、E鍵と、右側に位置するF鍵、G鍵、A鍵、B鍵とを、それぞれ互いに平行な状態で並列に配置し、E鍵とF鍵とを屈曲連結部10から白鍵部1の先端側に向けて次第に間隔が広がるように配置し、この状態で一体成形する方法が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような白鍵鍵盤では、図7に示すように、各白鍵部1のストッパ片7の下部が後方(同図では右方)に突出しているので、この突出した部分が射出成形時にアンダーカット部11となり、このアンダーカット部11を形成するために、射出成形用金型内にスライドコア12を配置して成形する必要がある。このスライドコア12は、ストッパ片7のアンダーカット部11が各白鍵部1の同一箇所に形成されているため、アンダーカット部11の上側に位置するストッパ片7の後端面に当接する箇所に位置して、白鍵部1の配列方向に直線状に形成されている。そして、このスライドコア12は、射出成形用金型内に直線的に配置され、この状態で離型時に駆動装置により駆動されて直線方向に沿ってスライドすることにより、ストッパ片7のアンダーカット部11を型抜きするように構成されている。
【0007】
このような射出成形用金型では、図6に示すように、1オクターブ分の白鍵部1をE鍵とF鍵との間で広げて成形する場合、左側に位置するC鍵、D鍵、E鍵の各アンダーカット部11を成形するために、同図の左側に示された一点鎖線K1の箇所に配置される左用スライドコアと、右側に位置するF鍵、G鍵、A鍵、B鍵の各アンダーカット部11を成形するために、同図の右側に示された一点鎖線K2の箇所に配置される右用スライドコアとの2つのスライドコアが必要となり、これに伴って駆動装置も右用と左用の2つが必要になるため、射出成形用金型の構造が複雑になるばかりか、射出成形用金型の全体が大型化し、製造コストが高くなるという問題がある。
【0008】
この発明の課題は、複数の鍵を一体成形するときに、所定箇所の鍵の間を広げても、1つのスライドコアでアンダーカット部を成形できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明の鍵盤装置は、鍵の長手方向に突出するアンダーカット部を有する白鍵部を複数並列に配置し、これら複数の白鍵部をそれぞれ弾性変形部を介して前記白鍵部の配列方向に連続する連結固定部に連結させた状態で、合成樹脂により一体に成形された白鍵鍵盤を備えた鍵盤装置において、
前記連結固定部の所定箇所には、射出成形時に隣接する前記白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くし、かつ射出成形後に前記隣接する白鍵部同士が互いに平行になるように屈曲する薄肉状の屈曲連結部が形成され、
前記白鍵部の前記アンダーカット部は、前記隣接する白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くさせた状態で、配列された各前記白鍵部の長手方向についてほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧に沿う位置に形成されていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、複数の白鍵部を並列に配置させて一体成形するときに、連結固定部の所定箇所に形成された屈曲連結部により、隣接する白鍵部同士の間隔を連結固定部側から白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くしても、その配列状態で各白鍵部のアンダーカット部が白鍵部の配列方向における同一曲率半径の円弧に沿う位置に形成されているので、アンダーカット部をその形成位置の円弧と同じ円弧状に湾曲した1つのスライドコアで成形することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明の鍵盤装置の成形用金型は、鍵の長手方向に突出するアンダーカット部を有する白鍵部を複数並列に配置し、これら複数の白鍵部をそれぞれ弾性変形部を介して前記白鍵部の配列方向に連続する連結固定部に連結させるとともに、前記連結固定部の所定箇所に、射出成形時に隣接する前記白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くし、かつ射出成形後に前記隣接する白鍵部同士が互いに平行になるように屈曲する薄肉状の屈曲連結部を形成した白鍵鍵盤を合成樹脂により一体に成形する鍵盤装置の成形用金型において、
前記成形用金型内には、前記白鍵部の前記アンダーカット部を形成するスライドコアが前記白鍵部の配列方向にスライド可能に配置され、かつ前記スライドコアは、前記隣接する白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くさせた状態で、配列された各前記白鍵部の長手方向についてほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧と同じ円弧状に湾曲形成されていることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、複数の白鍵部を並列に配置させるとともに、連結固定部の屈曲連結部により隣接する白鍵部同士の間隔を連結固定部側から白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くさせ、この状態で一体成形するときに、成形用金型内に、白鍵部のアンダーカット部を形成するスライドコアを白鍵部の配列方向にスライド可能に配置するとともに、このスライドコアを各白鍵部のほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧と同じ円弧状に湾曲形成したので、隣接する白鍵部同士の間隔を連結固定部側から白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くしても、その配列状態で複数の白鍵部の各アンダーカット部を一度に成形することができるとともに、離型時にスライドコアをそれ自身の円弧に沿ってスライドさせることにより、各白鍵部のアンダーカット部を成形用金型内から抜き出すことができ、これにより成形用金型の構造が簡単となり、成形用金型の小型化を図ることができる。
【0013】
この場合、請求項3に記載のごとく、前記スライドコアには、離型時に前記アンダーカット部に対応する型抜き溝部が形成されていれば、射出成形時にスライドコアの型抜き溝部をアンダーカット部から白鍵部の配列方向にずらして配置することにより、アンダーカット部を確実に成形することができ、また離型時にスライドコアを白鍵部の配列方向にスライドさせて型抜き溝部をアンダーカット部に対応させることにより、型抜き溝部を通してアンダーカット部を抜き出すことができ、このため離型時に型抜き溝部がアンダーカット部から白鍵部の配列方向にずれている長さだけ、スライドコアを移動させるだけで良いので、スライドコアの移動長さを短くすることができ、これによっても成形用金型の小型化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して、この発明の鍵盤装置およびその成形用金型の一実施形態について説明する。なお、図5〜図7に示された従来例と同一部分には同一符号を付して説明する。
この鍵盤装置は、白鍵部1に形成されるストッパ片7のアンダーカット部11の形成位置が従来例と異なり、これ以外は従来例とほぼ同じ構造になっている。すなわち、白鍵部1に形成されるストッパ片7のアンダーカット部11は、図1に示すように、複数の白鍵部1が並列に配置されるとともに、連結固定部3の所定箇所に形成された屈曲連結部10により、隣接する白鍵部1同士の間隔が連結固定部3側から白鍵部1の先端側に向かうに従って次第に広くなる状態で配列され、この状態で各白鍵部1のほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧Rに沿う位置に形成されている。この場合、同一曲率半径の円弧Rは、アンダーカット部11の上側に位置するストッパ片7の後端面(図7では右側の端面)の位置を示している。
【0015】
次に、このような白鍵鍵盤を成形する射出成形用金型20について、図2〜図4を参照して説明する。
この射出成形用金型20は、図2〜図4に示すように、上金型21と下金型22とを備えている。上金型21の下面側の内部には、図3に示すように、キャビティブロック23が配置されており、下金型22の上面側の内部には、コアブロック24が配置されている。キャビティブロック23の下面には、白鍵鍵盤のほぼ外面形状に対応する凹部が形成されており、コアブロック24の上面には、白鍵鍵盤のほぼ内面形状に対応する凸部が形成されている。これにより、上金型21と下金型22とが重ね合わされたときに、キャビティブロック23の凹部にコアブロック24の凸部が挿入し、キャビティブロック23とコアブロック24との間に白鍵鍵盤とほぼ同じ形状のキャビティ(空洞部)25が形成される。
【0016】
また、キャビティブロック23とコアブロック24との間、つまりコアブロック24の上面側には、スライドコア26が白鍵部1の配列方向にスライド可能に配置されている。このスライドコア26の一端側(図3では左側)に位置する上金型21と下金型22との間には、スライドコア26をスライドさせる駆動装置27が配置されている。スライドコア26は、白鍵部1のアンダーカット部11を形成するためのものであり、アンダーカット部11の配列形状と同じ円弧状に湾曲形成されている。すなわち、スライドコア26は、図1および図2に示すように、1オクターブ分の白鍵部1を並列に配置させるとともに、連結固定部3の所定箇所に形成された屈曲連結部10により、隣接する白鍵部1同士(つまりE鍵とF鍵)の間隔を連結固定部3側から白鍵部1の先端側に向かうに従って次第に広くさせた状態で、白鍵鍵盤を一体成形するときに、白鍵部1のほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧Rと同じ円弧状に湾曲形成されている。
【0017】
この場合、スライドコア26の長手方向に沿う側面には、図3に示すように、各白鍵部1のアンダーカット部11に対応する型抜き溝部28が形成されている。これら型抜き溝部28は、その幅がアンダーカット部11の厚みとほぼ同じ大きさで、その深さがアンダーカット部11の後方への突出長さとほぼ同じ長さに形成されている。これにより、型抜き溝部28は、図3に示すように、射出成形時にアンダーカット部11から白鍵部1の配列方向の一方側(同図では左側)にずれて配置され、離型時にスライドコア26が白鍵部1の配列方向の他方側(同図では右側)にスライドしてアンダーカット部11に対応し、この状態でアンダーカット部11が通り抜けるように構成されている。
また、駆動装置27は、スライドコア26をその円弧Rに沿って白鍵部1の配列方向にスライドさせるものであり、その機構としては、例えば傾斜ピンなどの操作部材を操作して移動させる方法、モータやコンプレッサなどで歯車を回転させて移動させる方法、油圧や圧縮空気でシリンダを駆動して移動させる方法などがある。
【0018】
次に、このような射出成形用金型20で白鍵鍵盤を成形する場合について説明する。
まず、上金型21の下面側の内部にキャビティブロック23を配置し、下金型22の上面側の内部にコアブロック24を配置した上、このコアブロック24の上面側にスライドコア26を配置し、この状態で上金型21と下金型22とを重ね合わせてキャビティブロック23の凹部にコアブロック24の凸部を挿入させることにより、キャビティブロック23とコアブロック24との間に白鍵鍵盤とほぼ同じ形状のキャビティ25を形成する。このときには、図3に示すように、スライドコア26の型抜き溝部28を白鍵部1のアンダーカット部11から白鍵部1の配列方向における一方側(同図では左側)にずらして配置する。
【0019】
この状態で、キャビティブロック23とコアブロック24との間に形成されたキャビティ25内に合成樹脂を射出して白鍵鍵盤を成形する。この後、上金型21と下金型22とを離型し、キャビティブロック23とコアブロック24とを分離するとともに、駆動装置27によりスライドコア26をその円弧Rに沿って白鍵部1の配列方向における他方側(図3では右側)にスライドさせて、スライドコア26の型抜き溝部28をアンダーカット部11に対応させる。これにより、キャビティブロック23およびコアブロック24内から成形された白鍵鍵盤を取り出すとともに、スライドコア26の型抜き溝部28を通してアンダーカット部11を抜き出すことができる。
【0020】
このようにして得られた白鍵鍵盤は、1オクターブ分の白鍵部1が並列に配置されているとともに、連結固定部3の屈曲連結部10により隣接する白鍵部1同士つまりE鍵とF鍵との間隔が連結固定部3側から白鍵部1の先端側に向かうに従って次第に広がった状態で一体成形されるが、屈曲連結部10を屈曲させて隣接するE鍵とF鍵とを互いに平行にさせ、この状態で鍵盤シャーシ4に組み付けることにより、1オクターブ分の白鍵部1を全て平行な状態で鍵盤シャーシ4に取り付けることができる。
【0021】
このように、この射出成形用金型20によれば、その内部に、白鍵部1のアンダーカット部11を形成する1つのスライドコア26を白鍵部1の配列方向にスライド可能に配置するとともに、この1つのスライドコア26を各白鍵部1のほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧Rと同じ円弧状に湾曲形成したので、隣接する白鍵部1同士、例えばE鍵とF鍵との間隔を連結固定部3側から白鍵部1の先端側に向かうに従って次第に広くしても、その配列状態で1オクターブ分の白鍵部1の各アンダーカット部11を一度に成形することができるとともに、離型時にスライドコア26をそれ自身の円弧Rに沿ってスライドさせることにより、各白鍵部1のアンダーカット部11を射出成形用金型20内から抜き出すことができ、これにより射出成形用金型20の構造が簡単となり、射出成形用金型20の小型化を図ることができ、製造コストの低減化をも図ることができる。
【0022】
この場合、スライドコア26には、離型時にアンダーカット部11に対応する型抜き溝部28が形成されているので、射出成形時にスライドコア26の型抜き溝部28をアンダーカット部11から白鍵部1の配列方向にずらして配置することにより、アンダーカット部11を確実に成形することができ、また離型時にスライドコア26を白鍵部1の配列方向にスライドさせて型抜き溝部28をアンダーカット部11に対応させることにより、型抜き溝部28を通してアンダーカット部11を抜き出すことができ、このため離型時に型抜き溝部28がアンダーカット部11から白鍵部1の配列方向にずれている長さだけ、スライドコア26を移動させるだけで良いので、スライドコア26の移動長さを短くすることができ、これによっても射出成形用金型20の小型化が図れる。
【0023】
なお、上記実施形態では、1オクターブ分の白鍵部1を一体成形する場合について述べたが、これに限らず、例えば、2オクターブ分以上の白鍵部1を一体成形する場合にも適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明の鍵盤装置によれば、複数の白鍵部を並列に配置させて一体成形するときに、連結固定部の所定箇所に形成された屈曲連結部により、隣接する白鍵部同士の間隔を連結固定部側から白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くしても、その配列状態で各白鍵部のアンダーカット部が白鍵部の配列方向における同一曲率半径の円弧に沿う位置に形成されているので、アンダーカット部をその形成位置の円弧と同じ円弧状に湾曲した1つのスライドコアで成形することができる。
【0025】
請求項2に記載の発明の鍵盤装置の成形用金型によれば、複数の白鍵部を並列に配置させるとともに、連結固定部の屈曲連結部により隣接する白鍵部同士の間隔を連結固定部側から白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くさせ、この状態で一体成形するときに、成形用金型内に、白鍵部のアンダーカット部を形成するスライドコアを白鍵部の配列方向にスライド可能に配置するとともに、このスライドコアを各白鍵部のほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧と同じ円弧状に湾曲形成したので、隣接する白鍵部同士の間隔を連結固定部側から白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くしても、その配列状態で複数の白鍵部の各アンダーカット部を一度に成形することができるとともに、離型時にスライドコアをそれ自身の円弧に沿ってスライドさせることにより、各白鍵部のアンダーカット部を成形用金型内から抜き出すことができ、これにより成形用金型の構造が簡単となり、成形用金型の小型化を図ることができ、製造コストの低減化をも図ることができる。
【0026】
この場合、スライドコアには、離型時にアンダーカット部に対応する型抜き溝部が形成されているので、射出成形時にスライドコアの型抜き溝部をアンダーカット部から白鍵部の配列方向にずらして配置することにより、アンダーカット部を確実に成形することができ、また離型時にスライドコアを白鍵部の配列方向にスライドさせて型抜き溝部をアンダーカット部に対応させることにより、型抜き溝部を通してアンダーカット部を抜き出すことができ、このため離型時に型抜き溝部がアンダーカット部から白鍵部の配列方向にずれている長さだけ、スライドコアを移動させるだけで良いので、スライドコアの移動長さを短くすることができ、これによっても成形用金型の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の鍵盤装置の一実施形態を示した平面図。
【図2】図1の鍵盤装置の射出成形用金型を示した平面図。
【図3】図2のA−A矢視における断面図。
【図4】図2のB−B矢視における断面図。
【図5】鍵盤装置の白鍵鍵盤を鍵盤シャーシに組み付けた状態を示した断面図。
【図6】従来の白鍵鍵盤の平面図。
【図7】図6の白鍵鍵盤の白鍵を示した側面図。
【符号の説明】
1 白鍵部
2 弾性変形部
3 連結固定部
7 ストッパ片
10 屈曲連結部
11 アンダーカット部
20 射出成形用金型
21 上金型
22 下金型
23 キャビティブロック
24 コアブロック
25 キャビティ
26 スライドコア
27 駆動装置
28 型抜く溝部
R 同一曲率半径の円弧
Claims (3)
- 鍵の長手方向に突出するアンダーカット部を有する白鍵部を複数並列に配置し、これら複数の白鍵部をそれぞれ弾性変形部を介して前記白鍵部の配列方向に連続する連結固定部に連結させた状態で、合成樹脂により一体に成形された白鍵鍵盤を備えた鍵盤装置において、
前記連結固定部の所定箇所には、射出成形時に隣接する前記白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くし、かつ射出成形後に前記隣接する白鍵部同士が互いに平行になるように屈曲する薄肉状の屈曲連結部が形成され、
前記白鍵部の前記アンダーカット部は、前記隣接する白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くさせた状態で、配列された各前記白鍵部の長手方向についてほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧に沿う位置に形成されていることを特徴とする鍵盤装置。 - 鍵の長手方向に突出するアンダーカット部を有する白鍵部を複数並列に配置し、これら複数の白鍵部をそれぞれ弾性変形部を介して前記白鍵部の配列方向に連続する連結固定部に連結させるとともに、前記連結固定部の所定箇所に、射出成形時に隣接する前記白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くし、かつ射出成形後に前記隣接する白鍵部同士が互いに平行になるように屈曲する薄肉状の屈曲連結部を形成した白鍵鍵盤を合成樹脂により一体に成形する鍵盤装置の成形用金型において、
前記成形用金型内には、前記白鍵部の前記アンダーカット部を形成するスライドコアが前記白鍵部の配列方向にスライド可能に配置され、かつ前記スライドコアは、前記隣接する白鍵部同士の間隔を前記連結固定部側から前記白鍵部の先端側に向かうに従って次第に広くさせた状態で、配列された各前記白鍵部の長手方向についてほぼ同じ位置を通る同一曲率半径の円弧と同じ円弧状に湾曲形成されていることを特徴とする鍵盤装置の成形用金型。 - 前記スライドコアには、離型時に前記アンダーカット部に対応する型抜き溝部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤装置の成形用金型。
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