JP4134222B2 - バックライト装置 - Google Patents
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Description
(構成)
図1〜図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるバックライト装置について説明する。本実施の形態におけるバックライト装置の斜視図を図1に、断面図を図2にそれぞれ示す。図3はバックライト装置から導光板2だけを取り出して斜め下から見た斜視図である。
曲面部23の断面形状について拡大図である図4を参照してより詳しく説明する。図4に示すように、曲面部23の断面形状は、光が導光板2に入射領域内の1点を原点Oとして、極座標表示(r,θ)で
r=exp(−θ/tanα+C) ‥‥‥‥‥‥‥‥(1)
により表される形をしている。ここで、Cは定数であり、αは、導光板2の屈折率をn0として、
α0=π/2−sin-1(1/n0) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2)
0<α≦α0 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(3)
となる任意の値である。図4に示すようにr=exp(−θ/tanα)は原点Oと曲線部23上の任意の点Aとを結ぶ直線と、曲線部23の点Aでの接線とがなす角が常にαとなる関数であり、導光板2の全反射角をφとすると
φ=sin-1(1/n0) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4)
であるので、(3)式は
0<α≦π/2−φ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5)
となり、原点Oから出射した光は曲面部23に全反射角以上の入射角で入射する、すなわち原点Oから出射した光は全て全反射する、曲面形状であることが分かる。なお、図4では曲面部23はα≦θ≦π/2+αの範囲では(1)式に従った形状となっており、θ=αの点で出射面22につながり、θ=π/2+αの点で入射面21に垂直な面である垂直面30につながっている。
○ 曲面部23は、断面形状の極座標表示におけるθがα≦θ≦π/2+αを満たす範囲にのみ存在することが好ましい。
sin-1(1/1.49)=42.1° ‥‥‥‥‥‥‥(6)
と計算されるように出射角τ=42.1°で進行する。これがτの最大値である。この場合の垂直面30における導光板2から空気中への入射角υ(ウプシロン)は、
90−42.1=47.9° ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(7)
となる。これがυの最小値である。PMMAから空気中へ入射する場合の全反射角は(6)式により42.1°である、すなわち入射角が42.1°より大きい場合に全反射となる。これに対してυの最小値47.9°は42.1°より大きいので、光81の入射角σの大きさにかかわらず光82は垂直面30では必ず全反射することとなる。したがって、垂直面30における導光板2の外部への光の漏れは生じない。
C=α/tanα+ln(d/sinα) ‥‥‥‥‥‥‥(8)
となっていることが好ましい。こうすると、曲面部23と導光板の出射面22は滑らかにつながるからである。曲面部23と出射面22との境目に角部があると輝度ムラの原因となるため、Cを(8)式の値にすることにより、輝度ムラを抑制することが好ましい。
本実施の形態におけるバックライト装置では、LED素子列から入射面を介して導光板内に進入した光は漏れることなく曲面部で第1の側に向けて向きを変えられ、導光板内を伝わっていき、いずれかの場所で出射面から出射して表示光として利用される。したがって、反射面の傾きに急激な変化がなく、光の漏れを抑制できるバックライト装置となる。
(構成)
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態2におけるバックライト装置について説明する。本実施の形態におけるバックライト装置102は、実施の形態1で説明したバックライト装置101を単位バックライト部として複数の単位バックライト部を含み、複数の単位バックライト部が互いに隣接して平面的に配列されたものである。すなわち、図8に示すように、バックライト装置101を単位バックライト部40a,40bとして平面的に複数個を配列したものである。図8では単位バックライト部40a,40bは同じ向きに並べられている。すなわち、複数の単位バックライト部40a,40bの各々は、出射面22に対して曲面部23a,23bがいずれも同じ側(図8における左側)に位置するように配列されている。
このような構成とすることによって、実施の形態1で示したバックライト装置の1つだけでは対応しきれないような大画面の表示装置にも適用することが可能となる。配列の仕方としては図8に示したように同じ向きで並べるほかにも以下のようなものであってもよい。
(構成)
図10を参照して、本発明に基づく実施の形態3におけるバックライト装置について説明する。本実施の形態におけるバックライト装置104においては、複数の単位バックライト部43a,43bは、導光板同士が一体物として形成されている。バックライト装置104は図8に示したバックライト装置102において導光板同士をつなげて一体化した構造に対応する。
本実施の形態においても、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。導光板が一体物となっていることにより、導光板の部品点数を減らすことができる。導光板としては一体物で形成できる程度の面積であるがLED素子列が1列だけでは光量が不足する程度に大きな画面に用いるには、本実施の形態におけるバックライト装置が有効である。
(a)α≧π/2−φとする、
(b)設計時の原点を図4の点Oから左側にずらす、
などの何通りかの対策が考えられる。ただし、図8に示すバックライト装置102に上記対策を行なうと、LED素子からの光が直接外部に出射してくるため、LED素子付近の輝度が上がってしまう可能性があり、注意が必要である。望ましくは図9に示すバックライト装置103のように、1枚の導光板の上で互いに対向する2つのLED素子列から導光板内を導光してきた光を曲面部から出射させる方法が、輝度ムラの抑制が容易になるのでよい。
(構成)
本発明に基づく実施の形態4について説明する。実施の形態2で参照した図9では複数の単位バックライト部を用いているが、本実施の形態では、図9に示す構成において単位バックライト部を1つのみとし、さらに改良を加えた構成について説明する。
本実施の形態におけるバックライト装置107では、第2の光散乱領域26bの散乱度が第1の光散乱領域26aの散乱度より大きくなっているので、曲面部23付近の第2の光散乱領域26bでは近接するLED素子列11からの光をあまり散乱させずに、対向するLED素子列11jからの光を主に散乱させることができる。これにより曲面部23付近の輝度ムラの抑制が可能となる。ここでは図12における左端の辺に注目して説明したが、対向する辺であるところの図12における右端の辺の近傍においても同様である。すなわち、曲面部23j付近の第2の光散乱領域26bでは近接するLED素子列11jからの光をあまり散乱させずに、対向するLED素子列11からの光を主に散乱させることができる。これにより曲面部23j付近の輝度ムラの抑制が可能となる。
(構成)
図16、図17を参照して、本発明に基づく実施の形態5におけるバックライト装置について説明する。図16に示すように、本実施の形態におけるバックライト装置106は、実施の形態1で説明したバックライト装置101を単位バックライト部として複数の単位バックライト部を含み、複数の単位バックライト部が互いに隣接して平面的に配列されたものと類似している。複数の単位バックライト部は、第1単位バックライト部47aと、第1単位バックライト部47aに隣接する第2単位バックライト部47bとを含む。第1単位バックライト部47aは、出射面22fを有する導光板2fを含む。第2単位バックライト部47bは、出射面22を有する導光板2を含む。第1単位バックライト部47aと第2単位バックライト部47bとの境目の近傍の断面を拡大したところを図17に示す。第2単位バックライト部47bの第1単位バックライト部47a側の端部は曲面部23bとなっており、前記第1単位バックライト部47aの前記第2単位バックライト部47b側の端部は、第2単位バックライト部47bの曲面部23bの形状に沿って凹む凹面部25となっている。第2単位バックライト部47bの曲面部23bと第1単位バックライト部47aの凹面部25とは、外気が進入自在な間隙24を介して対向している。すなわち、この間隙24は空気層である。
本実施の形態では、導光板2から間隙24の空気層に出射した一部の光は隣接する導光板2fに再度取り込まれるので、表示光として利用することができる。ただし、間隙24の間隔が非常に狭いと、結露などにより間隙24内に水が入り、間隙24が必ずしも空気層でなくなる可能性がある。間隙24が空気層でなくなると導光板2から曲面部23bに入射した光が全反射しなくなり、曲面部23bから間隙24に抜け、そのまま導光板2fに入射し、さらに導光板2f内を透過して出射面22fから出射する。そのため、このLED素子列11近傍の帯状の領域だけ輝度が高くなり、表示領域全体としては輝度分布が均一ではなくなる。結露などの影響を抑制するには、間隙24の間隔を一定以上に広くすればよい。そのためには、たとえば図17に示すように間隙24の間隔を維持するためのスペーサ部材4を間隙24内に配置するとよい。本実施の形態におけるバックライト装置106は、好ましいことに、第2単位バックライト部47bの曲面部23bと第1単位バックライト部47aの凹面部25との間には間隙24を維持するためのスペーサ部材4が配置されている。
Claims (9)
- 帯状の入射領域を有する入射面と前記入射面に対向する出射面とを有する導光板と、
前記入射領域を介して前記導光板の前記入射面に対向して複数の発光ダイオード素子が直線状に配置された発光ダイオード素子列とを備え、
前記導光板は前記入射領域から見て少なくとも第1の側に延在し、
前記導光板は、前記出射面の前記第1の側とは逆の第2の側に隣接するようにして前記入射領域の長手方向と平行に帯状に延在する曲面部を有し、
前記曲面部は、前記発光ダイオード素子列から前記入射領域を透過して前記導光板内部に入射した光を受けて第1の側寄りに反射させるためのものであり、
前記曲面部の長手方向に垂直な面で切った断面形状は、Cを定数、n0を前記導光板の屈折率とし、0<α≦π/2−sin-1(1/n0)を満たす一定の角度αを想定することによって、前記入射領域の1点を原点として半径rおよび角度θによる極座標表示でr=exp(−θ/tanα+C)で表すことができ、
前記出射面の前記第2の側に隣接する前記曲面部のほかに、前記出射面の前記第1の側に隣接するもうひとつの曲面部を有し、前記入射面は、前記もうひとつの曲面部に対応する位置にもうひとつの帯状の入射領域を有し、
前記曲面部を第2の曲面部、前記もうひとつの曲面部を第1の曲面部と読み替え、前記帯状の入射領域を第2の帯状入射領域、前記もうひとつの帯状の入射領域を第1の帯状入射領域と読み替えたとき、前記第1の帯状入射領域から前記導光板内に入射し、前記第1の曲面部で反射した光と、前記第2の帯状入射領域から前記導光板内に入射し、前記第2の曲面部で反射した光とが、ともに最初に到達可能な前記入射面上の領域である第1の光散乱領域と、前記入射面上において前記第1の帯状入射領域と前記第2の帯状入射領域とに挟まれた部分であって前記第1の光散乱領域に該当しない部分である第2の光散乱領域とを有し、前記第2の光散乱領域は前記第1の光散乱領域よりも散乱度が大きくなっている、バックライト装置。 - 前記第1,第2の光散乱領域は、領域内に配置された複数の光散乱要素を含み、前記第2の光散乱領域における前記複数の光散乱要素の密度または個別サイズは、前記第1の光散乱領域におけるよりも大きくなっている、請求項1に記載のバックライト装置。
- 前記光散乱要素は、ドットパターン、シボパターン、マイクロプリズム、マイクロレンズのいずれかである、請求項2に記載のバックライト装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載のバックライト装置を単位バックライト部として複数の前記単位バックライト部を含み、前記複数の単位バックライト部が互いに隣接して平面的に配列された、バックライト装置。
- 前記複数の単位バックライト部の各々は、前記出射面に対して前記曲面部がいずれも同じ側に位置するように配列されている、請求項4に記載のバックライト装置。
- 前記複数の単位バックライト部は、第1単位バックライト部と、前記第1単位バックライト部に隣接する第2単位バックライト部とを含み、前記第1単位バックライト部と前記第2単位バックライト部との境界においては、前記第1単位バックライト部の前記曲面部と前記第2単位バックライト部の前記曲面部とが互いに対向している、請求項4に記載のバックライト装置。
- 前記複数の単位バックライト部は、前記導光板同士が一体物として形成されている、請求項4から6のいずれかに記載のバックライト装置。
- 前記複数の単位バックライト部は、第1単位バックライト部と、前記第1単位バックライト部に隣接する第2単位バックライト部とを含み、前記第2単位バックライト部の前記第1単位バックライト部側の端部は前記曲面部となっており、前記第1単位バックライト部の前記第2単位バックライト部側の端部は、前記第2単位バックライト部の前記曲面部の形状に沿って凹む凹面部となっており、前記第2単位バックライト部の前記曲面部と前記第1単位バックライト部の前記凹面部とは外気が進入自在な間隙を介して対向している、請求項4に記載のバックライト装置。
- 前記第2単位バックライト部の前記曲面部と前記第1単位バックライト部の前記凹面部との間には前記間隙を維持するためのスペーサ部材が配置されている、請求項8に記載のバックライト装置。
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