JP4133504B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パワーステアリング装置において、据え切り時の衝撃を吸収するため、特許文献1に記載の如く、ラック軸の端部の外周にラックエンドの端面にて受けられる状態で環状弾性体を被着し、ラック軸の移動端で、上記弾性体をハウジングの端面に設けたストッパ部に衝合可能にするものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001-219855(1頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、ラック軸の端部で弾性体が被着される外周にジョイントねじ込みのための二面幅からなる工具係止面を備えており、環状弾性体の内周面とラック軸の工具係止面との間に隙間を生ずる。このため、弾性体がハウジングの端面のストッパ部に衝合したとき、弾性体がその隙間に逃げてしまい、弾性体の衝撃吸収効果を損ない、打音を生ずるおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、パワーステアリング装置において、ラック軸の端部に設けた弾性体をハウジングの端面に設けたストッパ部に衝合させるとき、弾性体の衝撃吸収効果を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ステアリング入力軸に連動するラック軸をハウジングに移動可能に支持し、ハウジングから突出するラック軸の端部にラックエンドを固定し、ラックエンドにタイロッドを介して車輪を連結してなり、ラック軸の端部の外周に工具係止面を備えるとともに、該ラック軸の端部の該工具係止面を含む外周に弾性体を被着し、ラック軸の移動端で上記弾性体をハウジングの端面に設けたストッパ部に衝合可能にしたパワーステアリング装置において、前記弾性体が前記ラック軸の端部の工具係止面を含む外周の周方向で、該工具係止面と回転方向に係止されて該外周の全周に隙間なく嵌挿されてなるようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1はパワーステアリング装置を示す全体図、図2は図1の要部断面図、図3は図2のIII−III線に沿うロックワッシャを透視した矢視図、図4はラック軸の端部を示し、(A)は断面図、(B)は平面図、(C)は端面図、図5はロックワッシャを示し、(A)は断面図、(B)は側面図、図6は弾性体を示し、(A)は断面図、(B)は側面図である。
【0008】
電動パワーステアリング装置10は、図1に示す如く、ステアリングホール(不図示)が結合されたステアリング入力軸11にトーションバー(不図示)を介して出力軸(不図示)を連結し、この出力軸にピニオン(不図示)を設け、このピニオンに噛合うラックを備えたラック軸12をギヤハウジング13に左右動可能に支持している。
【0009】
電動パワーステアリング装置10は、図2に示す如く、ラック軸12の両端部をギヤハウジング13の左右に突出し、それらの端部にラックエンド14を螺合して固定し、ラックエンド14に継手を介してタイロッド15の一端を連結し、タイロッド15の他端に車輪を連結し、左右の車輪を操舵可能にする。
【0010】
電動パワーステアリング装置10は、ギヤハウジング13の内部で、ラック軸12の周囲に電動モータを内蔵し、電動モータの回転をボールねじ(不図示)によりラック軸12の直線運動に変換する。電動モータの回転力が、ラック軸12に連結されている車輪に操舵アシスト力になって付与される。
【0011】
尚、電動パワーステアリング装置10では、図2〜図4に示す如く、ラック軸12の端部の中心軸上に設けためねじ部12Aにラックエンド14の端面の中心部に突設したおねじ部14Aを螺合するため、ラック軸12の端部の円形状をなす外周の一部に二面幅をなす工具係止面21を形成して備えるとともに、ラックエンド14の円形状をなす外周の一部に二面幅をなす工具係止面22を形成して備え、ラック軸12の工具係止面21とラックエンド14の工具係止面22のそれぞれに工具を係止してそれらのめねじ部12Aとおねじ部14Aを螺合操作可能にしている。工具係止面21は、ラック軸12の外周上で、該ラック軸12の直径上にあり、かつ該ラック軸12の中心軸を挟む2位置のそれぞれに形成された平面からなる。工具係止面22は、ラックエンド14の外周上で、該ラックエンド14の直径上にあり、かつ該ラックエンド14の中心軸を挟む2位置のそれぞれに形成された平面からなる。
【0012】
また、電動パワーステアリング装置10では、ラック軸12のめねじ部12Aとラックエンド14のおねじ部14Aの螺合状態のゆるみ止め手段として、ロックワッシャ23を用いる。ロックワッシャ23は、図5に示す如く、孔あき円板23Aの中心孔の内周上で、該円板23Aの直径上にあり、かつ該円板23Aの中心軸を挟む2位置のそれぞれにおいて軸方向に突出するように折曲げ形成された係合片23Bを備える。ロックワッシャ23は、図2に示す如く、円板23Aの中心孔をラックエンド14のおねじ部14Aに嵌挿し、係合片23Bを、ラック軸12の端面における該ラック軸12の直径上にあり、かつ該ラック軸12の中心軸を挟む2位置のそれぞれにおいてめねじ部12Aのねじ孔の周辺に臨んで切欠形成された係合溝24(図4)に係入するとともに、ラック軸12の端面とラックエンド14の端面とにより該円板23Aを挟圧した状態で、該円板23Aの外周縁の一部をラックエンド14の工具係止面22に被せるように直角状に折曲げ、結果として、ラック軸12とラックエンド14を互いに回り止めしてゆるみ止めする。ロックワッシャ23の円板23Aはラックエンド14の端面を全面的に被うように添設される。このとき、ラック軸12の端面に設けられる係合溝24は、めねじ部12Aのねじ孔の周辺に臨むものであれば、ラック軸12の外周にまで延在せしめることを必要とせず、該係合溝24の加工容易化等のためにラック軸12の外周にまで延在させて外周に開口するにしても、該ラック軸12の軸方向に沿うその開口長は後述する弾性体30の軸方向長Lに比して可及的に小さいことが望まれる。
【0013】
しかるに、電動パワーステアリング装置10にあっては、据え切り時の衝撃を吸収するため、図2、図3に示す如く、ラック軸12の端部の外周に、ラックエンド14の端面に添設されているロックワッシャ23の円板23Aに受けられる状態でゴム又は樹脂等からなる環状弾性体30(図6)を被着し、該弾性体30をラック軸12の移動端で、ギヤハウジング13の端面に深く凹状形成した円環状の第1ストッパ部31のストッパ面31Aに衝合可能にしている。ギヤハウジング13の端面で、第1ストッパ部31の外周側には、第1ストッパ部31に対して段差状をなすように浅く凹状形成した円環状の第2ストッパ部32が設けられ、弾性体30が第1ストッパ部31のストッパ面31Aに衝合して圧縮変形した後に、ロックワッシャ23の円板23Aを第2ストッパ部32のストッパ面32Aに衝合可能にする。
【0014】
このとき、弾性体30はラック軸12の端部の工具係止面21を含む外周の周方向で、該外周の全周に隙間なく嵌挿される(図3)。
【0015】
また、第1ストッパ部31の深さaは弾性体30の軸方向長Lより小さく、第1ストッパ部31の内周径bは弾性体30の外径Kより若干大きく設定される。そして、ラック軸12の移動端で弾性体30が第1ストッパ部31のストッパ面31Aに衝合して第1ストッパ部31の深さaだけ軸方向に圧縮変形して衝撃を吸収したとき、該弾性体30が第1ストッパ部31の深さa、内周径b及びラック軸12の外径により区画されるスペースに充満する状態になって、ロックワッシャ23の円板23Aが第2ストッパ部32のストッパ面32Aに衝合開始するに至るように、第1ストッパ部31の深さa、内周径bを設定する。
【0016】
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
ラック軸12の端部の外周にラックエンド14の端面(本実施形態ではラックエンド14の端面に添設されているロックワッシャ23の円板23A)にて受けられる状態で被着された弾性体30が、ラック軸12の端部の工具係止面21を含む外周の周方向で、該外周の全周に隙間なく嵌挿される。このため、弾性体30がギヤハウジング13の端面の第1ストッパ部31に衝合したとき、弾性体30がラック軸12の周囲に沿う全周で、ラック軸12との隙間に逃げることがなく、弾性体30の衝撃吸収効果を損なうことなく、打音を低減できる。更に、弾性体30は、ラック軸12の工具係止面21上で回転方向に係止されて安定保持される。従って、電動パワーステアリング装置10の耐久性を向上できる。
【0017】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明の実施において、ロックワッシャ23、ラック軸12の係合溝24を設けることは必須でない。弾性体30は、ラック軸12の端部の外周に、ラックエンド14の端面に直に受けられる状態で被着されても良い。
【0018】
また、本発明のパワーステアリング装置は、油圧パワーステアリング装置であっても良い。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、パワーステアリング装置において、ラック軸の端部に設けた弾性体をハウジングの端面に設けたストッパ部に衝合させるとき、弾性体の衝撃吸収効果を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はパワーステアリング装置を示す全体図である。
【図2】図2は図1の要部断面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿うロックワッシャを透視した矢視図である。
【図4】図4はラック軸の端部を示し、(A)は断面図、(B)は平面図、(C)は端面図である。
【図5】図5はロックワッシャを示し、(A)は断面図、(B)は側面図である。
【図6】図6は弾性体を示し、(A)は断面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
10 パワーステアリング装置
11 ステアリング入力軸
12 ラック軸
13 ギヤハウジング
14 ラックエンド
15 タイロッド
21 工具係止面
30 弾性体
31 ストッパ部
Claims (1)
- ステアリング入力軸に連動するラック軸をハウジングに移動可能に支持し、ハウジングから突出するラック軸の端部にラックエンドを固定し、ラックエンドにタイロッドを介して車輪を連結してなり、
ラック軸の端部の外周に工具係止面を備えるとともに、該ラック軸の端部の該工具係止面を含む外周に弾性体を被着し、
ラック軸の移動端で上記弾性体をハウジングの端面に設けたストッパ部に衝合可能にしたパワーステアリング装置において、
前記弾性体が前記ラック軸の端部の工具係止面を含む外周の周方向で、該工具係止面と回転方向に係止されて該外周の全周に隙間なく嵌挿されてなることを特徴とするパワーステアリング装置。
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