JP2007132493A - 転舵用ボールネジナットの固定構造 - Google Patents

転舵用ボールネジナットの固定構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ボール螺旋機構の動作の安定性を従来よりも向上させることが可能な転舵用ボールネジナットの固定構造の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の転舵用ボールネジナットの固定構造によれば、転舵用ボールネジナット14のモータロータ28に対する回り止めは、転舵用ボールネジナット14の外周面とモータロータ28の内周面とに形成されたスプライン41,32同士のスプライン嵌合によりなされるので、従来のようにロックナット60によって転舵用ボールネジナット14を位置決め奥壁33に強く押し付ける必要はない。これにより、転舵用ボールネジナット14の圧縮変形が防がれ、ボールネジ機構16の動作の安定性が向上する。即ち、転舵輪11,11の転舵をスムーズに行うことが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ボール螺旋機構に備えた転舵用ボールネジナットの固定構造に関する。
図17に示す従来の転舵用ボールネジナットの固定構造では、筒形ロータ2の内部に挿入した転舵用ボールネジナット3を、筒形ロータ2の一端部に螺合したロックナット4と筒形ロータ2の内部に形成された位置決め奥壁5との間で挟持することで、筒形ロータ2内における転舵用ボールネジナット3の軸方向への移動を禁止していた。
特開平11−270647号公報(段落[0028]〜[0029]、図2)
ところで、上記した従来の転舵用ボールネジナット3の固定構造では、ロックナット4によって転舵用ボールネジナット3を位置決め奥壁5に強く押し付けて、その挟持力によって転舵用ボールネジナット3の筒形ロータ1に対する回り止めを行っていた。しかしながら、このような固定構造では、転舵用ボールネジナット3が圧縮変形して、ボール螺旋機構1がスムーズに動作しなくなったり、動作時に異音が発生するといった不具合が生じ得た。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ボール螺旋機構の動作の安定性を従来よりも向上させることが可能な転舵用ボールネジナットの固定構造の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る転舵用ボールネジナットの固定構造は、1対の転舵輪の間に差し渡されて直動するボールネジシャフトの外側にボールネジナットを挿通し、そのボールネジナットを転舵用モータに備えた筒形ロータの内側に嵌合固定した転舵用ボールネジナットの固定構造において、筒形ロータのうちボールネジナットが嵌合された部分の奥側に設けられて、ボールネジナットを位置決めする位置決め奥壁と、筒形ロータに螺合されて位置決め奥壁との間でボールネジナットを挟持するロックナットと、転舵用ボールネジナットの外周面と筒形ロータの内周面との間で凹凸嵌合して、転舵用ボールネジナットと筒形ロータとの相対回転を禁止する凹凸嵌合部とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の転舵用ボールネジナットの固定構造において、凹凸嵌合部は、インボリュートスプラインであるところに特徴を有する。
請求項3の発明に係る転舵用ボールネジナットの固定構造は、1対の転舵輪の間に差し渡されて直動するボールネジシャフトの外側にボールネジナットを挿通し、そのボールネジナットを転舵用モータに備えた筒形ロータの内側に嵌合固定した転舵用ボールネジナットの固定構造において、転舵用ボールネジナットの外周面と筒形ロータの内周面との間で螺合した螺子部と、転舵用ボールネジナットの一端部から側方に張り出され、筒形ロータの一端部に当接したフランジ部と、フランジ部とロータの一端部との間に設けられて、転舵用ボールネジナットと筒形ロータとの相対回転を禁止する固定手段とを備えたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の転舵用ボールネジナットの固定構造において、固定手段は、筒形ロータの一端面に相対回転不能に係合した舌付き座金と、フランジ部を貫通した孔に挿入固定されかつ先端部で舌付き座金の一部を凹ませて凹凸係合したビス又はピンとで構成されたところに特徴を有する。
[請求項1,2の発明]
請求項1の構成によれば、ロックナットを筒形ロータの一端部に螺合することで、転舵用ボールネジナットがロックナットと筒形ロータ内の位置決め奥壁との間に挟持され軸方向への移動が規制される。また、転舵用ボールネジナットの筒形ロータに対する回り止めは、転舵用ボールネジナットの外周面と筒形ロータの内周面とに形成された凹凸嵌合部同士の嵌合によりなされるので、従来のようにロックナットによって転舵用ボールネジナットを位置決め奥壁に強く押し付ける必要はない。これにより、転舵用ボールネジナットの圧縮変形が防がれ、ボール螺旋機構の動作の安定性が従来よりも向上する。即ち、転舵輪の転舵をスムーズに行うことが可能となる。
ここで、凹凸嵌合部としては、インボリュートスプライン(請求項2の発明)、角スプライン、キーとキー溝等で構成することができる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、転舵用ボールネジナットを筒形ロータに対して螺合すると、転舵用ボールネジナットに備えたフランジ部と筒形ロータの一端部とが当接する。すると、転舵用ボールネジナットは、筒形ロータに対する螺合方向への回転が禁止されると共に、筒形ロータの他端側への移動が禁止される。この状態で固定手段により転舵用ボールネジナットと筒形ロータとの相対回転が禁止されることで、転舵用ボールネジナットは、筒形ロータに対する螺合解除方向への回転が禁止されると共に、筒形ロータの一端側への移動が禁止される。
このように、本発明の転舵用ボールネジナットの固定構造によれば、従来のようにロックナットと位置決め奥壁との間で転舵用ボールネジナットを挟持しないから、転舵用ボールネジナットの圧縮変形が防止でき、ボール螺旋機構の動作の安定性が従来よりも向上する。即ち、転舵輪の転舵をスムーズに行うことが可能となる。
ここで、請求項4の構成のように、筒形ロータの一端面に筒形ロータと相対回転不能に係合した舌付き座金を備えておき、フランジ部を貫通した孔に挿入固定されたビス又はピンの先端部で舌付き座金の一部を凹ませてビス又はピンと舌付き座金とを凹凸係合させることで、転舵用ボールネジナットを回り止めするようにしてもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1において符号20は、電動パワーステアリング用のモータ(本発明の「転舵用モータ」に相当する)であって、このモータ20に転舵シャフト12(本発明の「ボールネジシャフト」に相当する)、第1円筒ケース27、第2円筒ケース26等を組み付けて電動パワーステアリング装置13が構成されている。転舵シャフト12は、図1に示した車両における1対の転舵輪11,11の間に差し渡され、両端部が図示しないタイロッドを介して各転舵輪11,11に連結されている。
第1円筒ケース27は、モータ20に備えた筒形ハウジング21の一端開口に連結され、第2円筒ケース26は、筒形ハウジング21の他端開口に連結されている。そして、これら筒形ハウジング21、第1及び第2の円筒ケース26,27によって転舵シャフト12の外側が覆われている。
第2円筒ケース26の中間部分には、ピニオン突入部50が側方に開放している。そのピニオン突入部50を介してピニオン51が第2円筒ケース26の側部から第2円筒ケース26内に突入している。これに対し、転舵シャフト12のうち第2円筒ケース26内に収容される部分には、ラック52が形成されている。そして、第2円筒ケース26の内部でピニオン51とラック52とが噛合している。また、ピニオン51は、ハンドル53の中心から下方に延びた操舵力伝達軸54に連結されている。さらに、操舵力伝達軸54の下端部には、ハンドル53にかかる負荷トルクを検出するための操舵トルクセンサ57が備えられている。
モータ20のロータ28(本発明の「筒形ロータ」に相当する、以下、「モータロータ28」という)は筒形をなし、第2円筒ケース26の内周面に装着されたベアリング26Bと、筒形ハウジング21の一端開口寄り位置に装着されたベアリング21Bとにより回転可能に軸支されている。モータロータ28の内部には、転舵用ボールネジナット14が嵌合固定されている。そして、転舵シャフト12の中間部分に形成されたボールネジ溝15に、複数のボールを介して転舵用ボールネジナット14が螺合してボールネジ機構16が構成されている。これにより、モータロータ28が回転駆動されると、転舵シャフト12が直動して転舵輪11,11が転舵する。
モータロータ28のうち、ボールネジ機構16を備えた一端側部分(図1における左端部分)の構造は以下のようである。即ち、図4に示すように、モータロータ28の内周面には、一端開口30から他端側(図4における右側)に向かって順番に雌螺旋部31、内歯スプライン32、位置決め奥壁33が形成されている。内歯スプライン32は、モータロータ28の軸方向(図4における左右方向)に延びた複数の突条を、モータロータ28の内周面の全周に亘って等間隔に配置した構造をなしている(図5を参照)。
位置決め奥壁33は、モータロータ28の円筒内面を全周に亘って内側に膨出させた構造をなし、モータロータ28の一端開口30を向いた段差面33Aを有している。そして、図2に示すように、この段差面33Aと後述するロックナット60との間に転舵用ボールネジナット14が挟持されている。
図3に示すように転舵用ボールネジナット14は円筒構造をなし、その円筒内面には図6に示すようにボールネジ溝40が形成されている。ボールネジ溝40は、転舵シャフト12に形成されたボールネジ溝15と対向しており、これら2つのボールネジ溝15,40の間に図示しない複数のボールが収容されている。なお、転舵用ボールネジナット14を構成する筒壁の複数箇所には、ボールネジ溝15,40内のボールを循環させる循環部材を取り付けるための取付孔38が貫通形成されている。
転舵用ボールネジナット14の一端側外周面には、外歯スプライン41が形成されている。外歯スプライン41は、転舵用ボールネジナット14の軸方向に延びた複数の突条を、転舵用ボールネジナット14の外周面の全周に亘って等間隔で配置した構造をなしている(図7を参照)。この外歯スプライン41とモータロータ28に備えた内歯スプライン32とがスプライン嵌合している(図3を参照)。なお、内歯スプライン32及び外歯スプライン41は、本発明の「凹凸嵌合部」に相当し、共にインボリュートスプライン構造となっている。
図3に示すようにロックナット60は扁平円筒形状をなし、その外周面には雄螺旋部62が形成されている。ロックナット60は、モータロータ28の一端開口30から挿入されて、その内周面に形成された雌螺旋部31と螺合している。ロックナット60の他端面は、モータロータ28内に収容された転舵用ボールネジナット14の一端面に当接しており、これにより位置決め奥壁33との間で転舵用ボールネジナット14を挟持している(図2を参照)。
ロックナット60の一端面には、ロックナット60をモータロータ28に対して螺合操作する際に回転工具(図示せず)を嵌合させるための嵌合凹所63が陥没形成されている(図8(A)を参照)。また、図8(B)に示すように、ロックナット60の一端面の外縁部からは薄肉円筒部61が起立している。薄肉円筒部61は、先端部に向かって段付き状に薄肉となっている。そして、この薄肉円筒部61のうち、モータロータ28の一端部に形成された切り欠き部35,35(図3を参照)に合致した(重なった)部分を外側に折り曲げて係合して、モータロータ28に対するロックナット60の緩み止めが図られている。本実施形態の構成に関する説明は以上である。
さて、転舵用ボールネジナット14は、以下の手順によりモータロータ28に固定される。まず、転舵用ボールネジナット14をモータロータ28の一端開口30から挿入して内歯スプライン32と外歯スプライン41とを噛合させ、転舵用ボールネジナット14の他端部が位置決め奥壁33に突き当たるまで押し込む。この時点で、転舵用ボールネジナット14のモータロータ28に対する回り止めがなされる。
次いで、ロックナット60をモータロータ28の一端開口30から挿入して、ロックナット60の他端面が転舵用ボールネジナット14の一端面に当接するまで螺合操作する。ロックナット60が転舵用ボールネジナット14の一端面に当接した時点で、転舵用ボールネジナット14はロックナット60と位置決め奥壁33との間で挟持され、軸方向への移動が禁止される。
ロックナット60が転舵用ボールネジナット14に当接したら、ロックナット60の薄肉円筒部61のうち、モータロータ28の切り欠き部35,35と合致した(重なった)部分を外側に折り曲げて切り欠き部35,35に係合させ、ロックナット60の緩み止めを行う。これで、転舵用ボールネジナット14のモータロータ28への固定作業は完了である。
このように、本実施形態によれば、転舵用ボールネジナット14のモータロータ28に対する回り止めは、転舵用ボールネジナット14の外周面とモータロータ28の内周面とに形成されたスプライン41,32同士のスプライン嵌合によりなされるので、従来のようにロックナット60によって転舵用ボールネジナット14を位置決め奥壁33に強く押し付ける必要はない。これにより、転舵用ボールネジナット14の圧縮変形が防がれ、ボールネジ機構16の動作の安定性が向上する。即ち、転舵輪11,11の転舵をスムーズに行うことが可能となる。
[第2実施形態]
図9〜図14は本発明の第2実施形態を示す。
この第2実施形態は、転舵用ボールネジナットの固定構造を上記第1実施形態とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態のモータロータ29(本発明の「筒形ロータ」に相当する)の一端部の内周面には、上記第1実施形態における内歯スプライン32が設けられておらず、雌螺旋部31と位置決め奥壁33だけが備えられている(図10及び図11を参照)。また、モータロータ29の一端面には、扁平円環状の舌付き座金70(図14(A)を参照)が装着されている。舌付き座金70は、図9に示すようにモータロータ29の一端面に敷設されて径方向外側に向かって張り出している。舌付き座金70には、その中心部に向かって延びた突片を直角曲げして板厚方向の一方側に起立させてなる舌片71が複数(本実施形態では2つ)備えられ(図14(B)を参照)、それら舌片71,71が、モータロータ29の一端部に形成された切り欠き部35,35(図10を参照)にそれぞれ係合している。これにより、モータロータ29の一端面に敷設された舌付き座金70のモータロータ29に対する回り止めが図られている。
転舵用ボールネジナット17の一端側外周面には雄螺旋部45が形成され(図12を参照)、この雄螺旋部45がモータロータ29の一端部に形成された雌螺旋部31と螺合している(図9を参照)。さらに転舵用ボールネジナット17の一端部には、径方向外側に向かって張り出したフランジ部46が形成されている。フランジ部46の外径は舌付き座金70の外径とほぼ同じとなっており、舌付き座金70と面当接している(図9を参照)。フランジ部46が舌付き座金70に当接すると、転舵用ボールネジナット17は、モータロータ29に対する螺合方向への回転と、他端側への移動が禁止される。ここで、転舵用ボールネジナット17の他端面47からフランジ部46の座面までの長さは、モータロータ29の段差面33Aから舌付き座金70の座面までの長さより若干短くなっているから、フランジ部46がモータロータ29の一端部に当接した状態(図9の状態)で、転舵用ボールネジナット17の他端面47は、段差面33Aに非接触となる。つまり、転舵用ボールネジナット17には、その軸方向に圧縮する力がかからないように構成されている。
図10に示すようにフランジ部46には複数(本実施形態では4つ)の螺旋孔48が貫通形成されている。螺旋孔48は、フランジ部46をその板厚方向に貫通しており、フランジ部46の周方向に等間隔に配設されている(図13を参照)。そして、これら螺旋孔48に、それぞれセットスクリュー49(本発明の「ビス」に相当する)が螺合されている。セットスクリュー49の先端部は尖っており、フランジ部46を貫通したセットスクリュー49の先端部が舌付き座金70の座面に突き当たってその部分を凹ませている。つまり、セットスクリュー49と舌付き座金70とが凹凸係合している。これにより、転舵用ボールネジナット17の緩み止めと、一端側への移動が禁止されている。なお、転舵用ボールネジナット17の一端面には、転舵用ボールネジナット17をモータロータ29に対して螺合操作する際に回転工具(図示せず)を係止するための工具係合溝44,44が陥没形成されている。
本実施形態の転舵用ボールネジナット17は以下の手順によりモータロータ29に固定される。まず、転舵用ボールネジナット17をモータロータ29の一端開口30から挿入し、回転工具(図示せず)を用いて、転舵用ボールネジナット17の雄螺旋部45とモータロータ29の雌螺旋部31とを螺合操作する。そして、フランジ部46がモータロータ29の一端部(舌付き座金70)に当接するまで転舵用ボールネジナット17をモータロータ29の内部に推進させる。フランジ部46とモータロータ29の一端部(舌付き座金70)が当接すると、転舵用ボールネジナット17は、モータロータ29に対する螺合方向への回転が禁止されると共に他端側への移動が禁止され、転舵用ボールネジナット17の過剰な締め付けが防止される。また、フランジ部46とモータロータ29の一端部が当接したときに、転舵用ボールネジナット17の他端面47は、モータロータ29内部の段差面33Aから離れているので、転舵用ボールネジナット17には、その軸方向に圧縮する力はかからない。
次いで、セットスクリュー49をフランジ部46に形成された各螺旋孔48に挿入して専用の回転工具(例えば、六角レンチ)を用いて螺合操作し、舌付き座金70の座面に突き当てる。舌付き座金70に突き当たったら、セットスクリュー49をさらに螺合操作して推進させ、セットスクリュー49の先端部で舌付き座金70の座面を凹ませる。これにより、転舵用ボールネジナット17のモータロータ29に対する緩み止めがなされ(モータロータ29に対する螺合解除方向への回転が禁止され)、モータロータ29の一端側への移動が禁止される。つまり、この時点で転舵用ボールネジナット17は、モータロータ29に対する回り止めがなされかつ、軸方向への移動が禁止される。以上で、転舵用ボールネジナット17のモータロータ29への固定作業は終了である。本実施形態によれば、従来のようにロックナットと位置決め奥壁33との間で転舵用ボールネジナット17を挟持しないから、転舵用ボールネジナット17の圧縮変形が防止でき、ボールネジ機構16の動作の安定性が従来よりも向上する。即ち、転舵輪11,11の転舵をスムーズに行うことが可能となる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記第1及び第2実施形態では、電動パワーステアリング装置13に備えたボールネジ機構16に本発明を適用したが、ステアバイワイヤシステムに備えたボールネジ機構に本発明を適用してもよい。
(2)上記第1実施形態では、外歯スプライン41及び内歯スプライン32を共にインボリュートスプラインとしていたが、これらを角スプラインとしてもよい。また、図15に示すように、モータロータ28の内周面と転舵用ボールネジナット14の外周面にそれぞれ1つずつ凹部90と凸部91を設けてそれらを凹凸嵌合させた構造でもよい。また、モータロータ28の内周面と転舵用ボールネジナット14の外周面にそれぞれキー溝92,92を形成しておき、それらキー溝92,92同士を整合させた状態で内部にキー部材93を嵌合させた構造(所謂、キー結合)でもよい。
(3)上記第2実施形態では、転舵用ボールネジナット17の緩み止めを、セットスクリュー49と舌付き座金70との凹凸係合により行っていたが、例えば、フランジ部46とモータロータ29の一端面や、転舵用ボールネジナット17の雄螺旋部45とモータロータ29の雌螺旋部31とを接着剤で固着してもよい。
(4)上記第2実施形態では、フランジ部46を貫通した螺旋孔48にセットスクリュー49を螺合していたが、フランジ部46を貫通した嵌合孔にピンを打ち込んで圧入嵌合し、そのピンの先端部を舌付き座金70と凹凸係合させてもよい。
(5)上記第2実施形態において、舌付き座金70に換えて、歯付きワッシャを用いてもよい。
(6)本発明の技術的範囲には含まれないが、転舵用ボールネジナットの固定構造は、以下のようにしてもよい。即ち、図16に示すように、転舵用ボールネジナット18の一端部に、外径がモータロータ99の外径と同一なフランジ部46を設けておくと共に、モータロータ99の一端部の外周面に雄螺旋部37を形成しておき、その雄螺旋部37に、一端部から他端部に向かって内径が段付き状に拡径したスリーブ状ナット80を締め付けて、スリーブ状ナット80の段差面81とモータロータ99の一端面との間でフランジ部46を挟持し、その挟持力によって転舵用ボールネジナット18の回り止めを行うようにしてもよい。このような構成では、挟持力がフランジ部46だけにかかり、ボールネジ溝40が形成された部分にはかからないので、転舵用ボールネジナット18が圧縮変形することによる不具合を防止できる。なお、フランジ部46とモータロータ28の一端面とが当接したときに、転舵用ボールネジナット18の他端面47は、モータロータ28の内部構造(具体的には、段差面33A)に非接触であることが好ましい。また、転舵用ボールネジナット18とモータロータ28は、凹凸嵌合や螺合している必要はなく、単に嵌合しているだけでよい。
以上のような転舵用ボールネジナット18の固定構造を概念的に纏めると、
「モータに備えた筒形ロータの内部に嵌合されて一体回転する一方、その筒形ロータを貫通して両端に1対の転舵輪を備えたボールネジシャフトに対して相対回転し、前記筒形ロータの回転運動を前記ボールネジシャフトの直線運動に変換して前記転舵輪を転舵させる転舵用ボールネジナットの固定構造において、
前記転舵用ボールネジナットの一端部には側方に張り出して前記筒形ロータの一端面に当接可能なフランジ部が形成されると共に、前記筒形ロータの一端部の外周面には雄螺旋部が形成され、
前記雄螺旋部と螺合して前記フランジ部を前記筒形ロータの一端面との間で挟持するナットを備えたことを特徴とする転舵用ボールネジナットの固定構造」
となる。
本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概念図 転舵用ボールネジナットの固定構造を示す側断面図 転舵用ボールネジナットの固定構造を示す分解斜視図 モータロータの部分側断面図 モータロータの平面図 転舵用ボールネジナットの側断面図 転舵用ボールネジナットの平面図 (A)ロックナットの平面図、(B)ロックナットの部分側断面図 第2実施形態に係る転舵用ボールネジナットの固定構造を示す側断面図 転舵用ボールネジナットの固定構造を示す分解斜視図 モータロータの部分側断面図 転舵用ボールネジナットの部分側断面図 転舵用ボールネジナットの平面図 (A)舌付き座金の平面図、(B)図14の(A)におけるX−X’断面図 実施形態(2)に係る転舵用ボールネジナットの固定構造を示す平断面図 実施形態(5)に係る転舵用ボールネジナットの固定構造を示す側断面図 従来の転舵用ボールネジナットの固定構造を示す側断面図
符号の説明
11 転舵輪
12 転舵シャフト(ボールネジシャフト)
14,17 転舵用ボールネジナット
16 ボールネジ機構
20 モータ(転舵用モータ)
28,29 モータロータ(筒形ロータ)
32 内歯スプライン(凹凸嵌合部)
33 位置決め奥壁
41 外歯スプライン(凹凸嵌合部)
46 フランジ部
48 螺旋孔
49 セットスクリュー(ビス)
60 ロックナット
70 舌付き座金

Claims (4)

  1. 1対の転舵輪の間に差し渡されて直動するボールネジシャフトの外側に転舵用ボールネジナットを挿通し、その転舵用ボールネジナットを転舵用モータに備えた筒形ロータの内側に嵌合固定した転舵用ボールネジナットの固定構造において、
    前記筒形ロータのうち前記転舵用ボールネジナットが嵌合された部分の奥側に設けられて、前記転舵用ボールネジナットを位置決めする位置決め奥壁と、
    前記筒形ロータに螺合されて前記位置決め奥壁との間で前記転舵用ボールネジナットを挟持するロックナットと、
    前記転舵用ボールネジナットの外周面と前記筒形ロータの内周面との間で凹凸嵌合して、前記転舵用ボールネジナットと前記筒形ロータとの相対回転を禁止する凹凸嵌合部とを備えたことを特徴とする転舵用ボールネジナットの固定構造。
  2. 前記凹凸嵌合部は、インボリュートスプラインであることを特徴とする請求項1に記載の転舵用ボールネジナットの固定構造。
  3. 1対の転舵輪の間に差し渡されて直動するボールネジシャフトの外側に転舵用ボールネジナットを挿通し、その転舵用ボールネジナットを転舵用モータに備えた筒形ロータの内側に嵌合固定した転舵用ボールネジナットの固定構造において、
    前記転舵用ボールネジナットの外周面と前記筒形ロータの内周面との間で螺合した螺子部と、
    前記転舵用ボールネジナットの一端部から側方に張り出され、前記筒形ロータの一端部に当接したフランジ部と、
    前記フランジ部と前記ロータの一端部との間に設けられて、前記転舵用ボールネジナットと前記筒形ロータとの相対回転を禁止する固定手段とを備えたことを特徴とする転舵用ボールネジナットの固定構造。
  4. 前記固定手段は、前記筒形ロータの一端面に相対回転不能に係合した舌付き座金と、前記フランジ部を貫通した孔に挿入固定されかつ先端部で前記舌付き座金の一部を凹ませて凹凸係合したビス又はピンとで構成されたことを特徴とする請求項3に記載の転舵用ボールネジナットの固定構造。
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