JP4133483B2 - ボルト締結構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被締結部材に穿設された複数のボルト孔にボルトを挿通しナットを締め付けるボルト締結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、トラック等の車両においては、各種の部材をボルト・ナットを用いて締結することが行われている。
【0003】
図6はボルト締結構造における被締結部材として、リアアクスルハウジングにエアサスペンションサポートビームを取り付ける場合の一例を示すものであって、1はリアアクスルハウジング、2はエアサスペンションサポートビームであり、この場合、リアアクスルハウジング1に穿設されたボルト孔3とエアサスペンションサポートビーム2に穿設されたボルト孔4にボルト5を挿通しナット6を締め付けることにより、リアアクスルハウジング1とエアサスペンションサポートビーム2とを一体化するようになっている。
【0004】
前述の如くリアアクスルハウジング1とエアサスペンションサポートビーム2とをボルト5によって締結する場合、該ボルト5に対してナット6を締め付けるのに大きなトルクが必要となるため、ボルト5の回り止めが必要となる。
【0005】
通常は、ボルト5に対してナット6を締め付ける際に、ボルト5の頭部5aをソケットレンチ等の工具で押えておけば良いのであるが、リアアクスルハウジング1のボルト孔3がスペース的に余裕のない位置に設けられている関係上、前述の如き工具を用いることが困難となるケースが多々あった。
【0006】
そこで、従来においては、例えば、図7に示される如く、セッティングプレート7に、ボルト孔3と同径の挿通孔8を該ボルト孔3間の間隔Wと等しい間隔をあけて複数(図の例では二個)穿設し、該セッティングプレート7の挿通孔8にボルト5を挿通し、その頭部5aの下側に形成されたフランジ部5bの外周を予めセッティングプレート7に溶接接合しておき、該セッティングプレート7により連結されたボルト5をボルト孔3,4に挿通してナット6を締め付けるようにすることが考えられていた。
【0007】
尚、図6及び図7に示されるようなボルト締結構造とは若干異なるが、セッティングプレートに予め二個のナットを固着しておき、該ナットに対してボルトを締め付けることにより、被締結部材をボルト締結するようにしたものとしては、例えば、特許文献1がある。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−16351号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リアアクスルハウジング1とエアサスペンションサポートビーム2とを締結するボルト5には高強度が要求されるが、図7に示されるように、ボルト5をセッティングプレート7に溶接するのでは、該ボルト5が脆化する虞があり、あまり好ましいとは言えなかった。
【0010】
又、リアアクスルハウジング1のボルト孔3間に突部があるような場合には、セッティングプレート7を使用できなくなるため、前記ボルト孔3の周囲を全面に亘って広い範囲で平坦に加工する必要が生じ、加工の手間が増すと共に、コストアップにもつながるという不具合があった。
【0011】
本発明は、斯かる実情に鑑み、ボルトをセッティングプレートに溶接したりせずにその脆化を防止しつつ、ボルトの位置決めと回り止めを確実に行うことができ、被締結部材の加工の手間を最小限に抑え且つ低コスト化を図り得るボルト締結構造を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被締結部材に穿設された複数のボルト孔にボルトを挿通しナットを締め付けるボルト締結構造において、
ボルトの頭部と一体に形成されたフランジ部における周方向所要箇所に、回り止め部を突設すると共に、被締結部材のボルト孔の縁部に前記回り止め部が嵌合可能な回り止め溝部を形成し、複数のボルト孔に対するボルト挿通時に回り止め部が回り止め溝部に対して嵌合するよう、複数本のボルトを、結合孔が穿設され且つボルトの頭部頂面に固着される複数の固着フランジ面と、該固着フランジ面同士を連結し且つボルトの頭部頂面から立ち上がるように延びる連結部とから構成される連結プレートを介して予め連結し、
前記ボルトの頭部頂面から突設したリベット突起に、前記連結プレートに穿設された結合孔を嵌合させ、前記リベット突起をつぶして締め付けることにより、ボルトの頭部に連結プレートを固着するようにしたことを特徴とするボルト締結構造にかかるものである。
【0013】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0014】
被締結部材の複数のボルト孔に対し、連結プレートを介して予め連結したボルトを挿通させると、前記ボルト孔の縁部に形成された回り止め溝部に、ボルトのフランジ部の回り止め部が嵌合するため、ボルトの位置決めが確実に行われる形となり、この状態で、ボルトに対してナットを締め付ければ、前記回り止め部が回り止め溝部に嵌合しているため、ボルトが回ってしまうことはなく、大きなトルクでナットを確実に締め付けることが可能となる。
【0015】
この結果、被締結部材を締結するボルトに高強度が要求される場合であっても、従来のように、ボルトをセッティングプレートに溶接するのとは異なり、該ボルトが脆化する虞はなく、又、被締結部材のボルト孔の縁部のみを加工して回り止め溝部を形成すればよいため、仮に、被締結部材のボルト孔間に突部があるような場合にも対応可能となり、前記ボルト孔の周囲を全面に亘って広い範囲で平坦に加工しなくて済み、加工の手間が減ると共に、コストダウンにもつながることとなる。
【0016】
【0017】
【0018】
前記ボルト締結構造においては、被締結部材を、エアサスペンションサポートビームが取り付けられるリアアクスルハウジングとすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0020】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図6及び図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、ボルト5の頭部5aと一体に形成されたフランジ部5bにおける周方向所要箇所に、回り止め部5cを突設すると共に、被締結部材としてのリアアクスルハウジング1のボルト孔3(図6参照)の縁部に前記回り止め部5cが嵌合可能な回り止め溝部9を形成し、複数(図の例では二個)のボルト孔3に対するボルト5挿通時に回り止め部5cが回り止め溝部9に対して嵌合するよう、複数本(図の例では二本)のボルト5を、該ボルト5の間に掛け渡される連結プレート10を介して予め連結したものである。
【0021】
本図示例の場合、前記ボルト5の頭部5a頂面から突設したリベット突起5dに、連結プレート10に穿設された結合孔10aを嵌合させ、前記リベット突起5dをつぶして締め付けることにより、ボルト5の頭部5aに連結プレート10を固着するようにしてある。尚、前記リベット突起5dは、図3に示す如く、球面状につぶす以外にも、例えば、図4に示すように、フラットな面となるようにつぶしたり、或いは図5に示すように、擂鉢状の面となるようにつぶしても良いことは言うまでもない。
【0022】
又、前記連結プレート10は、結合孔10aが穿設され且つボルト5の頭部5a頂面に固着される複数の固着フランジ面10bと、該固着フランジ面10b同士を連結し且つボルト5の頭部5a頂面から立ち上がるように延びる連結部10cとから構成してある。
【0023】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【0024】
被締結部材としてのリアアクスルハウジング1の複数のボルト孔3に対し、連結プレート10を介して予め連結したボルト5を挿通させると、前記ボルト孔3の縁部に形成された回り止め溝部9に、ボルト5のフランジ部5bの回り止め部5cが嵌合するため、ボルト5の位置決めが確実に行われる形となり、この状態で、ボルト5に対してナット6を締め付ければ、前記回り止め部5cが回り止め溝部9に嵌合しているため、ボルト5が回ってしまうことはなく、大きなトルクでナット6を確実に締め付けることが可能となる。
【0025】
この結果、被締結部材としてのリアアクスルハウジング1とエアサスペンションサポートビーム2とを締結するボルト5に高強度が要求される場合であっても、図7に示されるように、ボルト5をセッティングプレート7に溶接するのとは異なり、該ボルト5が脆化する虞はなく、又、被締結部材としてのリアアクスルハウジング1のボルト孔3の縁部のみを加工して回り止め溝部9を形成すればよいため、仮に、リアアクスルハウジング1のボルト孔3間に突部があるような場合にも対応可能となり、前記ボルト孔3の周囲を全面に亘って広い範囲で平坦に加工しなくて済み、加工の手間が減ると共に、コストダウンにもつながることとなる。
【0026】
こうして、ボルト5をセッティングプレート7に溶接したりせずにその脆化を防止しつつ、ボルト5の回り止めと位置決めを確実に行うことができ、被締結部材としてのリアアクスルハウジング1の加工の手間を最小限に抑え且つ低コスト化を図り得る。
【0027】
尚、本発明のボルト締結構造は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、二個以上のボルト孔3がある場合に、対応する二本以上のボルト5を連結プレート10を介して予め連結するようにしても良いこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のボルト締結構造によれば、ボルトをセッティングプレートに溶接したりせずにその脆化を防止しつつ、ボルトの回り止めと位置決めを確実に行うことができ、被締結部材の加工の手間を最小限に抑え且つ低コスト化を図り得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する形態の一例の斜視図である。
【図2】 本発明を実施する形態の一例の平面図である。
【図3】 本発明を実施する形態の一例におけるボルトの側面図である。
【図4】 本発明を実施する形態の一例におけるボルトの頭部頂面から突設したリベット突起のつぶし方の変形例を示す要部拡大側面図である。
【図5】 本発明を実施する形態の一例におけるボルトの頭部頂面から突設したリベット突起のつぶし方の他の変形例を示す要部拡大側面図である。
【図6】 ボルト締結構造における被締結部材として、リアアクスルハウジングにエアサスペンションサポートビームを取り付ける場合の一例を示す斜視図である。
【図7】 従来において回り止めとしてボルトを連結する構造の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 リアアクスルハウジング(被締結部材)
2 エアサスペンションサポートビーム(被締結部材)
3 ボルト孔
4 ボルト孔
5 ボルト
5a 頭部
5b フランジ部
5c 回り止め部
5d リベット突起
6 ナット
9 回り止め溝部
10 連結プレート
10a 結合孔
10b 固着フランジ面
10c 連結部
Claims (2)
- 被締結部材に穿設された複数のボルト孔にボルトを挿通しナットを締め付けるボルト締結構造において、
ボルトの頭部と一体に形成されたフランジ部における周方向所要箇所に、回り止め部を突設すると共に、被締結部材のボルト孔の縁部に前記回り止め部が嵌合可能な回り止め溝部を形成し、複数のボルト孔に対するボルト挿通時に回り止め部が回り止め溝部に対して嵌合するよう、複数本のボルトを、結合孔が穿設され且つボルトの頭部頂面に固着される複数の固着フランジ面と、該固着フランジ面同士を連結し且つボルトの頭部頂面から立ち上がるように延びる連結部とから構成される連結プレートを介して予め連結し、
前記ボルトの頭部頂面から突設したリベット突起に、前記連結プレートに穿設された結合孔を嵌合させ、前記リベット突起をつぶして締め付けることにより、ボルトの頭部に連結プレートを固着するようにしたことを特徴とするボルト締結構造。 - 被締結部材を、エアサスペンションサポートビームが取り付けられるリアアクスルハウジングとした請求項1記載のボルト締結構造。
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JP2003076021A JP4133483B2 (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | ボルト締結構造 |
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JP2003076021A Expired - Lifetime JP4133483B2 (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | ボルト締結構造 |
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2003
- 2003-03-19 JP JP2003076021A patent/JP4133483B2/ja not_active Expired - Lifetime
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