JP4133397B2 - ステンレス鋼材の不働態化処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理液の廃液処理を容易にし、しかも処理工程数を少なくして不働態化処理に要するコストを低減できるステンレス鋼材の不働態化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池は、各燃料電池セルを複数積層することで所望の出力を得る構造であるため、各燃料電池セルを仕切るセパレータとしては、樹脂材料に比較して積層時の加圧力に対する強度や積層後の小型化が有利な金属材料が有力視されている。特に、ステンレス鋼材は、セルの電極部分周囲の酸性雰囲気に対して高い耐食性を備える不働態皮膜を形成することから採用が検討されている。
【0003】
このようなステンレス鋼材の不働態皮膜を形成する不働態化処理方法として、酸性溶液を処理液とするもの(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)、中性〜弱酸性溶液を処理液とするもの(特許文献4参照)が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−270396号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開平9−184096号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開2000−323152号公報(第2−4頁)
【特許文献4】
特開平10−280163号公報(第2−3頁)
【0005】
特許文献1には、ステンレス鋼材を、例えば希硝酸で不働態化処理する不働態化処理方法が記載されている。
特許文献2には、硝酸とクロム酸との水溶液でステンレス鋼を電解処理する表面処理方法が記載されている。
【0006】
特許文献3には、ステンレス鋼を硝酸とフッ酸との混酸で酸洗した後に、硝酸で不働態皮膜を形成するセパレータの製造方法が記載されている。
特許文献4には、中性塩電解質と過酸化水素とを含有する溶液をステンレス鋼板に液膜状に塗布して行う不働態化処理方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1、特許文献2及び特許文献3では、いずれも、不働態化処理に酸を使用するために処理液中に金属イオンが溶出する。例えば、硝酸の場合には、Ni2+、Cr6+が溶出する。従って、不働態化処理を終えた後の金属イオンを含む廃液の処理に多くのコストが掛かる。
【0008】
また、特許文献4では、処理液を液膜状態、即ち刷毛等を使って塗る、噴霧器を使って噴霧する、浸漬しながら大気中暴露を繰り返す等して塗布するため、工程数が多くなり、生産性が低く、結果的にコスト高となる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、ステンレス鋼材の不働態化処理方法を改良することで、処理液の廃液処理を容易にし、しかも処理工程数を少なくして不働態化処理に要するコストを低減することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ステンレス鋼材を、40〜60℃で且つpH9〜12のアルカリ性溶液に浸漬し、このアルカリ性溶液の溶存酸素量を増加させて水酸化物形成を促進させるためにアルカリ性溶液中に空気を吹き込むエアバブリングを行い、且つアルカリ性溶液に予めpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝作用を備えることによりアルカリ性溶液中に溶解する二酸化炭素によってpHが低下するのを抑えることで、ステンレス鋼材の表層部に不働態皮膜を形成することを特徴とした。
【0011】
ステンレス鋼材をアルカリ性溶液により不働態化処理することで、ステンレス鋼材からの金属イオンの溶出がなく、酸により不働態化処理するのに比べて、廃液処理に要するコストを低減することができる。
また、単一の溶液への浸漬のみで不働態化処理を行うことができ、処理工程数が少なく、より一層コスト低減を図ることができる。
【0012】
エアバブリングを行うと、アルカリ性溶液中の溶存酸素量が増加することでOH が増加し、増加したOH と金属イオンとが結合するために水酸化物の形成を促進させることができる。
【0013】
また、エアバルブリングは、アルカリ性溶液中に酸素とともに二酸化炭素をも溶解させるため、この二酸化炭素によってアルカリ性溶液中にH が増加してpHを低下させるが、アルカリ性溶液中に予めpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝効果を備えることにより、pH緩衝液又はアルカリ性溶液自体でpHの低下を抑えることができる。
【0014】
請求項2は、浸漬工程を終えたステンレス鋼材を、100〜200℃に保って乾燥させることを特徴とする。
100〜200℃での加熱乾燥によって、アルカリ性溶液で形成した不働態皮膜をより安定させることができ、耐食性を一層向上させることができる。
【0015】
請求項3は、ステンレス鋼材を燃料電池用セパレータとしたことを特徴とする。
燃料電池の発電中は、電極周囲が酸性雰囲気となるが、pH9〜12のアルカリ性溶液に浸漬後、100〜200℃での加熱乾燥で得られたセパレータの表面では、従来の硝酸不働態化処理方法と同様に、Fe,Cr,Niの水酸化物及び酸化物成分を有する不働態皮膜を形成するために、酸による腐食を抑制することができ、安定した発電を長期に亘って維持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1(a)〜(c)は本発明に係るステンレス鋼材製セパレータの不働態化処理方法を示す説明図であり、(a)は工程図、(b),(c)は各工程でのセパレータの断面図である。
(a)ではセパレータの不働態化処理方法を順に説明する。なお、ST××はステップ番号を示す。
ST01…ステンレス鋼材をプレス成形したプレス成形素材11…(…は複数個を示す。以下同じ。)を準備する。
【0017】
プレス成形は、最終工程でできたセパレータを燃料電池に組込んだときに、燃料電池に燃料ガスや酸化剤ガスを供給したり、生成した水を排出するための溝等を形成するために行う。
【0018】
ST02…NaOHを蒸留水(精製水)に溶解させた処理液12(pH9〜12、濃度0.00004〜0.08wt%)を満たした処理槽13にプレス成形素材11…を浸漬する。処理液12の温度は40〜60℃、浸漬時間は10分であり、エアバブリングを実施した。エアバブリング量は1000〜2000cm/minである(以下同じ)。
エアバブリングとは、処理液12の溶存酸素量を増加させて水酸化物形成を促進させるために処理液12中に空気を吹き込むことをいう。このようなエアバブリングによる水酸化物形成の促進のメカニズムは次のように推定される。
処理液12中では以下に示す反応が進行する。
【0019】
【化1】
Figure 0004133397
【0020】
▲丸数字1▼では金属Mがイオン化し、エアバブリングによって、式▲丸数字2▼に示すように、酸素からOHが生成される。この結果、処理液12中のOHが増加し、式▲丸数字3▼に示すように、金属イオンと増加したOHとから水酸化物の生成が促進される。
また処理液12中では、エアバブリングによって以下に示す反応も進行する。
【0021】
【化2】
Figure 0004133397
【0022】
▲丸数字4▼に示すように、二酸化炭素と水とからHが生成され、更に式▲丸数字5▼に示すように、HCO からもHが生成され、Hが増加するために処理液12のpHは低下することになる。
しかし、処理液12にpH緩衝液として予め、例えばNaCO(CO 2−が共役塩基となる。)を添加するため、処理液12のpHの低下を抑えることができる。
【0023】
ST03…蒸留水(精製水)14を満たした水槽16にST02にて不働態皮膜を形成した皮膜形成材17…を浸し、水洗する。
ST04…水洗後の皮膜形成材17…を加熱乾燥機18内で加熱乾燥させる。加熱温度は100〜200℃、加熱乾燥時間は10分である。
皮膜形成材17…を乾燥後に、セパレータができる。
【0024】
(b)において、プレス成形素材11は、母材22と、この母材22の表層部にできた変質層23とからなる。なお、24…は母材22に含まれる導電物である。
【0025】
変質層23は、プレス成形前のステンレス鋼材の圧延工程によって形成されるものであり、酸化物や、ステンレス鋼板に含まれていた金属間化合物が砕かれて粒径の小さくなったもの等からなる。
【0026】
(c)は、処理液12((a)参照)による不働態化処理によって皮膜形成材17の母材22の表層部に不働態皮膜26が形成されたことを示す。
【0027】
図2は本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第1グラフであり、図1(a)に示した工程におけるST02の不働態化処理工程でのNaOH水溶液のpHを変化させてそれぞれ不働態皮膜を形成した試験片(セパレータに相当するもので、ST04で加熱乾燥後のものである。)の腐食電流密度を測定したデータである。腐食電流密度が小さければ、腐食し難いことを意味する。グラフの縦軸は腐食電流密度(単位はμA/cm)、横軸はNaOH水溶液のpHを表す。また、破線は従来の硝酸を処理液として不働態皮膜を形成した試験片の腐食電流密度(3.6μA/cm)である(以下同じ)。
【0028】
以下に腐食試験条件を示す。
・腐食試験条件
試験溶液:硫酸水溶液(pH3、濃度0.005%、温度90℃)
試験片電位:638.8mV一定(飽和甘こう電極(SCE)を基準に設定)
以下、「638.8mV vs.SCE」と記載する。
試験方法:上記試験片電位を30分間保持後に腐食電流密度を測定
この試験条件は、以降に示す腐食試験に共通のものである。
【0029】
NaOH水溶液のpHによる腐食電流密度の変化を見てみると、NaOH水溶液のpHが7及び8では、腐食電流密度が4μA/cmを越え、NaOH水溶液のpHが9〜12では腐食電流密度が硝酸で処理したものとほぼ同等の値であり、NaOH水溶液のpHが13になると、腐食電流密度は硝酸で処理したものよりも大きくなる。
従って、NaOH水溶液のpHは9〜12が望ましい。
【0030】
図3は本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第2グラフであり、図1(a)に示した工程におけるST04の加熱乾燥工程での加熱温度を変化させてそれぞれ不働態皮膜を形成した試験片の腐食電流密度を測定したデータである。加熱時間はどの加熱温度でも10分である。グラフの縦軸は腐食電流密度(単位はμA/cm)、横軸は加熱温度(単位は℃)を表す。また、破線で示した従来の硝酸を処理液として不働態皮膜を形成した試験片の腐食電流密度は、約210℃以下ではほぼ3.6μA/cmであり、この温度を越えると、急激に大きくなる。
【0031】
図1(a)に示した実施の形態の不働態化処理による試験片の腐食電流密度は、硝酸を処理液としたものに対して、100℃未満では大きく、100〜200℃ではほぼ同等であり、200℃を越えると大きくなる。
従って、加熱温度は100〜200℃が望ましい。
【0032】
図4は本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第3グラフであり、図1(a)に示した工程に基づき不働態皮膜を形成した試験片を4種用意し、腐食電流密度を測定したデータである。縦軸は腐食電流密度(単位はμA/cm)である。試料は以下の通りである。
【0033】
・試料
試料(1):不働態化処理及び加熱乾燥は行わない
試料(2):不働態化処理は行わず、加熱乾燥として100℃で10min行う
試料(3):不働態化処理としてpH10、50℃のNaOH水溶液で10min浸漬を行い、加熱乾燥は行わない
試料(4):不働態化処理としてpH10、50℃のNaOH水溶液で10min浸漬を行い、加熱乾燥として100℃で10min行う
【0034】
試料(1)と試料(2)とで比較すると、試料(2)の腐食電流密度が小さい。即ち、これらの腐食電流密度の差が加熱乾燥(100℃、10min)の効果である。
また、試料(1)と試料(3)とで比較すると、試料(3)の腐食電流密度が小さい。即ち、これらの腐食電流密度の差が不働態化処理(pH10、50℃、10min)の効果である。
試料(4)では、試料(2)及び試料(3)よりも更に腐食電流密度は小さくなり、硝酸で処理したものとほぼ同等の値になる。
【0035】
また、以下の表に示す浸漬試験及び腐食耐久試験を実施した。
【0036】
【表1】
Figure 0004133397
【0037】
浸漬試験は、図1(a)の工程で不働態皮膜を形成した試験片を実施例1とし、他に比較例2を準備して、それぞれを酸に長時間浸漬させて錆が発生するかどうかを確認するものであり、以下の条件で行った。
【0038】
・浸漬試験条件
試験溶液:pH3、90℃の硫酸水溶液
浸漬時間:連続2200時間
【0039】
腐食耐久試験は、図1(a)の工程で不働態皮膜を形成した試験片(実施例1)と比較例1を準備してそれぞれを、酸中に長時間浸漬させるとともに所定の電位を印可して所定時間の後に腐食電流密度を測定するものであり、以下の条件で行った。
【0040】
・腐食耐久試験条件
試験溶液:pH3、90℃の硫酸水溶液
試験片電位:638.8mV vs.SCE
電位印可時間:連続500時間
【0041】
実施例1は、不働態処理条件として、処理液がpH10、濃度0.0004wt%、温度50℃のNaOH水溶液であり、浸漬時間は10min、エアバブリングを実施し、加熱乾燥の温度は110℃、時間は10minであった。
結果としては、浸漬試験での錆の発生は無く、腐食耐久試験での腐食電流密度は0.1μA/cmであった。
【0042】
比較例1は、不働態化処理条件として、処理液がpH10、濃度0.0004wt%、温度50℃のNaOH水溶液であり、浸漬時間は10min、エアバブリングを実施し、加熱乾燥は行わなかった。
この結果、腐食耐久試験での腐食電流密度は0.14μA/cmであった。
【0043】
比較例2は、不働態化処理条件として、処理液が濃度50wt%、温度50℃の硝酸水溶液であり、浸漬時間は10min、エアバブリングは実施せず、乾燥は室温で行った。
この結果、浸漬試験での錆の発生は無く、腐食耐久試験での腐食電流密度は0.15μA/cmであった。
【0044】
このように、本発明の不働態化処理条件(実施例1)は、従来行っていた硝酸による不働態化処理条件(比較例2)と同等な耐食性を有する不働態皮膜を形成することができる。
【0045】
図5は本発明に係る不働態化処理方法のエアバブリング効果及び加熱乾燥効果を確認するステンレス鋼材の腐食試験の結果を示す第4グラフであり、図1(a)に示した工程に基づき不働態皮膜を形成した試験片を4種、不働態皮膜を形成しない試験片を1種用意し、腐食電流密度を測定したデータである。縦軸は腐食電流密度(単位はμA/cm)である。試料は以下の通りである。
【0046】
・試料
試料(5):エアバブリング及び加熱乾燥(温度は110℃、時間は10min(この温度、時間はこの試験の他の試料でも同じ))を行う
試料(6):エアバブリングは行わず、加熱乾燥を行う
試料(7):エアバブリングを行い、加熱乾燥は行わない
試料(8):エアバブリング、加熱乾燥は共に行わない
試料(9):未処理、即ち、アルカリ処理液への浸漬は未実施で、不働態皮膜を形成しない
【0047】
試料(5)と試料(6)とで比較すると、加熱乾燥を行った場合に、エアバブリングを行った試料(5)の方が腐食電流密度は小さい。
また、試料(7)と試料(8)とで比較すると、両試料共に加熱乾燥を行わなず、試料(7)では、試料(8)に対して、バブリングを行うことでアルカリ処理液中の溶存酸素量が1000cm当たり3.8〜4.4mgから7.6〜8.0mgというように約2倍に増加し、試料(7)の方が腐食電流密度は小さくなる。
以上の試料(5)と試料(6)との腐食電流密度の差、及び試料(7)と試料(8)との腐食電流密度の差がバブリングの効果であり、試料(5)では、硝酸で処理したものとほぼ同等の腐食電流密度になる。
【0048】
また、試料(5)と試料(7)との比較から、エアバブリングを行った場合に、加熱乾燥を行った試料(5)の方が腐食電流密度は小さく、加熱乾燥の効果は大きい。また、試料(6)と試料(8)との比較から、エアバブリングを行わなかった場合に、試料(6)の方が腐食電流密度は小さく、やはり加熱乾燥の効果は大きい。
更に、試料(8)と試料(9)との比較から、アルカリ処理液による浸漬の効果、即ち不働態皮膜の耐食性の効果が分かる。
【0049】
図6は本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第5グラフであり、図1(a)に示した工程におけるST02の不働態化処理工程でのアルカリ処理液、即ちNaOH水溶液への浸漬時間を変化させてそれぞれ不働態皮膜を形成した試験片の腐食電流密度を測定したデータであり、実線はエアバブリングを行ったもの、破線はエアバブリングを行わなかったものである。グラフの縦軸は腐食電流密度(単位はμA/cm)、横軸はアルカリ処理液浸漬時間(単位はmin)を表す。
【0050】
エアバブリングを行わない場合には、従来の硝酸を処理液としたときの腐食電流密度3.6μA/cmに達するまでに15min必要とするが、エアバブリングを行った場合は、10minで3.6μA/cmに達する。これが、本発明のアルカリ処理液浸漬時間10minの根拠である。
このように、エアバブリングを行うことによってアルカリ処理液浸漬時間、即ち不働態化処理工程に要する時間を短縮することができ、セパレータの生産性を高めることができる。
【0051】
図7は本発明に係る不働態化処理方法のバブリング及びpH緩衝液の作用を示す第6グラフであり、図1(a)に示した工程におけるST02の不働態化処理工程で、不働態化処理を行う処理液を変化させ、それぞれの処理液についてバブリングを行いながら所定時間毎にpHを測定したものである。グラフの縦軸は処理液pH、横軸はバブリング時間(単位はmin)を表す。各処理液の成分は以下の通りである。
【0052】
・処理液
処理液A:1.1wt%のNaCO水溶液
処理液B:0.00002wt%のNaOH水溶液に0.55wt%のNaCO水溶液を添加
【0053】
処理液C:0.0003wt%のNaOH水溶液に0.11wt%のNaCO水溶液を添加
処理液D:0.003wt%のNaOH水溶液に0.011wt%のNaCO水溶液を添加
処理液E:0.0005wt%のNaOH水溶液
【0054】
処理液Eでは、NaOH水溶液のみのために、バブリングを続けるにつれて次第に処理液のpHが大きく低下する。
処理液B〜処理液Dでは、バブリングを続けると、NaCO水溶液の濃度が高いものほど処理液のpHの低下度合いは小さく、処理液Bではほぼ横ばいになる。
処理液Aでは、他の処理液よりもNaCO水溶液の濃度が高いためにpHの低下度合いは最も小さい、即ち、処理液AでのpH緩衝効果が最も大きい。
このように、エアバブリングを行う場合に、pH緩衝液の添加又はpH緩衝作用を備えるアルカリ性溶液を使用すれば、pH低下を抑えることができ、不働態皮膜の品質を安定させることができる。
【0055】
更に、pH緩衝液であるNaCO水溶液の耐食性への影響を確認するために、以下の腐食試験を実施した。
【0056】
【表2】
Figure 0004133397
【0057】
腐食試験は、図1(a)の工程におけるST02の不働態化処理工程で処理液を変化させてそれぞれの処理液で試験片に不働態皮膜を形成し、各試験片の腐食電流密度を測定した。
不働態化処理時の処理液温度は50℃、浸漬時間は10min、エアバブリングによる処理液中の溶存酸素量は7.0〜7.9mg/1000cm、不働態化処理後は110℃、10minの加熱乾燥を行った。腐食試験条件は図2の場合と同一である。
【0058】
処理液Fは、0.0004wt%のNaOH水溶液で、pH10.84であった。結果としては、腐食電流密度は3.6μA/cmであった。
処理液Gは、1.1wt%のNaCO水溶液で、pH11.01であった。結果としては、腐食電流密度は3.6μA/cmであった。
【0059】
処理液Hは、0.0003wt%のNaOH水溶液に0.11wt%のNaCO水溶液を添加したのもで、pH10.81であった。結果としては、腐食電流密度は3.5μA/cmであった。
【0060】
処理液Jは、0.0003wt%のNaOH水溶液に0.33wt%のNaCO水溶液を添加したもので、pH10.92であった。結果としては、腐食電流密度は3.6μA/cmであった。
【0061】
処理液Kは、組成が0.00002wt%のNaOH水溶液に0.53wt%のNaCO水溶液を添加したもので、pH10.99であった。結果としては、腐食電流密度は3.7μA/cmであった。
【0062】
このように、アルカリ性溶液にpH緩衝液であるNaCO水溶液を添加する、又はアルカリ性を示すpH緩衝液NaCO水溶液を用いても、耐食性への影響はない。
【0063】
以上の図1で説明したように、本発明は第1に、プレス成形素材11を、40〜60℃で且つpH9〜12の処理液12、即ちNaOH水溶液に浸漬することで、皮膜形成材17の表層部に不働態皮膜26を形成する。
【0064】
ステンレス鋼材としてのプレス成形素材11をアルカリ性溶液であるNaOH水溶液により不働態化処理することで、ステンレス鋼材を、従来のような、酸、例えば硝酸で不働態化処理したときにステンレス鋼材中のNi2+、Cr6+等の金属イオンが溶出することによって廃液処理に特別な処理が必要になるのに比べて、本発明ではステンレス鋼材から金属イオンが溶出することがなく、廃液処理に要するコストを低減することができる。
【0065】
また、従来のように硝酸を使う場合、不働態化処理を行った後に硝酸水溶液が劣化すると、その液の濃度が高いために液を補充しても最初の状態には戻りにくく、液全体を交換することになる。
【0066】
これに対して、本発明のNaOH水溶液では、液が劣化した場合、補充によって容易に元の状態に戻すことができる。この点でも、本発明の不働態化処理は、酸によるよりもコスト的に優れる。
【0067】
また、単一のNaOH水溶液への浸漬のみで不働態化処理を行うことができ、処理工程数が少なく、より一層コスト低減を図ることができる。
【0068】
本発明は第2に、アルカリ性溶液にpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝作用を備え、このアルカリ性溶液にエアバブリングを行うことで、アルカリ性溶液中の溶存酸素量の増加によって不働態皮膜を構成する水酸化物の形成を促進させ、且つアルカリ性溶液中に溶解する二酸化炭素によってpHが低下するのをpH緩衝液又はアルカリ性溶液自体で抑えることを特徴とする。
【0069】
エアバブリングを行うと、アルカリ性溶液中の溶存酸素量が増加することでOHが増加し、増加したOHと金属イオンとが結合するために水酸化物の形成を促進させることができる。従って、不働態化処理時間を短縮することができ、生産性を高めることができる。
【0070】
また、エアバルブリングは、アルカリ性溶液中に酸素とともに二酸化炭素をも溶解させるため、この二酸化炭素によってアルカリ性溶液中にHが増加してpHを低下させるが、アルカリ性溶液中に予めpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝効果を備えることにより、pH緩衝液又はアルカリ性溶液自体でpHの低下を抑えることができる。従って、アルカリ性溶液のpHをほぼ一定に保つことができ、常に安定した品質の不働態皮膜を形成することができる。
【0071】
本発明は第3に、浸漬工程を終えた皮膜形成材17を、100〜200℃に保って乾燥させることを特徴とする。
100〜200℃での加熱乾燥によって、NaOH水溶液で形成した不働態皮膜26をより安定させることができ、加熱乾燥前の状態でも不働態皮膜26は高い耐食性を有するのに加え、更に耐食性を向上させることができる。
【0072】
本発明は第4に、ステンレス鋼材を燃料電池用セパレータとしたことを特徴とする。
燃料電池の発電中は、電極周囲が酸性雰囲気となるが、pH9〜12のアルカリ性溶液に浸漬後、100〜200℃での加熱乾燥で得られたセパレータの表面は、従来の硝酸不働態化処理方法と同様に、Fe,Cr,Niの水酸化物及び酸化物成分を有する不働態皮膜を形成するために、酸による腐食を抑制することができ、安定した発電を長期に亘って維持することができる。
【0073】
尚、本発明のアルカリ性溶液としては、NaOH水溶液に限らず、NaCO(炭酸ナトリウム)、NaHPO(リン酸2水素ナトリウム)、NaHPO(リン酸水素2ナトリウム)、NaPO(リン酸3ナトリウム)、Na(ピロリン酸ナトリウム)、NaO・nSiO(水ガラス(ケイ酸ナトリウム))、Na(四ホウ酸ナトリウム)、KOH(水酸化カリウム)、KCO(炭酸カリウム)、KHPO(リン酸2水素カリウム)、KHPO(リン酸水素2カリウム)、KPO(リン酸3カリウム)、K(ピロリン酸カリウム)、K(四ホウ酸カリウム)の各水溶液でも差し支えない。
【0074】
また、本発明のpH緩衝液としては、NaCOに限らず、ホウ砂(Na)、アミノ酸、アラニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリンでもよい。
【0075】
更に、本発明では、水酸化物形成促進のためにエアバブリングを実施したが、これに限らず、シャワーリング(アルカリ性溶液をシャワー状に処理槽に注ぐこと)を実施してアルカリ性溶液により多くの酸素を溶解させてもよい。
【0076】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1のステンレス鋼材の不働態化処理方法は、ステンレス鋼材を、40〜60℃で且つpH9〜12のアルカリ性溶液に浸漬し、このアルカリ性溶液の溶存酸素量を増加させて水酸化物形成を促進させるためにアルカリ性溶液中に空気を吹き込むエアバブリングを行い、且つアルカリ性溶液に予めpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝作用を備えることによりアルカリ性溶液中に溶解する二酸化炭素によってpHが低下するのを抑えることで、ステンレス鋼材の表層部に不働態皮膜を形成するので、ステンレス鋼材をアルカリ性溶液により不働態化処理することで、酸により不働態化処理するのに比べて、廃液処理に要するコストを低減することができる。
また、単一の溶液への浸漬のみで不働態化処理を行うことができ、処理工程数が少なく、より一層コスト低減を図ることができる。
【0077】
また、アルカリ性溶液にpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝作用を備え、このアルカリ性溶液にエアバブリングを行うので、アルカリ性溶液中の溶存酸素量を増加させてOHを増加させ、増加したOHと金属イオンとを結合させて水酸化物の形成を促進させることができる。
更に、アルカリ性溶液中に予めpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝効果を備えることにより、pHの低下を抑えることができる。
【0078】
請求項2のステンレス鋼材の不働態化処理方法は、浸漬工程を終えたステンレス鋼材を、100〜200℃に保って乾燥させるので、100〜200℃での加熱乾燥によって、アルカリ性溶液で形成した不働態皮膜をより安定させることができ、耐食性を一層向上させることができる。
【0079】
請求項3のステンレス鋼材の不働態化処理方法は、ステンレス鋼材を燃料電池用セパレータとしたので、燃料電池の発電中に電極周囲が酸性雰囲気になっても、pH9〜12のアルカリ性溶液に浸漬後、100〜200℃での加熱乾燥で得られたセパレータの表面は、従来の硝酸不働態化処理方法と同様に、Fe,Cr,Niの水酸化物及び酸化物成分を有する不働態皮膜を形成するために、酸による腐食を抑制することができ、安定した発電を長期に亘って維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るステンレス鋼材製セパレータの不働態化処理方法を示す説明図
【図2】 本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第1グラフ
【図3】 本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第2グラフ
【図4】 本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第3グラフ
【図5】 本発明に係る不働態化処理方法のエアバブリング効果及び加熱乾燥効果を確認するステンレス鋼材の腐食試験の結果を示す第4グラフ
【図6】 本発明に係る不働態化処理方法を実施したステンレス鋼材を含む試料による腐食試験の結果を示す第5グラフ
【図7】 本発明に係る不働態化処理方法のバブリング及びpH緩衝液の作用を示す第6グラフ
【符号の説明】
11,17…ステンレス鋼材(プレス成形素材、皮膜形成材)、12…アルカリ性溶液(処理液)、26…不働態皮膜。

Claims (3)

  1. ステンレス鋼材を、40〜60℃で且つpH9〜12のアルカリ性溶液に浸漬し、このアルカリ性溶液の溶存酸素量を増加させて水酸化物形成を促進させるためにアルカリ性溶液中に空気を吹き込むエアバブリングを行い、且つアルカリ性溶液に予めpH緩衝液を添加する、又はアルカリ性溶液自体にpH緩衝作用を備えることによりアルカリ性溶液中に溶解する二酸化炭素によってpHが低下するのを抑えることで、前記ステンレス鋼材の表層部に不働態皮膜を形成することを特徴としたステンレス鋼材の不働態化処理方法。
  2. 前記浸漬工程を終えたステンレス鋼材を、100〜200℃に保って乾燥させることを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼材の不働態化処理方法。
  3. 前記ステンレス鋼材は燃料電池用セパレータであることを特徴とする請求項2記載のステンレス鋼材の不働態化処理方法。
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