JP4133337B2 - 親水性ポリマー担体担持酸化オスミウム - Google Patents

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Description

本発明は、有機化合物の酸化オスミウムによる酸化反応等を、工業的生産規模にまで拡大して実施することを可能とする、特定の置換基が結合した芳香族ポリオレフィン類に担持された酸化オスミウム組成物に関する。
酸化オスミウムのうち、単独で確実に存在するものは、4価及び8価のオスミウムの酸化物であるとされているが、2価、3価及び6価のオスミウム酸化物の存在も考えられる。
8価の酸化オスミウムは、通常「四酸化オスミウム」や、水溶液の場合では「オスミウム酸」と呼ばれており、強い酸化力を有することから有機合成反応において優れた酸化剤或いは触媒として知られている。しかしその一方で、四酸化オスミウムは、昇華性を有しており、また2×10-5mg/mlという極低濃度でも感知し得る特異な臭気を有しており、しかもその蒸気は目の粘膜を侵したり呼吸器全般に悪影響を及ぼす等、非常に毒性が高いこともよく知られている。従って、四酸化オスミウムを工業的に使用するには問題が多く、従来では貴重な物質を少量酸化する際の酸化剤として使用されているに過ぎなかった。そこで、四酸化オスミウムを工業的に安全に使用するためにいくつかの試みがなされてきた。
例えば、特表平4-505884号公報には窒素含有ポリマー上に酸化オスミウムを溶剤から析出させる方法が記載されており、実際にポリ(4-ビニルピリジン)上に四酸化オスミウムを約1重量%担持させた商品(例えばシグマ−アルドリッチ社カタログ掲載)として販売されている。
しかし、該方法は、すべて窒素原子をもつ塩基性ポリマー、就中その架橋ポリマーを用い、四級窒素との化学的な結合を利用しているものであるため、該方法で四酸化オスミウム化合物を製造することは必ずしも容易であるとは言えなかった。また、該方法によって得られた酸化オスミウム化合物を、酸化剤として酸化的条件下で使用すると、該酸化オスミウムを担持しているポリマー自体が徐々に分解されてしまう{Journal of Molecular Catalysis A: Chemicalの120巻(1997年)203頁右欄}という問題点もあった。
また、上記特表平4-505884号公報に開示されている酸化オスミウム化合物の酸化オスミウムは、四酸化オスミウムとしては存在せず、三酸化オスミウムや場合によってはポリマーの酸化物或いはオキソアニオンの如き還元された状態で存在するので、四酸化オスミウムとして安定に担持されているとは言えず、酸化剤としての作用も四酸化オスミウムのそれと比べて明らかに劣る。
一方、近年、四酸化オスミウムを用いたジオール化反応に於いて、光学活性な配位子を併用すると、光学活性な化合物が得られることが、Catalytic asymmetric synthesis ed. by I. Ojima, VHC Publisher, New York, 1993, P.227-272;Chem. Rev., 94, 2483-2547(1994)等に報告されているが、これらの不斉酸化に用いられている四酸化オスミウムは、ポリマー等に担持させることなくそのまま用いられているため、取り扱い等の安全性の問題からその回収及び再使用は困難である。
また、光学活性な配位子をポリマーに導入し、それら四酸化オスミウムに配位させた高分子錯体およびそれらを用いた不斉酸化反応がEur.J.Org.Chem.,1998,21-27等で報告されているが、光学活性な配位子を導入したポリマー自体の製造が容易ではないことや、この様なポリマーを更に四酸化オスミウムと反応させる必要があることから、ここで得られる四酸化オスミウム化合物には製造上の問題が多く残っている。また、この方法では配位子に配位した四酸化オスミウムが反応の過程等で徐々に脱離していくため、繰り返し使用できないという問題点も有している。
更に、このように毒性が強く取り扱いが容易でない四酸化オスミウム等の酸化オスミウムをポリスチレン等のオレフィン系高分子化合物を用いてマイクロカプセル化することによってその取り扱いを容易にし、且つ該酸化オスミウムの耐溶剤性を増加させることが試みられている(特開平11-314038)。このマイクロカプセル化四酸化オスミウムは、耐溶剤性の改良により、芳香族オレフィンの不斉ジヒドロキシル化反応にも使用可能になったが、本品は均一溶媒系の反応でしか使用できず、また高度に不斉を制御するために基質を徐々に反応させる必要もあった。
また、一般的に、均一溶媒系における不斉ジヒドロキシル化反応では、高い光学収率を得るために基質を徐々に反応に供することが不可欠であるのに対して、フェリシアン化カリウム等を共酸化剤として用いた不均一系不斉ジヒドロキシル化反応では、基質を徐々に反応に供する必要がなく、短時間の反応で高い光学収率を与えることが知られている。
このことから、従来のような不斉を制御するための操作等を必要としない、不均一溶媒系の不斉ジヒドロキシル化反応を可能にする酸化剤として、新たな酸化オスミウム担持化合物の創製が望まれていた。
特表平4-505884号公報 特開平11-314038号公報 Journal of Molecular Catalysis A: Chemicalの120巻(1997年)203頁右欄 Catalytic asymmetric synthesis ed. by I. Ojima, VHC Publisher, New York, 1993, P.227-272;Chem. Rev., 94, 2483-2547(1994) Eur.J.Org.Chem.,1998,21-27
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたものであり、不均一溶媒系反応の触媒としても有効に作用し、耐溶剤性や耐熱性に優れ、繰り返しの使用によっても酸化オスミウムが溶出しない酸化オスミウム担持化合物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、側鎖に特定の置換基を有する芳香族ポリオレフィンに酸化オスミウムを担持させることによって、当該化合物の親水性が増し、不均一溶媒系(混合溶媒系)でも有効に作用することを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、一般式[1]
-A'-O(-A-O)n-R [1]
(式中、Aはアルキレン基を表し、A'は結合手又はアルキレン基を表し、Rはアリール基を表し、nは1〜10の整数を表す。)で示される基を有する芳香族ポリオレフィンを含んでなる酸化オスミウム担持用担体、該酸化オスミウム担持用担体に担持された酸化オスミウム、及びその製造方法の発明である。
また、本発明は、酸化オスミウム担持用担体に担持された酸化オスミウムを含んでなる酸化剤、反応性二重結合を有する化合物に該酸化剤を作用させることを特徴とする対応するジオール化合物の製造方法の発明である。
更にまた、本発明は、反応性二重結合を有する化合物に該酸化剤と強酸化剤とを作用させることを特徴とする対応するカルボニル化合物の製造方法の発明である。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、酸化オスミウムが担体に担持されているため、高い割合で酸化オスミウムを含有していてもその毒性等に格別の配慮をすることなく取り扱うことが出来、且つ、酸化オスミウム自体の作用が長期間安定して発揮され、しかも優れた耐久性及び耐溶剤性を有しており、多数回繰り返し使用してもその活性が低下し難く、使用後は定量的に回収され反復使用できるという利点を有するため種々の反応の触媒として極めて有用である。
また、本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、例えば反応性二重結合を有する化合物のジオール化或いはカルボニル化等種々の化学反応に於ける酸化触媒乃至酸化剤としても工業的に有利に使用することが可能である。本発明の担体に担持された酸化オスミウムは親水性を有する基を有するため、特に不均一溶媒系での酸化反応及び不斉酸化反応に於いては容易且つ高光学収率でジオール化合物の製造を可能とし、また従来非水溶媒系では使用が困難であった反応にも安全且つ効果的に使用することが出来る。
本発明に係る酸化オスミウムとしては、例えば二酸化オスミウム、四酸化オスミウム等が挙げられ、好ましくは四酸化オスミウムが挙げられる。
本発明の製造法により芳香族ポリオレフィンに担持された酸化オスミウムの一部は、芳香族ポリオレフィンに通常残存する僅量の未反応不飽和結合により還元されるが、このような一部還元された酸化オスミウムも本発明に係る酸化オスミウムに含まれる。
一般式[1]に於いて、A又はA'で示されるアルキレン基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、エチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、2−エチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1−エチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、シクロプロピレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基等が挙げられ、中でも直鎖状のものが好ましい。
Rで示されるアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
nは通常1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3の整数、特に好ましくは1である。
本発明に係る酸化オスミウム担持用担体を構成する、一般式[1]で示される基を有する芳香族ポリオレフィン(以下、本発明の担体と略記する。)としては、任意の位置に一般式[1]で示される基を有する芳香環をそのポリマー分子内に1個以上有しているものであればよく、具体的には、例えば芳香環の任意の位置に通常1〜5、好ましくは1〜2個、更に好ましくは1個の一般式[1]で示される基を有する芳香族オレフィン化合物のホモポリマー、及び該芳香族オレフィン化合物と一般式[1]で示される基を有さない芳香族オレフィン化合物及び/又はその他の重合性モノマーとのコポリマー等が挙げられる。
一般式[1]で示される基を芳香環の任意の位置に置換基として有する芳香族オレフィン化合物の芳香族オレフィン化合物及び一般式[1]で示される基を有さない芳香族オレフィン化合物としては、例えばそのα−位に通常炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよいスチレンが挙げられ、具体的には、例えばスチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−プロピルスチレン、α−イソプロピルスチレン、α−ブチルスチレン、α−イソブチルスチレン、α−tert−ブチルスチレン等が挙げられる。
また、本発明の担体の芳香環には、一般式[1]で示される基以外の基である例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等の通常炭素数1〜6、好ましく1〜3のアルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシ基等が1個又はそれ以上更に置換されていてもよい。
その他の重合性モノマーの具体例としては、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等の炭素数2〜20のエチレン性不飽和脂肪族炭化水素類、例えばギ酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,酢酸イソプロペニル等の炭素数3〜20のアルケニルエステル類、例えば塩化ビニル,塩化ビニリデン,フッ化ビニリデン,テトラフルオロエチレン等の炭素数2〜20の含ハロゲンエチレン性不飽和化合物類、例えばアクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸,クロトン酸,ビニル酢酸,アリル酢酸,ビニル安息香酸等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和カルボン酸類(これら酸類は、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等、塩の形になっているものでもよい。)、例えばメタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸2-エチルヘキシル,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2-エチルヘキシル,メタクリル酸ラウリル,アクリル酸ステアリル,イタコン酸メチル,イタコン酸エチル,マレイン酸メチル,マレイン酸エチル,フマル酸メチル,フマル酸エチル,クロトン酸メチル,クロトン酸エチル,3-ブテン酸メチル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル類、例えばアクリロニトリル,メタクリロニトリル,シアン化アリル等の炭素数3〜20の含シアノエチレン性不飽和化合物類、例えばアクリルアミド,メタクリルアミド等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和アミド化合物類、例えばアクロレイン,クロトンアルデヒド等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和アルデヒド類、例えばN-ビニルピロリドン,ビニルピペリジン等の炭素数5〜20のエチレン性不飽和脂肪族ヘテロ環状アミン類、例えばビニルピリジン,1-ビニルイミダゾール等の炭素数5〜20のエチレン性不飽和芳香族ヘテロ環状アミン類等が挙げられる。
本発明の担体の重量平均分子量は、通常10,000〜50万、好ましくは2万〜10万であり、また、その重合度は100〜5000、好ましくは200〜1000である。
本発明の担体が、一般式[1]で示される基を有する芳香族オレフィン化合物と一般式[1]で示される基を有さない芳香族オレフィン化合物とのコポリマーからなるものである場合、一般式[1]で示される基を有する芳香環の数は、ポリマー中の全芳香環数の1〜30%、好ましくは1〜10%である。
本発明の担体が、一般式[1]で示される基を有する芳香族オレフィン化合物とその他の重合性モノマーとのコポリマーからなるものである場合、芳香環を有するユニットはポリマー全体の通常30%以上、好ましくは50〜90%であり、一般式[1]で示される基を有する芳香環は、ポリマー中の全芳香環数の1〜30%、好ましくは1〜10%である。
また、本発明の担体が、一般式[1]で示される基を有する芳香族オレフィン化合物、一般式[1]で示される基を有さない芳香族オレフィン化合物及びその他の重合性モノマーとのコポリマーからなるものである場合、芳香環を有するユニットはポリマー全体の通常30%以上、好ましくは50〜90%であり、一般式[1]で示される基を有する芳香環は、ポリマー中の全芳香環数の1〜30%、好ましくは1〜10%である。
本発明の担体を製造するには、例えば一般式[1]で示される基が芳香環に置換された芳香族オレフィン化合物を常法に従って重合するか、例えば一般式[1]で示される基が芳香環に置換された芳香族オレフィン化合物と、一般式[1]で示される基を有さない芳香族オレフィン化合物及び/又はその他の重合性モノマーとを常法に従って共重合すればよい。
また、一般式[1]で示される基が芳香環に置換された芳香族オレフィン化合物の代わりに、例えば塩素原子等のハロゲン原子が芳香環に置換された芳香族オレフィン化合物を用いて上記と同様に重合乃至共重合させて得られたポリマーと、一般式[1]で示される基に対応するアルコール化合物とを反応させることによっても本発明の担体を得ることができる。
一般式[1]で示される基に対応するアルコール化合物としては、例えば一般式[1]のA’が結合手の場合には一般式[4]
HO−(A−O−)n−R [4]
(式中、A、R及びnは前記と同じ。)で示される化合物が挙げられ、一般式[1]のA’がアルキレン基の場合には一般式[5]
HO−X−O−(A−O−)n−R [5]
(式中、Xはアルキレン基を表し、A、R及びnは前記と同じ。)で示される化合物等が挙げられる。
上記一般式[5]に於いて、Xで表されるアルキレン基としては、上記A又はA’で表されるものと同様のものが挙げられる。
本発明の担体に酸化オスミウムを担持させるには、例えば医薬品や食品の分野に於いて行なわれている、比較的分子量の大きい物質を対象とする所謂マイクロカプセル化技術を応用すればよく、例えば、Pharmaceutica Acta Helvetiaeの53巻(1978年)17-23頁及び33-39頁に総説として記載されている方法等に準じて、本発明の担体と酸化オスミウムとを接触させ反応させればよい。
即ち、例えば、本発明の担体を適当な有機溶媒に溶解した後、要すれば加温しながら酸化オスミウムを加えて均一状態になるまで撹拌反応させ、反応終了後、反応液を冷却し、析出物が出現したら反応液に適当な貧溶媒を加えて生成物を固化させ、これを濾取し、乾燥することによって本発明の担体に担持された酸化オスミウムが得られる。
本発明の担体を溶解させる有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、例えばメチルエチルケトン等のケトン類、例えば酢酸エチル等のエステル類、例えばクロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、例えばシクロヘキサン等の飽和環状炭化水素類、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。これら有機溶媒は単独で用いても二種以上適宜組み合わせて用いてもよく、溶解する本発明の担体の種類に応じて適宜選択される。
反応終了後に加える貧溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等の低級アルコール類、例えばn-ヘキサン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。これら貧溶媒は、反応に使用した本発明の担体の種類に応じて適宜選択される。
本発明の担体の使用量は、担体中の芳香環の量が、使用する酸化オスミウムに対して通常1〜10000倍モル、好ましくは5〜100倍モルとなる量である。
本発明の担体を溶解させる有機溶媒の使用量は、本発明の担体に対して通常1〜100倍重量、好ましくは2〜20倍重量である。
反応温度は、通常0〜150℃、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは25〜80℃である。
反応時間は通常10分〜5時間、好ましくは30分〜2時間である。
このようにして得られた、本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、本発明の担体にマイクロカプセル化された状態で存在するものと考えられる。即ち、酸化オスミウムのオスミウム原子の空軌道と、本発明の担体が有する芳香環のπ結合との電子的な相互作用によって、酸化オスミウムは本発明の担体中或いはその表面に保持されているものと推定される。
本発明の担体に担持し得る酸化オスミウムの担持量は、担体に対して通常10%(w/w)〜20%(w/w)である。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムの形状は、例えば塊状、微粒子状等如何なる形状であってもよく、その取り扱い易さや酸化剤としての性能を考慮すれば微粒子状のものが好ましいが、塊状であっても適宜破砕することによって実用に供し得る。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムが微粒子状の場合、その平均粒径は通常0.1〜1000μm、好ましくは100〜200μmである。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、種々の反応触媒として有用であるだけでなく、酸化オスミウム自体の性能が12ヶ月以上の長期間安定して発揮され、しかも優れた耐久性及び耐溶剤性を有していることから、繰り返して使用してもその活性が低下することはない。また、適当な共酸化剤を併用すれば、その活性は更に多数回の使用によっても低下することはない。
また、本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、本発明の担体に担持されていることから、酸化オスミウムが有する毒性や特有の臭気等に格別の配慮をすることなく効率よく処理することが可能であり、且つ使用後に定量的な回収が可能な触媒である。
これらの特徴を有することは、酸化オスミウムが、おそらくは、基材であるポリマーに包まれるか乃至は覆われるかしており、貯蔵している間も、また、酸化剤として使用した後でさえも、その構造が崩れることはなく、その効果、例えば酸化剤としての効果は、維持されていることを物語っている。更には、本発明の担体に担持された酸化オスミウムの微粒子が、基材であるポリマーによりマイクロカプセル化又は内包されているが、このマイクロカプセル又は内包の状態は完全ではなく、直接大気と接する細孔や隙間を有しており(Pharmaceutica Acta Helvetiaeの53巻(1978年)17-23頁及び33-39頁)、このことから、基材であるポリマーに担持された酸化オスミウムは、完全に大気から遮断されているわけではないと推定される。
このような優れた特徴を有することから、本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、種々の化学反応の触媒として工業的に有利に使用することが出来る。中でも、反応性二重結合を有する化合物をジオール化或いはカルボニル化する際の酸化触媒乃至酸化剤として特に有効に利用し得る。
本発明の酸化剤を反応性二重結合に作用させると、反応活性を有する二重結合部分が開裂し、二つの水酸基が導入され、対応するジオール化合物が形成される。
反応性二重結合を有する化合物としては、反応性二重結合を有するものであれば如何なるものでもよく、例えばオレフィン、ジエン化合物、不飽和環式炭化水素化合物はもちろんのこと分子内に反応性二重結合を1個以上有するものであれば、高分子化合物でも、如何なる官能基及び/又は芳香環を置換基として有しているものでもよい。
反応性二重結合を有する化合物の一例としてオレフィンを取り上げ、本発明の酸化剤を用いた該オレフィンのジオール化を説明する。
例えば、一般式[6]
Figure 0004133337
(式中、R、R、R及びRは夫々独立して水素原子、アルキル基、アリール基及びアラルキル基を表す。)で示されるオレフィン化合物を適当な溶媒に混合し、そこに本発明の担体に担持された酸化オスミウム及び要すれば共酸化剤を加えて反応させることにより、下記一般式[7]
Figure 0004133337
(式中、R〜Rは前記と同じ。)で示されるジオール化合物が得られる。
一般式[6]及び[7]に於いて、R〜Rで表されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、通常炭素数1以上、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、n-オクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ドコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘプタコシル基、トリアコンチル基、ドトリアコンチル基、ヘキサコンチル基、オクタコンチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノニル基、シクロイコシル基等が挙げられる。
アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、通常炭素数7〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等が挙げられる。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムの使用量は、担持されている酸化オスミウムが使用されるオレフィンに対して通常0.001〜0.3倍モル、好ましくは0.01〜0.05倍モルとなるような量である。
反応溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、例えばジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、例えば酢酸エチル等のエステル類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素類、例えばクロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、例えばアセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類、テトラヒドロフラン等の水溶性有機溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、それらは単独で用いても、二種以上適宜組み合わせて用いてもよく、中でも水と水溶性有機溶媒一種以上の組み合わせが好ましい。好ましい組み合わせの具体例としては、例えば水−アセトン、水−アセトニトリル、水−アセトニトリル−アセトン、水−tert-ブタノール等が挙げられる。水と水溶性有機溶媒を組み合わせて使用する場合、水溶性有機溶媒に対する水の割合は、通常1〜50%、好ましくは10〜30%である。
反応溶媒の使用量は、原料オレフィンに対して通常1〜50倍重量、好ましくは1〜20倍重量、より好ましくは3〜15倍重量である。
共酸化剤としては、例えば4-メチルモルホリン-N-オキシド、トリメチルアミン-N-オキシド、トリエチルアミン-N-オキシド、ピリジン-N-オキシド、α-ピコリン-N-オキシド、β-ピコリン-N-オキシド、γ-ピコリン-N-オキシド等のN-オキシド類、例えば過酸化水素、tert-ブチルヒドロパーオキシド、アセチルヒドロパーオキシド、tert-ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert-ブチルパーアセテート、tert-ブチルパーベンゾエート、tert-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、例えば過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム等の過ヨウ素酸塩、例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、例えばメタクロロ過安息香酸等の過酸化物、例えば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸アンモニウム等の次亜塩素酸塩、フェリシアン化カリウム、酸素等が挙げられる。
共酸化剤の使用量は、原料オレフィンに対して通常1〜5倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。
反応時間は、通常5分〜36時間、好ましくは10分〜16時間、より好ましくは1〜6時間である。
反応温度は、通常−10〜100℃、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜40℃である。
特に、一般式[6]で示されるオレフィンが、反応性二重結合部分を中心にRとRとが、及びRとRとが夫々互いに異なる基である非対称オレフィン、又はトランス体の対称オレフィンである場合、不斉配位子の共存化に上記の反応を行えば不斉酸化反応が起こり対応するジオール化合物が高立体選択性をもって製造される。
不斉配位子としては、例えば1,4-ビス(9-o-ジヒドロキニジル)フタラジン、ジヒドロキニジン、ジヒドロキニーネ、ジヒドロシンコニン、ジヒドロシンコニジン等が挙げられる。
不斉配位子の使用量は、通常オレフィンに対して0.001〜0.3倍モル、好ましくは0.01〜0.05倍モルである。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、その担体の分子構造中に一般式[1]で示される親水性を有する基を有しているため、これを用いることにより、従来は基質を徐々に添加することでしか行えなかった、例えば水−アセトン、水−アセトニトリル、水−tert-ブタノール等の混合溶媒中で行うマイクロカプセル化酸化オスミウムを用いた不均一溶媒系不斉ジヒドロキシル化反応に於いて、基質を一度に添加しても目的の光学活性ジオール化合物を高収率、高光学収率で得ることが可能となる。
即ち、上記した如き不均一系混合溶媒に、本発明の酸化剤と適当な非対称オレフィン若しくはトランス体の対称オレフィンとを添加し、これに、不斉ジヒドロキシル化反応を行うのに適した不斉配位子、更に適当な共酸化剤を添加し、更に要すれば適当な塩基を添加して反応させ、次いで常法により後処理することにより、目的とする不斉ジオール化合物が得られる。
尚、上記反応に於いて用いられる不斉配位子、共酸化剤等は、先に例示したものの中から適宜選択して用いればよいが、共酸化剤としては、フェリシアン化カリウムが特に好ましい。
要すれば添加される塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、例えばピリジン等の有機塩基等が挙げられ、その使用量は、オレフィンに対して通常1〜5倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。
その他各試薬の使用量、反応時間及び反応温度等は上述した如きオレフィンのジオール化反応に準じて適宜設定すればよい。
また、適当な溶媒中、本発明の担体に担持された酸化オスミウムを、例えば過ヨウ素酸塩等の強酸化剤と共に反応性二重結合を有する化合物に作用させることにより、対応するカルボニル化合物を容易に且つ高収率で得ることが出来る。
反応性二重結合を有する化合物の一例としてオレフィンを取り上げ、本発明の酸化剤を用いた該オレフィンのカルボニル化を説明する。
例えば、本発明の担体に担持された酸化オスミウム、強酸化剤及び一般式[6]
Figure 0004133337
(式中、R、R、R及びRは前記と同じ。)で示されるオレフィン化合物を適当な溶媒に混合して反応させることにより、オレフィンの二重結合が開裂して下記一般式[8]
Figure 0004133337
(式中R、R、R及びRは前記と同じ。)で示されるカルボニル化合物が得られる。
上記カルボニル化の反応基質となる反応性二重結合を有する化合物としては、前記した如きオレフィンのジオール化反応に於ける反応基質である反応性二重結合を有する化合物と同じものが挙げられる。
強酸化剤としては、例えば過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸塩が挙げられる。
強酸化剤の使用量は、反応性二重結合を有する化合物に対して2倍モル以上、好ましくは2〜4倍モル、更に好ましくは2.1〜4倍モルである。即ち、強酸化剤の使用量が少ない場合にはこの様なオレフィンの開裂によるカルボニル化が起こる可能性が小さく、上記した如きジオール化反応のみが起こる。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムの使用量は、担持されている酸化オスミウムが、使用される反応性二重結合を有する化合物に対して通常0.001〜0.03倍モル、好ましくは0.01〜0.05倍モルとなるような量である。
反応溶媒としては、上記した如きオレフィンのジオール化反応に使用できるものは全て使用可能である。
その他の反応条件は上記した如きオレフィンのジオール化反応に於けるものと同じである。
本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、先にも述べたようにその担体の分子構造中に親水性を有する基を有しているため、水溶性有機溶媒や例えば水−アセトン、水−アセトニトリル、水−tert-ブタノール等の混合溶媒中に於いてもその酸化剤としての作用を充分に発揮し得る。このことから、従来用いられていた様なオレフィン系高分子化合物でマイクロカプセル化された酸化オスミウムを使用した場合には困難であった、非水溶媒に溶解し難い過ヨウ素酸塩等を用いたオレフィンのカルボニル化も、本発明の担体に担持された酸化オスミウムからなる本発明の酸化剤を用いることによって容易、且つ安全に行うことが可能となった。
また、本発明の担体に担持された酸化オスミウムを触媒とする反応の終了後、反応液の残渣から本発明の担体に担持された酸化オスミウムを濾取、乾燥して単離すれば、その活性が低下することなく反応触媒として繰り返し使用することが出来る。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
実施例1.本発明の担体の合成
(1)ポリ(スチレン-コ-p-クロロメチルスチレン)の合成
スチレン 27.9 g (267.42 mmol)、p-クロロメチルスチレン 2.1 g (14.07 mmol)及びアゾビスブチロニトリル 328.0mg (2.0mmol)をクロロホルム100mlに加え、80℃に加熱還流しながら48時間重合させた。反応終了後、室温に戻した後、反応液を氷冷したメタノール500 ml中へ滴下し、目的のポリマーを固化した。固化したポリマーを濾取し、メタノールで洗浄後、真空ポンプで24時間乾燥し、クロロメチル基がスチレン量に対して5mol%導入されたポリ(スチレン-コ-p-クロロメチルスチレン)30gを得た(収率100%)。
(2)2-フェノキシエトキシメチル基が導入された本発明の担体の合成
水素化ナトリウム375.2 mgを石油エーテルで洗浄した後減圧乾燥した。乾燥後そこに氷浴しながら2-フェノキシエタノール972.0 mg及びテトラヒドロフラン20mlを添加し、撹拌反応させた。水素の発生が収まった後、更に上記(1)で得たポリ(スチレン-コ-p-クロロメチルスチレン) 5.0 gとテトラヒドロフラン 20 mlを加え、90℃に加熱還流しながら20時間反応させた。反応終了後、加温を止め室温に戻した後、反応液を氷冷したメタノール500 ml中へ滴下し、目的のポリマーを固化した。固化したポリマーを濾取してシクロヘキサン50 mlに添加し、60℃でポリマーを撹拌溶解した。溶解後、加温を止め室温に戻し、該溶液を氷冷したメタノール500 ml中へ滴下し、ポリマーを固化した。固化したポリマーを濾取し、メタノールにて洗浄後、減圧下で24時間乾燥し、2-フェノキシエトキシメチル基(-CH2OCH2CH2OPh)がスチレン量に対して5mol%導入された、本発明の担体5.9gを得た(収率100%)。
実施例2.本発明の担体の合成
(1)2-ブロモエチルフェニルエーテルの合成
2-フェノキシエタノール 13.82 g (0.1mol)及び三臭化リン10.83 g (0.04mol)をピリジン3.25 ml(0.04 mmol)に加え0℃で1時間攪拌反応させた後、50℃に昇温して更に1時間攪拌反応させた。反応終了後、反応液に1N塩酸(0℃)を大過剰注ぎ込み、次いでクロロホルムを用いて抽出操作を行った。得られた有機層を1N塩酸、水及び炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた粗生成物を蒸留で精製し、目的物である2-ブロモエチルフェニルエーテルを9.5g得た(収率47%)。
(2)トリエチレングリコールモノフェニルエーテルの合成
ジエチレングリコール8.5 ml (90 mmol)に水酸化カリウム840 mg (15 mmol)を加え、油浴中で120℃に加熱しながら撹拌溶解した。水酸化カリウムが完全に溶解したら加熱を止め、ジエチレングリコールを留去した後、上記(1)で得た2-ブロモエチルフェニルエーテル3.03g(15mmol)を120℃加熱下でゆっくりと滴下した。滴下終了後、同温度にて更に1時間攪拌反応させた後、反応液を濾過して得られた濾液を濃縮後、カラムクロマトグラフィーで精製し、目的物であるトリエチレングリコールモノフェニルエーテル952.6 mg (4.21mmol)が得られた(収率28%)。
(3)-CH2O(CH2CH2O)3Ph基が導入された本発明担体の合成
2-フェノキシエタノールの代わりに、上記(2)で得られたトリエチレングリコールモノフェニルエーテル22.6mgを用いた以外は実施例1の(2)と同様にして、-CH2O(CH2CH2O)3OPh基が導入された本発明の担体15.5gを得た(収率47%)。
実施例3.本発明の担体の合成
(1)ペンタエチレングリコールモノフェニルエーテルの合成
水素化ナトリウム564.8 mgを石油エーテルで洗浄した後、減圧乾燥した。乾燥後、そこに氷浴しながらテトラエチレングリコール2.73 g及びテトラヒドロフラン 10 ml添加し、撹拌反応させた。水素の発生が収まった後、そこに上記実施例2の(1)で得られた2−ブロモエチルフェニルエーテル 1.42g (7.06 mmol)を溶解させたテトラヒドロフラン 5 mlをゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温にて更に18時間攪拌した後、メタノールで反応を停止した。反応終了後、溶媒を減圧濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的物であるペンタエチレングリコールモノフェニルエーテル515.6 mg (1.64 mmol)得られた(収率23%)。
(2)-CH2O(CH2CH2O)Ph基が導入された本発明担体の合成
2-フェノキシエタノールの代わりに、上記(1)で得られたペンタエチレングリコールモノフェニルエーテル22.6mgを用いた以外は実施例1の(2)と同様にして、-CH2O(CH2CH2O)Ph基が導入された本発明の担体15.5gを得た(収率47%)。
実施例4.本発明の担体に担持された酸化オスミウムの製造
実施例1で得られた本発明の担体1gにシクロヘキサン20mlを加え50〜60℃で攪拌しながら四酸化オスミウム200mgを加え約1時間攪拌反応させた。加温を止め室温に戻した後,攪拌しながらそこにメタノールをゆっくりと加え、約24時間静置し、生成物を固化した後、濾取し、メタノールで洗浄し乾燥して、本発明の担体に担持された四酸化オスミウム1.12gを得た(収率100%)(四酸化オスミウムの担持量10.8%)。
実施例5及び6.本発明の担体に担持された酸化オスミウムの製造
実施例1で得られた本発明の担体の代わりに実施例2又は3で得られた担体を用いた以外は実施例4と同様にして、夫々目的とする本発明の担体に担持された四酸化オスミウムを得た。
実施例7.不斉ジヒドロキシル化反応
実施例4で得られた本発明の担体に担持された酸化オスミウム66.6 mg、1,4-ビス(9-o-ジヒドロキニジル)フタラジン21.5 mg、フェリシアン化カリウム362.2mg及び炭酸カリウム152.0 mgを水−アセトン(1:1)の溶媒3.5mlに添加し、30℃で1時間攪拌反応させた。次いで、反応液に水-アセトン(1:1)の溶媒1.5mlに溶解したトランス-β-メチルスチレン59.0mgを加え、更に2時間攪拌反応させた。次いで、反応液にフェリシアン化カリウム362.2 mg、炭酸カリウム152.0 mgを加え更に2時間攪拌反応させた。メタノールによって反応を停止させた後、反応液を濾過して得られた濾液をある濃縮し、得られた生成物を塩化メチレン5mlに溶解させ、セライト濾過を行った。濾液を濃縮した後、シリカゲル薄層クロマトグラフフィーで精製し、目的とするジオール体である、1−フェニル−1,2−プロパンジオール70.6 mgを得た(収率85%)(97%ee)。
濾取した本発明の担体に担持された四酸化オスミウムを水及びメタノールで洗浄し、真空ポンプで乾燥して定量的に回収した。
実施例8及び9.
実施例4で得られた本発明の担体に担持された四酸化オスミウムの代わりに実施例5又は6で得られた担持四酸化オスミウムを用いた以外は上記実施例7と同様にトランス−β−メチルスチレンを酸化させたところ、夫々実施例7で得られたジオール体と同じ化合物が得られた。
実施例10.
実施例7で回収された本発明の担体に担持された四酸化オスミウムを用いて再び実施例7と同様の反応を繰り返し行った。各々の反応によって得られたジオール体の収率及び光学収率を表1に示す
Figure 0004133337
表1から明らかなように、本発明の担体に担持された四酸化オスミウムは、触媒として繰り返し使用してもその活性が失われないことが分かる。
比較例1.
担体としてポリスチレンのみを用いて得られた担体担持四酸化オスミウムを使用した以外は実施例7と同様にしてトランス-β-メチルスチレンの不斉酸化反応を行った。実施例7で得られたものと同じジオール体の収率は30%、光学収率は40%eeであった。
実施例7及び比較例1の結果から明らかなように、フェリシアン化カリウムを共酸化剤に用いた不均一溶媒系不斉ヒドロキシル化反応に於いては、本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、従来用いられてきたマイクロカプセル化酸化オスミウムに比べ、光学活性ジオール化合物を容易に高収率で得ることを可能にすることが分かる。即ち、本発明の担体に担持された酸化オスミウムは、その分子構造中に親水性基を有するため、不均一溶媒系でも極めて有効に作用することが分かる。
実施例11.オレフィンのカルボニル化反応
実施例4で得られた本発明の担体に担持された酸化オスミウム(四酸化オスミウムとして11.8%含有)53.9mg、過ヨウ素酸ナトリウム235.3mg及びモレキュラーシーブス4A(Fine powder, Aldrich社製)200mgを混合し60℃で撹拌、均一化した後、これにtrans-スチルベン0.5mmol及び水−アセトン(1:1)の混合溶媒1mlを加え60℃で12時間撹拌反応させた。反応終了後、過剰量のヘキサンを加えた後、室温まで冷却し、更に30分撹拌させた。反応液を濾過し、得られた濾液をヘキサンとメタノールを用いて洗浄し、更に塩化メチレンで抽出した後、これをガスクロマトグラフィーで分析して反応生成物であるベンズアルデヒドが収率95%で得られていることを確認した。
また、濾過された濾取物を水洗及びメタノール洗浄し、そこからモレキュラーシーブス4Aを取り出した後、減圧乾燥して本発明の担体に担持された酸化オスミウムを定量的に回収した。
実施例12〜14.
実施例11で回収された本発明の担体に担持された四酸化オスミウムを用いて、実施例11と同様の反応を繰り返し行った。各々の反応によって得られたベンズアルデヒドの収率を表2に示す。
Figure 0004133337
表2から明らかなように、本発明の担体に担持された四酸化オスミウムは、触媒として繰り返し使用してもその活性が失われないことが分かる。

Claims (17)

  1. 一般式[1]
    -A'-O(-A-O)n-R [1]
    (式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、A'は結合手又は炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Rはアリール基を表し、nは1〜10の整数を表す。)で示される基を有する芳香族ポリオレフィンを含んでなる酸化オスミウム担持用担体。
  2. Rがフェニル基であり、nが1〜5の整数である請求項1に記載の酸化オスミウム担持用担体。
  3. 芳香族ポリオレフィンが、α-位に置換基を有していてもよいスチレンのホモポリマー又はコポリマーである請求項1に記載の酸化オスミウム担持用担体。
  4. 請求項1に記載の担体に担持された酸化オスミウム。
  5. 請求項1に記載の担体と酸化オスミウムとを接触させることを特徴とする、担体に担持された酸化オスミウムの製造方法。
  6. 酸化オスミウムを請求項1に記載の担体に担持させることを特徴とする酸化オスミウムの活性低下防止方法。
  7. 請求項1に記載の担体に担持された酸化オスミウムからなる酸化剤。
  8. 酸化剤が、反応性二重結合を有する化合物から対応するジオール化合物を製造するためのものある請求項7に記載の酸化剤。
  9. 酸化剤が、非対称オレフィン又はトランス体の対称オレフィンの不斉ジヒドロキシ化反応用である請求項7に記載の酸化剤。
  10. 反応性二重結合を有する化合物に請求項8に記載の酸化剤を作用させることを特徴とする対応するジオール化合物の製造方法。
  11. 反応性二重結合を有する化合物が、オレフィンである請求項10に記載の製造方法。
  12. オレフィンが、非対称オレフィン又はトランス体の対称オレフィンである請求項11に記載の製造方法。
  13. 反応性二重結合を有する化合物に請求項7に記載の酸化剤と強酸化剤とを作用させることを特徴とする対応するカルボニル化合物の製造方法。
  14. 反応性二重結合を有する化合物が、オレフィンである請求項13に記載の製造方法。
  15. 強酸化剤の使用量が反応性二重結合を有する化合物に対して2倍モル以上である請求項13又は14に記載の製造方法。
  16. 強酸化剤の使用量が反応性二重結合を有する化合物に対して2〜4倍モルである請求項13又は14に記載の製造方法。
  17. 強酸化剤が、過ヨウ素酸塩である請求項13又は14に記載の製造方法。
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